JP6865608B2 - 貨幣処理装置および貨幣処理システム - Google Patents

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本発明は、貨幣の入出金等を行う貨幣処理装置および貨幣処理システムに関する。
銀行等の金融機関で用いられる貨幣処理装置の一つとして、窓口カウンタで業務を行う2人のテラーの間に設置され、左右何れのテラーからも使用が可能な循環式紙幣入出金機が、たとえば、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載された紙幣入出金機では、出金占有ランプ、入金占有ランプおよびリジェクトランプの組が、紙幣入出金機上面の右端と左端にそれぞれ配置されている。そして、これらのランプのうち、出金処理、入金処理またはリジェクト処理を占有するテラー側のランプが点灯される。これらのランプを参照することにより、各テラーは、何れの処理が何れのテラーによって占有されているかを把握できる。
特開平08−044930号公報
しかしながら、各テラーが並行して取引処理を実行する場合、各テラーは、出金占有ランプ、入金占有ランプおよびリジェクトランプを参照することなく、入金口または出金口にアクセスして、貨幣の投入または取出しを行うことが起こり得る。このような場合、一方のテラーが取り扱うべき貨幣を、誤って、他方のテラーが取り扱うことが生じてしまう。
かかる課題に鑑み、本発明は、一方の操作者が取り扱うべき貨幣を誤って他方の操作者が取り扱うことを確実に防止することが可能な貨幣処理装置および貨幣処理システムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、複数の操作者の間に配置され、各操作者の配備位置からそれぞれ貨幣の入出金等の取引処理を行うことが可能な貨幣処理装置に関する。本態様に係る貨幣処理装置は、前記複数の操作者によってアクセスされる共通の貨幣収容部と、前記貨幣収容部およびその左右に延びる辺に沿う周辺領域の少なくとも一方を発光させる発光部と、前記取引処理が何れの操作者に占有されているかに応じて前記発光部の発光状態を切り替える制御部と、を備える。
本態様に係る貨幣処理装置によれば、貨幣収容部およびその左右に延びる辺に沿う周辺領域の少なくとも一方が、何れの操作者によって処理が占有されている状態にあるかを示す発光状態で発光される。このため、操作者は、貨幣収容部に対してアクセスする際に、必ず、この発光を見ることとなり、その発光状態によって、何れの操作者が取引処理を占有している状態にあるかを、確実に認識することとなる。これにより、操作者は、貨幣収容部に対する自身のアクセスが適正であるか否かを、確実に把握できる。よって、一方の操作者が取り扱うべき貨幣を誤って他方の操作者が取り扱うことを、確実に防止することができる。
本態様に係る貨幣処理装置において、前記発光部は、前記貨幣収容部の上下に延びる辺に沿う周辺領域をさらに発光させるよう構成され得る。これにより、操作者は、より一層明確に発光を視認する。よって、操作者は、自身が取引を占有するか否かを良い明確に認識し、共通の貨幣収容部に対して誤ってアクセスすることが、より確実に防止され得る。
本態様において、前記制御部は、前記取引処理が何れの操作者に占有されているかに応じて前記発光部の発光色を切り替えるよう構成され得る。
この構成によれば、操作者は、発光色により直感的かつ円滑に、取引処理が何れの操作者に占有されているかを認識できる。
本態様において、前記制御部は、前記取引処理が何れの操作者に占有されているかに応じて前記発光部の発光周期を切り替えるよう構成され得る。
この構成によっても、操作者は、取引処理が何れの操作者に占有されているかを認識できる。
本態様において、前記貨幣収容部は、出金処理時に搬出された貨幣を取り出すための貨幣出金部とされ得る。
この場合、一方の操作者が取り出すべき貨幣を誤って他方の操作者が取り出すことを確実に防止できる。
この構成において、貨幣出金部は、出金処理時の貨幣の収容とともに、入金処理時におけるリジェクト貨幣の収容に共用され得る。この場合、前記制御部は、前記貨幣出金部に対する前記発光部の発光状態を、さらに、貨幣の出金時とリジェクト時とにおいて切り替えるよう構成され得る。
この構成によれば、操作者は、貨幣出金部に対する発光の状態によって、入金処理時にリジェクト貨幣が生じたことを明確に認識できる。よって、リジェクト貨幣の取出しを円滑に進めることができる。
また、前記貨幣出金部は、装置本体に対して引き出し可能に構成され得る。この場合、前記制御部は、前記貨幣出金部が装着位置から引き出し方向に外れた状態にある場合に、前記貨幣出金部に対する前記発光部の発光状態を、さらに、出金処理時と異なる状態に切り替えるよう構成され得る。
この構成によれば、操作者は、貨幣出金部に対する発光の状態によって、貨幣出金部の装着状態に不具合が生じていることを認識できる。よって、貨幣出金部を適正な位置まで押し込む対応を円滑に進めることができる。
本態様に係る貨幣処理装置は、取引処理時に生じた異物を返却するための返却部と、前記返却部に前記異物が収容されたことを検出するための検出部と、をさらに備える構成とされ得る。この場合、前記発光部は、さらに、前記返却部およびその周辺部の少なくとも一方を発光させるよう構成され、前記制御部は、前記検出部により前記異物が検出された場合に、前記返却部に対する発光を前記発光部に行わせるとともに、前記取引処理が何れの操作者に占有されているかに応じて、前記返却部に対する発光状態を切り替えるよう構成され得る。
この構成によれば、操作者は、返却部に対する発光状態によって、異物が返却部に収容されていることを認識できる。よって、操作者は、異物を返却部から取り出して顧客に返却する対応を円滑に進めることができる。
本態様の第2の態様は、複数の上位端末と、各上位端末からの指示に基づいて貨幣の入出金等の取引処理を行う貨幣処理装置を含む貨幣処理システムに関する。本態様に係る前記貨幣処理装置は、何れの前記上位端末からの指示によっても取引処理に用いられる共通の貨幣収容部と、前記貨幣収容部およびその左右に延びる辺に沿う周辺領域の少なくとも一方を発光させる発光部と、前記取引処理が何れの前記上位端末からの指示であるかに応じて前記発光部の発光状態を切り替える制御部と、を備える。
本態様に係る貨幣処理システムによれば、貨幣収容部およびその左右に延びる辺に沿う周辺領域の少なくとも一方が、上位端末ごとに異なる発光状態で発光される。このため、操作者は、貨幣収容部に対してアクセスする際に、必ず、この発光を見ることとなり、その発光状態によって、何れの上位端末からの指示により取引処理が行われる状態にあるかを、確実に認識することとなる。これにより、操作者は、貨幣収容部に対する自身のアクセスが適正であるか否かを、確実に把握できる。よって、一方の操作者が取り扱うべき貨幣を誤って他方の操作者が取り扱うことを、確実に防止することができる。
以上のとおり、本発明によれば、一方の操作者が取り扱うべき貨幣を誤って他方の操作者が取り扱うことを確実に防止することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1は、実施形態に係る、貨幣入出金機の構成を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係る、貨幣入出金機の構成を示す概略図である。 図3は、実施形態に係る、占有指示モジュールの構成を示す分解斜視図である。 図4(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る、占有指示モジュールの縦断面図である。 図5(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る、紙幣入金口の内部の構成を模式的に示す正面図および断面図である。図5(c)、(d)は、それぞれ、実施形態に係る、返却用受け皿の構成を模式的に示す正面図および返却用受け皿の装着状態を模式的に示す側面図である。図5(e)、(f)は、それぞれ、実施形態に係る、紙幣出金口の内部の構成を模式的に示す正面図および断面図である。 図6(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る、硬貨出金箱の構成を模式的に示す正面図および硬貨出金箱の装着状態を模式的に示す側面図である。図6(c)、(d)は、それぞれ、実施形態に係る、硬貨入金口の構成を模式的に示す上面図および断面図である。 図7は、実施形態に係る、貨幣入出金機の主たる構成を示すブロック図である。 図8(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る、入金処理時およびリジェクト処理時の発光制御を示すフローチャートである。 図9(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態に係る、出金処理時、異物検出および硬貨出金箱の外れ検出時の発光制御を示すフローチャートである。 図10(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る、入金処理時の発光状態を模式的に示す図である。図10(c)、(d)は、それぞれ、実施形態に係る、出金処理時の発光状態を模式的に示す図である。図10(e)、(f)は、それぞれ、実施形態に係る、リジェクト処理時の発光状態を模式的に示す図である。図10(g)、(h)は、それぞれ、実施形態に係る、異物検出時および硬貨出金箱の外れ検出時の発光状態を模式的に示す図である。 図11(a)、(b)は、それぞれ、変更例1に係る、入金処理時の発光状態を模式的に示す図である。図11(c)、(d)は、それぞれ、変更例2に係る、入金処理時および出金処理時の発光制御を示すフローチャートである。 図12(a)、(b)は、それぞれ、変更例3に係る、発光配置を模式的に示す図である。 図13は、変更例4に係る、貨幣入出金機の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態において、貨幣入出金機1が、特許請求の範囲に記載の「貨幣処理装置」に対応する。また、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15および硬貨出金箱16が、特許請求の範囲に記載の「貨幣収容部」に対応し、紙幣出金口14および硬貨出金箱16が、特許請求の範囲に記載の「貨幣出金部」に対応する。さらに、返却用受け皿19が、特許請求の範囲に記載の「返却部」に対応する。また、貨幣入出金機1および2つの上位端末2からなるシステムが、特許請求の範囲に記載の「貨幣処理システムに対応する。
ただし、上記記載は、あくまで、特許請求の範囲の構成と実施形態の構成とを対応付けることを目的とするものであって、上記対応付けによって特許請求の範囲に記載の発明が実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
図1は、貨幣入出金機1の構成を示す斜視図である。図2は、貨幣入出金機1の構成を示す概略図である。
貨幣入出金機1は、銀行等の金融機関における窓口カウンタの内側で窓口業務を行う2人のテラー(操作者)の間に設置される。貨幣入出金機1は、各テラーによって操作される上位端末2に通信ケーブル3を介して接続されている。
貨幣入出金機1は、外郭を構成する外装体10内に、紙幣入出金ユニット11と硬貨入出金ユニット12とを備える。紙幣入出金ユニット11は、外装体10内の下側に設けられ、紙幣の入金処理、出金処理等を行う。硬貨入出金ユニット12は、外装体10内の上側に設けられ、硬貨の入金処理、出金処理等を行う。
図1を参照し、外装体10は、左右方向の横幅よりも前後方向の奥行が長く、上下方向の高さが左右方向の横幅よりも高いほぼ直方体形状を有する。外装体10は、本体10aと、本体10aの前上部に設けられた外装カバー10bと、本体10aの前面に設けられた扉体10cとを備える。たとえば、外装カバー10bは樹脂材料で形成され、本体10aおよび扉体10cは金属材料で形成される。
外装カバー10bには、上面に硬貨入金口13が形成され、前面に紙幣出金口14が形成され、上面から前面にかけて湾曲する湾曲面に紙幣入金口15が形成される。紙幣出金口14および紙幣入金口15は、それぞれ、シャッター14a、15aにより開閉される。また、外装カバー10bの下部の右端には、硬貨出金箱16が配置されている。硬貨出金箱16は、前方へ引き出すことができる。
外装カバー10bの後部には操作表示部17が設けられる。操作表示部17は、前方斜め上方を向くように外装カバー10bに固定される。操作表示部17は、ディスプレイとタッチセンサとからなるタッチパネルで構成される。操作表示部17は、ディスプレイに各種の画像(画面)を表示するとともに、ディスプレイに対するユーザのタッチ操作をタッチセンサにより検出する。
外装カバー10bの上面における硬貨入金口13の両側の領域には、4つの占有ボタン18が設けられる。4つの占有ボタン18は、前側の左右にそれぞれ設けられた占有ボタン18a、18bと、後側の左右にそれぞれ設けられた占有ボタン18c、18dとを含む。前側の占有ボタン18a、18bは、それぞれ、左側および右側のテラーが貨幣入出金機1の紙幣に係る取引処理の占有を指示するために用いられる。同様に、後ろ側の占有ボタン18c、18dは、それぞれ、左側および右側のテラーが貨幣入出金機1の硬貨に係る取引処理の占有を指示するために用いられる。
また、外装カバー10bの前面には、返却用受け皿19が配置されている。返却用受け皿19は、前方へ引き出すことができる。紙幣入金口15にセットされた紙幣に硬貨等の異物が挟まれている場合、紙幣の搬入動作に伴い、異物が返却用受け皿19に落下する。各テラーは、返却用受け皿19を引き出すことにより異物を取出し、取り出した異物を適宜顧客等に返却する。
図2を参照し、紙幣入出金ユニット11は、入金部110と、出金部120と、リジェクト部130と、搬送部140と、識別部150と、紙幣揃え部160と、2つのカセット170と、カセット171と、カセット170用の2つの一時保留部180と、3つのスタッカ190と、スタッカ190用の3つの一時保留部200と、を備える。
入金部110、出金部120およびリジェクト部130は、外装体10内の上部の正面近傍に設けられる。入金部110は紙幣入金口15に繋がり、紙幣入金口15を通じて入金部110にバラ状態の紙幣が投入される。出金部120およびリジェクト部130は紙幣出金口14に繋がり、紙幣出金口14を通じて出金部120およびリジェクト部130からバラ状態の紙幣が取り出される。
入金部110は、入金繰出機構111を備える。入金繰出機構111は、入金部110に投入された紙幣を一枚ずつ搬送部140へ繰り出す。出金部120は、主に、スタッカ190から繰り出された紙幣を受け取る。リジェクト部130は、主に、識別部150により属性(真偽、金種、表裏等)が識別できず、正常な紙幣と見做されない紙幣を受け取る。
搬送部140は、ベルト機構、ローラー機構等により構成され、メイン搬送路141と、入金搬送路142と、出金搬送路143と、リジェクト搬送路144と、2つのカセット搬送路145と、3つのスタッカ搬送路146とを含む。メイン搬送路141は、外装体10内を前後方向に延びるようにループ状に形成され、図2において、時計回り方向(実線矢印)と反時計回り方向(破線矢印)に紙幣を搬送することが可能である。
入金搬送路142は、入金部110とメイン搬送路141との間に設けられる。出金搬送路143は、出金部120とメイン搬送路141との間に設けられる。リジェクト搬送路144は、リジェクト部130とメイン搬送路141との間に設けられる。カセット搬送路145は、カセット170および一時保留部180とメイン搬送路141との間に設けられる。スタッカ搬送路146は、スタッカ190および一時保留部200とメイン搬送路141との間に設けられる。
識別部150は、メイン搬送路141の上側のループの後部に設けられる。識別部150は、搬送部140を流れる紙幣の属性を識別し、識別結果を後述する制御部に出力する。識別される属性には、紙幣の真偽、金種、紙幣の表裏の向きなどが含まれる。また、識別部150は紙幣を計数し、計数結果を後述する制御部に出力する。
紙幣揃え部160は、搬送部140を流れる紙幣の表裏の向きを揃えるために設けられる。紙幣揃え部160は、識別部150の前方、即ち、識別部150よりも出金時の紙幣の流れの下流側に配置される。紙幣揃え部160は、メイン搬送路141の一部を構成する反転部161および非反転部162を含む。反転部161は、スイッチバック方式により紙幣を表裏反転させる反転機構を含む。反転部161を通過した紙幣は、紙幣の短手方向、即ち天地方向に沿って表裏反転し、表裏および天地の向きが入れ替わる。非反転部162は、反転部161とほぼ同じ経路長を有し、紙幣を現状の向きのまま通過させる。たとえば、識別部150での識別の結果、表向きと識別された紙幣が非反転部162を通過し、裏向きと識別された紙幣が反転部161を通過することにより、紙幣の向きが表向きに揃えられる。
2つのカセット170と3つのスタッカ190は、外装体10内において、搬送部140の下方に、前後に並ぶように設けられる。2つのカセット170が3つのスタッカ190の前方に設けられる。カセット170およびスタッカ190は、前方に引き出し可能な支持ユニット(図示せず)に支持され、扉体10cを開放することにより、外装体10内に対して出し入れすることができる。
カセット170は、主に、スタッカ190から回収された紙幣やスタッカ190へ補充される紙幣を収納するために利用される。また、カセット170は、スタッカ190内の紙幣の自動精査を行う自動精査処理の際、紙幣を一時的に収納するために利用される。一方のカセット170を、2千円券、旧券、損券等の収納に利用することもできる。カセット170内には、紙幣が上下に積まれるように収納される。収納された紙幣を昇降するため、カセット170内に昇降ステージ170aが設けられる。
これらカセット170の右側には、さらに、硬貨回収用のカセット171が配置される。このカセット171も、上述の支持ユニットに支持され、前方に引き出し可能である。硬貨回収の際に、硬貨入出金ユニット12からカセット171に硬貨が投入される。
カセット170用の一時保留部180は、対応するカセット170の上方に配置される。一時保留部180は、カセット170に収納される紙幣を一時的に保留(収納)する。一時保留部180の出入口側には繰出機構(図示せず)が設けられ、カセット170内の紙幣を、一時保留部180を通じてカセット搬送路145に繰り出すことができる。
スタッカ190は、入金された紙幣を金種別に収納するために利用される。たとえば、3つのスタッカ190のそれぞれに対し、一万円、千円および5千円の金種が割り当てられ得る。スタッカ190内には、紙幣が上下に積まれるように収納される。収納された紙幣を昇降するため、スタッカ190内に昇降ステージ190aが設けられる。
スタッカ190用の一時保留部200は、対応するスタッカ190の上方に配置される。一時保留部200は、スタッカ190に収納される紙幣を一時的に保留(収納)する。一時保留部200の出入口側には繰出機構(図示せず)が設けられ、スタッカ190内の紙幣を、一時保留部200を通じてスタッカ搬送路146に繰り出すことができる。
紙幣の入金処理の際には、紙幣入金口15を通じて入金部110に投入された紙幣が、搬送部140により搬送されるとともに識別部150で識別され、正常と識別された紙幣が、金種毎に、対応する一時保留部200に一時的に保留される。そして、確定操作がなされると一時保留部200内の紙幣が対応するスタッカ190内に収納される。なお、正常でないと識別された紙幣は、リジェクト部130に戻される。
また、紙幣の出金処理の際には、出金操作により指定された金額の紙幣が、スタッカ190内から繰り出されて搬送部140により搬送され、その途中に紙幣揃え部160で表裏の向きが揃えられて出金部120に払い出される。出金部120の紙幣は、紙幣出金口14を通じて取り出される。
硬貨入出金ユニット12は、図示しない硬貨搬送部、硬貨識別部、複数の金種別硬貨収納部などを備える。硬貨の入金処理の際には、硬貨入金口13から投入された硬貨が、硬貨搬送部により搬送されるとともに硬貨識別部で識別され、正常と識別された硬貨が、金種毎に、対応する金種別硬貨収納部に収納される。なお、正常でないと識別された硬貨は、硬貨出金箱16に戻される。また、硬貨の出金処理の際には、出金操作により指定された金額の硬貨が金種別硬貨収納部から投出され、硬貨搬送部により搬送されて硬貨出金箱16に払い出される。
貨幣入出金機1の左右両側にいるテラーは、貨幣入出金機1を使用して入金処理、出金処理、計数処理などの取引処理を行うことができる。計数処理には、貨幣(紙幣、硬貨)の枚数を単純に計測する単純計数処理と、貨幣の枚数を計測するとともに同じ金種の貨幣を所定枚数単位にまとめる整理計数処理とが含まれる。
取引処理が計数処理である場合、各テラーは、占有操作を行った後に、操作表示部17上で単純計数処理または整理計数処理の何れを行うかの選択を行う。具体的には、各テラーは、自身の側に設けられた占有ボタン18、即ち、左側のテラーであれば占有ボタン18aまたは占有ボタン18cを押し、右側のテラーであれば占有ボタン18bまたは占有ボタン18dを押して、貨幣入出金機1の処理を占有する操作(占有操作)を行った後、操作表示部17上で単純計数処理または整理計数処理のための操作を行う。
また、取引処理が入金処理または出金処理である場合、各テラーは、上位端末2において金額等の入力を含む入金操作または出金操作を行う。こうして、入金操作または出金操作が行われると、上位端末2から貨幣入出金機1へ入金コマンドまたは出金コマンドが送信される。貨幣入出金機1は、受信したコマンドに基づいて、入金処理または出金処理を実行する。
なお、2つの上位端末2は、それぞれ、貨幣入出金機1を挟む左右のテラーの配備位置と対応付けられている。即ち、貨幣入出金機1には、貨幣入出金機1の右側の配備位置に対して一方の上位端末2を対応付け、貨幣入出金機1の左側の配備位置に対して他方の上位端末2を対応付ける設定がなされている。各テラーは、自身の配備位置に対応付けられた上位端末2から入金コマンドまたは出金コマンドを送信するための入力を行う。これにより、各上位端末2は、自身の識別情報を付してコマンドを送信する。コマンドを受信した貨幣入出金機1は、識別情報をもとに、受信したコマンドが何れの配備位置の処理に供されるものであるかを識別する。
本実施形態では、硬貨入金口13の右側および左側にそれぞれ配置された占有ボタン18のうち、取引処理を占有するテラー側の占有ボタン18を点灯させる構成が設けられている。上記のように、何れか一方のテラーが、取引処理を占有するために、自身の側に配置された占有ボタン18を操作すると、操作された占有ボタン18が点灯し、当該テラーによって取引処理が占有されたことが表示される。また、貨幣入出金機1が上位端末2から入金または出金のためのコマンドを受信すると、コマンドとともに受信した識別情報に対応するテラー側の占有ボタンが点灯し、当該テラーによって取引処理が占有されたことが表示される。
図3は、占有ボタン18の周辺の構成を示す分解斜視図である。図3に示すように、本実施形態では、占有ボタン18が、占有指示モジュール300の一部として構成されている。図4(a)、(b)は、占有指示モジュール300の縦断面図である。図4(a)は、図3の矢印A方向から見た縦断面図であり、図4(b)は、図3の矢印B方向から見た縦断面図である。なお、図3では、便宜上、外装カバー10bおよびフィルムシート181の一部が四角形状に切り取られた状態で示されている。
占有指示モジュール300は、占有ボタン18の他、タッチセンサ310と、導光板320と、光源装置330と、ブラケット340とを含む。
占有ボタン18は、外装カバー10bを覆うフィルムシート181の一部を円形に窪ませることにより形成される。占有ボタン18の外周部には、透光性を有する円環状のランプ部182が形成される。占有ボタン18は、外装カバー10bに形成された円形の開口部10b1に嵌め込まれ、その裏面が外装カバー10bの裏側に露出する。
外装カバー10bの裏側には、開口部10b1の周囲に凹部10b2が形成され、その凹部10b2にタッチセンサ310が収容される。タッチセンサ310は、シート状の部材であり、占有ボタン18の裏面に接触した状態で重ねられる。タッチセンサ310は、たとえば、静電容量式のタッチセンサであり、指等が占有ボタン18に触れたこと検出することにより、占有ボタン18が押されたことを検出する。
導光板320は、透光性の材料により形成され、その上部がタッチセンサ310と同じ大きさで、その下部が上部よりも一回り大きな形状を有する。導光板320の上面が、タッチセンサ310の裏面に接触した状態で重なる。
光源装置330は、複数(たとえば、4個)のLED素子331と、これらLED素子331が実装されるLED基板332とを含む。LED素子331は、導光板320の下部の側面に沿うように並び、導光板320の内部に向けて発光する。LED素子331は、それぞれ、赤、緑、青等の互いに異なる複数種類の色の光を出射可能となっている。
導光板320の下面には、一面に細かな凹凸が形成されており、LED素子331から発せられた光がこれらの凹凸で乱反射することにより、導光板320の下面全体がタッチセンサ310および占有ボタン18に向かって発光する。これにより、占有ボタン18のランプ部182が点灯する。
導光板320および光源装置330は、ブラケット340によって保持される。ブラケット340は、外装カバー10bの裏面に固定される。導光板320とブラケット340の間には、ゴム等からなる4つの支持部材341が介在している。
本実施形態では、図3および図4(a)、(b)に示した構成によって、取引処理を占有するテラー側の占有ボタン18が点灯される。右側の2つの占有ボタン18の発光色と左側の2つの占有ボタン18の発光色は、互いに相違する。これにより、何れのテラーが取引処理を占有した状態にあるかが表示される。各テラーは、占有ボタン18の点灯状態を確認することにより、自身が取引処理を占有した状態にあるかを把握できる。
しかしながら、貨幣入出金機1に対して各テラーが並行して取引処理を実行する場合、各テラーは、占有ボタン18の点灯状態を確認することなく、紙幣出金口14や硬貨出金箱16にアクセスして貨幣を取り出し、あるいは、紙幣入金口15や硬貨入金口13にアクセスして貨幣をセットすることが起こり得る。このような操作が、取引処理を占有しない側のテラーによって行われると、誤った出金操作あるいは入金操作が生じてしまう。
そこで、本実施形態では、このような誤った出金操作あるいは入金操作を防ぐための構成が設けられている。具体的には、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15および硬貨出金箱16を、何れのテラーが取引処理を占有した状態にあるかを識別可能な形態で発光させる構成が設けられている。以下、この構成について説明する。
図5(a)、(b)は、それぞれ、紙幣入金口15の内部の構成を模式的に示す正面図および断面図である。図5(a)には、紙幣入金口15を正面側から見たときの構成が模式的に示され、図5(b)には、紙幣入金口15を右側から見たときの紙幣入金口15付近の縦断面が模式的に示されている。便宜上、図5(a)、(b)では、紙幣を装置内部に搬入するための搬入機構等の図示が省略されている。
図5(a)、(b)に示すように、紙幣入金口15の内部には、所定枚数の紙幣を収容可能な紙幣収容部15bが設けられている。紙幣収容部15bの天面に、LED基板411が設置され、このLED基板411に複数のLED素子412が左右に並ぶように実装されている。これらLED素子412は、紙幣収容部15bの下方に向けて光を出射する。LED素子412は、それぞれ、赤、緑、青等の互いに異なる複数種類の色の光を出射可能に構成されている。
後述のように、本実施形態では、取引処理が何れのテラーに占有されているかに応じてLED素子412の発光色が切り替えられる。このようにLED素子412が制御されることにより、紙幣収容部15bの底部が、占有側のテラーを示す色で発光する。
紙幣収容部15bの底部には、複数の梁部15cが、左右に並ぶように設けられ、これら梁部15cの間に隙間15dが設けられている。入金処理の際、紙幣は、梁部15cの上にセットされる。セットされた紙幣は、入金繰出機構111によって、装置内部へと1枚ずつ搬入される。このとき、紙幣の間に硬貨等の異物が挟まっていると、異物が隙間15dから下方に落下し、返却用受け皿19に収容される。
図5(c)、(d)は、それぞれ、返却用受け皿19の構成を模式的に示す正面図および返却用受け皿19の装着状態を模式的に示す側面図である。図5(c)には、返却用受け皿19とともに、LED素子422が示されている。また、図5(d)には、返却用受け皿19とともに、返却用受け皿19を引き出し可能に支持する支持フレームF11および外装カバー10bの縦断面が模式的に示されている。
返却用受け皿19は、透光性の材料により一体形成されている。返却用受け皿19の前面には、テラーが指を掛けるための凹部19aが形成されている。また、返却用受け皿19の上面には、下方に凹んだ異物収容部19bが形成されている。紙幣入金口15の紙幣収容部15bから落下した異物は、支持フレームF11に形成された開口F11aを介して異物収容部19b内へと落下する。平面視において、開口F11aは、異物収容部19bと略同じ広さとなっている。
返却用受け皿19の前部下方にLED基板421が設置され、このLED基板421に複数のLED素子422が左右に並ぶように実装されている。これらLED素子422は、支持フレームF11に形成された孔F11bを介して、返却用受け皿19の前部下面に光を出射する。LED素子422は、それぞれ、赤、緑、青等の互いに異なる複数種類の色の光を出射可能に構成されている。
後述のように、本実施形態では、取引処理が何れのテラーに占有されているかに応じてLED素子422の発光色が切り替えられる。このようにLED素子422が制御されることにより、LED素子422から出射された光が返却用受け皿19の前部下面から前面へと透過し、返却用受け皿19の前面が、占有側のテラーを示す色で発光する。
さらに、支持フレームF11の下面に磁気センサ423が設置されている。磁気センサ423は、異物収容部19bの底面と略同じ広さで広がっている。磁気センサ423は、複数のコイルを備え、これらコイルによって異物収容部19bにループ状の磁界を生成する。異物収容部19bに硬貨が収容されると、硬貨によって磁界が遮られる。磁気センサ423は、このような磁界の変化に基づいて、異物収容部19bに硬貨が収容されたことを検出する。
図5(e)、(f)は、それぞれ、紙幣出金口14の内部の構成を模式的に示す正面図および断面図である。図5(e)には、紙幣出金口14を正面側から見たときの構成が模式的に示され、図5(f)には、紙幣出金口14を右側から見たときの紙幣出金口14付近の縦断面が模式的に示されている。便宜上、図5(e)、(f)では、紙幣を装置内部から搬出するための搬出機構等の図示が省略されている。
図5(e)、(f)に示すように、紙幣出金口14の内部には、所定枚数の紙幣を収容可能な紙幣収容部14bが設けられている。紙幣収容部14bの天面に、LED基板431が設置され、このLED基板431に複数のLED素子432が左右に並ぶように実装されている。これらLED素子432は、紙幣収容部14bの下方に向けて光を出射する。LED素子432は、それぞれ、赤、緑、青等の互いに異なる複数種類の色の光を出射可能に構成されている。
後述のように、本実施形態では、取引処理が何れのテラーに占有されているかに応じてLED素子432の発光色が切り替えられる。このようにLED素子432が制御されることにより、紙幣収容部14bの底部が、占有側のテラーを示す色で発光する。
図6(a)、(b)は、それぞれ、硬貨出金箱16の構成を模式的に示す正面図および硬貨出金箱16の装着状態を模式的に示す側面図である。図6(a)には、硬貨出金箱16とともに、LED素子442が示されている。また、図6(b)には、硬貨出金箱16とともに、硬貨出金箱16を引き出し可能に支持する支持フレームF12および外装カバー10bの縦断面が模式的に示されている。
硬貨出金箱16は、透光性の材料により一体形成されている。硬貨出金箱16の前面には、テラーが指を掛けるための凹部16aが形成されている。また、硬貨出金箱16の上面には、下方に凹んだ硬貨収容部16bが形成されている。硬貨は、支持フレームF12に形成された開口F12aを介して硬貨収容部16b内へと投出される。平面視において、開口F12aは、硬貨収容部16bよりもやや小さい。
硬貨出金箱16の前部上方にLED基板441が設置され、このLED基板441に複数のLED素子442が左右に並ぶように実装されている。これらLED素子442は、支持フレームF12に形成された孔F12bを介して、硬貨出金箱16の前部上面に光を出射する。LED素子422は、それぞれ、赤、緑、青等の互いに異なる複数種類の色の光を出射可能に構成されている。
後述のように、本実施形態では、取引処理が何れのテラーに占有されているかに応じてLED素子442の発光色が切り替えられる。このようにLED素子442が制御されることにより、LED素子442から出射された光が硬貨出金箱16の前部上面から前面へと透過し、硬貨出金箱16の前面が、占有側のテラーを示す色で発光する。
さらに、硬貨出金箱16の下部奥方にマイクロスイッチ443が設置されている。マイクロスイッチ443は、端子443aが、支持フレームF12の孔F12cを介して硬貨出金箱16の装着領域16dへと突出している。硬貨出金箱16が装着領域16dに適正に装着されると、マイクロスイッチ433の端子443aが押し込まれる。これにより、硬貨出金箱16が所定の装着位置に適正に装着されていることが検出される。硬貨出金箱16が前方にずれた状態にあると、マイクロスイッチ433の端子443aが突出した状態となる。これにより、硬貨出金箱16の外れが検出される。
図6(c)、(d)は、それぞれ、硬貨入金口13の構成を模式的に示す上面図および断面図である。図6(c)には、硬貨入金口13を上方から見たときの構成が模式的に示され、図6(d)には、硬貨入金口13を右側から見たときの硬貨入金口13付近の縦断面が模式的に示されている。
硬貨入金口13の奥側に、4つの壁部13a〜13dが配置され、これら壁部13a〜13dによって、硬貨収容部13eが構成されている。壁部13a〜13dは透光性の材料により形成されている。壁部13a、13bは、硬貨入金口13の奥に向かうほど互いに接近するように傾いている。同様に、壁部13c、13dも、硬貨入金口13の奥に向かうほど互いに接近するように傾いている。硬貨入金口13に投入された硬貨は、硬貨収容部13eに収容され、壁部13a〜13dによって出口13fへと導かれる。
壁部13aの裏側にLED基板451が設置され、このLED基板451に複数のLED素子452が左右に並ぶように実装されている。これらLED素子452は、壁部13aに裏面に向けて光を出射する。LED素子452は、それぞれ、赤、緑、青等の互いに異なる複数種類の色の光を出射可能に構成されている。
後述のように、本実施形態では、取引処理が何れのテラーに占有されているかに応じてLED素子452の発光色が切り替えられる。このようにLED素子452が制御されることにより、LED素子452から出射された光が壁部13aの前面へと透過し、壁部13aが、占有側のテラーを示す色で発光する。
図7は、貨幣入出金機1の主たる構成を示すブロック図である。
貨幣入出金機1は、上述した紙幣入出金ユニット11、硬貨入出金ユニット12、操作表示部17の他、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、発光部24と、検出部25と、を備える。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路を備え、記憶部22に記憶された動作プログラムに従って、操作表示部17、紙幣入出金ユニット11の各構成部(入金繰出機構111、搬送部140、識別部150、紙幣揃え部160、カセット170、一時保留部180、スタッカ190、一時保留部200等)および硬貨入出金ユニット12等の各構成部を制御する。
記憶部22は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)やハードディスク等の記憶媒体を備える。記憶部22は、制御部21の動作プログラムを記憶し、また、制御部21の制御処理の際にワーク領域として利用される。通信部23は、上位端末2との間で通信を行う。発光部24は、図3および図4に示したLED素子331および図4(a)〜図6(d)に示したLED素子412、422、432、442、452と、これらLED素子を駆動する駆動回路とを含む。検出部25は、図5(d)に示した磁気センサ423および図6(b)に示したマイクロスイッチ443を含み、さらに、紙幣出金口14から紙幣が抜き取られたことを検出するためのセンサ等を含む。
制御部21は、取引処理が何れのテラーに占有されているかに応じて、発光部24、すなわち、LED素子331、412、422、432、442、452の発光色を切り替える。これにより、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨入金口13、硬貨出金箱16、占有ボタン18および返却用受け皿19が、占有側のテラーを示す色で発光する。たとえば、左側のテラーが取引処理を占有した場合、発光色は青色に設定され、右側のテラーが取引処理を占有した場合、発光色は緑色に設定される。以下、制御部21により実行される発光制御について、取引処理ごとに説明する。
図8(a)は、入金処理時の発光制御を示すフローチャートである。
制御部21は、上位端末2から入金指示を受信すると(S101:YES)、占有側テラーの占有ボタン18を占有側の発光色で点灯させる(S102)。すなわち、制御部21は、入金指示とともに受信した上位端末2の識別情報に基づいて、占有側のテラーを特定し、占有側の占有ボタン18を、占有側の発光色で点灯させる。たとえば、占有側のテラーが左側のテラーである場合、制御部21は、左側の2つの占有ボタン18のためのLED素子331を左側の発光色である青色で点灯させて、これら2つの占有ボタン18を青色で点灯させる。
さらに、制御部21は、紙幣入金口15のシャッター15aを開放し(S103)、紙幣入金口15と硬貨入金口13を、占有側の発光色で点灯させる(S104)。たとえば、占有側のテラーが左側のテラーである場合、制御部21は、紙幣入金口15および硬貨入金口13を発光させるためのLED素子412、452を左側の発光色である青色で点灯させて、紙幣入金口15と硬貨入金口13を青色で点灯させる。
その後、制御部21は、操作表示部17に表示された画面上のスタートボタンにテラーがタッチするのを待つ(S105)。テラーは、紙幣入金口15および硬貨入金口13に貨幣をセットした後、操作表示部17上のスタートボタンにタッチする。こうして、スタート指示が入力されると(S105:YES)、制御部21は、紙幣入金口15のシャッター15aを閉じて、テラーによりセットされた紙幣および硬貨を計数し、計数した紙幣および硬貨を一時保留する(S106)。
紙幣および硬貨の計数処理が終了すると、制御部21は、テラーから確定指示が入力されるのを待つ(S107)。ステップS106で計数された紙幣および硬貨の枚数が、操作表示部17に表示される。テラーは、表示された紙幣および硬貨の枚数を確認した後、操作表示部17に表示された確定ボタンにタッチする。こうして確定指示が入力されると(S107:YES)、制御部21は、一時保留した紙幣および硬貨を収納する処理を実行する(S108)。これに応じて、制御部21は、占有ボタン18、紙幣入金口15および硬貨入金口13の点灯を停止させ、入金処理時の発光制御が終了する。但し、後述するリジェクト処理や異物検出等があった場合には、それらの処理が完了したことを条件に、占有ボタンの点灯を停止する。なお、ステップS105において、テラーからスタート指示が入力されたことに応じて、紙幣入金口15および硬貨入金口13の発光を停止させてもよい。
図8(b)は、リジェクト処理時の発光制御を示すフローチャートである。
紙幣および硬貨のリジェクトは、たとえば、図8(a)のステップS106において、識別不能な紙幣または硬貨が生じた場合に行われる。識別不能なリジェクト紙幣は、紙幣出金口14に排出され、識別不能なリジェクト硬貨は、硬貨出金箱16に排出される。
制御部21は、リジェクト紙幣の排出の有無(S201)と、リジェクト硬貨の排出の有無(S204)を継続的に監視する。紙幣出金口14にリジェクト紙幣が排出されると(S201)、制御部21は、紙幣出金口14のシャッター14aを開放し(S202)、紙幣出金口14を占有テラー側の発光色で点滅させる(S203)。すなわち、制御部21は、紙幣出金口14を発光させるためのLED素子432を占有テラー側の発光色で点滅させて、紙幣出金口14を点滅させる。たとえば、左側のテラーが取引処理を占有している際にリジェクト紙幣が排出されると、紙幣出金口14が青色で点滅する。
また、硬貨出金箱16にリジェクト硬貨が排出されると(S204)、制御部21は、硬貨出金箱16を占有テラー側の発光色で点滅させる(S205)。すなわち、制御部21は、硬貨出金箱16を発光させるためのLED素子442を占有テラー側の発光色で点滅させて、硬貨出金箱16を点滅させる。たとえば、左側のテラーが取引処理を占有している際にリジェクト硬貨が排出されると、硬貨出金箱16が青色で点滅する。
紙幣出金口14の点滅および硬貨出金箱16の点滅は、紙幣出金口14および硬貨出金箱16からリジェクト紙幣およびリジェクト硬貨が抜き取られるまで継続される。リジェクト紙幣の抜き取りは、紙幣出金口14からリジェクト紙幣が消失したことを検出部25が検出したことによって検出される。また、リジェクト硬貨の抜き取りは、硬貨出金箱16が抜き取られたことを検出部25が検出したことによって検出される。
図9(a)は、出金処理時の発光制御を示すフローチャートである。
制御部21は、上位端末2から出金指示を受信すると(S301:YES)、占有側テラーの占有ボタン18を占有側の発光色で点灯させる(S302)。すなわち、制御部21は、出金指示とともに受信した上位端末2の識別情報に基づいて、占有側のテラーを特定し、占有側の占有ボタン18を、占有側の発光色で点灯させる。
そして、制御部21は、出金指示に基づく紙幣および硬貨の搬送処理を実行する(S303)。これにより、紙幣は紙幣出金口14に搬送され、硬貨は硬貨出金箱16に投出される。こうして、紙幣および硬貨の搬送が終了すると(S304:YES)、制御部21は、紙幣出金口14のシャッター14aを開放し(S305)、紙幣出金口14を占有側の発光色で点灯させる(S306)。また、制御部21は、硬貨出金箱16を占有側の発光色で点灯させる(S307)。具体的には、制御部21は、ステップS306において、紙幣出金口14を発光させるためのLED素子432を占有側の発光色で点灯させ、ステップS307において、硬貨出金箱16を発光させるためのLED素子442を占有側の発光色で点灯させる。
その後、紙幣出金口14および硬貨出金箱16の発光は、紙幣出金口14および硬貨出金箱16から紙幣および硬貨の抜き取りが行われるまで継続される(S308)。紙幣および硬貨の抜き取りは、リジェクト紙幣およびリジェクト硬貨の抜き取りと同様、紙幣出金口14からリジェクト紙幣が消失したこと、および、硬貨出金箱16が抜き取られたことを検出部25が検出したことによって検出される。
制御部21は、紙幣の抜き取りが検出されたことに応じて、紙幣出金口14の点灯を停止させ、硬貨の抜き取りが検出されたことに応じて、硬貨出金箱16の点灯を停止させ、紙幣と硬貨の両方の抜き取りが検出されたことに応じて占有ボタン18の点灯を終了させる。また、制御部21は、紙幣の抜き取りが検出されたことに応じて、紙幣出金口14のシャッター14aを閉塞させる。これにより、出金処理時の発光制御が終了する。
図9(b)は、異物検出時の発光制御を示すフローチャートである。
制御部21は、返却用受け皿19の下方に設置された磁気センサ423(図5(c)、(d)参照)の出力に基づいて、返却用受け皿19に異物が収容されたか否かを監視する(S401)。返却用受け皿19に異物が収容されたことを検出すると(S401:YES)、制御部21は、返却用受け皿19を占有側の発光色で高速点滅させる(S402)。具体的には、制御部21は、返却用受け皿19を発光させるためのLED素子422を占有側の発光色で高速点滅させる。その後、制御部21は、磁気センサ423の出力に基づいて異物が消失したことを検出したことに応じて、返却用受け皿19の点滅を停止させる。なお、返却用受け皿19が抜き取られたことを検出部25が検出したことに応じて、返却用受け皿19の点滅を停止させてもよい。こうして、異物検出時の発光制御が終了する。
図9(c)は、硬貨出金箱16の外れ検出時の発光制御を示すフローチャートである。
制御部21は、硬貨出金箱16の奥方に設置されたマイクロスイッチ443(図6(b)参照)の出力に基づいて、硬貨出金箱16が、前方にやや引き出された外れ状態にあるか否かを監視する(S501)。硬貨出金箱16が外れ状態にあることを検出すると(S501:YES)、制御部21は、硬貨出金箱16を占有側の発光色で高速点滅させる(S502)。具体的には、制御部21は、硬貨出金箱16のためのLED素子442を占有側の発光色で高速点滅させる。その後、制御部21は、マイクロスイッチ443の出力に基づいて硬貨出金箱16の外れが解消されたことを検出したことに応じて、硬貨出金箱16の点滅を停止させる。こうして、外れ検出時の発光制御が終了する。
次に、図8(a)〜図9(c)の各発光制御がなされた場合の各部の発光状態について、図10(a)〜(h)を参照して説明する。図10(a)〜(h)には、貨幣入出金機1の外装カバー10bの部分が模式的に示されている。ここでは、便宜上、外装カバー10bの上面が、外装カバー10bの前面に平行となるように展開されている。
図10(a)、(b)は、それぞれ、入金処理時の発光状態を示す図である。
図10(a)には、左側のテラーが入金処理を占有している場合の発光状態が示されている。この場合、紙幣入金口15のシャッター15aが開放され、左側の占有ボタン18a、18cと、硬貨入金口13および紙幣入金口15が、左側テラーに対応する発光色(青色)で点灯する。また、図10(b)には、右側のテラーが入金処理を占有している場合の発光状態が示されている。この場合、紙幣入金口15のシャッター15aが開放され、右側の占有ボタン18b、18dと、硬貨入金口13および紙幣入金口15が、右側テラーに対応する発光色(緑色)で点灯する。
図10(c)、(d)は、それぞれ、出金処理時の発光状態を示す図である。
図10(c)には、左側のテラーが出金処理を占有している場合の発光状態が示されている。この場合、紙幣出金口14のシャッター14aが開放され、左側の占有ボタン18a、18cと、紙幣出金口14および硬貨出金箱16が、左側テラーに対応する発光色(青色)で点灯する。また、図10(d)には、右側のテラーが出金処理を占有している場合の発光状態が示されている。この場合、紙幣出金口14のシャッター14aが開放され、右側の占有ボタン18b、18dと、紙幣出金口14および硬貨出金箱16が、右側テラーに対応する発光色(緑色)で点灯する。
図10(e)、(f)は、それぞれ、リジェクト処理時の発光状態を示す図である。
図10(e)には、左側のテラーが入金処理を占有している際にリジェクト紙幣が生じた場合の発光状態が示されている。この場合、左側のテラーが入金処理を占有しているため、図10(a)の場合と同様、紙幣入金口15のシャッター15aが開放され、左側の占有ボタン18a、18cと、硬貨入金口13および紙幣入金口15が、左側テラーに対応する発光色(青色)で発光する。そして、この入金処理の際にリジェクト紙幣が生じると、紙幣出金口14のシャッター14aが開放され、紙幣出金口14が、左側テラーに対応する発光色(青色)で点滅する。
図10(f)には、左側のテラーが入金処理を占有している際にリジェクト硬貨が生じた場合の発光状態が示されている。この場合は、図10(e)の場合に比べて、紙幣出金口14が点滅せずに、硬貨出金箱16が点滅する。
なお、右側のテラーが入金処理を占有している際にリジェクト紙幣が生じた場合は、図10(e)の発光状態に対して、発光する占有ボタンが右側の占有ボタン18b、18dに変更され、各部の発光色が、右側テラーに対応する発光色(緑色)に変更される。右側のテラーが入金処理を占有している際にリジェクト硬貨が生じた場合も、図10(f)の発光状態が同様に変更される。
図10(g)は、異物検出時の発光状態を模式的に示す図である。
図10(g)には、右側のテラーが入金処理を占有している際に異物が生じた場合の発光状態が示されている。この場合、右側のテラーが入金処理を占有しているため、図10(b)の場合と同様、紙幣入金口15のシャッター15aが開放され、右側の占有ボタン18d、18eと、硬貨入金口13および紙幣入金口15が、右側テラーに対応する発光色(緑色)で発光する。そして、この入金処理の際に異物が生じると、返却用受け皿19が、右側テラーに対応する発光色(緑色)で高速点滅する。
なお、左側のテラーが入金処理を占有している際に異物が生じた場合は、図10(g)の発光状態に対して、発光する占有ボタンが左側の占有ボタン18a、18cに変更され、各部の発光色が、左側テラーに対応する発光色(青色)に変更される。
図10(h)は、硬貨出金箱16の外れ検出時の発光状態を模式的に示す図である。
図10(h)には、右側のテラーが取引処理を占有している際に硬貨入金口13の外れが検出された場合の発光状態が示されている。この場合、硬貨出金箱16が、右側テラーに対応する発光色(緑色)で高速点滅する。なお、左側のテラーが取引処理を占有している際に硬貨入金口13の外れが検出された場合は、硬貨出金箱16が、左側テラーに対応する発光色(青色)で高速点滅する。
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、以下の効果が奏され得る。
硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15および硬貨出金箱16が、取引処理の占有側の発光色で発光される。このため、各テラーは、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15および硬貨出金箱16にアクセスする際に、必ず、この発光を見ることとなり、その発光色によって、何れのテラーが取引処理を占有している状態にあるかを、確実に認識することとなる。これにより、各テラーは、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15および硬貨出金箱16に対する自身のアクセスが適正であるか否かを、確実に把握できる。よって、一方のテラーが取り扱うべき貨幣を誤って他方のテラーが取り扱うことを、確実に防止することができる。
また、取引処理が何れのテラーに占有されているかが、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15および硬貨出金箱16における発光色で示される。これにより、各テラーは、直感的かつ円滑に、取引処理の占有状態を認識できる。
特に、本実施形態では、出金処理の際に、紙幣出金口14と硬貨出金箱16が、出金処理の占有側の発光色で発光される。このため、一方のテラーが取り出すべき貨幣を誤って他方のテラーが取り出して顧客に渡すといった事態を確実に防止できる。
図10(a)、(e)、(f)を参照して説明したとおり、紙幣出金口14および硬貨出金箱16に対する発光状態が、貨幣の出金時とリジェクト時とにおいて切り替えられる。すなわち、出金時には各部が常時発光され、リジェクト時には各部が点滅される。これにより、テラーは、紙幣出金口14および硬貨出金箱16に対する発光の状態によって、入金処理時にリジェクト紙幣またはリジェクト硬貨が生じたことを明確に認識できる。よって、リジェクト紙幣およびリジェクト硬貨の取り出しを円滑に進めることができる。
図9(c)および図10(h)を参照して説明したとおり、硬貨出金箱16に外れが生じた場合、硬貨出金箱16に対する発光状態が、出金処理時と異なる状態に切り替えられる。すなわち、出金時には硬貨出金箱16が常時発光され、外れ検出時には硬貨出金箱16が高速点滅される。これにより、テラーは、硬貨出金箱16に対する発光の状態によって、硬貨出金箱16の装着状態に不具合が生じていることを明確に認識できる。よって、硬貨出金箱16を適正な位置まで押し込む対応を円滑に進めることができる。
図9(b)および図10(g)を参照して説明したとおり、返却用受け皿19に異物が収容された場合、返却用受け皿19が、取引処理の占有側の発光色で高速点滅される。これにより、テラーは、返却用受け皿19に対する発光状態により、自身の取引処理において異物が返却用受け皿19に収容されたことを認識できる。よって、テラーは、異物を返却用受け皿19から取り出して顧客に返却する対応を円滑に進めることができる。
図10(a)〜(h)に示すように、取引処理が何れのテラーに占有されているかに応じて占有ボタン18a〜18dの発光色が切り替えられる。これにより、テラーは、さらに、占有ボタン18a〜18dの発光色を参照することによっても、取引処理が何れのテラーに占有されている状態にあるかを認識できる。よって、一方のテラーが取り扱うべき貨幣を誤って他方の操作者が取り扱うことをより確実に防止できる。
本実施形態では、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15および硬貨出金箱16が、各テラーに対応付けられた2つの上位端末ごとに異なる発光状態で発光される。このため、各テラーは、貨幣収容部に対してアクセスする際に、必ず、この発光を見ることとなり、その発光状態によって、何れの上位端末からの指示により取引処理が行われる状態にあるかを、確実に認識することとなる。これにより、各テラーは、貨幣収容部に対する自身のアクセスが適正であるか否かを、確実に把握できる。よって、一方の操作者が取り扱うべき貨幣を誤って他方の操作者が取り扱うことを、確実に防止することができる。
<変更例1>
上記実施形態では、発光色を切り替えることにより、取引処理を占有するユーザが特定されたが、取引処理を占有するユーザを特定する方法はこれに限られるものではない。
たとえば、図11(a)、(b)に示すように、発光領域を切り替えることによって、取引処理を占有するユーザが特定されてもよい。
図11(a)は、左側のテラーが入金処理を占有している場合の紙幣入金口15の状態を正面側から見た図である。ここでは、複数のLED素子412のうち、左半分の領域に含まれるLED素子412のみが点灯され、紙幣入金口15の左半分の領域のみが発光している。
図11(b)は、右側のテラーが入金処理を占有している場合の紙幣入金口15の状態を正面側から見た図である。ここでは、複数のLED素子412のうち、右半分の領域に含まれるLED素子412のみが点灯され、紙幣入金口15の右半分の領域のみが発光している。
このように、発光領域を切り替える方法によっても、各テラーは、紙幣入金口15を見たときに、入金処理が何れのテラーに占有された状態にあるかを認識できる。なお、ここでは、紙幣入金口15に関する変更例を示したが、紙幣出金口14、硬貨入金口13および硬貨出金箱16についても同様に、発光領域を切り替えることによって、取引処理が何れのテラーに占有された状態にあるかを特定するようにしてもよい。また、発光領域を切り替えるとともに、上記実施形態と同様、取引処理が何れのテラーに占有された状態にあるかに応じて、さらに、発光色を切り替えるようにしてもよい。
<変更例2>
上記実施形態では、取引処理が何れのテラーに占有された状態にあるかに応じて、各部の発光色が切り替えられたが、図11(c)、(d)に示すように、取引処理が何れのテラーに占有された状態にあるかに応じて、各部の発光周期が切り替えられてもよい。
図11(c)は、図8(a)に示した入金処理時の発光制御の変更例である。図11(c)の発光制御では、図8(a)のステップS104がステップS111に置き換えられている。その他のステップは、図8(a)と同様である。
図11(c)の発光制御では、ステップS111において、紙幣入金口15と硬貨入金口13が、それぞれ、入金処理を占有するテラー側の周期で発光される。たとえば、左側のテラーが入金処理を占有している場合、1秒周期で発光と非発光が繰り返され、右側のテラーが入金処理を占有している場合、2秒周期で発光と非発光が繰り返される。
図11(d)は、図9(a)に示した出金処理時の発光制御の変更例である。図11(d)の発光制御では、図9(a)のステップS306、S307がステップS311、312に置き換えられている。その他のステップは、図9(a)と同様である。
図11(d)の発光制御では、ステップS311、S312において、紙幣出金口14と硬貨出金箱16が、それぞれ、出金処理を占有するテラー側の周期で発光される。たとえば、左側のテラーが出金処理を占有している場合、1秒周期で発光と非発光が繰り返され、右側のテラーが出金処理を占有している場合、2秒周期で発光と非発光が繰り返される。
このように発光周期を切り替える方法によっても、各テラーは、各部の発光状態を参照することにより、取引処理が何れのテラーに占有されているかを認識できる。ただし、上記実施形態のように発光色を切り替える方が、取引処理が何れのテラーに占有されているかが、より直感的に認識され得る。
なお、発光周期は、必ずしも、上記に例示した周期でなくてもよい。たとえば、左側のテラーが取引処理(入金処理、出金処理)を占有している場合は常時発光とし、右側のテラーが取引処理(入金処理、出金処理)を占有している場合に所定周期(たとえば1秒周期)で発光と非発光が繰り返されるようにしてもよい。また、上記のように発光周期を切り替えるとともに、上記実施形態と同様、取引処理が何れのテラーに占有された状態にあるかに応じて、さらに、発光色を切り替えるようにしてもよい。
<変更例3>
上記実施形態では、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19が占有側の発光色で発光する構成であったが、発光位置はこれに限られるものではなく、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19をテラーが見たときに、テラーに視認され得る位置であれば、発光位置が他の位置であってもよい。たとえば、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19の周辺部が発光する構成であってもよい。
図12(a)、(b)は、それぞれ、変更例3に係る、発光配置を模式的に示す図である。図12(a)、(b)では、図10(a)〜(h)と同様、貨幣入出金機1の外装カバー10bの部分が模式的に示されている。図12(a)、(b)においても、外装カバー10bの上面が、外装カバー10bの前面に平行となるように展開されている。
図12(a)に示すように、変更例3では、硬貨入金口13を囲むように、4つのランプ部501が配置され、紙幣入金口15を囲むように、6つのランプ部502が配置されている。また、返却用受け皿19を囲むように4つのランプ部503が配置され、紙幣出金口14を囲むように4つのランプ部504が配置されている。さらに、硬貨出金箱16の上下に2つのランプ部505が配置されている。
ランプ部501〜505は、たとえば、複数のLED素子を一列に並べて配置することにより構成され得る。あるいは、ランプ部501〜505は、1列に並べて配置された複数のLED素子を透明または半透明のカバーで覆うようにして構成されてもよい。上記実施形態と同様、各LED素子は、赤色、青色および緑色を発光可能である。
変更例3の構成では、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19とともに、その周囲のランプ部501〜505が、取引処理を占有するテラーに応じた発光色で発光する。
たとえば、左側のテラーが出金処理を占有した状態にある場合、図12(b)に示すように、紙幣出金口14のシャッター14aが開放された状態で、左側の占有ボタン18a、18cと、紙幣出金口14および硬貨出金箱16が左側のテラーに対応する発光色(青色)で発光し、さらに、紙幣出金口14および硬貨出金箱16の周囲にそれぞれ配置されたランプ部504およびランプ部505が左側のテラーに対応する発光色(青色)で発光する。
変更例3の構成によれば、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19とともに、ランプ部501〜505が、占有側の発光色で発光するため、各テラーは、より一層明確に、発光を視認する。よって、各テラーは、自身が取引処理を占有するか否かをより明確に認識し、これにより、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19に対して誤ってアクセスすることが、より確実に防止され得る。
なお、変更例3では、ランプ部501〜505とともに硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19が発光する構成であったが、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19は発光せずに、ランプ部501〜505のみが発光する構成であってもよい。
また、ランプ部501〜505の配置形態は、図12(a)の配置形態に限定されるものではなく、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19の周囲の一部にランプ部501〜505が配置されてもよい。たとえば、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15および返却用受け皿19の左右の周辺部のみにランプ部501〜504が配置されてもよい。
<変更例4>
上記実施形態では、硬貨出金箱16が各テラーに共用されたが、図13に示すように、左側テラー用の硬貨出金箱16cと右側テラー用の硬貨出金箱16dが個別に配置されてもよい。この場合、各テラー用の硬貨出金箱16c、16dが、各テラーに対応する発光色で発光してもよい。
たとえば、右側テラーが硬貨の入金処理を占有した状態にある場合、図13に示すように、右側の占有ボタン18b、18dおよび硬貨入金口13が右側テラーに対応する発光色(緑色)で発光する。そして、硬貨の入金処理においてリジェクト硬貨が生じると、右側の硬貨出金箱16dが、右側テラーに対応する発光色(緑色)で点滅する。
このように、左側テラー用の硬貨出金箱16cと右側テラー用の硬貨出金箱16dが個別に配置された場合も、各硬貨出金箱16c、16dを、各テラーに対応する発光色で発光させることにより、各テラーは、自身の取引処理において、自身の側の硬貨出金箱16c、16dに硬貨が投出されたことを、違和感なく認識でき、取引処理を円滑に進めることができる。
<その他の変更例>
上記実施形態では、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19が占有側の発光色で発光する構成であったが、これらが全て発光しなくてもよく、たとえば、出金処理時にテラーによりアクセスされる紙幣出金口14および硬貨出金箱16のみが占有側の発光色で発光する構成であってもよい。
また、入金処理および出金処理の他、貨幣の計数処理においても、硬貨入金口13、紙幣出金口14、紙幣入金口15、硬貨出金箱16および返却用受け皿19のうち、計数処理に係るものが、占有側の発光色で発光する構成であってもよい。
また、上記実施形態では、紙幣出金口14および硬貨出金箱16がリジェクト紙幣およびリジェクト硬貨の収容先として共用されたが、リジェクト紙幣およびリジェクト硬貨をそれぞれ収容する収容部が個別に設けられてもよい。この場合も、これらの収容部またはその周辺部が、占有側の発光色で発光または点滅するように構成されればよい。
また、上記実施形態では、図1に示すように、上位端末2が通信ケーブル3により貨幣入出金機1に接続されたが、無線通信によって、上位端末2と貨幣入出金機1との間でデータ通信が行われてもよい。
なお、上記実施形態および変更例1〜4では、紙幣入出金ユニット11および硬貨入出金ユニット12を備える貨幣入出金機1が、本発明の貨幣処理装置の一例として挙げられた。しかしながら、本発明は、紙幣入出金ユニット11のみを備える紙幣入出金機や硬貨入出金ユニット12のみを備える硬貨入出金機など、その他の貨幣処理装置に適用することも可能である。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜変更可能である。
1 貨幣入出金機(貨幣処理装置)
13 硬貨入金口
13e 硬貨収容部
14 紙幣出金口
14b 紙幣収容部
15 紙幣入金口
15b 紙幣収容部
16 硬貨出金箱
16b 硬貨収容部
18 占有ボタン
19 返却用受け皿
19b 異物収容部
21 制御部
24 発光部
25 検出部
331、412、422、432、442、452 LED素子

Claims (9)

  1. 複数の操作者の間に配置され、各操作者の配備位置からそれぞれ貨幣の入出金等の取引処理を行うことが可能な貨幣処理装置において、
    前記複数の操作者によってアクセスされる共通の貨幣収容部と、
    前記貨幣収容部およびその左右に延びる辺に沿う周辺領域の少なくとも一方を発光させる発光部と、
    前記取引処理が何れの操作者に占有されているかに応じて前記発光部の発光状態を切り替える制御部と、を備える、
    ことを特徴とする貨幣処理装置。
  2. 前記発光部は、前記貨幣収容部の上下に延びる辺に沿う周辺領域をさらに発光させる、
    請求項1に記載の貨幣処理装置。
  3. 前記発光部は、複数の色を発光可能に構成され、
    前記制御部は、前記取引処理が何れの操作者に占有されているかに応じて前記発光部の発光色を切り替える、
    請求項1または2に記載の貨幣処理装置。
  4. 前記制御部は、前記取引処理が何れの操作者に占有されているかに応じて前記発光部の発光周期を切り替える、
    請求項1ないし3の何れか一項に記載の貨幣処理装置。
  5. 前記貨幣収容部は、出金処理時に搬出された貨幣を取り出すための貨幣出金部である、
    請求項1ないしの何れか一項に記載の貨幣処理装置。
  6. 前記貨幣出金部は、出金処理時の貨幣の収容とともに、入金処理時におけるリジェクト貨幣の収容に共用され、
    前記制御部は、前記貨幣出金部に対する前記発光部の発光状態を、さらに、貨幣の出金時とリジェクト時とにおいて切り替える、
    請求項に記載の貨幣処理装置。
  7. 前記貨幣出金部は、装置本体に対して引き出し可能に構成され、
    前記制御部は、前記貨幣出金部が装着位置から引き出し方向に外れた状態にある場合、前記貨幣出金部に対する前記発光部の発光状態を、さらに、出金処理時と異なる状態に切り替える、
    請求項またはに記載の貨幣処理装置。
  8. 取引処理時に生じた異物を返却するための返却部と、
    前記返却部に前記異物が収容されたことを検出するための検出部と、をさらに備え、
    前記発光部は、さらに、前記返却部およびその周辺部の少なくとも一方を発光させるよう構成され、
    前記制御部は、前記検出部により前記異物が検出された場合に、前記返却部に対する発光を前記発光部に行わせるとともに、前記取引処理が何れの操作者に占有されているかに応じて、前記返却部に対する発光状態を切り替える、
    請求項1ないしの何れか一項に記載の貨幣処理装置。
  9. 複数の上位端末と、各上位端末からの指示に基づいて貨幣の入出金等の取引処理を行う貨幣処理装置を含む貨幣処理システムにおいて、
    前記貨幣処理装置は、
    何れの前記上位端末からの指示によっても取引処理に用いられる共通の貨幣収容部と、
    前記貨幣収容部およびその左右に延びる辺に沿う周辺領域の少なくとも一方を発光させる発光部と、
    前記取引処理が何れの前記上位端末からの指示であるかに応じて前記発光部の発光状態を切り替える制御部と、を備える、
    ことを特徴とする貨幣処理システム。
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