JP2007182972A - ロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トルクコンバータへの入力トルクが大きい場合にも、ロックアップクラッチが想定した滑り以上に滑りを発生させないロックアップクラッチの制御装置を提供する。
【解決手段】ロックアップクラッチのクラッチピストンを係合開始位置までストロークさせて該係合開始位置に保持するために必要な初期係合圧を、トルクコンバータの目標速度比から求めたロックアップクラッチ伝達トルク容量とトルクコンバータへの入力トルクとに基づいて算出する初期係合圧算出手段と、車両の運転状態を判定する運転状態判定手段と、運転状態判定手段が前記制御領域外から前記制御領域内への運転状態の移行を判定したときに、前記初期係合圧算出手段で算出した初期係合圧を所定時間出力した後、トルクコンバータの実速度比が前記所定の目標速度比となるようにロックアップクラッチの係合圧を制御する係合圧制御手段と、を備えて構成する。
【選択図】図14

Description

本発明は、自動変速機のトルクコンバータの速度比を車両の運転状態に応じて制御するロックアップクラッチの制御装置に関する。
通常、自動変速機のロックアップクラッチは、燃費の向上等を目的として所定の変速段で係合されるが、完全係合されるとショックを吸収できないため運転状態に応じてロックアップクラッチのスリップ量を制御するロックアップクラッチの制御方法が一般的に採用されている。
例えば、変速段に対応してロックアップクラッチのスリップ量の運転状態に応じた目標値を記憶装置に記憶しておき、実スリップ量がその目標値となるようにロックアップクラッチの締結容量を制御する。
また、特定の運転状態において締結容量制御量を学習し、学習値を記憶装置に記憶しておき、その記憶した学習値を前記特定運転状態に移行した直後の締結容量制御量の初期値として用いる学習制御も従来より行われている。
さらに、特許第2789181号公報には、自動変速機のトルクコンバータの速度比が所定の目標速度比となるようにロックアップクラッチの係合圧を制御する制御領域を有するロックアップクラッチの制御装置が開示されている。
このロックアップクラッチの制御装置は、ロックアップクラッチのクラッチピストンを係合開始位置までストロークさせて該係合開始位置に保持するために必要な初期係合圧を、自動変速機の所定の回転部材の回転数に基づいて算出する初期係合圧算出手段と、車両の運転状態を判定する運転状態判定手段と、運転状態判定手段が制御領域外から制御領域内への運転状態の移行を判定したときに、初期係合圧算出手段で算出した初期係合圧を所定時間出力した後、トルクコンバータの実速度比が所定の目標速度比となるようにロックアップクラッチの係合圧を制御する係合圧制御手段とを備えたことを特徴とする。
特許第2789181号公報
しかし、特許文献1に開示されたロックアップクラッチの制御装置においては、ロックアップクラッチのクラッチピストンを係合開始位置までストロークさせて該係合開始位置に保持するために必要な初期係合圧を、自動変速機の所定の回転部材の回転数に基づいて算出する構成であるため、トルクコンバータへの入力トルクが変化しても初期係合圧は自動変速機の所定の回転部材の回転数が同じである限り変わらず、トルクコンバータへの入力トルクが大きい場合は、ロックアップクラッチが想定した滑り以上に滑りを発生する可能性があるため、ロックアップクラッチが想定した滑り以上に滑りを発生した場合は、ロックアップ動作が遅れ燃費を悪化させるという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、トルクコンバータへの入力トルクが大きい場合にも、ロックアップクラッチが想定した滑り以上に滑りを発生させないロックアップクラッチの制御装置を提供することである。
本発明によると、自動変速機のトルクコンバータの実速度比が所定の目標速度比となるようにロックアップクラッチの係合圧を制御する制御領域を有するロックアップクラッチの制御装置において、ロックアップクラッチのクラッチピストンを係合開始位置までストロークさせて該係合開始位置に保持するために必要な初期係合圧を、トルクコンバータの目標速度比から求めたロックアップクラッチ伝達トルク容量とトルクコンバータへの入力トルクとに基づいて算出する初期係合圧算出手段と、車両の運転状態を判定する運転状態判定手段と、運転状態判定手段が前記制御領域外から前記制御領域内への運転状態の移行を判定したときに、前記初期係合圧算出手段で算出した初期係合圧を所定時間出力した後、トルクコンバータの実速度比が前記所定の目標速度比となるようにロックアップクラッチの係合圧を制御する係合圧制御手段と、を備えたことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置が提供される。
本発明によれば、ロックアップクラッチのクラッチピストンを係合開始位置までストロークさせて該係合開始位置に保持するために必要な初期係合圧を、トルクコンバータの目標速度比から求めた伝達トルク容量とトルクコンバータへの入力トルクとに基づいて算出するので、トルクコンバータへの入力トルクが変化すると初期係合圧は自動変速機の所定の回転部材の回転数が同じであってもトルクコンバータの入力トルクに見合った値となる。したがって、ロックアップクラッチが想定した滑り以上の滑りを発生しなくなり、ロックアップ動作が遅れ燃費を悪化させるという問題を回避できる。
図1はロックアップクラッチの制御装置を搭載した車両の全体構成図である。この車両は前輪駆動車であって、エンジン2のトルクが自動変速機4を介して伝達される左右一対の駆動輪6a,6bと、走行に伴って回転する左右一対の従動輪8a,8bとを備える。エンジン2のクランクシャフト10と自動変速機4のメインシャフト12との間には、公知のトルクコンバータ14が介装されている。
図4に示すように、トルクコンバータ14はクランクシャフト10に接続されたポンプインペラ16と、メインシャフト12に接続されたタービンランナ18と、固定部に一方向クラッチ22を介して支持されたステータ20と、ポンプインペラ16及びタービンランナ18を結合可能なロックアップクラッチ24とを備えている。
ロックアップクラッチ24はトルコンカバー26の内面に当接可能なクラッチピストン28を備えており、クラッチピストン28の両側に第1油室30及び第2油室32が形成されている。
第1油室30に圧油が供給されてクラッチピストン28がトルコンカバー26に当接するとロックアップクラッチ24が係合し、クランクシャフト10のトルクが直接メインシャフト12に伝達される。
一方、第2油室32に圧油が供給されてクラッチピストン28がトルコンカバー26から離間するとロックアップクラッチ24が係合解除し、クランクシャフト10とメインシャフト12との機械的な連結が遮断される。
トルクコンバータ14の油圧回路は、オイルタンク34から作動油を汲み上げるオイルポンプ36と、オイルポンプ36からの作動油を所定のレギュレータ圧に調圧するレギュレータバルブ38を含んでいる。
ロックアップシフトバルブ40は、ロックアップクラッチ24の非係合時には、トルクコンバータ14の第2油室32にレギュレータ圧を伝達するとともに第1油室30をオイルタンク34に接続し、ロックアップクラッチ24の係合時にはトルクコンバータ14の第1油室30にレギュレータ圧を伝達するとともに第2油室32を後述するロックアップコントロールバルブ42に接続する。
ロックアップコントロールバルブ42は、第2油室32からロックアップシフトバルブ40を介して供給された作動油の圧力を逃がし、第2油室32の圧力を調整することによりロックアップクラッチ24の係合力を制御する。
ロックアップタイミングバルブ44は、高車速時にスロットル圧により作動してロックアップコントロールバルブ42を作動させることにより、第2油室32を大気に開放してロックアップクラッチ24を完全に係合させる。
第1ソレノイドバルブ46は、オン/オフ制御されるもので、そのオフ時にモジュレータ圧をロックアップシフトバルブ40の左端に伝達して該ロックアップシフトバルブ40のスプールを右動させることにより、トルクコンバータ14の第2油室32にレギュレータ圧を伝達するとともに第1油室30をオイルタンク34に接続し、ロックアップクラッチ14の係合を解除する。
第1ソレノイドバルブ46がオンすると、モジュレータ圧を逃がしてロックアップシフトバルブ40のスプールを左動させることにより、トルクコンバータ14の第1油室30にレギュレータ圧を伝達するとともに第2油室32をロックアップコントロールバルブ42に接続し、ロックアップクラッチ24を係合させる。
第2ソレノイドバルブ48はリニアソレノイドバルブであって、そのオフ時にモジュレータ圧でロックアップコントロールバルブ42のスプール及びロックアップタイミングバルブ44のスプールを右方向に付勢し、そのオン時にモジュレータ圧を逃がして上述した付勢力を解除する。
ロックアップコントロールバルブ42の開度は、第2ソレノイドバルブ48に供給する電流値を変化させることにより無段階に制御可能であり、ロックアップコントロールバルブ42の開度を増加させると、トルクコンバータ14の第2油室32の背圧が減少してロックアップクラッチ24の係合力が増加する。
逆に、ロックアップコントロールバルブ42の開度を減少させると、トルクコンバータ14の第2油室32の背圧が増加して、ロックアップクラッチ24の係合力が減少する。
図1を再び参照すると、エンジン2にはエンジン回転数Neを検出するエンジン回転数検出手段50が設けられるとともに、自動変速機4にはメインシャフト回転数Nmを検出するメインシャフト回転数検出手段52と、シフトポジションPを検出するシフトポジション検出手段54が設けられている。
エンジン2の吸気通路56に介装されたスロットル弁58には、スロットル開度θTHを検出するスロットル開度検出手段60が設けられている。さらに、従動輪である左右の後輪8a,8bには車速Vを検出する車速検出手段62が設けられている。
図2は、各検出手段からの信号を制御プログラムに基づいて演算処理し、第1,第2ソレノイドバルブ46,48を駆動してトルクコンバータ14の速度比を制御するための電子制御ユニット(ECU)64を示している。
この電子制御ユニット64は、演算処理を行うための中央処理装置(CPU)66と、制御プログラムや各種テーブル等のデータを格納しているリードオンリーメモリ(ROM)68と、各検出手段の出力信号や演算結果を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)70を有している。
電子制御ユニット64は更に、エンジン回転数検出手段50,メインシャフト回転数検出手段52,シフトポジション検出手段54、スロットル開度検出手段60及び車速検出手段62が接続される入力回路72と、第1ソレノイドバルブ46及び第2ソレノイドバルブ48が接続される出力回路74を有している。
しかして、電子制御ユニット64は、入力回路72を介して入力される各種信号と、ROM68に格納されたデータとを後述する制御プログラムに基づいてCPU66で演算処理し、最終的に出力回路74を介して第1,第2ソレノイドバルブ46,48に供給する電流値を制御する。これにより、ロックアップクラッチ24の係合力を変化させてトルクコンバータ14の速度比を制御することができる。
図3は本発明実施形態に係るロックアップクラッチ制御装置の回路構成を示すブロック図である。ロックアップクラッチ制御装置は、目標速度比算出手段76と、係合圧算出手段78と、ロックアップクラッチ作動領域判定手段80と、係合圧制御手段82と、初期係合圧算出手段84を備えている。
ロックアップクラッチ作動領域判定手段80は、車速Vとスロットル開度θTHに基づいてロックアップクラッチの完全係合領域、フィードバック制御領域、オフ領域を判定するものであり、広義には車両の運転状態を判定する運転状態判定手段に含まれる。
次に、本発明実施形態の作用を、主として図3のブロック図並びに図6乃至図8のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図6のステップS10において、エンジン回転数検出手段50で検出したエンジン回転数Neと、メインシャフト回転数検出手段52で検出したメインシャフト回転数Nmと、シフトポジション検出手段54で検出したシフトポジションPと、スロットル開度検出手段60で検出したスロットル開度θTHと、車速検出手段62で検出した車速Vとを読み込む。
次に、図3の目標変速比算出手段76において、車両の運転状態を示すパラメータ、即ちスロットル開度θTH、エンジン回転数Ne及びシフトポジションPに基づいて、トルクコンバータ14の目標速度比emを算出する(ステップS11)。
トルクコンバータ14の実速度比eは、(メインシャフト回転数Nm)/(エンジン回転数Ne)で与えられるもので、目標速度比emはその目標値となる。目標速度比emは、例えばテーブル検索により与えられるので、トルクコンバータ14のサージングやこもり音の発生を防止した上で、燃費の向上や動力特性の向上をねらった値として予め設定されている。
ロックアップクラッチ作動領域判定手段80は、車両の運転状態を示すパラメータ、即ち車速V及びスロットル開度θTHに基づいて図9のマップからロックアップクラッチ24の作動領域を判定する。
作動領域は三つに分類されており、比較的低車速側に設定されたロックアップクラッチオフ領域と、比較的高車速側に設定されたロックアップクラッチ完全係合領域と、オフ領域と完全係合領域との間に設定されたロックアップクラッチフィードバック制御領域とから構成される。ロックアップクラッチ完全係合領域及びロックアップクラッチフィードバック制御領域は、合わせてロックアップクラッチオン領域を構成する。
図6のステップS12でロックアップクラッチオン領域か否かが判定される。ステップS12でロックアップクラッチオン領域と判定された場合、すなわちロックアップクラッチ作動領域判定手段80で判定された領域が、ロックアップクラッチ完全係合領域及びロックアップクラッチフィードバック制御領域のいずれかにあれば、ステップS15へ進んでロックアップクラッチONジョブが実行される。
一方、ロックアップクラッチ作動領域判定手段80で判定された領域がロックアップクラッチオン領域でなければ、すなわちロックアップクラッチオフ領域であれば、ステップS13へ進んでロックアップクラッチ24を係合解除するとともに、ステップS14でタイマTMPSをセットする。
ステップS13におけるロックアップクラッチ24の係合解除は、後述する係合圧制御手段82が第1ソレノイドバルブ46及び第2ソレノイドバルブ48を制御することにより行われる。
具体的には、図4に示すように第1ソレノイドバルブ46をオフすることにより、トルクコンバータ14の第2油室32にレギュレータ圧を伝達するとともに第1油室30をオイルタンク34に接続する。その結果、ロックアップクラッチ24のクラッチピストン28が右動してトルコンカバー26の内面から離間し、ロックアップクラッチ24の係合が解除される。
次に、ステップS15のロックアップクラッチONジョブを図7のフローチャートに基づいて説明する。図6のステップS12でロックアップクラッチオフ領域からオン領域に移行すると、ステップS14でセットされたタイマTMPSが所定値よりも大きくなったか否かが判定される(ステップS20)。
タイマTMPSが所定値以下の場合には、ステップS21へ進んでロックアップクラッチ応答初期圧を算出する。ロックアップクラッチ応答初期圧の算出ルーチンを、図8のフローチャートを参照して詳細に説明する。
まず、ステップS30でトルクコンバータの目標スリップ率を検索する。トルクコンバータの目標スリップ率(ETRT)は自動変速機のメインシャフト回転数Nmとスロットル開度θTHを検索軸として良く知られたマップで検索される値であり、このマップは変速段毎に持ち替えられる。また、エアコン等、外部負荷の作動状態により、このマップは複数設定されている。
次いで、ステップS31へ進んで、トルクコンバータの目標スリップ率(ETRT)でのエンジン回転数(NELC)を算出する。目標トルコンスリップ率でのエンジン回転数(NELC)は、
NELC=Nm/ETRT
で算出される。
次いで、ステップS32へ進んで、トルクコンバータの容量係数(τ)を検索する。トルクコンバータの容量係数(τ)は、目標スリップ率(ETRT)を検索軸として図10に示されるテーブルで検索される。
次いで、ステップS33へ進んで、トルクコンバータのポンプトルク容量(TQPUMP)を算出する。トルクコンバータのポンプトルク容量(TQPUMP)は、
TQPUMP=τ×(NELC/1000)
で算出される。
次いで、ステップS34へ進んで、ロックアップクラッチ伝達トルク(TQLC)を算出する。ロックアップクラッチ伝達トルク(TQLC)は、現在のトルクコンバータへの入力トルクをTQCとすると、
TQLC=|TQC|−TQPUMP
で算出される。車両の加速状態と、減速状態とを考慮して必要なロックアップクラッチ伝達トルクを算出するにあたって、トルクコンバータへの入力トルクTQCは絶対値を用いている。
次いで、ステップS35でロックアップクラッチ必要油圧(QLCBASEN)を算出する。ロックアップクラッチ必要油圧(QLCBASEN)は、ロックアップクラッチ伝達トルク(TQLC)を検索軸として図11に示すテーブルで検索される。
次いで、ステップS36でATF(自動変速機フルイド)油温補正係数(KLCADJE)を検索する。ATF油温補正係数(KLCADJE1)は、油温(TATF)を検索軸として図12に示すテーブルで検索される。
また、ATF油温補正係数(KLCADJE2)は、油温(TATF)を検索軸として図13に示すテーブルで検索される。ここで、ATF油温補正係数(KLCADJE2)は、低温時に高温時と同じ油圧を与えた場合のショックを緩和するための補正係数である。ここで、KLCADJE=KLCADJE1×KLCADJE2である。
次いで、ステップS37へ進んで、ロックアップクラッチ応答初期圧(QLMINB)を算出する。ロックアップクラッチ応答初期圧(QLMINB)は、
QLMINB=QLCBASEN×KLCADJE
で算出される。
図3に示した係合圧制御手段82は、ロックアップクラッチ24にステップS37で算出したロックアップクラッチ応答初期圧(初期係合圧)を発生させるための初期係合電流値を第2ソレノイドバルブ48に供給する。
尚、ロックアップクラッチオフ領域からオン領域に移行すると、それと同時に、係合圧制御手段82は第1ソレノイドバルブ46に電流を供給し、該第1ソレノイドバルブ46はオフ状態からオン状態に変化する。
初期係合圧算出手段84は、上述したフローチャートで説明したように、トルクコンバータの目標速度比(目標スリップ率)から求めた伝達トルク容量と、トルクコンバータへの入力トルクとに基づいて初期係合圧を算出する。
ここで、第1ソレノイドバルブ46がオフしていてロックアップクラッチ24が非係合状態にあるとき、ロックアップクラッチ24のクラッチピストン28のフェーシング面とトルコンカバー26の内面との間には所定の隙間(例えば、0.8〜1.2mm)があり、この隙間は第2油室32に残留する作動油に作用する遠心力によって拡大方向に付勢される。
従って、ロックアップクラッチ24を係合させる場合に、クラッチピストン28は前記隙間に相当する距離をストロークしてトルコンカバー26の内面に当接する必要があり、ロックアップクラッチ24が係合する瞬間にショックが発生したり、応答遅れが発生する問題がある。
そこで、トルクコンバータの目標速度比から求めた伝達トルク容量とトルクコンバータへの入力トルクとに基づいて、初期係合圧を算出し、この初期係合圧を発生させるための初期係合電流値を第2ソレノイドバルブ48に与えることにより、予めクラッチピストン28のフェーシング面をトルコンカバー26の内面に接触する寸前の位置(初期係合位置)に移動させておけば、それに続くロックアップクラッチ24の係合時にクラッチピストン28のフェーシング面を柔らかく且つ速やかにトルコンカバー26の内面に当接させることができ、ショックの発生や応答遅れの発生を回避することができる。
なお、前記初期係合位置とは、クラッチピストン28のフェーシング面がトルコンカバー26の内面に接触する寸前の位置に限定されず、両者が僅かに接触しても実質的なトルク伝達が行われない位置であればよい。
再び図7を参照すると、ステップS20でタイマTMPSが所定値より大きいと判定されると、ステップS22へ進んでロックアップクラッチフィードバック制御領域か否かを判定する。
ステップS22でロックアップクラッチフィードバック制御領域になくロックアップクラッチ完全係合領域にあると判定されると、ステップS23へ進んでロックアップクラッチの油圧が完全係合油圧に達したか否かが判定される。
ステップS23が否定判定の場合には、ステップS24へ進んでロックアップクラッチ係合圧を少しずつ加算する。即ち、ロックアップクラッチ24の係合圧が完全係合に必要な値になるまで、第2ソレノイドバルブ48に供給する電流値を、現在の電流値に1ループ毎に所定値を加算して漸増させる。
一方、ステップS22でロックアップクラッチフィードバック制御領域にあると判定されると、ステップS25へ進んで目標速度比emと実速度比eの差が所定値より小さいか否かが判定される。
ステップS25が否定判定の場合には、ステップS24へ進んでロックアップクラッチ係合圧を少しずつ加算する。即ち、第2ソレノイドバルブ48に供給する電流値を、現在の電流値に1ループ毎に所定値を加算して漸増させる。尚、電流値の加算量は、目標速度比emが大きいほど大きく設定される。
ステップS23でロックアップクラッチ24の係合圧が完全係合油圧に達したと判定されると、ステップS26へ進んでロックアップクラッチ完全係合領域の制御が実行される。
このロックアップクラッチ完全係合領域の制御では、第2ソレノイドバルブ48の電流値が最大値に固定される。その結果、図5において、ロックアップタイミングバルブ44のスプールが左動するとともにロックアップコントロールバルブ42のスプールが左動することにより、トルクコンバータ14の第2油室32が完全に大気に開放されてクラッチピストン28の背圧が消滅し、ロックアップクラッチ24が完全に結合される。
ステップS25が肯定判定の場合、即ち目標速度比emと実速度比eの差が所定値より小さいと判定された場合には、ステップS27へ進んでロックアップクラッチフィードバック制御領域の制御が実行される。
このロックアップクラッチフィードバック制御領域では、実速度比eを目標速度比emに収束させるべく、第2ソレノイドバルブ48の電流値が増減される。
その結果、図5において、ロックアップコントロールバルブ42のスプールが左右方向中間位置に移動し、トルクコンバータ14の第2油室32を所定の開度で大気に開放する。これにより、クラッチピストン28の背圧が調整され、実速度比eを目標速度比emに収束させるべくロックアップクラッチ24の係合力が制御される。
図14は入力トルクと、スリップ率と、ロックアップクラッチ油圧の関係を示す本発明の作用を示すタイムチャートである。本発明によると、運転状態判定手段が制御領域外からロックアップクラッチの係合圧を制御する制御領域内への運転状態の移行を判定したときから所定時間T1の間に、トルクコンバータへの入力トルクがPで示すように増加したときには、ロックアップクラッチの初期係合圧を、トルクコンバータの目標速度比から求めたロックアップクラッチ伝達トルク容量とトルクコンバータへの入力トルクとに基づいて算出するため、入力トルクが変化すると初期係合圧(初期応答圧)もQで示すように変化し、入力トルクと自動変速機のメインシャフトの回転数に見合った初期係合圧を得ることができる。
よって、図15の比較タイムチャートに示す特許文献1記載のロックアップクラッチの制御装置に比較して、目標スリップ率到達時間をT2だけ短縮することができる。
図15の比較タイムチャートにおいて、従来の制御装置では入力トルクが所定時間T1の間にPで示すように変化しても、ロックアップクラッチの初期係合圧YMINはQ´で示すように入力トルクの変化に拘わらず自動変速機のメインシャフト回転数Nmに応じて変化するので、ロックアップクラッチが想定した滑り以上に滑りを発生した場合は、ロックアップ動作が遅れ、燃費を悪化させる恐れがある。
本発明によると、ロックアップクラッチ24を係合させる際に、初期係合圧の出力によって予めクラッチピストン28のフェーシング面をトルコンカバー26の内面に接触する寸前の初期係合位置に移動させているので、ロックアップクラッチ24の係合時にクラッチピストン28のフェーシング面がトルコンカバー26の内面に衝突するのを防止して、ショックの発生を回避することが可能になるばかりか、ロックアップクラッチ24を速やかに係合させて応答性を向上させることができ、しかも制御応答性やドライバビリティの悪化を回避することができる。
さらに、本発明によれば、初期係合圧をトルクコンバータの目標速度比から求めた伝達トルク容量とトルクコンバータへの入力トルクとに基づいて算出するので、トルクコンバータへの入力トルクが変化すると初期係合圧は自動変速機のメインシャフトの回転数が同じであってもトルクコンバータへの入力トルクに見合った値となる。従って、ロックアップクラッチが想定した滑り以上の滑りを発生しなくなり、ロックアップ動作が遅れ、燃費を悪化させるという問題を回避できる。
ロックアップクラッチの制御装置を搭載した車両の全体構成図である。 電子制御ユニットのブロック図である。 ロックアップクラッチの制御装置の回路構成を示すブロック図である。 ロックアップクラッチOFF時のトルクコンバータの油圧回路図である。 ロックアップクラッチON時のトルクコンバータの油圧回路図である。 メインルーチンのフローチャートである。 ロックアップクラッチONジョブルーチンのフローチャートである。 ロックアップクラッチ応答初期圧算出のフローチャートである。 制御領域を示すマップである。 トルクコンバータ容量係数(τ)を求めるテーブルである。 ロックアップクラッチ必要油圧を算出するテーブルである。 ATF油温補正係数(KLCADJE)を求めるテーブルである。 ATF油温補正係数(KLCADJE2)を求めるテーブルであり、KLCADJE2は低温時に高温時と同じ油圧を与えた場合のショックを緩和するための係数である。 本発明の作用を示すフローチャートである。 比較例としての従来技術の作用を示すフローチャートである。
符号の説明
10 クランクシャフト
12 メインシャフト
14 トルクコンバータ
24 ロックアップクラッチ
28 クラッチピストン
46 第1ソレノイドバルブ
48 第2ソレノイドバルブ
76 目標速度比算出手段
78 係合圧算出手段
80 ロックアップクラッチ作動領域判定手段
82 係合圧制御手段
84 初期係合圧算出手段
e 実速度比
em 目標速度比

Claims (1)

  1. 自動変速機のトルクコンバータの実速度比が所定の目標速度比となるようにロックアップクラッチの係合圧を制御する制御領域を有するロックアップクラッチの制御装置において、
    ロックアップクラッチのクラッチピストンを係合開始位置までストロークさせて該係合開始位置に保持するために必要な初期係合圧を、トルクコンバータの目標速度比から求めたロックアップクラッチ伝達トルク容量とトルクコンバータへの入力トルクとに基づいて算出する初期係合圧算出手段と、
    車両の運転状態を判定する運転状態判定手段と、
    運転状態判定手段が前記制御領域外から前記制御領域内への運転状態の移行を判定したときに、前記初期係合圧算出手段で算出した初期係合圧を所定時間出力した後、トルクコンバータの実速度比が前記所定の目標速度比となるようにロックアップクラッチの係合圧を制御する係合圧制御手段と、
    を備えたことを特徴とするロックアップクラッチの制御装置。
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