JP6623674B2 - 光ファイバ、光ファイバケーブル、通信機器及び照明器具 - Google Patents

光ファイバ、光ファイバケーブル、通信機器及び照明器具 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバ、光ファイバケーブル、通信機器及び照明器具に関する。
光ファイバは、光伝送、照明器具、装飾、ディスプレイ等の幅広い用途に用いられている。ガラス系の光ファイバは、広い波長に亘って光伝送性に優れる一方で、加工性及び機械特性に劣る等の課題を有する。一方、プラスチック光ファイバは、例えば、ポリメチルメタクリレート等の透明性の高い樹脂からなる芯の外周を、芯よりも屈折率が低く透明性の高い樹脂からなる鞘によって被覆した構造を有する。そのため、ガラス系光ファイバに比べて、柔軟性及び加工性に優れる等の特徴を有する。
鞘を構成する材料としては、透明性、耐湿熱性、機械特性、及びポリメチルメタクリレートとの密着性に優れ、ポリメチルメタクリレートよりも低屈折率であることから、フッ化ビニリデン単位やフッ素化アルキルメタクリレート単位を含むフッ素系樹脂が用いられることが多い。
例えば、特許文献1には、鞘を構成する材料として、フッ化ビニリデン単位、テトラフルオロエチレン単位及びヘキサフルオロプロピレン単位を含むフッ素系樹脂を用いたプラスチック光ファイバが開示されている。また、特許文献2には、鞘を構成する材料として、フッ素化アルキルメタクリレート単位を含むフッ素系樹脂を用いたプラスチック光ファイバが開示されている。
特開平11−095044号公報 特開2002−105134号公報
特許文献1に開示されているような、フッ化ビニリデン単位、テトラフルオロエチレン単位及びヘキサフルオロプロピレン単位を含むフッ素系樹脂は、一般に硫黄原子を含有する。硫黄原子を多く含有すると、光ファイバの伝送損失、特に、短波長域である400nm〜600nmにおける光ファイバの伝送損失が顕著に増大することが、本発明者らの検討により明らかとなった。
また、特許文献2に開示されている、フッ素化アルキルメタクリレート単位を含むフッ素系樹脂は、強直であるため亀裂が生じやすく、この亀裂が光ファイバの漏光の要因となり、伝送損失を増大させる場合がある。
そこで、本発明の目的は、耐熱的にも伝送損失が低く、屈曲性にも優れた光ファイバを提供することにある。
本発明は、芯と、少なくとも1層の鞘とを有する光ファイバであって、鞘を構成する材料がフッ素系樹脂を含み、フッ素系樹脂が、フッ化ビニリデン単位、テトラフルオロエチレン単位及びヘキサフルオロプロピレン単位からなる群より選択される少なくとも1種を含み、ハロゲンランプを光源とする光を伝送させたときの側面から漏光する光の色度座標xが、x≦0.34である光ファイバに関する。
また、本発明は、前記光ファイバの外周に被覆層を有する光ファイバケーブルに関する。
さらに、本発明は、前記光ファイバを含む通信機器及び照明器具に関する。
本発明の光ファイバは、耐熱的にも伝送損失が低く、屈曲性にも優れる。
本発明の光ファイバの一例であるステップ・インデックス型光ファイバの例を示す模式的断面図である。 本発明の光ファイバの一例である多芯光ファイバの例を示す模式的断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明するが、本発明は、これらの図面に示される構造に限定されるものではない。
(光ファイバ)
本発明の光ファイバは、芯と、芯の外周を取り囲む少なくとも1層からなる鞘とを有する。光ファイバの種類としては、例えば、ステップ・インデックス型光ファイバ、マルチステップ・インデックス型光ファイバ、グレーテッド・インデックス型光ファイバ、多芯光ファイバ等が挙げられる。これらの光ファイバの中でも、熱的に安定であり、製造が容易かつ安価であり、より長距離の通信を可能とすることから、ステップ・インデックス型光ファイバが好ましい。
ステップ・インデックス型光ファイバは、芯と鞘との界面で光を全反射させ、芯内で光を伝播させる。
図1に、ステップ・インデックス型光ファイバ10の一例の断面構造を示す。図1(a)は、鞘が1層からなる場合を示し、芯11の外周を鞘12が取り囲んでいる。図1(b)は、鞘が2層からなる場合を示し、芯11の外周を最内層の鞘12aが取り囲み、その最内層の鞘12aの外周を最外層の鞘12bが取り囲んでいる。
多芯光ファイバは、芯と鞘との界面で光を全反射させ、複数の芯内で光を伝播させる。
図2に、多芯光ファイバの一例の断面構造を示す。図2(a)に示す例では、1つの鞘(海部)12cが複数の芯11を取り囲み、多芯光ファイバを構成している。図2(b)に示す例では、複数の芯11は、それぞれの外周に鞘12を有し、更に1つの鞘(海部)12cが当該複数の鞘12を取り囲み、多芯光ファイバを構成している。
(芯)
芯を構成する材料(芯材)は、透明性の高い樹脂であれば特に限定されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。
透明性の高い樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、カーボネート系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの樹脂の中でも、光ファイバの伝送損失を低減する観点から、アクリル系樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート単独重合体(PMMA)や、メチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体(メチルメタクリレート系共重合体)等が挙げられる。これらのアクリル系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのアクリル系樹脂の中でも、光学特性、機械特性、耐熱性、透明性に優れることから、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体が好ましい。メチルメタクリレート系共重合体としては、メチルメタクリレート単位を60質量%以上含む共重合体が好ましく、メチルメタクリレート単位を70質量%以上含む共重合体がより好ましい。芯材は、メチルメタクリレート単独重合体であることが特に好ましい。
芯材は、公知の重合方法を用いて製造することができる。芯材を製造するための重合方法としては、例えば、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等が挙げられる。これらの重合方法の中でも、異物の混入を抑制する観点から、塊状重合法または溶液重合法が好ましい。
(鞘)
鞘は、芯の外周に少なくとも1層形成される。鞘は、図1(a)に示すように1層で形成されていてもよく、図1(b)に示すように2層以上で形成されていてもよい。光の減衰を低減する観点から、鞘は1層〜3層であることが好ましい。また、製造設備を簡素化でき、生産性に優れることから、鞘は1層であることがより好ましい。
鞘を構成する材料(鞘材)は、フッ化ビニリデン(VDF)単位、テトラフルオロエチレン(TFE)単位及びヘキサフルオロプロピレン(HFP)単位からなる群より選択される少なくとも1種を含むフッ素系樹脂である。
鞘材として前記フッ素系樹脂を用いることにより、芯と鞘との界面における光の減衰を低減することができる。その結果、伝送損失が低くなり、また、柔軟性が高く、鞘に亀裂が生じにくくなるため、耐熱性及び屈曲性に優れた光ファイバを得ることができる。
鞘が2層以上からなる場合、少なくとも最外層の鞘(例えば、図1(b)における12b)が前記フッ素系樹脂から構成されることが好ましく、すべての層の鞘が前記フッ素系樹脂から構成されることがより好ましい。
フッ素系樹脂としては、例えば、VDF単独重合体、VDF/TFE共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体、VDF/HFP共重合体、VDF/TFE/HFP/(パーフルオロ)アルキルビニルエーテル共重合体、VDF/ヘキサフルオロアセトン共重合体、VDF/TFE/ヘキサフルオロアセトン共重合体、エチレン/VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/TFE/HFP共重合体、VDF/トリフルオロエチレン共重合体等が挙げられる。これらのフッ素系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのフッ素系樹脂の中でも、柔軟性、耐衝撃性、透明性、耐薬品性に優れ、低価格であることから、VDF/TFE共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体、VDF/HFP共重合体、エチレン/VDF/TFE/HFP共重合体、エチレン/TFE/HFP共重合体が好ましく、VDF/TFE共重合体、VDF/TFE/HFP共重合体、VDF/HFP共重合体がより好ましい。
VDF単位、TFE単位及びHFP単位の合計の含有率は、屈曲性に優れることから、フッ素系樹脂100質量%中、50質量%〜100質量%であることが好ましく、70質量%〜100質量%であることがより好ましい。
加工性及び光ファイバの伝送損失低減の観点から、フッ素系樹脂として、VDF/TFE共重合体を用いる場合、該共重合体100質量%中、VDF単位が65質量%〜85質量%、TFE単位が15質量%〜35質量%であることが好ましく、VDF単位が77質量%〜83質量%、TFE単位が17質量%〜23質量%であることがより好ましい。
加工性及び光ファイバの伝送損失低減の観点から、フッ素系樹脂として、VDF/HFP共重合体を用いる場合、該共重合体100質量%中、VDF単位が70質量%〜90質量%、HFP単位が10質量%〜30質量%であることが好ましく、VDF単位が82質量%〜88質量%、HFP単位が12質量%〜18質量%であることがより好ましい。
尚、フッ素系樹脂は、公知の方法を用いて製造することができる。
(色度座標)
本発明の光ファイバは、ハロゲンランプを光源とする光を伝送させたときの側面から漏光する光の色度座標xが、x≦0.34であり、x≦0.31であることが好ましい。色度座標xは、例えば、フッ素系樹脂中の硫黄原子の含有量を調整することにより、前記範囲内に調整することができる。
尚、本明細書において、色度座標xは、ハロゲンランプを光源とする光を光ファイバに伝送させ、光ファイバの側面から漏光する光の波長スペクトルの値を、分光測光器を用いて測定し、得られた波長スペクトルの値から、JIS Z 8701−1995に準拠して算出した値とする。
フッ素系樹脂中の硫黄元素由来のX線強度は、芯と鞘との界面における光の減衰を低減することができ、光ファイバの伝送損失を低減できることから、0.6kcps以下が好ましく、0.5kcps以下がより好ましく、0.4kcps以下が更に好ましく、0.3kcps以下が特に好ましい。
尚、本明細書において、硫黄元素由来のX線強度は、JIS K 0119に準拠して、蛍光X線分析により測定した値とする。
フッ素系樹脂中の硫黄原子の含有率は、前記範囲内の色度座標を得るため、また、芯と鞘との界面での光の減衰を低減することができ、光ファイバの伝送損失を低減できることから、50ppm以下が好ましく、40ppm以下がより好ましく、30ppm以下が更に好ましく、20ppm以下が特に好ましい。
尚、本明細書において、硫黄原子の含有率は、前記X線強度の値から算出した値とする。
芯材と鞘材の屈折率は、芯材の屈折率より鞘材の屈折率が低ければ特に限定されない。光が伝播できる最大角度に対する開口数を大きくする観点から、芯材の屈折率が1.45〜1.55、鞘材の屈折率が1.35〜1.51であることが好ましく、芯材の屈折率が1.46〜1.53、鞘材の屈折率が1.37〜1.49であることがより好ましく、芯材の屈折率が1.47〜1.51、鞘材の屈折率が1.39〜1.47であることが更に好ましい。
尚、本明細書において、屈折率は、25℃においてナトリウムD線を用いて測定した値とする。
(成形)
光ファイバは、公知の成形方法を用いて成形することができる。成形方法としては、例えば、溶融紡糸法が挙げられる。溶融紡糸法による光ファイバの成形は、例えば、芯材及び鞘材をそれぞれ溶融し、複合紡糸することにより行うことができる。
光ファイバの直径は、光ファイバの伝送損失を低減でき、光ファイバの取り扱い性に優れることから、0.01mm〜5.0mmが好ましく、0.05mm〜4.0mmがより好ましく、0.1mm〜3.0mmが更に好ましい。
光ファイバの直径に対する芯の直径は、光ファイバの伝送損失を低減でき、光素子との結合効率や光軸ずれに対する許容度の観点から、70%〜99.8%が好ましく、80%〜99.4%がより好ましく、90%〜99%が更に好ましい。
光ファイバの直径に対する鞘の厚さは、光ファイバの伝送損失を低減でき、光素子との結合効率や光軸ずれに対する許容度の観点から、0.1%〜15%が好ましく、0.3%〜10%がより好ましく、0.5%〜5%が更に好ましい。
鞘が2層からなる場合、最内層の鞘(図1(b)における12a)と、最外層の鞘(図1(b)における12b)の厚さは、適宜設定することができる。
鞘が2層からなる場合、最内層の鞘の厚さに対する最外層の鞘の厚さの比は、光ファイバの伝送損失を低減する観点から、0.5〜5が好ましく、1〜4がより好ましく、1.2〜3が更に好ましい。
(後処理)
光ファイバは、機械特性を向上させる観点から、加熱延伸処理することが好ましい。加熱延伸処理の条件は、光ファイバの材料によって適宜設定すればよく、連続でもよく、バッチでもよい。
光ファイバを温度差の大きい環境で用いる場合、ピストニングを抑制するため、光ファイバをアニール処理することが好ましい。アニール処理の条件は、光ファイバの材料によって適宜設定すればよく、連続でもよく、バッチでもよい。
光ファイバの伝送損失を低減させるため、光ファイバを湿熱処理や温水処理してもよい。湿熱処理や温水処理の条件は、光ファイバの材料によって適宜設定すればよく、連続でもよく、バッチでもよい。
光ファイバを湿熱処理や温水処理した後、光ファイバを乾燥処理してもよい。乾燥処理の条件は、光ファイバの材料によって適宜設定すればよく、連続でもよく、バッチでもよい。
(伝送損失)
本発明の光ファイバは、波長400nm、開口数(NA)0.1の光を用いて、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、350dB/km以下であることが好ましく、300dB/km以下であることがより好ましい。
尚、本明細書において、25m−1mのカットバック法の測定は、IEC 60793−1−40:2001に準拠して行う。具体的には、25mの光ファイバを測定装置にセットし、出力パワーPを測定した後、光ファイバをカットバック長(入射端から1m)に切断し、出力パワーPを測定し、下記数式(1)を用いて光の伝送損失を算出する。
Figure 0006623674
(巻付け光量保持率)
本発明の光ファイバは、IEC 60794−1:1993に準拠するコード曲げ試験において、円筒の直径10mm、巻付け数10回における巻付け光量保持率が、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。
尚、本明細書において、コード曲げ試験は、IEC 60794−1:1993に準拠して行う。具体的には、10mの光ファイバを測定装置にセットし、出力パワーPを測定した後、光ファイバを直径10mmの円筒の周囲に、ゆっくりと一様な速さで10回巻き付け、出力パワーPを測定し、下記数式(2)を用いて巻付け光量保持率を算出する。
巻付け光量保持率(%)=(P/P)×100 (2)
(被覆層)
本発明の光ファイバは、必要に応じて、外周に被覆層を設け、光ファイバケーブルとして用いてもよい。
被覆層を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のオレフィン樹脂;塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂等の塩素樹脂;フッ素樹脂;ウレタン樹脂;スチレン樹脂;ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらの被覆層を構成する材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
被覆層は、1層でもよく、2層以上でもよい。
(用途)
本発明の光ファイバは、耐熱的にも伝送損失が低く、屈曲性にも優れることから、例えば、通信機器、照明器具、装飾、ディスプレイ等に用いることができ、特に、通信機器に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(硫黄元素由来のX線強度)
実施例及び比較例で用いた鞘材を構成するフッ素系樹脂について、硫黄元素由来のX線強度を測定した。具体的には、JIS K 0119に準拠して、真空乾燥したフッ素系樹脂を25℃で加圧成形したものを試料とし、蛍光X線分析(機種名「ZSX100e」、理学電機(株)製)を用いて、硫黄元素由来のX線強度を測定した。
尚、測定の対象範囲は、周期表のNa(ナトリウム)〜U(ウラン)とした。
(硫黄原子の含有率)
実施例及び比較例で用いた鞘材を構成するフッ素系樹脂中の硫黄原子の含有率を、前記X線強度の値から算出した。
(伝送損失)
実施例及び比較例で得られた光ファイバについて、温度70℃、相対湿度10%以下、1000時間の乾熱処理の前後における伝送損失(初期伝送損失及び乾熱処理後伝送損失)を、波長400nm及び波長650nm、開口数(NA)0.1の光を用いて、25m−1mのカットバック法により測定した。
尚、25m−1mのカットバック法の測定は、IEC 60793−1−40:2001に準拠して行った。具体的には、25mの光ファイバを測定装置にセットし、出力パワーPを測定した後、光ファイバをカットバック長(入射端から1m)に切断し、出力パワーPを測定し、前記数式(1)を用いて光の伝送損失を算出した。
(色度座標)
実施例及び比較例で得られた光ファイバをボビンに1500m巻き、ハロゲンランプ(商品名「JCR12V100W10H」、岩崎電気(株)製、12V、100W)を光源とする光を光ファイバに伝送させ、光ファイバの側面から漏光する光の波長スペクトルの値を分光測光器(機種名「PMA−11」、浜松ホトニクス(株)製)を用いて測定した。得られた波長スペクトルの値から、JIS Z 8701−1995に準拠して、色度座標xを算出した。
(巻付け光量保持率)
実施例及び比較例で得られた光ファイバについて、IEC 60794−1:1993に準拠してコード曲げ試験を行い、巻付け光量保持率を測定した。具体的には、10mの光ファイバを測定装置にセットし、出力パワーPを測定した後、光ファイバを直径10mmの円筒の周囲に、ゆっくりと一様な速さで10回巻き付け、出力パワーPを測定し、前記数式(2)を用いて巻付け光量保持率を算出した。
(材料)
実施例及び比較例においては、芯材または鞘材として、以下に示す樹脂を使用した。
樹脂A:PMMA(屈折率1.49)
樹脂B:VDF/TFE共重合体(モル比80/20、屈折率1.40)
樹脂C:VDF/HEP共重合体(モル比85/15、屈折率1.40)
樹脂D:2−(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート/2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(モル比39/51/9/1、屈折率1.40)
尚、硫黄元素由来のX線強度と硫黄原子の含有率は、各実施例及び比較例で異なり、それぞれ表1に示す通りである。
[実施例1]
溶融させた樹脂A、樹脂Bを、それぞれ220℃の紡糸ヘッドへ供給した。そして、芯材として樹脂A、鞘材として樹脂B(硫黄元素由来のX線強度:0.05kcps、硫黄原子の含有率:4ppm、以下、樹脂B1という)を、2層構造の同心円状複合紡糸ノズルを用いて紡糸し、140℃の熱風加熱炉中で繊維軸方向に2倍に延伸することにより、芯の直径990μm、鞘の厚さ5μm、直径1mmの光ファイバを得た。
得られた光ファイバの評価結果を、表1に示す。
[実施例2〜5、比較例1〜4]
鞘材の樹脂を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、光ファイバを得た。
得られた光ファイバの評価結果を、表1に示す。なお、表中、B2〜B4、C1〜C3、D1、D2は、いずれも樹脂B、C、またはDを示し、硫黄原子の含有率が異なる樹脂であることを意味する。
Figure 0006623674
表1に示すように、実施例1〜5で得られた本発明の光ファイバは、伝送損失が低く、屈曲性に優れることが分かった。また、開口数0.1の光で波長400nmにおける伝送損失は、乾熱処理後でさえ350dB/km以下を達成できることが分かった。
一方、比較例1、2及び4で得られた光ファイバは、色度座標xが本発明の範囲外であるため、伝送損失が大きく、伝送損失の熱安定性にも劣る結果であった。また、比較例3及び4で得られた光ファイバは、鞘材のフッ素系樹脂が本発明の範囲外であるため、屈曲性に劣る結果であった。
本発明の光ファイバは、伝送損失が低く、耐熱性、屈曲性に優れることから、例えば、通信機器、照明器具、装飾、ディスプレイ等に用いることができ、特に、通信機器に好適に用いることができる。
10 光ファイバ
11 芯
12 鞘
12a 鞘(最内層)
12b 鞘(最外層)
12c 鞘(海部)

Claims (15)

  1. 芯と、少なくとも1層の鞘とを有する光ファイバであって、
    前記鞘を構成する材料がフッ素系樹脂を含み、
    前記フッ素系樹脂が、フッ化ビニリデン単位、テトラフルオロエチレン単位及びヘキサフルオロプロピレン単位からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
    ハロゲンランプを光源とする光を伝送させたときの側面から漏光する光の色度座標xが、x≦0.34であり、
    JIS K 0119に準拠して、蛍光X線分析により測定した硫黄元素由来のX線強度の値から算出した、前記フッ素系樹脂中の硫黄原子の含有率が30ppm以下である、光ファイバ。
  2. 前記色度座標xが、x≦0.31である、請求項1に記載の光ファイバ。
  3. JIS K 0119に準拠して、蛍光X線分析により測定した前記フッ素系樹脂中の硫黄元素由来のX線強度が、0.6kcps以下である、請求項1に記載の光ファイバ。
  4. JIS K 0119に準拠して、蛍光X線分析により測定した前記フッ素系樹脂中の硫黄元素由来のX線強度が、0.3kcps以下である、請求項1に記載の光ファイバ。
  5. 前記フッ素系樹脂中の硫黄原子の含有率が、20ppm以下である、請求項1に記載の光ファイバ。
  6. 前記フッ素系樹脂が、フッ化ビニリデン単位70質量%〜90質量%と、ヘキサフルオロプロピレン単位10質量%〜30質量%とを含む、請求項1に記載の光ファイバ。
  7. 前記フッ素系樹脂が、フッ化ビニリデン単位70質量%〜90質量%と、ヘキサフルオロプロピレン単位10質量%〜30質量%とを含む、請求項2に記載の光ファイバ。
  8. 前記フッ素系樹脂が、フッ化ビニリデン単位82質量%〜88質量%と、ヘキサフルオロプロピレン単位12質量%〜18質量%とを含む、請求項1に記載の光ファイバ。
  9. 前記フッ素系樹脂が、フッ化ビニリデン単位70質量%〜90質量%と、ヘキサフルオロプロピレン単位10質量%〜30質量%とを含む、請求項3〜5のいずれかに記載の光ファイバ。
  10. 前記フッ素系樹脂が、フッ化ビニリデン単位82質量%〜88質量%と、ヘキサフルオロプロピレン単位12質量%〜18質量%とを含む、請求項2〜5のいずれかに記載の光ファイバ。
  11. 波長400nm、開口数0.1の光を用いて、25m−1mのカットバック法により測定した伝送損失が、350dB/km以下である、請求項1〜10のいずれかに記載の光ファイバ。
  12. IEC 60794−1:1993に準拠するコード曲げ試験において、円筒の直径10mm、巻付け数10回における巻付け光量保持率が、50%以上である、請求項1〜11のいずれかに記載の光ファイバ。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の光ファイバの外周に被覆層を有する、光ファイバケーブル。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載の光ファイバを含む、通信機器。
  15. 請求項1〜12のいずれかに記載の光ファイバを含む、照明器具。
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