JP5879147B2 - 貨幣取引装置および貨幣取引方法 - Google Patents

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この発明は、店舗等で釣銭として準備しておく釣銭用貨幣を出金するための貨幣取引装置および貨幣取引方法に関する。
貨幣取引装置として、特許文献1では、硬貨入出金装置が提案されている。特許文献1の硬貨入出金装置では、その内部に、硬貨収納繰出部が金種毎に設けられている。硬貨収納繰出部には、対応する金種の硬貨が収納されている。硬貨入出金装置における硬貨の出金処理の際、対象となる金種の硬貨収納繰出部から必要な数の硬貨が繰り出されて、硬貨入出金装置内の取出箱に送られ、取出箱内において金種別に収容される。この取出箱を硬貨入出金装置から取り出すことによって、出金された硬貨を受け取ることができる。
特開2010−152823号公報
貨幣取引装置では、各金種の貨幣が、ばらの状態だけでなく、所定数毎にまとめて包装された状態(包装貨幣)で収納されることがある。
たとえば、ユーザが、所望の出金額分の貨幣を貨幣取引装置から出金したい場合がある。そして、ユーザが、ばらの状態でなく、まとまって包装された状態だけで貨幣が出金されることを望む場合には、ユーザ自身が、端数(ばらの貨幣)が生じないような出金額を予め計算しておかねばならず、煩わしい。
また、出金額によっては、まとまって包装された貨幣とばらの貨幣との組み合わせが出金されることもあり得る。この場合に、ユーザの好みに応じて、当該組み合せが出金されたり、まとまって包装された貨幣だけが出金されたりするように(この場合、ばらの貨幣分の端数が出金額から切り捨てられる)、貨幣の出金パターンを自由に設定できると、ユーザフレンドリーであって使い勝手がよい。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、出金に関する使い勝手を向上することができる貨幣取引装置および貨幣取引方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、釣銭用貨幣を出金するための貨幣取引装置であって、ばらの貨幣と、金種毎に所定数の貨幣をまとめた包装貨幣とを収納する収納手段と、出金する金種および出金額を特定可能な情報を受け付ける受付手段と、出金額に端数がある場合に当該端数を切り捨てるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記端数を切り捨てないと判定された場合には、包装貨幣およびばらの貨幣を組み合わせた釣銭用貨幣を前記収納手段から出金可能とし、前記判定手段によって前記端数を切り捨てると判定された場合には、端数を切り捨てて包装貨幣のみからなる釣銭用貨幣を前記収納手段から出金する出金手段と、を含むことを特徴とする、貨幣取引装置である。
請求項2記載の発明は、出金された釣銭用貨幣が使用されるレジスターを特定するレジスター識別情報に対応付けて、出金時に端数を切り捨てるか否かを記憶する記憶手段を備え、前記受付手段は、前記金種および出金額を特定可能な情報に加えて、前記レジスター識別情報を受け付け可能とし、前記判定手段は、前記受付手段が受け付けた前記レジスター識別情報に対応付けられた前記記憶手段の記憶内容に基づいて、端数を切り捨てるか否かを判定することを特徴とする、請求項1記載の貨幣取引装置である。
請求項3記載の発明は、出金された釣銭用貨幣が使用されるレジスターが属するグループを特定するグループ識別情報に対応付けて、出金時に端数を切り捨てるか否かを記憶する記憶手段を備え、前記受付手段は、前記金種および出金額を特定可能な情報に加えて、前記グループを特定可能な情報を受け付け可能とし、前記判定手段は、前記受付手段が受け付けた情報から特定される前記グループ識別情報に対応付けられた前記記憶手段の記憶内容に基づいて、端数を切り捨てるか否かを判定することを特徴とする、請求項1記載の貨幣取引装置である。
請求項4記載の発明は、操作者を特定する操作者識別情報に対応付けて、出金時に端数を切り捨てるか否かを記憶する記憶手段を備え、前記受付手段は、前記金種および出金額を特定可能な情報に加えて、前記操作者識別情報を受け付け可能とし、前記判定手段は、前記受付手段が受け付けた前記操作者識別情報に対応付けられた前記記憶手段の記憶内容に基づいて、端数を切り捨てるか否かを判定することを特徴とする、請求項1記載の貨幣取引装置である。
請求項5記載の発明は、釣銭用貨幣を出金するための貨幣取引方法であって、出金する金種および出金額を特定可能な情報を受け付ける受付工程と、出金額に端数がある場合に当該端数を切り捨てるか否かを判定する判定工程と、前記判定工程において前記端数を切り捨てないと判定された場合には、包装貨幣およびばらの貨幣を組み合わせた釣銭用貨幣を収納手段から出金可能とし、前記判定工程において前記端数を切り捨てると判定された場合には、端数を切り捨てて包装貨幣のみからなる釣銭用貨幣を前記収納手段から出金する出金工程と、を含むことを特徴とする、貨幣取引方法である。
請求項1記載の発明によれば、ユーザは、出金する金種および出金額を特定可能な情報を受付手段に受け付けさせておけば、判定手段が、出金額に端数があるか否か、つまり、必要な包装貨幣の数と、端数分のばらの貨幣の数とを算出してくれるので、ユーザ自身がこれらの数を算出せずに済む。さらに、判定手段の判定結果に応じた所望の出金パターン(包装貨幣およびばらの貨幣を組み合わせた釣銭用貨幣を出金するパターンか、端数を切り捨てて包装貨幣のみからなる釣銭用貨幣を出金するパターン)で、出金手段によって貨幣取引装置から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。つまり、この貨幣取引装置では、出金に関する使い勝手を向上することができる。
請求項2記載の発明によれば、レジスター識別情報を受付手段に受け付けさせれば、当該レジスター識別情報に対応付けて記憶手段に記憶された記憶内容(端数を切り捨てるか否か)に基づく判定手段の判定結果に応じて、当該レジスター識別情報を有するレジスター用の出金パターンで、貨幣取引装置から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。
請求項3記載の発明によれば、レジスターが属するグループを特定可能な情報を受付手段に受け付けさせれば、当該情報から特定されるグループ識別情報に対応付けて記憶手段に記憶された記憶内容(端数を切り捨てるか否か)に基づく判定手段の判定結果に応じて、当該グループ用の出金パターンで、貨幣取引装置から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。
請求項4記載の発明によれば、操作者識別情報を受付手段に受け付けさせれば、当該操作者識別情報に対応付けて記憶手段に記憶された記憶内容(端数を切り捨てるか否か)に基づく判定手段の判定結果に応じて、当該操作者用の出金パターンで、貨幣取引装置から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。
請求項5記載の発明によれば、判定工程での判定結果に応じた所望の出金パターン(包装貨幣およびばらの貨幣を組み合わせた釣銭用貨幣を出金するパターンか、端数を切り捨てて包装貨幣のみからなる釣銭用貨幣を出金するパターン)で、釣銭用貨幣を出金することができるので、出金に関する使い勝手を向上することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る貨幣取引装置1の運用手順を示す図である。 図2は、貨幣取引装置1の外観を示す斜視図である。 図3は、貨幣取引装置1の制御回路ブロック図であり、この発明の特徴と関連する部分のみを示すブロック図である。 図4は、貨幣取引装置1において行われる出金処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、図4の出金処理をさらに詳しく説明するためのフローチャートである。 図6は、貨幣取引装置1における出金処理の第1例を示す模式図である。 図7は、貨幣取引装置1における出金処理の第2例を示す模式図である。 図8は、貨幣取引装置1における出金処理の第3例を示す模式図である。 図9は、貨幣取引装置1における出金処理の第4例を示す模式図である。 図10は、貨幣取引装置1における出金処理の第5例を示す模式図である。 図11は、貨幣取引装置1における出金処理の第6例を示す模式図である。 図12は、貨幣取引装置1において行われる入金処理の一例を示すフローチャートである。 図13は、貨幣取引装置1における売上金回収に係る第1処理を示すフローチャートである。 図14は、貨幣取引装置1における売上金回収に係る第2処理を示すフローチャートである。 図15は、貨幣取引装置1における売上金回収に係る第3処理を示すフローチャートである。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る貨幣取引装置1の運用手順を示す図である。
図1に示す貨幣取引装置1は、一つの小売店舗(スーパー等)やショッピンセンター(複数の小売店舗を含む)の事務所(バックヤード)などに設置されている。貨幣取引装置1は、店舗等に備えられたレジスター(POS)において釣銭として準備しておく釣銭用貨幣を適当なタイミングに出金することができる。また、貨幣取引装置1は、店舗における売上金を回収することもできる。そのため、貨幣取引装置1は、売上金入出金機とも呼ばれる。
貨幣取引装置1は、図1に表れているものとして、紙幣処理部2と、ばら硬貨処理部3と、包装硬貨処理部4と、リジェクト部5と、記憶部6(記憶手段)とを主に含んでいる。
ここで、ばら硬貨処理部3および包装硬貨処理部4に関連して、硬貨には、ばらの硬貨(以下では、「ばら硬貨」ということがある)と、金種毎に所定数(たとえば50枚)毎にまとめられて紙等で包装された硬貨(以下では、「包装硬貨」ということがある)とがある。
紙幣処理部2は、紙幣(この実施形態では、ばらの紙幣)を収納するものであって、リサイクル部7(収納手段)と、回収カセット8と、紙幣搬送部9とを含んでいる。
リサイクル部7には、釣銭準備金の紙幣と、売上金に含まれる紙幣とを混合状態で収納するとともに、収納された紙幣を出金することができる。ここでの「リサイクル」とは、元々売上金であった紙幣を釣銭用紙幣にリサイクルすることを意味している。リサイクル部7は、1万円札を収納するためのリサイクルカセット10と、五千円札を収納するためのリサイクルカセット11と、千円札を収納するためのリサイクルカセット12とを含んでいる。リサイクルカセット10〜12のそれぞれでは、収納できる紙幣の枚数に上限がある。
回収カセット8は、リサイクルカセット10〜12から回収された紙幣を収納することができる。なお、回収カセット8内では、紙幣が金種毎に分けて収納されてもよいし、混合状態で収納されてもよい。
紙幣搬送部9は、リサイクルカセット10〜12から紙幣を回収して回収カセット8まで搬送する機能を有している。
ばら硬貨処理部3は、ばら硬貨を収納するものであって、リサイクル部13(収納手段)と、回収カセット14と、硬貨搬送部15とを含んでいる。
リサイクル部13には、釣銭準備金のばら硬貨と、売上金に含まれるばら硬貨とを混合状態で収納するとともに、収納された硬貨を出金することができる。ここでの「リサイクル」とは、リサイクル部7の場合と同様に、元々売上金であった硬貨を釣銭用硬貨にリサイクルすることを意味している。リサイクル部13は、500円のばら硬貨を収納するためのリサイクルカセット16と、100円のばら硬貨を収納するためのリサイクルカセット17と、50円のばら硬貨を収納するためのリサイクルカセット18と、10円のばら硬貨を収納するためのリサイクルカセット19と、5円のばら硬貨を収納するためのリサイクルカセット20と、1円のばら硬貨を収納するためのリサイクルカセット21とを含んでいる。リサイクルカセット16〜21のそれぞれでは、収納できるばら硬貨の枚数に上限がある。
回収カセット14は、リサイクルカセット16〜21から回収されたばら硬貨を収納することができる。なお、回収カセット14内では、ばら硬貨が金種毎に分けて収納されてもよいし、混合状態で収納されてもよい。
硬貨搬送部15は、リサイクルカセット16〜21からばら硬貨を回収して回収カセット14まで搬送する機能を有している。
包装硬貨処理部4は、釣銭用の包装硬貨(所定枚数毎の硬貨のまとまり)を収納するものであって、出金部22(収納手段)を含んでいる。出金部22は、500円硬貨の包装硬貨を収納するための出金カセット23と、100円硬貨の包装硬貨を収納するための出金カセット24と、50円硬貨の包装硬貨を収納するための出金カセット25と、10円硬貨の包装硬貨を収納するための出金カセット26と、5円硬貨の包装硬貨を収納するための出金カセット27と、1円硬貨の包装硬貨を収納するための出金カセット28とを含んでいる。出金カセット23〜28のそれぞれには、対応する金種の包装硬貨を複数本収納するとともに、各出金カセットから包装硬貨を出金することができる。
以上のように、リサイクル部7,13と出金部22とのまとまりは、ばらの貨幣(紙幣および硬貨の両方)と包装硬貨とを収納するための収納庫100(収納手段)を構成している。
リジェクト部5には、リサイクル部7のリサイクルカセット10〜12や回収カセット8に収納されていた損傷のある紙幣を収納することができる。リジェクト部5に収納された紙幣は、別途交換されたり、返却されたりする。
記憶部6には、必要な情報が記憶されている。記憶部6に記憶される内容については、追って詳説する。
次に、図1の(1),(2),(3),(4)を参照しながら、貨幣取引装置1の運用について説明する。
(1)まず、店舗の開店前(朝一の時間帯)等のタイミングに、警備会社30の警備員が釣銭準備金(たとえば、1日に店舗全体で必要な金種毎の釣銭)を持って店舗にやってくる。警備員が持参した釣銭準備金は、貨幣取引装置1に入金され、金種毎に分けて(硬貨の場合は、ばら硬貨と包装硬貨とに分けて)、対応するリサイクルカセット10〜12,16〜21や、出金カセット23〜28に収納される。
(2)次いで、店舗内の各レジスター(以下では、「レジ」と略して呼ぶ)Rの担当者(レジ係)が、事務所に行って、担当するレジRに必要な釣銭用貨幣を貨幣取引装置1から出金してもらい、釣銭用貨幣をレジRにセットする。ここで、図1には、レジ1、レジ2、レジ3…という複数のレジRが図示されているが、末尾の数字は、「レジNo」と呼ばれ、この実施形態では、各レジRを特定するレジスター識別情報である。また、この実施形態では、一つの店舗に複数台のレジRが存在する場合に限らず、たとえば、ある店舗にレジ1があって別の店舗にレジ2があるような場合も想定している。
また、営業中に釣銭が不足してくると、その都度、レジRの担当者が、事務所に行って釣銭用貨幣を貨幣取引装置1から出金してもらい、釣銭用貨幣をレジRに補充する。出金された釣銭用貨幣は、当該レジRで使用される。
(3)そして、閉店後等のタイミングに、レジRの担当者は、自分が担当するレジR内の貨幣(全額とは限らない)を売上金として事務所に持って行き、貨幣取引装置1に入金する。入金された売上金は、金種毎に分けて、対応するリサイクルカセット10〜12,16〜21に収納される。なお、包装硬貨は、売上金として貨幣取引装置1に入金されないものとする。そのため、この実施形態の包装硬貨処理部4は、包装硬貨を出金することができるものの、包装硬貨を受け取ることができない。
閉店前の営業時間中に売上金が貨幣取引装置1に入金された場合には、入金されて対応する金種のリサイクルカセット10〜12,16〜21に収納された金種毎の売上金は、釣銭用貨幣として用いられる。また、翌日に警備会社30から釣銭準備金の入金がない場合等には、リサイクルカセット10〜12,16〜21に収納された金種毎の売上金は、当該翌日に釣銭用貨幣として用いられる。
(4)そして、所定のタイミング(毎日の閉店後や、数日に1回の閉店後等)に、警備会社30の警備員が店舗にやってくる。このとき、店舗における貨幣取引装置1の担当者(貨幣取引装置1の管理人)が、紙幣搬送部9を駆動させてリサイクルカセット10〜12の紙幣(全額とは限らない)を回収カセット8に移し替え、硬貨搬送部15を駆動させてリサイクルカセット16〜21の硬貨(全額とは限らない)を回収カセット14に移し替える。回収カセット8および14は貨幣取引装置1から引き出され、各回収カセットの中身(貨幣)が警備員に受け取られて警備会社30に回収される。
次に、貨幣取引装置1の構成について、さらに詳しく説明する。
図2は、貨幣取引装置1の外観を示す斜視図である。
図2を参照して、貨幣取引装置1は、全体が略ボックス状をなしている。貨幣取引装置1において、前述した紙幣処理部2、ばら硬貨処理部3および包装硬貨処理部4は、正面側から見て、左側からこの順番で並んでいる。紙幣処理部2、ばら硬貨処理部3および包装硬貨処理部4のそれぞれは、左右にやや薄くて奥行きのある縦長ボックス形状である。
紙幣処理部2の前面上部には、入金する紙幣が投入されたり、出金される紙幣を受け取ったりするための入出金口31と、入出金口31を開閉するシャッター32とが設けられている。紙幣処理部2においてシャッター32の下側には、前述したリジェクト部5が配置されている。紙幣処理部2の前面下部には、扉33が設けられている。扉33を開くと、前述した回収カセット8を引き出すことができる。
ばら硬貨処理部3の上面では、後寄りの部分が階段状に高くなっており、当該部分の前側領域には、ばら硬貨を投入するための入金口34と、入金口34を開閉するシャッター35とが設けられている。ばら硬貨処理部3の前面下部には、開口部36と、開口部36を開閉する扉37が設けられている。扉37を開くと、開口部36が開放される。開放された開口部36から、出金されたばら硬貨を受け取ったり、前述した回収カセット14を引き出したりすることができる。なお、ばら硬貨は、複数金種が混在した状態でまとめて出金されてもよいし、金種毎に順番に出金されてもよい。
包装硬貨処理部4の前面上部には、出金される包装硬貨を受け取るための出金口38と、出金口38を開閉するシャッター39とが設けられている。複数種類の金種の包装硬貨が出金される場合には、これらの包装硬貨は、混在した状態でまとめて出金される。
また、貨幣取引装置1は、紙幣処理部2の上面に載置されたターミナル40と、ばら硬貨処理部3の上面に載置されたジャーナルプリンタ41とを含んでいる。
ターミナル40は、紙幣処理部2、ばら硬貨処理部3および包装硬貨処理部4のそれぞれの動作を統括的に制御するものである。ターミナル40は、図2に表れているものとして、モニター等で構成された表示部42と、キーボード等で構成された操作部43(受付手段)とを含んでいる。表示部42には、必要な情報が表示される。ユーザ(前述した担当者)は、操作部43を操作することによって貨幣取引装置1に所望の運転を実行させることができる。表示部42におけるたとえば右端には、カードリーダ44(受付手段)が設けられている。ユーザが貨幣取引装置1にアクセスしようとする場合、カードリーダ44は、ユーザが所有するIDカードを読み取る。これによって、ユーザの本人確認が実行され、予め許可されたユーザのみがアクセス可能となる。ジャーナルプリンタ41は、入金内容や出金内容等を印字したレシートを発行することができる。また、ターミナル40には、前述した記憶部6が含まれている。
図3は、貨幣取引装置1の制御回路ブロック図であり、この発明の特徴と関連する部分のみを示すブロック図である。
図3を参照して、貨幣取引装置1は、制御部50(受付手段、判定手段、出金手段)を備えている。制御部50は、前述したターミナル40に含まれる。制御部50は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したROM、RAM等で構成されており、プログラムに従って演算処理等の所定の処理を実行する。
貨幣取引装置1では、制御部50に対して、前述した表示部42、操作部43、記憶部6、カードリーダ44、ジャーナルプリンタ41、紙幣処理部2、ばら硬貨処理部3および包装硬貨処理部4のそれぞれと、送受信部51とが電気的に接続されている。
制御部50は、送受信部51を介して、警備会社30(図1参照)のコンピュータ52や、貨幣取引装置1の上位機器(店舗の本部コンピュータ等)53や、前述した各レジRと通信することができる。
また、紙幣処理部2は、入出金口31から入金された紙幣を金種毎にリサイクルカセット10〜12に振り分けたり、リサイクルカセット10〜12から紙幣を繰り出して入出金口31に出金したりする入出金機構61(出金手段)をさらに含んでいる。ばら硬貨処理部3は、入金口34から入金されたばら硬貨を金種毎にリサイクルカセット16〜21に振り分けたり、リサイクルカセット16〜21から硬貨を繰り出して開口部36に搬送(出金)したりする入出金機構62(出金手段)をさらに含んでいる。包装硬貨処理部4は、出金カセット23〜28から包装硬貨を取り出して出金口38に出金する出金機構63(出金手段)をさらに含んでいる。入出金機構61、入出金機構62および出金機構63のそれぞれの動作は、制御部50によって制御される。
次に、貨幣取引装置1において実行される処理の内容について説明する。まずは、釣銭用貨幣の出金処理について説明する。図4は、貨幣取引装置1において行われる出金処理の一例を示すフローチャートである。
図4を参照して、釣銭用貨幣の出金を受けたい担当者は、自分が担当するレジRから、必要な情報が印字されたレシートを発行してもらい、このレシートを持って事務所の貨幣取引装置1まで行く。そして、担当者は、貨幣取引装置1において操作部43を操作して、釣銭用貨幣の出金を受ける日(「釣銭日」ということにする)を選択する。実際に選択された釣銭日は、釣銭用貨幣の出金を受ける当日になる。
制御部50は、釣銭日の選択があると(ステップS1)、レジNoを入力するための画面(レジNo入力画面)を表示部42に表示する(ステップS2)。表示されたレジNo入力画面には、レジNoの入力を促す旨の記載が表示されている。そして、担当者が操作部43を操作して、自分が担当するレジRのレジNoを入力する(ステップS3)。担当者が入力したレジNoは、レジNo入力画面に表示される。
制御部50は、担当者による操作部43の操作によって入力されたレジNoを受け付けたことに応じて、表示部42において、レジNo入力画面の代わりに、出金予定明細画面を表示する(ステップS4)。出金予定明細画面が表示されると、担当者は、操作部43を操作して、出金予定明細を入力する(ステップS5)。ここでの「出金予定明細」とは、今回入力したレジNoのレジRにおいて、釣銭として本来常備しておくべき金種および各金種の貨幣の枚数のことであり、担当者が持参したレシートに記録されている。たとえば、レジRにおいて、2枚の5千円札と、10枚の千円札と、5枚の500円硬貨と、120枚の100円硬貨と、30枚の50円硬貨と、120枚の10円硬貨と、70枚の5円硬貨と、140枚の1円硬貨とが、釣銭として常備しておくべき金種および枚数であれば、これらの金種および枚数が出金予定明細である。つまり、担当者による操作部43の操作によって入力される出金予定明細とは、これから出金してもらおうとする金種および出金額を特定するための(特定可能な)情報である。ただし、最終的に出金される金種および出金額は、後述するように変動する可能性があるので、当該出金予定明細とは、これから出金してもらおうとする金種および出金額についての現時点での仮の内容である。なお、出金額とは、金額情報そのものを指している以外に、所定金種についての当該出金額分の貨幣の枚数といった枚数情報を指している場合もある。
ここで、硬貨の枚数については、全てばら硬貨であるとして硬貨の全体枚数をあらわすこともできるし(たとえば、ばら硬貨70枚)、包装硬貨の本数とばら硬貨の枚数との組み合せで硬貨の全体枚数をあらわすこともできる(たとえば、包装硬貨1本とばら硬貨20枚)。
担当者が出金予定明細を入力し(ステップS5)、入力が完了した旨の指示(表示部42の画面の切替指示も兼ねる)を入力すると(ステップS6)、制御部50は、操作部43において当該出金予定明細を受け付けたことになり、表示部42に、在高明細画面を表示する(ステップS7)。ここでの「在高」とは、今回入力したレジNoのレジRにおける金種毎の貨幣の残高(現時点での残り枚数)であり、担当者が持参したレシートに記録されている。
担当者が操作部43を操作することによって、今回入力したレジNoのレジRにおける金種毎の在高を入力すると(ステップS8でYES)、制御部50は、当該在高を受け付ける。そして、担当者による表示部42の画面の切替指示を受けてから(ステップS9)、表示部42に、在高入力時用の最終出金明細画面を表示する(ステップS10)。ここでの「最終出金明細」とは、金種毎に決定された最終的な出金額(釣銭用貨幣の補充数)であり、釣銭用貨幣として出金する金種および出金額(出金枚数)についての最終的に決定した内容である。
詳しくは、制御部50が、金種毎に、前述した出金予定明細(本来常備しておくべき枚数)から在高(現時点での残り枚数)を差し引くことで最終出金明細を算出する。たとえば、10円硬貨について、出金予定明細が120枚であったとして、在高が30枚であったならば、最終出金明細は、90枚(=120−30)となる。このように、在高とは、これから出金してもらおうとする金種および出金額を特定するための(特定可能な)情報である。そして、在高入力時用の最終出金明細画面には、金種毎の最終出金明細が表示される。この場合、担当者自身が最終出金明細を計算しなくて済むので、便利である。
一方、制御部50は、在高の入力がないままの場合には(ステップS8でNO)、担当者による表示部42の画面の切替指示を受けてから(ステップS11)、表示部42に、在高非入力時用の最終出金明細画面を表示する(ステップS12)。在高非入力時用の最終出金明細画面における最終出金明細は、当初の出金予定明細と同じ内容である。つまり、この場合の担当者は、出金予定明細に沿った釣銭用貨幣の出金を望んでいることになる。
このように最終出金明細画面では、在高を考慮したもの(在高入力時用)と、在高を考慮しないもの(在高非入力時用)とで違いがある。
在高入力時用または在高非入力時用の最終出金明細画面の表示後、担当者は、最終出金明細の内容を確認した上で、承認するか、承認せずに修正するかを操作部43によって入力する(ステップS13)。
承認する旨の入力があった場合には(ステップS14でYES)、担当者は、出金を実行させるために操作部43をさらに操作する。詳しくは、担当者は、操作部43における完了ボタン(図示せず)を押下する(ステップS15)。制御部50は、この完了押下を受け付けて、入出金機構61、入出金機構62および出金機構63(図3参照)のいずれかを駆動させ、最終出金明細に沿った釣銭出金動作を開始する(ステップS16)。これにより、貨幣取引装置1からは、最終出金明細に沿って、金種毎の出金額(出金枚数)の貨幣が出金される。
一方、最終出金明細の内容を承認しないで修正する旨の(担当者による)入力があった場合(ステップS14でNO)には、制御部50は、担当者による画面切替指示に応じて(ステップS17)で、表示部42に出金予定明細画面を再表示し(ステップS4)、ステップS5以降の処理を繰り返す。
図5は、図4の出金処理をさらに詳しく説明するためのフローチャートである。
次に、図5を参照して、貨幣取引装置1における出金処理をさらに詳しく説明する。図5では、図4で説明した出金処理のうち、特に重要な処理を詳しく示している一方で、それ以外の処理の図示を省略している。また、図5では、説明の便宜上、硬貨だけを出金する場合を想定している。
ステップS3と同様にレジNoが入力されて(ステップS21)、ステップS5と同様に出金予定明細が入力されると(ステップS22)、制御部50は、ステップS8と同様に、在高入力があるか否かを確認する(ステップS23)。
在高入力があれば(ステップS23でYES)、制御部50は、先程入力されたレジNoのレジRについて、端数切捨設定があるか否かを確認する(ステップS24)。
端数切捨設定に関して、制御部50は、前述したように入力された出金予定明細および在高に基づいて最終出金明細を算出するのだが、在高が入力された場合には、金種毎の最終出金明細では包装硬貨(棒金)が優先して含まれるように算出する。たとえば、10円硬貨についての最終出金明細が120枚であれば、制御部50は、(50枚綴りの)包装硬貨2本と20枚のばら硬貨との組み合わせによって120枚の最終出金明細が構成されるように、包装硬貨とばら硬貨との組み合わせを算出する。つまり、制御部50は、入力された出金予定明細および在高から、出金する金種および出金額(金種毎の最終出金明細)を受け付ける(実際には算出する)とともに、当該金種および出金額から、必要な包装硬貨の数と、端数分のばら硬貨の数とを算出する。
ここで、端数切捨設定ありの場合には、出金額を構成する硬貨のうち、ばら硬貨は切り捨てられて、包装硬貨だけが釣銭用硬貨として出金される。一方、端数切捨設定なしの場合には、ばら硬貨が切り捨てられることなく、包装硬貨とばら硬貨との組み合わせ(出金額を構成する全ての硬貨)が釣銭用硬貨として出金される。
端数切捨設定がありかなしかという設定内容(換言すれば、出金時に端数を切り捨てるか否かという設定内容)は、各レジRのレジNoに対応付けて、前述した記憶部6において予め記憶されている(図1参照)。つまり、記憶部6では、この貨幣取引装置1から釣銭用貨幣を出金する店舗等のレジR毎に、端数切捨設定がありかなしかという設定内容が登録されている。また、担当者による操作部43の操作によって、端数切捨設定をありかなしのいずれかに変更することができる。操作部43の操作に応じて、制御部50が、記憶部6において該当するレジNoの端数切捨設定をありかなしのいずれかに変更する。つまり、制御部50は、操作部43の操作に応じて、出金額に端数(ばら硬貨)がある場合に当該端数を切り捨てるか否かのいずれかを、レジR毎に切り替えて設定して、記憶部6に登録する。当該端数を切り捨てる設定が、「端数切捨設定あり」のことであり、当該端数を切り捨てない設定が、「端数切捨設定なし」のことである。
つまり、制御部50は、必要な包装硬貨の数と端数分のばら硬貨の数とについての算出結果に基づくとともに、該当するレジNoに対応するレジRについて端数切捨設定がありかなしかという設定内容に基づいて、端数切捨設定ありの場合には(ステップS24でYES)、出金機構63を駆動することによって、包装硬貨だけで構成された釣銭用貨幣を出金部22(収納庫100)から出金する(ステップS25)。詳しくは、制御部50は、各金種について、最終出金明細分の枚数の硬貨を、包装硬貨(棒金)だけで構成して出金し、前述した端数のばら硬貨は切り捨てる(ステップS25)。そのため、厳密には、最終出金明細から端数のばら硬貨を差し引いた額(枚数)の硬貨が出金される。このように包装硬貨(50枚の棒金)単位で出金して端数のばら硬貨は切り捨てるといった出金パターンを、出金パターン[a]ということにする。
一方、制御部50は、当該算出結果と、該当するレジNoに対応するレジRについて端数切捨設定がありかなしかという設定内容とに基づいて、端数切捨設定なしの場合には(ステップS24でNO)、入出金機構62および出金機構63を駆動することによって、包装硬貨およびばら硬貨を組み合わせた釣銭用貨幣をリサイクル部13および出金部22(収納庫100)から出金する(ステップS26)。詳しくは、制御部50は、各金種について、最終出金明細分の枚数の硬貨を、包装硬貨およびばら硬貨の組み合わせで構成して出金する(ステップS26)。そのため、最終出金明細通りの額(枚数)の硬貨が出金される。このように包装硬貨(50枚の棒金)単位で出金するとともに、端数のばら硬貨も切り捨てずに出金するといった出金パターンを、出金パターン[b]ということにする。
このように、制御部50は、ステップS24において、出金額に端数がある場合に当該端数を切り捨てるか否かを判定する。特に、制御部50は、ステップS3(S21)で受け付けたレジNoに対応付けられた記憶部6の記憶内容(当該レジNoのレジRについての端数切捨設定)に基づいて、端数を切り捨てるか否かを判定する。そして、制御部50は、当該端数を切り捨てないと判定した場合には(ステップS24でNO)、包装硬貨およびばらの硬貨を組み合わせた釣銭用貨幣を収納庫100から出金可能とする(ステップS26)。一方、制御部50は、当該端数を切り捨てると判定した場合には(ステップS24でYES)、当該端数を切り捨てて包装硬貨のみからなる釣銭用貨幣を収納庫100から出金する(ステップS25)。
端数切捨設定がありかなしのいずれであっても、最終出金明細に応じて包装硬貨を何本出金できて端数がいくつになるのか(ばら硬貨が何枚か)を、担当者自身が計算しなくても、出金予定明細および在高を入力しておけば、制御部50が自動計算してくれるので便利であり、処理時間の短縮化を図ることができる。
在高入力がない場合には(ステップS23でNO)、制御部50は、金種毎に、出金予定明細で指定された本数(包装硬貨の場合)や枚数(ばら硬貨の場合)の硬貨をそのまま出金する(ステップS27)。このように出金予定明細通りに硬貨を出金する出金パターンを、出金パターン[c]ということにする。
なお、ステップS25、S26およびS27のそれぞれは、前述したステップS16に相当する処理である。
図6〜図11は、貨幣取引装置1における出金処理の第1例〜第6例を示す模式図である。
次に、前述した出金パターン[a]、[b]、[c]について、図6〜図11を参照しながら、具体例をあげて説明する。なお、図6〜図11では、説明の便宜上、所定の一金種の硬貨(500円、100円、50円、10円、5円、1円のいずれかの硬貨)に着目して説明しているが、複数金種の硬貨が出金される場合には、図6〜図11の処理は、金種毎に行われる。
ここで、図6〜図8では、担当者が在高を入力している場合(前述したステップS8およびS23のそれぞれにおいてYES)を想定しているが、図9〜図11では、担当者が在高を入力していない場合(前述したステップS8およびS23のそれぞれにおいてNO)を想定している。
まず、第1例について説明する。図6を左側から参照して、担当者が操作部43を操作することによって、表示部42の出金予定明細画面には、ばら硬貨が390枚という出金予定明細が表示されたとする(前述したステップS4およびステップS22)。その後、担当者が操作部43を操作することによって、同一金種についての在高についてばら硬貨が201枚であるという内容の在高明細画面が表示部42に表示されたとする(前述したステップS7)。
すると、制御部50による演算によって、同一金種についての出金対象(最終出金明細)が189枚(=390−201)であって、50枚綴りの包装硬貨3本と39枚の端数分のばら硬貨とを組み合わせることで当該出金対象を構成できるということが算出される(図6の矢印の枠内を参照)。
そして、端数切捨設定ありの場合には、出金パターン[a]として、39枚のばら硬貨は切り捨てられて包装硬貨3本だけが出金されるという内容の最終出金明細画面が表示部42に表示され(前述したステップS10)、貨幣取引装置1では、出金パターン[a]による出金が実行される(前述したステップS16およびS25)。
一方、端数切捨設定なしの場合には、出金パターン[b]として、包装硬貨3本および39枚のばら硬貨の組み合わせが出金されるという内容の最終出金明細画面が表示部42に表示され(前述したステップS10)、貨幣取引装置1では、出金パターン[b]による出金が実行される(前述したステップS16およびS26)。
次に、第2例について説明する。図7を左側から参照して、担当者が操作部43を操作することによって、表示部42の出金予定明細画面には、50枚綴りの包装硬貨2本および20枚のばら硬貨という出金予定明細が表示されたとする(前述したステップS4およびステップS22)。その後、担当者が操作部43を操作することによって、同一金種についての在高についてばら硬貨が40枚であるという内容の在高明細画面が表示部42に表示されたとする(前述したステップS7)。
すると、制御部50の演算によって、同一金種についての出金対象(最終出金明細)が80枚(=(2×50+20)−40)であって、50枚綴りの包装硬貨1本と30枚の端数分のばら硬貨とを組み合わせることで当該出金対象を構成できるということが算出される(図7の矢印の枠内を参照)。
そして、端数切捨設定ありの場合には、出金パターン[a]として、30枚のばら硬貨は切り捨てられて包装硬貨1本だけが出金されるという内容の最終出金明細画面が表示部42に表示され(前述したステップS10)、貨幣取引装置1では、出金パターン[a]による出金が実行される(前述したステップS16およびS25)。
一方、端数切捨設定なしの場合には、出金パターン[b]として、包装硬貨1本および30枚のばら硬貨の組み合わせが出金されるという内容の最終出金明細画面が表示部42に表示され(前述したステップS10)、貨幣取引装置1では、出金パターン[b]による出金が実行される(前述したステップS16およびS26)。
次に、第3例について説明する。図8を左側から参照して、担当者が操作部43を操作することによって、表示部42の出金予定明細画面には、50枚綴りの包装硬貨2本という出金予定明細が表示されたとする(前述したステップS4およびステップS22)。その後、担当者が操作部43を操作することによって、同一金種についての在高についてばら硬貨が40枚であるという内容の在高明細画面が表示部42に表示されたとする(前述したステップS7)。
すると、制御部50の演算によって、同一金種についての出金対象(最終出金明細)が60枚(=2×50−40)であって、50枚綴りの包装硬貨1本と10枚の端数分のばら硬貨とを組み合わせることで当該出金対象を構成できるということが算出される(図8の矢印の枠内を参照)。
そして、端数切捨設定ありの場合には、出金パターン[a]として、10枚のばら硬貨は切り捨てられて包装硬貨1本だけが出金されるという内容の最終出金明細画面が表示部42に表示され(前述したステップS10)、貨幣取引装置1では、出金パターン[a]による出金が実行される(前述したステップS16およびS25)。
一方、端数切捨設定なしの場合には、出金パターン[b]として、包装硬貨1本および10枚のばら硬貨の組み合わせが出金されるという内容の最終出金明細画面が表示部42に表示され(前述したステップS10)、貨幣取引装置1では、出金パターン[b]による出金が実行される(前述したステップS16およびS26)。
このように、第1例〜第3例では、担当者が在高を入力している場合を想定しているのだが、これらの場合には、包装硬貨が優先して組み込まれるように釣銭用貨幣(最終出金明細)が定められていることがわかる。
次に、第4例について説明する。図9を左側から参照して、担当者が操作部43を操作することによって、表示部42の出金予定明細画面には、ばら硬貨390枚という出金予定明細が表示されたとする(前述したステップS4およびステップS22)。その後、担当者が操作部43を操作することなく、在高明細画面に在高の入力がなかったとする(前述したステップS8およびS23のそれぞれにおいてNO)。
すると、制御部50は、同一金種についての出金対象(最終出金明細)は、出金予定明細のまま(ばら硬貨390枚)であると判断する(図9の矢印の枠内を参照)。この場合には、出金パターン[c]として、390枚のばら硬貨が出金されるという内容の最終出金明細画面が表示部42に表示され(前述したステップS12)、貨幣取引装置1では、出金パターン[c]による出金が実行される(前述したステップS16およびS27)。
次に、第5例について説明する。図10を左側から参照して、担当者が操作部43を操作することによって、表示部42の出金予定明細画面には、包装硬貨2本およびばら硬貨20枚という出金予定明細が表示されたとする(前述したステップS4およびステップS22)。その後、担当者が操作部43を操作することなく、在高明細画面に在高の入力がなかったとする(前述したステップS8およびS23のそれぞれにおいてNO)。
すると、制御部50は、同一金種についての出金対象(最終出金明細)は、出金予定明細のまま(包装硬貨2本およびばら硬貨20枚)であると判断する(図10の矢印の枠内を参照)。この場合には、出金パターン[c]として、包装硬貨2本およびばら硬貨20枚が出金されるという内容の最終出金明細画面が表示部42に表示され(前述したステップS12)、貨幣取引装置1では、出金パターン[c]による出金が実行される(前述したステップS16およびS27)。
次に、第6例について説明する。図11を左側から参照して、担当者が操作部43を操作することによって、表示部42の出金予定明細画面には、包装硬貨2本という出金予定明細が表示されたとする(前述したステップS4およびステップS22)。その後、担当者が操作部43を操作することなく、在高明細画面に在高の入力がなかったとする(前述したステップS8およびS23のそれぞれにおいてNO)。
すると、制御部50は、同一金種についての出金対象(最終出金明細)は、出金予定明細のまま(包装硬貨2本)であると判断する(図11の矢印の枠内を参照)。この場合には、出金パターン[c]として、包装硬貨2本が出金されるという内容の最終出金明細画面が表示部42に表示され(前述したステップS12)、貨幣取引装置1では、出金パターン[c]による出金が実行される(前述したステップS16およびS27)。
第4例〜第6例を見れば分かるように、各金種について、予め釣銭用貨幣として出金してもらいたい出金パターンおよび出金額が決まっているならば、その内容(金種毎の枚数や、ばら硬貨か包装硬貨かの選択)を出金予定明細として貨幣取引装置1に入力しておけば、当該内容に沿って貨幣取引装置1から釣銭用貨幣が出金される。
以上のように、この貨幣取引装置1では、担当者の要望に応じて、釣銭用貨幣として、ばら硬貨だけを出金したり、包装硬貨だけを出金したり、包装硬貨とばら硬貨とを組み合わせたものを出金したりすることがレジR毎に応じて自動でできる。つまり、貨幣取引装置1では、レジR毎に、釣銭用貨幣の出金パターンが切り替えられるようになっていて、端数(ばら硬貨)の扱い方を指定することができる。
レジR内のドロア(金種別に貨幣を収納する収納トレイ)において釣銭用貨幣を管理する場合には、取り扱いの都合上、大量の硬貨は、ばら硬貨でなく、包装硬貨としてまとめられているほうがよい考えるユーザもいる。その場合には、ばら硬貨を切り捨てて、包装硬貨だけを釣銭用貨幣として出金してもらいたいという出金パターン[a]のニーズが存在する。さらに、包装硬貨およびばら硬貨の両方を釣銭用貨幣として持っておきたいという出金パターン[b]のニーズも存在する。
一方、ばら硬貨だけで出金する場合には、包装硬貨の包装を解く手間を省くことができるとともに、硬貨を包装する紙の無駄を省くこともできる。また、レジRに、釣銭機(釣銭を自動支払いする装置)が備え付けられていれば、出金されたばら硬貨を釣銭機に投入すれば、釣銭機内でばら硬貨が自動で金種別に区分されるので、この場合には、包装硬貨でなく、ばら硬貨だけを釣銭用貨幣として出金してもらいたいという出金パターン[c]のニーズが存在する。
また、端数切捨設定のありなしが決まっているレジRであっても、在高を入力しなければ(前述したステップS8およびステップS23のそれぞれでNO)、出金予定明細で指定した所望の出金パターン(前述した出金パターン[a]〜[c]のいずれか)で釣銭用貨幣の出金を受けることができる(前述した第4例〜第6例)。
このように、この貨幣取引装置1であれば、レジR毎に出金パターンを細やかに設定できることから、制御部50の制御によって、レジR毎に、その時その時に最適な出金パターン(出金パターン[a]〜[c]のいずれか)で釣銭用貨幣が出金されるので、無駄が少ない。
以上のように、この貨幣取引装置1では、ユーザ(ここでは、レジRの担当者)は、操作部43を操作することによって、出金する金種および出金額(出金枚数)を特定可能な情報(出金予定明細や在高)を制御部50に受け付けさせておけば、制御部50が、出金額に端数があるか否か、つまり、必要な包装硬貨の数と、端数分のばらの硬貨の数とを算出してくれるので、ユーザ自身がこれらの数を算出せずに済む。さらに、端数切捨設定のありなしを予め記憶部6で設定しておけば、設定内容(当該設定内容に基づく制御部50の判定結果)に応じた所望の出金パターン(端数を切り捨てて包装硬貨のみからなる釣銭用貨幣を出金するパターン[a]か、包装硬貨およびばらの貨幣を組み合わせた釣銭用貨幣を出金するパターン[b])で、貨幣取引装置1から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。つまり、この貨幣取引装置1では、出金に関する使い勝手を向上することができる。
特に、レジNo(レジスター識別情報)を制御部50に受け付けさせれば、当該レジNoに対応付けて記憶部6に記憶された記憶内容(端数を切り捨てるか否か)に基づく制御部50の判定結果に応じて、当該レジNoを有するレジR用の出金パターンで、貨幣取引装置1から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。
さらに、ユーザは、操作部43を操作すれば、記憶部6において、レジR毎に、出金パターン[a]、[b]を任意に変更できるので、出金に関する使い勝手をさらに向上することができる。
また、操作部43を操作することによってレジRの識別情報(ここでは、レジNo)を制御部50に受け付けさせれば、そのレジRの設定内容に応じた(ユーザが所望する)出金パターンで、レジR毎に、貨幣取引装置1から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。
次に、貨幣取引装置1における売上金の入金処理について説明する。図12は、貨幣取引装置1において行われる入金処理の一例を示すフローチャートである。
図12を参照して、売上金を入金したい担当者は、レジRから抜き出した売上金と売上金の内容を印字したレシート(レジRから発行される)とを持って事務所の貨幣取引装置1まで行き、操作部43を操作して、入金処理を選択する。
制御部50は、入金処理の選択があると(ステップS31)、レジNoを入力するための画面(前述したレジNo入力画面)を表示部42に表示する(ステップS32)。レジNo入力画面の表示後に、担当者が操作部43を操作して、自分が担当するレジRのレジNoを入力する(ステップS33)。
制御部50は、レジNoが入力されたことに応じて、表示部42において、レジNo入力画面の代わりに、小計画面を表示する(ステップS34)。小計画面が表示されると、担当者は、操作部43を操作して、持参したレシートに記載された売上金の内容(伝票内容)を入力する(ステップS35)。当該売上金の内容には、売上金における金種毎の内訳が記録されている。
担当者による伝票内容の入力が完了し、担当者が画面切替を指示すると、制御部50は、表示部42の画面を切り替えて(ステップS36)、表示部42に、明細画面を表示する(ステップS37)。
明細画面が表示された後、担当者が、開放された入出金口31や入金口34(図2参照)に売上金(現金)を投入する(ステップS38)。入出金口31および入金口34は、担当者の操作部43の操作による指示入力に応じて閉鎖される。貨幣取引装置1は、投入された現金を計数する計数機構(図示せず)を有しており、先程投入された現金は、入出金口31および入金口34の閉鎖後に、計数機構によって計数される。
計数機構による計数後、制御部50は、計数結果(入金された売上金の内訳(トータルの入金額や金種毎の貨幣の枚数)を含む項目画面を表示する(ステップS39)。
そして、担当者がレジRから回収してきた金券(商品券等)の枚数や金額といった必要項目を入力することによって(ステップS40)、金券の情報を含んだ入金明細(入金総額の明細)が項目画面に表示される。ただし、金券類は貨幣取引装置1には入金できず、金庫等で別に管理される。
担当者による必要項目の入力後、担当者が(表示部42の項目画面に表示された)最終的な入金内容(入金額や金種毎の入金枚数)を確認した上で、承認するか否か(承認せずに当該入金内容を修正するか)を、操作部43の操作によって入力する(ステップS41)。
承認する旨の入力があった場合には(ステップS42でYES)、担当者は、入金を完了させるために操作部43を操作する。詳しくは、担当者は、操作部43における完了ボタン(図示せず)を押下する(ステップS43)。制御部50は、この完了押下を受け付けて、最終的な入金内容に沿って売上金を入金収納する動作を開始する(ステップS44)。これにより、貨幣取引装置1には、先程入出金口31や入金口34から入金された売上金が、当該入金内容に沿って、リサイクルカセット10〜12および16〜21において対応する金種のリサイクルカセットに振り分けられて収納される。
一方、最終的な入金内容について担当者による承認がなく、その内容を修正する旨の入力があった場合には(ステップS42でNO)、制御部50は、表示部42において画面を切り替えて(ステップS45)で、小計画面を再表示し(ステップS34)、ステップS35以降の処理を繰り返す。
次に、リサイクルカセット10〜12や16〜21(図1参照)に収納された売上金を回収カセット8,14(図1参照)に送り込んで回収する処理について説明する。この処理には、第1処理〜第3処理がある。これらの処理には、貨幣取引装置1が設置された事務所の管理人が立ち会うことが多い。
図13は、貨幣取引装置1における売上金回収に係る第1処理(途中回収)を示すフローチャートである。
第1処理では、図13を参照して、制御部50が、リサイクルカセット10〜12や16〜21(つまり、リサイクル部7,13)における貨幣の収納量が一定以上になったか否かを監視している(ステップS51)。なお、制御部50は、前述した計数機構(図示せず)による計数によって、リサイクル部7,13における金種毎の貨幣の収納量を常に把握しており、釣銭用貨幣の出金や売上金の入金に応じて、当該収納量を更新して記憶している。
貨幣取引装置1の運用上、使用頻度の多い金種(たとえば、100円硬貨や10円硬貨)のリサイクルカセット17,19では、収納量が比較的早く増加しやすい。そこで、このような入金の多い金種については、リサイクルカセット17,19が満杯になって入金ができなくなる前に、自動的にリサイクルカセット17,19から回収カセット14へ優先的に貨幣を移し変えておく必要がある。
リサイクル部7,13におけるいずれかの金種の貨幣の収納量が一定以上になった場合には(ステップS51でYES)、制御部50は、当該金種の貨幣を自動で収集して、対応する回収カセット8,14に回収するか否かを判断する(ステップS52)。たとえば、予め指定されたタイミングになった場合等に、制御部50は、当該金種の貨幣を自動で収集して回収カセット8,14に回収すると判断し(ステップS52でYES)、紙幣搬送部9や硬貨搬送部15(図1参照)を駆動して、当該金種の貨幣を自動で回収カセット8や14へ搬送する。その後、当該金種の貨幣は、回収カセット8や14に収納される(ステップS53)。これに応じて、制御部50は、表示部42に売上金回収画面を表示する(ステップS54)。売上金回収画面には、当該金種の貨幣が回収カセット8や14に回収済みであるということが示されている。
なお、収納量が一定以上になった貨幣を回収カセット8,14に回収する場合、当該貨幣をリサイクル部7,13から全て回収してしまってもよいが、ある程度の量は、回収せずに、釣銭用貨幣としてリサイクル部7,13に残しておくとよい。
図14は、貨幣取引装置1における売上金回収に係る第2処理を示すフローチャートである。
第2処理は、店舗の閉店時等に行われる。第2処理では、図14を参照して、制御部50が、入金データ(全てのレジRから入金された売上金の総額)および出金データ(これまで各レジRに対して出金された釣銭用貨幣の総額)より売上金を算出する(ステップS61)。具体的に、入金データから出金データを差し引いた値が売上金となる。
次に、制御部50は、算出した売上金が、最も高額の金種の貨幣(ここでは、1万円札)の何枚分に相当するのかを算出する(ステップS62)。当該何枚という枚数を、最少(最小)構成枚数ということにする。ここでは、制御部50は、算出した売上金に応じた最も高額の金種の貨幣の最少構成枚数を算出する(ステップS62)。
次いで、制御部50は、算出した最少構成枚数と、リサイクル部7または13に収納されている同一金種の貨幣の枚数(「在高枚数」ということにする)とを比較し、最少構成枚数が在高枚数よりも多いか否かを判断する(ステップS63)。
最少構成枚数が在高枚数よりも多い場合(ステップS63でYES)、制御部50は、リサイクル部7または13から回収カセット8や14に回収する同一金種の貨幣の枚数(「回収指定枚数」ということにする)を在高枚数とする(ステップS64)。
一方、最少構成枚数が在高枚数以下である場合(ステップS63でNO)、制御部50は、回収指定枚数を最少構成枚数とする(ステップS65)。
以上のように、最も高額の金種についての回収指定枚数が決まると、制御部50は、先程算出した売上金から、回収指定枚数に当該金種の額を乗じて得た値(「指定金種データ」ということにする)を差し引き(減算し)、売上金を更新する(ステップS66)。
そして、更新後(減算後)の売上金が1円以上であれば(ステップS67でYES)、制御部50は、ステップS62に戻り、先程最少構成枚数を算出したときの金種の次に高額な金種(ここでは、5千円札)について、減額後の売上金での最少構成枚数を算出する(ステップS62)。もし、算出した最少構成枚数が0枚であれば、その次に高額な金種(ここでは、千円札)について、当該減額後の売上金での最少構成枚数を算出する(ステップS62)。つまり、ステップS62では、最少構成枚数が1枚以上と算出されるまで、金種を1つずつ低額にして、最少構成枚数の算出が行われる。
ステップS62において最少構成枚数が1枚以上と算出されると、そのときの金種について、制御部50は、ステップS63〜S66の処理を実行する。そして、1万円札から1円硬貨までの各金種について回収指定枚数が決定されて(回収指定枚数が0枚である場合も含む)、最終的に減額された後の売上金が1円未満(つまり、0円)になれば(ステップS67でNO)、制御部50は、金種毎に決定した回収指定枚数を、売上金回収指定データとして表示部42に表示する(ステップS68)。
図14での処理を、具体的に数値を挙げて説明する。
たとえば、売上金データが、21万9867円であるとする。この場合、1万円札について算出された最少構成枚数は、21枚である(ステップS62)。これに対し、1万円札の在高枚数が21枚以上あれば(ステップS63でNO)、1万円札についての回収指定枚数は、最少構成枚数と同じ21枚であるが(ステップS65)、在高枚数がたとえば20枚であれば(ステップS63でNO)、1万円札についての回収指定枚数は、在高枚数と同じ20枚となる(ステップS64)。そして、ステップS66において減算された後の売上金は、回収指定枚数が最少構成枚数と同じだった場合(ステップS65の場合)には、9867円(=21万9867円−21万円)であり、回収指定枚数が在高枚数と同じになった場合(ステップS64の場合)には、1万9867円(=21万9867円−20万円)である(ステップS67でYES)。
次に、1万円札の次に高額な金種である5千円について、減額後の売上金に基づいて、最少構成枚数が算出され、減額後の売上金が9867円である場合の最少構成枚数は1枚であり、減額後の売上金が1万9867円である場合の最少構成枚数は3枚となる。そして、1万円札の場合と同様に、5千円札について、算出された最少構成枚数と在高枚数との大小に応じて、回収指定枚数が決定され(ステップS64、S65)、同様の手順で、最終的に減額された後の売上金が0円になるまで(ステップS67でNO)、千円札、500円硬貨…1円硬貨の各金種について、回収指定枚数が決定される。このように金種毎に決定された回収指定枚数の貨幣が、紙幣搬送部9や硬貨搬送部15によってリサイクル部7や13から回収カセット8や14に回収される。
売上金を最少の貨幣枚数で構成できるときの金種毎の枚数が最少構成枚数であるが、ある金種について、最少構成枚数が在高枚数よりも多ければ、当該最少構成枚数分の貨幣をリサイクル部7または13から払い出して回収することは物理的に不可能である。そこで、最少構成枚数が在高枚数よりも多い金種については、在高枚数分(リサイクル部7または13に存在するだけの枚数)を払い出して回収することにしている。そして、最少構成枚数と在高枚数との差を、別の金種(低額の金種)の貨幣で補って払い出すようにしているのである。これにより、金種毎の回収指定枚数が在高枚数よりも多くなるといった非現実的な売上金回収が実行されようとすることで、違算や装置のダウンが生じることを防止できるとともに、処理時間の短縮化を促進できる。
なお、金種毎に決定された回収指定枚数は、在高枚数を超えない範囲において、担当者(ここでは、前述した管理人)による操作部43の操作によって変更されてもよい。
図15は、貨幣取引装置1における売上金回収に係る第3処理を示すフローチャートである。
第3処理は、店舗の閉店時等に行われる。第3処理では、図15を参照して、第2処理において金種毎に回収指定枚数が決定された後、制御部50が、紙幣搬送部9や硬貨搬送部15を駆動させて、回収指定枚数の貨幣を金種毎に回収カセット8,14へ搬送して回収する(ステップS71)。
紙幣搬送部9および硬貨搬送部15は、貨幣を搬送している最中に、搬送する貨幣を1枚ずつ数えたり、貨幣に損傷があるか否かを検出したりすることができる。搬送した紙幣に損傷がなく、回収指定枚数の貨幣を金種毎に回収カセット8,14へ全て回収できた場合には(ステップS72でYES)、売上金回収は完了する(ステップS73)。
しかし、搬送する貨幣の中に損傷した貨幣があった場合には、当該貨幣は、回収カセット8,14でなく、前述したリジェクト部5(図1参照)に搬送される。この場合、当該貨幣と同一金種の貨幣に余裕がなければ、当該同一金種について回収指定枚数の貨幣の全てを回収カセット8や14に回収できない。そこで、この場合には(ステップS72でNO)、制御部50は、リジェクト部5に搬送された貨幣(ここでは、紙幣のみ)の総額を、他の金種の貨幣を何枚用いることで補えるか否かを計算(代替計算)する(ステップS74)。ここで、当該他の金種として、損傷した貨幣の次に高額の金種が選ばれる。そして、代替計算結果に基づいて、補足分の貨幣をリサイクル部7や13から払い出して回収カセット8,14に回収する(ステップS71)。
具体的には、1万円を21枚回収する予定のところ、1枚の1万円に損傷があり、さらに、予備の1万円がリサイクル部7にない場合には、当該1枚の1万円を補充するように、20枚の1万円札とともに2枚の5千円札または10枚の千円札(20枚の500円硬貨等でも構わない)をリサイクル部7や13から引き出して回収カセット8や14に回収する。これにより、金種毎の回収指定枚数に沿ってはいないが、当初の回収指定枚数に相当する回収金額分の貨幣を一度に回収カセット8,14に回収することができる。なお、損傷がある貨幣が発見された場合には、その旨が表示部42に表示されてもよい。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述した実施形態では、ばら硬貨と包装硬貨との関係について説明しているが、紙幣においても、ばらの紙幣と、所定枚数毎にまとめて包装された(帯封される場合も含む)紙幣とが存在するので、本願発明は、硬貨に限らず、貨幣全般(硬貨および紙幣の両方)に対しても適用可能である。
また、前述した実施形態では、貨幣取引装置1として、入金および出金の両方を行う売上金入出金機を開示しているが、単なる出金機(出金機能しかない装置)にも本願発明は適用可能である。
また、レジNoや出金予定明細や在高を担当者が手入力する際、操作部43だけにアクセスされる場合もあれば、操作部43およびカードリーダ44(ICカード等にレジNo、出金予定明細および在高いずれかが記憶されている場合)の両方(操作部43およびカードリーダ44のまとまり)または一方にアクセスされる場合もある。つまり、操作部43およびカードリーダ44の単品またはこれらのまとまりにおいて、レジNo、出金予定明細おび在高を受け付けることができる。
また、レジNoや出金予定明細や在高を担当者が手入力するのではなく、これらの情報をレシートにバーコード印字しておいて、出金処理時に貨幣取引装置1に読み取らせるようにすれば、当該情報の入力ミスがなく、入力操作が簡単になる。さらに、レシート(バーコード)を用いる以外に、ICカードや携帯端末を用いて、これらの情報を通信によって貨幣取引装置1に取り込んでもよい。
また、前述した実施形態では、釣銭用貨幣の出金処理の際、担当者が操作部43を操作して出金予定明細および在高を手入力することによって、貨幣取引装置1が出金予定明細および在高を取得するようになっている。しかし、貨幣取引装置1が各レジRと通信可能であれば、担当者が最初にレジNoを入力すること(前述したステップS3)に応じて、当該レジNoのレジRの出金予定明細および在高が当該レジRから貨幣取引装置1に自動で入力(オンライン入力)されるようなっていても構わない。
また、レジRが複数存在する場合において、各レジRが、所定のグループ毎にグループ分けされている場合がある。グループとは、たとえば、店舗の各階のフロアや、同一フロア内の個々の売り場や、ショッピングモールにおける各店舗のことである。各レジRは、いずれかのグループに属していて、各グループには、各グループを特定するグループ識別情報(たとえば、Aグループ、Bグループ…における「A」、「B」…)があって、前述したレジNoの一部にグループ識別情報が組み込まれているとする。たとえば、レジNoが「1A」の場合、レジ1がAグループに属していることを意味していて、当該レジNoは、グループを特定可能な情報である。この場合には、記憶部6(図1参照)において、レジRが属するグループ識別情報に対応付けて、出金時に端数を切り捨てるか否か(端数切捨設定のありなし)を予め設定(記憶)しておく。そして、制御部50は、出金処理時にレジNoを受け付けると、当該レジNoに含まれたグループ識別情報(換言すれば、当該レジNoから特定されるグループ識別情報)から、記憶部6において当該グループ識別情報に対応付けられた記憶内容(端数切捨設定のありなし)を参照する。そして、制御部50は、この記憶内容に基づいて、包装硬貨とともに端数を出金するか否か(端数を切り捨てるか否か)を判断(判定)して、出金パターンを切り替え、当該出金パターンに沿って釣銭用貨幣を出金する。
このように、レジNoを制御部50に受け付けさせれば、当該レジNoから特定されるグループ識別情報に対応付けて記憶部6に記憶された記憶内容(端数を切り捨てるか否か)に基づく制御部50の判定結果に応じて、当該グループ用の出金パターンで、貨幣取引装置1から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。
また、担当者(貨幣取引装置1の操作者)を特定する識別情報(操作者識別情報)がある場合には、各担当者の識別情報に対応付けて、出金時に端数を切り捨てるか否か(端数切捨設定のありなし)を予め記憶部6に設定(記憶)しておいてもよい。この場合、前述したIDカードに識別情報が記憶されていて、出金処理時に担当者が自分のIDカードをカードリーダ44(図2参照)に読み取らせると、制御部50は、当該識別情報を受け付けることができる。制御部50は、記憶部6において当該識別情報に対応付けられた記憶内容(端数切捨設定のありなし)を参照する。そして、制御部50は、この記憶内容に基づいて、包装硬貨とともに端数を出金するか否か(端数を切り捨てるか否か)を判断(判定)して、出金パターンを切り替え、当該出金パターンに沿って釣銭用貨幣を出金する。
このように、(操作者)識別情報を制御部50に受け付けさせれば、当該識別情報に対応付けて記憶部6に記憶された記憶内容(端数を切り捨てるか否か)に基づく制御部50の判定結果に応じて、当該操作者用の出金パターンで、貨幣取引装置1から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。
また、端数切捨設定は、金種毎に定められていて記憶部6に記憶されていてもよい。たとえば、使用頻度が高い金種(たとえば、10円硬貨)については、端数切捨設定ありとして、使用頻度が低い金種(たとえば、50円硬貨)については、端数切捨設定なしする。このような金種毎の端数切捨設定(端数切捨設定のありなしの切り替え)は、ユーザが操作部43を操作することに応じて、制御部50が実行し、記憶部6に登録する。そして、同一のレジNoのレジR用に釣銭用貨幣を出金する場合でも、制御部50は、出金するように指定された金種(ユーザからの出金指示を受け付けた金種)に基づいて、前述した出金パターン[a]〜[c]のいずれかに応じた出金を金種毎に異ならせて実行してもよい。そうすれば、金種毎に、ユーザが所望する出金パターンで、貨幣取引装置1から釣銭用貨幣を出金してもらうことができる。
1 貨幣取引装置
6 記憶部
7 リサイクル部
13 リサイクル部
22 出金部
43 操作部
44 カードリーダ
50 制御部
61 入出金機構
62 入出金機構
63 出金機構
100 収納庫
R レジスター(レジ)

Claims (5)

  1. 釣銭用貨幣を出金するための貨幣取引装置であって、
    ばらの貨幣と、金種毎に所定数の貨幣をまとめた包装貨幣とを収納する収納手段と、
    出金する金種および出金額を特定可能な情報を受け付ける受付手段と、
    出金額に端数がある場合に当該端数を切り捨てるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記端数を切り捨てないと判定された場合には、包装貨幣およびばらの貨幣を組み合わせた釣銭用貨幣を前記収納手段から出金可能とし、前記判定手段によって前記端数を切り捨てると判定された場合には、端数を切り捨てて包装貨幣のみからなる釣銭用貨幣を前記収納手段から出金する出金手段と、
    を含むことを特徴とする、貨幣取引装置。
  2. 出金された釣銭用貨幣が使用されるレジスターを特定するレジスター識別情報に対応付けて、出金時に端数を切り捨てるか否かを記憶する記憶手段を備え、
    前記受付手段は、前記金種および出金額を特定可能な情報に加えて、前記レジスター識別情報を受け付け可能とし、
    前記判定手段は、前記受付手段が受け付けた前記レジスター識別情報に対応付けられた前記記憶手段の記憶内容に基づいて、端数を切り捨てるか否かを判定することを特徴とする、請求項1記載の貨幣取引装置。
  3. 出金された釣銭用貨幣が使用されるレジスターが属するグループを特定するグループ識別情報に対応付けて、出金時に端数を切り捨てるか否かを記憶する記憶手段を備え、
    前記受付手段は、前記金種および出金額を特定可能な情報に加えて、前記グループを特定可能な情報を受け付け可能とし、
    前記判定手段は、前記受付手段が受け付けた情報から特定される前記グループ識別情報に対応付けられた前記記憶手段の記憶内容に基づいて、端数を切り捨てるか否かを判定することを特徴とする、請求項1記載の貨幣取引装置。
  4. 操作者を特定する操作者識別情報に対応付けて、出金時に端数を切り捨てるか否かを記憶する記憶手段を備え、
    前記受付手段は、前記金種および出金額を特定可能な情報に加えて、前記操作者識別情報を受け付け可能とし、
    前記判定手段は、前記受付手段が受け付けた前記操作者識別情報に対応付けられた前記記憶手段の記憶内容に基づいて、端数を切り捨てるか否かを判定することを特徴とする、請求項1記載の貨幣取引装置。
  5. 釣銭用貨幣を出金するための貨幣取引方法であって、
    出金する金種および出金額を特定可能な情報を受け付ける受付工程と、
    出金額に端数がある場合に当該端数を切り捨てるか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程において前記端数を切り捨てないと判定された場合には、包装貨幣およびばらの貨幣を組み合わせた釣銭用貨幣を収納手段から出金可能とし、前記判定工程において前記端数を切り捨てると判定された場合には、端数を切り捨てて包装貨幣のみからなる釣銭用貨幣を前記収納手段から出金する出金工程と、
    を含むことを特徴とする、貨幣取引方法。
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