JP6633279B2 - ゲル状飲食品 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、水100重量部に対して、多糖類を含有するゲル化剤0.05重量部以上、5重量部以下を配合し、加熱後冷却することによりゲル化したゼリーを含んでなることを特徴とするゼリー飲料が開示されている。
項1.0.3〜15ppmのスピラントールを含有し、且つ、破断歪みが0.4〜0.8であるゲル状飲食品。
本発明のゲル状飲食品は、0.3〜15ppmのスピラントールを含有することを特徴とし、ゲル状飲食品におけるスピラントール含量が0.3ppm未満では、まとまり感があり、飲み込みやすいゲル状飲食品を提供することができない。一方、ゲル状飲食品におけるスピラントール含量が15ppmを上回ると、スピラントールの風味によりゲル状飲食品の風味が悪化する場合がある。ゲル状飲食品における好ましいスピラントール含量は0.5〜13ppmであり、より好ましくは1〜10ppmである。
本発明において「破断歪み」は以下の測定方法に従って算出される;
(破断歪みの測定方法)
(1)20℃に調温した、直径20mm、高さ10mmの円柱状のゲル状飲食品(試料)を用意する。
(2)テクスチャーアナライザーを用いて、ゲル状飲食品(試料)を圧縮する。圧縮は、直径100mmの冶具を用いて10mm/sの速度で行う。
(3)圧縮により得られる応力−歪み曲線から破断点を決定し、下記式1により破断歪みを求める。
(式1)(破断歪み)=(破断点までの距離(mm))/(ゲル状飲食品(試料)の元の高さ(mm))
一方、ゲル状飲食品の破断歪みが0.4より小さくなった場合も、細片化された食塊がまとまり難く、飲み込みやすいゲル状飲食品を提供することができない。
本発明で用いられる好ましいゲル化剤は、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、カラギナン(カッパ型、イオタ型)、寒天、及び、キサンタンガムとローカストビーンガムの混合物からなる群から選択される1種以上である。
本発明において固形分とは、ゲル状飲食品から水分を除いた成分の含量を意味し、具体的な処方が不明であるゲル状飲食品については、カールフィッシャー法(Karl Fisher’s method)を用いてゲル状飲食品の水分量を算出し、前記ゲル状飲食品の全体重量から水分量を除いた値を、固形分として算出することができる。
実験例における破断歪みは、以下の方法に従って測定、算出した。なお、テクスチャーアナライザーは、「テクスチャーアナライザーTA−XT−2i(Stable Micro Systems社製)」を使用した。
(破断歪みの測定方法)
(1)20℃に調温した、直径20mm、高さ10mmの円柱状のゲル状飲食品(試料)を用意する。
(2)テクスチャーアナライザーを用いて、ゲル状飲食品(試料)を圧縮する。圧縮は、直径100mmの冶具を用いて10mm/sの速度で行う。
(3)圧縮により得られる応力−歪み曲線から破断点を決定し、下記式1により破断歪みを求める。
(式1)(破断歪み)=(破断点までの距離(mm))/(ゲル状飲食品(試料)の元の高さ(mm))
表1の処方に従ってゲル状飲食品を調製した。
(ゲル状飲食品の調製)
90℃まで加熱したイオン交換水に、グラニュー糖、脱アシル型ジェランガム及びネイティブ型ジェランガムを添加した。更に90℃で10分間撹拌後、スピラントールと、約10mLの熱水に溶解した乳酸カルシウムを添加した。当該溶液を、内径20mm、高さ10mm、厚さ1.5mmのガラス製リングを内部にセットした容器(円柱状の樹脂製カップ、上部の直径65mm、底部の直径55mm、高さ25mm、容量60mL)に充填した。8℃の水槽で2時間冷却後、5℃で一晩静置してゲル状飲食品を調製した。各々のゲル状飲食品の破断歪みを表1に示す。
調製したゲル状飲食品について、以下に示す基準に従って、まとまり感、飲み込みやすさ及び付着感を評価した。評価は専門のパネリスト4名で行った。結果を表2に示す。
ゲル状飲食品を咀嚼したときの、細片化されたゲルが口腔内でまとまりやすいか否かを官能評価した。官能評価は細片化されたゲルが口腔内で非常にまとまりやすいものを◎、まとまりやすいものを○、まとまりにくいものを×として、3段階で評価した。
[飲み込みやすさ]
ゲル状飲食品を咀嚼後、飲み込みやすさ(嚥下のしやすさ)を官能評価した。官能評価は、非常に飲み込みやすいものを◎、飲み込みやすいものを○、飲み込みにくいものを×として、3段階で評価した。
[付着感]
ゲル状飲食品を咀嚼するときや飲み込むときの、咽頭へのゲル状食品の付着感を官能評価した。官能評価は、付着感が非常に小さいものを◎、付着感が小さいものを○、付着感が大きいものを×として、3段階で評価した。
一方、スピラントールを含有しない比較例1−1のゲル状飲食品は、破断歪みが0.6でありながらも、同じ破断歪みを有する実施例1−2と比べて、まとまり感、飲み込みやすさ及び付着感のいずれの評価も劣っていた。同様に、3ppmのスピラントールを含有しつつも、破断歪みが0.89である比較例1−2のゲル状飲食品は、咀嚼時にまとまり感がなく、また、飲み込みにくいものであった。
(唾液分泌量の評価方法)
ゲル状飲食品15gを口に含み10秒間かけて舌で押し潰した後、一回で飲み込んだ(嚥下した)。嚥下してから5秒間静置後、5秒間かけて舌の下に脱脂綿を入れ、その状態で2分間保持した。2分後、脱脂綿を回収し、舌の下に入れる前後の脱脂綿の重量変化を測定することで、各々のゲル状飲食品を喫食した後の唾液分泌量を測定した。
実施例1−2及び比較例1−1のゲル状飲食品の唾液分泌量を比較した結果を表3に、比較例1−1及び比較例1−2のゲル状飲食品の唾液分泌量を比較した結果を表4に示す。
また、比較例1−1及び比較例1−2の唾液分泌量を対比すると、破断歪みが0.6であってもスピラントールを含有しない場合(比較例1−1)や、スピラントールを含有しつつも破断歪みが0.89である場合(比較例1−2)は、唾液分泌量に大きな差異はなく、唾液分泌量を増加させるためには、スピラントールを含有し、且つ破断歪みが0.8以下である必要があることが示唆された。
Claims (1)
- 1.5〜6ppmのスピラントール、並びに脱アシル型ジェランガム及び/又はネイティブ型ジェランガムを含有し、且つ、破断歪みが0.45〜0.75であるゲル状飲食品。
Priority Applications (3)
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JP2015012500A JP6633279B2 (ja) | 2015-01-26 | 2015-01-26 | ゲル状飲食品 |
PCT/JP2015/060933 WO2016031292A1 (ja) | 2014-08-29 | 2015-04-08 | 経口組成物用添加剤 |
TW104111260A TW201625140A (zh) | 2014-08-29 | 2015-04-08 | 經口組成物用添加劑 |
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JP2015012500A JP6633279B2 (ja) | 2015-01-26 | 2015-01-26 | ゲル状飲食品 |
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- 2015-01-26 JP JP2015012500A patent/JP6633279B2/ja active Active
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