JP6627716B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制御装置に関する。
車両としては、内燃機関(以下、エンジンともいう)と、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、変速機と、トルクコンバータと変速機との間に設けられ、エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路を断接するクラッチとを備えた車両がある。このような車両においては、燃料消費率(燃費)を低減することを目的として、走行中にエンジンと駆動輪との間の動力伝達経路をクラッチにて遮断し、エンジンを自動停止するフリーラン制御が行われている。
走行中にエンジンを自動停止する車両において、エンジンの自動停止時と自動再始動時とにおけるロックアップクラッチおよびクラッチの係合制御としては、エンジン自動停止の後にクラッチを解放(オフ)し、最後にロックアップクラッチを解放(オフ)とする。そして、エンジンの自動再始動時には、エンジンを始動(ロックアップクラッチを解放した状態で始動)した後にクラッチを係合(オン)し、最後にロックアップクラッチを係合(オン)とする制御が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような技術を従来技術という。
特開2016−098872号公報
ところで、上記した従来技術のように、ロックアップクラッチを解放した状態でエンジンを再始動する制御では、走行中において変速機の入力軸回転数が大きい場合、クラッチ係合までの時間が長くなる。
すなわち、ロックアップクラッチを解放した状態でエンジンを再始動すると、初期におけるエンジン回転数の上昇は速いが、エンジン回転数が上昇してトルクコンバータのタービン回転数との差が大きくなると、トルクコンバータの損失が大きくなるためエンジン回転数の上昇が緩くなってしまう。そして、変速機の入力軸回転数が大きいと、エンジン回転数(タービン回転数)が入力軸回転数に到達するまでの時間が長くなってしまうので、クラッチ係合までの時間が長くなり、駆動力の応答性が悪化する。
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、ロックアップクラッチ付きトルクコンバータと、内燃機関(エンジン)と駆動輪との間の駆動力伝達経路を断接するクラッチとを備え、走行中に内燃機関を停止するフリーラン制御の実行が可能な車両において、内燃機関を再始動する際に、変速機の入力軸回転数が大きい場合であっても、クラッチ係合までの時間を短縮することが可能な制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、内燃機関と、トルクコンバータと、前記トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチと、変速機と、前記トルクコンバータと前記変速機との間に設けられ、前記内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路を断接するクラッチとを備えた車両に適用され、所定の条件が成立した場合に、前記クラッチを解放して前記内燃機関と前記駆動輪との間の動力伝達経路を遮断するとともに前記内燃機関を停止するフリーラン制御が実行可能な制御装置において、前記フリーラン制御から前記内燃機関を再始動して通常制御に復帰する際に、前記変速機の入力軸回転数が所定値よりも大きい場合には前記ロックアップクラッチを係合した状態で前記内燃機関を再始動するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、フリーラン制御から内燃機関を再始動して通常制御に復帰する際に、変速機の入力軸回転数が大きい場合(所定値(第1閾値)よりも大きい場合)には、クラッチ係合が遅れる状況であるとして、ロックアップクラッチを係合した状態で内燃機関を再始動するので、トルクコンバータの損失をなくすことができ、タービン回転数の上昇時間を短くすることができる。これによりクラッチ係合までの時間を短縮することができるので、駆動力の応答性が向上する。
本発明によれば、内燃機関を再始動する際に、変速機の入力軸回転数が大きい場合であっても、クラッチ係合までの時間を短縮することができ、駆動力の応答性を向上させることができる。
本発明を適用する車両の一例を示す概略構成図である。 ECU等の制御系の構成を示すブロック図である。 エンジン停止時制御の一例を示すフローチャートである。 エンジン停止中制御の一例を示すフローチャートである。 エンジン再始動時制御の一例を示すフローチャートである。 第1閾値の決め方の説明図である。 第2閾値を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明を適用する車両の一例について図1を参照して説明する。
この例の車両Vは、FR(フロントエンジン・リアドライブ)型の車両であって、エンジン(内燃機関)1、トルクコンバータ2、ロックアップクラッチ3、クラッチ4、自動変速機(AT)5、デファレンシャル装置6、駆動輪(後輪)7,7、従動輪(前輪:図示せず)、油圧制御装置100、およびECU(Electronic Control Unit)200などを備えている。
これらエンジン1、トルクコンバータ2、ロックアップクラッチ3、クラッチ4、自動変速機5、油圧制御装置100、およびECU200の各部について以下に説明する。
−エンジン−
エンジン1は、走行用の駆動力源であり、例えば多気筒ガソリンエンジンである。エンジン1は、吸入空気量、燃料噴射量、点火時期などの運転状態を制御可能である。エンジン1の出力軸であるクランクシャフト1aはトルクコンバータ2に連結されている。クランクシャフト1aの回転数(エンジン回転数Ne)はエンジン回転数センサ201によって検出される。
エンジン1には、当該エンジン1を始動する始動装置(例えば、スタータやベルトMG)11が連結されている。始動装置11の作動はECU200によって制御される。
さらに、エンジン1には、制御のための油圧および潤滑(冷却)のための油圧を発生する機械式オイルポンプ(図示せず)が連結されている。また、本実施形態の車両Vは電動オイルポンプ12(図2参照)を備えている。この電動オイルポンプ12は、エンジン1が停止している場合に、油圧制御および潤滑(冷却)のための油圧を確保するために設けられている。
−トルクコンバータ−
トルクコンバータ2は、入力軸側のポンプインペラ21、出力軸側のタービンランナ22、およびトルク増幅機能を発現するステータ(図示せず)などを備え、ポンプインペラ21とタービンランナ22との間で流体を介して動力伝達を行う。トルクコンバータ2には、このトルクコンバータ2の入力側と出力側とを直結またはスリップ係合状態で連結するロックアップクラッチ3が設けられている。トルクコンバータ2のタービンシャフト2aの回転数(タービン回転数Nt)はタービン回転数センサ203によって検出される。
−クラッチ−
クラッチ4はトルクコンバータ2と自動変速機5との間の動力伝達経路に設けられている。クラッチ4は、例えば、クラッチディスク、プレッシャプレート、ダイアフラムスプリング、レリーズベアリング、および油圧アクチュエータなどを備えた自動クラッチである。このクラッチ4の係合と解放とは、上記油圧アクチュエータ、油圧制御装置100およびECU200によって制御され、クラッチ4を係合/解放することにより、エンジン1と駆動輪7,7との間の動力伝達経路を断接することができる。
−自動変速機−
自動変速機5は、有段式の変速機であり、複数の油圧式の摩擦係合要素(クラッチおよびブレーキ等)と遊星歯車装置とを含んでいる。自動変速機5では、複数の摩擦係合要素が選択的に係合されることにより、複数の前進ギヤ段、後進ギヤ段、またはニュートラルの各ギヤポジションを選択的に成立させることが可能である。自動変速機5の入力軸5aはクラッチ4に連結されている。自動変速機5の出力軸5bはデファレンシャル装置6などを介して駆動輪7,7に連結されている。自動変速機5の入力軸5aの回転数(入力軸回転数Ni)は入力軸回転数センサ204によって検出される。
−油圧制御装置−
油圧制御装置100は、自動変速機5の複数の摩擦係合要素(クラッチ、ブレーキ等)の係合および開放を制御する。また、油圧制御装置100は、トルクコンバータ2のロックアップクラッチ3およびクラッチ4の断接(係合/解放)を制御する機能も有する。なお、油圧制御装置100は、自動変速機5の各摩擦係合要素、ロックアップクラッチ3およびクラッチ4の各油圧アクチュエータにそれぞれ制御油圧を供給するリニアソレノイドバルブなどを備えている。
−ECU−
ECU200は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、およびバックアップRAMなどを備えている。
ROMには、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはエンジン1の停止時などにおいて保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
ECU200には、図2に示すように、エンジン回転数Neを検出する回転数センサ201、スロットルバルブ(図示せず)のスロットル開度を検出するスロットル開度センサ202、タービン回転数Ntを検出するタービン回転数センサ203、自動変速機5の入力軸回転数Niを検出する入力軸回転数センサ204、アクセルペダル(図示せず)の操作量に応じた信号を出力するアクセルペダルセンサ205、およびブレーキペダル(図示せず)の操作量に応じた信号を出力するブレーキペダルセンサ206などの各種のセンサが接続されており、これらの各センサ(スイッチ類も含む)からの信号がECU200に入力される。
また、ECU200には、エンジン1、始動装置11、電動オイルポンプ12、および油圧制御装置100などが接続されている。
ECU200は、各種センサの検出結果などに基づいて、スロットル開度、燃料噴射量および点火時期などを制御することにより、エンジン1の運転状態を制御可能に構成されている。また、ECU200は、油圧制御装置100を制御することにより、自動変速機5の油圧制御、トルクコンバータ2の油圧制御、ロックアップクラッチ3の係合制御、およびクラッチ4の係合制御などを実行する。なお、以下の説明において、ロックアップクラッチ3の係合を「L/Uオン」、ロックアップクラッチ3の解放を「L/Uオフ」ともいう。
さらに、ECU200は、エンジン1の停止中(機械式オイルポンプが停止中)などにおいて電動オイルポンプ12を駆動制御する。電動オイルポンプ12を駆動制御することにより、後述するフリーラン制御中に、自動変速機5、トルクコンバータ2のロックアップクラッチ3、およびクラッチ4などの各油圧制御が可能になる。
−フリーラン制御−
ECU200はフリーラン制御を実施する。フリーラン制御とは、車両Vの走行中において、フリーラン開始条件が成立したときに、クラッチ4を解放してエンジン1と駆動輪7,7との間の動力伝達経路を遮断するとともに、フューエルカット等によりエンジン1を自動停止する制御のことである。
上記フリーラン開始条件としては、例えば、車速が所定値以上の走行中において、アクセルオフであること(アクセルペダルセンサ205の出力から判定)、およびブレーキオフであること(ブレーキペダルセンサ206の出力から判定)を挙げることができる。なお、上記フリーラン開始条件は一例であって、適宜変更してもよい。
そして、ECU200は、上記フリーラン開始条件が成立したときにフリーランを開始し、そのフリーラン制御から通常制御への復帰条件が成立した場合、例えばアクセルペダルおよびブレーキペダルのうちの少なくともいずれか一方が操作された場合にフリーラン制御を終了してエンジン1を再始動する。
さらに、ECU200は、[エンジン停止時制御]、[エンジン停止中制御]および「エンジン再始動時制御」を実行する。その各制御について以下に説明する。
−エンジン停止時制御−
まず、ECU200が実行するエンジン停止時制御の一例について図3のフローチャートを参照して説明する。図3の制御ルーチンの実行中において、ECU200は、入力軸回転数センサ204の出力に基づいて自動変速機5の入力軸回転数Niを逐次算出している。
図3の制御ルーチンが開始されると、まずはステップST101において、走行中にエンジン停止要求があるか否かを判定し、その判定結果が否定判定(NO)である場合(エンジン停止要求がない場合)は処理を終了する。一方、走行中に上記フリーラン開始条件が成立してエンジン停止が要求されると、ステップST101の判定結果が肯定判定(YES)となってステップST102に進む。
ステップST102では、自動変速機5の入力軸回転数Niが第1閾値よりも大きいか否か([Ni>第1閾値]であるか否か)を判定する。このステップST102の判定に用いる第1閾値については後述する。
ステップST102の判定結果が肯定判定(YES)である場合([入力軸回転数Ni>第1閾値]である場合)は、ステップST103に進んでロックアップクラッチ3を係合(L/Uオン)する。その後にステップST104に進む。ステップST102の判定結果が否定判定(NO)である場合([入力軸回転数Ni≦第1閾値]である場合)はステップST104に進む。
ステップST104ではクラッチ4を解放(オフ)する。そして、ステップST105においてエンジン1を停止する。その後に処理を終了する。
このようなエンジン停止時制御は、フリーラン制御から復帰する際のエンジン再始動時制御(図5に示す制御)に備えるための準備制御であって、上述したように、エンジン停止要求時に、自動変速機5の入力軸回転数Niが第1閾値よりも大きい場合には、ロックアップクラッチ3を係合(L/Uオン)し、クラッチ4を解放(オフ)した状態でエンジン1を停止する。
−エンジン停止中制御−
次に、ECU200が実行するエンジン停止中制御の一例について図4のフローチャートを参照して説明する。図4の制御ルーチンの実行中において、ECU200は、入力軸回転数センサ204の出力に基づいて自動変速機5の入力軸回転数Niを逐次算出している。
図4の制御ルーチンが開始されると、まずはステップST201において、走行中においてエンジン停止中であるか否かを判定し、その判定結果が否定判定(NO)である場合(エンジン停止中でない場合)は処理を終了する。ステップST201の判定結果が肯定判定(YES)である場合(エンジン停止中である場合)はステップST202に進む。
ステップST202では、自動変速機5の入力軸回転数Niが第1閾値よりも小さいか否か([Ni<第1閾値]であるか否か)を判定する。このステップST202の判定に用いる第1閾値は、上記ステップST102の判定に用いる第1閾値と同じ値である。第1閾値については後述する。
ステップST202の判定結果が否定判定(NO)である場合([Ni≧第1閾値]である場合)は処理を終了する。
ステップST202の判定結果が肯定判定(YES)である場合([Ni<第1閾値]である場合)、つまりエンジン停止中において車速が低下して自動変速機5の入力軸回転数Niが第1閾値を下回った場合にはステップST203に進む。ステップST203ではロックアップクラッチ3を解放(L/Uオフ)する。その後に処理を終了する。
このエンジン停止中制御も、フリーラン制御から復帰する際のエンジン再始動時制御(図5に示す制御)に備えるための準備制御であって、上記した図3のエンジン停止時制御によってロックアップクラッチ3を係合(L/Uオン)した場合に、エンジン停止中において自動変速機5の入力軸回転数Niが第1閾値を下回った場合にはロックアップクラッチ3を解放(L/Uオフ)する。
−エンジン再始動時制御−
次に、ECU200が実行するエンジン再始動時制御について説明する。
まず、フリーラン制御からエンジン1を再始動して通常制御に復帰する際に、ロックアップクラッチ3を解放した状態でエンジン1を始動すると、初期におけるエンジン回転数Neの上昇は速いが、エンジン回転数Neの上昇につれて、エンジン回転数Neとトルクコンバータ2のタービン回転数Ntとの差が大きくなると、トルクコンバータ2の損失が大きくなるためエンジン回転数Neの上昇が緩くなってしまう(図6(A)参照)。そして、自動変速機5の入力軸回転数Niが大きいと、エンジン回転数Ne(タービン回転数Nt)が入力軸回転数Niに到達するまでの時間が長くなってしまうので、クラッチ4が係合するまでの時間が長くなり、駆動力の応答性が悪化する。
そのような実情を考慮して、本実施形態では、走行中にエンジン1を再始動する際に、自動変速機5の入力軸回転数Niが大きい場合であってもクラッチ4の係合までの時間を短縮することが可能な制御を実現する。
その制御(エンジン再始動時制御)の一例について図5のフローチャートを参照して説明する。図5の制御ルーチンの実行中において、ECU200は、エンジン回転数センサ201、タービン回転数センサ203および入力軸回転数センサ204の各出力に基づいて、それぞれ、エンジン回転数Ne、タービン回転数Ntおよび自動変速機5の入力軸回転数Niを逐次算出している。
図5の制御ルーチンが開始されると、まずはステップST301において、走行中においてエンジン始動要求があるか否かを判定し、その判定結果が否定判定(NO)である場合(エンジン始動要求がない場合)は処理を終了する。一方、走行中に、上記フリーラン制御から通常制御への復帰条件が成立してエンジン始動が要求されると、ステップST301の判定結果が肯定判定(YES)となってステップST302に進む。
ステップST302では、自動変速機5の入力軸回転数Niが第1閾値よりも大きいか否か([Ni>第1閾値]であるか否か)を判定する。このステップST302の判定に用いる第1閾値は、上記ステップST102の判定に用いる第1閾値と同じ値である。第1閾値については後述する。
ステップST302の判定結果が否定判定(NO)である場合([Ni≦第1閾値]である場合)はステップST311に進む。ステップST311では、ロックアップクラッチ3を解放(L/Uオフ)にし、この状態つまりL/Uオフの状態でエンジン1を始動する(ステップST312)。その後にステップST307に進む。
一方、ステップST302の判定結果が肯定判定(YES)である場合([Ni>第1閾値]であってエンジン始動の際の入力軸回転数Niが大きい場合)はステップST303に進む。ステップST303ではロックアップクラッチ3の係合(L/Uオン)状態とし、この状態つまりL/Uオンの状態でエンジン1を始動する(ステップST304)。その後にステップST305に進む
ステップST305では、エンジン回転数Neと自動変速機5の入力軸回転数Niとを用い、そのエンジン回転数Neが[Ne>Ni−第2閾値]となったか否かを判定する。このステップST305の判定に用いる第2閾値については後述する。
ステップST305の判定結果が否定判定(NO)である場合は待機状態となる。そして、エンジン回転数Neが上昇して[Ne>Ni−第2閾値]となった時点(ステップST305がYES判定となった時点)でステップST306に進んで、ロックアップクラッチ3を解放(L/Uオフ)する。
このようなステップST305およびステップST306の処理により、クラッチ4を係合する前にロックアップクラッチ3を解放(L/Uオフ)することで、振動の発生およびクラッチ4の摩耗を低減することができる。
この点について説明する。ロックアップクラッチ3が係合(L/Uオン)したままの状態でクラッチ4が係合した場合、エンジン回転数Neと入力軸回転数Niとの差回転がほぼ0の状態でないと振動が生じることがあり、また、少しでも差回転があるとクラッチ4の摩耗が激しくなる。このような点を考慮して、本実施形態では、クラッチ4を係合する前にロックアップクラッチ3を解放(L/Uオフ)することで、振動発生およびクラッチ4の摩耗を低減する。
次に、ステップST307では、自動変速機5の入力軸回転数Niとタービン回転数Ntとが略等しいか否か([Ni≒Nt]であるか否か)を判定する。ステップST307の判定結果が否定判定(NO)である場合は待機状態となる。そして、タービン回転数Ntが上昇して[Ni≒Nt]となった時点(ステップST307がYES判定となった時点)でクラッチ4を係合する(ステップST308)。
ステップST309では、エンジン回転数Neが、自動変速機5の入力軸回転数Niに余裕代αを加えた値よりも大きいか否か([Ne>Ni+α]であるか否か)を判定し、その判定結果が否定判定(NO)である場合は待機状態となる。
そして、エンジン回転数Neが上昇して[Ne>Ni+α]となった時点(ステップST309がYES判定となった時点)、つまりエンジン回転数Neが入力軸回転数Niよりも確実に大きくなってロックアップクラッチ3を係合しても問題ない状況となった時点で、ロックアップクラッチ3を係合(L/Uオン)する(ステップST310)。その後に処理を終了する。
なお、上記図5のステップST301〜ステップST312がECU200によって実行されることにより、本発明の車両の制御装置が実現される。
−第1閾値−
次に、上記図3のステップST102、図4のステップST202、および図5のステップST302の各判定に用いる第1閾値の決め方について図6を参照して説明する。
まず、図6(A)は、自動変速機5の入力軸回転数Niが大きい場合に、ロックアップクラッチ3を解放(L/Uオフ)した状態でエンジン1を始動したときのエンジン回転数Neおよびタービン回転数Ntの変化を示す図である。また、図6(B)は、自動変速機5の入力軸回転数Niが大きい場合に、ロックアップクラッチ3を係合(L/Uオン)した状態でエンジン1を始動したときのエンジン回転数Neおよびタービン回転数Ntの変化を示す図である。
これら図6(A)および図6(B)に示すように、自動変速機5の入力軸回転数Niが大きい場合、L/Uオンでエンジン1を始動した方が、エンジン回転数Ne(タービン回転数Nt)が入力軸回転数Niに到達するのが早くなる。
図6(C)は、図6(A)(L/Uオフでエンジン始動した時)のエンジン回転数Neおよびタービン回転数Ntの変化と、図6(B)(L/Uオンでエンジン始動した時)のエンジン回転数Neおよびタービン回転数Ntの変化とを重ね合わせた図である。
ここで、走行中にエンジン1を始動する際に、駆動力を出すためには、エンジン回転数Ne、タービン回転数Ntおよび入力軸回転数Niとの関係は、[Ne≧NiかつNt≧Ni]であることが必要である。
そして、入力軸回転数Niの大きさによっては、L/Uオフでのエンジン始動の方が[Ne≧NiかつNt≧Ni]となるのが早い場合と、L/Uオンでのエンジン始動の方が[Ne≧NiかつNt≧Ni]となるのが早い場合とがある。具体的には、図6(C)に示すように、入力軸回転数NiがNith以下の領域(2点鎖線以下の領域)では、L/Uオフでのエンジン始動(破線)の方が[Ne≧NiかつNt≧Ni]となるのが早くなり、入力軸回転数NiがNithよりも大きい領域(2点鎖線よりも大きい領域)では、L/Uオンでのエンジン始動(実線)の方が[Ne≧NiかつNt≧Ni]となるのが早くなる。したがって、図6(C)に示すNithを第1閾値として、この第1閾値よりも入力軸回転数Niが大きい場合には、L/Uオンでのエンジン始動とすることにより、クラッチ係合までの時間を、L/Uオフでエンジン始動したときよりも短縮することができる。
以上のような点を考慮して、第1閾値を、実験またはシミュレーション等によって決定するようにすればよい。
−第2閾値−
次に、上記図5のステップST305の判定に用いる第2閾値について説明する。
まず、上述したように、振動低減およびクラッチ4の摩耗低減のために、クラッチ4の係合(ステップST308の処理)の前に、ロックアップクラッチ3を完全に解放(L/Uオフ)しておくことが必要である。このような点を考慮して、第2閾値については、ロックアップクラッチ3のオフ要求から実際に完全にオフされる時間に余裕代を加えた値から決定する。具体的には、図7に示すように、第2閾値は、第1閾値よりも大きな値であって、ロックアップクラッチ3が完全に解放(L/Uオフ)となる回転数に対応する値とする。この第2閾値についても、実験またはシミュレーション等によって決定するようにすればよい。
なお、ロックアップクラッチ3の解放速度は油圧によって異なるため、自動変速機5の入力軸回転数Niに応じて可変に設定するようにしてもよい。また、第2閾値を回転数から決定しているが、これに替えて、上記したロックアップクラッチ3のオフ要求から実際に完全にオフされる時間から決定するようにしてもよい。
<効果>
以上説明したように、本実施形態によれば、フリーラン制御からエンジン1を再始動して通常制御に復帰する際に、自動変速機5の入力軸回転数Niが大きい場合(第1閾値よりも大きい場合)には、クラッチ4の係合が遅れる状況であるとして、ロックアップクラッチ3を係合(L/Uオン)した状態でエンジン1を再始動する。このような制御により、トルクコンバータ2の損失をなくすことができるので、タービン回転数Ntの上昇時間を短くすることができる。これにより、クラッチ4の係合までの時間を短縮することができるので、駆動力の応答性が向上する。
−他の実施形態−
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、以上の実施形態では、クラッチおよびブレーキ等の摩擦係合装置と遊星歯車装置とを用いてギヤ段を設定する有段式(遊星歯車式)の自動変速機(AT)を備えた車両に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限られることなく、変速比を無段階に調整する無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)などの他の方式の自動変速機を備えた車両にも適用できる。
以上の実施形態では、FR(フロントエンジン・リアドライブ)方式の車両に本発明の制御装置を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式の車両や、4輪駆動方式の車両にも適用できる。
以上の実施形態では、エンジン1がガソリンエンジンである例を示したが、本発明はこれに限られることなく、エンジンはディーゼルエンジンなどであってもよい。
以上の実施形態では、エンジン1と駆動輪7との間の動力伝達経路に配置したクラッチ(自動クラッチ)4を解放することにより動力伝達経路を遮断してフリーランを行う車両に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限られることなく、そのようなクラッチ(自動クラッチ)を備えていない車両にも適用可能である。例えば、自動変速機に含まれる前進クラッチを解放することにより動力伝達経路を遮断してフリーランを行う車両にも本発明は適用可能である。
本発明は、走行中にエンジンと駆動輪との間の動力伝達経路をクラッチにて遮断し、エンジンを自動停止するフリーラン制御が実行可能な車両の制御装置に有効に利用することができる。
V 車両
1 エンジン(内燃機関)
1a クランクシャフト
11 始動装置
12 電動オイルポンプ
2 トルクコンバータ
2a タービンシャフト
3 ロックアップクラッチ
4 クラッチ
5 自動変速機
5a 入力軸
7 駆動輪
100 油圧制御装置
200 ECU
201 エンジン回転数センサ
202 スロットル開度センサ
203 タービン回転数センサ
204 入力軸回転数センサ
205 アクセルペダルセンサ
206 ブレーキペダルセンサ

Claims (1)

  1. 内燃機関と、トルクコンバータと、前記トルクコンバータに設けられたロックアップクラッチと、変速機と、前記トルクコンバータと前記変速機との間に設けられ前記内燃機関と駆動輪との間の動力伝達経路を断接するクラッチとを備えた車両に適用され、所定の条件が成立した場合に、前記クラッチを解放して前記内燃機関と前記駆動輪との間の動力伝達経路を遮断するとともに前記内燃機関を停止するフリーラン制御が実行可能な制御装置であって、
    前記フリーラン制御から前記内燃機関を再始動して通常制御に復帰する際に、前記変速機の入力軸回転数が所定値よりも大きい場合には前記ロックアップクラッチを係合した状態で前記内燃機関を再始動するように構成されていることを特徴とする車両の制御装置。
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