JP2013012135A - 紙幣処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出金口から払い出された紙幣を、利用者が新券と流通券とに仕分ける手間を低減または省くことができる紙幣処理装置を提供すること。
【解決手段】紙幣取扱口15への紙幣の出金態様が第1出金態様であると、新券と流通券とが大きく分離されており、かつ新券および流通券のそれぞれで金種ごとに分離されている。そして、新券および流通券のそれぞれで、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように紙幣が並べられている。奥側から順に、新券の1万円札、新券の5千円札、新券の2千円札、新券の千円札、流通券の1万円札、流通券の5千円札、流通券の2千円札、および流通券の千円札の順で配置されている。
【選択図】図4

Description

この発明は、両替機などの紙幣処理装置に関する。
従来から、両替機などの紙幣処理装置が知られている。この紙幣処理装置は、紙幣を収納するための収納庫および出金口を有している。収納庫に収容されている紙幣が、出金機構によって収納庫から取り出され、搬送路を介して出金口に出金される。出金された紙幣は、出金口に所定の態様でセットされる。たとえば、特許文献1では、高額紙幣と低額紙幣とを出金する場合に、利用者側から見て、サイズの大きな高額紙幣の手前にサイズの小さな低額紙幣を重ねて出金口に出金させる技術が提案されている。
特開2005−316748号公報
本願発明者らは、紙幣処理装置内に設けられる収納庫の数を従来よりも増やし、新券の紙幣(以下、単に「新券」という場合がある。)と新券でない流通券の紙幣(以下、単に「流通券」という場合がある。)とを、それぞれ出金可能にすることを検討している。この場合、出金口に、同一の金種の新券と流通券との双方が含まれる場合が想定される。このとき、前記特許技術1と同等の方法を採用すると、紙幣の金種ごとに新券と流通券とが混在した態様で、紙幣を出金口に出金することが考えられる。
しかしながら、その場合には、出金口から取り出した紙幣を、利用者が新券の紙幣と流通券の紙幣とに仕分ける必要があり、利用者にとって手間であった。
この発明は、このような背景の下でなされたものであり、新券と流通券とを分離した態様で出金口に紙幣を出金することができ、これにより、出金口から払い出された紙幣を、利用者が新券と流通券とに仕分ける手間を低減または省くことができる紙幣処理装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、紙幣を出金するための出金口と、紙幣を前記出金口に出金するための出金機構とを有する紙幣処理装置であって、前記出金口への紙幣の出金態様を設定するための出金態様設定手段と、前記出金機構を制御して、前記出金態様設定手段によって設定された出金態様で、紙幣を出金させる出金制御手段とを含み、前記出金態様設定手段は、紙幣の前記出金態様として、新券と新券でない流通券とが分離され、かつ新券および流通券のそれぞれで金種ごとに分離される第1態様を設定することを特徴とする紙幣処理装置である。
なお、この明細書において、新券とは、折り目や皺や汚れのない綺麗な紙幣のことをいい、流通券とは、折り目や皺や汚れがついた紙幣のことをいう。
請求項2記載の発明は、新券および流通券の別ならびに紙幣の金種に対応して紙幣を収納する複数個の収納庫をさらに含み、前記出金機構は、各収納庫に収納されている紙幣を前記出金口に出金するものであり、前記出金制御手段は、各収納庫に収納されている紙幣を前記出金口に出金させるタイミングを制御する出金タイミング制御手段を含むことを特徴とする、請求項1記載の紙幣処理装置である。
請求項3記載の発明は、前記出金口は、当該出金口に出金される紙幣を横向き姿勢で、前後方向に集積可能に設けられており、前記第1態様では、前記出金口に集積される新券および流通券のそれぞれで、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように紙幣が並べられていることを特徴とする、請求項1または2記載の紙幣処理装置である。
請求項4記載の発明は、前記出金態様設定手段に設定される紙幣の出金態様を切り換えるための切換え手段をさらに含み、前記出金態様設定手段は、金種ごとに、紙幣が新券と流通券とに分離される第2態様を、紙幣の前記出金態様として設定可能であり、前記切換え手段は、前記出金態様設定手段に設定される紙幣の出金態様を、前記第1態様と前記第2態様との間で切り換えることを特徴とする、請求項1〜3記載の紙幣処理装置である。
請求項5記載の発明は、前記出金口は、当該出金口に出金される紙幣を横向き姿勢で、前後方向に集積可能に設けられており、前記第2態様では、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように紙幣が並べられていることを特徴とする、請求項4記載の紙幣処理装置である。
請求項6記載の発明は、紙幣を出金するための出金口と、紙幣を前記出金口に出金するための出金機構とを有する紙幣処理装置であって、前記出金口への紙幣の出金態様を設定するための出金態様設定手段と、前記出金機構を制御して、前記出金態様設定手段によって設定された出金態様で、紙幣を出金させる出金制御手段とを含み、前記出金態様設定手段は、紙幣の前記出金態様として、金種ごとに、紙幣が新券と流通券とに分離される第2態様を設定することを特徴とする、紙幣処理装置である。
請求項1の構成によれば、出金口への紙幣の出金態様が第1態様に設定されていると、出金口に、新券と流通券とに分離され、かつ新券および流通券のそれぞれで金種ごとに分離された態様で、紙幣が出金される。したがって、新券の組と流通券の組とが完全に分離されているので、出金口から払い出された紙幣を、新券と流通券とに仕分ける手間を省くことができる。
請求項2の構成によれば、複数個の収納庫には、新券および流通券の別ならびに紙幣の金種に対応して紙幣が収納されている。そして、出金機構を制御して各紙幣を出金させるタイミングを互いに異ならせる。これにより、新券と流通券とを分離した状態で、出金口に出金させることができる。
請求項3の構成によれば、新券および流通券のそれぞれで、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように紙幣が出金口に並べられる。これにより、出金口に出金された紙幣を、新券の組と流通券の組とに2つに分離させ易い。
請求項4の構成によれば、紙幣の出金態様の設定を第1態様と第2態様との間で切り換えることができる。そのため、紙幣の出金態様を複数の設定の間で切り換えることができ、紙幣の出金態様を、金融機関や利用者のニーズに合わせることができる。
出金口への紙幣の出金態様が第2態様に設定されていると、金種ごとに新券と流通券とに分離された態様で紙幣が出金される。したがって、新券および流通券が金種ごとに集積されているので、これにより、出金口からの紙幣の取忘れを防止することができる。
請求項5の構成によれば、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように並んでいるので、手前側に向かうに従って、配置される紙幣のサイズが小型化するようになる。そのため、紙幣処理装置の前側から、出金口に出金されている紙幣を全て視認することができる。これにより、出金口からの紙幣の取忘れを防止することができる。
請求項6の構成によれば、出金口への紙幣の出金態様が第2態様に設定されていると、金種ごとに新券と流通券とに分離された態様で紙幣が出金される。新券および流通券が金種ごとに集積されているので、これにより、出金口からの紙幣の取忘れを防止することができる。また、紙幣の金種ごとに、新券と流通券とに分離されているので、これにより、出金口から取り出した紙幣を、新券と流通券とに仕分ける利用者の手間を低減することができる。
この発明の一実施形態に係る紙幣処理装置を正面側から見た斜視図である。 図1に示す紙幣処理装置の電気的構成を示すブロック図である。 図2に示す本体記憶部に記憶された出金データ記憶テーブルの内容を示す図である。 図1に示す紙幣取扱口への紙幣の第1出金態様を示す平面図である。 図1に示す紙幣取扱口への紙幣の第2出金態様を示す平面図である。 図1に示す表示操作部に表示される両替内容選択画面の一例を示す図である。 図1に示す紙幣処理装置の両替取引処理の流れを示すフローチャートである。 図1に示す表示操作部に表示される両替内容確認画面の一例を示す図である。 図1に示す紙幣取扱口への紙幣の出金態様の変形例を示す平面図である。 図1に示す紙幣取扱口への紙幣の出金態様の他の変形例を示す平面図である。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る紙幣処理装置1を正面側から見た斜視図である。
この実施形態では、図1に示す紙幣処理装置1は、銀行等の金融機関に設置される両替機である。そのため、紙幣処理装置1には、両替される貨幣が入金され、顧客によって指定された金種の貨幣が紙幣処理装置1から出金される。
紙幣処理装置1は、中空の筐体構造の本体部2を備えている。
本体部2では、その前側(正面側)上部がL字状に切り欠かれている。そのため、本体部2の前面は、その上端側に向かうに従って後側へ少し傾斜して延びる傾斜面3と、傾斜面3の下端から前側へ略水平に延びる水平面4と、水平面4の前端から下方へ略垂直に延びる垂直面5とを含んでいる。
傾斜面3では、その幅方向略中央位置に、表示操作部6が設けられている。表示操作部6は、幅広の矩形状をなす液晶の表示画面と、表示画面の表面を覆うように表示画面の上(表面)に積層された透明なタッチパネルとを有するタッチパネルディスプレイを備えている。この表示操作部6には、後述する両替内容選択画面39(図6参照。)および両替内容確認画面55(図8参照。)などの画面や、ガイダンス等が表示されるようになっている。
表示操作部6の下隣には、利用者に両替明細(レシート)を発行するためのレシート発行口7と、利用者のカード等を出し入れするためのカード取扱口8とが左右に並んで設けられている。傾斜面3では、表示操作部6の右隣に、紙幣処理装置1が両替機であることを示す「両替」という識別表示が付されており、表示操作部6と「両替」の識別表示との間には、防犯用のカメラ9が埋め込まれている。傾斜面3には、カメラ9の下隣に、バラ硬貨を投入したり受け取ったりするための硬貨取扱口10が設けられている。硬貨取扱口10の下隣には、金融機関の係員を呼び出すための呼出スイッチ11と、紙幣処理装置1のメンテナンス等のために係員によって鍵が差し込まれる鍵穴12とが、左右に並んで設けられている。硬貨取扱口10は、バラ硬貨を投入したり受け取ったりするとき以外では、シャッタ13によって閉塞されている。
水平面4には、所定枚数(たとえば50枚。)毎にまとまった状態で包装された硬貨(以下、「包装硬貨」という。)を受け取るための包装硬貨取扱口14と、紙幣を投入したり受け取ったりするための紙幣取扱口(出金口)15とが左右に並んで設けられている。包装硬貨取扱口14は、包装硬貨を受け取るとき以外では、シャッタ16によって閉塞されている。紙幣取扱口15は、紙幣を投入したり受け取ったりするとき以外では、シャッタ17によって閉塞されている。水平面4と傾斜面3との接続部分において包装硬貨取扱口14および紙幣取扱口15のそれぞれの近傍に位置する2箇所には、確認用ミラー18(ハッチングを付した部分。)が1つずつ設けられている。各確認用ミラー18は、上向きに延びつつ正面側へ傾斜している。包装硬貨取扱口14および紙幣取扱口15のそれぞれが開放された状態において、各取扱口に対応する確認用ミラー18によって取扱口14,15の内部を視認できるので、包装硬貨や紙幣の取り忘れを防止できる。
垂直面5の上端部の幅方向略中央には、紙幣処理装置1の前に人がいるか否かを検知するための人感センサ19が設けられている。垂直面5において人感センサ19より下側の部分のほぼ全域は、正面側へ一段張り出している。この張り出した部分の上端部には、両替のための手数料(硬貨。)を投入するための投入口20と、投入口20に投入した手数料を返却するために操作される返却レバー21とが設けられている。張り出した部分の正面には、投入した手数料(お釣りも含む。)が返却される硬貨返却口22と、投入口20に硬貨以外の異物が投入された場合の当該異物が返却される異物返却口23とが設けられている。
図2は、紙幣処理装置1の電気的構成を示すブロック図である。
本体部2は、たとえばマイクロコンピュータによって構成された制御部25を備えている。制御部25には、本体部2に含まれる各構成、たとえば本体記憶部26、表示操作部6(図1を併せて参照。)、係員操作部27、硬貨入金部28、カードリーダ部29、レシート発行部30等が接続されている。また、制御部25には、USBハブなどのハブを介して本体部2に外付けされた各構成、たとえば紙幣入出金部(出金機構)31、包装硬貨出金部32、バラ硬貨出金部33等が接続されている。
本体記憶部26は不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスによって構成されている。この、本体記憶部26は、紙幣処理装置1における両替取引処理に関する種々のデータテーブルを記憶している。具体的には、本体記憶部26には、たとえば出金用記憶テーブル35(図3参照。)が記憶されている。
係員操作部27は、金融機関の係員が操作するための操作部であり、たとえば本体部2の背面側に設けられている。係員操作部27は、通常は背面カバー(図示しない。)によって覆われており、背面カバーを取り外した状態で係員操作部27が露出するようになっている。
硬貨入金部28は、バラ硬貨を金種毎に収納するための複数のバラ硬貨収納部(図示しない。)に、硬貨取扱口10に投入されたバラ硬貨を搬送するための硬貨搬送機構を備えている。バラ硬貨収納部は本体部2内に収容されている。
カードリーダ部29は、本体部2に、その前面から少し後方寄りの位置に内蔵されている。カード取扱口8に入れられた利用者のカードから、カードリーダ部29はカードIDが読み取る。このカードは両替処理後にカード取扱口8から排出され、利用者に返却される。
レシート発行部30は、両替取引の明細や手数料を記録用紙に印字し、それをレシートとして発行する。レシート発行部30から発行されたレシートは、レシート発行口7から本体部2の前方に向けて出力される。
紙幣入出金部31は、紙幣搬送機構(図示しない。)を備えている。紙幣搬送機構は、本体部2に収容された複数個(たとえば8つ。)の紙幣の収納庫(図示しない。)と紙幣取扱口15との間で紙幣を搬送する。8つの収納庫は、たとえば、新券の1万円札、新券の5千円札、新券の2千円札、新券の千円札、流通券の1万円札、流通券の5千円札、流通券の2千円札、および流通券の千円札をそれぞれ個別に収納する。換言すると、8つの収納庫は、収納する紙幣の新券および流通券の別ならびに紙幣の金種に対応している。
紙幣搬送機構は、紙幣取扱口15に入金された紙幣を搬送路(図示しない。)を経由して各収納庫に1枚ずつ搬送させるとともに、各収納庫に収納されている紙幣を、搬送路を経由して紙幣取扱口15まで1枚ずつ搬送させ、紙幣取扱口15から紙幣を排出して出金させる。搬送路の途中部には、識別部(図示しない。)が配設されている。この識別部は搬送路を搬送させられる紙幣の金種、正損、真偽等を識別する。
なお、収納庫として、紙幣を専ら収納する収容庫のほかに、一時保留部として機能する収納庫を設けることもできる。このような一時保留部を設ける場合には、紙幣取扱口15に入金された紙幣は搬送路を経由して一時保留部まで搬送され、この一時保留部で一時保留される。その後、一時保留部に保留されている紙幣が、その紙幣の新券および流通券の別ならびに金種の双方に対応する収納庫に収納される。一時保留部から収納庫への収納は、たとえば、出金処理(後述する図7で示すステップS11。)の実行が終った後に行われるようになっている。
包装硬貨出金部32は、包装硬貨を金種毎に収納するための複数の包装硬貨収納部(図示しない。)のそれぞれから送られる包装硬貨を包装硬貨取扱口14に投出するための包装硬貨投出部(図示しない。)を備えている。包装硬貨収納部は本体部2内に収容されている。
バラ硬貨出金部33は、各バラ硬貨収納部から送られるバラ硬貨をバラ硬貨取扱口10に投出するためのバラ硬貨投出部(図示しない。)を備えている。
図3は、出金用記憶テーブル35の内容を示す図である。
図3の出金用記憶テーブル35は、硬貨用の出金データおよび紙幣用の出金データを管理しているが、図3には、紙幣用の入金データを管理する部分のみを専ら示している。
出金用記憶テーブル35は、両替取引において出金される紙幣の枚数を、その金種ならびに新券および流通券の別に記憶する出金枚数データテーブル36と、両替取引における紙幣の出金順序を、その金種ならびに新券および流通券の別に記憶する出金順序データテーブル(出金態様設定手段)37とを備えている。出金順序データテーブル37に記憶される出金順序として、図3には、新券・流通券別と、高額金種順との2つが例示されている。出金順序の設定が新券・流通券である場合には、紙幣取扱口15に対する紙幣の出金態様は、次に述べる第1出金態様(第1態様)になる。また、出金順序の設定が高額金種順である場合には、紙幣取扱口15に対する紙幣の出金態様は、次に述べる第2出金態様(第2態様)になる。
この紙幣処理装置1では、係員による係員操作部27の操作により、紙幣の出金順序の設定を切り換えることができるようになっている。
図4は、紙幣取扱口15への紙幣の第1出金態様を示す平面図である。図5は、紙幣取扱口15への紙幣の第2出金態様を示す平面図である。
図4および図5に示すように、紙幣取扱口15は、上方が開放した有底箱状の収容容器15Aの上部開口によって区画されている。収容容器は、平坦な底面を有している。紙幣取扱口15への紙幣の第1出金態様を示す平面図である。図4には、紙幣取扱口15が開放されている状態を示している。紙幣取扱口15は、平面視で略正方形状をなしている。
紙幣取扱口15に出金された紙幣は、紙幣が横向き鉛直姿勢で、収容容器15Aに前後方向に集積される。収容容器15Aに出金された紙幣は、後側壁(たとえば図4に示す上壁。)側寄りに位置するようになる。収容容器15Aに出金された紙幣は側壁(たとえば図4に示す左壁。)に当たる。そのため、複数枚の紙幣が収容容器15Aに出金される場合には、それらの紙幣の一方側(たとえば図4に示す左側。)の短辺の端部を揃えた状態で出金することができる。
この図4および図5では、全ての金種の紙幣について流通券と新券とが出金される場合を例に挙げる。
図4に示すように、紙幣取扱口15への紙幣の出金態様が第1出金態様であると、新券と流通券とが大きく分離されており、かつ新券および流通券のそれぞれで金種ごとに分離されている。そして、新券および流通券のそれぞれで、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように紙幣が並べられている。具体的には、奥側から順に、新券の1万円札、新券の5千円札、新券の2千円札、新券の千円札、流通券の1万円札、流通券の5千円札、流通券の2千円札、および流通券の千円札の順で配置されている。この第1出金態様では、新券の紙幣の組と、流通券の紙幣の組とが完全に分離されているので、紙幣取扱口15から取り出した紙幣を、新券と流通券とに仕分ける利用者の手間を省くことができる。
また、図5に示すように、紙幣取扱口15への紙幣の出金態様が第2出金態様であると、紙幣取扱口15には、紙幣が、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように、金種ごとに並んでいる。また、金種ごとに新券と流通券とに分離されている。具体的には、奥側から順に、新券の1万円札、流通券の1万円札、新券の5千円札、流通券の5千円札、新券の2千円札、流通券の2千円札、新券の千円札、および流通券の千円札の順で配置されている。この第2出金態様では、金種ごとに紙幣が、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように並んでいるので、手前側に向かうに従って、配置される紙幣のサイズが小型化するようになる。そのため、紙幣処理装置1の前側から、紙幣取扱口15に出金されている紙幣を全て視認することができる。これにより、紙幣取扱口15からの紙幣の取忘れを防止することができる。
また、紙幣の金種ごとに、新券と流通券とに分離されているので、これにより、紙幣取扱口15から取り出した紙幣を、新券と流通券とに仕分ける利用者の手間を低減することができる。
図6は、表示操作部6に表示される表示内容の一つである両替内容選択画面39の一例を示す図である。この両替内容選択画面39は、両替を希望する貨幣の金種および枚数(包装硬貨である場合は、その包装硬貨の本数。)を選択するための操作画面である。
表示操作部6の表示画面沿いの上端部には、左右方向に細長いガイダンス表示領域40が設けられている。ガイダンス表示領域40には、たとえば「ご希望の金種を選択してください 金種選択が終了しましたら[選択終了]を押してください」という案内文が表示されている。
表示操作部6において、ガイダンス表示領域40の下隣の位置には、横長の矩形状をなす両替内容表示領域41が設けられている。ガイダンス表示領域40では、両替金額表示領域42、両替枚数表示部43および手数料額表示部44が左からこの順番で横一列に並んでいる。両替金額表示領域42には、その左部分に「入金額」という見出しが、その右部分には「残金額」という見出しが表示される。「入金額」の見出しの右隣には、前述したバラ硬貨取扱口10や紙幣取扱口15に投入(入金)された貨幣の入金額(図6では、150,000円。)が表示される。「残金額」の見出しの右隣には、両替内容選択画面39で現在選択されている両替の合計金額を、入金額から差し引いた貨幣の総額(図6は入金額が1,000円の状態を示しているので、残金額は149,000円。)が表示される。
両替枚数表示部43では「両替枚数」という見出しの右隣に、両替内容選択画面39で現在選択されている両替内容に従って両替後の貨幣の合計枚数(図6では1枚。)が表示される。手数料額表示部44では、「手数料額」という見出しの右隣に、手数料の額(図6では0円。)が表示される。
表示操作部6において、両替内容表示領域41の下方には両替内容選択領域45が設けられている。両替内容選択領域45は、表示操作部6において両替内容表示領域41より下方の領域のほぼ全域に亘る大きさを有しており、やや幅広の略矩形状をなす領域である。
両替内容選択領域45には、貨幣の金種ごとに区分けされた複数(図6ではたとえば9つ。)の個別選択領域46が、その金種の金額が大きな順に、上から下に並んで表示されている。各個別選択領域46A〜46Iは、横長の矩形状をなす領域である。
9つの個別選択領域46A〜46Iのうち、上の4つの個別選択領域46A〜46Dが紙幣用の個別選択領域であり、残りの5つの個別選択領域46E〜46Iが硬貨用の個別選択領域である。紙幣用の個別選択領域46A〜46Dとして、1万円札用、5千円札用、2千円札用および千円札用の個別選択領域が設けられている。硬貨用の個別選択領域46E〜46Iとして、500円玉用、100円玉用、50円玉用、10円玉用、ならびに5円玉および1円玉用の個別選択領域が設けられている。
各個別選択領域46A〜46Iにおける表示について、5千円札用の個別選択領域46Bを例に挙げて説明する。
個別選択領域46Bの左端部には、その個別選択領域46Bで選択した金種毎の紙幣の合計額を表示する金種毎合計額表示部48が設けられている。金種毎合計額表示部48の右側には、その金種の紙幣(たとえば5千円札紙幣。)を模した画像が横方向に複数(図6の個別選択領域46Bでは、たとえば6つ。)表示される。各画像の中には、その金種での両替を希望する紙幣の枚数(図6では、1枚、2枚または5枚。)と、両替を希望する紙幣の新券(図6において「新札」と表示。)および流通券(図6において、「新札」との表示なし。)の別と、その金種の紙幣を、選択済みの枚数分両替したときの合計金額(図6では、5,000円、10,000円、25,000円。)とが記載されている。
ここで、各画像およびその画像に含まれる部分を、金種・枚数選択ボタンといい、この金種・枚数選択ボタンを操作することにより、両替を希望する金種およびその枚数を選択することができるようになっている。
なお、1万円札への両替を希望する場合には、ほとんどの場合利用者は新券交換を希望しているので、1万円札用の金種・枚数選択ボタンとしては新券両替用の金種・枚数選択ボタンしか用意していない。また、2千円札を広く流通させる必要性から、2千万円札用の金種・枚数選択ボタンとしては新券両替用の金種・枚数選択ボタンしか用意していない。
硬貨用の個別選択領域46E〜46Iでは、金種・枚数選択ボタンには両替枚数でなく、包装硬貨の本数が表示されている。なお、500円玉用および100円玉用の個別選択領域46E,46Fには、硬貨(バラ硬貨)の枚数が表示された金種・枚数選択ボタン、および包装硬貨の本数が表示された金種・枚数選択ボタンの双方が用意されている。なお、バラ硬貨の枚数が表示される金種・枚数選択ボタンには、その金種の複数枚のバラ硬貨を模した画像が採用される。また、包装硬貨の本数が表示される金種・枚数選択ボタンには、その金種の包装硬貨を模した画像が採用される。
表示操作部6の表示画面沿いの下端部には、全訂正ボタン49、追加両替ボタン50および選択終了ボタン51が横一列に並んで設けられている。
全訂正ボタン49を押すと、今まで選択していた金種および枚数の選択がキャンセルされ、これに応じて、全ての金種毎合計額表示部48の金額表示がゼロになる。
追加両替ボタン50を押すと、シャッタ17が開かれて紙幣取扱口15が開放する。また、表示操作部6の表示が入金を促すガイダンスに切り換わる。
両替内容が選択された状態で選択終了ボタン51を押すと、表示操作部6の表示が後述する両替内容確認画面55(図8参照。)に切り換わる。
図7は、紙幣処理装置1の両替取引処理の流れを示すフローチャートである。以下では、紙幣を両替する場合を例に挙げて説明する。
紙幣処理装置1の待機状態では、表示操作部6に待機画面が表示される。待機画面にはたとえば両替取引開始ボタンが設けられており、また、待機画面には、両替取引開始ボタンの操作を促すためのガイダンス(図示しない。)が表示されている。利用者によって取引開始ボタンが操作されると、表示操作部6が図6に示す両替内容選択画面39に切り換わるとともに、シャッタ17が開かれて(ステップS1)紙幣取扱口15が開放する。これにより、両替取引処理が開始される。
なお、両替取引処理の開始に先立って、カード投入口8に対して、紙幣処理装置1が設置された金融機関のカードの投入が要求され、そのカードからカードリーダ部29によって読み取られたカードIDの照合結果に基づいて両替取引の可否が判断されるようになっていてもよい。
紙幣取扱口15が開放すると、利用者は、両替したい自分の紙幣を紙幣取扱口15に投入する。そして、紙幣取扱口15に対する紙幣の投入から所定時間が経過した後に(ステップS2でYES。)シャッタ17が閉じられて(ステップS3)、紙幣取扱口15が閉塞される。なお、紙幣取扱口15に対する紙幣の投入後に、表示操作部6の計数開始ボタン(図示しない。)が利用者によって操作されることにより、シャッタ17が閉じられるようになっていてもよい。
シャッタ17が閉じられた後は、制御部25は、紙幣入出金部31の紙幣搬送機構を駆動し、紙幣取扱口15に投入された紙幣を、対応する収納庫に1枚ずつ搬送させる。すなわち、紙幣取扱口15に投入された1万円札は1万円の流通券用の収納庫に収納される。5千円札は5千円の流通券用の収納庫に収納される。紙幣取扱口15に投入された2千円札は2千円の流通券用の収納庫に収納される。千円札は千円の流通券用の収納庫に収納される。また、これらの入金された紙幣は、紙幣搬送機構により搬送させられる途中で、識別部によって金種、正損、真偽等が識別される(ステップS4)。この識別部による識別に基づいて入金された紙幣の枚数が金種ごとに計数される(ステップS4)。
そして、紙幣取扱口15に投入された紙幣が全て収納庫に収納されて、紙幣取扱口15から紙幣がなくなると(ステップS5でYES。)、その時点での計数結果が紙幣処理装置1の作業用の記憶部に記憶される(ステップS6)。
次いで、両替内容選択画面39(図6参照。)で両替を希望する金種および枚数を利用者が選択した後、選択終了ボタン51を操作する(ステップS7でYES。)、両替内容選択画面39によって設定された設定内容に基づいて出金パターンが作成される(ステップS8)。すなわち、それまで紙幣処理装置1の作業用の記憶部に記憶されていた枚数情報データが本体記憶部26に記憶され、枚数データテーブル36(図3参照。)に格納される。
次いで、両替取引を希望する貨幣の枚数に基づいて、手数料の額が算出される(ステップS9)。
また、両替内容確認画面55において選択終了ボタン51が操作されると(ステップS7でYES。)、表示操作部6の表示が次に述べる両替内容確認画面55に切り換わる(ステップS8)。
図8は、表示操作部6に表示される両替内容確認画面55の一例を示す図である。
この両替内容確認画面55は、両替内容選択画面39で選択された両替の内容(両替を希望する貨幣の金種および枚数(包装硬貨である場合は本数。))を確認するための画面である。
表示操作部6の表示画面沿いの上端部には、左右方向に細長いガイダンス表示領域56が設けられている。ガイダンス表示領域56には、たとえば「両替内容を確認してください 両替内容がよろしければ[確認]を押してください」という案内文が表示されている。
表示操作部6において、ガイダンス表示領域56の下方には確認内容表示領域57が設けられている。確認内容表示領域57は、表示操作部6においてガイダンス表示領域56の下方の領域のほぼ全域に亘る大きさを有しており、やや幅広の略矩形状をなす領域である。確認内容表示領域57の中央部には、両替明細を表示するための両替明細表示部58が設けられている。
両替明細表示部58は、たとえばほぼ正方形状をなす領域であり、今回の両替取引において出金する貨幣の枚数を、その貨幣の各金種に対応して表示している。両替明細表示部58には、出金枚数データテーブル36の内容に基づいた表示が行われる。両替明細表示部58では、出金する紙幣の枚数を、流通券(図8で示す「紙幣」。)の枚数と新券(図8で示す「新札」。)の枚数とに分けて表示している。この両替明細表示部58では、出金する硬貨の枚数(包装硬貨の場合はその本数。)を、バラ硬貨(図8で示す「硬貨」。)の枚数と包装硬貨の本数とに分けて表示している。また、両替明細表示部58の下端部には左右方向に細長い合計金額表示部59が設けられている。合計金額表示部59には、今回の両替取引で出金する出金額の合計(図8では、150,000円。)が表示される。
確認内容表示領域57の右下部には、手数料表示領域60が設けられている。手数料表示領域60の左側には、「使用手数料額」という見出し、「残手数料額」という見出し、「両替枚数」という見出し、および「おつり」という見出しが上からこの順番で表示される。
「使用手数料額」の見出しの右隣には、手数料の額(図8では、800円。)が表示される。「残手数料額」の見出しの右隣には、紙幣処理装置1に入金されている手数料(図8では、1200円。)の額が表示される。「両替枚数」という見出しの右隣には、両替取引によって出金される貨幣の枚数が表示される。「おつり」の見出しの右隣には、残手数料額から使用手数料額を差し引いた金額(図8では、400円。)が表示される。
表示操作部6の表示画面沿いの下端部には、戻るボタン61、追加両替ボタン62および確認ボタン63が横一列に並んで設けられている。
戻るボタン61を押すと、表示操作部6の表示が両替内容選択画面39(図6参照。)に切り換わる。
追加両替ボタン62を押すと、シャッタ17(図1参照。)が開かれて紙幣取扱口15(図1参照。)が開放する。また、表示操作部6の表示が入金を促すガイダンスに切り換わる。
確認ボタン63は、手数料の徴収が終了することを条件として両替内容確認画面55に表示される。なお、図8の場合は、カードの投入により、カードに対応付けられている金額が紙幣処理装置1に既に前金(図8では、1200円。)として入金されている。
カードが投入されていない場合には、手数料(図8では、800円。)が投入口20に投入されるまで、確認ボタン63は表示されない。また、カードが投入されていても、そのカードに対応付けられている金額が手数料に足らない場合には、その不足分の手数料が投入口20(図1参照。)に投入されるまで、確認ボタン63は表示されない。
図7に戻り、手数料の徴収が完了した状態で(ステップS10)、確認ボタン63が操作されると、出金処理が実行される(ステップS11)。具体的には、出金処理では、制御部25は、紙幣入出金部31の紙幣搬送機構を制御して、出金すべき紙幣に対応する収納庫から紙幣を搬送し、紙幣取扱口15に紙幣を排出して出金させる。
制御部25は、紙幣入出金部31の紙幣搬送機構を制御して、8つの収納庫に収納されている紙幣を、図3に示す出金順序データテーブル37に記憶された出金順序に従って紙幣取扱口15に出金させる。以下、図3も併せて参照して説明する。
出金順序の設定が新券・流通券である場合には、たとえば、新券の1万円札用の収納庫、新券の5千円札用の収納庫、新券の2千円札用の収納庫、新券の千円札用の収納庫、流通券の1万円札用の収納庫、流通券の5千円札用の収納庫、流通券の2千円札用の収納庫、および流通券の千円札用の収納庫から、紙幣がこの順で紙幣搬送機構の搬送路に繰り出される。その結果、(1)新券の1万円札、(2)新券の5千円札、(3)新券の2千円札、(4)新券の千円札、(5)流通券の1万円札、(6)流通券の5千円札、(7)流通券の2千円札、および(8)流通券の千円札の順で、紙幣取扱口15に出金される。このとき、紙幣取扱口15(収容容器15A)に出金された順に奥側から紙幣が配置されるので、紙幣取扱口15に対する紙幣の出金態様は、第1出金態様(図4参照。)になる。
一方、出金順序の設定が高額金種順である場合には、たとえば、新券の1万円札用の収納庫、流通券の1万円札用の収納庫、新券の5千円札用の収納庫、流通券の5千円札用の収納庫、新券の2千円札用の収納庫、流通券の2千円札用の収納庫、新券の千円札用の収納庫、および流通券の千円札用の収納庫から、紙幣がこの順で紙幣搬送機構の搬送路に繰り出される。その結果、(1)新券の1万円札、(2)流通券の1万円札、(3)新券の5千円札、(4)流通券の5千円札、(5)新券の2千円札、(6)流通券の2千円札、(7)新券の千円札、および(8)流通券の千円札の順で、紙幣取扱口15に出金される。このとき、紙幣取扱口15(収容容器15A)に出金された順に奥側から紙幣が配置されるので、紙幣取扱口15に対する紙幣の出金態様は、第2出金態様(図5参照。)になる。
また、制御部25は、包装硬貨出金部32の包装硬貨投出部を制御して、出金すべき包装硬貨に対応する包装硬貨収納部から包装硬貨を搬送し、包装硬貨取扱口14に包装硬貨を排出して出金させる。さらに、制御部25は、バラ硬貨出金部33のバラ硬貨投出部を制御して、出金すべきバラ硬貨に対応するバラ硬貨収納部からバラ硬貨を搬送し、バラ硬貨取扱口10にバラ硬貨を排出して出金させる。
出金処理が完了すると(ステップS12でYES。)シャッタ17が開かれて(ステップS13)、紙幣取扱口15が開放する。また、シャッタ13が開かれて(ステップS13)、バラ硬貨取扱口10が開放し、シャッタ16が開かれて(ステップS13)、包装硬貨取扱口14が開放する。これにより、取扱口10,14,15からの貨幣の取出しが可能になる。
また、取扱口10,14,15から貨幣が取り出されると、レシート発行口7(図1参照。)から発行されるとともに、おつり(たとえば、400円。)が硬貨返却口22(図1参照。)から排出される。レシートには、図8の両替内容確認画面55の両替明細表示部58の両替明細と同内容の両替明細や、手数料が印字されている。
これにより、一連の両替取引処理が終了する。なお、利用者の選択によりまたは紙幣処理装置1の設定により、レシートの発行動作を省略させることも可能である。
なお、両替取引の開始に先立って、カード投入口8にカードが投入されている場合には、両替取引の終了時に、そのカードがカード投入口8から返却される。
以上によりこの実施形態によれば、紙幣取扱口15への紙幣の出金態様の設定を、第1出金態様と第2出金態様との間で切り換えることができる。
紙幣取扱口15への紙幣の出金態様が第1出金態様であると、新券と流通券とが大きく分離されており、かつ新券および流通券のそれぞれで金種ごとに分離されており、紙幣取扱口15から取り出した紙幣を、新券と流通券とに仕分ける利用者の手間を省くことができる。
一方、紙幣取扱口15への紙幣の出金態様が第2出金態様であると、紙幣取扱口15には、金種ごとに紙幣が、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように並ぶので、紙幣処理装置1の前側から、紙幣取扱口15に出金されている紙幣を全て視認することができ、そのため紙幣取扱口15からの紙幣の取忘れを防止することができる。
このように、第1出金態様と第2出金態様との間で切り換えることにより、紙幣の出金態様を、金融機関のニーズに合わせることができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
図9は、紙幣取扱口15への紙幣の第1出金態様の変形例を示す平面図である。
図9に示す、紙幣取扱口15への紙幣の出金態様は、図4に示す第1出金態様と同様、新券と流通券とが大きく分離されており、かつ新券および流通券のそれぞれで金種ごとに分離されている。しかしながら、図9に示す出金態様は、そして、新券および流通券のそれぞれで、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が高くなるように紙幣が並べられている。具体的には、奥側から順に、新券の千円札、新券の2千円札、新券の5千円札、新券の1万円札、流通券の千円札、流通券の2千円札、流通券の5千円札、および流通券の1万円札の順で配置されている。この図9に示す出金態様では、新券の紙幣の組と、流通券の紙幣の組とが完全に分離されているので、紙幣取扱口15から取り出した紙幣を、新券と流通券とに仕分ける利用者の手間を省くことができる。
図9は、紙幣取扱口15への紙幣の第1出金態様の変形例を示す平面図である。
図9に示す、紙幣取扱口15への紙幣の出金態様は、図4に示す第1出金態様と同様、新券と流通券とが大きく分離されており、かつ新券および流通券のそれぞれで金種ごとに分離されている。しかしながら、図9に示す出金態様は、新券および流通券のそれぞれで、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が高くなるように、紙幣が並べられている。具体的には、奥側から順に、新券の千円札、新券の2千円札、新券の5千円札、新券の1万円札、流通券の千円札、流通券の2千円札、流通券の5千円札、および流通券の1万円札の順で配置されている。この場合、(1)新券の千円札、(2)新券の2千円札、(3)新券の5千円札、(4)新券の1万円札、(5)流通券の千円札、(6)流通券の2千円札、(7)流通券の5千円札、および(8)流通券の1万円札の順で、紙幣取扱口15に出金される。この図9に示す出金態様では、新券の紙幣の組と、流通券の紙幣の組とが完全に分離されているので、紙幣取扱口15から取り出した紙幣を、新券と流通券とに仕分ける利用者の手間を省くことができる。
図10は、紙幣取扱口15への紙幣の第2出金態様の変形例を示す平面図である。
図10に示す、紙幣取扱口15への紙幣の出金態様は、図5に示す第2出金態様と同様、紙幣が、金種ごとに並んでいる。しかしながら、図10に示す出金態様は、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が高くなるように、紙幣が並べられている。
具体的には、奥側から順に、新券の千円札、流通券の千円札、新券の2千円札、流通券の2千円札、新券の5千円札、流通券の5千円札、新券の1万円札、および流通券の1万円札の順で配置されている。この場合、(1)新券の千円札、(2)流通券の千円札、(3)新券の2千円札、(4)流通券の2千円札、(5)新券の5千円札、(6)流通券の5千円札、(7)流通券の1万円札、および(8)新券の1万円札の順で、紙幣取扱口15に出金される。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
また、第1出金態様と図9に示す出金態様との間で出金態様を切り換えるものであってもよいし、さらには、第2出金態様と図10に示す出金態様との間で出金態様を切り換えるものであってもよい。
また、他の出金態様として、第1出金態様、第2出金態様、図9に示す出金態様および図10に示す出金態様のそれぞれにおいて、同じ金種の新券と流通券とを互いに入れ換える出金態様を採用することもできる。
また、表示操作部6の操作により、紙幣の出金順序の設定を切り換えるようにすることもできる。具体的には、両替内容確認画面55にて、第1出金態様と第2出金態様とを選択可能に表示し、利用者が選択した出金態様で紙幣を出金する。このように、利用者が紙幣の出金態様を切り換えることができるので、紙幣の出金態様を、利用者のニーズに合わせることができる。
また、紙幣取扱口15に、紙幣入金口および紙幣出金口の双方の機能を持たせる場合を例に挙げて説明したが、紙幣入金口と紙幣出金口とを本体部2に、互いに分離して設けてもよいのはいうまでもない。
また、この発明は、両替機以外にも、ATMや出納機等に適用可能である。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 紙幣処理装置
25 制御部(出金制御手段、タイミング制御手段)
31 紙幣入出金部(出金機構)
37 出金順序データテーブル(出金態様設定手段)

Claims (6)

  1. 紙幣を出金するための出金口と、紙幣を前記出金口に出金するための出金機構とを有する紙幣処理装置であって、
    前記出金口への紙幣の出金態様を設定するための出金態様設定手段と、
    前記出金機構を制御して、前記出金態様設定手段によって設定された出金態様で、紙幣を出金させる出金制御手段とを含み、
    前記出金態様設定手段は、紙幣の前記出金態様として、新券と新券でない流通券とが分離され、かつ新券および流通券のそれぞれで金種ごとに分離される第1態様を設定することを特徴とする紙幣処理装置。
  2. 新券および流通券の別ならびに紙幣の金種に対応して紙幣を収納する複数個の収納庫をさらに含み、
    前記出金機構は、各収納庫に収納されている紙幣を前記出金口に出金するものであり、
    前記出金制御手段は、各収納庫に収納されている紙幣を前記出金口に出金させるタイミングを制御する出金タイミング制御手段を含むことを特徴とする、請求項1記載の紙幣処理装置。
  3. 前記出金口は、当該出金口に出金される紙幣を横向き鉛直姿勢で、前後方向に集積可能に設けられており、
    前記第1態様では、前記出金口に集積される新券および流通券のそれぞれで、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように紙幣が並べられていることを特徴とする、請求項1または2記載の紙幣処理装置。
  4. 前記出金態様設定手段に設定される紙幣の出金態様を切り換えるための切換え手段をさらに含み、
    前記出金態様設定手段は、金種ごとに、紙幣が新券と流通券とに分離される第2態様を、紙幣の前記出金態様として設定可能であり、
    前記切換え手段は、前記出金態様設定手段に設定される紙幣の出金態様を、前記第1態様と前記第2態様との間で切り換えることを特徴とする、請求項1〜3に記載の紙幣処理装置。
  5. 前記出金口は、当該出金口に出金される紙幣を横向き鉛直姿勢で、前後方向に集積可能に設けられており、
    前記第2態様では、奥側から手前側に向かうに従って紙幣の金種が低くなるように紙幣が並べられていることを特徴とする、請求項4記載の紙幣処理装置。
  6. 紙幣を出金するための出金口と、紙幣を前記出金口に出金するための出金機構とを有する紙幣処理装置であって、
    前記出金口への紙幣の出金態様を設定するための出金態様設定手段と、
    前記出金機構を制御して、前記出金態様設定手段によって設定された出金態様で、紙幣を出金させる出金制御手段とを含み、
    前記出金態様設定手段は、紙幣の前記出金態様として、金種ごとに、紙幣が新券と流通券とに分離される第2態様を設定することを特徴とする、紙幣処理装置。
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