JP3759780B2 - 無段変速機のロックアップ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段変速機のトルクコンバータを、高速変速比での発進に際して適切にロックアップ制御するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
Vベルト式無段変速機や、トロイダル型無段変速機に代表される無段変速機は、有段の自動変速機と同様、前段におけるエンジン等の原動機との間に、トルクの伝達を滑らかにする必要から、トルクコンバータを介装することが多い。
【0003】
ところで、トルクコンバータは入力要素(通常、ポンプインペラ)および出力要素(通常、タービンランナ)間の相対回転(スリップ)を避けられず、伝動効率が悪い。従って、一般的にトルクコンバータは、これによるトルク変動吸収機能や、トルク増大機能が必要でない運転領域(高車速域)において、入出力要素間を直結したロックアップ状態にし得るロックアップ式トルクコンバータが多用される。
【0004】
かかるトルクコンバータのロックアップ領域は、特開平3−292462号公報に記載されているごとく、車速により、若しくは、これとエンジンスロットル開度とにより規定され、運転性能に悪影響が及ばない範囲内でロックアップ領域を最大限に広くするのが常套である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで無段変速機は、走行中の急減速でエンジンストール(エンスト)に至った場合、いきなりの回転停止により最早変速不能となり、最低速変速比以外の或る高速側変速比のままにされることがある。この状態から、エンジンを再始動させて発進するに際し、一旦、無段変速機を最低速変速比に変速した後に発進するのでは、発進遅れを生ずるなどの理由から、エンジンストールを生じた時のままの変速比からの発進を可能にすることが考えられる。
【0006】
この場合、上記のようにロックアップ領域を、車速や、エンジンスロットル開度のみにより規定したのでは、発進過程においてエンジン回転数が低くなり勝ちであることからガクガク振動が発生するなど、車両の運転性が悪くなるにもかかわらず、トルクコンバータがロックアップ状態にされてしまうことがあり、従来のように定めるロックアップ領域は必ずしも好適とは言えなかった。
【0007】
本発明は、上記したロックアップ領域の不備を補い得る無段変速機のロックアップ制御装置を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明による無段変速機のロックアップ制御装置は、請求項1に記載のごとく、
入出力要素間をロックアップ可能なトルクコンバータを介して原動機の回転を入力される無段変速機において、
車速により前記トルクコンバータをロックアップすべきロックアップ領域か否かを判定するロックアップ判定手段と、
最低速変速比以外の変速比での発進時に、前記トルクコンバータがロックアップ状態だと前記原動機のガクガク振動が発生する設定回転数未満の変速機入力回転数である場合は、前記ロックアップ判定手段でロックアップ領域と判定されても、前記ロックアップを禁止するロックアップ禁止手段とを具備することを特徴とするものである。
【0009】
【発明の効果】
本発明において、自動変速機はトルクコンバータを介して原動機の回転を入力され、またトルクコンバータは、入出力要素間をロックアップ可能で伝動効率を向上させることができる。
ここでロックアップ判定手段は、車速によりトルクコンバータをロックアップすべきロックアップ領域か否かを判定し、
最低速変速比以外の変速比での発進時に、前記トルクコンバータがロックアップ状態だと前記原動機のガクガク振動が発生する設定回転数未満の変速機入力回転数である場合は、前記ロックアップ判定手段でロックアップ領域と判定されても、ロックアップ禁止手段は上記のロックアップを禁止する。
【0010】
よって、最低速変速比以外の変速比での発進時に原動機の回転数が低くなり、トルクコンバータをロックアップすると、ガクガク振動が発生するなど車両の運転性が悪くなるにもかかわらず、トルクコンバータがロックアップ状態にされてしまうようなことがなくなり、
最低速変速比以外の変速比で発進する場合において生ずる、上記ロックアップ領域の不備を補なって、車両の運転性が悪くなる条件のもとでのロックアップを確実に回避することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明による一実施の形態を示す無段変速機のロックアップ制御システム兼変速制御システムを示す。1は、原動機としてのエンジン、2は、Vベルト式無段変速機で、これら両者間に、エンジン1の回転を無段変速機2に伝えるトルクコンバータ3を介在させる。
【0012】
トルクコンバータ3は、図示しなかったが、コントロールバルブ4内におけるロックアップソレノイド5のONにより、入出力要素間が直結されたロックアップ(L/U)状態となり、ロックアップソレノイド5のOFFにより、当該直結が解かれたコンバータ(C/V)状態になる、極く一般的なものとする。
【0013】
また無段変速機2は、コントロールバルブ4内におけるステップモータ6の回転位置に応じた変速比へ無段階に変速される、周知のものとする。
【0014】
ロックアップソレノイド5のON,OFF、およびステップモータ6の回転位置はそれぞれ、コントローラ7により制御し、このコントローラ7には、エンジン1のスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ8からの信号、車速VSPを検出する車速センサ9からの信号、変速機入力回転数(トルクコンバータ3の出力要素であるタービンランナの回転数)Nt を検出する入力回転センサ10からの信号、変速機出力回転数No を検出する出力回転センサ11からの信号をそれぞれ入力する。
【0015】
コントローラ7は、これら入力情報をもとに図2の制御プログラムを実行して、無段変速機2の変速制御およびトルクコンバータ3のロックアップ制御を、以下のごとくに行うものとする。
先ずステップ21において、スロットル開度TVO、車速VSP、変速機入力回転数Nt 、および変速機出力回転数No を読み込む。
【0016】
次いでステップ22において、スロットル開度TVOおよび車速VSPから、図3に対応した変速マップをもとに、目標入力回転数Nt * を検索により求め、ステップ23で、この目標入力回転数Nt * を変速機出力回転数No で除算することにより、目標入力回転数Nt * に対応した目標変速比RTOを演算する。そして、ステップ24においては図4をもとに、当該目標変速比RTOを達成するための、ステップモータ6の回転位置をモータステップ数STPとして検索し、これをステップモータ6に出力する。
【0017】
無段変速機2は、ステップモータ6がモータステップ数STPに応じた位置に回転されることで、目標変速比RTOとなるよう無段変速され、結果として図3の変速パターンに基づいて変速制御される。
【0018】
トルクコンバータ3のロックアップ制御に当たっては、ロックアップ判定手段に相当する図2のステップ25において、図5に例示した線図に対応する予定のロックアップ領域マップをもとに、スロットル開度TVOおよび車速VSPから、ロックアップ(L/U)領域での運転中か、コンバータ(C/V)領域での運転中かを判定する。コンバータ(C/V)領域なら、ステップ27に制御を進め、ここで、ロックアップソレノイド5をOFFして、トルクコンバータ3を要求通りコンバータ状態にする。
【0019】
ステップ25でロックアップ(L/U)領域と判別する場合、ロックアップ禁止手段に相当するステップ26において、変速機入力回転数Nt が設定回転数NL/U 未満のロックアップ(L/U)禁止領域か、変速機入力回転数Nt が設定回転数NL/U 以上のロックアップ(L/U)許可領域かを判定する。ここで設定回転数NL/U は、最低速変速比以外の変速比での発進時、トルクコンバータ3がロックアップ状態だとエンジンのガクガク振動が発生する変速機入力回転数の上限値に設定する。
【0020】
ロックアップ(L/U)禁止領域なら、ステップ27を選択して、トルクコンバータ3をコンバータ状態にし、ロックアップ(L/U)許可領域なら、ステップ28を選択して、ロックアップソレノイド5をONにし、トルクコンバータ3をロックアップ状態にする。
【0021】
以上により、図5をもとに行う判定でロックアップ領域と判断する場合でも、変速機入力回転数Nt が図6の設定回転数NL/U 未満である場合は、トルクコンバータのロックアップを禁止することから、
最低速変速比以外の変速比での発進時に原動機の回転数が低くなり、トルクコンバータをロックアップすると、ガクガク振動が発生するなど車両の運転性が悪くなるにもかかわらず、トルクコンバータがロックアップ状態にされてしまうようなことがなくなり、
最低速変速比以外の変速比で発進する場合において生ずる、上記ロックアップ領域の不備を補なって、車両の運転性が悪くなる条件のもとでのロックアップを確実に回避することができる。
【0022】
なお図6に示すように、設定回転数NL/U よりもヒステリシス分だけ低い設定回転数NC/V を別に定め、
既にロックアップ状態であるときは、変速機入力回転数Nt が設定回転数NC/V より低下するときに初めてロックアップ禁止の判定をしてロックアップを解除するようにし、
未だロックアップ状態でないときは、変速機入力回転数Nt が設定回転数NL/U 以上になって初めて、ロックアップ許可の判定をしてトルクコンバータをロックアップさせるようにすることができ、
この場合、ロックアップの禁止域と許可域との間にヒステリシス域が存在することにより、これら禁止域および許可域の判定がハンチングするのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になるロックアップ制御装置を示す、無段変速機の変速制御システム図である。
【図2】同実施の形態においてコントローラが実行する、変速制御プログラムおよびロックアップ制御プログラムのフローチャートである。
【図3】無段変速機の変速パターンを例示する線図である。
【図4】無段変速機の目標変速比に対応する変速制御用ステップモータのモータステップ数を示す線図である。
【図5】無段変速機のロックアップ領域を例示する領域線図である。
【図6】無段変速機の入力回転数により規定したロックアップ禁止領域および許可領域を例示する線図である。
【符号の説明】
1 エンジン(原動機)
2 無段変速機
3 トルクコンバータ
4 コントロールバルブ
5 ロックアップソレノイド
6 変速制御用ステップモータ
7 コントローラ
8 スロットル開度センサ
9 車速センサ
10 入力回転センサ
11 出力回転センサ
Claims (1)
- 入出力要素間をロックアップ可能なトルクコンバータを介して原動機の回転を入力される無段変速機において、
車速により前記トルクコンバータをロックアップすべきロックアップ領域か否かを判定するロックアップ判定手段と、
最低速変速比以外の変速比での発進時に、前記トルクコンバータがロックアップ状態だと前記原動機のガクガク振動が発生する設定回転数未満の変速機入力回転数である場合は、前記ロックアップ判定手段でロックアップ領域と判定されても、前記ロックアップを禁止するロックアップ禁止手段と
を具備することを特徴とする無段変速機のロックアップ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04988896A JP3759780B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 無段変速機のロックアップ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04988896A JP3759780B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 無段変速機のロックアップ制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09242865A JPH09242865A (ja) | 1997-09-16 |
JP3759780B2 true JP3759780B2 (ja) | 2006-03-29 |
Family
ID=12843582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04988896A Expired - Lifetime JP3759780B2 (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 無段変速機のロックアップ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (5)
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-
1996
- 1996-03-07 JP JP04988896A patent/JP3759780B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH09242865A (ja) | 1997-09-16 |
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