JP7490551B2 - 気密試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、気密試験方法に関する。
従来、半導体製造装置等の気密試験方法は、その装置内に気体を加圧状態で密封するか、又はその装置内を真空ポンプで真空状態にして、その装置内の圧力変化に基づいてその装置の気密の良否を判定する方法が知られている。
特許文献1には、気密容器に避雷器を収納した後、この避雷器を収納した気密容器内を真空引きし、この気密容器内の真空度を測定し、その測定結果に基づいて前記避雷器の気密状態の良否を自動判定することを特徴とする避雷器の気密自動判定方法が記載されている。
特許文献2には、中空のパッケージに機能素子を、NガスにHeガスを混入させたガスと共に気密封止してなる電子部品用パッケージをHeガスによる加圧操作をせずに真空容器に入れて、前記容器内を真空にしてHeガスのリークを検出することを特徴とする電子部品用パッケージの気密試験方法が記載されている。
特開2001-33345号公報 特開2000-236046号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載された方法では、装置内を加圧状態又は真空状態にする必要があり、ガラス素材を使用した装置では、気密試験圧力に耐えられないことがあるため、測定ができない問題があった。
また、特許文献1に記載された方法では、圧力変化を測定するため、測定環境の温度影響を受けやすく、精密な環境温度制御及び温度補正が必要であり、設備が高価になること、及び測定データの解析が必要であり、時間がかかる問題があった。さらに、圧力変化を測定するため、長時間待たなければ、装置の微少リークが分からない問題があった。
さらに、特許文献2に記載された方法では、装置外面の周辺雰囲気をプローブで吸引するため、コンタミネーションの有無を確認するために、気密試験前に周辺雰囲気のバックグランドを測定する必要があり、時間がかかる問題があった。
本発明は、従来よりも簡便かつ短時間で気密試験を行える、気密試験方法の提供を課題とする。
[1] 試験ガスを使用し、装置に流通前後の前記試験ガスの成分を測定し、比較する、気密試験方法。
[2] 前記試験ガスが標準ガス及び希釈ガスを含む混合ガスであり、前記希釈ガスとして前記標準ガスよりも動的分子径が小さいガスを使用する、[1]に記載の気密試験方法。
[3] 前記希釈ガスの動的分子径が0.370nm以下であり、前記標準ガスの動的分子径が0.380nm以上である、[2]に記載の気密試験方法。
[4] 前記希釈ガスが水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス及びクリプトンガスからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記標準ガスがキセノンである、[2]又は[3]に記載の気密試験方法。
[5] 2種類以上の試験ガスを使用し、装置に流通前後の前記2種類以上の試験ガスのそれぞれの成分を測定し、比較する、気密試験方法であって、
前記2種類以上の試験ガスのそれぞれは、互いに同一種類で同一濃度の標準ガス及び互いに異なる種類の希釈ガスを含む混合ガスである、気密試験方法。
[6] 前記希釈ガスとして前記標準ガスよりも動的分子径が小さいガスを使用する、[5]に記載の気密試験方法。
[7] 前記希釈ガスの動的分子径が0.370nm以下であり、前記標準ガスの動的分子径が0.380nm以上である、[5]又は[6]に記載の気密試験方法。
[8] 前記希釈ガスが水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス及びクリプトンガスからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記標準ガスがキセノンである、[5]~[7]のいずれかに記載の気密試験方法。
[9] 2種類以上の試験ガスのそれぞれを装置に流通し、流通後の前記2種類以上の試験ガスのそれぞれに含まれる標準ガスをガスクロマトグラフで分析し、クロマトグラムの前記標準ガスのピークの面積値を比較する、気密試験方法。
本発明によれば、従来よりも簡便かつ短時間で気密試験を行える、気密試験方法を提供できる。
本発明の気密試験方法は、簡便かつ迅速に実施できるため、半導体製造装置をはじめとする装置の気密試験の実施に適している。
図1は、本発明の気密試験方法を実施するための試験装置の概略構成図である。
[気密試験方法]
以下では、本発明の一実施形態である気密試験方法について、図を適宜参照しながら説明する。ただし、本発明は後述する実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変形が可能である。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかり易くするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
「ppm」は、特に断らない限り、体積百万分率を表す。
気体(ガス)の分子径として、動的分子径を用いる。
まず、本発明の気密試験方法に適した試験装置について説明する。図1は、本発明の気密試験方法を実施するための試験装置100の概略構成図である。
試験装置100は、試験ガス1供給源1、試験ガス2供給源2、被試験体(装置)8及びガスクロマトグラフ13を備える。
試験ガス1供給源1には、圧力制御器3及びバルブ5が配管で接続されている。
試験ガス2供給源2には、圧力制御器4及びバルブ6が配管で接続され、試験ガス1供給源1側の流路と配管で接続されて、さらにバルブ7が配管で接続されている。
被試験体(装置)8には、被試験体(装置)入口10及び被試験体(装置)出口11が設置されている。
被試験体(装置)出口11には、圧力制御器9及びバルブ12が配管で接続されている。
被試験体(装置)8の被試験体(装置)入口10と標準ガス出口側のバルブ7が配管で接続され、被試験体(装置)出口11には、圧力制御器9とバルブ12が配管で接続されている。
ガスクロマトグラフ13には、一定の試料ガスをガスクロマトグラフ13に導入するために、ガスクロマトグラフ入口14、計量管20、流量計23及びガスクロマトグラフ出口15で構成された六方コック19が設置されている。また、ガスクロマトグラフ13には、一定のキャリアガスを供給するために、キャリアガスボンベ22及び圧力制御器21が設置されている。
被試験体(装置)8を流通後の試験ガス1及び試験ガス2を分析するために、被試験体(装置)出口側のバルブ12及びガスクロマトグラフ入口14が配管で接続されている。
被試験体(装置)8を流通せずに試験ガス1及び試験ガス2を分析するために、試験ガス直接導入ライン17が設置されており、試験ガス直接導入ライン17には、バルブ16及びバルブ18が設置されている。バルブ16には、試験ガス1供給源1側のバルブ5、試験ガス2供給源2側のバルブ6、及び被試験体(装置)入口10側のバルブ7に配管で接続されており、バルブ18には、バルブ12及びガスクロマトグラフ入口14に配管で接続されている。
以下では、試験ガスとして、標準ガス及び希釈ガスを含む試験ガス1、及び試験ガス1と同一種類同一濃度の標準ガス及び試験ガス1とは異なる種類の希釈ガスを含む試験ガス2を用いて、図1に示す試験装置で被試験体(装置)8の気密試験を実施する場合について説明する。
被試験体(装置)8へ試験ガスを導入し、試験ガスの分析を行う。
試験ガス1の分析では、バルブ6、16及び18を閉じ、圧力制御器3で試験ガス1の導入圧力を例えば0.2MPaに設定し、バルブ5、7及び12を開き、圧力制御器9を大気圧に設定し、ガスクロマトグラフ13の計量管20に試験ガス1の流量が例えば20cc/minになるように圧力制御器3で試験ガス1供給源1のガス供給圧力を調整し、例えば3分間導入後に、バルブ12を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス1をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行う。
試験ガス2の分析では、バルブ5、16及び18を閉じ、圧力制御器4で試験ガス2の導入圧力を例えば0.2MPaに設定し、圧力制御器9を大気圧に設定し、バルブ6、7及び12を開き、ガスクロマトグラフ13の計量管20に試験ガス2の流量が例えば0.2cc/minになるように圧力制御器4で試験ガス2供給源2のガス供給圧力を調整し、例えば3分間導入後に、バルブ12を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス2をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行う。
試験ガス1及び試験ガス2の標準ガスの面積値が同等であれば、被試験体(装置)8の気密が確保されていると判断できる。
上述した実施形態では、試験ガスを大気圧で導入するが、試験ガスの導入圧力を大気圧よりも高くしてもよい。
試験ガス1の分析では、バルブ6、16及び18を閉じ、圧力制御器3で試験ガス導入圧力を例えば0.3MPaに設定し、バルブ5、7及び12を開き、圧力制御器9を例えば0.2MPaに設定し、ガスクロマトグラフ13の計量管20に試験ガス1の流量が例えば20cc/minになるように圧力制御器3で試験ガス1供給源1のガス供給圧力を調整し、例えば3分間導入後に、バルブ12を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス1をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行う。
試験ガス2の分析では、バルブ5、16及び18を閉じ、圧力制御器4で標準ガス導入圧力を例えば0.3MPaに設定し、バルブ6、7及び12を開き、圧力制御器9を例えば0.2MPaに設定し、ガスクロマトグラフの計量管20に標準ガスの流量が例えば20cc/minになるように圧力制御器4で試験ガス2供給源2のガス供給圧力を調整し、例えば3分間導入後に、バルブ12を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス2をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行う。
試験ガス1及び試験ガス2の標準ガスの面積値が同等であれば、被試験体(装置)8の気密が確保されていると判断できる。
本発明の気密試験方法では、気密試験前に、分析計(ガスクロマトグラフ)が正常に起動しているかを確認するため、及び試験ガスを分析計(ガスクロマトグラフ)に導入するラインで気密が確保されているかを確認するために、試験ガスとして、同一種類同一濃度の標準ガスと互いに異なる種類の希釈ガスとの混合ガスを2種類以上使用し、2種類以上の試験ガスをそれぞれ分析計(ガスクロマトグラフ)に導入するラインに流通し、流通後の試験ガスをガスクロマトグラフで分析し、標準ガスのピーク面積値を比較することが好ましい。
具体的には、試験ガス1及び試験ガス2のそれぞれを、試験ガス直接導入ライン17に導入して分析を行う。
試験ガス1の分析では、バルブ6、7及び12を閉じ、圧力制御器3で試験ガス1の導入圧力を所定圧力(>大気圧)に設定し、バルブ5、16及び18を開き、ガスクロマトグラフの計量管20に試験ガス1の流量が設定値になるように圧力制御器3で試験ガス1供給源1のガス供給圧力を調整し、所定時間の導入後に、バルブ18を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス1をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行う。
同様に、試験ガス2の分析では、バルブ5、7及び12を閉じ、圧力制御器3で試験ガス2の導入圧力を所定圧力(>大気圧)に設定し、バルブ6、16及び18を開き、ガスクロマトグラフの計量管20に試験ガス2の流量が設定値になるように圧力制御器4で試験ガス2供給源2のガス供給圧力を調整し、所定時間導入後に、バルブ18を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の標準ガスをガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行う。
試験ガス1及び試験ガス2の標準ガスの面積値が同等であれば、分析計(ガスクロマトグラフ)が正常に起動しており、試験ガス直接導入ライン17の気密が確保されていると判断できる。
前記試験ガスは、標準ガス及び希釈ガスを含む混合ガスであってもよい。この場合、前記希釈ガスとして前記標準ガスよりも動的分子径が小さいガスを使用することが好ましい。また、試験ガスは2種類以上を使用してもよい。2種類以上の試験ガスを使用する場合、前記2種類以上の試験ガスのそれぞれは、互いに同一種類で同一濃度の標準ガス及び互いに異なる種類の希釈ガスを含む混合ガスであることが好ましい。
前記希釈ガスの動的分子径は0.370nm以下が好ましく、前記標準ガスの動的分子径は0.380nm以上が好ましい。
前記希釈ガスとしては、水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス及びクリプトンガスからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
前記標準ガスとしては、キセノンが好ましい。
本発明の気密試験方法を適用する対象の装置としては、例えば、半導体製造装置、冷凍機及び可燃性ガス製造設備等の気密性を必要とする装置が挙げられる。
[作用効果]
本発明の気密試験方法では、標準ガスを含む試験ガスを使用し、前記試験ガスを大気圧で装置に流通する前及び流通した後に標準ガス成分を測定し、標準ガスのピーク面積値を比較する。
また、気密試験を実施する対象の装置が大規模で、試験ガスから分析計(ガスクロマトグラフ)までの試料ガス導入ラインが確保できない場合では、標準ガスが同一成分同一濃度であり、希釈ガス成分が互いに異なる試験ガスを2種類以上使用し、装置内に大気圧で流通し、流通後の標準ガスを分析し、標準ガスのピーク面積値を比較することで、装置の気密試験を実施できる。
以上により、本発明の気密試験方法では、真空状態又は加圧状態に耐えられない装置であっても、簡便かつ短時間で、装置の気密試験を実施できる。
以下では実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明は後述する実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変形が可能である。
後述する実施例では、試験ガス1として、ヘリウムガスで稀釈されたキセノン100ppm(体積百万分率)、試験ガス2として、クリプトンガスで稀釈されたキセノン100ppm(体積百万分率)を使用し、ヘリウムをキャリアガスとして使用したガスクロマトグラフ(熱伝導度型検出器)を使用し、装置の気密試験を行った。
[実施例1]
<大気圧状態での気密試験>
図1に概要を示す試験装置を用いて、装置の気密試験を行った。
被試験体(装置)8に試験ガスを導入する前に、試験ガス直接導入ライン17の気密を確認するため、試験ガス1(ヘリウム稀釈)及び試験ガス2(クリプトン稀釈)のそれぞれを試験ガス直接導入ライン17に導入して分析を行った。
試験ガス1の分析では、バルブ6、7及び12を閉じ、圧力制御器3で試験ガス1の導入圧力を0.2MPaに設定し、バルブ5、16及び18を開き、ガスクロマトグラフ13の計量管20に試験ガス1の流量が20cc/minになるように圧力制御器3で試験ガス1供給源1のガス供給圧力を調整し、3分間導入後に、バルブ18を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス1をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行った。
同様に、試験ガス2の分析では、バルブ5、7及び12を閉じ、圧力制御器3で試験ガス2の導入圧力を0.2MPaに設定し、バルブ6、16及び18を開き、ガスクロマトグラフ13の計量管20に試験ガス2の流量が20cc/minになるように圧力制御器4で試験ガス2供給源2のガス供給圧力を調整し、3分間導入後に、バルブ18を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス2をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行った。
分析結果を表1の「直接導入ライン計測値」欄に示す。
試験ガス1及び試験ガス2ともにキセノンの面積値が同等であり、分析計(ガスクロマトグラフ)が正常に起動しており、試験ガス直接導入ライン17の気密が確保されていることが分かった。
次に被試験体(装置)8に試験ガス導入後の試験ガスの分析を行った。
試験ガス1の分析では、バルブ6、16及び18を閉じ、圧力制御器3で試験ガス1の導入圧力を0.2MPaに設定し、バルブ5、7及び12を開き、圧力制御器9を大気圧に設定し、ガスクロマトグラフ13の計量管20に試験ガス1の流量が20cc/minになるように圧力制御器3で試験ガス1供給源のガス供給圧力を調整し、3分間導入後に、バルブ12を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス1をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行った。
試験ガス2の分析では、バルブ5、16及び18を閉じ、圧力制御器4で試験ガス2の導入圧力を0.2MPaに設定し、圧力制御器9を大気圧に設定し、バルブ6、7及び12を開き、ガスクロマトグラフ13の計量管20に標準ガスの流量が20cc/minになるように圧力制御器4で試験ガス2のボンベ圧力を調整し、3分間導入後に、バルブ12を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス2をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行った。
被試験体(装置)8へ導入前後の試験ガス1と2の分析結果を表1に示す。
試験ガスを流通後の被試験体(装置)2及び被試験体(装置)3は、試験ガス直接導入ラインを使用して測定した試験ガスのキセノン面積値で比較すると、変化しておらず、大気圧下で気密性が保たれていることが分かった。
さらに、2種類の試験ガスを流通後の被試験体(装置)2及び被試験体(装置)3で比較すると、どちらの被試験体も、稀釈ガスによらず、標準ガスのキセノン面積値が変化しないため、大気圧下で気密性が保たれていることが分かった。
被試験体(装置)1では、装置に、クリプトン、キセノンの分子径よりも小さなリークがあるため、標準ガス中のヘリウムだけが、被試験体外に流出したため、キセノンの面積値が大きくなった。
表1は、ガスクロマトグラフのキセノンピーク面積値を示す。
Figure 0007490551000001
[実施例2]
<大気圧状態での気密試験(被試験体にリークがある場合の挙動)>
被試験体(装置)にて、ヘリウム及びクリプトンのリークがあり、キセノンがリークしない被試験体(装置)4並びにヘリウム、クリプトン及びキセノンがリークする被試験体(装置)5の試験結果を表2に示す。
被試験体(装置)4では、ヘリウムの方がクリプトンよりもリークしやすいため、キセノンの面積値が大きくなった。
被試験体(装置)5では、ヘリウム、クリプトン及びキセノンがすべてリークするため、キセノンの面積値に変化はなかった。
一方、本被試験体では、ガスクロマトグラフの分析で、キセノン以外の大気成分(窒素、酸素等。ここでは図示せず)が見られ、これら成分でリークしていることが確認された。
表2は、大気圧状態でのガスクロマトグラフのキセノンピーク面積値を示す。
Figure 0007490551000002
[実施例3]
<加圧状態での気密試験>
図1に概要を示す試験装置を用いて、装置の気密試験を行った。
実施例1で使用した被試験体(装置)2及び被試験体(装置)3へ加圧状態での標準ガス導入後の試験ガスの分析を行った。
試験ガス1の分析では、バルブ6、16及び18を閉じ、圧力制御器3で試験ガス1の導入圧力を0.3MPaに設定し、バルブ5、7及び12を開き、圧力制御器9を0.2MPaに設定し、ガスクロマトグラフ13の計量管20に試験ガス1の流量が20cc/minになるように圧力制御器3で試験ガス1供給源1のガス供給圧力を調整し、3分間導入後に、バルブ12を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス1をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行った。
試験ガス2の分析では、バルブ5、16及び18を閉じ、圧力制御器4で試験ガス2の導入圧力を0.3MPaに設定し、バルブ6、7及び12を開き、圧力制御器9を0.2MPaに設定し、ガスクロマトグラフ13の計量管20に試験ガス2の流量が20cc/minになるように圧力制御器4で試験ガス2供給源2のガス供給圧力を調整し、3分間導入後に、バルブ12を閉じ、すぐに六方コック19を切り替えて計量管20内の試験ガス2をガスクロマトグラフ13に導入し、分析を行った。
被試験体(装置)8へ加圧状態での導入後の試験ガス1及び試験ガス2の分析結果を表3に示す。
被試験体(装置)2では、実施例1と同様、キセノン面積値が大きくならないため、0.2MPaの加圧下でも気密性が保たれていることが分かった。
被試験体(装置)3では、加圧状態にすることで、構成されている部品でゆるみが発生しため、リークしやすくなり、試験ガス中のヘリウムが、被試験体外に流出したため、キセノンの面積値が大きくなった。
表3は、0.2MPa加圧状態でのガスクロマトグラフのキセノンピーク面積値を示す。
Figure 0007490551000003
1…試験ガス1供給源、2…試験ガス2供給源、3,4…圧力制御器、5,6,7,12,16,18…バルブ、8…被試験体(装置)、9…圧力制御器、10…被試験体(装置)入口、11…被試験体(装置)出口、13…ガスクロマトグラフ、14…ガスクロマトグラフ入口、15…ガスクロマトグラフ出口、17…試験ガス直接導入ライン、19…ガスクロマトグラフ六方コック、20…計量管、21…圧力制御器、22…キャリアガスボンベ、23…流量計

Claims (6)

  1. 試験ガスを使用し、装置に流通前後の前記試験ガスの成分を測定し、比較する気密試験方法であって、
    前記試験ガスが標準ガス及び希釈ガスを含む混合ガスであり、前記希釈ガスとして前記標準ガスよりも動的分子径が小さいガスを使用し、
    前記希釈ガスが水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス及びクリプトンガスからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記標準ガスがキセノンである、
    気密試験方法。
  2. 前記希釈ガスの動的分子径が0.370nm以下であり、前記標準ガスの動的分子径が0.380nm以上である、請求項1に記載の気密試験方法。
  3. 2種類以上の試験ガスを使用し、装置に流通前後の前記2種類以上の試験ガスのそれぞれの成分を測定し、比較する、気密試験方法であって、
    前記2種類以上の試験ガスのそれぞれは、互いに同一種類で同一濃度の標準ガス及び互いに異なる種類の希釈ガスを含む混合ガスであり、
    前記希釈ガスとして前記標準ガスよりも動的分子径が小さいガスを使用し、
    流通前の前記標準ガスの成分と流通後の前記標準ガスの成分とを、測定して比較する、
    気密試験方法。
  4. 前記希釈ガスの動的分子径が0.370nm以下であり、前記標準ガスの動的分子径が0.380nm以上である、請求項3に記載の気密試験方法。
  5. 前記希釈ガスが水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス及びクリプトンガスからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記標準ガスがキセノンである、請求項3又は請求項4に記載の気密試験方法。
  6. 2種類以上の試験ガスを使用し、前記2種類以上の試験ガスのそれぞれは、互いに同一種類で同一濃度の標準ガス及び互いに異なる種類の希釈ガスを含む混合ガスであり、
    前記2種類以上の試験ガスのそれぞれを装置に流通し、流通後の前記2種類以上の試験ガスのそれぞれに含まれる標準ガスをガスクロマトグラフで分析し、クロマトグラムの前記標準ガスのピークの面積値を比較し、
    前記試験ガスが標準ガス及び希釈ガスを含む混合ガスであり、前記希釈ガスとして前記標準ガスよりも動的分子径が小さいガスを使用する、
    気密試験方法。
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