<第1実施形態>
本発明に係る第1実施形態金券類管理システムを図1~図23を参照して以下に説明する。
第1実施形態の金券類管理システム10は、商品券、ギフト券(ビール券、図書券、おこめ券等)、ギフトカード等の金券類の販売およびそれに伴う在庫の管理等を行う。図1に示すように、金券類管理システム10は、金券類を販売する百貨店やスーパーマーケット等の店舗STに設置される。実施形態では、金券類として、額面が500円の商品券S(以下、500円商品券Sと称す)と、額面が1000円の商品券S(以下、1000円商品券Sと称す)を取り扱う例を説明するが、他の金券類についても同様に管理する。
店舗STは、店舗ST側の店員が顧客と対面して商品の販売を行う売り場SFと、基本的に店員のみが出入りするバックヤードBYとに分かれている。売り場SFには、さらに商品券Sを販売するサービスカウンター等の商品券売り場SF1(金券類売り場)が設けられている。バックヤードBYには、さらに現金および商品券Sを管理する管理室MRが設けられている。
金券類管理システム10は、バックヤードBYの管理室MRに設置されて店舗STにおける現金および商品券Sの在高等を管理する出納機11(貨幣処理機)と、この管理室MRに設置されて商品券Sを保管する大金庫12と、商品券Sを大金庫12と商品券売り場SF1との間で運搬する際に格納する手提げ金庫等の取引用保管庫13(第2保管庫)とを有している。取引用保管庫13は、店員一人で容易に持ち運び可能である一方、大金庫12は持ち運び不可である。
金券類管理システム10は、商品券売り場SF1に設置されて商品券Sを管理する商品券管理装置14を有している。商品券管理装置14は、商品券売り場SF1に設置されて1000円商品券Sを機械的に計数して設定枚数だけ払い出す商品券払出装置15aと、商品券売り場SF1に設置されて500円商品券Sを機械的に計数して設定枚数だけ払い出す商品券払出装置15bと、商品券売り場SF1に設置されて商品券Sの販売およびそれに伴う在庫の管理を行う管理装置本体16(金券類管理装置)と、を有している。商品券払出装置15a,15bの払出動作は管理装置本体16によって制御される。商品券管理装置14は、その管理装置本体16が出納機11と通信可能に接続されている。ここでは、金券類管理システム10が一つの商品券管理装置14を有する場合を例にとり説明するが、複数の商品券管理装置14を有する場合もあり、その場合、各商品券管理装置14が出納機11と通信可能に接続されることになる。
出納機11は、貨幣のうちの紙幣についての入出金処理等を行う紙幣処理装置21と、貨幣のうちの硬貨についての入出金処理等を行う硬貨処理装置22とが左右に並設されて構成されている。出納機11は、紙幣処理装置21の上部に、操作画面表示や案内表示、警告表示等を表示すると共に操作者による操作が入力される出納機ターミナル23を有しており、硬貨処理装置22の上部に管理ポスト24(鍵保管庫)を有している。
紙幣処理装置21は、入金処理時に操作者によりバラ紙幣が外部から投入され、出金処理時に内部からバラ紙幣が取り出し可能に繰り出される紙幣入出金口31と、入金処理時に受け入れ不可なリジェクト紙幣を外部に取り出し可能に返却する紙幣リジェクト口32とを有している。
硬貨処理装置22は、外部からバラ硬貨が投入される硬貨投入口41と、内部からバラ硬貨を外部に取り出し可能に出金する硬貨出金口42と、硬貨を所定枚数集積させ包装紙で包装してなる棒金を外部に取り出し可能に出金する棒金出金口43と、入金処理時に受け入れ不可なリジェクト硬貨を外部に取り出し可能に返却する硬貨リジェクト口44とを有している。
出納機ターミナル23は、操作画面表示等を表示する出納機表示部51(出力部)と、操作者による操作が入力される出納機入力部52と、出納機11の全体を制御する図2に示す出納機制御部53(第1在高管理部,鍵保管庫制御部)と、店舗ST内の現金在高および店舗ST内の現金以外の現外在高等の各種データを記憶する出納機記憶部54(第1記憶部)と、出納機記憶部54に記憶されている各種情報をロール紙等の用紙に印字して出力可能なプリンタ55(出力部)と、音声を出力する音声出力部56と、を有している。出納機制御部53は、商品券管理装置14の管理装置本体16と通信可能であり、管理装置本体16を制御しつつ管理装置本体16とデータのやり取りを行う。
管理ポスト24は、図3に示すように、前方に開口する主収納部61を有する筐体62と、鉛直軸回りに回動することにより主収納部61の開口を開閉する開閉扉63と、開閉扉63を閉状態で筐体62にロックする電磁式の図2に示す開閉扉ロック機構64とを有している。図3に示すように、開閉扉63には上部に投入口65が設けられており、開閉扉63が閉状態でも投入口65を介して主収納部61内に収納物を収納できるようになっている。収納物として、紙幣処理装置21および硬貨処理装置22で受け入れできない金券類や貨幣、すなわち、小切手、手形、使用済み商品券等の金券等や、汚損貨幣、旧貨幣、記念貨幣等を主収納部61内に収納することができる。
管理ポスト24は、筐体62の主収納部61よりも下側に、筐体62に対し個別に引き出しおよび押し込み可能な2つの第1引出部71および第2引出部72を有している。第1引出部71および第2引出部72は、いずれも上方に開口しており、筐体62に押し込まれると主収納部61の底板で開口が閉塞されて閉状態になる。管理ポスト24は、筐体62に対し押し込まれた状態すなわち閉状態の第1引出部71を筐体62にロックする電磁式の図2に示す第1引出部ロック機構73と、筐体62に対し押し込まれた状態すなわち閉状態の第2引出部72を筐体62にロックする電磁式の図2に示す第2引出部ロック機構74とを有している。
開閉扉ロック機構64、第1引出部ロック機構73および第2引出部ロック機構74は、それぞれが出納機ターミナル23の出納機制御部53からの個別の指令信号を受けるとロックが解除される。開閉扉ロック機構64は、開閉扉63が主収納部61を開く開状態から主収納部61を閉じる閉状態になると自動的に開閉扉63を筐体62にロックする。第1引出部ロック機構73は第1引出部71が筐体62から引き出された開状態から筐体62に押し込まれた閉状態になると自動的に第1引出部71を筐体62にロックする。第2引出部ロック機構74も第2引出部72が筐体62から引き出された開状態から筐体62に押し込まれた閉状態になると自動的に第2引出部72を筐体62にロックする。
図2に示すように、大金庫12は、金券類保管庫81(第1保管庫)と保管庫収納領域82とを有している。金券類保管庫81は、前方に開口する第1保管部91と、鉛直軸回りに回動することにより第1保管部91の開口を開閉する第1扉92と、第1扉92を閉状態で第1保管部91にロックする第1扉ロック機構93とを有している。保管庫収納領域82は、前方に開口する第2保管部101と、鉛直軸回りに回動することにより第2保管部101の開口を開閉する第2扉102と、第2扉102を閉状態で第2保管部101にロックする第2扉ロック機構103とを有している。大金庫12において、金券類保管庫81は商品券Sを保管する領域であり、保管庫収納領域82は、取引用保管庫13を収納する領域である。
第1扉ロック機構93は、別体で専用の第1扉鍵106(鍵)でロックおよびロック解除が行われることになり、第2扉ロック機構103は、別体で専用の第2扉鍵107(鍵)でロックおよびロック解除が行われることになる。第1扉鍵106は管理ポスト24の第1引出部71に収納される運用となっている。第2扉鍵107は管理ポスト24の第2引出部72に収納される運用となっている。
取引用保管庫13には、大金庫12の金券類保管庫81に保管されている商品券Sの中から、販売用として商品券売り場SF1に運搬される一部の商品券Sが後述する補充処理を経て格納されることになる。商品券Sは取引用保管庫13に格納された状態で管理室MRから商品券売り場SF1に運搬されて、取引用保管庫13から取り出されて後述する払い出し処理を経て販売される。
取引用保管庫13は、開閉可能な蓋体111と、蓋体111を閉状態でロックする蓋体ロック機構112とを有する。蓋体ロック機構112は、別体で専用の蓋体鍵113(鍵)でロックおよびロック解除が行われることになる。蓋体鍵113は、管理ポスト24の第2引出部72に収納される運用となっている。なお、蓋体鍵113を、保管庫収納領域82に保管する運用としても良い。これにより、第2引出部72に収納する鍵の数を減らすことができる。
ここで、取引用保管庫13は、商品券Sを格納した状態のまま、大金庫12の保管庫収納領域82に保管される運用となっている。すなわち、通常、取引用保管庫13から商品券Sを取り出して大金庫12に保管することはない運用となっている。また、取引用保管庫13に収納された商品券Sは、取引用保管庫13と共に大金庫12に収納されても、大金庫12の金券類保管庫81の在庫としては扱わず、取引用保管庫13の在庫として扱う運用となっている。図4に示すように、出納機11の出納機記憶部54は、商品券在高詳細情報Z10として、店舗STのバックヤードBYに設置された大金庫12の金券類保管庫81に保管する商品券Sに関する券種、版数および券番号等の在高情報Z11と、取引用保管庫13に収納されて商品券売り場SF1に持ち出される商品券Sに関する券種、版数および券番号等の在高情報Z12と、予約販売分の商品券Sに関する券種、版数および券番号等の在高情報Z13とを別々に記憶する。また、出納機記憶部54は、商品券取引明細情報Z14として、取引種別、券種、版数、券番号、取引日時等を記憶する。また、商品券在高詳細情報Z10をもとに集計される、店舗STのバックヤードBYに設置された大金庫12の金券類保管庫81に保管する商品券Sに関する在高情報Z1と、取引用保管庫13に収納されて商品券売り場SF1に持ち出される商品券Sに関する在高情報Z2と、予約販売分の商品券Sに関する在高情報Z3とを別々に記憶する。
商品券管理装置14を構成する商品券払出装置15aは、店員により装填される1000円商品券Sを集積状態で収納する開閉可能なカバーを有する収納部121aと、収納部121aに収納された1000円商品券Sを一枚ずつ取り込んで計数しつつ繰り出す計数繰出部122aと、計数繰出部122aで繰り出された1000円商品券Sを取り出し可能に集積させる払出口123aと、計数繰出部122aを制御する払出装置制御部124aとを有している。商品券払出装置15aは、払出装置制御部124aが管理装置本体16からの指令信号に基づいて、設定された枚数の1000円商品券Sを、収納部121aから計数繰出部122aで計数しつつ繰り出して払出口123aに集積させる。
収納部121aは、カバーが開閉可能となっており、開状態で1000円商品券Sが装填されたり、取り出されたりする。商品券払出装置15aは、収納部121aを閉状態でロックする収納部ロック機構125aを有している。収納部ロック機構125aは、別体の収納部鍵126(鍵)でロックおよびロック解除が行われることになる。収納部鍵126は管理ポスト24の第2引出部72に収納される運用となっている。なお、収納部鍵126を、取引用保管庫13または保管庫収納領域82に保管する運用としても良い。これにより、第2引出部72に収納する鍵の数を減らすことができる。
図1に示すように、商品券払出装置15aは、その上部に収納部121aが設けられており、その前面側の下部に払出口123aが設けられている。図2に示すように、収納部121aには、上下に集積された状態で1000円商品券Sがセットされることになり、計数繰出部122aは収納部121aにセットされた1000円商品券Sを下側のものから順に取り込む。また、計数繰出部122aは、取り込んだ順に1000円商品券Sを払出口123aへ繰り出すことになり、払出口123aは、繰り出された順に1000円商品券Sを下から上へと集積させる。よって、商品券払出装置15aにおいては、払出口123aが空の状態で払い出しを行うと、払い出しの開始時に収納部121a内で一番下にあった1000円商品券Sが、払出口123aにおいても一番下になる。そのとき、1000円商品券Sは、収納部121aにおいて下方に向いている面が、払出口123aにおいても下方に向くようになっている。
商品券管理装置14を構成する商品券払出装置15bは、500円商品券Sを収納し払い出す以外は商品券払出装置15aと同様のものである。よって、商品券払出装置15bは、収納部121aと同様の構造であって500円商品券Sを収納する収納部121bと、計数繰出部122aと同様の構造であって500円商品券Sを計数しつつ繰り出す計数繰出部122bと、払出口123aと同様の構造であって計数繰出部122bで繰り出された500円商品券Sを取り出し可能に集積させる払出口123bと、計数繰出部122bを制御する払出装置制御部124bと、を有している。商品券払出装置15bは、払出装置制御部124bが管理装置本体16からの指令信号に基づいて、設定された枚数の500円商品券Sを、収納部121bから計数繰出部122bで計数しつつ繰り出して払出口123bに集積させる。
商品券払出装置15bも、収納部121bを閉状態でロックする収納部ロック機構125bを有している。ここでは、収納部ロック機構125bは、商品券払出装置15aの収納部ロック機構125aと共通の収納部鍵126でロックおよびロック解除が行われるものとする。
商品券払出装置15bにおいても、払出口123bが空の状態で払い出しを行うと、払い出しの開始時に収納部121b内で一番下にあった500円商品券Sが、払出口123bにおいても一番下になる。そのとき、500円商品券Sは、収納部121bにおいて下方に向いている面が、払出口123bにおいても下方に向くようになっている。
以上により、図3に示す管理ポスト24は、第1引出部71が、図2に示す金券類保管庫81の開閉用の第1扉鍵106をロック可能に保管することになり、第2引出部72が、図2に示す保管庫収納領域82の開閉用の第2扉鍵107と、取引用保管庫13の開閉用の蓋体鍵113と、商品券払出装置15a,15bの開閉用の収納部鍵126とを、ロック可能に保管する。
図1に示すように、商品券管理装置14を構成する管理装置本体16は、店員による操作入力を受け付けると共に店員に向けて画面表示を行うタッチパネル式の操作表示部131と、店員に向けてアラーム等の音声出力を行う音声出力部132と、ロール紙等の用紙に印字を行うプリンタ133と、これらを制御すると共に商品券払出装置15a,15bを制御する図2に示す管理装置制御部134(第2在高管理部)と、取引用保管庫13および商品券払出装置15a,15bの商品券Sの在高や払い出し等のデータを記憶する管理装置記憶部135(第2記憶部)と、を有している。図4に示すように、管理装置記憶部135は、商品券在高詳細情報Z20として、店舗STのバックヤードBYに設置された大金庫12の金券類保管庫81に保管する商品券Sに関する券種、版数および券番号等の在高情報Z21と、取引用保管庫13に収納されて商品券売り場SF1に持ち出される商品券Sに関する券種、版数および券番号等の在高情報Z22と、予約販売分の商品券Sに関する券種、版数および券番号等の在高情報Z23とを別々に記憶する。また、管理装置記憶部135は、商品券取引明細情報Z24として、取引種別、券種、版数、券番号、取引日時等を記憶する。管理装置本体16は、管理装置制御部134が出納機11の出納機制御部53と通信可能に接続されており、出納機11とで販売用の商品券Sの商品券在高詳細情報および商品券取引明細情報を含む在高連携を行う。すなわち、管理装置記憶部135の商品券在高詳細情報Z20および商品券取引明細情報Z24を含む在高情報と、出納機記憶部54の商品券在高詳細情報Z10および商品券取引明細情報Z14を含む在高情報とを連携させる。これにより、払い出し、予約払い出し、予約販売等の取引の都度更新される管理装置記憶部135の商品券在高詳細情報および商品券取引明細情報を含む在高情報が、出納機記憶部54の記憶データに反映される。また、在高連携により、後述する入庫処理、補充処理等により更新される出納機記憶部54の商品券在高詳細情報Z10および商品券取引明細情報Z14を含む在高情報が、管理装置記憶部135の記憶データに反映されることになる。
図5に示すように、商品券Sはその券表面S1上に、版数L、券番号Nおよび額面Vが表示されている。ここで、版数Lとは、商品券Sの製造時のロット番号を示す組番号であり、券番号Nが同じでも異なる版数Lであれば違う商品券Sであるため問題なしとなる。逆に券番号Nが同じで版数Lも同じ商品券Sが複数あれば、いずれかが偽造されたものとなるため問題ありとなる。すなわち、各商品券Sは、版数Lおよび券番号Nの組み合わせによって、他の商品券Sと識別される。図5に示す商品券Sの具体例では、版数Lが「1234567」であり、券番号Nが「10000001」であり、額面Vが「500円」であることが、同一の券表面S1上に表示されている。
商品券Sは、図6に示すように、所定の束構成枚数で束ねられた券束S(a)の状態で取り扱われる場合と、図5に示すように、一枚ずつバラバラのバラ券S(b)の状態で取り扱われる場合とがある。
商品券Sは、同じ額面Vであり同じ版数Lであって券番号Nが連番のバラ券S(b)が所定の束構成枚数(例えば200枚)だけ、いずれも券表面S1を前にし、券番号Nが小さいものが前となるように番号順に重ねられ、束ねられた束状態とされて専門の納入業者から納入される運用となっている。
図6に示すように、このように束構成枚数のバラ券S(b)が束状態とされた券束S(a)は、容易にばらけないように、一束ずつ例えば透明の樹脂パックPでシュリンクパックされた状態で納入される。券束S(a)には、束構成枚数のバラ券S(b)と共に、商品券Sの額面Vと、版数Lと、最小の券番号Naと、最大の券番号Nbとが印字された表示シートHが、額面V、版数Lおよび券番号Na,Nbが目視可能な状態で同封されている。図6に示す券束S(a)の具体例では、額面Vが「500円」であり、版数Lが「1234567」であり、最小の券番号Naが「10000001」であり、最大の券番号Nbが「10000200」であることが、表示シートHに表示されている。
商品券Sは、このように券束S(a)の状態で、後述する入庫処理を経て、店舗ST内の管理室MRに設置された大元の大金庫12の金券類保管庫81内に入庫される。よって、大金庫12の金券類保管庫81内には、商品券Sがいずれも券束S(a)の状態で収納される運用となっている。ここで、金券類保管庫81内の券束S(a)は、大金庫12の第1扉92を開ければ直接取り出すことができる。同一の券束S(a)を構成する束構成枚数のバラ券S(b)は、すべて版数Lが同じとなっている。
図2に示すように、取引用保管庫13には、商品券Sの券束S(a)と、商品券Sのバラ状態のバラ券S(b)とが混在する可能性がある。取引用保管庫13に格納された券束S(a)およびバラ券S(b)は、取引用保管庫13に格納された状態のまま大金庫12の保管庫収納領域82に収納される。このため、取引用保管庫13に格納された券束S(a)およびバラ券S(b)は、大金庫12の第2扉102を開けても直接取り出すことはできないようになっている。
なお、取り扱われる商品券Sの券種については、任意に設定可能であるが、ここでは、上記したように、1000円商品券Sおよび500円商品券Sの2種類のみがある場合を例にとり説明する。また、券束S(a)とされる商品券Sの束構成枚数は、任意に設定可能であるが、ここでは額面によらず200枚に設定されている場合を例にとり説明する。
まず、商品券Sの取り扱いの運用面における概要を説明する。
店舗STでは、当日の営業開始前に、大元の大金庫12の金券類保管庫81内から当日の営業において必要とする分の商品券Sが取引用保管庫13の中に適宜補充されて商品券売り場SF1に運ばれる運用となっている。そして、商品券売り場SF1では、取引用保管庫13から取り出した1000円商品券Sを商品券払出装置15aに、取引用保管庫13から取り出した500円商品券Sを商品券払出装置15bに、それぞれセットする。営業開始後、お客から商品券Sの購入依頼があると、購入依頼があった商品券Sを、商品券払出装置15a,15bから払い出して販売し、あるいは取引用保管庫13の中から取り出して販売する。
例えば、1000円商品券Sの200枚の購入依頼であった場合に、店員は、管理装置本体16に1000円商品券Sの200枚の手払いでの払い出しを入力すると共に、取引用保管庫13から1000円商品券Sの200枚が束状態とされた券束S(a)を取り出し、これをほどいて、この200枚の1000円商品券Sをバラ券S(b)の状態として所定の商品券販売ケースに移し替えて包装しお客へ販売する。
また、例えば、1000円商品券Sの10枚の商品券Sの購入依頼があった場合に、店員は、管理装置本体16に1000円商品券Sの10枚の機械払いでの払い出しを入力する。すると、商品券払出装置15aが、バラ券S(b)の状態の1000円商品券Sを10枚払い出す。そして、店員は、払い出された10枚の1000円商品券Sを所定の商品券販売ケースに移し替えて包装しお客へ販売する。あるいは、1000円商品券Sのバラ券S(b)が商品券払出装置15aになければ、店員は、管理装置本体16に1000円商品券Sの10枚の手払いでの払い出しを入力する。そして、店員は、取引用保管庫13から、1000円商品券Sが200枚で束状態とされた券束S(a)をほどいて、バラ券S(b)として、その中から1000円商品券Sを10枚だけ取り出して所定の商品券販売ケースに移し替えて包装しお客へ販売する。
当日の営業が終了すると、商品券払出装置15a,15bの収納部121a,121bにある商品券Sを含む商品券売り場SF1で残った商品券Sを取引用保管庫13の中にすべて格納した上で大金庫12の保管庫収納領域82に取引用保管庫13ごと戻して格納する運用となっている。
つまり、金券類管理システム10においては、当日の営業で必要とする商品券Sが取引用保管庫13の中に格納された状態で大金庫12の保管庫収納領域82から運び出され、当日の営業で残った商品券Sが取引用保管庫13の中に残置されて大金庫12の保管庫収納領域82の中に戻されて保管がなされるようになっている。また、金券類管理システム10においては、大金庫12の中では、取引用保管庫13内の商品券Sと、それ以外となる金券類保管庫81にある商品券Sとが区別されて在庫管理される運用となっており、このような運用が毎営業日ごとに繰り返される。
毎営業日に管理室MRと商品券売り場SF1との間で移送される取引用保管庫13の中には、図6に示すようにシュリンクパックされた束状態の券束S(a)と、束状態からバラされてバラ状態で残置された束構成枚数未満の端数枚数のバラ券S(b)とが混在する可能性があり得るが、その場合であっても、金券類管理システム10は、券束S(a)の状態の商品券Sと、バラ券S(b)の状態の商品券Sとを区別して在庫管理するようになっている。
管理室MRに設置される出納機11は、店員による操作によって、出納機表示部51に表示された在庫管理メニュー画面から、商品券Sの取り扱い操作としての「入庫」、「補充」、「取引用保管庫持出」、「集計」、「洗い替え」、「取引用保管庫返却」等の各メニュー操作が可能となっている。なお、「集計」、「洗い替え」のメニューは、設定により、出納機管理装置本体の操作表示部の在庫管理メニューと商品券管理装置本体16の操作表示部131の在庫管理メニュー画面の双方またはいずれか一方に設けることが可能となっている。
[入庫処理]
店舗ST側が、商品券Sを専門業者からシュリンクパックされた券束S(a)の状態で購入して、大金庫12の金券類保管庫81内に入庫する際には、店舗ST側の店員のうち権限のある管理者が、入庫処理操作として、出納機11の出納機表示部51の在庫管理メニュー画面から、出納機入力部52によって「入庫」のメニューを選択し実行する。すると、出納機制御部53は、出納機表示部51を、図7に示すように、入庫画面141にして入庫処理を行う。なお、「入庫」のメニューは、入庫処理を行う権限を有する管理者が出納機11にログインした場合のみ選択可能となっている。
この入庫画面141は、金券類管理システム10において取り扱われる1000円商品券S用の選択タブ142と、金券類管理システム10において取り扱われる500円商品券S用の選択タブ143と、を含んでいる。
図7は、出納機入力部52への操作によって、500円商品券S用の選択タブ143が選択された状態の入庫画面141を示している。この入庫画面141は、商品券Sの版数の入力値を表示する「版数」入力値表示欄145と、券束S(a)の状態の連番からなる商品券Sの中の最も小さい券番号の入力値を表示する「最初の券番」入力値表示欄146と、枚数の入力値を表示する「枚数」入力値表示欄147と、これら「版数」入力値表示欄145、「最初の券番」入力値表示欄146および「枚数」入力値表示欄147への入力を行う際に用いられる入力用表示部151と、「戻る」ボタン表示部152と、「入庫取消」ボタン表示部153と、「登録」ボタン表示部154とを含んでいる。
入力用表示部151は、出納機入力部52への操作により数字を入力する際に用いられるテンキー表示部161と、出納機入力部52への操作によりテンキー表示部161を用いて入力された数字を表示する数字表示欄162と、テンキー表示部161を用いて入力された数字を出納機入力部52への操作により消去する際に用いられる「CE」ボタン表示部163と、版数入力時に用いられる「版数」ボタン表示部165と、券番号の入力時に用いられる「券番」ボタン表示部166と、枚数の入力時に用いられる「枚数」ボタン表示部167とを含んでいる。
ここで、入庫画面141は、出納機入力部52による入力前の初期状態では、「版数」入力値表示欄145および「最初の券番」入力値表示欄146が空欄となっており、500円商品券Sの枚数の「枚数」入力値表示欄147には、予め設定されたデフォルト値として200枚が表示されるようになっている。これは、500円商品券Sは、同じ版数であって券番号が連番となっている200枚が1パックの束券S(a)とされ、1パック単位で納入される運用となっているためである。なお、500円商品券Sの束券S(a)が複数パック納入される場合、同じ版数であって券番号が連番となっている商品券Sが、連番200枚ずつとなるように複数パックに分けられて納入される運用にもなっている。このように、納入される券束S(a)が1パック以外のパック数の場合、管理者は、出納機入力部52を操作し、テンキー表示部161を用いて、券番号が連番の商品券Sで構成される券束S(a)に応じた商品券Sの枚数をデフォルト値にかえて入力することになる。
なお、入庫画面141は、出納機入力部52による操作で1000円商品券S用の選択タブ142が選択入力された状態でも、同様に、「版数」入力値表示欄と、「最初の券番」入力値表示欄と、「枚数」入力値表示欄と、入力用表示部と、「戻る」ボタン表示部と、「入庫取消」ボタン表示部と、「登録」ボタン表示部とを含んでいる。
ここで、1000円商品券Sの「枚数」入力値表示欄には、予め設定されたデフォルト値として2000枚が表示されるようになっている。これは、1000円商品券Sは、同じ版数であって券番号が連番となっている2000枚が、連番200枚ずつとなるように10パックの束券S(a)に分けられ、10パック単位で納入される運用となっているためである。納入される券束S(a)が10パック以外の例えば20パック等のパック数の場合、管理者は、出納機入力部52を操作して、券番号が連番の商品券Sで構成される券束S(a)に応じた商品券Sの枚数をデフォルト値にかえて入力することになる。また、納入業社からの納入される以外に、閉店した他店舗から引き取った券束S(a)を入庫する場合があり、この場合も、管理者は、出納機入力部52を操作して、券番号が連番の商品券Sで構成される券束S(a)に応じた商品券Sの枚数をデフォルト値にかえて入力することになる。
具体的に、例えば、200枚の500円商品券で構成される券束S(a)を合計5束入庫する場合であって、これら5束それぞれの表示シートHに表示されている版数Lがすべて同じであり、これら5束それぞれの表示シートHに表示されている最小の券番号Naおよび最大の券番号Nbから、5束を構成する商品券Sの券番号がすべて連番である場合に、管理者は、出納機入力部52を操作して、まず、図7に示すように、入庫画面141において、1000円商品券S用の選択タブ142と、500円商品券S用の選択タブ143とのうちから、500円商品券S用の選択タブ143を選択入力する。
そして、管理者は、出納機入力部52を操作し、入力用表示部151を用いて5束共通の版数を入力する。すなわち、管理者は、出納機入力部52を操作して、入力用表示部151のテンキー表示部161を用いて版数を入力し、入力された版数の数字表示欄162での表示を確認しつつ、「版数」ボタン表示部165を選択入力する。すると、出納機制御部53は、版数を表示する「版数」入力値表示欄145に、この入力された版数を表示させる。図7では、版数として「1234567」が入力され、これを「版数」入力値表示欄145に表示している状態を示している。
また、管理者は、出納機入力部52を操作し、入力用表示部151を用いて、5束それぞれの表示シートHに表示されている各最小の券番号Naのうちの最も小さい番号を入力する。すなわち、管理者は、出納機入力部52を操作し、入力用表示部151のテンキー表示部161を用いて最も小さい番号を入力し、入力された券番号の数字表示欄162での表示を確認しつつ、「券番」ボタン表示部166を選択入力する。すると、出納機制御部53は、図7に示すように、最も小さい券番号を表示する「最初の券番」入力値表示欄146に、この入力された券番号を表示させる。図7では、最も小さい券番号として「10000001」が入力され、これを「最初の券番」入力値表示欄146に表示している場合を示している。このように、出納機入力部52には、商品券Sに表示された券番号が手入力される。
さらに、管理者は、出納機入力部52を操作し、入力用表示部151を用いて、5束分の商品券Sの合計枚数を入力する。すなわち、管理者は、出納機入力部52を操作し、入力用表示部151のテンキー表示部161を用いて枚数を入力し、入力された枚数の数字表示欄162での表示を確認しつつ、「枚数」ボタン表示部167を選択入力する。すると、出納機制御部53は、入庫画面141の枚数を表示する「枚数」入力値表示欄147に、この入力された枚数を表示させる。図7では、デフォルト値の「200」にかえて、5束分の枚数である「1000」が入力され、これを「枚数」入力値表示欄147に表示している場合を示している。
次に、これらの数値を確定して登録する場合、管理者は、出納機入力部52を操作し、「登録」ボタン表示部154を選択入力することになる。この操作によって、出納機制御部53が、「登録」ボタン表示部154が選択入力された入庫日時と、入庫画面141に入力された上記の情報とを、後述する補充処理に関して取引用保管庫13へ「未補充」である旨および後述する払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データとして、出納機記憶部54に記憶させる。それと共に、出納機制御部53は、この管理データを管理装置本体16に送信することになり、これにより、管理装置制御部134が、この管理データを管理装置記憶部135に記憶させる。
その結果、出納機記憶部54および管理装置記憶部135が、金券類保管庫81内に前日から残っていた商品券Sの管理データに今回の入庫処理で金券類保管庫81に入庫された商品券Sの管理データを加えた在高情報、すなわち今回の入庫処理後に金券類保管庫81に収納されている商品券Sの、券番号、金種および枚数を含む在高情報である第1在高情報を記憶することになる。この第1在高情報は、補充処理に関する情報が「未補充」であり払い出し処理に関する情報が「未払い出し」の商品券Sの在高情報である。これにより、大金庫12と同じ管理室MRに設置された出納機11と、商品券売り場SF1に設置された商品券管理装置14とが、金券類保管庫81の商品券Sの在高情報である第1在高情報を共有することになる。
また、出納機制御部53は、「登録」ボタン表示部154が選択入力されると、プリンタ55によって、上記した管理データを用紙に印字する。それと共に、出納機制御部53は、第1扉鍵106が収納されている管理ポスト24の第1引出部71の第1引出部ロック機構73によるロックを解除する。これにより、管理者は、大金庫12の金券類保管庫81への商品券Sの入庫が可能となる。なお、このとき、出納機制御部53は、第2引出部ロック機構74のロックは解除しない。つまり、出納機制御部53は、商品券Sを金券類保管庫81に入庫する操作が出納機入力部52に行われると、これに応じて、管理ポスト24の第1引出部ロック機構73および第2引出部ロック機構74のうちの第1引出部ロック機構73のみのロックを解除する。
例えば、券種として500円商品券Sが選択され、版数として「1234567」が入力され、最も小さい券番号として「10000001」が入力され、枚数として「1000」枚が入力されて、「登録」ボタン表示部154が押圧操作される。
すると、出納機制御部53は、補充処理に関して「未補充」であり払い出し処理に関して「未払い出し」の管理データである旨と、「登録」ボタン表示部154が選択入力された日時である入庫日時としての例えば「20XX/12/14 11:00」と、版数がいずれも「1234567」であって、券番号「10000001」~「10000200」までの連番の200枚の券束S(a)の状態の500円商品券Sと、版数がいずれも「1234567」であって、券番号「10000201」~「10000400」までの連番の200枚の券束S(a)の状態の500円商品券Sと、版数がいずれも「1234567」であって、券番号「10000401」~「10000600」までの連番の200枚の券束S(a)の状態の500円商品券Sと、版数がいずれも「1234567」であって、券番号「10000601」~「10000800」までの連番の200枚の券束S(a)の状態の500円商品券Sと、版数がいずれも「1234567」であって、券番号「10000801」~「10001000」までの連番の200枚の券束S(a)の状態の500円商品券Sとが、大金庫12の金券類保管庫81に入庫されたことを示す管理データを出納機記憶部54に記憶させる。それと共に、出納機制御部53は、この管理データを管理装置本体16に送信することになり、これを受けて、管理装置制御部134が、この管理データを管理装置記憶部135に記憶させる。この管理データは、券番号「10000001」~「10001000」までの連番の1000枚の500円商品券Sが大金庫12の金券類保管庫81に入庫されたことを示すデータである。
第1扉鍵106が収納されている第1引出部71の第1引出部ロック機構73によるロックが解除されると、管理者は、第1引出部71を筐体62から引き出して第1扉鍵106を取り出した後、第1引出部71を筐体62に押し込んでロックする。そして、管理者は、第1扉鍵106を用いて大金庫12の金券類保管庫81の第1扉ロック機構93による第1扉92のロックを解除し、第1扉92を開ける。この状態で、管理者は、入庫する商品券Sを第1保管部91に収納して、第1扉92を閉じ、第1扉鍵106を用いて第1扉ロック機構93で第1扉92をロックする。
その後、管理者は、出納機11の出納機入力部52へ、管理者のみが許可された第1扉鍵106の鍵返却操作を行う。すると、出納機制御部53が、第1引出部71の第1引出部ロック機構73によるロックを解除することになる。これにより、管理者は、第1引出部71を筐体62から引き出して第1扉鍵106を第1引出部71に戻し、その後、第1引出部71を筐体62に押し込んでロックする。
なお、情報が入力された状態の入庫画面141において、上記のように「登録」ボタン表示部154が選択入力されると、出納機制御部53は、出納機表示部51を、選択タブ142,143のうち直前に選択されていた選択タブが選択され、「版数」入力値表示欄145および「最初の券番」入力値表示欄146が空欄とされ、「枚数」入力値表示欄147がデフォルト値を表示させた初期状態の入庫画面141に戻す。
また、情報が入力された状態の入庫画面141において、上記のように「登録」ボタン表示部154ではなく、「戻る」ボタン表示部152が選択入力されると、出納機制御部53は、上記のように入力された情報を、出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶させることなく消去し、また、プリンタ55による印字も行わずに、出納機表示部51の表示を在庫管理メニュー画面に戻す。
ここで、直前の入庫処理で登録した管理データを取り消したい場合に、管理者は、出納機入力部52を操作し、初期状態の入庫画面141上で、「入庫取消」ボタン表示部153を選択入力する。すると、出納機制御部53は、直前の入庫処理で登録した、補充処理に関して「未補充」であり払い出し処理に関して「未払い出し」の管理データを出納機記憶部54から読み出し、図8に示すように、この管理データに基づく入庫取消画面171を出納機表示部51に表示させる。入庫取消画面171は、1000円商品券S用の選択タブ172と、500円商品券S用の選択タブ173とを有している。
図8は、500円商品券S用の選択タブ173が選択入力された状態の入庫取消画面171を示しており、この状態の入庫取消画面171は、直前の500円商品券Sの入庫処理で出納機記憶部54に記憶した、補充処理に関して「未補充」の管理データを一覧表示し、管理データに含まれる入庫日時を表示する「入庫日時」表示欄175と、この管理データに含まれる版数を表示する「版数」表示欄176と、この管理データに含まれる券番号を表示する「券番号」表示欄177と、これらを一覧表示する表示欄178と、「戻る」ボタン表示部181と、「取消」ボタン表示部182とを含んでいる。
具体的に、図8に示す例では、券種が500円商品券Sであることを示す選択タブ173が選択操作し最下行が選択された状態であり(図8の網掛け部分参照)、入庫取消画面171には、上記のように500円商品券Sの直前の入庫処理で出納機記憶部54に記憶された管理データに基づいて、「入庫日時」表示欄175に、直前に入庫処理が行われた券束S(a)の入庫日時である「20XX/12/14 11:00」を表示し、「版数」表示欄176に、直前に入庫処理が行われた券束S(a)の版数である「1234567」を表示し、「券番号」表示欄177に、直前に入庫処理が行われた券束S(a)の券番号の範囲「00010001-00012000」を表示している。
なお、図示は略すが、券種が1000円商品券Sであることを示す選択タブ172が選択入力された状態では、1000円商品券Sの直前の入庫処理で出納機記憶部54に記憶された管理データに基づいて、同様に、入庫取消画面171には、「入庫日時」表示欄に入庫日時を、「版数」表示欄に商品券Sの版数を、「券番号」表示欄に商品券Sの券番号の範囲を、それぞれ表示する。
入庫取消画面171で、管理者が、出納機入力部52を操作し、「取消」ボタン表示部182を選択入力すると、出納機制御部53は、入庫取消処理を実行して、入庫取消画面171に表示している、直前の入庫処理にて出納機記憶部54および管理装置記憶部135にそれぞれ記憶された管理データを出納機記憶部54および管理装置記憶部135からそれぞれ削除すると共に、削除された管理データをプリンタ55によって用紙に印字する。そして、出納機表示部51の表示を初期状態の入庫画面141に戻す。
それと共に、出納機制御部53は、第1扉鍵106が収納されている第1引出部71の第1引出部ロック機構73によるロックを解除する。すると、管理者は、第1引出部71を筐体62から引き出して第1扉鍵106を取り出した後、第1引出部71を筐体62に押し込んでロックする。そして、管理者は、第1扉鍵106を用いて大金庫12の金券類保管庫81の第1扉ロック機構93による第1扉92のロックを解除し、第1扉92を開けて、用紙に印字された削除された管理データの券束S(a)が大金庫12の金券類保管庫81内にあることを確認する。そして、第1扉92を閉じ、第1扉鍵106を用いて第1扉ロック機構93で第1扉92をロックする。
その後、管理者は、出納機11の出納機入力部52へ第1扉鍵106の鍵返却操作を行う。すると、出納機制御部53が、管理ポスト24の第1引出部71の第1引出部ロック機構73によるロックを解除することになる。これにより、管理者は、第1引出部71を筐体62から引き出して第1扉鍵106を第1引出部71に戻した後、第1引出部71を筐体62に押し込んでロックする。
他方、同じ入庫取消画面171で、「取消」ボタン表示部182ではなく、「戻る」ボタン表示部181が選択入力されると、出納機制御部53は、直前の入庫処理にて出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶された管理データを出納機記憶部54および管理装置記憶部135から削除することなく、また、プリンタ55による印字も行わずに、出納機表示部51の表示を初期状態の入庫画面141に戻す。
なお、入庫処理において、大金庫12の金券類保管庫81に入庫される複数束の券束S(a)のうちのいずれかの券束S(a)の版数が、他とは異なる版数である場合、この券束S(a)については、別に入庫処理を行う。また、入庫される複数束の券束S(a)のうちのいずれかの束が、他とは連番にならない場合、この券束S(a)についても、別に入庫処理を行う。
[補充処理]
営業日に、管理室MRの大金庫12から商品券Sを持ち出して商品券売り場SF1に移送する際には、管理者は、その前に、必要とする分の商品券Sを金券類保管庫81から保管庫収納領域82内の取引用保管庫13の中に適宜補充、すなわち移し替える。その際に、管理者は、補充処理操作として、出納機11の出納機入力部52を操作して、出納機表示部51の在庫管理メニュー画面から、「補充」のメニューを選択入力する。すると、出納機制御部53は、出納機表示部51を、図9に示すような補充画面191にして補充処理を行う。この補充画面191は、1000円商品券S用の選択タブ192と、500円商品券S用の選択タブ193と、を含んでいる。なお、「補充」のメニューは、補充処理を行う権限を有する管理者が出納機11にログインした場合のみ選択可能となっている。
図9は、出納機入力部52の操作により、500円商品券S用の選択タブ193が選択入力された状態の補充画面191を示しており、この補充画面191は、500円商品券S用の、出納機記憶部54に記憶されている補充処理に関する情報を含む管理データに基づいて、大金庫12の金券類保管庫81に入庫された500円商品券Sの券束S(a)の情報を、補充処理に関する情報を含んでリストにして表示するリスト表示部195を有している。
リスト表示部195は、券束S(a)を構成する商品券Sの版数を表示する版数表示欄201と、この券束S(a)を構成する連番の券番号を表示する券番号表示欄202と、この券束S(a)の補充処理に関する状態を表示する状態表示欄203とを、同列の列表示205として表示している。この金券類管理システム10では、版数が小さいもの、同じ版数の場合には券番号が小さいものを、識別番号が小さいものとして取り扱う。よって、リスト表示部195では、このような列表示205を、券束S(a)毎に、版数の小さい順、同じ版数の場合は券番号の小さい順に並べて表示している。補充画面191は、「戻る」ボタン表示部212と、「補充取消」ボタン表示部213と、「登録」ボタン表示部214とを含んでいる。
ここで、券束S(a)が、大金庫12の金券類保管庫81から取引用保管庫13に補充済みである場合は、この券束S(a)の列表示205の状態表示欄203には、補充処理に関する情報として、「補充済み」である旨と、補充日時とを表示させることになり、大金庫12の金券類保管庫81から取引用保管庫13に補充済みでない券束S(a)の列表示205の状態表示欄203は、空欄としている。
出納機制御部53は、券束S(a)が補充済みである場合の列表示205を、このような状態表示欄203の表示を含めて、補充済みでない基本表示パターンの列表示205とは異なる補充済み表示パターン(図9のハッチング部分参照)として、視覚的に明確に区別する。例えば、列表示205の基本表示パターンは、状態表示欄203が空欄とされ、背景が白色でテキストが黒色とされる。また、列表示205の補充済み表示パターンは、状態表示欄203に、補充処理に関して「補充済み」である旨と補充日時とを表示させ、例えば背景が灰色でテキストが黒色とされる。
また、出納機制御部53は、出納機入力部52を操作により、基本表示パターンの列表示205が、取引用保管庫13への補充の選択のために選択操作されると、その列表示205の状態表示欄203に、補充処理に関する情報として、選択されたことを示す「取引用保管庫へ補充」のテキストを表示させることになる。
なお、管理データに基づいて基本表示パターンで表示された列表示205のみが、補充処理に関して「未補充」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨の情報を、状態表示欄203を空欄とすることで表示しており、このように基本表示パターンで表示された列表示205のみが、取引用保管庫13への補充対象としての選択が可能となっている。言い換えれば、補充済み表示パターンで表示された列表示205のみが、補充処理に関する情報として、「補充済み」である旨の情報を含む管理データを表示させており、補充済み表示パターンで表示された列表示205は、取引用保管庫13への補充対象としての選択が不可となっている。
出納機制御部53は、基本表示パターンから選択操作された選択状態の列表示205を、このような状態表示欄203の表示を含めて、基本表示パターンおよび補充済み表示パターンとは異なる選択済み表示パターン(図9の網掛け部分参照)として、視覚的に明確に区別する。列表示205の選択済み表示パターンは、例えば、状態表示欄203に「取引用保管庫へ補充」のテキストを表示させ、背景が緑色でテキストが黒色とされる。言い換えれば、選択済み表示パターンは、他の基本表示パターンおよび補充済み表示パターンよりも目立つカーソル表示となっている。
ここで、このように選択状態にある列表示205が、出納機入力部52を操作により、再度選択操作されると、出納機制御部53は、この列表示205の選択を解除し、その列表示205を、基本表示パターンに戻す。すなわち、補充処理に関して「補充済み」でない券束S(a)の「補充済み」への選択は、変更が可能となっている。
なお、同一の補充処理で、券束S(a)を複数束、取引用保管庫13に補充する場合、管理者は、出納機入力部52を操作して、選択する複数の列表示205を選択入力する。すると、出納機制御部53は、選択入力された複数の列表示205を、すべて選択状態として、これらの列表示205を選択済み表示パターンにする。
ここで、補充画面191は、出納機入力部52の操作により、1000円商品券S用の選択タブ192が選択操作されて選択された状態でも、同様に、1000円商品券S用の管理データに基づいて、大金庫12の金券類保管庫81に入庫された1000円商品券Sの券束S(a)の情報を、補充処理の情報と共にリストにして表示するリスト表示部と、「戻る」ボタン表示部と、「補充取消」ボタン表示部と、「登録」ボタン表示部とを含んでいる。
なお、同一の補充処理で、200枚の500円商品券で構成される券束S(a)と、1000円商品券Sが200枚で構成される券束S(a)とを、取引用保管庫13に補充する場合、出納機入力部52の操作により、500円商品券S用の選択タブ193を選択操作して、所望の列表示205を選択操作して選択済み表示パターンにすると共に、1000円商品券S用の選択タブ192を選択操作して、同様に所望の列表示を選択操作して選択済み表示パターンにすることになる。
具体的に、例えば、200枚の500円商品券Sで構成される券束S(a)を1束、大金庫12の金券類保管庫81から取引用保管庫13に補充する場合、管理者は、まず、出納機入力部52を操作して、図9に示すように、補充画面191において、1000円商品券S用の選択タブ192と、500円商品券S用の選択タブ193とのうちから、500円商品券S用の選択タブ193を選択入力する。
そして、管理者は、出納機入力部52を操作して、補充する500円商品券Sの券束S(a)の列表示205を選択入力する。すると、出納機制御部53は、押圧操作された列表示205の状態表示欄203に「取引用保管庫へ補充」のテキストを表示させて、この列表示205を選択済み表示パターンで表示する。図9では、版数が「1234567」であり、券番号が「10000401」~「10000600」の500円商品券Sで構成される券束S(a)を選択入力した状態を示している。
なお、200枚の500円商品券Sで構成される券束S(a)を複数束、大金庫12の金券類保管庫81から取引用保管庫13に補充する場合、管理者は、出納機入力部52を操作して、所望の複数の列表示205を選択入力して選択済み表示パターンにする。また、200枚の500円商品券Sで構成される券束S(a)に合わせて、200枚の1000円商品券Sで構成される券束S(a)を、取引用保管庫13に補充する場合、管理者は、その後、出納機入力部52を操作して、1000円商品券S用の選択タブ192を選択入力して、同様に所望の列表示を選択操作して選択済み表示パターンにする。
次に、管理者は、出納機入力部52を操作して、「登録」ボタン表示部214を選択入力することになる。この操作によって、出納機制御部53が、補充処理にて選択されて選択済み表示パターンとされた券束S(a)について、出納機記憶部54に記憶されている版数および券番号を含む管理データに対し、「登録」ボタン表示部214が押圧操作された補充日時を加えて記憶させると共に、払い出し処理に関する情報を「未払い出し」の旨のまま、補充処理に関する情報を、「未補充」から「補充済み」である旨に変更して記憶させる。それと共に、出納機制御部53は、この管理データを管理装置本体16に送信する。すると、管理装置制御部134が、受信したこの管理データをもとに、同様にして、管理装置記憶部135に記憶されている対応する管理データを、補充処理に関して「未補充」から「補充済み」である旨に変更して記憶させる。すなわち、今回の補充処理によって金券類保管庫81から取引用保管庫13に補充する商品券Sの数量を含む管理データを出納機11および商品券管理装置14に登録することになり、これに応じて、出納機11および商品券管理装置14が、今回の補充処理前までに出納機11および商品券管理装置14に登録されていた金券類保管庫81の在高から、取引用保管庫13に補充した商品券Sの数量を含む管理データを差し引くことになる。
これにより、出納機記憶部54および管理装置記憶部135は、金券類保管庫81に残っている、補充処理に関して「未補充」であり払い出し処理に関して「未払い出し」の商品券Sの在高情報である第1在高情報を記憶する。また、出納機記憶部54および管理装置記憶部135は、取引用保管庫13に前日から残っていた、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」の商品券Sと、今回の補充処理で金券類保管庫81から補充された、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」の商品券Sとの在高情報である第2在高情報を記憶する。この第2在高情報は、商品券売り場SF1に持ち出し可能な取引用保管庫13に金券類保管庫81から補充された商品券Sの在高情報である。この第2在高情報は、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」の商品券Sの在高情報であって、商品券管理装置14が管理対象とする商品券Sに関する在高情報である。管理装置記憶部135は、出納機11から受信した第2在高情報を記憶する。
また、「登録」ボタン表示部214が選択入力されると、出納機制御部53は、プリンタ55によって、これら補充日時と、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である商品券Sの管理データを用紙に印字する。それと共に、出納機制御部53は、第1扉鍵106が収納されている第1引出部ロック機構73のロックを解除すると共に、第2扉鍵107が収納されている第2引出部ロック機構74のロックを解除する。つまり、出納機制御部53は、商品券Sを金券類保管庫81から取引用保管庫13に補充する操作が出納機入力部52に入力されると、これに応じて、管理ポスト24の第1引出部ロック機構73および第2引出部ロック機構74の両方のロックを解除する。これにより、金券類保管庫81における取引用保管庫13への商品券Sの出庫と、取引用保管庫13における金券類保管庫81からの商品券Sの補充とが可能となる。
例えば、図9に示すように、出納機入力部52への操作により、券種として500円商品券Sが選択され、版数が「1234567」の券番号が「10000401」~「10000600」の券束S(a)の列表示205が選択入力されて、「登録」ボタン表示部214が選択入力されると、出納機制御部53は、出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶されている、版数が「1234567」の券番号が「10000401」~「10000600」の券束S(a)の管理データに、「登録」ボタン表示部214が押圧操作された補充日時である例えば「20XX/12/15 11:00」を加えて記憶すると共に、この管理データの払い出し処理に関する情報を「未払い出し」のまま、補充処理に関する情報を、「未補充」から「補充済み」である旨に変更して記憶させる。
補充画面191において、このように「登録」ボタン表示部214が押圧操作されると、出納機制御部53は、今回補充が行われた券束S(a)の列表示205を補充済み表示パターンとした補充画面191を出納機表示部51に表示させる。
第1扉鍵106が収納されている第1引出部71の第1引出部ロック機構73によるロックが解除されると共に、第2扉鍵107が収納されている第2引出部72の第2引出部ロック機構74によるロックが解除されると、管理者は、第1引出部71を筐体62から引き出して第1扉鍵106を取り出した後、第1引出部71を筐体62に押し込んでロックする。それと共に、管理者は、第2引出部72を筐体62から引き出して第2扉鍵107および蓋体鍵113を取り出した後、第2引出部72を筐体62に押し込んでロックする。
そして、管理者は、第1扉鍵106を用いて大金庫12の金券類保管庫81の第1扉ロック機構93による第1扉92のロックを解除し、第1扉92を開けて、用紙に印字されたデータをもとに、補充用の商品券Sを第1保管部91から取り出す。補充用の商品券Sを第1保管部91から取り出すと、管理者は、第1扉92を閉じて、第1扉鍵106を用いて第1扉ロック機構93により第1扉92をロックする。
また、管理者は、第2扉鍵107を用いて大金庫12の保管庫収納領域82の第2扉ロック機構103による第2扉102のロックを解除し、第2扉102を開ける。そして、管理者は、取引用保管庫13を保管庫収納領域82から取り出し、蓋体鍵113を用いて取引用保管庫13の蓋体111の蓋体ロック機構112によるロックを解除し、蓋体111を開けて、補充用の商品券Sを取引用保管庫13に収納する。補充用の商品券Sを取引用保管庫13に収納すると、管理者は、蓋体111を閉じて、蓋体鍵113を用いて蓋体ロック機構112により蓋体111をロックする。その後、管理者は、取引用保管庫13を保管庫収納領域82に収納し、第2扉102を閉じて、第2扉鍵107を用いて第2扉ロック機構103により第2扉102をロックする。
その後、管理者は、出納機11の出納機入力部52へ、第1扉鍵106、第2扉鍵107および蓋体鍵113の鍵返却操作を行う。すると、出納機制御部53が、管理ポスト24の第1引出部ロック機構73および第2引出部ロック機構74のロックを解除することになる。すると、管理者は、第1引出部71を筐体62から引き出して第1扉鍵106を第1引出部71に戻した後、第1引出部71を筐体62に押し込んでロックすると共に、第2引出部72を筐体62から引き出して第2扉鍵107および蓋体鍵113を第2引出部72に戻した後、第2引出部72を筐体62に押し込んでロックする。
なお、同じ補充画面191で、上記のように「登録」ボタン表示部214ではなく、「戻る」ボタン表示部212が選択入力操作されると、出納機制御部53は、管理データを変更することなく、プリンタ55による印字も行わずに、出納機表示部51の表示を在庫管理メニュー画面に戻す。
また、直前の補充処理で、補充処理に関する情報が「補充済み」である旨の情報に変更された管理データを、「未補充」である旨の管理データに戻したい場合に、管理者は、出納機入力部52への操作により、同じ補充画面191上で、「補充取消」ボタン表示部213を選択入力する。すると、出納機制御部53は、管理データを出納機記憶部54から読み出し、これに基づいて、図10に示すように、出納機表示部51に補充取消画面221を表示させる。補充取消画面221は、1000円商品券S用の選択タブ222と、500円商品券S用の選択タブ223とを有している。
図10は、出納機入力部52への操作により、500円商品券S用の選択タブ223が選択入力された状態を示しており、出納機記憶部54に記憶されている500円商品券S用の管理データに基づいて、大金庫12の金券類保管庫81に入庫された500円商品券Sの券束S(a)の情報を、補充処理の情報を含んでリストにして表示するリスト表示部225を有している。
リスト表示部225は、券束S(a)を構成する商品券Sの版数を表示する版数表示欄231と、この券束S(a)を構成する連番の券番号を表示する券番号表示欄232と、この券束S(a)の補充処理の状態を表示する状態表示欄233とを、同列の列表示235として表示している。リスト表示部225では、このような列表示235を、券束S(a)毎に、版数の小さい順、同じ版数の場合は券番号の小さい順に並べて表示している。補充取消画面221は、「戻る」ボタン表示部241と、「取消」ボタン表示部242とを含んでいる。
ここで、リスト表示部225の状態表示欄233には、補充処理に関する情報として、券束S(a)が取引用保管庫13に補充済みである場合は、「補充済み」である旨と補充日時とを表示させることになり、補充済みでない列表示205は空欄としている。よって、直前に補充処理が行われた券束S(a)の列表示235の状態表示欄233も、「補充済み」である旨と補充日時とを表示させている。
出納機制御部53は、直前に補充処理が行われた以外であって補充済みである場合の列表示235を、このような状態表示欄233の表示を含めて、補充済みでない基本表示パターンの列表示235とは異なる補充済み表示パターン(図10のハッチング部分参照)として、視覚的に明確に区別する。例えば、列表示235の基本表示パターンは、補充処理に関して「未補充」であることを示すように状態表示欄233が空欄とされ、背景が白色でテキストが黒色とされる。また、列表示235の直前に補充処理が行われた以外の補充済み表示パターンは、状態表示欄233に「補充済み」である旨と補充日時とを表示させ、例えば背景が灰色でテキストが黒色とされる。
また、出納機制御部53は、補充取消画面221において、直前に補充処理が行われた500円商品券Sの券束S(a)の列表示235を、基本表示パターンおよび補充済み表示パターンとは異なる、取消対象表示パターン(図10の網掛け部分参照)として、視覚的に明確に区別する。列表示235の取消対象表示パターンは、例えば、背景が緑色でテキストが黒色とされる。言い換えれば、取消対象表示パターンは、他の基本表示パターンおよび補充済み表示パターンよりも目立つカーソル表示となっている。
ここで、補充取消画面221は、1000円商品券S用の選択タブ222が選択入力された状態でも、同様に、1000円商品券S用の、補充処理に関する情報を含む管理データに基づいて、大金庫12の金券類保管庫81に入庫された1000円商品券Sの券束S(a)の情報を、補充処理の情報と共にリストにして表示するリスト表示部と、「戻る」ボタン表示部と、「取消」ボタン表示部とを含んでいる。そして、出納機制御部53は、直前に補充処理が行われた1000円商品券Sの券束S(a)の列表示235を取消対象表示パターンとする。
具体的に、図10に示す例では、券種が500円商品券Sであることを示す選択タブ223が選択入力された状態であり、上記のように500円商品券Sの直前に補充処理が行われた管理データに基づいて、補充取消画面221の版数表示欄231に、直前に補充処理が行われた券束S(a)の版数である「1234567」を表示し、券番号表示欄232に、直前に補充処理が行われた券束S(a)の券番号である「10000401」~「10000600」を表示し、状態表示欄233に、直前に補充処理が行われた券束S(a)の補充日時である「20XX/12/15 11:00」を表示している列表示235が、他の列表示235とは異なる取消対象表示パターンで表示されている。
言い換えれば、図10に示す例では、券束S(a)の版数が「1234567」であって券番号が「10000001」~「10000200」の200枚の500円商品券Sと、券束S(a)の版数が「1234567」であって券番号が「10000201」~「10000400」の200枚の500円商品券Sと、券束S(a)の版数が「1234567」であって券番号が「10000401」~「10000600」の200枚の500円商品券Sとが、補充処理済みであって、そのうちの、版数が「1234567」であって券番号が連番で「10000401」~「10000600」の200枚の500円商品券Sが、直前に補充処理が行われ、今回取り消し操作を行っているカーソル表示状態である画面を示している。
補充取消画面221で、管理者が、出納機入力部52への操作により、「取消」ボタン表示部242を選択入力すると、出納機制御部53は、補充取消処理を実行して、補充取消画面221に取消対象表示パターンで表示している、直前の補充処理にて補充処理に関する情報が「補充済み」である旨の情報に書き換えられて出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶されている管理データの、補充処理に関する情報を「未補充」である旨の情報に戻して、この「未補充」である旨の情報を含む管理データをプリンタ55によって用紙に印字する。そして、補充取消画面221の表示において、取消対象表示パターンで表示していた直前に補充処理が行われた券束S(a)の列表示235を、基本表示パターンに戻す。それと共に、出納機制御部53は、第1扉鍵106が収納されている第1引出部ロック機構73のロックを解除すると共に、第2扉鍵107が収納されている第2引出部ロック機構74のロックを解除する。これにより、管理者は、上記と同様にして、金券類保管庫81および保管庫収納領域82を開き、取引用保管庫13を開いて、用紙に印字された管理データに基づいて、「未補充」に戻された、版数および券番号の券束S(a)が取引用保管庫13にあることを確認し、これを大金庫12の金券類保管庫81に戻す。
具体的に、図10に示す例で、「取消」ボタン表示部242が押圧操作されると、出納機制御部53は、出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶されている、版数が「1234567」であり、券番号が「10000401」~「10000600」であって、補充日時が「20XX/12/15 11:00」の券束S(a)の管理データについて、補充処理に関する情報を、補充日時を含まない「未補充」である旨の情報に戻すと共に、この「未補充」である旨の情報を含む管理データをプリンタ55によって用紙に印字する。
ここで、補充取消画面221において、1000円商品券S用の選択タブ222が押圧操作されて選択された状態で、同様に、管理者が、出納機入力部52への操作により、「取消」ボタン表示部242を選択入力すると、出納機制御部53は、出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶されている、直前に補充処理が行われた1000円商品券Sの券束S(a)の管理データについて、払い出し処理に関する情報を「未払い出し」のまま、補充処理に関する情報を「未補充」である旨の情報に戻すと共に、この「未補充」である旨の情報を含む管理データをプリンタ55によって用紙に印字する。なお、選択タブ222,223のうち、選択された一方の取消対象表示パターンで表示されている管理データのみが、「取消」ボタン表示部242の選択入力によって補充取消処理される。
ここで、同じ補充取消画面221で、「取消」ボタン表示部242ではなく、「戻る」ボタン表示部241が選択入力されると、出納機制御部53は、出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶されている、直前に補充処理が行われた管理データをそのままで、また、プリンタ55による印字も行わずに、直前に補充処理が行われた券束S(a)の列表示235を、補充済み表示パターンに戻した補充画面191を出納機表示部51に表示させる。
以上のようにして、商品券売り場SF1に設置された管理装置本体16と、大金庫12と同じ管理室MRに設置された出納機11とは、商品券Sの管理データを共有することになる。
なお、設定により、上記した補充処理の機能を、商品券管理装置14の管理装置本体16に移行して、店員が行うようにすることも可能である。
[取引用保管庫持出処理]
営業日に、大金庫12の保管庫収納領域82から商品券Sが格納された取引用保管庫13を商品券売り場SF1に持ち出す際に、店員は、出納機11の出納機入力部52を操作して、出納機表示部51の在庫管理メニュー画面から、「取引用保管庫持出」のメニューを選択入力する。なお、「取引用保管庫持出」のメニューは、管理者ではなくその下位の店員であっても、取引用保管庫持出処理を行う権限を有する店員が出納機11にログインした場合には選択可能となっている。「取引用保管庫持出」のメニューが選択入力されると、出納機制御部53は、管理ポスト24の第1引出部ロック機構73および第2引出部ロック機構74のうち、第2扉鍵107、蓋体鍵113および収納部鍵126が収納されている第2引出部ロック機構74のみのロックを解除する。つまり、出納機制御部53は、取引用保管庫13を保管庫収納領域82から持ち出す操作が出納機入力部52に行われると、これに応じて、管理ポスト24の第1引出部ロック機構73および第2引出部ロック機構74のうちの第2引出部ロック機構74のみのロックを解除する。すると、店員は、第2引出部72を筐体62から引き出して第2扉鍵107、蓋体鍵113および収納部鍵126を取り出した後、第2引出部72を筐体62に押し込んでロックする。
そして、店員は、第2扉鍵107を用いて大金庫12の第2扉ロック機構103による第2扉102のロックを解除し、保管庫収納領域82の第2扉102を開ける。この状態で、店員は、取引用保管庫13を保管庫収納領域82から取り出した後、第2扉102を閉じて、第2扉鍵107を用いて第2扉ロック機構103により第2扉102を第1保管部91にロックする。
その後、店員は、出納機11の出納機入力部52へ第2扉鍵107の鍵返却操作を行う。すると、出納機制御部53が、第2引出部72の第2引出部ロック機構74によるロックを解除することになる。すると、店員は、第2引出部72を筐体62から引き出して第2扉鍵107を第2引出部72に戻した後、第2引出部72を筐体62に押し込んでロックする。店員は、取引用保管庫13、蓋体鍵113および収納部鍵126を、商品券売り場SF1に運び、営業終了まで商品券売り場SF1側で保管する。
ここで、前日に商品券払出装置15aにセットされた1000円商品券Sおよび前日に商品券払出装置15bにセットされた500円商品券Sは、いずれも、前日の営業後に、残った分が全て、商品券払出装置15a,15bから取り出され、取引用保管庫13に戻される運用となっている。その結果、当日の営業前の取引用保管庫13には、券束S(a)の状態にはない端数(つまり200枚未満)の枚数である1000円商品券Sのバラ券S(b)および500円商品券Sのバラ券S(b)が概ね収納されている。
商品券売り場SF1において、店員は、蓋体鍵113を用いて取引用保管庫13の蓋体111の蓋体ロック機構112によるロックを解除して、蓋体111を開け、必要な商品券Sを取引用保管庫13から取り出す。そして、店員は、収納部鍵126を用いて商品券払出装置15a,15bの収納部ロック機構125a,125bによる収納部121a,121bのロックを解除し、収納部121a,121bを開けて、取引用保管庫13から取り出した1000円商品券Sのバラ券S(b)を収納部121aに、500円商品券Sのバラ券S(b)を収納部121bに、それぞれ収納する。
このように1000円商品券Sのバラ券S(b)が当日の営業前に商品券払出装置15aにセットされることになり、その際に、バラ券S(b)は、版数の順、同じ版数では券番号の順に揃えられて、版数が最も小さく券番号の最も小さい番号の商品券Sを下側にして商品券払出装置15aの収納部121aに番号順にセットされる運用となっている。また、500円商品券Sのバラ券S(b)が当日の営業前に商品券払出装置15bにセットされることになり、その際に、バラ券S(b)は、版数の順、同じ版数では券番号の順に揃えられて、版数が最も小さく券番号の最も小さい番号の商品券Sを下側にして商品券払出装置15bの収納部121bに番号順にセットされる運用となっている。1000円商品券Sおよび500円商品券Sのいずれにおいても、バラ券S(b)に不足がある場合は、束券S(a)のうち、版数が最も小さく、同じ版数では券番号の最も小さいバラ券S(b)を含む束券S(a)からバラ券S(b)を作ってセットする。この場合も、作られたバラ券S(b)は、券番号の順に揃えられて券番号の最も小さい番号の商品券Sを下側にして、収納部121a,121bに番号順にセットされる運用となっている。このように束券S(a)からバラ券S(b)とされた商品券Sについては、操作表示部131への版数、最小の券番号および枚数を含んだ入力により、管理装置制御部134が管理装置記憶部135にバラ券S(b)の状態の商品券Sとして記憶する。
ここで、バラ券S(b)の中から、手払い用のバラ券S(b)を準備する場合、商品券払出装置15aにセットされるバラ券S(b)よりも、版数が大きく、同じ版数では券番号が大きいものを手払い用として準備する。そして、手払い用のバラ券S(b)の中で、最も小さい版数で、最も小さい券番号が操作表示部131に入力される。これを受けて管理装置制御部134は、商品券払出装置15aにセットされたバラ券S(b)の状態の1000円商品券Sと、商品券払出装置15bにセットされたバラ券S(b)の状態の500円商品券Sと、手払い用のバラ券S(b)の状態の1000円商品券Sと、手払い用のバラ券S(b)の状態の500円商品券Sとを、別々に、それぞれの版数および券番号を含んで管理装置記憶部135に記憶して管理する。
収納部121a,121bへのセット用の商品券Sを取引用保管庫13から取り出すと、店員は、蓋体111を閉じて、蓋体鍵113を用いて蓋体ロック機構112により蓋体111をロックする。また、商品券Sを収納部121a,121bに収納すると、店員は、収納部121a,121bを閉じて、収納部鍵126を用いて収納部ロック機構125a,125bにより収納部121a,121bを閉状態でロックする。
商品券売り場SF1に配設される管理装置本体16は、店員による操作によって、操作表示部131に表示された在庫管理メニュー画面から、商品券Sの取り扱い操作としての「商品券払い出し」、「商品券予約払い出し」、「予約販売処理」、「排除」等の各メニュー操作が可能となっている。なお、管理装置本体16の操作表示部131の在庫管理メニュー画面に、「集計」、「洗い替え」のメニューを設けるようにしてもよい。
[払い出し処理]
商品券売り場SF1に移送された取引用保管庫13の中の商品券Sは、そのすべてが商品券払出装置15a,15bにセットされて機械払いされる形態でも、または、そのすべてが店員の手によって手払いされる形態でも、または、その一部が商品券払出装置15a,15bにセットされて機械払いされる形態で、且つその残りの一部が店員の手によって手払いされる形態であっても良いが、いずれの形態であっても払い出しの管理を管理装置本体16で行う。
ここでは、バラ券S(b)の状態の1000円商品券Sは基本的に商品券払出装置15aにセットされて機械払いされ、バラ券S(b)の状態の500円商品券Sは基本的に商品券払出装置15bにセットされて機械払いされ、手払い用のバラ券S(b)の状態の1000円商品券Sの一部およびバラ券S(b)の状態の500円商品券Sの一部が取引用保管庫13の中にそのまま保管されて必要により店員の手によって手払いされる形態について説明する。なお、上記したように、機械払い用のバラ券S(b)の状態の商品券Sは、版数の小さい順に、同じ版数の場合は券番が小さい順に、下から順に商品券払出装置15a,15bにセットされることになり、手払い用のバラ券S(b)の状態の商品券Sは、機械払い用よりも版数が大きく、同じ版数の場合は券番が大きいものが取引用保管庫13に所定の枚数だけ残されるようになっている。1000円商品券Sおよび500円商品券Sのいずれにおいても、手払い用のバラ券S(b)は、商品券払出装置15a,15bにセットされるバラ券S(b)とは、管理装置記憶部135において別々に記憶され、別々に管理される。ここでは、1000円商品券Sは全て版数が同じであって券番のみが異なり、500円商品券Sも全て版数が同じであって券番のみが異なる場合について説明する。
管理装置本体16の操作表示部131に、例えば券種を1000円商品券Sに指定する入力および払い出し数量の入力を含む所定の商品券払い出し操作が行われると、管理装置制御部134は、この商品券払い出し操作に応じた所定枚数の払い出し指示信号を商品券払出装置15aに対して出力する。すると、商品券払出装置15aの払出装置制御部124aが、計数繰出部122aを作動させて、収納部121aにセットされた1000円商品券Sを下から順番に1枚ずつ払出口123aに繰り出し、払い出し指示信号に含まれる所定の払い出し枚数の1000円商品券Sの払出口123aへの繰り出し動作が正常終了すると、計数繰出部122aを停止させる。これにより、1000円券のバラ券S(b)が、券番号の最も小さい番号の商品券Sから順に集積されて、払い出し枚数だけ払出口123aに払い出されることになる。それと共に、払出装置制御部124aは、今回の1000円券の払い出し処理が正常に完了した旨を含む信号を管理装置本体16に出力する。
すると、管理装置本体16の管理装置制御部134が、今回払い出した1000円券のバラ券S(b)の枚数および券番号を操作表示部131に表示させると共に、操作表示部131に商品券Sの払出口123aからの抜き取り案内を表示させる。すると、店員が、この案内にしたがって払出口123aの商品券Sを取り出す。そして、店員は、取り出した商品券Sの券番号と、管理装置本体16の操作表示部131に案内される商品券Sの券番号との照合一致を目視で行うと共に、商品券Sに汚れや折れ、破れ等の不具合がなければ、当該商品券Sをお客へ渡して販売する運用となっている。
また、上記のように、払出装置制御部124aから、今回の1000円券の払い出し処理が正常に完了した旨の信号が出力されると、管理装置制御部134は、管理装置記憶部135に記憶されている管理データのうち、今回の1000円券の払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「未払い出し」から「払い出し済み」である旨の情報に書き換えて記憶させる。管理装置制御部134は、払い出し処理が行われる都度、払い出し処理で更新された管理データを管理装置記憶部135に記憶させる。商品券管理装置14は、操作表示部131への入力操作で、管理装置制御部134が管理装置記憶部135から、その時点での商品券管理装置14の1000円商品券Sの在高を読み出し、これを操作表示部131に表示させるようになっている。
また、上記のように、払出装置制御部124aから、今回の1000円券の払い出し処理が正常に完了した旨の信号が出力されると、管理装置制御部134は、今回の1000円券の払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データを出納機11の出納機制御部53に出力する。すると、出納機制御部53は、出納機記憶部54に記憶されている管理データのうち、今回の1000円券の払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「未払い出し」から「払い出し済み」である旨の情報に書き換えて記憶させる。管理装置制御部134は、払い出し処理が行われる都度、払い出し処理により更新された管理データを出納機11に送信し、出納機制御部53は、払い出し処理により更新された管理データを受信する都度、出納機記憶部54の管理データを更新する。出納機11は、出納機入力部52への入力操作で、出納機制御部53が出納機記憶部54から、その時点での商品券管理装置14の1000円商品券Sの在高を読み出し、これを出納機表示部51に表示させるようになっている。
管理装置記憶部135および出納機記憶部54は、商品券払出装置15aによる払い出し処理後に取引用保管庫13および商品券払出装置15a,15bに残っている1000円商品券Sの、券番号、金種および枚数を含む在高情報である第2在高情報を、払い出し処理の都度更新して記憶する。この第2在高情報は、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」の商品券Sの在高情報である。言い換えれば、払い出し処理で払い出した1000円商品券Sの管理データを、払い出し処理の都度、取引用保管庫13および商品券払出装置15a,15bの商品券Sの管理データから減らす。
つまり、管理装置本体16の管理装置制御部134は、商品券払出装置15aから払い出された後に販売される1000円商品券Sの販売情報をもとに管理装置記憶部135の第2在高情報を更新し、当該更新に関する更新情報を出納機11へ送信する。管理装置制御部134は、1000円商品券Sの販売情報が入力される都度、管理装置記憶部135の第2在高情報を更新すると共に当該更新に関する更新情報を出納機11へ送信する。また、出納機制御部53は、管理装置本体16から受信した更新情報をもとに出納機記憶部54の第2在高情報を更新する。出納機制御部53は、管理装置本体16から更新情報を受信する都度、出納機記憶部54の第2在高情報を更新する。このように、管理装置本体16と出納機11とが、販売用の1000円商品券Sの在高連携を行う。これにより、出納機11の出納機入力部52へ1000円商品券Sの在高確認操作を行えば、出納機制御部53が出納機記憶部54から、その時点時点での商品券管理装置14の1000円商品券Sの在高を読み出し、これを出納機表示部51に表示させることができることになる。よって、出納機11および商品券管理装置14の両方で、在高確認を行う時点時点での商品券管理装置14の1000円商品券Sの第2在高情報を表示させることができることになる。
また、管理装置本体16の操作表示部131に、例えば券種を500円商品券Sに指定する入力および払い出し数量の入力を含む所定の商品券払い出し操作が行われると、管理装置制御部134は、この商品券払い出し操作に応じた所定枚数の払い出し指示信号を商品券払出装置15bに対して出力する。すると、商品券払出装置15bの払出装置制御部124bが、計数繰出部122bを作動させて、収納部121bにセットされた500円商品券Sを下から順番に1枚ずつ払出口123bに繰り出し、払い出し指示信号に含まれる所定の払い出し枚数の500円商品券Sの払出口123bへの繰り出し動作が正常終了すると、計数繰出部122bを停止させる。これにより、500円券のバラ券S(b)が、券番号の最も小さい番号の商品券Sから順に集積されて、払い出し枚数だけ払出口123bに払い出されることになる。それと共に、払出装置制御部124bは、今回の500円券の払い出し処理が正常に完了した旨を含む信号を管理装置本体16に出力する。
すると、管理装置制御部134が、今回払い出した500円券のバラ券S(b)の枚数および券番号を操作表示部131に表示させると共に操作表示部131に商品券Sの払出口123bからの抜き取り案内を表示させる。すると、店員が、この案内にしたがって払出口123bの商品券Sを取り出す。そして、店員は、取り出した商品券Sの券番号と、管理装置本体16の操作表示部131に案内される商品券Sの券番号との照合一致を目視で行うと共に、商品券Sに汚れや折れ、破れ等の不具合がなければ、当該商品券Sをお客へ渡して販売する運用となっている。
また、上記のように、払出装置制御部124bから、今回の500円券の払い出し処理が正常に完了した旨の信号が出力されると、管理装置制御部134は、管理装置記憶部135に記憶されている管理データのうち、今回の500円券の払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「未払い出し」から「払い出し済み」である旨の情報に書き換えて記憶させる。管理装置制御部134は、払い出し処理が行われる都度、払い出し処理で更新された管理データを管理装置記憶部135に記憶させる。商品券管理装置14は、操作表示部131への入力操作で、管理装置制御部134が管理装置記憶部135から、その時点での商品券管理装置14の500円商品券Sの在高を読み出し、これを操作表示部131に表示させるようになっている。
また、上記のように、払出装置制御部124bから、今回の500円券の払い出し処理が正常に完了した旨の信号が出力されると、管理装置制御部134は、今回の500円券の払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データを出納機11の出納機制御部53に出力する。すると、出納機制御部53は、出納機記憶部54に記憶されている管理データのうち、今回の500円券の払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「未払い出し」から「払い出し済み」である旨の情報に書き換えて記憶させる。管理装置制御部134は、払い出し処理が行われる都度、払い出し処理により更新された管理データを出納機11に送信し、出納機制御部53は、払い出し処理により更新された管理データを受信する都度、出納機記憶部54の管理データを更新する。出納機11は、出納機入力部52への入力操作で、出納機制御部53が出納機記憶部54から、その時点での商品券管理装置14の500円商品券Sの在高を読み出し、これを出納機表示部51に表示させるようになっている。
管理装置記憶部135および出納機記憶部54は、商品券払出装置15bによる払い出し処理後に取引用保管庫13および商品券払出装置15a,15bに残っている500円商品券Sの、券番号、金種および枚数を含む在高情報である第2在高情報を、払い出し処理の都度更新して記憶する。この第2在高情報は、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」の500円商品券Sの在高情報である。言い換えれば、払い出し処理で払い出した500円商品券Sの管理データを、払い出し処理の都度、取引用保管庫13および商品券払出装置15a,15bの商品券Sの管理データから減らす。
つまり、管理装置制御部134は、商品券払出装置15bから払い出された後に販売される500円商品券Sの販売情報をもとに管理装置記憶部135の第2在高情報を更新し、当該更新に関する更新情報を出納機11へ送信する。管理装置制御部134は、500円商品券Sの販売情報が入力される都度、管理装置記憶部135の第2在高情報を更新すると共に当該更新に関する更新情報を出納機11に送信する。また、出納機制御部53は、管理装置本体16から受信した更新情報をもとに出納機記憶部54の第2在高情報を更新する。出納機制御部53は、管理装置本体16から更新情報を受信する都度、出納機記憶部54の第2在高情報を更新する。これにより、出納機11の出納機入力部52へ500円商品券Sの在高確認操作を行えば、出納機制御部53が出納機記憶部54から、その時点時点での商品券管理装置14の500円商品券Sの在高を読み出し、これを出納機表示部51に表示させることができることになる。よって、出納機11および商品券管理装置14の両方で、在高確認を行う時点時点での商品券管理装置14の500円商品券Sの第2在高情報を表示させることができることになる。
営業後、商品券払出装置15a,15bにセットされていたものを含む商品券売り場SF1にある商品券Sがすべて取引用保管庫13に格納されて、そのまま、大金庫12の保管庫収納領域82に収納されることになる。取引用保管庫13は、大金庫12の保管庫収納領域82から取り出されると、その状態のまま、あるいは適宜補充処理を行った後、商品券売り場SF1に運ばれる。このとき、取引用保管庫13内にある商品券Sのうち払い出し可能な商品券Sの版数および券番号は、出納機記憶部54および管理装置記憶部135に、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」の管理データとして記憶されている。
具体的に、店員が、払い出し処理操作として、管理装置本体16の操作表示部131の在庫管理メニュー画面から「商品券払い出し」のメニューを選択する。すると、管理装置制御部134は、操作表示部131を、図11に示すように、商品券払出画面251にして商品券払い出し処理を行う。
この商品券払出画面251は、1000円商品券S用の選択タブ252と、500円商品券S用の選択タブ253と、を含んでいる。また、商品券払出画面251は、機機械払い用の選択タブ255と、手払い用の選択タブ256とを含んでいる。
例えば、図11は、1000円商品券S用の選択タブ252が押圧操作されて選択されると共に、機械払い用の選択タブ255が押圧操作されて選択された状態の商品券払出画面251を示している。この商品券払出画面251は、商品券Sの払い出す口数の入力値を表示する「口数」入力値表示欄261と、1口当たりの払い出し枚数の入力値を表示する「枚数」入力値表示欄262と、1口当たりの払い出し金額を表示する「金額」表示欄263と、全口数の払い出しの合計金額を表示する「合計金額」表示欄264とを含んでいる。
また、このときの商品券払出画面251は、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である管理データの中で払い出す商品券Sの中の最も小さい券番号を表示する「最初の券番」表示欄267と、同管理データの中で払い出す商品券Sの中の最も大きい券番号を表示する「最後の券番」表示欄268と、「口数」入力値表示欄261および「枚数」入力値表示欄262への入力操作が行われる入力操作部271と、「終了」ボタン272と、「排除」ボタン273と、「取消」ボタン274と、「補充」ボタン275と、「払出し」ボタン276とを含んでいる。
入力操作部271は、数字を入力する際に操作されるテンキー部281と、テンキー部281により入力された数字を表示する数字表示欄282と、テンキー部281により入力された数字を消去する際に操作される「CE」ボタン283と、口数入力時に押圧操作される「口数」ボタン285と、1口当たりの払い出し枚数の入力時に押圧操作される「枚数」ボタン286とを含んでいる。ここで、1000円商品券S用の選択タブ252が押圧操作されることにより機械払いが選択された場合のみ、口数についての、「口数」入力値表示欄261および「口数」ボタン285が表示されるようになっている。
具体的に、例えば、商品券払出画面251にて、1000円商品券Sを10枚ずつ3口、つまり30枚を払い出す場合、店員は、図11に示すように、1000円商品券S用の選択タブ252を押圧操作して選択すると共に、機械払い用の選択タブ255を押圧操作して選択する。
そして、店員は、入力操作部271を用いて口数を入力する。すなわち、店員は、入力操作部271のテンキー部281を操作して口数を入力し、入力された口数の数字表示欄282での表示を確認しつつ、「口数」ボタン285を押圧操作する。すると、管理装置制御部134は、口数を表示する「口数」入力値表示欄261に、この入力された口数を表示させる。図11では、口数として「3」が入力され、これを「口数」入力値表示欄261に表示している状態を示している。
また、店員は、入力操作部271を用いて1口あたりの払い出し枚数を入力する。すなわち、店員は、入力操作部271のテンキー部281を操作して1口あたりの払い出し枚数を入力し、入力された1口あたりの払い出し枚数の数字表示欄282での表示を確認しつつ、「枚数」ボタン286を押圧操作する。すると、管理装置制御部134は、図11に示すように、1口あたりの払い出し枚数を表示する「枚数」入力値表示欄262に、この入力された1口あたりの払い出し枚数を表示させる。図11では、1口あたりの払い出し枚数として「10」が入力され、これを「枚数」入力値表示欄262に表示している場合を示している。
このようにして、口数と、1口あたりの払い出し枚数とが入力されると、管理装置制御部134は、入力値から1口あたりの金額を自動で算出して「金額」表示欄263に表示させると共に、入力値から全口数での合計金額を自動で算出して「合計金額」表示欄264に表示させる。図11では、1口あたりの金額が1000円×10枚の10000円であって、これを「金額」表示欄263に表示し、全口数での合計金額が1000円×30枚の30000円であって、これを「合計金額」表示欄264に表示している場合を示している。
それと共に、管理装置制御部134は、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データとして管理装置本体16の管理装置記憶部135に記憶されている管理データを読み出し、その中で、1000円商品券Sの中の券束S(a)の状態にはない端数(つまり200枚未満)の枚数であるバラ券S(b)の券番号のグループの中から一番小さい券番号を検索する。図11を例にすると、検索して特定した券番号は「30000501」であり、管理装置制御部134は、当該券番号を「最初の券番」表示欄267に表示させる。
また、これと共に管理装置制御部134は、同管理データの中で、1000円商品券Sの中の券束S(a)の状態にはないバラ券S(b)の券番号のグループの中から一番小さい券番号を1番目として、順にカウントして、払い出し枚数である3口10枚の合計枚数30枚の最後となる30番目に小さい券番号を検索する。図11を例にすると、検索して特定した券番号は、30000501+30-1=「30000530」であり、管理装置制御部134は、当該券番号を「最後の券番」表示欄268に表示させる。
以上により、操作表示部131によって商品券Sの端数枚数での払い出し操作が行われると、管理装置制御部134および管理装置記憶部135で管理されているバラ券S(b)の最も小さい券番号と、この最も小さい券番号に当該端数枚数を加算して1を減算した券番号との両方を操作表示部131に表示する。
なお、ここでは、「30000501」~「30000530」の券番号に欠番が無いケースを例示しており、この場合には、検索した最初の券番「30000501」に30を加算し、1を減算、つまりは29を加算することによって、最後の券番「30000530」が求められる。
ここで、仮に、「30000501」~「30000530」の券番号の中に、欠番として、例えば券番号「30000502」が1つある場合、その分だけ券番がずれて、「最後の券番」が「30000531」となって「最後の券番」表示欄268に表示されることになる。また、欠番として、例えば券番号「30000510」と「30000511」との2つがあった場合には、これらの分だけ券番がずれて、「最後の券番」が「30000532」となって「最後の券番」表示欄268に表示されることになる。
そして、この状態で、「払出し」ボタン276が押圧操作されると、管理装置制御部134は、それまで表示していた商品券払出画面251の上に、ポップアップ画面として確認画面を表示し、この確認画面にある「確認」ボタンが押圧操作されると、商品券Sの払い出し合計枚数である30枚を含む払い出し指示信号を商品券払出装置15aに対して出力する。
すると、商品券払出装置15aの払出装置制御部124aが、計数繰出部122aを作動させて、収納部121aにセットされた商品券Sを下から順番に1枚ずつ払出口123aに繰り出し、払い出し指示信号に含まれる所定の払い出し枚数の1000円商品券Sの繰り出し動作が正常終了すると、計数繰出部122aを停止させる。これにより、1000円商品券Sのバラ券S(b)が、券番号の最も小さい番号の商品券Sから番号順に、払い出し枚数である30枚だけ払出口123aに払い出されることになる。それと共に、払出装置制御部124aは、今回の1000円商品券Sの払い出し処理が正常に完了した旨の信号を管理装置本体16に出力する。
すると、管理装置制御部134は、今回の払い出し処理で払い出した1000円商品券Sのバラ券S(b)の枚数および券番号を、操作表示部131に表示させて操作表示部131に商品券Sの払出口123aからの抜き取り案内を表示させる。すると、店員が、この案内にしたがって商品券払出装置15aの払出口123aの商品券Sを取り出す。このとき、操作表示部131には、「口数」入力値表示欄261、「枚数」入力値表示欄262、「金額」表示欄263、「合計金額」表示欄264、「最初の券番」表示欄267および「最後の券番」表示欄268にそれぞれ上記数値を表示させた状態の商品券払出画面251が表示されている。
よって、店員は、商品券払出装置15aの払出口123aから取り出した1000円商品券Sの最小の券番号と、操作表示部131の「最初の券番」表示欄267に表示された券番号との照合一致を目視で行うと共に、払出口123aから取り出した1000円商品券Sの最大の券番号と、操作表示部131の「最後の券番」表示欄268に表示された券番号との照合一致を目視で行い、さらに、払出口123aから取り出した1000円商品券Sに汚れや折れ、破れ等の不具合がなければ、当該1000円商品券Sをお客へ渡して販売する。
また、上記のように、払出装置制御部124aから、今回の1000円商品券Sの払い出し処理が正常に完了した旨の信号が出力されると、管理装置制御部134は、管理装置記憶部135に記憶されている、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データのうち、今回の払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「払い出し済み」である旨の情報に書き換え、今回の払い出し処理に対応する取引番号および今回の払い出し処理が完了した日時情報とを加えて記憶させる。
また、上記のように、払出装置制御部124aから、今回の1000円商品券Sの払い出し処理が正常に完了した旨の信号が出力されると、管理装置制御部134は、今回の払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データを出納機11の出納機制御部53に出力する。すると、出納機制御部53は、出納機記憶部54に記憶されている、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データのうち、今回の払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「払い出し済み」である旨の情報に書き換え、今回の払い出し処理に対応する取引番号および今回の払い出し処理が完了した日時情報とを加えて記憶させる。
その結果、管理装置記憶部135および出納機記憶部54は、商品券払出装置15aによる払い出し処理後に取引用保管庫13および商品券払出装置15a,15bに残っている商品券Sの在高情報である第2在高情報を、払い出し処理の都度記憶することになる。これにより、出納機11の出納機入力部52へ商品券Sの在高確認操作を行えば、出納機制御部53が出納機記憶部54から、その時点時点での商品券管理装置14の商品券Sの在高を読み出し、これを出納機表示部51に表示させることができることになる。
上記のように、払い出し処理を行う際に、店員が操作表示部131に必要事項を入力すると、管理装置制御部134が、払い出す最初の券番号と最後の券番号とを操作表示部131に自動的に表示させるので、店員は商品券Sをお客へ手渡す前のチェックとして、当該商品券Sに付された券番号を目視することによって、操作表示部131に表示された券番との照合を行うことができるようになる。
その後、「終了」ボタン272が押圧操作されると、管理装置制御部134は、プリンタ133によって、今回の払い出し処理で、払い出し処理に関して「払い出し済み」である旨の情報に書き換えた管理データ、すなわち今回の払い出し処理で払い出された商品券Sに関する情報を用紙に印字する。
また、例えば、図12は、500円商品券S用の選択タブ253が押圧操作されて選択されると共に、手払い用の選択タブ256が押圧操作されて選択された状態の商品券払出画面291を示している。この商品券払出画面291は、商品券Sの払い出し枚数の入力値を表示する「枚数」入力値表示欄292と、払い出し金額を表示する「金額」表示欄293と、払い出しの合計金額を表示する「合計金額」表示欄294と、を含んでいる。
また、商品券払出画面291は、払い出す商品券Sの最小の券番号の入力値を表示する「最初の券番」入力値表示欄295と、払い出す商品券Sの最大の券番号を表示する「最後の券番」表示欄296と、「枚数」入力値表示欄292および「最初の券番」入力値表示欄295への入力操作が行われる入力操作部301と、「終了」ボタン302と、「排除」ボタン303と、「取消」ボタン304と、「補充」ボタン305と、「払出し」ボタン306とを含んでいる。
入力操作部301は、数字を入力する際に操作されるテンキー部311と、テンキー部311により入力された数字を表示する数字表示欄312と、テンキー部311により入力された数字を消去する際に操作される「CE」ボタン313と、払い出す商品券Sの最小の券番号の入力時に押圧操作される「券番」ボタン315と、払い出し枚数の入力時に押圧操作される「枚数」ボタン316とを含んでいる。
具体的に、例えば、商品券払出画面291にて、500円商品券Sを手払いで10枚払い出す場合、店員は、図12に示すように、500円商品券S用の選択タブ253を押圧操作して選択すると共に、手払い用の選択タブ256を押圧操作して選択する。
そして、店員は、入力操作部301のテンキー部311を操作して払い出し枚数を入力し、入力された払い出し枚数の数字表示欄312での表示を確認しつつ、「枚数」ボタン316を押圧操作する。すると、管理装置制御部134は、図12に示すように、払い出し枚数の「枚数」入力値表示欄292に、この入力された払い出し枚数を表示させる。図12では、払い出し枚数として「10」が入力され、これを「枚数」入力値表示欄292に表示している場合を示している。
このようにして、払い出し枚数が入力されると、管理装置制御部134は、入力値から金額を自動で算出して、「金額」表示欄293および「合計金額」表示欄294に表示させる。図12では、金額が500円×10枚の5000円であって、これを「金額」表示欄293および「合計金額」表示欄294に表示させる場合を示している。
それとともに、管理装置制御部134は、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データとして商品券管理装置14の管理装置記憶部135に記憶されている管理データを読み出し、その中で、500商品券Sのうちの手払い用のバラ券S(b)の券番号のグループの中から一番小さい券番号を検索する。図12を例にすると、検索して特定した券番号は「10000401」であり、管理装置制御部134は、当該券番号を「最初の券番」入力値表示欄295に表示させる。なお、上記したように、1000円商品券Sおよび500円商品券のいずれにおいても、手払い用のバラ券S(b)は、商品券払出装置15a,15bにセットされたバラ券S(b)とは、管理装置記憶部135において別々に記憶されており、別々に管理されている。
ここで、「最初の券番」入力値表示欄295の券番号は、変更入力することも可能である。例えば、操作員が、取引用保管庫13に番号券の順に集積されて収納されている、500円商品券Sのバラ券S(b)の中から、先頭にある券番号が一番小さいものから10枚を取り出して、先頭にある券番号が一番小さいものの券番号を、「最初の券番」入力値表示欄295に表示されているものと照合し、異なる場合は、入力操作部301を用いて入力する。
すなわち、店員は、入力操作部301のテンキー部311を操作して先頭にある券番号が一番小さいものの券番号を入力し、入力された券番号の数字表示欄312での表示を確認しつつ、「券番」ボタン315を押圧操作する。すると、管理装置制御部134は、券番号が一番小さいものの券番号を表示する「最初の券番」入力値表示欄295に、この入力された券番号を表示させる。
また、管理装置制御部134は、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データとして商品券管理装置14の管理装置記憶部135に記憶されている管理データを読み出し、その中で、500円商品券Sの中のバラ券S(b)の券番号のグループの中から、「最初の券番」入力値表示欄295に表示されている券番号を1番目として、順にカウントして払い出し枚数である10枚目となる10番目に小さい券番号を検索する。図12を例にすると、検索して特定した券番号は、10000401+10-1=「10000410」であり、管理装置制御部134は、当該券番号を「最後の券番」表示欄296に表示させる。
なお、ここでも、「10000401」~「10000410」の券番号に欠番が無いケースを例示しており、この場合には、検索した最初の券番「10000401」に10を加算し、1を減算、つまりは最初の券番に9を加算することによって、最後の券番「10000410」が求められる。
ここで、仮に、「10000401」~「10000410」の券番号の中に、欠番として、例えば券番号「10000405」が1つある場合、その分だけ券番がずれて「最後の券番」が「10000411」となって「最後の券番」表示欄296に表示されることになる。また、欠番として、例えば券番号「10000405」と「10000406」との2つがあった場合には、これらの分だけ券番がずれて「最後の券番」が「10000412」となって「最後の券番」表示欄296に表示されることになる。
そして、この状態で、「払出し」ボタン306が押圧操作されると、管理装置制御部134は、それまで表示していた商品券払出画面291の上に、ポップアップ画面として確認する旨の表示を含む図示略の確認画面を表示し、この確認画面の「確認」ボタンが押圧操作されると、操作表示部131に商品券Sの払い出し案内を表示させる。
このとき、操作表示部131には、「枚数」入力値表示欄292、「金額」表示欄293、「合計金額」表示欄294、「最初の券番」入力値表示欄295および「最後の券番」表示欄296にそれぞれ上記数値を表示させた状態の商品券払出画面291が表示されており、よって、店員は、払い出しのため、取引用保管庫13から上記のように取り出した500円商品券Sのバラ券S(b)の最小の券番号と、操作表示部131の「最初の券番」入力値表示欄295に表示された券番号との照合一致を目視で行うと共に、取引用保管庫13から上記のように取り出した500商品券Sのバラ券S(b)の最大の券番号と、操作表示部131の「最後の券番」表示欄296に表示された券番号との照合一致を目視で行い、さらに、これら商品券Sに汚れや折れ、破れ等の不具合がなければ、当該商品券Sをお客へ渡して販売する。
また、上記のように、「払出し」ボタン306が押圧操作された後のポップアップ画面である確認画面において「確認」ボタンが押圧操作されると、管理装置制御部134は、管理装置記憶部135に記憶されている、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データのうち、今回払い出した500円商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関して「払い出し済み」である旨の情報に書き換え、今回の払い出し処理に対応する取引番号および今回の払い出し処理が完了した日時情報とを加えて記憶させる。
また、上記のように、「払出し」ボタン306が押圧操作された後のポップアップ画面である確認画面において「確認」ボタンが押圧操作されると、管理装置制御部134は、今回の払い出し処理で払い出した500円商品券Sの管理データを出納機11の出納機制御部53に出力する。すると、出納機制御部53は、出納機記憶部54に記憶されている、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データのうち、今回の払い出し処理で払い出した500円商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「払い出し済み」である旨の情報に書き換え、今回の払い出し処理に対応する取引番号および今回の払い出し処理が完了した日時情報とを加えて記憶させる。
その結果、管理装置記憶部135および出納機記憶部54は、機械払い時と同様、取引用保管庫13からの手払いによる払い出しの都度、取引用保管庫13および商品券払出装置15a,15bに残っている商品券Sの在高情報である第2在高情報を記憶する。出納機11および商品券管理装置14の両方において、商品券Sの在高確認操作を行えば、その時点時点での商品券管理装置14の商品券Sの在高を表示させることができることになる。
上記のように、払い出し処理を行う際に、店員が操作表示部131に必要事項を入力すると、管理装置制御部134が、払い出す最初の券番号から最後の券番号を求めて操作表示部131に表示させるので、店員は商品券Sをお客へ手渡す前のチェックとして、当該商品券Sに付された券番号の目視によって、操作表示部131に表示された券番との照合を行うことができるようになる。
上記のように、「払出し」ボタン306が押圧操作された後のポップアップ画面である確認画面において「確認」ボタンが押圧操作された後、「終了」ボタン302が押圧操作されると、管理装置制御部134は、プリンタ133によって、今回の払い出し処理で、払い出し処理に関して「払い出し済み」である旨に書き換えた管理データ、すなわち今回の払い出し処理で払い出された商品券Sに関する情報を用紙に印字する。
なお、券束S(a)の状態(200枚)の商品券Sをそのまま払い出すことも勿論可能である。一例として、500円商品券Sを券束S(a)の状態のまま200枚手払いする操作の場合には、店員は、図12に示すように、500円商品券S用の選択タブ253を押圧操作して選択すると共に、手払い用の選択タブ256を押圧操作して選択する。そして、店員は、入力操作部301を用いて、「枚数」入力値表示欄292に「200」を入力する。すると、管理装置制御部134が演算を行って、「金額」表示欄293および「合計金額」表示欄294に100000円を表示させる。
それとともに、店員は、「最初の券番」入力値表示欄295に、取引用保管庫13から券束S(a)の状態の500円商品券Sを取り出しほどいてバラ券S(b)とし、そのうちの一番小さい券番号(例えば、「20000001」)を入力する。すると、管理装置制御部134は、管理装置記憶部135に記憶されている、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む500円商品券Sの券束S(a)の管理データに、最小の券番号が「20000001」のものがあれば、「最後の券番」表示欄296に、自動的に求めた当該券束S(a)の一番大きい券番号(例えば、「20000200」)を表示させることになる。
以上により、操作表示部131によって商品券Sの所定の纏まった枚数での払い出し操作が行われ、管理装置制御部134および管理装置記憶部135で管理される、払い出し処理に関して「未払い出し」の束状態の商品券Sの最も小さい券番号が最初の券番号として入力されると、管理装置制御部134は、管理装置記憶部135とで管理している当該束状態の商品券Sの最も大きい券番号を最後の券番号として操作表示部131に表示させる。
他方、券束S(a)の状態の商品券Sの先頭である一番小さい券番号ではない間違った券番号(例えば、「20000002」)が入力された場合や、券束S(a)の状態に満たないバラ券S(b)の券番号のグループの中の券番号が入力されると、管理装置制御部134は、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む500円商品券Sの券束S(a)の管理データと照合することで、誤操作による不一致を認識して、操作表示部131に「間違った券番号が入力されました。券束S(a)の状態の商品券Sの先頭の一番小さい券番号を入力して下さい。」というアラーム表示を表示させることになる。
上記した「入庫処理」および「補充処理」と同様に、「払い出し処理」の場合においても、直前に操作を行った払い出し処理を取り消すことが可能になっている。その場合には、例えば、図11に示す、1000円商品券用の選択タブ252が選択された商品券払出画面251上で、「取消」ボタン274が押圧操作されると、管理装置制御部134は、図13に示すように、操作表示部131の表示を、直前の払い出し処理の情報を表示する取消確認画面321に切り替える。
この取消確認画面321は、直前の払い出し処理の取引番号を表示する「取引番号」表示欄322と、直前の払い出し処理の払い出しの口数を表示する「口数」表示欄323と、直前の払い出し処理の1口あたりの払い出し枚数を表示する「枚数」表示欄324と、直前の払い出し処理の1口あたりの払い出し金額を表示する「金額」表示欄325と、直前の払い出し処理の払い出しの全口数の合計金額を表示する「合計金額」表示欄326と、直前の払い出し処理で払い出した商品券Sの最小の券番号を表示する「最初の券番」表示欄327と、直前の払い出し処理で払い出した商品券Sの最大の券番号を表示する「最後の券番」表示欄328とを有している。
また、取消確認画面321は、「取消」ボタン331と「戻る」ボタン332とを有している。取消確認画面321の「取消」ボタン331が押圧操作されると、管理装置制御部134は、払出取消処理を実行して、直前の払い出し処理を行った際に管理装置記憶部135および出納機記憶部54に記憶された管理データの払い出し処理に関する情報を、「払い出し済み」から「未払い出し」に変更し、取引番号および払い出し処理の日時情報を削除すると共に、プリンタ133によって、これらの情報を用紙に印字する。払出取消処理を実行しない場合、店員は、取消確認画面321の「戻る」ボタン332を押圧操作する。すると、管理装置制御部134は、管理装置記憶部135および出納機記憶部54に記憶された管理データを変更することなく、操作表示部131の表示を、商品券払出画面251に戻す。
[予約払い出し処理]
上記した払い出し処理は、基本、来店したお客から注文を受けて、その場で商品券Sの払い出し処理を行ってお客へ販売するケースである。しかしながら、これに限らず、お客から電話等で商品券Sの購入予約の申し込みがあり、翌日以降に購入に来られるケースも存在する。このケースにおいては、通常の「商品券払い出し」メニューで払い出し処理を行うと、当日販売しない商品券Sの売り上げ金額が当日の販売集計にデータ計上されてしまうという不都合が発生しうることになる。そこで、これに対応して、「商品券予約払い出し」のメニューが備えられており、例えば、商品券Sの払い出しを行う際の図11の商品券払出画面251に対し、商品券Sの予約払い出し処理を行う商品券予約払出画面251Aは、図14のようになり、また、商品券Sの払い出し処理を行う際の図12の商品券払出画面291に対し、商品券Sの予約払い出し処理を行う商品券予約払出画面291Aは、図15のようになる。
つまり、図11と図14とを、あるいは、図12と図15とを比較すると分かるように、メニュー画面の名称表示のみが「商品券払い出し」と「商品券予約払い出し」とで異なるだけとなっている。予約払い出し処理において、商品券Sの予約払い出し操作の内容は、券種毎の払い出し数量の入力を含んでおり、予約払い出し処理は、上記した商品券Sの払い出し処理の内容と同様の要領で、商品券Sの払い出しを行うことになる。ただし、予約払い出し処理で払い出された商品券Sは、未だ購入予約申し込みの段階であって売り上げが立っていない。このため、管理装置制御部134は、予約払い出し処理で払い出した商品券Sについては、管理データの払い出し処理に関する情報を、「払い出し済み」ではなく「予約払い出し済み」として、管理装置記憶部135に記憶させる。すなわち、管理装置制御部134は、管理装置記憶部135に記憶されている、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データのうち、今回の予約払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「未払い出し」から「予約払い出し済み」である旨の情報に書き換え、今回の予約払い出し処理に対応する取引番号および今回の予約払い出し処理が完了した日時情報とを加えて記憶させる。
また、管理装置制御部134は、今回の予約払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データを出納機11の出納機制御部53に出力する。すると、出納機制御部53は、出納機記憶部54に記憶されている、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である旨を含む管理データのうち、今回の予約払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「予約払い出し済み」である旨の情報に書き換え、今回の予約払い出し処理に対応する取引番号および今回の予約払い出し処理が完了した日時情報とを加えて記憶させる。
なお、管理装置制御部134は、券種毎の払い出し数量の入力に加えて、予約受付番号または予約者名を入力させ、さらには受取日を入力させて、管理装置記憶部135および出納機記憶部54に記憶させる。
その結果、出納機記憶部54および管理装置記憶部135は、商品券管理装置14が今回の予約払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データの在庫情報である、予約販売分とした商品券Sに関する第3在高情報を記憶することになる。この第3在高情報は、補充処理に関する情報が「補充済み」の商品券Sの在高情報であって、払い出し処理に関する情報が「予約払い出し済み」である商品券Sに関する在高情報である。
また、第3在高情報になった商品券Sの管理データは、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「未払い出し」である商品券Sに関する第2在高情報からは削除される。言い換えれば、予約払い出し処理で払い出した商品券Sの管理データを、払い出し処理の都度、取引用保管庫13および商品券払出装置15a,15bの商品券Sの管理データから減らす。よって、管理装置制御部134および出納機制御部53は、予約販売分の商品券Sに関する情報に基づいて出納機記憶部54および管理装置記憶部135の第2在高情報を更新する。
これにより、出納機11および商品券管理装置14の両方で、在高確認を行う時点時点での、商品券管理装置14の商品券Sの未払い出しの第2在高情報と、予約払い出しした商品券Sの第3在高情報とを表示させることができる。
出納機11は、機内に収納している貨幣の在高(金種別の数量)を管理しているが、さらに在高集計の現金以外の現外項目として、販売用の商品券Sの3つの在高区分が、あらかじめ割り当てられている。出納機11の出納機記憶部54には、第1在高情報に含まれる金券類保管庫81に保管されている販売用の1000円商品券Sと500円商品券Sの数量と、第2在高情報に含まれる商品券管理装置14側に保管されている販売用の1000円商品券Sと500円商品券Sの数量と、第3在高情報に含まれる予約販売分の1000円商品券Sと500円商品券Sの数量とが記憶される。
同様に、商品券管理装置14の管理装置記憶部135においても、販売用の商品券Sの3つの在高区分が割り当てられている。商品券管理装置14の管理装置記憶部135にも、第1在高情報に含まれる金券類保管庫81に保管されている販売用の1000円商品券Sと500円商品券Sの数量と、第2在高情報に含まれる商品券管理装置14側に保管されている販売用の1000円商品券Sと500円商品券Sの数量と、第3在高情報に含まれる予約販売分の1000円商品券Sと500円商品券Sの数量とが記憶される。
なお、商品券管理装置14の管理装置記憶部135においては、第1在高情報を記憶しなくても良い。すなわち、第1在高情報、第2在高情報および第3在高情報のうちの、少なくとも第2在高情報および第3在高情報が、出納機11の出納機記憶部54と商品券管理装置14の管理装置記憶部135とで連携して記憶されていれば良い。
この払い出し処理に関して「予約払い出し済み」の管理データについては、後述する集計処理において、当日の販売集計にはデータ計上せず、管理装置記憶部135において、販売集計とは異なって独立した予約集計にデータを計上して記憶させることになる。また、管理装置制御部134は、この「予約払い出し済み」の管理データを出納機制御部53に送信することになり、この管理データを受け取った出納機制御部53は、この管理データを出納機記憶部54において、販売集計とは異なって独立した予約集計に計上して記憶させることになる。
また、予約払い出し処理で払い出しが行われた商品券Sは、通常の在庫分と区別が付くように所定のケースに収納されて、お客が来店するまで、取引用保管庫13内に保管される。このように、予約払い出し処理での商品券Sの払い出しデータは、管理装置記憶部135および出納機記憶部54において、販売集計には計上されず、予約集計に計上されるため、売り上げが立っていない予約払い出し処理での商品券Sの払い出しデータを、販売集計に計上しないようにできる。ただし、予約払い出し処理で払い出しが行われた商品券Sは、取引用保管庫13内の未払い出しの他の商品券Sとは在高が別とされる。
[予約販売処理]
予約払い出し処理の後、前述した商品券Sの購入予約の申し込みを行ったお客が来店し、予約した商品券Sの購入を申し入れると、店員は、管理装置本体16の操作表示部131の在庫管理メニュー画面から「予約販売」のメニューを選択する。すると、管理装置制御部134は、予約販売処理を開始して、購入予約の申し込み受付処理をしたお客に対応する予約受付番号またはお客の名前毎の商品券データ一覧と、これらの合計である商品券データ合計とを操作表示部131に表示するようになっている。
続いて、店員が来店したお客に対応する予約受付番号またはお客の名前の商品券データを操作表示部131から選択して、さらに操作表示部131の販売釦を押下すると、管理装置制御部134は、当該選択された商品券Sの管理データを「予約販売」画面の中から消去し、また、その分の商品券データを商品券データ合計から減算して表示させる。そして、替わりに、当該選択された商品券データは、管理装置記憶部135および出納機記憶部54において、販売を行った当日の「販売集計」の方にデータ計上される。つまり、予約販売の中から販売する商品券Sのデータが選択されると、この選択された販売する商品券Sのデータが後述する「予約集計」から「販売集計」に付け替えられることになる。これにより、売り上げが立った商品券Sの払い出しデータを、管理装置記憶部135および出納機記憶部54において、「予約集計」から「販売集計」に付け替えることができる。
上記のように操作表示部131の販売釦が押下されると、管理装置制御部134は、管理装置記憶部135に記憶されている、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「予約払い出し済み」の商品券Sの管理データのうち、今回の予約販売処理で販売する予約払い出し処理済みの商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「予約払い出し済み」から「払い出し済み」である旨の情報に書き換え、今回の予約販売処理に対応する取引番号および今回の販売処理が完了した日時情報とを加えて記憶させる。言い換えれば、予約販売処理で販売した商品券Sの管理データを、予約販売処理の都度、取引用保管庫13の「予約払い出し済み」の商品券Sの管理データから減らす。
また、管理装置制御部134は、上記のように操作表示部131の販売釦が押下されると、今回の予約販売処理で販売した商品券Sの管理データを出納機11の出納機制御部53に出力する。すると、出納機制御部53は、出納機記憶部54に記憶されている、補充処理に関して「補充済み」であり払い出し処理に関して「予約払い出し済み」の商品券Sの管理データのうち、今回の予約販売処理で販売した商品券Sの管理データについて、払い出し処理に関する情報を「予約払い出し済み」から「払い出し済み」である旨の情報に書き換え、今回の予約販売処理に対応する取引番号および今回の販売処理が完了した日時情報とを加えて記憶させる。
続いて、店員は、予約受付番号またはお客の名前に対応する所定のケースに保管していた商品券をお客に販売すべく、代金と引き替えに、お客へ渡すことになる。予約販売処理において、払い出し処理に関する情報が「払い出し済み」となった商品券Sの管理データが、管理装置記憶部135および出納機記憶部54において、「予約集計」から「販売集計」に付け替えられる。
[排除処理]
払い出し処理および予約払い出し処理の際、特に機械払いの場合には、1000円商品券Sであれば商品券払出装置15aが収納部121aから1枚ずつ分離して払出口123aに繰り出すことになり、500円商品券Sであれば商品券払出装置15bが収納部121bから1枚ずつ分離して払出口123bに繰り出すことになるが、その動作の際に、例えば取り込み異常や繰り出し異常が発生して、商品券Sに汚れが付着したり、折れや破れ等の不具合が発生することも希に存在する。
そのような場合には、店員が、例えば、商品券払出画面251および商品券予約払出画面251Aにおいて「排除」ボタン273を押圧操作し、あるいは商品券払出画面291および商品券予約払出画面291Aにおいて「排除」ボタン303を押圧操作する。すると、管理装置制御部134は、図16に示すように、排除画面341を操作表示部131に表示させる。排除画面341は、1000円商品券S用の選択タブ342と、500円商品券S用の選択タブ343と、を含んでいる。
図16は、500円商品券S用の選択タブ343が押圧操作されて選択された状態の排除画面341を示しており、この排除画面341は、500円商品券S用の、補充処理に関する情報および払い出し処理に関する情報を含む管理データに基づいて、500円商品券Sの情報を、払い出し処理に関する情報を含んでリストにして表示するリスト表示部345を有している。
リスト表示部345は、商品券Sの版数を表示する版数表示欄351と、この商品券Sの券番号を表示する券番号表示欄352と、この商品券Sの払い出し処理に関する情報を表示する状態表示欄353とを、同列の列表示355として表示している。リスト表示部345では、このような列表示355を、商品券S毎に、版数の小さい順、同じ版数の場合は券番号の小さい順に並べて表示している。排除画面341は、「戻る」ボタン361と、「排除」ボタン362とを含んでいる。
ここで、リスト表示部345の状態表示欄353には、払い出し処理に関する情報として、商品券Sが払い出し済みである場合は、「払い出し済み」である旨である「支払済み」と払い出し日時とを表示させることになり、払い出し済みでない商品券Sの列表示355の状態表示欄353は空欄としている。
管理装置制御部134は、商品券Sが払い出し済みである場合の列表示355を、このような状態表示欄353の表示を含めて、商品券Sが払い出し済みでない基本表示パターンの列表示355とは異なる払い出し済み表示パターン(図16のハッチング部分参照)として、視覚的に明確に区別する。例えば、列表示355の基本表示パターンは、状態表示欄353が空欄とされ、背景が白色でテキストが黒色とされる。また、列表示355の払い出し済み表示パターンは、状態表示欄353に商品券Sが「払い出し済み」である旨と払い出し日時を表示させ、例えば背景が灰色でテキストが黒色とされる。
また、管理装置制御部134は、基本表示パターンの列表示355が、取引用保管庫13への排除処理対象の選択のために押圧操作されると、その列表示355の状態表示欄353に、排除処理に関する情報として、排除することを示す「排除する」のテキストを表示させることになる。
管理装置制御部134は、押圧操作された選択状態の列表示355を、このような状態表示欄353の表示を含めて、基本表示パターンおよび払い出し済み表示パターンとは異なる選択済み表示パターン(図16の網掛け部分参照)として、視覚的に明確に区別する。列表示355の選択済み表示パターンは、例えば、状態表示欄353に「排除する」のテキストを赤色で表示させ、背景が緑色で他のテキストが黒色とされる。言い換えれば、選択済み表示パターンは、他の基本表示パターンおよび払い出し済み表示パターンよりも目立つカーソル表示となっている。
ここで、このように選択状態にある列表示355が再度押圧操作されると、管理装置制御部134は、この列表示355の選択を解除し、その列表示355を、払い出し処理に関して「未払い出し」のものは基本表示パターンに、「払い出し済み」のものは払い出し済み表示パターンに戻す。すなわち、排除処理する商品券Sの選択は、変更が可能となっている。
なお、同一の排除処理で、商品券Sを複数枚排除する場合、店員は、選択する複数の列表示355を押圧操作する。すると、管理装置制御部134は、押圧操作された複数の列表示355を、すべて選択状態として、これらの列表示355を選択済み表示パターンにする。
ここで、排除画面341は、1000円商品券S用の選択タブ342が押圧操作されて選択された状態でも、同様に、1000円商品券S用の、払い出し処理に関する情報を含む管理データに基づいて、1000円商品券Sの情報を、払い出し処理の情報と共にリストにして表示するリスト表示部と、「戻る」ボタンと、「排除」ボタンとを含んでいる。
具体的に、例えば、500円商品券Sを排除処理する場合、店員は、まず、図16に示すように、排除画面341において、500円商品券S用の選択タブ343を押圧操作して選択し、削除する500円商品券Sの列表示355を押圧操作して選択する。すると、管理装置制御部134は、押圧操作された列表示355の状態表示欄353に「排除する」のテキストを表示させて、この列表示355を選択済み表示パターンで表示する。図16では、版数が「1234567」であり、券番号が「10000355」の商品券Sを排除処理対象として押圧操作により選択した状態を示している。
次に、店員は、「排除」ボタン362を押圧操作することになる。この操作によって、管理装置制御部134が、管理装置記憶部135に記憶されている、この版数および券番号の商品券Sの管理データに、「排除」ボタン362が押圧操作された排除日時と、排除処理済みである旨の情報とを加えて、記憶する。それと共に、管理装置制御部134は、排除処理のデータを出納機制御部53に送信する。すると、出納機制御部53が、出納機記憶部54に記憶されている、この版数および券番号の商品券Sの管理データに、「排除」ボタン362が押圧操作された排除日時と、排除処理済みである旨の情報とを加えて、記憶する。加えて、管理装置制御部134は、プリンタ133によって、これら排除日時および排除処理済みである旨を含む管理データを用紙に印字する。
ここで、管理装置制御部134および出納機制御部53は、排除処理済みである旨の情報が加えられた管理データについては、上記した払い出し処理においては、「払い出し済み」である旨の情報が加えられた管理データとして取り扱う。言い換えれば、排除処理済みである旨の情報が加えられた管理データについては、払い出し対象から除外する。
排除画面341において、このように「排除」ボタン362が押圧操作されると、管理装置制御部134は、商品券払出画面251,291および商品券予約払出画面251A,291Aのうちの直前に表示されていたものを表示させる。すると、店員は、排除した商品券Sを補う枚数の商品券Sについての払い出し処理または予約払い出し処理を行う。
なお、同じ排除画面341で、「排除」ボタン362ではなく、「戻る」ボタン361が押圧操作されると、管理装置制御部134は、管理データを変更することなく、プリンタ133による印字も行わずに、操作表示部131を商品券払出画面251,291および商品券予約払出画面251A,291Aのうちの直前に表示されていたものに戻す。
すなわち、操作表示部131は、入力された商品券Sの券番号を払い出し対象から排除する排除処理が可能である。
以上に述べたように、金券類管理システム10は、出納機制御部53および出納機記憶部54と、管理装置制御部134および管理装置記憶部135とが、入庫処理による金券類保管庫81への商品券Sの入庫管理を同時並行で行うと共に、補充処理により金券類保管庫81から出庫された商品券Sの管理を同時並行で行い、補充処理によって取引用保管庫13へ補充された商品券Sの管理を同時並行で行う。また、管理装置制御部134および管理装置記憶部135と、出納機制御部53および出納機記憶部54とが、払い出し処理によって取引用保管庫13から払い出された商品券Sの払い出し管理を同時並行で行う。よって、管理装置制御部134および管理装置記憶部135と、出納機制御部53および出納機記憶部54とが、操作表示部131あるいは出納機入力部52に入力された券番号と関連付けて金券類管理システム10における商品券Sの在庫を管理することになり、大金庫12の金券類保管庫81内の商品券Sおよび取引用保管庫13内の商品券Sの在庫をそれぞれ管理することになる。その際に、管理装置制御部134および管理装置記憶部135と、出納機制御部53および出納機記憶部54とは、取引用保管庫13にある所定の纏まった枚数(200枚)の束状態の束券S(a)と、取引用保管庫13にあるそれ未満の端数枚数のバラ状態のバラ券S(b)とで別々に在庫管理することになる。
[集計処理 ]
1日の営業が終了すると、管理者は、商品券Sの売り上げ金の確認および商品券売り場SF1で残った商品券Sの在庫を確認する作業を行う。すなわち、まず、出納機11の紙幣処理装置21で売り上げ金のうちの紙幣の計数を行わせると共に硬貨処理装置22で売り上げ金のうちの硬貨の計数を行わせる。これにより、出納機11は、機内に収納している貨幣の在高(金種別の数量)から、当日の商品券Sの売り上げ金の現金部分を管理する。
また、管理者は、集計処理操作として、出納機11の出納機表示部51の在庫管理メニュー画面から、出納機入力部52を用いて「集計」のメニューを選択する。すると、出納機制御部53は、出納機記憶部54に記憶されている管理データに基づいて、図17に示すような当日分の販売された商品券Sの情報を示す「販売集計」と、図18に示すような当日分の取引用保管庫13に残る「予約払い出し済み」の商品券Sの情報を示す「予約集計」と、図19に示すような当日分の取引用保管庫13に残る、払い出し処理に関して「未払い出し」の商品券Sの情報を示す「在庫集計」とを、プリンタ55によって用紙に印字する。なお、図20に示すように、当日分の取引用保管庫13に残る「未払い出し」の商品券Sの情報を示す「在庫集計」と、当日分の取引用保管庫13に残る「予約払い出し済み」の商品券Sの情報を示す「予約集計」とを、一枚の用紙にプリンタ55によって印字することも可能である。さらに、「集計」のメニューが選択されると、出納機制御部53は、図21に示すような当日分の営業終了時の現金および商品券Sの在高情報を、プリンタ55によって用紙に印字する。
図17に示す「販売集計」は、補充処理に関する情報が「補充済み」であり払い出し処理に関する情報が「払い出し済み」である商品券Sについてのデータを印字したものである。図17に示す「販売集計」は、例えば、1000円商品券Sについては機械払いされ、500円商品券Sについては手払いされた場合であり、当日分の販売された1000円商品券Sの機械払いについての、合計枚数を示す合計枚数表示欄371、合計金額を示す合計金額表示欄372、払い出された商品券Sの版数を示す版数表示欄373および連番での券番号を示す券番号表示欄374を有している。図17に示す例では、連番が途切れているため、版数を示す版数表示欄373および連番での券番号を示す券番号表示欄374が複数段に分かれている。
具体的に、図17に示す例では、合計枚数表示欄371が「25枚」を表示し、合計金額表示欄372が「25000円」を表示し、1段目の版数表示欄373および券番号表示欄374が「1234567」および「0000000001」~「0000000011」を表示し、2段目の版数表示欄373および券番号表示欄374が「1234567」および「0000000014」~「0000000027」を表示している。
また、図17に示す「販売集計」は、当日分の販売された1000円商品券Sの手払いについての、合計枚数を示す合計枚数表示欄381および合計金額を示す合計金額表示欄382を有しており、当日分の販売された1000円商品券Sについての、全合計枚数を示す合計枚数表示欄385および全合計金額を示す合計金額表示欄386を有している。
具体的に、図17に示す例では、1000円商品券Sの手払いはなかったため、合計枚数表示欄381は「0枚」、合計金額表示欄382は「0円」であり、合計枚数表示欄385が「25枚」を表示し、合計金額表示欄386が「25000円」を表示している。
また、図17に示す「販売集計」は、当日分の販売された500円商品券Sの機械払いについての、合計枚数を示す合計枚数表示欄391および合計金額を示す合計金額表示欄392と、当日分の販売された500円商品券Sの手払いについての、合計枚数を示す合計枚数表示欄393、合計金額を示す合計金額表示欄394、版数を示す版数表示欄395および連番での券番号を示す券番号表示欄396、を含んでいる。
また、図17に示す「販売集計」は、当日分の販売された500円商品券Sについての、全合計枚数を示す合計枚数表示欄398および全合計金額を示す合計金額表示欄399を有しており、当日分の販売された商品券Sの購入者の人数を示す人数表示欄401と、当日分の販売された商品券Sの総額を示す総額表示欄402とを有している。
具体的に、図17に示す例では、500円商品券Sの機械払いはなかったため、合計枚数表示欄391は「0枚」、合計金額表示欄392は「0円」であり、手払いについての、合計枚数表示欄393が「3枚」を表示し、合計金額表示欄394が「1500円」を表示し、版数表示欄395および券番号表示欄396が「1234567」および「0000000001」~「0000000003」を表示し、合計枚数表示欄398が「3枚」を表示し、合計金額表示欄399が「1500円」を表示し、人数表示欄401が「1人」を表示し、総額表示欄402が「26500円」を表示している。
なお、予約販売処理後の商品券S、すなわち予約販売処理によって補充処理に関する情報が「補充済み」であり払い出し処理に関する情報が「払い出し済み」となった商品券Sについてのデータは「販売集計」に含まれる。他方、予約払い出し処理後、予約販売処理前の商品券S、すなわち補充処理に関する情報が「補充済み」であり払い出し処理に関する情報が「予約払い出し済み」である商品券Sについてのデータは、販売していない状態であるため、「販売集計」には含まれない。
図18に示す「予約集計」は、予約払い出し処理後、予約販売処理前の商品券S、すなわち補充処理に関する情報が「補充済み」であり払い出し処理に関する情報が「予約払い出し済み」である商品券Sについてのデータを用紙に「販売集計」と同様に印字したものである。すなわち、「予約集計」は、予約払い出し処理後、予約販売処理前の商品券Sについてのデータを用紙に印字したものとなる。図17と図18とを比較すると分かるように、タイトル表示が「販売集計」ではなく「予約集計」となっており、合計表示が「販売合計」ではなく「予約合計」となっている。
図19に示す「在庫集計」は、補充処理に関する情報が「未補充」である商品券Sと、補充処理に関する情報が「補充済み」であり払い出し処理に関する情報が「未払い出し」である商品券Sとについてのデータを用紙に印字したものである。図19に示す「在庫集計」は、1000円商品券Sの券束S(a)の大金庫12の金券類保管庫81にある残り(取引用保管庫13内の残りは除く)の商品券Sについての、合計枚数を示す合計枚数表示欄411、合計金額を示す合計金額表示欄412、版数を示す版数表示欄413および連番での券番号を示す券番号表示欄414を有している。図19に示す例では、1000円商品券Sの券束S(a)が複数あるため、版数を示す版数表示欄413および連番での券番号を示す券番号表示欄414が複数段表示されている。
具体的に、図19に示す例では、合計枚数表示欄411が「800枚」を表示し、合計金額表示欄412が「800000円」を表示し、1段目の版数表示欄413および券番号表示欄414が「1234567」および「0000000201」~「0000000400」を表示し、2段目の版数表示欄413および券番号表示欄414が「1234567」および「0000000401」~「0000000600」を表示し、3段目の版数表示欄413および券番号表示欄414が「1234567」および「0000000601」~「0000000800」を表示し、4段目の版数表示欄413および券番号表示欄414が「1234567」および「0000000801」~「0000001000」を表示している。
また、図19に示す「在庫集計」は、500円商品券Sの券束S(a)の大金庫12の金券類保管庫81にある残り(取引用保管庫13内の残りは除く)についての、合計枚数を示す合計枚数表示欄421、合計金額を示す合計金額表示欄422、版数を示す版数表示欄423および連番での券番号を示す券番号表示欄424を有しており、大金庫12の金券類保管庫81にある残り(取引用保管庫13内の残りは除く)についての商品券Sの総額を示す総額表示欄431を有している。
具体的に、図19に示す例では、合計枚数表示欄421が「200枚」を表示し、合計金額表示欄422が「100000円」を表示し、版数表示欄423および券番号表示欄424が「1234567」および「0000000201」~「0000000400」を表示していて、総額表示欄431が「900000円」を表示している。
また、図19に示す「在庫集計」は、1000円商品券Sのバラ券S(b)の取引用保管庫13にある残り(予約払い出し処理した商品券Sおよび排除処理した商品券Sは除く)についての、合計枚数を示す合計枚数表示欄441、合計金額を示す合計金額表示欄442、版数を示す版数表示欄443および連番での券番号を示す券番号表示欄444を有している。
具体的に、図19に示す例では、合計枚数表示欄441が「173枚」を表示し、合計金額表示欄442が「173000円」を表示し、版数表示欄443および券番号表示欄444が「1234567」および「0000000028」~「0000000200」を表示している。
また、図19に示す「在庫集計」は、500円商品券Sのバラ券S(b)の取引用保管庫13にある残り(予約払い出し処理した商品券Sおよび排除処理した商品券Sは除く)についての、合計枚数を示す合計枚数表示欄461、合計金額を示す合計金額表示欄462、版数を示す版数表示欄463および連番での券番号を示す券番号表示欄464を有しており、取引用保管庫13にある残り(予約払い出し処理した商品券Sおよび排除処理した商品券Sは除く)についての、商品券Sの総額を示す総額表示欄467を有している。
具体的に、図19に示す例では、合計枚数表示欄461が「197枚」を表示し、合計金額表示欄462が「98500円」を表示し、版数表示欄463および券番号表示欄464が「1234567」および「0000000004」~「0000000200」を表示し、総額表示欄467が「271500円」を表示している。
また、図19に示す「在庫集計」は、1000円商品券Sの排除処理したバラ券S(b)についての、合計枚数を示す合計枚数表示欄471、合計金額を示す合計金額表示欄472、版数を示す版数表示欄473および券番号を示す券番号表示欄474を有している。
具体的に、図19に示す例では、合計枚数表示欄471が「2枚」を表示し、合計金額表示欄472が「2000円」を表示し、版数表示欄473および券番号表示欄474が「1234567」および「0000000012」~「0000000013」を表示している。
また、図19に示す「在庫集計」は、500円商品券Sの排除処理したバラ券S(b)についての、合計枚数を示す合計枚数表示欄481および合計金額を示す合計金額表示欄482を有している。図19は、500円商品券Sの排除処理したバラ券S(b)がない場合であり、合計枚数表示欄481が「0枚」、合計金額表示欄482が「0円」を表示しており、版数を示す版数表示欄および連番での券番号を示す券番号表示欄は印字されていないが、500円商品券Sの排除処理したバラ券S(b)があれば、版数を示す版数表示欄および券番号を示す券番号表示欄が印字される。
また、図19に示す「在庫集計」は、排除処理したバラ券S(b)についての、商品券Sの総額を示す総額表示欄485を有しており、具体的に、図19に示す例では、総額表示欄485に「2000円」を表示している。
ここで、上記したように、予約払い出し処理後、予約販売処理前の商品券S、すなわち補充処理に関する情報が「補充済み」であり払い出し処理に関する情報が「予約払い出し済み」の商品券Sは、販売していない状態ではあるが、「在庫集計」の取引用保管庫13にある残りの商品券Sには含まずに、図18に示す「予約集計」として別に管理する。なお、図20に示すように、図19に示す「在庫集計」と、「在庫集計」には含まれない図18に示す「予約集計」とを一枚の用紙に印字することも可能である。
図21に示す「総在高」は、店舗内在高のうち一万円紙幣の枚数を示す紙幣枚数表示欄501と、その合計金額を示す合計金額表示欄502と、店舗内在高のうち五千円紙幣の枚数を示す紙幣枚数表示欄503と、その合計金額を示す合計金額表示欄504と、店舗内在高のうち千円紙幣の枚数を示す紙幣枚数表示欄505と、その合計金額を示す合計金額表示欄506と、店舗内在高のうち紙幣の合計金額を示す紙幣合計金額表示欄507と、を有している。これらには、出納機11の紙幣処理装置21による紙幣の計数結果が表示される。
具体的に、図21に示す例では、紙幣枚数表示欄501が「10枚」を表示し、合計金額表示欄502が「100000円」を表示し、紙幣枚数表示欄503が「100枚」を表示し、合計金額表示欄504が「500000円」を表示し、紙幣枚数表示欄505が「800枚」を表示し、合計金額表示欄506が「800000円」を表示し、紙幣合計金額表示欄507が「1400000円」を表示している。
また、図21に示す「総在高」は、店舗内在高のうち500円硬貨の枚数を示す硬貨枚数表示欄511と、その合計金額を示す合計金額表示欄512と、店舗内在高のうち100円硬貨の枚数を示す硬貨枚数表示欄513と、その合計金額を示す合計金額表示欄514と、店舗内在高のうち50円硬貨の枚数を示す硬貨枚数表示欄515と、その合計金額を示す合計金額表示欄516と、店舗内在高のうち10円硬貨の枚数を示す硬貨枚数表示欄517と、その合計金額を示す合計金額表示欄518と、店舗内在高のうち5円硬貨の枚数を示す硬貨枚数表示欄519と、その合計金額を示す合計金額表示欄520と、店舗内在高のうち1円硬貨の枚数を示す硬貨枚数表示欄521と、その合計金額を示す合計金額表示欄522と、店舗内在高のうち硬貨の合計金額を示す硬貨合計金額表示欄523と、店舗内在高のうち現金の合計金額を示す現金合計金額表示欄524とを有している。これらには、出納機11の硬貨処理装置22による硬貨の計数結果が表示される。
具体的に、図21に示す例では、硬貨枚数表示欄511が「100枚」を表示し、合計金額表示欄512が「50000円」を表示し、硬貨枚数表示欄513が「100枚」を表示し、合計金額表示欄514が「10000円」を表示し、硬貨枚数表示欄515が「100枚」を表示し、合計金額表示欄516が「5000円」を表示し、硬貨枚数表示欄517が「100枚」を表示し、合計金額表示欄518が「1000円」を表示し、硬貨枚数表示欄519が「100枚」を表示し、合計金額表示欄520が「500円」を表示し、硬貨枚数表示欄521が「100枚」を表示し、合計金額表示欄522が「100円」を表示し、硬貨合計金額表示欄523が「66600円」を表示し、現金合計金額表示欄524が「1466600円」を表示している。
また、図21に示す「総在高」は、店舗内在高のうち大金庫12の金券類保管庫81にある1000円商品券Sの枚数を示す商品券枚数表示欄531と、その合計金額を示す合計金額表示欄532と、店舗内在高のうち大金庫12の金券類保管庫81にある500円商品券Sの枚数を示す商品券枚数表示欄533と、その合計金額を示す合計金額表示欄534と、店舗内在高のうち大金庫12の金券類保管庫81にある商品券Sの合計金額を示す合計金額表示欄535と、を有している。
具体的に、図21に示す例では、商品券枚数表示欄531が「400枚」を表示し、合計金額表示欄532が「400000円」を表示し、商品券枚数表示欄533が「400枚」を表示し、合計金額表示欄534が「200000円」を表示し、合計金額表示欄535が「600000円」を表示している。
また、図21に示す「総在高」は、店舗内在高のうち取引用保管庫13にある1000円商品券Sの枚数を示す商品券枚数表示欄541と、その合計金額を示す合計金額表示欄542と、店舗内在高のうち取引用保管庫13にある500円商品券Sの枚数を示す商品券枚数表示欄543と、その合計金額を示す合計金額表示欄544と、店舗内在高のうち取引用保管庫13にある商品券Sの合計金額を示す合計金額表示欄545と、を有している。
具体的に、図21に示す例では、商品券枚数表示欄541が「100枚」を表示し、合計金額表示欄542が「100000円」を表示し、商品券枚数表示欄543が「100枚」を表示し、合計金額表示欄544が「50000円」を表示し、合計金額表示欄545が「150000円」を表示している。
また、図21に示す「総在高」は、1000円商品券Sの予約払い出しの枚数を示す商品券枚数表示欄551と、その合計金額を示す合計金額表示欄552と、500円商品券Sの予約払い出しの枚数を示す商品券枚数表示欄553と、その合計金額を示す合計金額表示欄554と、店舗内在高のうち取引用保管庫13にある商品券Sのうち予約払い出しの合計金額を示す合計金額表示欄555と、を有している。
具体的に、図21に示す例では、商品券枚数表示欄551が「10枚」を表示し、合計金額表示欄552が「10000円」を表示し、商品券枚数表示欄553が「10枚」を表示し、合計金額表示欄554が「5000円」を表示し、合計金額表示欄555が「15000円」を表示している。
また、図21に示す「総在高」は、店舗内在高のうち現金以外の現外項目の合計金額を示す合計金額表示欄561と、店舗内在高の合計金額を示す合計金額表示欄562とを有しており、具体的に、図21に示す例では、合計金額表示欄561に「765000円」を表示し、合計金額表示欄562に「2231600円」を表示している。
管理者は、これらの「販売集計」、「予約集計」、「在庫集計」および「総在高」の印字内容と、大金庫12の金券類保管庫81の商品券Sの在庫(現物)と、取引用保管庫13の商品券Sの在庫(現物)とについて、一致の確認を行うことになる。
なお、集計処理のうち商品券Sに関する「販売集計」、「予約集計」および「在庫集計」については、商品券管理装置14のプリンタ133でも印字可能である。
また、払い出し処理の都度および予約払い出しの都度、商品券管理装置14と出納機11とで第2在高情報および第3在高情報を連携させるのではなく、商品券管理装置14あるいは出納機11で集計処理を行うため、集計処理操作として「集計」のメニューが選択されると、商品券管理装置14から出納機11にデータを一括で送信して、第2在高情報および第3在高情報を連携させるようにしても良い。
[洗い替え処理]
上記した集計処理の際に、店舗内在高が営業開始時点と合致し、また残った商品券Sの在庫数量も合致するものの、「在庫集計」の印字内容(データ)と、取引用保管庫13内に残った当日の商品券Sの在庫(現物)との間で、券番号のみに相違が発生する場合がある。その要因としては、店員が商品券払い出し操作の際に、管理装置本体16の操作表示部131に表示される「最初の券番」および「最後の券番」の通りではなく、誤って間違った券番号の商品券Sをお客へ渡してしまったこと等が考えられる。
このような場合には、管理者はこれを訂正するべく、洗い替え処理操作として、出納機11の出納機表示部51の在庫管理メニュー画面から、出納機入力部52で「洗い替え」のメニューを選択する。すると、出納機制御部53は、出納機表示部51を、図22に示すように、洗い替え画面601にして洗い替え処理を行う。具体的には、残った商品券Sの在庫の券番号つまりは現物の券番号を「正」として、出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶されている券番号のデータの訂正を行うことができるようになっている。
この洗い替え画面601は、1000円商品券S用の選択タブ602と、500円商品券S用の選択タブ603と、を含んでいる。
図22は、500円商品券S用の選択タブ603が、選択操作された状態を示しており、500円商品券Sの管理データ入力用のリスト表示部605を有している。
リスト表示部605は、同じ版数で券番号が連番の商品券Sの版数の入力値を表示する版数入力値表示欄611と、これら商品券Sの連番の券番号を表示する券番号入力値表示欄612と、これら商品券Sの枚数を表示する枚数入力値表示欄613とを、同列の列表示615として表示している。版数入力値表示欄611には、出納機記憶部54に記憶されている500円商品券Sの管理データに含まれる版数のうち、最も枚数が多いものをデフォルトとして表示している。洗い替え画面601は、版数入力値表示欄611、券番号入力値表示欄612および枚数入力値表示欄613への入力操作が行われる入力用表示部621と、「戻る」ボタン表示部622と、「取消」ボタン表示部623と、「登録」ボタン表示部624とを含んでいる。
入力用表示部621は、数字を入力する際に操作されるテンキー表示部631と、テンキー表示部631により入力された数字を表示する数字表示欄632と、テンキー表示部631により入力された数字を消去する際に操作される「CE」ボタン表示部633と、版数入力時に押圧操作される「版数」ボタン表示部635と、券番号の入力時に押圧操作される「券番」ボタン表示部636と、枚数の入力時に押圧操作される「枚数」ボタン表示部637とを含んでいる。
なお、洗い替え画面601は、1000円商品券S用の選択タブ602が押圧操作されて選択された状態でも、同様に、版数入力値表示欄と、券番号入力値表示欄と、枚数入力値表示欄とを有する列表示を複数有するリスト表示部と、入力操作が行われる入力操作部と、「戻る」ボタンと、「取消」ボタンと、「登録」ボタンとを含んでいる。
具体的に、例えば、500円商品券Sの同じ版数で連番5枚の商品券Sのデータを洗い替え処理で入力する場合に、管理者は、まず、図22に示すように、洗い替え画面601において、1000円商品券S用の選択タブ602と、500円商品券S用の選択タブ603とのうちから、出納機入力部52により、500円商品券S用の選択タブ603を選択入力する。
そして、管理者は、出納機入力部52により、入力用表示部621を用いて5枚共通の版数を入力する。ただし、版数入力値表示欄611に予め表示されているデフォルト値と同じであれば、後述する券番号から入力を行う。管理者は、出納機入力部52により、入力用表示部621のテンキー表示部631を選択操作して版数を入力し、入力された版数の数字表示欄632での表示を確認しつつ、「版数」ボタン表示部635を選択操作する。すると、出納機制御部53は、版数入力値表示欄611に、この入力された版数を表示させる。図22では、版数がデフォルト値「1234567」であって、これを版数入力値表示欄611に表示している状態を示している。
また、管理者は、出納機入力部52により、入力用表示部621を用いて、5枚それぞれに表示されている券番号のうちの最も小さい番号を入力する。すなわち、管理者は、出納機入力部52により、入力用表示部621のテンキー表示部631を用いて最も小さい券番号を入力し、入力された券番号の数字表示欄632での表示を確認しつつ、出納機入力部52により、「券番」ボタン表示部636を選択入力する。すると、出納機制御部53は、図22に示すように、券番号入力値表示欄612の前半部分に、この入力された券番号を末尾に「~」をつけて表示させる。図22では、最も小さい券番号として「10000401」が入力され、「10000401~」を券番号入力値表示欄612の前半部分に表示している場合を示している。
さらに、管理者は、出納機入力部52により、入力用表示部621を用いて、洗い替え処理を行う商品券Sの枚数を入力する。すなわち、管理者は、出納機入力部52により、入力用表示部621のテンキー表示部631を用いて枚数を入力し、入力された枚数の数字表示欄632での表示を確認しつつ、出納機入力部52により、「枚数」ボタン表示部637を選択入力する。すると、出納機制御部53は、枚数入力値表示欄613に、この入力された枚数を表示させる。図22では、枚数として「5」が入力され、これを枚数入力値表示欄613に表示している場合を示している。
このとき、出納機制御部53は、この入力された枚数から1減算した値を、先に入力された最も小さい券番号に加算して最も大きい番号を算出し、これを図22に示すように、券番号入力値表示欄612の後半部分に表示させる。図22では、入力された最も小さい券番号「10000401」に対し、枚数として5枚が入力されることで、最も大きい番号として「10000405」を算出し、これを券番号入力値表示欄612の後半部分に表示している場合を示している。
なお、券番号が連番ではなく、飛び飛びになっている商品券Sについては、操作者が、洗い替え処理において、1枚ずつ個別に、版数および券番号を入力する。
上記のような入力を順に行うことで、取引用保管庫13内に残った商品券Sに関しての、出納機記憶部54に記憶された管理データを作成し直すことになる。すると、リスト表示部605の複数列の列表示615が埋められることになるが、その途中または最後に、間違った列表示615を削除したい場合は、操作者が間違った列表示615を出納機入力部52により選択入力する。なお、複数の列表示615を削除したい場合は、操作者は間違った複数の列表示615を選択入力する。
すると、出納機制御部53は、押圧操作された列表示615を、押圧操作されていない基本表示パターンの列表示615とは異なる選択済み表示パターンとして、視覚的に明確に区別する。例えば、列表示615の基本表示パターンは、背景が白色でテキストが黒色とされる一方、列表示615の選択済み表示パターンは、背景が緑色でテキストが黒色とされる。複数の列表示615が押圧操作されると、これらの列表示615をすべて選択済み表示パターンとする。
この状態で、「取消」ボタン表示部623が押圧操作されると、出納機制御部53は、選択済み表示パターンとされたすべての列表示615を消去する。
取引用保管庫13内に残った商品券Sのすべてのデータを入力し終わった後、管理者が、「登録」ボタン表示部624を押圧操作すると、出納機制御部53は、今回の洗い替え処理で入力された商品券Sの版数および券番号に、過去の入庫処理において入力されて出納機記憶部54に記憶されている、補充処理に関して「未補充」の管理データの商品券Sの版数および券番号に含まれているものがあるか否かを照合し、ある場合は、このデータをエラーデータとすると共に、図23に示すように、洗い替え画面601上にポップアップ画面641を表示して、大金庫12の金券類保管庫81にある商品券Sと版数および券番号が重複している旨のエラー表示を表示すると共に、音声出力部56にエラー音声を発生させる。
操作者が、ポップアップ画面の「はい」ボタン表示部642を押圧操作すると、出納機制御部53は、ポップアップ画面を消去すると共に、洗い替え画面601において、エラーデータを含む列表示615を自動的に選択済み表示パターンとして表示する。これにより、管理者は、「取消」ボタン表示部623を押圧操作して、選択済み表示パターンとして表示された、重複しているデータを含む列表示615を消去して入力し直す。
また、上記のように「登録」ボタン表示部624が押圧操作されると、出納機制御部53は、今回の洗い替え処理で入力された商品券Sの版数および券番号に、過去の入庫処理において入力されて出納機記憶部54に記憶されている管理データの商品券Sの版数および券番号に含まれていないものがあるか否かを照合し、ある場合は、このデータをエラーデータとする。それと共に、版数が過去に記憶されていない場合は、例えば「入力された版数は、過去に入庫履歴がありません。」等の、版数が過去に記憶されていない旨のエラー表示を含むポップアップ画面を洗い替え画面601上に表示すると共に、音声出力部56にエラー音声を発生させる。他方、券番号が過去に記憶されていない場合は、例えば「入力された券番号は、過去に入庫履歴がありません。」等の、券番号が過去に記憶されていない旨のエラー表示を含むポップアップ画面を洗い替え画面601上に表示すると共に、音声出力部56にエラー音声を発生させる。
この場合も、操作者が、ポップアップ画面の「はい」ボタンを押圧操作すると、出納機制御部53は、ポップアップ画面を消去すると共に、洗い替え画面601において、エラーデータを含む列表示615を自動的に選択済み表示パターンとして表示する。これにより、管理者は、「取消」ボタン表示部623を押圧操作して、選択済み表示パターンとして表示された、過去に記憶されていないデータを含む列表示615を消去して入力し直す。
また、上記のように「登録」ボタン表示部624が押圧操作された際に、今回の洗い替え処理で入力された商品券Sの版数および券番号に、過去の入庫処理において入力されて出納機記憶部54に記憶されている、補充処理に関して「未補充」の管理データの商品券Sの版数および券番号に含まれているものがなく、かつ、過去の入庫処理において入力されて出納機記憶部54に記憶されている管理データの商品券Sの版数および券番号に含まれていないものがなければ、出納機制御部53および管理装置制御部134は、「登録」ボタン表示部624が押圧操作された日時と、これらの入力された情報とを、取引用保管庫13内に残った500円商品券Sの管理データとして、それまで出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶されていた、取引用保管庫13内に残った500円商品券Sの管理データにかえて記憶する。
1000円商品券Sの管理データを洗い替え処理する場合に、操作者は、洗い替え画面601において、1000円商品券S用の選択タブ602と、500円商品券S用の選択タブ603とのうちから、1000円商品券S用の選択タブ602を、出納機入力部52への操作により選択入力した後、上記と同様の処理を行う。
以上により、取引用保管庫13内の商品券Sの在庫について現物の券番号と出納機記憶部54および管理装置記憶部135に記憶されている在庫の券番号との不一致が確認された際に、出納機11は、当該不一致が確認された商品券Sすべてについて一致するよう補正を行う洗い替え操作が可能である。
また、出納機11で洗い替え操作が行われた際に、当日の取引開始前に出納機記憶部54に記憶されていた商品券Sの券番号以外の券番号に補正を行おうとした際に、出納機制御部53がこれを検知して、出納機表示部51および音声出力部56に警告を行わせる。
[取引用保管庫返却処理]
集計処理を行い、必要により洗い替え処理を行った後、取引用保管庫13を保管庫収納領域82に戻す場合、店員は、取引用保管庫返却処理操作として、出納機11の出納機入力部52を操作して、出納機表示部51の在庫管理メニュー画面から、「取引用保管庫返却」のメニューを選択入力する。このとき、集計処理または必要とする洗い替え処理が行われていない場合には、その旨を出納機表示部51および/または音声出力部56によりアラームを発生させるようにしてもよい。または、集計処理および必要とする洗い替え処理が行われていない場合には、「取引用保管庫返却」のメニューを選択不可としてもよい。なお、「取引用保管庫返却」のメニューは、管理者ではなくその下位の店員であっても、取引用保管庫返却処理を行う権限を有する店員が出納機11にログインした場合には選択可能となっている。「取引用保管庫返却」のメニューが選択入力されると、出納機制御部53は、管理ポスト24の第1引出部ロック機構73および第2引出部ロック機構74のうち、第2扉鍵107が収納されている第2引出部ロック機構74のみのロックを解除する。つまり、出納機制御部53は、取引用保管庫13を保管庫収納領域82に戻す操作が出納機入力部52に行われると、これに応じて、管理ポスト24の第1引出部ロック機構73および第2引出部ロック機構74のうちの第2引出部ロック機構74のみのロックを解除する。すると、店員は、第2引出部72を筐体62から引き出して第2扉鍵107を取り出すと共に、蓋体鍵113および収納部鍵126を第2引出部72に戻した後、第2引出部72を筐体62に押し込んでロックする。
そして、店員は、第2扉鍵107を用いて大金庫12の第2扉ロック機構103による第2扉102のロックを解除し、保管庫収納領域82の第2扉102を開ける。店員は、閉状態でロックされた取引用保管庫13を保管庫収納領域82に戻した後、第2扉102を閉じて、第2扉鍵107を用いて第2扉ロック機構103により第2扉102を第1保管部91にロックする。
その後、店員は、出納機11の出納機入力部52へ、第2扉鍵107の鍵返却操作を行う。すると、出納機制御部53が、管理ポスト24の第2引出部ロック機構74のロックを解除することになる。すると、店員は、第2引出部72を筐体62から引き出して、第2扉鍵107を第2引出部72に戻した後、第2引出部72を筐体62に押し込んでロックする。
なお、管理ポスト24は、第1扉鍵106、第2扉鍵107、蓋体鍵113および収納部鍵126のうちの少なくともいずれか1つの鍵をロック可能に保管するものであれば良い。また、出納機制御部53は、管理ポスト24に収納している鍵に応じて、商品券Sを金券類保管庫81に入庫する操作と、金券類保管庫81から取引用保管庫13へ商品券Sを補充する操作と、取引用保管庫13を持ち出し又は返却する操作とのうち、少なくとも管理ポスト24に収納している鍵をその後使用することになる1つの操作に応じて管理ポスト24のロックを解除するものであれば良い。
以上に述べた第1実施形態の金券類管理システム10は、店舗STのバックヤードBYに設置された出納機11が、バックヤードBYに保管する商品券Sに関する第1在高情報と、商品券売り場SF1に持ち出される商品券Sに関する第2在高情報とを記憶する出納機記憶部54を有している。よって、バックヤードBYに保管する商品券Sに関する第1在高情報と、バックヤードBYから商品券売り場SF1に持ち出される商品券Sに関する第2在高情報とをバックヤードBYに設置された出納機11で管理することができる。したがって、商品券SをバックヤードBYに保管する際に行われる入庫処理時と、バックヤードBYに保管している商品券Sの取引用保管庫13への補充処理時とに、商品券売り場SF1に行かずにバックヤードBYに設置された出納機11で第1在高情報と第2在高情報とを入力できる。よって、利便性が高くなる。特に、バックヤードBYにおける商品券Sの保管場所と、商品券売り場SF1とが離れている場合に、高い効果が得られる。
また、出納機11の出納機制御部53が、商品券管理装置14が管理対象とする商品券Sに関する第2在高情報を商品券管理装置14に送信することができるため、出納機制御部53が第2在高情報を商品券管理装置14に送信すると、商品券管理装置14の管理装置記憶部135に第2在高情報を記憶させることができる。したがって、商品券売り場SF1に別途行って第2在高情報を商品券管理装置14に記憶させる必要がなくなる。よって、利便性が高くなる。
また、商品券Sが販売されると、その販売情報をもとに、商品券管理装置14の管理装置制御部134が、管理装置記憶部135の第2在高情報を更新すると共に、当該更新に関する更新情報を出納機11へ送信する。すると、出納機11の出納機制御部53が商品券管理装置14から受信した更新情報をもとに、出納機記憶部54の第2在高情報を更新する。よって、出納機記憶部54の第2在高情報と管理装置記憶部135の第2在高情報とを連携させることができる。したがって、商品券Sが販売されることにより変動する商品券管理装置14の商品券Sの在高を、出納機11でも管理できる。よって、利便性が高くなる。
また、出納機11は、操作できる権限が制限されているため、入庫処理および補充処理等を出納機11で行うようにすることで、販売用の商品券Sを厳重に管理できる。
また、集計処理のうち商品券Sに関する「販売集計」、「予約集計」および「在庫集計」については、商品券管理装置14でも出納機11でも行うことができる。よって、利便性が高くなる。
また、商品券Sが販売されると、商品券Sの販売情報が入力される都度、商品券管理装置14の管理装置制御部134が、管理装置記憶部135の第2在高情報を更新すると共に、当該更新に関する更新情報を出納機11へ送信する。また、出納機11の出納機制御部53が商品券管理装置14から更新情報を受信する都度、出納機記憶部54の第2在高情報を更新する。よって、管理装置記憶部135の第2在高情報と出納機記憶部54の第2在高情報とをリアルタイムで連動させることができる。したがって、商品券Sが販売されることにより変動する商品券管理装置14の商品券Sの在高を、出納機11でもリアルタイムで管理できる。これにより、例えば、出納機11の出納機入力部52への入力操作で、出納機制御部53が出納機記憶部54から、その時点での商品券管理装置14の商品券Sの在高を読み出し、これを出納機表示部51に表示させることができる。よって、利便性がさらに高くなる。なお、出納機記憶部54の第2在高情報が販売時点でのリアルタイムの情報とはならないものの、所定時間、あるいは営業終了後の締め上げ時に纏めて、管理装置制御部134が、商品券管理装置14における第2在高情報の更新情報を出納機11に送信し、これを受けて出納機制御部53が出納機記憶部54の第2在高情報を更新することも可能である。
また、バックヤードBYに設置された金券類保管庫81に収納されて保管される商品券Sの在高情報である第1在高情報と、商品券売り場SF1に持ち出し可能な取引用保管庫13に金券類保管庫81から補充された商品券Sの在高情報である第2在高情報を出納機記憶部54に記憶させることができる。よって、バックヤードBYに設置された金券類保管庫81に保管する商品券Sに関する第1在高情報と、バックヤードBYから商品券売り場SF1に取引用保管庫13に収納されて持ち出される商品券Sに関する第2在高情報とをバックヤードBYに設置された出納機11で管理することができる。したがって、金券類保管庫81への商品券Sの入庫処理時および金券類保管庫81から取引用保管庫13への商品券Sの補充処理時に商品券売り場SF1に行かずに第1在高情報と第2在高情報とを入力できる。よって、利便性がさらに高くなる。
また、管理ポスト24は、第1扉鍵106、第2扉鍵107、蓋体鍵113および収納部鍵126をロック可能に保管することになり、出納機制御部53は、商品券Sを金券類保管庫81に入庫する操作と、金券類保管庫81から取引用保管庫13へ商品券Sを補充する操作と、取引用保管庫13を持ち出し又は返却する操作とに応じて管理ポスト24のロックを解除する。したがって、操作に応じて管理ポスト24のロックを解除することができるため、第1扉鍵106、第2扉鍵107、蓋体鍵113および収納部鍵126について、不必要な取り出しを規制しつつ必要な鍵を容易に取り出すことができる。よって、鍵の管理を厳格にできると共に利便性がさらに高くなる。
また、出納機記憶部54および管理装置記憶部135は、商品券管理装置14が予約販売分とした商品券Sに関する第3在高情報を記憶することになり、出納機制御部53および管理装置制御部134は、予約販売分の商品券Sに関する情報に基づいて出納機記憶部54および管理装置記憶部135の第2在高情報を更新することになる。よって、予約販売分とした商品券Sを、払い出し処理に関して「未払い出し」の商品券Sとは別に管理することができ、利便性がさらに高くなる。
出納機11は、出納機記憶部54に記憶されている第1在高情報、第2在高情報および第3在高情報を出力する出納機表示部51およびプリンタ55を有するため、第1在高情報、第2在高情報および第3在高情報の目視による確認が容易となる。よって、利便性がさらに高くなる。
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態の金券類管理システムを主に図24を参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。
第2実施形態の金券類管理システム10Aは、第1実施形態の構成に加えて、商品券売り場SF1に、精算機であるレジ装置701が設置されている。このレジ装置701が、商品券管理装置14の管理装置本体16および出納機11と通信可能に接続されている。
商品券管理装置14において商品券Sを払い出す前に、店員は、お客から、その分の販売代金を受け取り、販売する商品券Sの券種および枚数と、入金する販売代金とをレジ装置701において入力する。すると、レジ装置701は、この販売する商品券Sの券種および枚数のデータを商品券管理装置14の管理装置本体16に送信する。これを受けて、商品券管理装置14において払い出し処理が可能となる。その際に、管理装置本体16の管理装置制御部134は、このようにレジ装置701から送信された販売する商品券Sの券種および枚数の商品券Sの払い出しのみを可能とする。すなわち、管理装置制御部134は、レジ装置701に入力された商品券Sに関する販売情報と、操作表示部131に入力された商品券管理装置14において払い出す商品券Sの券種および枚数の払い出し情報とを照合し、一致した場合のみ、商品券管理装置14における商品券Sの払い出しを許可する。不一致の場合、管理装置制御部134は、操作表示部131および音声出力部132にアラームを発生させる。
また、レジ装置701の締め上げ時に、レジ装置701は、当日の売り上げデータを出納機11に送信することになるが、出納機11の出納機制御部53は、この売り上げデータの中の、入金された商品券Sの売り上げ金額と、管理装置記憶部135における第2在高情報の当日の減額分、すなわち予約払い出し分は除いて当日払い出した商品券Sの総額とを照合し、一致しない場合は、出納機表示部51および音声出力部56によりアラームを発生させる。
このように、第2実施形態の金券類管理システム10Aでは、出納機11が、レジ装置701に入金された商品券Sの売り上げ金額と、第2在高情報の減額分とを照合するため、販売用の商品券Sをより厳格に管理することができる。
なお、レジ装置701の締め上げ時に、レジ装置701において当日の商品券Sの売り上げデータを用紙に印字し、これと、出納機11において出納機表示部51あるいはプリンタ55に出力される第2在高情報の減額分のデータとを目視により照合するようにしても良い。
また、第2実施形態の金券類管理システム10Aにおいて、商品券管理装置14の管理装置本体16とレジ装置701とを一体に構成しても良い。すなわち、レジ装置701に商品券管理装置14の管理装置本体16の機能を持たせても良い。