JP6722011B2 - 硬貨処理装置 - Google Patents

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本発明は、硬貨の出金処理等の処理を行う硬貨処理装置に関する。
硬貨の入金処理や出金処理等の様々な処理を行う硬貨処理装置として、従来から様々なタイプのものが知られている。例えば、特許文献1には、金融機関等で現金出納機として使用される、硬貨およびこの硬貨を所定枚数重積して包装した包装硬貨をそれぞれ処理する硬貨処理装置が開示されている。
特許文献1に開示される硬貨処理装置では、筐体から手前側に引き出し可能となっている出金箱が設けられており、硬貨の出金処理が行われる際に、金種別の硬貨収納繰出部から繰り出された硬貨は出金箱に送られるようになっている。また、出金箱はロック機構により筐体の内部にロックされるようになっており、このようなロック機構による出金箱のロックが解除されると操作者は当該出金箱を筐体から手前側に手動で引き出すことができるようになっている。また、筐体の内部に装着されている状態で出金箱の底面は開閉可能となっている。ここで、硬貨の出金処理が行われる際に、金種別の硬貨収納繰出部から繰り出された硬貨が正常に出金箱に送られた場合には、ロック機構による出金箱のロックが解除され、操作者は出金箱を筐体から手前側に手動で引き出すことによりこの出金箱から出金硬貨を取り出すことができるようになる。一方、硬貨の出金処理が行われる際に異常が発生したり出金箱からの出金硬貨の取り忘れが発生したりした場合には、出金箱がロック機構により筐体の内部にロックされた状態で当該出金箱の底面が開放され、出金箱の下方に設けられたシュートを介して回収部に硬貨が送られるようになる。
特許第5551863号
特許文献1に開示される硬貨処理装置では、出金箱に残留検知センサが設けられていないため、出金箱に硬貨が残留している場合でもこのような残留硬貨を検知することができなかった。また、このような出金箱に残留する硬貨を検知するための残留物検知手段を設置する場合には、出金箱に残留する硬貨を確実に検知するために多数の光学検知センサを設ける必要があるが、光学検知センサの数を増やすと、出金箱が着脱自在に装着される装着部の周囲の構成が複雑になるとともに装置全体のコストが高くなってしまうという問題があった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、装着部の周囲の構成をシンプルなものとすることができるとともに装置全体のコストを低減することができる硬貨処理装置を提供することを目的とする。
本発明の硬貨処理装置は筐体と、前記筐体の内部に収容されるとともに当該筐体から外部に引き出し可能となっている硬貨収納箱と、前記筐体の内部に収容されている状態の前記硬貨収納箱の内部に残留物が存在するか否かを検知するための残留物検知手段と、前記硬貨収納箱が着脱自在に装着される装着部と、を備え、前記装着部に装着されている状態の前記硬貨収納箱の底面または側面の少なくとも一部を開閉する開閉部材が前記硬貨収納箱に設けられており、前記残留物検知手段は、発光素子から発せられた光が受光素子により受けられるようになっている光学検知部と、前記光学検知部の前記発光素子から発せられた光を反射させて前記受光素子に送る反射部材とを有しており、前記光学検知部は複数設けられており、複数の前記光学検知部における複数の前記発光素子のうち隣り合う前記発光素子の位置が水平方向の一方向において互いにずれるよう配置されており、前記光学検知部は、前記装着部に前記硬貨収納箱が装着されている場合に前記開閉部材と一体的に移動する前記筐体側の移動部材に設けられていることを特徴とする。
このような硬貨処理装置によれば、装着部に装着されている状態の硬貨収納箱の内部に残留物が存在するか否かを検知するための残留物検知手段が、光学検知部の発光素子から発せられた光を反射させて受光素子に送る反射部材を有しているため、異なる箇所での残留物の有無を1本の光軸で検知することができるようになり、発光素子から発せられた光を受光素子に直接送る場合と比較して光学検知部の数を減らすことができ、よって装着部の周囲の構成をシンプルなものとすることができるとともに装置全体のコストを低減することができる。
また、前記反射部材は前記筐体側に位置固定で設けられていてもよい。
また、前記開閉部材は前記硬貨収納箱の底面を開閉するようになっており、当該開閉部材の上面には硬貨を受け入れるための凹部が形成されており、前記光学検知部の前記発光素子から発せられた光が通過するための透過穴が前記凹部に形成されていてもよい。
本発明の硬貨処理装置においては、前記硬貨収納箱の底部には平板状の底部材が設けられており、前記底部材には、湾曲した凹部が設けられており、前記凹部は、前記硬貨収納箱の前記引き出し方向に直交する幅方向に沿って延びており、前記凹部には、複数の前記発光素子から発せられた光がそれぞれ通過する複数の貫通穴が形成されていてもよい。
本発明の硬貨処理装置においては、前記反射部材はプリズムを含んでいてもよい。
本発明の硬貨処理装置によれば、硬貨収納箱が着脱自在に装着される装着部の周囲の構成をシンプルなものとすることができるとともに装置全体のコストを低減することができる。
本発明の実施の形態による硬貨処理装置の外観を示す斜視図である。 図1に示す硬貨処理装置を正面側から見たときの内部構成を概略的に示す概略構成図である。 図1に示す硬貨処理装置を左側方から見たときの内部構成を概略的に示す概略構成図である。 図1に示す硬貨処理装置における出金箱を上方から下側に向かって見たときの構成の一例を示す構成図である。 図4に示す出金箱および当該出金箱に残留するバラ硬貨等の残留物を検知するための残留物検知手段の構成を示す側面図である。 図4や図5に示す出金箱および当該出金箱の底部に設けられた開口を開閉するシャッタ部材の構成を示す縦断面図である。 図6に示す状態から出金箱の底部に設けられた開口が開かれたときの状態を示す縦断面図である。 図4等に示す出金箱の構成を示す斜視図である。 図4等に示す出金箱が着脱自在に装着される装着部および残留物検知手段の構成を示す斜視図である。 図1に示す硬貨処理装置における出金箱を上方から下側に向かって見たときの構成の他の例を示す構成図である。 図10に示す出金箱および当該出金箱に残留するバラ硬貨等の残留物を検知するための残留物検知手段の構成を示す側面図である。 図10や図11に示す出金箱および残留物検知手段の構成を示す斜視図である。 図1等に示す硬貨処理装置における制御系の構成を示す機能ブロック図である。 (a)〜(f)は、変形例に係る出金箱および当該出金箱に残留するバラ硬貨等の残留物を検知するための残留物検知手段の様々な構成を示す側面図である。 別の変形例に係る出金箱の構成を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図13は、本実施の形態による硬貨処理装置を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態による硬貨処理装置の外観を示す斜視図であり、図2および図3は、それぞれ、図1に示す硬貨処理装置を正面側および左側方から見たときの内部構成を概略的に示す概略構成図である。また、図4乃至図9は、それぞれ、図1に示す硬貨処理装置における出金箱や当該出金箱に残留するバラ硬貨等の残留物を検知するための残留物検知手段の構成の一例を示す図であり、図10乃至図12は、それぞれ、図1に示す硬貨処理装置における出金箱や当該出金箱に残留するバラ硬貨等の残留物を検知するための残留物検知手段の構成の他の例を示す図である。また、図13は、図1等に示す硬貨処理装置における制御系の構成を示す機能ブロック図である。
本実施の形態による硬貨処理装置10は、バラ硬貨の入金処理や出金処理を行うことができるとともに、機体内で所定枚数(例えば、50枚)のバラ硬貨に紙やフィルム等の包装媒体を巻くことにより包装硬貨を形成したりこの形成された包装硬貨の出金処理を行ったりすることができるようになっている。このような硬貨処理装置10の外観や内部構成の詳細について図1乃至図3を用いて説明する。
本実施の形態による硬貨処理装置10は、略直方体形状の筐体12と、筐体12の上面に設けられた硬貨投入口21に投入されたバラ硬貨を筐体12の内部に繰り出す入金繰出部20と、入金繰出部20により繰り出されたバラ硬貨を搬送する入金搬送部28と、入金搬送部28により搬送されるバラ硬貨を識別する入金識別部29とを備えている。また、入金搬送部28には、入金識別部29により正常な硬貨ではないと識別されたバラ硬貨や入金識別部29により識別することができなかったバラ硬貨をリジェクト硬貨として選別するリジェクト選別部30、入金識別部29により特定の任意の金種の硬貨であると識別されたバラ硬貨を選別する任意選別部34、および入金識別部29により各々の金種の硬貨であると識別されたバラ硬貨を選別する複数の金種別選別部36がそれぞれ設けられている。また、筐体12の内部には、任意選別部34や各金種別選別部36により選別されたバラ硬貨を金種毎に一時的に保留する入金一時保留部40、および入金一時保留部40から送られたバラ硬貨を金種毎に収納するとともに収納されているバラ硬貨を繰り出すことができる複数の収納繰出部52がそれぞれ設けられている。また、筐体12の内部には、任意選別部34により選別されたバラ硬貨を紙やフィルム等の包装媒体により包装することによって包装硬貨を形成する包装部60、包装部60により形成された包装硬貨や外部から補充された包装硬貨を収納する包装硬貨収納ユニット100および包装部60により形成された包装硬貨や包装硬貨収納ユニット100から払い出される包装硬貨を筐体12の内部で搬送する包装硬貨搬送ユニット110がそれぞれ設けられている。このような硬貨処理装置10の各構成部材の詳細について以下に説明する。
図2および図3に示すように、入金繰出部20は、筐体12の上面に設けられた硬貨投入口21に投入されたバラ硬貨を受け入れる供給円盤22と、この供給円盤22からバラ硬貨が適量ずつ供給される回転円盤24と、回転円盤24からバラ硬貨を1枚ずつ入金搬送部28に繰り出す繰出機構(図示せず)とを有している。
入金搬送部28は、入金繰出部20から繰り出されたバラ硬貨を搬送路に沿って図3における右端部分から左方向に搬送する搬送ベルトを有している。また、入金搬送部28には、当該入金搬送部28により搬送されるバラ硬貨の金種、真偽、正損、新旧、表裏、搬送状態等の識別を行う入金識別部29が設けられている。入金識別部29によるバラ硬貨の識別情報は後述する制御部200に送られるようになっている。
また、図3に示すように、入金搬送部28には、入金識別部29により正常な硬貨ではないと識別されたバラ硬貨や入金識別部29により識別することができなかったバラ硬貨をリジェクト硬貨として選別するリジェクト選別部30が設けられている。また、図3に示すように、筐体12の内部には、リジェクト選別部30により選別されたリジェクト硬貨としてのバラ硬貨が集積される入金リジェクト部38、およびリジェクト選別部30から入金リジェクト部38にリジェクト硬貨としてのバラ硬貨を送る入金リジェクト用シュート31がそれぞれ設けられている。ここで、図1に示すように、操作者は筐体12の前面から入金リジェクト部38の内部にアクセス可能となっており、入金リジェクト部38に送られたリジェクト硬貨としてのバラ硬貨を操作者は筐体12の前面から取り出すことができるようになっている。
また、図3に示すように、入金搬送部28において、硬貨の搬送方向におけるリジェクト選別部30の下流側には、入金識別部29により特定の任意の金種の硬貨であると識別されたバラ硬貨を選別する任意選別部34が設けられている。ここで、任意選別部34により選別される特定の任意の金種の硬貨とは、例えばバラ硬貨の包装処理において包装部60によって包装媒体により包装されることにより包装硬貨とされるべきバラ硬貨や、特定の金種の硬貨の計数処理において袋装着部に装着される貯留袋75(図3において二点鎖線で表示)に送られるべきバラ硬貨のことをいう。
また、図3に示すように、入金搬送部28において、硬貨の搬送方向における任意選別部34の更に下流側には、入金識別部29により各々の金種の硬貨であると識別されたバラ硬貨を選別する複数の金種別選別部36が設けられている。
また、図2および図3に示すように、筐体12の内部において入金搬送部28の下方には入金一時保留部40が設けられている。入金一時保留部40は、任意選別部34により選別されたバラ硬貨が一時的に保留される任意一時保留部42と、各金種別選別部36により選別されたバラ硬貨が金種別に一時的に保留される金種別一時保留部44とを有している。ここで、任意一時保留部42は、その上部および底部が開口した枠体から構成されている。また、金種別一時保留部44は、5円、1円、50円、100円、10円、500円の各金種に対応する保留領域44a、44b、44c、44d、44e、44fに区画された、その上部および底部が開口した枠体から構成されている。また、任意一時保留部42および金種別一時保留部44は互いに連結されており、これらの任意一時保留部42および金種別一時保留部44は一体的に水平方向に移動するようになっている。また、任意一時保留部42や金種別一時保留部44の下方には板状の底部材46が設けられており、これらの任意一時保留部42や金種別一時保留部44の枠体の底部に設けられた開口が底部材46により選択的に閉止されるようになっている。また、図2および図3に示すように、入金一時保留部40は、任意一時保留部42および金種別一時保留部44を水平方向(具体的には、図2における左右方向)に移動させる第1駆動機構45と、底部材46を水平方向(具体的には、図2における左右方向)に移動させる第2駆動機構47とを有している。
また、図2および図3に示すように、筐体12の内部において入金一時保留部40の更に下方には、入金一時保留部40から送られたバラ硬貨を筐体12の外部に排出するための排出部50、入金一時保留部40から送られたバラ硬貨を金種毎に収納するとともに収納されているバラ硬貨を繰り出すことができる複数の収納繰出部52、入金一時保留部40の任意一時保留部42から送られたバラ硬貨を包装部60や後述する袋装着部に装着された貯留袋75に送るシュート機構70、および入金一時保留部40の任意一時保留部42から送られたバラ硬貨が収納されるバラ硬貨一括収納箱98(図1参照、図2や図3では図示せず)がそれぞれ設けられている。
入金一時保留部40における金種別一時保留部44は、各金種別選別部36の分岐孔の真下かつ排出部50の真上の位置である第1位置と、各収納繰出部52の真上の位置である第2位置との間で図2における左右方向に移動可能となっている。また、底部材46は、第1位置にある金種別一時保留部44の底部の開口を塞ぐ第1位置と、第1位置にある金種別一時保留部44の底部の開口を開く第2位置との間で図2における左右方向に移動可能となっている。また、本実施の形態による硬貨処理装置10が待機状態にあるときには金種別一時保留部44は第1位置に位置するとともに底部材46も第1位置に位置するようになる。ここで、金種別一時保留部44が第1位置に位置するとともに底部材46が第1位置に位置しているときには、各金種別選別部36の分岐孔に落とし込まれたバラ硬貨は金種別一時保留部44の各保留領域44a〜44fに金種毎に一時的に保留されるようになる。そして、金種別一時保留部44の各保留領域44a〜44fにバラ硬貨が一時的に保留されている状態から第1駆動機構45により金種別一時保留部44が第1位置から第2位置に移動させられると、金種別一時保留部44の各保留領域44a〜44fの底部に設けられた開口が開くことにより各保留領域44a〜44fからバラ硬貨が自重により落下して各収納繰出部52の収納領域52a〜52f(後述)に金種毎に送られ、各収納繰出部52の収納領域52a〜52fに金種毎に収納されるようになる。一方、金種別一時保留部44の各保留領域44a〜44fにバラ硬貨が一時的に保留されている状態から第2駆動機構47により底部材46が第1位置から第2位置に移動させられると、金種別一時保留部44の各保留領域44a〜44fの底部に設けられた開口が開くことにより各保留領域44a〜44fからバラ硬貨が自重により落下して排出部50に送られ、この排出部50に金種混合状態で集積されるようになる。
また、入金一時保留部40における任意一時保留部42は、第1駆動機構45による当該任意一時保留部42の移動方向(具体的には、図2における左右方向)に沿って並ぶ第1保留領域および第2保留領域に区画されたものから構成されている。そして、金種別一時保留部44が第1位置に位置しているときには任意一時保留部42の第1保留領域が任意選別部34の分岐孔の真下に位置するとともに排出部50の真上に位置するようになる。なお、このときに底部材46が第1位置に位置しているときには任意一時保留部42の第1保留領域の底部の開口が当該底部材46により塞がれるようになり、任意選別部34の分岐孔に落とし込まれたバラ硬貨は任意一時保留部42の第1保留領域に一時的に保留されるようになる。また、金種別一時保留部44が第2位置に位置しているときには任意一時保留部42の第1保留領域がバラ硬貨一括収納箱98の真上に位置するようになっている。そして、任意一時保留部42の第1保留領域にバラ硬貨が一時的に保留されている状態から第1駆動機構45により金種別一時保留部44が第1位置から第2位置に移動させられると、任意一時保留部42の第1保留領域の底部に設けられた開口が開くことによりこの第1保留領域からバラ硬貨が自重により落下してバラ硬貨一括収納箱98に送られ、このバラ硬貨一括収納箱98に収納されるようになる。一方、任意一時保留部42の第1保留領域にバラ硬貨が一時的に保留されている状態から第2駆動機構47により底部材46が第1位置から第2位置に移動させられると、任意一時保留部42の第1保留領域の底部に設けられた開口が開くことによりこの第1保留領域からバラ硬貨が自重により落下して排出部50に送られ、当該排出部50に集積されるようになる。また、第1駆動機構45によって、入金一時保留部40における任意一時保留部42を、その第2保留領域が任意選別部34の分岐孔の真下に位置するような第3位置に移動させることができるようになっている。ここで、任意一時保留部42が第3位置に位置しているときには、任意選別部34の分岐孔に落とし込まれたバラ硬貨は任意一時保留部42の第2保留領域に送られた後、この第2保留領域を通過してシュート機構70の上部シュート72(後述)に送られるようになっている。
図3等に示すように、複数の収納繰出部52の各々は、それぞれ、5円、1円、50円、100円、10円、500円の各金種に対応する収納領域52a、52b、52c、52d、52e、52fを有しており、これらの収納領域52a〜52fにバラ硬貨が金種別に収納されるようになっている。より詳細には、各収納繰出部52の収納領域52a〜52fには、入金一時保留部40の金種別一時保留部44の各保留領域44a〜44fからバラ硬貨がそれぞれ送られるようになっている。また、各収納繰出部52において収納領域52a〜52fの底部には回転円盤等の硬貨繰出部52pがそれぞれ設けられており、各硬貨繰出部52pにより各収納繰出部52の収納領域52a〜52fからバラ硬貨が1枚ずつ繰り出されるようになっている。また、各収納繰出部52の下方には水平方向に延びるコンベア54が設けられており、各硬貨繰出部52pにより各収納繰出部52の収納領域52a〜52fから繰り出されたバラ硬貨はコンベア54により搬送されるようになっている。ここで、コンベア54には、当該コンベア54により搬送されるバラ硬貨の金種、真偽、正損、新旧、表裏、搬送状態等の識別を行う出金識別部55が設けられている。出金識別部55によるバラ硬貨の識別情報は後述する制御部200に送られるようになっている。また、出金識別部55により識別されたバラ硬貨はコンベア54により出金用シュート58を介して出金箱90に送られるか、あるいは包装用シュート57を介して包装部60に送られるようになっている。
排出部50は、筐体12の前面から操作者が手前側に引き出し可能な返却箱50aを有しており、入金一時保留部40における任意一時保留部42の第1保留領域や金種別一時保留部44の各保留領域44a〜44fから送られたバラ硬貨が金種混合状態で集積されるようになっている。
バラ硬貨一括収納箱98は、筐体12の前面から操作者が手前側に引き出し可能となっており、入金一時保留部40における任意一時保留部42の第1保留領域から送られたバラ硬貨が集積されるようになっている。
図3に示すように、シュート機構70は、入金一時保留部40における任意一時保留部42の第2保留領域から送られたバラ硬貨が通過する上部シュート72と、この上部シュート72から分岐した貯留用シュート74および包装用シュート76とを有しており、上部シュート72から貯留用シュート74や包装用シュート76への分岐箇所には分岐部材78が設けられている。ここで、上部シュート72から分岐部材78により包装用シュート76に分岐させられたバラ硬貨は包装部60に送られるようになっている。一方、図1に示すように、貯留用シュート74の下流側端部に位置する排出側開口74aは筐体12の前面に開口するようになっており、この排出側開口74aの近傍には、図3において二点鎖線で示すような貯留袋75を筐体12の側面に装着させる袋装着部(図示せず)が設けられている。そして、袋装着部に貯留袋75が装着されているときには、上部シュート72から分岐部材78により貯留用シュート74に分岐させられたバラ硬貨は排出側開口74aから貯留袋75に送られてこの貯留袋75に貯留されるようになる。
また、筐体12の前面においてバラ硬貨一括収納箱98の下方には、出金箱90が着脱自在に装着される装着部89が設けられている。また、本実施の形態による硬貨処理装置10においてバラ硬貨の出金処理が行われる際に、各収納繰出部52の収納領域52a〜52fから繰り出されたバラ硬貨がコンベア54により出金用シュート58を介して装着部89に装着されている出金箱90に送られるようになっている。また、出金箱90には、操作者が当該出金箱90を筐体12の前面から手前側に引き出す際に把持される取っ手90a(図5や図8参照)が設けられており、このような取っ手90aを操作者が把持することにより出金箱90を筐体12から容易に引き出すことができるようになっている。
また、図2に示すように、出金箱90の底部には開口が設けられているとともに、この開口はシャッタ部材92により選択的に閉じられるようになっている。また、筐体12の下部には、出金リジェクト箱56と、出金箱90の底部に設けられた開口から出金リジェクト箱56にバラ硬貨を送る出金リジェクト用シュート94とがそれぞれ設けられている。そして、本実施の形態による硬貨処理装置10においてバラ硬貨の出金処理が行われる際に、出金されるべきバラ硬貨の金種とは異なる金種のバラ硬貨が収納繰出部52の各収納領域52a〜52fから繰り出されて出金箱90に送られたり、収納繰出部52の各収納領域52a〜52fからのバラ硬貨の繰り出しエラーによって各収納領域52a〜52fから繰り出されたバラ硬貨の枚数が不確定となってしまったり、出金箱90からの出金硬貨の取り忘れが発生した場合には、出金箱90の底部に設けられた開口がシャッタ部材92により開かれ、出金箱90に送られたバラ硬貨はこの出金箱90から出金リジェクト用シュート94を介して出金リジェクト箱56に送られるようになる。また、図5等に示すように、出金箱90の近傍には、当該出金箱90に残留するバラ硬貨等の残留物を検知するための残留物検知手段91が設けられている。
本実施の形態による出金箱90および残留物検知手段91の構成の詳細について図4乃至図9を用いて説明する。なお、図4は、本実施の形態による出金箱90を上方から下側に向かって見たときの構成の一例を示す構成図であり、図5は、図4に示す出金箱90および当該出金箱90に残留するバラ硬貨等の残留物を検知するための残留物検知手段91の構成を示す側面図である。また、図6は、図4や図5に示す出金箱90および当該出金箱90の底部に設けられた開口を開閉するシャッタ部材92の構成を示す縦断面図であり、図7は、図6に示す状態から出金箱90の底部に設けられた開口が開かれたときの状態を示す縦断面図である。また、図8は、図4等に示す出金箱90の構成を示す斜視図であり、図9は、図4等に示す出金箱90が着脱自在に装着される装着部89および残留物検知手段91の構成を示す斜視図である。なお、図4および図5において筐体12の内部からの出金箱90の引き出し方向を矢印で示している。また、図6および図7は、それぞれ、出金箱90やシャッタ部材92を筐体12の手前側から当該筐体12の奥行き方向に見たときの図となっている。すなわち、シャッタ部材92は筐体12の幅方向に沿って移動するようになっている。
図4乃至図9に示すような態様では、残留物検知手段91は、シャッタ部材92にそれぞれ設けられた発光素子91aおよび受光素子91cと、発光素子91aから発せられた光を反射させて受光素子91cに送る反射部材としてのプリズム91bとを有しており、発光素子91aおよび受光素子91cにより光学検知センサ(光学検知部)が構成されている。ここで、出金箱90にバラ硬貨等の残留物が存在しない場合には、図5に示すように、発光素子91aから発せられた光が鉛直方向上方に送られ、プリズム91bの左側の端部により受けられると、このプリズム91bにより当該光の向きが180°変えられてプリズム91bの右側の端部から鉛直方向下方に光が送られるようになる。そして、プリズム91bから鉛直方向下方に送られる光が受光素子91cにより受けられるようになる。一方、出金箱90にバラ硬貨等の残留物が存在する場合には、発光素子91aから発せられた光が当該残留物により遮られ、受光素子91cにより受けられなくなる。このことにより、出金箱90に残留物が存在することを残留物検知手段91が検知するようになる。なお、プリズム91bは筐体12側(具体的には、装着部89の天井側)に設けられており、出金箱90が筐体12の内部から手前側に引き出されてもプリズム91bの位置は変わらないようになっている。また、本実施の形態では、発光素子91aおよび受光素子91cと、プリズム91bとを組み合わせた残留物検知手段91が複数設けられており、各残留物検知手段91は、出金箱90の幅方向(すなわち、図4における上下方向)に沿って並ぶよう設けられている。また、各残留物検知手段91の発光素子91aから光が順番に(すなわち、タイミングを少しずつずらして)発せられるようになっている。
図4、図5および図9等に示すように、各発光素子91aおよび各受光素子91cは略同一平面上に設けられている。ここで、図5に示すように、各発光素子91aおよび各受光素子91cは、透明または半透明の材料から形成されるカバー部材91dにより覆われることによりこれらの発光素子91aや受光素子91cが保護されるようになっている。また、上述したように、各発光素子91aおよび受光素子91cはシャッタ部材92に設けられているため、図7に示すように、シャッタ部材92が出金箱90の底部を開くと、各発光素子91aおよび受光素子91cはプリズム91bの下方から外れた位置に移動するようになる。また、図4に示すように、本実施の形態による出金箱90を上方から下側に向かって見たときに、複数の発光素子91aのうち隣り合う発光素子91aの位置が出金箱90の引き出し方向において互いにずれるよう、各発光素子91aは鋸の刃の先端のラインの形状(いわゆるジグザグ形状)に沿って配置されている。同様に、本実施の形態による出金箱90を上方から下側に向かって見たときに、複数の受光素子91cのうち隣り合う受光素子91cの位置が出金箱90の引き出し方向において互いにずれるよう、各受光素子91cは鋸の刃の先端のラインの形状に沿って配置されている。また、隣り合う発光素子91aの間の距離、および隣り合う受光素子91cの間の距離は、それぞれ、5円硬貨や50円硬貨等の穴あき硬貨の遮光代(すなわち、穴あき硬貨の外周縁部と内周縁部との間の距離)よりも小さくなっている。
図4、図5および図8に示すように、出金箱90の底部には、当該底部の開口を選択的に塞ぐ平板状の底部材90bが設けられている。ここで、出金箱90を筐体12の内部から手前側に引き出す際に、底部材90bは出金箱90と一体的に筐体12の内部から手前側に引き出されるようになる。このことにより、出金箱90を筐体12の内部から手前側に引き出したときに、出金箱90に収納されているバラ硬貨が当該出金箱90の底部に設けられた開口から下方に落下してしまうことはない。一方、出金箱90が筐体12の内部に収容されている状態では、図6および図7に示すように、出金箱90の底部に設けられた底部材90bはシャッタ部材92と一体的に移動するようになっている。このことにより、出金箱90が筐体12の内部に収容されている状態でシャッタ部材92が出金箱90の底部の開口を開くと、底部材90bもシャッタ部材92と一体的に移動することにより出金箱90の底部が開くようになる。このことにより、出金箱90に収納されているバラ硬貨は自重により下方に落下し、出金リジェクト用シュート94を介して出金リジェクト箱56に送られるようになる。
図4、図5および図8に示すように、底部材90bには、湾曲した凹部90dが2つ設けられている。ここで、各凹部90dはそれぞれ出金箱90の幅方向(すなわち、図4における上下方向)に沿って延びるようになっている。また、各凹部90dの断面形状は、それぞれ、最大径のバラ硬貨(例えば、500円硬貨)の半径よりも大きな曲率半径を有する円弧状(具体的には、例えば120°〜150°の範囲内の円弧状)のものとなっている。このことにより、出金箱90に送られたバラ硬貨は、少量の場合は概ね各凹部90dの中に入るようになる。また、各凹部90dには、各発光素子91aおよび各受光素子91cに対応して複数の貫通穴90cが形成されている。ここで、2つの凹部90dのうち一方の凹部90d(具体的には、図4や図5における左側の凹部90d)に設けられる各貫通穴90cは、対応する各発光素子91aから発せられた光が通過するようになっており、他方の凹部90d(具体的には、図4や図5における右側の凹部90d)に設けられる各貫通穴90cは、対応する各受光素子91cに送られるべき光が通過するようになっている。また、各貫通穴90cは、対応する各発光素子91aや各受光素子91cの配置に合わせて、隣り合う貫通穴90cの位置が出金箱90の引き出し方向において互いにずれるよう、各貫通穴90cは鋸の刃の先端のラインの形状に沿って配置されている。
図9に示すように、装着部89は、筐体12の内部に収容された出金箱90をロックするロック機構89aを有しており、ロック機構89aにより出金箱90が筐体12の内部でロックされると操作者は出金箱90を筐体12の内部から手前側に引き出すことができなくなる。一方、ロック機構89aによる出金箱90のロックが解除されると、操作者は筐体12の前面から出金箱90を手前側に引き出すことができるようになる。また、装着部89は位置合わせピン89bを有しており、出金箱90における奥側の外面には、当該位置合わせピン89bが挿入される位置合わせ穴(図示せず)が形成されている。そして、操作者が出金箱90を筐体12の内部に収容して装着部89により装着させる際に、出金箱90における奥側の外面に設けられた位置合わせ穴に位置合わせピン89bを挿入することにより出金箱90の位置決めが行われるとともに、底部材90bの底面に形成された凹部90gに、シャッタ部材92に設けられた凸部92aが係合することにより底部材90bとシャッタ部材92とが位置決めされる。これらの技術的事項によって各発光素子91aや各受光素子91cと各貫通穴90cとの位置がずれてしまうことが抑制される。また、出金箱90には、底部材90bの開閉動作をロックするロック機構(図示せず)がロック機構89aとは別に設けられている。ここで、出金箱90が装着部89に装着され、出金箱90における奥側の外面に設けられた位置合わせ穴に位置合わせピン89bが挿入されると、ロック機構による底部材90bのロックが解除され、シャッタ部材92の移動に合わせて底部材90bも移動することができるようになる。一方、出金箱90が装着部89から取り外された状態(すなわち、出金箱90における奥側の外面に設けられた位置合わせ穴に位置合わせピン89bが挿入されていない状態)では、ロック機構により底部材90bがロックされ、底部材90bの開閉動作が行われないようになる。このため、出金箱90が装着部89から取り外されると、底部材90bが開いてしまい出金箱90に収納されているバラ硬貨がこの出金箱90から散乱してしまうことはない。
包装部60は、シュート機構70の包装用シュート76や包装用シュート57により当該包装部60に送られたバラ硬貨が集積されるとともに集積されたバラ硬貨を1枚ずつ繰り出す集積部としての回転円盤62と、回転円盤62により繰り出されたバラ硬貨を搬送するコンベア63と、コンベア63により搬送されたバラ硬貨が積層状態で集積されるとともに集積された所定の枚数(例えば、50枚)のバラ硬貨を紙やフィルム等の包装媒体により包装する包装機構68とを有している。ここで、包装機構68は上方から見て仮想の正三角形の各頂点に位置する3本の包装ローラ68aを有しており、各包装ローラ68aの間の包装領域において所定枚数重積した重積硬貨が包装媒体により包装されることにより包装硬貨が作成されるようになっている。また、包装機構68の下方には横搬送部67が設けられており、包装機構68により作成された包装硬貨が当該包装機構68から下方に排出されると、この排出された包装硬貨は横搬送部67に送られ、この横搬送部67により後述する包装硬貨搬送ユニット110に向かって搬送されるようになる。
また、図2に示すように、包装部60においてコンベア63の下方には排出シュート64が設けられており、包装機構68により所定の枚数(例えば、50枚)のバラ硬貨を包装する際に所定の枚数に満たない端数分のバラ硬貨はコンベア63から排出シュート64に送られてこの排出シュート64により出金リジェクト箱56に送られるようになっている。また、出金リジェクト箱56の近傍には、端数分のバラ硬貨を収納する端数硬貨収納箱97が設けられているとともに、この出金リジェクト箱56には、排出シュート64から送られた端数分のバラ硬貨を出金リジェクト箱56および端数硬貨収納箱97の何れかに分岐させる分岐部材96が設けられている。このような分岐部材96が設けられていることにより、コンベア63から排出シュート64に送られた端数分のバラ硬貨を出金リジェクト箱56および端数硬貨収納箱97のうち何れかに収納させることができるようになる。
包装硬貨搬送ユニット110(図13参照、図1乃至図3では図示せず)は、包装部60の包装機構68により作成された包装硬貨を後述する包装硬貨収納ユニット100の収納トレイに収納させたり、後述する包装硬貨出金部130、包装硬貨一括収納箱132または包装硬貨投出部136に送ったりするようになっている。また、筐体12の内部において包装硬貨搬送ユニット110の近傍には、包装硬貨の収納を行うとともに収納されている包装硬貨を包装硬貨搬送ユニット110に1本ずつ繰出可能な包装硬貨収納ユニット100(図13参照、図1乃至図3では図示せず)が設けられている。ここで、包装硬貨収納ユニット100は、同一金種の複数の包装硬貨を一列に収納する複数の収納トレイ(図示せず)を有しており、各収納トレイには包装硬貨が金種別に収納されるようになっている。より詳細には、各収納トレイは水平方向に対して傾斜しており、収納トレイに収納されている包装硬貨は、包装硬貨搬送ユニット110に近い側である収納トレイの最前部に向かって転がるようになっている。また、各収納トレイは鉛直方向に沿って並ぶよう配置されている。また、各収納トレイに収納される包装硬貨の金種は収納トレイ毎に予め設定されている。
また、図1に示すように、筐体12の前面において包装硬貨搬送ユニット110の前部域には、包装硬貨出金部130、包装硬貨一括収納箱132および包装硬貨投出部136がそれぞれ設けられている。また、包装硬貨出金部130、包装硬貨一括収納箱132および包装硬貨投出部136の各々に対応して、包装硬貨搬送ユニット110により搬送される包装硬貨を選択的に包装硬貨出金部130、包装硬貨一括収納箱132および包装硬貨投出部136にそれぞれ分岐させる分岐部材118、119、120(図13参照)が鉛直方向における上から順に設けられている。ここで、図1に示すように、操作者は筐体12の前面から包装硬貨出金部130にアクセス可能となっており、分岐部材118により包装硬貨搬送ユニット110から分岐させられて包装硬貨出金部130に送られた包装硬貨を操作者は筐体12の外部に取り出すことができるようになっている。また、分岐部材119により包装硬貨搬送ユニット110から分岐させられて包装硬貨一括収納箱132に送られた包装硬貨は当該包装硬貨一括収納箱132に収納されるようになっている。なお、操作者は包装硬貨一括収納箱132を筐体12の外部に取り出すことによりこの包装硬貨一括収納箱132から包装硬貨を回収することができるようになる。また、図1に示すように、操作者は筐体12の前面から包装硬貨投出部136にアクセス可能となっており、分岐部材120により包装硬貨搬送ユニット110から分岐させられて包装硬貨投出部136に送られた包装硬貨を操作者は筐体12の外部に取り出すことができるようになっている(具体的には、包装硬貨投出部136の下方に箱状の容器を置いて、投出される包装硬貨をこの容器で受け入れるようになっている)。
また、図1に示すように、筐体12の前面側における右側部分には開閉可能な前扉14が設けられており、当該前扉14を開くことにより筐体12内の包装硬貨収納ユニット100にアクセスすることができるようになっている。より詳細には、前扉14には上述した包装硬貨出金部130、包装硬貨一括収納箱132、包装硬貨投出部136および包装硬貨搬送ユニット110が取り付けられており、前扉14を開いたときにはこれらの包装硬貨出金部130、包装硬貨一括収納箱132、包装硬貨投出部136および包装硬貨搬送ユニット110も前扉14と一体的に移動するようになっている。このことにより、操作者は前扉14を開くと包装硬貨収納ユニット100にアクセスして収納トレイを取り出すことにより収納トレイに包装硬貨を収納(補充)したり収納トレイから包装硬貨を取り出したりすることができるようになっている。
また、図13に示すように、本実施の形態による硬貨処理装置10には、当該硬貨処理装置10の各構成部材の制御を行う制御部200が設けられている。具体的には、制御部200には、入金繰出部20、入金搬送部28、入金識別部29、リジェクト選別部30、任意選別部34、各金種別選別部36、入金一時保留部40、各収納繰出部52、コンベア54、出金識別部55、包装部60、分岐部材78、分岐部材96、装着部89、残留物検知手段91、包装硬貨収納ユニット100、包装硬貨搬送ユニット110、分岐部材118、119、120等がそれぞれ接続されている。ここで、入金識別部29や出金識別部55によるバラ硬貨の識別情報はこれらの入金識別部29や出金識別部55から制御部200に送られるようになっている。また、制御部200は、硬貨処理装置10の各構成部材に指令の信号を送ることによりこれらの構成部材の動作を制御するようになっている。
また、制御部200には操作表示部202、印字部204、記憶部206および通信インターフェース部208がそれぞれ接続されている。操作表示部202は、例えば筐体12の上部に設けられたタッチパネル等からなり、硬貨処理装置10における硬貨の処理状況や、各収納繰出部52の収納領域52a〜52fに収納されているバラ硬貨の金種毎の在高および包装硬貨収納ユニット100の各収納トレイに収納されている包装硬貨の金種毎の在高等の情報を表示するようになっている。また、操作者はこの操作表示部202により制御部200に様々な指令や情報を入力することができるようになっている。また、印字部204は、硬貨処理装置10における硬貨の処理状況や、各収納繰出部52の収納領域52a〜52fに収納されているバラ硬貨の金種毎の在高および包装硬貨収納ユニット100の各収納トレイに収納されている包装硬貨の金種毎の在高等の情報をレシート等に印刷するプリンタ等から構成されている。また、記憶部206は、硬貨処理装置10における硬貨の処理履歴や、各収納繰出部52の収納領域52a〜52fに収納されているバラ硬貨の金種毎の在高および包装硬貨収納ユニット100の各収納トレイに収納されている包装硬貨の金種毎の在高等の情報を記憶するようになっている。また、制御部200は通信インターフェース部208を介して上位端末等の外部装置に対して様々な信号の送受信を行うことができるようになっている。
次に、このような構成からなる硬貨処理装置10の動作(具体的には、バラ硬貨の出金処理)について説明する。なお、以下に示すような硬貨処理装置10の動作は、制御部200が硬貨処理装置10の各構成部材を制御することによって行われるようになっている。
操作者によってバラ硬貨の出金処理の指令が操作表示部202に入力されたり、上位端末等の外部装置からバラ硬貨の出金処理の指令が通信インターフェース部208に送信されたりすることにより、バラ硬貨の出金処理の指令が制御部200に与えられると、出金されるべきバラ硬貨が収納されている収納繰出部52の各収納領域52a〜52fからバラ硬貨が硬貨繰出部52pにより1枚ずつ繰り出され、この繰り出されたバラ硬貨はコンベア54により搬送される。そして、コンベア54により搬送されるバラ硬貨は、出金識別部55によりその金種、真偽、正損、新旧、表裏、搬送状態等が識別される。出金識別部55によるバラ硬貨の識別情報は制御部200に送られる。また、出金識別部55により識別されたバラ硬貨はコンベア54により出金用シュート58を介して出金箱90に送られ、この出金箱90にバラ硬貨が金種混合状態で収納される。
そして、出金されるべきバラ硬貨が全て収納繰出部52の各収納領域52a〜52fから繰り出されて出金箱90に収納されると、装着部89のロック機構89aによる出金箱90のロックが解除される。このことにより、操作者は出金箱90を筐体12の内部から手前側に引き出して、この出金箱90の内部から出金硬貨を取り出すことができるようになる。そして、出金箱90の内部から出金硬貨を取り出した後に操作者が出金箱90を筐体12の内部に戻すと、出金箱90の内部にバラ硬貨等の残留物が存在するか否かが残留物検知手段91により検知される。ここで、筐体12の内部に出金箱90が戻された後、残留物検知手段91により残留物が検知されなかった場合には、ロック機構89aにより出金箱90が筐体12の内部でロックされ、バラ硬貨の出金処理が完了する。一方、筐体12の内部に出金箱90が戻された後、残留物検知手段91により残留物が検知された場合には、ロック機構89aにより出金箱90が筐体12の内部でロックされず、また、出金箱90の内部に残留物(具体的には、バラ硬貨)が存在する旨の警告メッセージが操作表示部202に表示されるようになる。また、この際に、操作表示部202において、筐体12の内部から出金箱90を手前側に引き出してこの出金箱90から残留物(具体的には、バラ硬貨)を取り出す旨のアニメーション表示が繰り返し行われるようになっていてもよい。このことにより、操作者は出金箱を筐体12の内部から再び手前側に引き出して、出金箱90の内部に存在するバラ硬貨等の残留物を取り出すようになる。
また、バラ硬貨の出金処理が行われる際に、出金されるべきバラ硬貨の金種とは異なる金種のバラ硬貨が収納繰出部52の各収納領域52a〜52fから繰り出されて出金箱90に送られたり、収納繰出部52の各収納領域52a〜52fからのバラ硬貨の繰り出しエラーによって各収納領域52a〜52fから繰り出されたバラ硬貨の枚数が不確定となってしまったりした場合には、出金箱90の底部に設けられた開口がシャッタ部材92により開かれ、出金箱90に収納されているバラ硬貨はこの出金箱90から下方に排出され、出金リジェクト用シュート94を介して出金リジェクト箱56に送られるようになる。このことにより、出金箱90が空状態となる。また、ロック機構89aによる出金箱90のロックが解除された後に操作者が出金箱90から出金硬貨を取り忘れてしまい出金箱90が筐体12の内部から手前側に引き出されない状態が一定時間続いた場合にも、出金箱90の底部に設けられた開口がシャッタ部材92により開かれる。このことにより、出金箱90が空状態となる。ここで、出金箱90の底部に設けられた開口がシャッタ部材92により開かれると、図7に示すように、底部材90bもシャッタ部材92と一体的に移動するようになる。そして、出金箱90の底部に設けられた開口がシャッタ部材92により閉じられると、すなわち底部材90bがシャッタ部材92と一体的に図6に示すような位置に戻ると、出金箱90の内部にバラ硬貨等の残留物が存在するか否かが残留物検知手段91により検知される。
出金箱90の底部に設けられた開口がシャッタ部材92により閉じられた後、残留物検知手段91により残留物が検知されなかった場合には、バラ硬貨の出金処理が再び行われるようになる。具体的には、出金されるべきバラ硬貨の金種とは異なる金種のバラ硬貨が収納繰出部52の各収納領域52a〜52fから繰り出されたときや、収納繰出部52の各収納領域52a〜52fからのバラ硬貨の繰り出しエラーによって各収納領域52a〜52fから繰り出されたバラ硬貨の枚数が不確定となってしまっていたときには、収納繰出部52の各収納領域52a〜52fからのバラ硬貨の繰り出し動作が再び行われるようになる。なお、操作者が出金箱90から出金硬貨を取り忘れてしまっていた場合には、バラ硬貨の出金処理が再び行われることはなく、最初のバラ硬貨の出金情報が取り忘れ情報として記憶部206に記憶されるようになる。また、出金箱90の底部に設けられた開口がシャッタ部材92により閉じられた後、残留物検知手段91により残留物が検知された場合には、ロック機構89aによる出金箱90のロックが解除され、操作者は出金箱90を筐体12の内部から手前側に引き出すことができるようになる。また、出金箱90の内部に残留物が存在する旨の警告メッセージが操作表示部202に表示されるようになる。このことにより、操作者は出金箱を筐体12の内部から手前側に引き出して、出金箱90の内部に存在する残留物を取り出すようになる。
また、出金箱90の内部に残留物が存在するか否かを残留物検知手段91により検知するタイミングは、上述したバラ硬貨の出金処理が行われる途中のタイミングに限定されることはない。硬貨処理装置10の電源をオンとしたタイミング、硬貨処理装置10においてバラ硬貨および包装硬貨の全回収処理を行った後のタイミング、硬貨処理装置10においてバラ硬貨の出金処理が行われる前のタイミング、硬貨処理装置10において収納繰出部52の各収納領域52a〜52fから繰り出されたバラ硬貨を包装部60により包装して包装硬貨収納ユニット100の各収納トレイに収納させる整理処理が行われた後のタイミングのうち少なくとも一つのタイミングにおいて、出金箱90の内部に残留物が存在するか否かが残留物検知手段91により検知されるようになっていてもよい。また、更に別の例として、出金箱90の内部に残留物が存在するか否かが残留物検知手段91により常に監視されるようになっていてもよい。
図4乃至図9に示すような出金箱90および残留物検知手段91によれば、発光素子91aから発せられた光を反射させて受光素子91cに送る反射部材としてプリズム91bが設けられているため、異なる箇所(すなわち、図4や図5における左側の凹部90dおよび右側の凹部90d)での残留物の有無を1本の光軸で検知することができるようになり、プリズム91bを設置しない場合と比較して発光素子91aや受光素子91c等から構成される光学検知センサの数を半分に減らすことができ、よって装着部89の周囲の構成をシンプルなものとすることができるとともに装置全体のコストを低減することができる。
なお、本実施の形態の硬貨処理装置10では、出金箱および当該出金箱の内部に残留物が存在するか否かを検知するための残留物検知手段は図4乃至図9に示すような構成のものに限定されることはない。出金箱および残留物検知手段の他の構成例として、図10乃至図12に示すような出金箱90pおよび残留物検知手段93が用いられてもよい。なお、図10は、他の構成例に係る出金箱90pを上方から下側に向かって見たときの構成を示す構成図であり、図11は、図10に示す出金箱90pおよび当該出金箱90pに残留するバラ硬貨等の残留物を検知するための残留物検知手段93の構成を示す側面図である。また、図12は、図10に示す出金箱90pおよび残留物検知手段93の構成を示す斜視図である。なお、図10および図11において筐体12の内部からの出金箱90pの引き出し方向を矢印で示している。また、図10乃至図12に示す出金箱90pにおいて、図4乃至図9に示す出金箱90と同一の構成部材については同一の参照符合を付けてその説明を省略する。また、出金箱90pの底部に設けられた開口を開閉するためのシャッタ部材92は、図4乃至図9に示す構成の出金箱90の底部に設けられた開口を開閉するためのシャッタ部材92と略同一の構成となっている。
図10乃至図12に示すような態様では、残留物検知手段93は、筐体12側に(具体的には、装着部89の天井側に)位置固定でそれぞれ設けられた発光素子93aおよび受光素子93cと、出金箱90pの底部材90bに設けられ、発光素子93aから発せられた光を反射させて受光素子93cに送る反射部材としてのプリズム93bとを有しており、発光素子93aおよび受光素子93cにより光学検知センサ(光学検知部)が構成されている。そして、出金箱90pにバラ硬貨等の残留物が存在しない場合には、図11に示すように、発光素子93aから発せられた光が鉛直方向下方に送られ、プリズム93bの左側の端部により受けられると、このプリズム93bにより当該光の向きが180°変えられてプリズム93bの右側の端部から鉛直方向上方に光が送られるようになる。そして、プリズム93bから鉛直方向上方に送られる光が受光素子93cにより受けられるようになる。一方、出金箱90pにバラ硬貨等の残留物が存在する場合には、発光素子93aから発せられた光が当該残留物により遮られ、受光素子93cにより受けられなくなる。このことにより、出金箱90pに残留物が存在することを残留物検知手段93が検知するようになる。ここで、発光素子93aおよび受光素子93cと、プリズム93bとを組み合わせた残留物検知手段93が複数設けられており、各残留物検知手段93は、出金箱90pの幅方向(すなわち、図10における上下方向)に沿って並ぶよう設けられている。また、各残留物検知手段93の発光素子93aから光が順番に(すなわち、タイミングを少しずつずらして)発せられるようになっている。
図10乃至図12に示すように、各発光素子93aおよび各受光素子93cは、装着部89に装着されている出金箱90pの上方において略同一平面上に設けられている。ここで、図12に示すように、各発光素子93aは直線上に並ぶよう配置されている。同様に、各受光素子93cも直線上に並ぶよう配置されている。
図10乃至図12に示すように、出金箱90pの底部には、当該底部の開口を選択的に塞ぐ平板状の底部材90bが設けられている。ここで、出金箱90pを筐体12の内部から手前側に引き出す際に、底部材90bは出金箱90pと一体的に筐体12の内部から手前側に引き出されるようになる。また、プリズム93bは底部材90bに設けられているため、シャッタ部材92が出金箱90pの底部を開くと、プリズム93bは各発光素子93aおよび受光素子93cの下方から外れた位置に移動するようになる。また、各プリズム93bは、各発光素子93aや各受光素子93cと対向するよう、直線上に並ぶよう配置されている。
出金箱90pの底部材90bには、湾曲した凹部90dが2つ設けられている。ここで、各凹部90dはそれぞれ出金箱90pの幅方向(すなわち、図10における上下方向)に沿って延びるようになっている。また、各凹部90dの断面形状は、それぞれ、最大径のバラ硬貨(例えば、500円硬貨)の半径よりも大きな曲率半径を有する円弧状(具体的には、例えば120°〜150°の範囲内の円弧状)のものとなっている。このことにより、出金箱90pに送られたバラ硬貨は、少量の場合は概ね各凹部90dの中に入るようになる。また、各凹部90dには、複数の貫通穴90eが直線上に並ぶよう形成されており、各貫通穴90eの下方域にはプリズム93bの端部が設けられている。ここで、凹部90dの湾曲面と、プリズム93bの端部の上面とが略同一面上に位置するようになっている。また、各プリズム93bの端部の上面は、出金箱90pの幅方向に沿って直線上に並ぶようになっている。
また、図10乃至図12に示すような構成の出金箱90pでは、側壁の下端縁90fにハケやブラシ等が設けられていてもよい。出金箱90pが筐体12の内部に収容されている状態では、出金箱90pの底部に設けられた底部材90bはシャッタ部材92と一体的に移動するようになっているが、底部材90bがシャッタ部材92と一体的に移動する際に、底部材90bの上面やプリズム93bの端部の上面に付着しているホコリ等の異物が、出金箱90pの側壁の下端縁90fに設けられたハケやブラシ等により除去されるようになる。
図10乃至図12に示すような構成の出金箱90pおよび残留物検知手段93によれば、発光素子93aから発せられた光を反射させて受光素子93cに送る反射部材としてプリズム93bが設けられているため、異なる箇所(すなわち、図10や図11における左側の凹部90dおよび右側の凹部90d)での残留物の有無を1本の光軸で検知することができるようになり、プリズム93bを設置しない場合と比較して発光素子93aや受光素子93c等から構成される光学検知センサの数を半分に減らすことができ、よって装着部89の周囲の構成をシンプルなものとすることができるとともに装置全体のコストを低減することができる。
なお、図4乃至図9に示すような構成の出金箱90および残留物検知手段91は、図10乃至図12に示すような構成の出金箱90pおよび残留物検知手段93と比較して以下の様々な利点がある。まず、各発光素子91aや各受光素子91cをシャッタ部材92に設け、プリズム91bを装着部89の天井側に位置固定で設けることにより、出金箱90pの底部材90b上に存在するバラ硬貨等の残留物と各発光素子91aや各受光素子91cとの間の距離を小さくすることができる。このことにより、出金箱90pの底部材90b上に残留物が存在する場合には、発光素子91aから発せられた光が拡散する前に残留物により遮られるようになったり、受光素子91cに送られるべき光が拡散していても残留物により遮られるようになったりするため、残留物の誤検知を抑制することができるようになる。また、図4乃至図9に示すような構成の出金箱90および残留物検知手段91では、隣り合う発光素子91aの間の距離、および隣り合う受光素子91cの間の距離が、それぞれ、5円硬貨や50円硬貨等の穴あき硬貨の遮光代(すなわち、穴あき硬貨の外周縁部と内周縁部との間の距離)よりも小さくなっているため、穴あき硬貨の貫通穴がある貫通穴90c上に位置しておりこの貫通穴90cに対応する発光素子91aから発せられた光が穴あき硬貨により遮られなくても、この発光素子91aの隣に位置する別の発光素子91aから発せられた光が穴あき硬貨により遮られるようになるため、残留物検知手段91によって当該穴あき硬貨を確実に検知することができるようになる。
また、出金箱90の底部材90bに設けられた凹部90dにおいて2枚のバラ硬貨が側方から見てV字形状となるように入り込んでしまった場合にも、各発光素子91aおよび各受光素子91cがそれぞれ鋸の刃の先端のラインの形状(いわゆるジグザグ形状)に沿って配置されているため、このような凹部90dにV字形状で入り込んだ2枚のバラ硬貨を残留物検知手段91によって確実に検知することができるようになる。なお、図10乃至図12に示すような構成の出金箱90pおよび残留物検知手段93では、各プリズム93bの端部の上面が、出金箱90pの幅方向に沿って直線上に並ぶようになっているため、底部材90bに設けられた凹部90dにおいて2枚のバラ硬貨が側方から見てV字形状となるように入り込んでしまった場合には、これらのバラ硬貨の外周縁が各プリズム93bの端部の上面から外れてしまい、これらのバラ硬貨を残留物検知手段93によって検知することができない可能性がある。
以上のような構成からなる本実施の形態の硬貨処理装置10によれば、装着部89に装着されている状態の出金箱90、90p(硬貨収納箱)の内部に残留物が存在するか否かを検知するための残留物検知手段91、93は、発光素子91a、93aから発せられた光が受光素子91c、93cにより受けられるようになっている光学検知センサ(光学検知部)と、光学検知センサの発光素子91a、93aから発せられた光を反射させて受光素子91c、93cに送るプリズム91b、93b(反射部材)とを有している。このことにより、異なる箇所(すなわち、図4や図5における左側の凹部90dおよび右側の凹部90d)での残留物の有無を1本の光軸で検知することができるようになり、発光素子91a、93aおよび受光素子91c、93cから構成される光学検知センサの数を減らすことができ、よって装着部89の周囲の構成をシンプルなものとすることができるとともに装置全体のコストを低減することができる。
より詳細に説明すると、従来の硬貨処理装置では、概ね出金箱に残留検知センサが設けられていなかった。このため、出金箱にバラ硬貨が残留している場合でもこのような残留硬貨を検知することができなかった。また、従来の硬貨処理装置において、出金箱に残留する硬貨を検知するための残留物検知手段(具体的には、発光素子および受光素子を有する光学検知センサ)を設置する場合には、出金箱に残留する硬貨を確実に検知するために多数の光学検知センサを設ける必要があるが、光学検知センサの数を増やすと、筐体の内部に装着されている状態の出金箱の周囲の構成が複雑になるとともに装置全体のコストが高くなってしまうという問題があった。また、発光素子から発せられる光が受光素子に直接送られる場合には、1本の光軸により1つの箇所での残留物の有無しか検知することができなかった。これに対し、本実施の形態では、発光素子91a、93aから発せられた光を反射させて受光素子91c、93cに送る反射部材(具体的には、プリズム91b、93b)を設けることにより、異なる箇所での残留物の有無を1本の光軸で検知することができるようになり、よって発光素子91a、93aおよび受光素子91c、93cから構成される光学検知センサの数を減らすことができるようになる。
なお、本実施の形態では、発光素子91a、93aから発せられた光を反射させて受光素子91c、93cに送る反射部材はプリズム91b、93bに限定されることはない。反射部材として、発光素子91a、93aから発せられた光を反射させて受光素子91c、93cに送ることができるものであれば、プリズム以外の部材(例えば、鏡や光ファイバー等)を用いてもよい。なお、反射部材としてプリズム91b、93bを用いた場合には、当該プリズム91b、93bは安価であるという利点がある。また、プリズム91b、93b等の反射部材は、発光素子91a、93aから発せられた光を180°反射させるものに限定されることはない。プリズム91b、93b等の反射部材により180°以外の角度(例えば、90°)で光が反射させられるようになっていてもよい。また、発光素子91a、93aと受光素子91c、93cとの間に設けられるプリズム91b、93b等の反射部材の数は1つに限定されることはない。発光素子91a、93aと受光素子91c、93cとの間に2つ以上の反射部材が設けられ、発光素子91a、93aから発せられた光が2回以上反射させられるようになっていてもよい。
また、本実施の形態の硬貨処理装置10においては、上述したように、装着部89に装着されている状態の出金箱90、90pの底面を開閉する開閉部材として底部材90b(開閉部材)が当該出金箱90、90pに設けられている。また、光学検知部としての光学検知センサ(具体的には、発光素子91a、93aおよび受光素子91c、93c)は筐体12側に設けられている。より詳細には、図4乃至図9に示すような態様では、光学検知部としての光学検知センサは、装着部89に出金箱90が装着されている場合に開閉部材としての底部材90bと一体的に移動する筐体12側の移動部材(具体的には、シャッタ部材92)に設けられている。また、この場合、反射部材としてのプリズム91bは、筐体12側に位置固定で設けられている。また、開閉部材としての底部材90bは出金箱90の底面を開閉するようになっており、当該底部材90bの上面にはバラ硬貨を受け入れるための凹部90dが形成されており、光学検知センサの発光素子91aから発せられた光が通過するための透過穴(具体的には、貫通穴90c)が凹部90dに形成されている。
また、図10乃至図12に示すような態様では、反射部材としてのプリズム93bは開閉部材(具体的には、底部材90b)に設けられている。この場合、光学検知部としての光学検知センサ(具体的には、発光素子93aおよび受光素子93c)は、筐体12側に位置固定で設けられている。
また、本実施の形態の硬貨処理装置10においては、上述したように、発光素子91a、93aおよび受光素子91c、93cから構成される光学検知センサ(光学検知部)は複数設けられている。この場合には、出金箱90、90pに存在する残留物をより確実に検知することができるようになる。
なお、本発明による硬貨処理装置は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、図4乃至図9に示すような態様や、図10乃至図12に示すような態様では、発光素子および受光素子から構成される光学検知センサ、ならびに発光素子から発せられた光を反射させて受光素子に送る反射部材のうちいずれか一方がシャッタ部材の移動に合わせて移動するようになっていたが、光学検知センサおよび反射部材の両方が硬貨処理装置の筐体側に位置固定で設けられるようになっていてもよい。
また、出金箱および当該出金箱の内部に存在するバラ硬貨等の残留物を検知する残留物検知手段として、図14(a)〜(f)の各々に示すような構成のものが用いられてもよい。
図14(a)に示すような構成の出金箱300および残留物検知手段304によれば、出金箱300は傾斜した底部材300b(図14(a)において斜線で表示)を有しており、この底部材300bの上方にバラ硬貨の収納領域300aが形成されている。また、出金箱300の側面には開閉部材302が設けられており、この開閉部材302が図14(a)に示す位置から上方に移動して出金箱300の側面の開口が開かれることにより、底部材300bに載置されているバラ硬貨が自重により当該底部材300bの傾斜面を斜め下方に滑り、このことにより出金箱300からバラ硬貨が下方に排出されるようになる。また、開閉部材302は透明または半透明の材料から形成されており、後述する残留物検知手段304の発光素子304aから発せられた光は開閉部材302を透過するようになっている。
また、出金箱300の内部に残留するバラ硬貨等の残留物を検知する残留物検知手段304は、硬貨処理装置の筐体側に位置固定で設けられた発光素子304aおよび受光素子304cと、出金箱300の底部材300bに設けられ、発光素子304aから発せられた光を180°反射させて受光素子304cに送るプリズム304b等の反射部材とを有しており、発光素子304aおよび受光素子304cから光学検知センサが構成されている。なお、発光素子304aおよび受光素子304cから構成される光学検知センサと、プリズム304b等の反射部材とを組み合わせた残留物検知手段304が1つの出金箱300に対して複数設けられていてもよい。ここで、出金箱300にバラ硬貨等の残留物が存在しない場合には、発光素子304aから発せられた光が図14(a)における右下方向に送られ、プリズム304bにより受けられると、このプリズム304bにより当該光の向きが180°変えられてプリズム304bから図14(a)における左上方向に光が送られるようになる。そして、プリズム304bから図14(a)における左上方向に送られる光が受光素子304cにより受けられるようになる。一方、出金箱300にバラ硬貨等の残留物が存在する場合には、発光素子304aから発せられた光が当該残留物により遮られ、受光素子304cにより受けられなくなる。このことにより、出金箱300に残留物が存在することを残留物検知手段304が検知するようになる。
また、図14(b)に示すような構成の出金箱310および残留物検知手段314によれば、出金箱310は傾斜した底部材310b(図14(b)において斜線で表示)を有しており、この底部材310bの上方にバラ硬貨の収納領域310aが形成されている。また、底部材310bは透明または半透明の材料から形成されており、後述する残留物検知手段314の発光素子314aから発せられた光は底部材310bを透過するようになっている。また、出金箱310の側面には開閉部材312が設けられており、この開閉部材312が図14(b)に示す位置から上方に移動して出金箱310の側面の開口が開かれることにより、底部材310bに載置されているバラ硬貨が自重により当該底部材310bの傾斜面を斜め下方に滑り、このことにより出金箱310からバラ硬貨が下方に排出されるようになる。また、開閉部材312は透明または半透明の材料から形成されており、後述する残留物検知手段314の発光素子314aから発せられた光は開閉部材312を透過するようになっている。
また、出金箱310の内部に残留するバラ硬貨等の残留物を検知する残留物検知手段314は、硬貨処理装置の筐体側に位置固定で設けられた発光素子314aおよび受光素子314cと、硬貨処理装置の筐体側に位置固定で設けられ、発光素子314aから発せられた光を180°反射させて受光素子314cに送るプリズム314b等の反射部材とを有しており、発光素子314aおよび受光素子314cから光学検知センサが構成されている。なお、発光素子314aおよび受光素子314cから構成される光学検知センサと、プリズム314b等の反射部材とを組み合わせた残留物検知手段314が1つの出金箱310に対して複数設けられていてもよい。ここで、出金箱310にバラ硬貨等の残留物が存在しない場合には、発光素子314aから発せられた光が図14(b)における左上方向に送られ、プリズム314bにより受けられると、このプリズム314bにより当該光の向きが180°変えられてプリズム314bから図14(b)における右下方向に光が送られるようになる。そして、プリズム314bから図14(b)における右下方向に送られる光が受光素子314cにより受けられるようになる。一方、出金箱310にバラ硬貨等の残留物が存在する場合には、発光素子314aから発せられた光が当該残留物により遮られ、受光素子314cにより受けられなくなる。このことにより、出金箱310に残留物が存在することを残留物検知手段314が検知するようになる。
また、図14(c)に示すような構成の出金箱320および残留物検知手段324によれば、出金箱320は傾斜した底部材320b(図14(c)において斜線で表示)を有しており、この底部材320bの上方にバラ硬貨の収納領域320aが形成されている。また、底部材320bは透明または半透明の材料から形成されており、後述する残留物検知手段324の発光素子324aから発せられた光は底部材320bを透過するようになっている。また、出金箱320の側面には開閉部材322が設けられており、この開閉部材322が図14(c)に示す位置から上方に移動して出金箱320の側面の開口が開かれることにより、底部材320bに載置されているバラ硬貨が自重により当該底部材320bの傾斜面を斜め下方に滑り、このことにより出金箱320からバラ硬貨が下方に排出されるようになる。また、開閉部材322は透明または半透明の材料から形成されており、後述する残留物検知手段324の発光素子324aから発せられた光は開閉部材322を透過するようになっている。
また、出金箱320の内部に残留するバラ硬貨等の残留物を検知する残留物検知手段324は、硬貨処理装置の筐体側に位置固定で設けられた発光素子324aおよび受光素子324cと、硬貨処理装置の筐体側に位置固定で設けられ、発光素子324aから発せられた光を180°反射させて受光素子324cに送るプリズム324b等の反射部材とを有しており、発光素子324aおよび受光素子324cから光学検知センサが構成されている。なお、発光素子324aおよび受光素子324cから構成される光学検知センサと、プリズム324b等の反射部材とを組み合わせた残留物検知手段324が1つの出金箱320に対して複数設けられていてもよい。ここで、出金箱320にバラ硬貨等の残留物が存在しない場合には、発光素子324aから発せられた光が図14(c)における右方向に送られ、プリズム324bにより受けられると、このプリズム324bにより当該光の向きが180°変えられてプリズム324bから図14(c)における左方向に光が送られるようになる。そして、プリズム324bから図14(c)における左方向に送られる光が受光素子324cにより受けられるようになる。一方、出金箱320にバラ硬貨等の残留物が存在する場合には、発光素子324aから発せられた光が当該残留物により遮られ、受光素子324cにより受けられなくなる。このことにより、出金箱320に残留物が存在することを残留物検知手段324が検知するようになる。
また、図14(d)に示すような構成の出金箱330および残留物検知手段334によれば、出金箱330は傾斜した底部材330b(図14(d)において斜線で表示)を有しており、この底部材330bの上方にバラ硬貨の収納領域330aが形成されている。また、底部材330bは透明または半透明の材料から形成されており、後述する残留物検知手段334の発光素子334aから発せられた光は底部材330bを透過するようになっている。また、出金箱330の側面には開閉部材332が設けられており、この開閉部材332が図14(d)に示す位置から上方に移動して出金箱330の側面の開口が開かれることにより、底部材330bに載置されているバラ硬貨が自重により当該底部材330bの傾斜面を斜め下方に滑り、このことにより出金箱330からバラ硬貨が下方に排出されるようになる。また、開閉部材332は透明または半透明の材料から形成されており、後述する残留物検知手段334の発光素子334aから発せられた光は開閉部材332を透過するようになっている。
また、出金箱330の内部に残留するバラ硬貨等の残留物を検知する残留物検知手段334は、硬貨処理装置の筐体側に位置固定で設けられた発光素子334aおよび受光素子334cと、硬貨処理装置の筐体側に位置固定で設けられ、発光素子334aから発せられた光を180°反射させて受光素子334cに送るプリズム334b等の反射部材とを有しており、発光素子334aおよび受光素子334cから光学検知センサが構成されている。なお、発光素子334aおよび受光素子334cから構成される光学検知センサと、プリズム334b等の反射部材とを組み合わせた残留物検知手段334が1つの出金箱330に対して複数設けられていてもよい。ここで、出金箱330にバラ硬貨等の残留物が存在しない場合には、発光素子334aから発せられた光が図14(d)における左方向に送られ、プリズム334bにより受けられると、このプリズム334bにより当該光の向きが180°変えられてプリズム334bから図14(d)における右方向に光が送られるようになる。そして、プリズム334bから図14(d)における右方向に送られる光が受光素子334cにより受けられるようになる。一方、出金箱330にバラ硬貨等の残留物が存在する場合には、発光素子334aから発せられた光が当該残留物により遮られ、受光素子334cにより受けられなくなる。このことにより、出金箱330に残留物が存在することを残留物検知手段334が検知するようになる。
また、図14(e)に示すような構成の出金箱340および残留物検知手段344によれば、出金箱340は傾斜した底部材340b(図14(e)において斜線で表示)を有しており、この底部材340bの上方にバラ硬貨の収納領域340aが形成されている。また、底部材340bは透明または半透明の材料から形成されており、後述する残留物検知手段344の発光素子344aから発せられた光は底部材340bを透過するようになっている。また、出金箱340の側面には開閉部材342が設けられており、この開閉部材342が図14(e)に示す位置から上方に移動して出金箱340の側面の開口が開かれることにより、底部材340bに載置されているバラ硬貨が自重により当該底部材340bの傾斜面を斜め下方に滑り、このことにより出金箱340からバラ硬貨が下方に排出されるようになる。
また、出金箱340の内部に残留するバラ硬貨等の残留物を検知する残留物検知手段344は、開閉部材342にそれぞれ設けられた発光素子344aおよび受光素子344cと、硬貨処理装置の筐体側に位置固定で設けられ、発光素子344aから発せられた光を180°反射させて受光素子344cに送るプリズム344b等の反射部材とを有しており、発光素子344aおよび受光素子344cから光学検知センサが構成されている。なお、発光素子344aおよび受光素子344cから構成される光学検知センサと、プリズム344b等の反射部材とを組み合わせた残留物検知手段344が1つの出金箱340に対して複数設けられていてもよい。ここで、出金箱340にバラ硬貨等の残留物が存在しない場合には、発光素子344aから発せられた光が図14(e)における右方向に送られ、プリズム344bにより受けられると、このプリズム344bにより当該光の向きが180°変えられてプリズム344bから図14(e)における左方向に光が送られるようになる。そして、プリズム344bから図14(e)における左方向に送られる光が受光素子344cにより受けられるようになる。一方、出金箱340にバラ硬貨等の残留物が存在する場合には、発光素子344aから発せられた光が当該残留物により遮られ、受光素子344cにより受けられなくなる。このことにより、出金箱340に残留物が存在することを残留物検知手段344が検知するようになる。
また、図14(f)に示すような構成の出金箱350および残留物検知手段354によれば、出金箱350は傾斜した底部材350b(図14(f)において斜線で表示)を有しており、この底部材350bの上方にバラ硬貨の収納領域350aが形成されている。また、底部材350bは透明または半透明の材料から形成されており、後述する残留物検知手段354の発光素子354aから発せられた光は底部材350bを透過するようになっている。また、出金箱350の側面には開閉部材352が設けられており、この開閉部材352が図14(f)に示す位置から上方に移動して出金箱350の側面の開口が開かれることにより、底部材350bに載置されているバラ硬貨が自重により当該底部材350bの傾斜面を斜め下方に滑り、このことにより出金箱350からバラ硬貨が下方に排出されるようになる。
また、出金箱350の内部に残留するバラ硬貨等の残留物を検知する残留物検知手段354は、硬貨処理装置の筐体側に位置固定でそれぞれ設けられた発光素子354aおよび受光素子354cと、開閉部材352に設けられ、発光素子354aから発せられた光を180°反射させて受光素子354cに送るプリズム354b等の反射部材が設けられており、発光素子354aおよび受光素子354cから光学検知センサが構成されている。なお、発光素子354aおよび受光素子354cから構成される光学検知センサと、プリズム354b等の反射部材とを組み合わせた残留物検知手段354が1つの出金箱350に対して複数設けられていてもよい。ここで、出金箱350にバラ硬貨等の残留物が存在しない場合には、発光素子354aから発せられた光が図14(f)における左方向に送られ、プリズム354bにより受けられると、このプリズム354bにより当該光の向きが180°変えられてプリズム354bから図14(f)における右方向に光が送られるようになる。そして、プリズム354bから図14(f)における右方向に送られる光が受光素子354cにより受けられるようになる。一方、出金箱350にバラ硬貨等の残留物が存在する場合には、発光素子354aから発せられた光が当該残留物により遮られ、受光素子354cにより受けられなくなる。このことにより、出金箱350に残留物が存在することを残留物検知手段354が検知するようになる。
なお、図14(a)〜(f)に示すような構成の出金箱において、底部材や開閉部材が不透明な材料から形成される場合には、残留物検知手段の光路に対応する位置に貫通孔または透明窓部を設けるようにすればよい。
図14(a)〜(f)に示すような構成の出金箱および残留物検知手段によれば、硬貨処理装置の装着部に装着されている状態の出金箱の底面ではなく側面を開閉する開閉部材が出金箱に設けられている。また、残留物検知手段は、発光素子から発せられた光が受光素子により受けられるようになっている光学検知センサ(光学検知部)と、光学検知センサの発光素子から発せられた光を反射させて受光素子に送るプリズム等の反射部材とを有している。このことにより、異なる箇所での残留物の有無を1本の光軸で検知することができるようになり、発光素子から発せられた光を受光素子に直接送る場合と比較して光学検知センサの数を減らすことができ、よって装着部の周囲の構成をシンプルなものとすることができるとともに装置全体のコストを低減することができる。
また、本実施の形態による残留物検知手段に関連する出金箱として、図15に示すような構成のものが用いられてもよい。図15に示すような出金箱360は複数の収納領域360bに区画されており、各収納領域360bにバラ硬貨が金種毎に収納されるようになっている。また、図15における矢印方向(すなわち、左方向)が出金箱360の引き出し方向となっており、出金箱360における引き出し方向手前側には、操作者が出金箱360を引き出す際に把持する取っ手360aが設けられている。このような出金箱360において、各収納領域360bに対応して残留物検知手段が複数設けられており、複数の収納領域360bの各々におけるバラ硬貨等の残留物の有無が各残留物検知手段により検知されるようになっている。
また、本発明に係る残留物検知手段が適用されるのは出金箱に限定されることはない。バラ硬貨が収納される箱であれば、本発明に係る残留物検知手段が適用される硬貨収納箱として出金箱以外のもの(例えば、バラ硬貨一括収納箱や返却箱等)が用いられるようになっていてもよい。
また、距離を隔てて設けられている複数の硬貨処理装置の間でバラ硬貨を運搬する際に用いられる硬貨収納カセットに、本発明に係る残留物検知手段が適用されるようになっていてもよい。具体的に説明すると、硬貨収納カセットを硬貨処理装置の筐体の内部に装着させたときに、硬貨処理装置側から硬貨収納カセットにバラ硬貨が送られたり、硬貨収納カセットから繰り出されたバラ硬貨が硬貨処理装置の内部に収納されたりするようになっている。また、硬貨収納カセットの底部には、湾曲した凹部が当該硬貨収納カセットの幅方向に沿って延びるよう設けられている。このような凹部の断面形状は、最大径のバラ硬貨(例えば、500円硬貨)の半径よりも大きな曲率半径を有する円弧状(具体的には、例えば120°〜150°の範囲内の円弧状)のものとなっている。このことにより、硬貨処理装置側から硬貨収納カセットに送られたバラ硬貨は概ね凹部の中に入るようになる。また、硬貨処理装置における硬貨収納カセットが装着される装着部には、装着部に装着されている硬貨収納カセットの内部にバラ硬貨等の残留物が存在するか否かを検知する残留物検知手段が設けられている。ここで、残留物検知手段は、発光素子から発せられた光が受光素子により受けられるようになっている光学検知センサ(光学検知部)と、光学検知センサの発光素子から発せられた光を反射させて受光素子に送るプリズム等の反射部材とを有している。より詳細には、硬貨収納カセットの底部に形成される凹部に、本発明に係る残留物検知手段の発光素子および受光素子が設けられており、また、硬貨収納カセットが装着される装着部の上方に反射部材が設けられている。このような態様によれば、異なる箇所での残留物の有無を1本の光軸で検知することができるようになり、発光素子から発せられた光を受光素子に直接送る場合と比較して発光素子および受光素子から構成される光学検知センサの数を減らすことができ、よって装着部の周囲の構成をシンプルなものとすることができるとともに装置全体のコストを低減することができる。
また、硬貨収納カセットの内部にバラ硬貨等の残留物が存在するか否かを残留物検知手段により検知するタイミングは、例えば、硬貨収納カセットからバラ硬貨が繰り出され、この繰り出されたバラ硬貨が硬貨処理装置の内部に収納された後のタイミングや、硬貨処理装置側から硬貨収納カセットにバラ硬貨が送られる前のタイミングとなっている。このことにより、硬貨収納カセットを操作者が手で開けることなく、当該硬貨収納カセットの内部にバラ硬貨等の残留物が存在するか否かを検知することができるようになる。
また、本発明に係る残留物検知手段が、シュートの内部に残留するバラ硬貨等の残留物(具体的には、シュートの内面に付着した残留物)を検知するものとして用いられるようになっていてもよい。具体的には、シュートの底部には、湾曲した凹部が当該シュートの長手方向に沿って延びるよう設けられている。また、このシュートの凹部に、本発明に係る残留物検知手段の発光素子および受光素子が設けられており、また、シュートの上方に反射部材が設けられている。このような態様によれば、異なる箇所での残留物の有無を1本の光軸で検知することができるようになり、発光素子から発せられた光を受光素子に直接送る場合と比較して発光素子および受光素子から構成される光学検知センサの数を減らすことができ、よってシュートの周囲の構成をシンプルなものとすることができるとともに装置全体のコストを低減することができる。
10 硬貨処理装置
12 筐体
14 前扉
20 入金繰出部
21 硬貨投入口
22 供給円盤
24 回転円盤
28 入金搬送部
29 入金識別部
30 リジェクト選別部
31 入金リジェクト用シュート
34 任意選別部
36 金種別選別部
38 入金リジェクト部
40 入金一時保留部
42 任意一時保留部
44 金種別一時保留部
44a〜44f 保留領域
45 第1駆動機構
46 底部材
47 第2駆動機構
50 排出部
50a 返却箱
52 収納繰出部
52a〜52f 収納領域
52p 硬貨繰出部
54 コンベア
55 出金識別部
56 出金リジェクト箱
57 包装用シュート
58 出金用シュート
60 包装部
62 回転円盤
63 コンベア
64 排出シュート
67 横搬送部
68 包装機構
68a 包装ローラ
70 シュート機構
72 上部シュート
74 貯留用シュート
74a 排出側開口
75 貯留袋
76 包装用シュート
78 分岐部材
89 装着部
89a ロック機構
89b 位置合わせピン
90、90p 出金箱
90a 取っ手
90b 底部材
90c 貫通穴
90d 凹部
90e 貫通穴
90f 下端縁
90g 凹部
91 残留物検知手段
91a 発光素子
91b プリズム
91c 受光素子
91d カバー部材
92 シャッタ部材
92a 凸部
93 残留物検知手段
93a 発光素子
93b プリズム
93c 受光素子
94 出金リジェクト用シュート
96 分岐部材
97 端数硬貨収納箱
98 バラ硬貨一括収納箱
100 包装硬貨収納ユニット
110 包装硬貨搬送ユニット
118、119、120 分岐部材
130 包装硬貨出金部
132 包装硬貨一括収納箱
136 包装硬貨投出部
200 制御部
202 操作表示部
204 印字部
206 記憶部
208 通信インターフェース部
300、310、320、330、340、350 出金箱
300a、310a、320a、330a、340a、350a 収納領域
300b、310b、320b、330b、340b、350b 底部材
302、312、322、332、342、352 開閉部材
304、314、324、334、344、354 残留物検知手段
304a、314a、324a、334a、344a、354a 発光素子
304b、314b、324b、334b、344b、354b プリズム
304c、314c、324c、334c、344c、354c 受光素子
360 出金箱
360a 取っ手
360b 収納領域

Claims (5)

  1. 筐体と、
    前記筐体の内部に収容されるとともに当該筐体から外部に引き出し可能となっている硬貨収納箱と、
    前記筐体の内部に収容されている状態の前記硬貨収納箱の内部に残留物が存在するか否かを検知するための残留物検知手段と、
    前記硬貨収納箱が着脱自在に装着される装着部と、
    を備え、
    前記装着部に装着されている状態の前記硬貨収納箱の底面または側面の少なくとも一部を開閉する開閉部材が前記硬貨収納箱に設けられており、
    前記残留物検知手段は、発光素子から発せられた光が受光素子により受けられるようになっている光学検知部と、前記光学検知部の前記発光素子から発せられた光を反射させて前記受光素子に送る反射部材とを有しており、
    前記光学検知部は複数設けられており、複数の前記光学検知部における複数の前記発光素子のうち隣り合う前記発光素子の位置が水平方向の一方向において互いにずれるよう配置されており、
    前記光学検知部は、前記装着部に前記硬貨収納箱が装着されている場合に前記開閉部材と一体的に移動する前記筐体側の移動部材に設けられている、硬貨処理装置。
  2. 前記反射部材は前記筐体側に位置固定で設けられている、請求項1記載の硬貨処理装置。
  3. 前記開閉部材は前記硬貨収納箱の底面を開閉するようになっており、当該開閉部材の上面には硬貨を受け入れるための凹部が形成されており、前記光学検知部の前記発光素子から発せられた光が通過するための透過穴が前記凹部に形成されている、請求項1または2記載の硬貨処理装置。
  4. 前記反射部材はプリズムを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の硬貨処理装置。
  5. 前記硬貨収納箱の内側を構成する底面には湾曲した凹部が設けられており、前記凹部には、複数の前記発光素子から発せられた光がそれぞれ通過する複数の貫通穴が形成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の硬貨処理装置。
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