JP6633921B2 - 自動釣銭入出金機 - Google Patents
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Description
自動釣銭入出金機は、硬貨の払出しを正確かつ迅速に行うために硬貨をその種類(金額)に応じて収容しておくようになっている。一般に、硬貨の外径よりやや大きい円筒状の部材の一端側から、硬貨の面と面とが接して並ぶように収容し、払出しの際は円筒状部材の他端側または一端側から必要な枚数の硬貨を排出する。
硬貨は、一端側から円筒状部材に導入される際の姿勢を規制しつつ案内することによって面と面とが接して並ぶようになっている。
硬貨を収容する円筒状部材の長さは有限であり、収容可能な硬貨の枚数はその長さと硬貨の厚さとに基づいて予めわかっている。収容枚数を超えた硬貨が投入された場合に放っておくと硬貨がオーバーフローしてしまう。このような事態を回避するために、円筒状部材の内部へ導入された硬貨をカウントし、払出された硬貨をカウントして収容された硬貨の枚数を算出するものが知られている。そして、予め定められた収容枚数に達した場合は、投入された硬貨の収容を行わずに別途設けられたオーバーフロー庫へ案内する。さらに、硬貨の収容枚数を数えるカウンタが実数より少なく計数してもオーバーフローを防止できるように、硬貨列の長さが上限枚数よりも長くなったことを検知する満杯検知手段を具備したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで満杯検知手段は、通常では硬貨が貯まらない位置、即ち収容枚数を超える長い硬貨列ができた場合にその硬貨列を検出する位置に設けられる。
その端的な例は、正常な並びである平積み状態の硬貨とは異なり、垂直に向いた硬貨が収容されている状態である。即ち、正常な平積み状態の硬貨列が、面を上下に向けて硬貨が縦方向に積み重なる状態であるところ、それとは異なり、左右方向に面を向けた硬貨が混ざって収容されている状態である。あるいは、正常な平積み状態の硬貨列が、面を左右に向けて硬貨が水平方向に並ぶ状態であるところ、それとは異なり、上下方向に面を向けた硬貨が混ざって収容されている状態である。
このように、面と面との間に隙間ができた異常な状態で硬貨が並ぶと、釣銭払出しの金額が不足する場合がある。さらに、硬貨が曲がったり、詰まった硬貨が払出しの機構を傷つけたりして動作不良や装置の故障の原因になる場合がある。
このような事態を回避するには、収容された硬貨が正常な平積み状態になっていないことを迅速に検出して対処することが望まれる。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、収容された硬貨が平積み状態になっていないことを容易に検出できる自動釣銭入出金機を提供するものである。
≪自動釣銭入出金機の概要≫
まず、この発明による自動釣銭入出金機の構成の概要を説明する。
図1は、この発明による自動釣銭入出金機の一実施形態の構成例を示すブロック図である。図1に示す自動釣銭入出金機100は、例えば自動販売機、自動券売機、セルフ式ガソリンスタンドやスーパーマーケット等に設置された自動精算機などに内蔵される。
自動釣銭入出金機100は、3つの硬貨収納ユニット1A、1Bおよび1Cを備える。さらに、硬貨投入口101と、この硬貨投入口101に投入された硬貨Kの金種を識別する硬貨識別部102と、金種が識別された硬貨Kをいずれかの硬貨収納ユニットに搬送する搬送通路103aを有する硬貨搬送部103を備える。さらに、各硬貨収納ユニット1A、1Bおよび1Cにそれぞれ対応するモータMA、MBおよびMCと、硬貨収納ユニット内の硬貨Kを釣銭として払い出す硬貨払出口104を備える。さらにまた、硬貨識別部102からの識別信号に基づいて、硬貨搬送部103、硬貨収納ユニット1A、1Bおよび1Cの動作を制御する制御部105、記憶部107、報知部109および光遮断検出手段110を備える。
制御部105は、硬貨計数部106、および硬貨収納室エラー出力手段108の機能を含む。また、記憶部107は、制御部105の制御に係るデータを記憶するものであり、硬貨収納枚数記憶部107mおよび最大硬貨枚数記憶部107nを含む。
この実施形態で、制御部105は主としてマイクロコンピュータで構成され、さらに入出力インターフェイス回路を含み、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働して処理および制御動作が実現される。また、記憶部107は不揮発性及び揮発性の半導体メモリで構成される。ただし、この構成に限定されるものでない。
硬貨収納ユニット1A、1Bおよび1Cは、自動釣銭入出金機100の本体により着脱可能に支持されている。ユーザー、管理者あるいはサービス技術者は、必要に応じてそれぞれの硬貨収納ユニットを個別に自動釣銭入出金機100の本体から取り外すことができる。
各硬貨収納ユニットの第1および第2収納室の上方には、それぞれの収納室に対応する複数の開口部が配置されている。各開口部に対応してその開口部を塞ぐシャッターが設けられている。第2収納室は、硬貨の外径よりやや内径が大きい円筒状の室である。硬貨は第2収納室の上方にあるシャッターが解放されることによって収納室へ落下して導入される。落下した硬貨は、硬貨の面と面とが接して並ぶように下端側から積み上がる。即ち、第2収納室では硬貨が平積み収納される。積み上がった硬貨列は上下方向に延びる。払出しの際は円筒状部材の下端側から必要な枚数の硬貨を排出する。
この実施形態において、光遮断検出手段は、各硬貨収納ユニットが有する第1および第2収納室のうち第2収納室に収納される硬貨列の長さ、即ち下端からの高さを検出する。
この実施形態において、硬貨収納ユニット1Aの第1収納室1Aaと第2収納室1Abには、1円硬貨と5円硬貨がそれぞれ収納される。硬貨収納ユニット1Bの第1収納室1Baと第2収納室1Bbには、10円硬貨と50円硬貨がそれぞれ収納される。硬貨収納ユニット1Cの第1収納室1Caと第2収納室1Cbには、100円硬貨と500円硬貨がそれぞれ収納される。
なお、1つの硬貨収納ユニット内に収納する使用頻度の高い硬貨と低い硬貨の組み合わせは自由である。例えば、1円硬貨と50円または500円硬貨の組み合わせ、10円硬貨と5円または500円硬貨の組み合わせ、100円硬貨と5円または50円硬貨の組み合わせであってもよい。さらに、異なる国では硬貨の種類や組み合わせが異なる。
硬貨識別部102は、従来公知の方法、例えば硬貨の大きさ(厚みを含む)、重量、材質等から金種を識別し、硬貨識別信号を制御部105へ送信する。また、紙幣識別部は、従来公知の方法、例えば紙幣の印刷パターン(透かしを含む)、印刷インクの材質、縦横寸法等から金種を識別し、紙幣識別信号を制御部105へ送信する。
硬貨移動機構は、搬送通路103a上に設けられたゴム製のエンドレスベルトと、エンドレスベルトを張架しかつ回転させる複数のプーリーとを備えてなる。搬送通路103a上に寝た硬貨の平坦面にエンドレスベルトが接触しながら搬送方向(矢印A方向)へ移動することにより、硬貨を搬送通路103a上で滑らせて1枚ずつ搬送するよう構成されている。
搬送通路103aに沿って、硬貨の種類別に開口部3Aa、3Ab、3Ba、3Bb、3Ca、3Cbが設けられている。さらに、予備硬貨収納ボックス2に連通する開口部4が設けられている。
開口部3Aaに対応する搬送通路切換機構103bは、ソレノイド103b1と、ソレノイド103b1によって硬貨収納ユニット1Aへ通じる搬送通路103aに設けられた連通孔を開閉するシャッター103b2とを有してなる。他の開口部についても同様の搬送通路切換機構が設けられている。
例えば、制御部105は、硬貨識別部102からの1円硬貨の硬貨識別信号を受信すると、硬貨収納ユニット1Aの第1収納室1Aaへ硬貨を搬送する搬送指令信号を搬送通路切換部103aのソレノイド103b1へ送信する。これにより、硬貨収納ユニット1Aの第1収納室1Aaに対応するソレノイド103b1が作動してシャッター103b2を矢印Fで示す方向に開く。そして、搬送通路上を移動する1円硬貨が硬貨収納ユニット1Aの第1収納室1Aaに落下して収納される。制御部105は、他の硬貨についても硬貨の種類に応じた開口部から落下させて種類別に硬貨収納ボックス10に収納する。このように、硬貨搬送部103は、硬貨投入口101から投入された硬貨を1枚毎にその種類に応じた開口部へ案内する。
図2は図1の硬貨収納ユニットにおける硬貨収納ボックスを構成する壁部の一部を取り外した状態を示す斜視図である。図3は図1の硬貨収納ユニットにおける硬貨収納ボックスを構成する別の壁部を取り外した状態を示す斜視図である。
自動釣銭入出金機100に備えられた3つの硬貨収納ユニット1A、1Bおよび1Cは、それぞれ同じ構造を有するものであるため、以下では1円および5円硬貨を収納する硬貨収納ユニット1Aを代表として説明する。他の硬貨収納ユニット1Bおよび1Cについても同様である。
硬貨収納ユニット1Aは、種類に応じた硬貨を収納する第1収納室1Aaおよび第2収納室1Abを有し、第1収納室1Aaの容積は第2収納室1Abの容積よりも大きく設定されている。
第1収納室1Aaは、1種類の硬貨(この場合、1円硬貨)を第1収納室1Aa内に導入するための広い第1導入口11aを有する。さらに、第1収納室1Aa内の硬貨を外部に排出するために底部に設けられた第1排出口11b(図2参照)と、第1導入口11aの一部に設けられたスロープ部11c(図3参照)とを有する。
なお、この実施形態における第1収納室は、硬貨を平積み状態で収納せず、この発明に係る光遮断検出手段を有しない。よって、この発明に係る硬貨収納室に該当しない。一方、後述する第2収納室1Abは、前記硬貨収納室に該当する。
第2収納室1Abは、その第2導入口12aが第1収納室1Aaのスロープ部11cと隣接するように配置されている。
この第2収納室1Abには、硬貨(5円硬貨)が1枚ずつ面と面とを接して積み重なった平積み状態で収納される。
第2収納室1Abに収容された硬貨は、最下端の硬貨の下面側が第2回転板22に接した状態で収容される。モータMAが逆回転する場合、それに伴って第2回転板22が回転する。第2回転板22に固定された第2凸部25が第2収納室1Abの下端を横切る場合、その第2凸部25が最下端の硬貨を側方から押す。押された最下端の硬貨が第2収納室1Abから排出されるように、第2収納室1Abの下端部には第2回転板22との間に硬貨略一枚分の隙間ができるように第2排出口12bが形成されている。
以上のように、2つの一方クラッチの作用により、モータMAが正回転すると第1収納室1Aaに収納された硬貨が第1排出口11bから1枚ずつ排出される。モータMAが逆回転すると第2収納室1Abに収納された硬貨が下端部の第2排出口12bから1枚ずつ排出される。
排出される硬貨の枚数は、第2回転板が何周回ったか、即ちモータMAが逆回転した角度で管理できる。あるいは、第2排出口12bの付近にセンサーを設けて排出される硬貨を検出し、その枚数を数えてもよい。
図4は、この実施形態において、光遮断検出手段の具体的な構成例を示す説明図である。図4に示すように、一列に並ぶ硬貨収納ユニット1A、1Bおよび1Cの一端側に受光部110bが配置され、光貫通部としての複数の貫通孔を介して他端側に発光部110aが配置されている。発光部110aとしては、赤外域の光を放射するLEDが適用可能であるが、それに限らず例えば可視光域のLEDや半導体レーザ等が適用可能である。対応する受光部110bとしては、フォトダイオード等のフォトセンサが適用可能である。発光部110aおよび受光部110bは、光遮断検出手段110を構成する。
硬貨収納ユニット1A、1Bおよび1Cには、それぞれ光を通過させるための貫通孔が形成されている。これらの貫通孔が形成された側壁部分は光貫通部に該当する。図2および図3に示すように、硬貨収納ユニット1Aには、第2収納室1Abの側壁部に貫通孔13bおよび13cが形成されている。さらに、硬貨収納ユニット1Aの第1収納室1Aa側の側壁に貫通孔13aが形成されている。
この態様によれば、一対の発光部と受光部を用いた光遮断検出手段で硬貨列の高さを検出できるので、安価で単純な電気的構成の光遮断検出手段が実現できる。また、複数の第2収納室に対応する光遮断検出手段を1対の発光部および受光部で実現できるため、部品点数の削減および省スペース化が実現できる。
一対の発光部と受光部を用いて複数の硬貨列の高さを検出する最も単純な構成は、図4に示すようにすべての貫通孔を一直線上に並べて一筋の光を通すものである。ただし、ミラーを用いて一筋の光の光路を屈折させる構成もあり得る。
図5Aおよび図5Bは、光遮断検出手段110が硬貨列の高さを検出する様子を示す説明図である。説明を単純にするため第2収納室1Abのみを示しているが、他の第2収納室の検出も同様である。図5Aは正常な平積み状態の硬貨列を検出する様子を示し、図5Bは硬貨が立ってしまった異常な状態を検出する様子を示す。
図5Aおよび図5Bで、第2収納室1Abの下端には、第2回転板22が配置されている。図5Aおよび図5Bに図示しないモータMAが逆回転し、それに伴って第2回転板22が回転すると下端部の第2排出口12bから硬貨Kが1枚ずつ排出される。
図5Bは、第2収納室1Abの内部で、硬貨Kが立った状態で収容された場合の検出を示している。少なくとも1枚の硬貨Kが立った状態で収容されると、6枚以下の収容枚数であっても受光部110bからSens(V)=0の電圧レベルが出力される。
硬貨収納室エラー出力手段108として制御部105は、収容枚数が6枚以下でかつ受光部110bからSens(V)=0の電圧レベルが出力された場合に、第2収納室1Ab内の硬貨の並びが異常な状態であると判断して警告を発すべくエラー信号を出力する。
図6は、この実施形態において、制御部105が、ある硬貨収納ユニットの第2収納室の収容枚数を得、硬貨列の高さが異常な場合に警告を発する処理を示すフローチャートである。
図6に示すように、制御部105は、まず硬貨が正常な平積み状態の際に光遮断検出手段が硬貨を検出しない最大の枚数を最大硬貨枚数記憶部107nに変数Max coinとしてセットする(ステップS11)。このMax coinにセットする値は、設計者あるいは使用者によりあらかじめ定められた値である。ただし、図1に示す実施形態では制御部105が制御すべき第2収納室は3つあるが、どの第2収納室にどの硬貨を収納するかはユーザーが設定できてもよい。その場合、硬貨の種類が異なれば厚さも異なるので、変数Max coinにセットすべき値は異なる。よって、図6のフローチャートでは、Max coinを固定された値とせずに変数とし、初期化処理の段階で適当な値を設定する。その値は、例えばユーザーが管理者用のメニューを実行して設定できてもよい。図5Aおよび図5Bに示す態様においては、Max coin=6である。
その後、ルーチンはステップS12へ戻り、次の硬貨の投入を待つ。
硬貨列が正常な高さ(平積み状態)の場合、即ち、受光部110bからSens(V)=1の電圧レベルが出力されている場合(ステップS17のN)、ルーチンはステップS12へ戻り、次の硬貨の投入を待つ。
ここで、光遮断検出信号が出力されている場合とは、硬貨列が異常な高さの場合、即ち、硬貨が平積み状態でなく、立っていたりする状態が検出された場合に該当する。出力されたエラー信号に応答して報知部109は、硬貨列の異常を知らせる報知を行う。
(i)この発明による自動釣銭入出金機は、投入口から投入された硬貨を搬送する硬貨搬送部と、前記硬貨搬送部から搬送された同種の硬貨を硬貨別に平積み収納する硬貨収納室と、前記硬貨収納室に収納された硬貨枚数を計数する硬貨計数部と、前記硬貨計数部で計数された硬貨枚数を記憶する硬貨収納枚数記憶部と、前記硬貨収納室に光を通過させるための光貫通部と、前記光貫通部に光を通しその光が遮断されたことを検出したときに光遮断検出信号を出力する光遮断検出手段と、前記硬貨収納室に収納し得る最大硬貨枚数を予め記憶する最大硬貨枚数記憶部と、前記硬貨収納枚数記憶部の硬貨枚数が前記最大硬貨枚数記憶部の硬貨枚数以下であり、かつ、前記光遮断検出信号を検出した場合にエラー信号を出力する硬貨収納室エラー出力手段と、前記硬貨収納室エラー出力手段から出力されたエラー信号に基づき報知を行う報知部とを備えることを特徴とする。
硬貨収納室の具体的な形状は、例えば、硬貨よりもやや径の大きな円筒状の部材で構成され、円筒の一端部で開口部から導入された硬貨を受け入れるものである。収納された硬貨は、釣銭の払出しの際に他端部から排出されてもよいが、一端部から排出されてもよい(実施の形態4)。円筒状の部材は外から硬貨列が視認できるように透明であってもよいがそれに限らない。また、円筒状でなくてもよい。例えば、周の一部に視認用の溝が形成されていてもよい(実施の形態5)。あるいは、硬貨列を周の複数個所で規制するように囲むものでもよい(実施の形態6)。収容される硬貨の並び方向は、鉛直方向に沿ってもよいが、これに限らず水平方向でも斜めの方向であってもよい(実施の形態7)。
硬貨計数部は、硬貨収納ユニットに導入される硬貨と払出される硬貨を数えるが、硬貨を数える位置および数える手法は特に限定されない。例えば、導入される硬貨を硬貨投入口の付近で数えてもよいが、それより後段で数えてもよい。例えば、種類に応じた開口部から硬貨が硬貨収納室に導入される位置で数えてもよい。また、払出す硬貨を排出する部分で数えてもよいが、それよりも後段で数えてもよい。検出の手法としては例えば透過型の光センサーを用いて硬貨の通過を検出してもよいが、これに限定されない。例えば、上述の実施形態において、硬貨収納ユニット(即ち、第2収納室)に導入される硬貨の枚数は、搬送通路切換機構103bの制御に基づいて検出される。一方、第2収容室から排出される硬貨の枚数は、それぞれの硬貨収納ユニットに対応するモータMA、MBおよびMCの回転角度に基づいて検出される。
隣り合う硬貨の面と面とが平行な状態で接する状態で硬貨が導入されると硬貨の厚さだけ硬貨列が長くなる。よって、収容されている硬貨の枚数に1枚当たりの硬貨の厚さを乗じて硬貨列の長さを得ることができる。平積み収納された硬貨列が光貫通部(例えば図4に示す実施形態において硬貨収納室の側壁に形成された貫通孔)に達する直前の枚数が、硬貨収納室に収納し得る最大硬貨枚数である。
前記硬貨収納枚数記憶部の硬貨枚数が前記最大硬貨枚数記憶部の硬貨枚数以下であるにもかかわらず、前記光遮断検出手段から前記光遮断検出信号が出力された場合、硬貨の並びが平積みの状態でないと判断できる。即ち、収容された硬貨のいずれかは、その面と隣り合う硬貨の面とが平行になっておらず平積みでない状態、即ち、面と面とが傾いていたり略垂直であったりする状態での並びと判断できる。
硬貨列が平積みの状態でないと払出し額が不足したり動作不良や故障が発生したりする虞があるため、報知部はユーザーに警告を発して対処を求める。
図1および図4に示す実施形態において、光遮断検出手段は、複数の第2硬貨収容室に収容された硬貨列の高さを一括で検出するものであった。しかし、この発明の本質はそれに限定されず、それぞれの硬貨収容室に対応するセンサーを設けて、それぞれの硬貨列の高さを検出してもよい(実施の形態8)。このようにすれば、どの硬貨収容室で異常な硬貨の並びが生じたかを検出できる。
図1に示す実施形態において、硬貨計数部および硬貨収納室エラー出力手段は、主としてマイクロコンピュータが制御プログラムを実行することによってその機能が実現される。
(ii)前記硬貨収納室は、一端側から他端側へ硬貨を平積み収納し、前記光貫通部は、前記硬貨収納室の他端側であって、前記最大硬貨枚数以下の硬貨が平積み収納されていれば前記硬貨によって光が遮断されることのない位置に配置されてもよい。
このようにすれば、警告が発せられた硬貨収納室について、ユーザーあるいはサービス技術者がその硬貨収納室を自動釣銭入出金機の本体から取り外すことができる。そして、硬貨収納室に収納された硬貨を取り出してあるいは硬貨の並びを修正して平積み状態の硬貨列にできる。
この態様によれれば、自動釣銭入出金機は複数の硬貨収納室を備えるが、各硬貨収納室に対応して光を発する発光部とその光を受光して光の遮断を検出する受光部との対を硬貨収納室の数だけ用意する必要がない。一対の発光部と受光部とを用いて幾つかの硬貨収納ユニットを一括して検出し、いずれかの硬貨収納ユニットの硬貨列が光透過部検出を超える長さになっているか否かを検出できる。よって、単純な構成で、省スペース、低コストの光遮断検出手段が実現できる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
10:硬貨収納ボックス、 11a:第1導入口、 11b:第1排出口、 11c:スロープ部、 11d:円形凹部、 11d1:段差部、 11e:凹曲面部、 12a:第2導入口、 12b:第2排出口、 13a,13b,13c:貫通孔
20:硬貨排出機構、 21:第1回転板、 22:第2回転板、 24a,24b:第1凸部、 25:第2凸部、 26:攪拌棒
100:自動釣銭入出金機、 101:硬貨投入口、 102:硬貨識別部、 103:硬貨搬送部、 103a:搬送通路、 103b:搬送通路切換機構、 103b1:ソレノイド、 103b2:シャッター、 104:硬貨払出口、 105:制御部、 106:硬貨計数部、 107:記憶部、 107m:硬貨収納枚数記憶部、 107n:最大硬貨枚数記憶部、 108:硬貨収納室エラー出力手段、 109:報知部、 110:光遮断検出手段、 110a:発光部、 110b:受光部
K:硬貨、 MA,MB,MC:モータ
Claims (4)
- 投入口から投入された硬貨を搬送する硬貨搬送部と、
前記硬貨搬送部から搬送された同種の硬貨を収納し、収納された硬貨を攪拌する攪拌機構を有する第1収納室と、
前記硬貨搬送部から搬送された同種の硬貨を平積み収納する硬貨収納室としての第2収納室と、
前記第2収納室に収納された硬貨枚数を計数する硬貨計数部と、
前記硬貨計数部で計数された硬貨枚数を記憶する硬貨収納枚数記憶部と、
前記第2収納室に光を通過させる光貫通部と、
前記光貫通部に光を通しその光が遮断されたことを検出したときに光遮断検出信号を出力する光遮断検出手段と、
前記第2収納室に収納し得る最大硬貨枚数を予め記憶する最大硬貨枚数記憶部と、
前記硬貨収納枚数記憶部の硬貨枚数が前記最大硬貨枚数記憶部の硬貨枚数以下であり、かつ、前記光遮断検出信号を検出した場合にエラー信号を出力する硬貨収納室エラー出力手段と、
前記硬貨収納室エラー出力手段から出力されたエラー信号に基づき報知を行う報知部と、
を備えることを特徴とする自動釣銭入出金機。 - 前記第2収納室は、一端側から他端側へ硬貨を平積み収納し、
前記光貫通部は、前記第2収納室の他端側であって、前記最大硬貨枚数以下の硬貨が平積み収納されていれば、前記硬貨によって光が遮断されることのない位置に配置される請求項1に記載の自動釣銭入出金機。 - 硬貨の種類に応じた複数の前記硬貨収納室を備え、
各硬貨収納室は前記エラー信号が出力された場合に収納されている硬貨を取り出せるよう着脱可能に装置本体に取り付けられている請求項1に記載の自動釣銭入出金機。 - 各第2収納室は、それぞれ光貫通部を有し、
前記光遮断検出手段は、各第2収納室の光貫通部に一筋の光を通す請求項3に記載の自動釣銭入出金機。
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