JP6459960B2 - 光ファイバケーブル及びセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバケーブル及びセンサに関する。
光ファイバは、通信、センサ、照明、装飾、ディスプレイ等の幅広い用途で用いられている。ガラス系の光ファイバは、広い波長に亘って光伝送性に優れる一方で、加工性や機械特性に劣る等の課題を有する。一方、プラスチック光ファイバは、例えば、ポリメチルメタクリレート等の透明性の高い樹脂からなる芯に、芯よりも低屈折な透明性の高い樹脂で芯の外周を被覆した構造を有するものが挙げられる。プラスチック光ファイバは、ガラス系光ファイバに比べて、加工性や柔軟性に優れる等の特徴を有する。また、プラスチック光ファイバは、近年、製造技術の向上に伴って伝送可能距離が長くなり、その用途が広がっている。
通常、光ファイバは、光ファイバ単体で用いられることは少なく、機械特性、難燃性、耐熱性等を付与するために、光ファイバに熱可塑性樹脂等を被覆した光ファイバケーブルとして用いられることが多い。特に、近年、プラスチック製品の難燃化規制が厳しくなってきており、光ファイバケーブルに対しても優れた難燃性を有することが要望されている。
光ファイバに難燃性を付与する方法として、例えば、特許文献1には、プラスチック光ファイバを塩素化ポリエチレンで被覆した光ファイバケーブルが提案されている。
特開平3−100610号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている光ファイバケーブルは、難燃性は改善されるものの、長期耐熱性及び機械特性が十分とは言えず、更なる改良が望まれている。
そこで、本発明の目的は、難燃性、長期耐熱性及び機械特性に優れる光ファイバケーブルを提供することにある。
本発明は、以下の[1]〜[10]である。
[1]光ファイバと、光ファイバの外周に被覆層と、を有する光ファイバケーブルであって、
被覆層が、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)及びポリオレフィン樹脂(B)を含み、
被覆層100質量%中の塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の含有率は、15〜48質量%であり、
被覆層100質量%中のポリオレフィン樹脂(B)の含有率は、20〜40質量%であり、
塩素化ポリオレフィン樹脂(A)100質量%中の塩素含有率が15〜50質量%であり、
被覆層が、更に溶融張力向上剤(J)を含み、
IEC 60794−1:1993に準拠して繰返し曲げ試験により測定した光ファイバケーブルの繰返し曲げ回数が、10000〜100000回である、光ファイバケーブル。
[2]ISO 178に準拠して3点曲げ試験により測定した光ファイバケーブルの曲げ弾性力が、3〜10Nである、[1]に記載の光ファイバケーブル。
]溶融張力向上剤(J)が、アクリル樹脂系溶融張力向上剤及びフッ素樹脂系溶融張力向上剤の少なくとも1種である、[1]又は[2]に記載の光ファイバケーブル。
]塩素化ポリオレフィン樹脂(A)が、塩素化ポリエチレンである、[1]〜[]のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
]ポリオレフィン樹脂(B)が、ポリエチレンである、[1]〜[]のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
]被覆層が、更に難燃剤(C)を含む、[1]〜[]のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
]被覆層が、更に難燃助剤(D)を含む、[]に記載の光ファイバケーブル。
][1]〜[]のいずれかに記載の光ファイバケーブルを含む、センサ。
本発明によれば、難燃性、長期耐熱性及び機械特性に優れる光ファイバケーブルを提供することができる。
本発明の光ファイバケーブルの一例を示す模式的断面図である。 本発明の光ファイバケーブル中の光ファイバの一例であるステップ・インデックス型光ファイバの例を示す模式的断面図である。 本発明の光ファイバケーブルの一例を示す模式的断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いながら説明するが、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
[光ファイバケーブル]
本発明の光ファイバケーブルは、光ファイバと、光ファイバの外周に被覆層と、を有する。本発明の光ファイバケーブルとしては、例えば、図1(a)に示すような光ファイバ10の外周に1層の被覆層20を有する光ファイバケーブル、図1(b)に示すような光ファイバ10の外周に2層の被覆層20a、被覆層20bを有する光ファイバケーブル等が挙げられる。被覆層は1層でもよく、2層以上でもよい。
(光ファイバ)
光ファイバは、光ファイバとしての機能を有するものであれば特に限定されず、公知の光ファイバを用いることができる。光ファイバの種類としては、例えば、ステップ・インデックス型光ファイバ、マルチステップ・インデックス型光ファイバ、グレーテッド・インデックス型光ファイバ、多芯光ファイバ等が挙げられる。これらの光ファイバの種類の中でも、耐熱性に優れることから、ステップ・インデックス型光ファイバ、多芯光ファイバが好ましく、より長距離の通信を可能とすることから、ステップ・インデックス型光ファイバがより好ましい。
ステップ・インデックス型光ファイバは、芯と鞘との界面で光を全反射させ、芯内で光を伝播させる。ステップ・インデックス型光ファイバとしては、例えば、図2(a)に示すような芯11と芯11の外周に1層の鞘12を有するステップ・インデックス型光ファイバ、図2(b)に示すような芯11と芯11の外周に2層の鞘12a、鞘12bを有するステップ・インデックス型光ファイバ等が挙げられる。鞘は1層でもよく、2層以上でもよい。
(芯)
芯の材料(芯材)は、透明性の高い材料であれば特に限定されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。透明性の高い材料としては、例えば、ガラス;アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、カーボネート系樹脂等の樹脂が挙げられる。これらの透明性の高い材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの透明性の高い材料の中でも、難燃性や長期耐熱性に劣り、本発明の被覆層により被覆することでより高い効果が得られることから、樹脂が好ましく、より長距離の通信を可能とすることから、アクリル系樹脂がより好ましい。
アクリル系樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体等が挙げられる。これらのアクリル系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのアクリル系樹脂の中でも、光学特性、機械特性、耐熱性、透明性に優れることから、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体が好ましく、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレート単位を60質量%以上含む共重合体がより好ましく、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレート単位を70質量%以上含む共重合体が更に好ましく、メチルメタクリレート単独重合体が特に好ましい。
芯材の製造方法としては、例えば、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等が挙げられる。これらの芯材の製造方法の中でも、不純物の混入を抑制できることから、塊状重合法、溶液重合法が好ましい。
(鞘)
鞘は、芯の外周に形成される。鞘は、図2(a)に示すように1層でもよく、図2(b)に示すように2層でもよく、3層以上でもよい。鞘の材料(鞘材)は、芯材より屈折率の低い材料であれば特に限定されず、芯材の組成や使用目的等に応じて適宜選択することができる。芯材としてアクリル系樹脂を用いる場合、伝送損失を低減させることができることから、鞘材としてフッ素系樹脂を用いることが好ましい。特に、芯材としてメチルメタクリレート単独重合体やメチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体を用いる場合、伝送損失を低減させることができることから、鞘材としてフッ素系樹脂を用いることが好ましい。
フッ素系樹脂としては、例えば、フッ化ビニリデン(VDF)単独重合体、VDF−トリフルオロエチレン共重合体、VDF−テトラフルオロエチレン(TFE)共重合体、VDF−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体、VDF−TFE−HFP共重合体、VDF−TFE−HFP−(パーフルオロ)アルキルビニルエーテル共重合体、VDF−ヘキサフルオロアセトン共重合体、VDF−TFE−ヘキサフルオロアセトン共重合体、エチレン−VDF−TFE−HFP共重合体、エチレン−TFE−HFP共重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート−アルキル(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。これらのフッ素系樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。尚、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
これらのフッ素系樹脂の中でも、柔軟性、耐衝撃性、透明性、耐薬品性に優れ、低価格であることから、VDF−TFE共重合体、VDF−HEP共重合体、VDF−TFE−HFP共重合体、エチレン−VDF−TFE−HFP共重合体、エチレン−TFE−HFP共重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート−アルキル(メタ)アクリレート共重合体が好ましい。
特に、鞘が1層の場合、耐薬品性に優れることから、VDF−TFE共重合体、VDF−HEP共重合体、VDF−TFE−HFP共重合体、エチレン−VDF−TFE−HFP共重合体、エチレン−TFE−HFP共重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート−アルキル(メタ)アクリレート共重合体が好ましく、機械特性に優れることから、VDF−TFE共重合体、VDF−HEP共重合体、VDF−TFE−HFP共重合体、エチレン−VDF−TFE−HFP共重合体、エチレン−TFE−HFP共重合体がより好ましい。
また、鞘が2層の場合、光ファイバを曲げた際に漏光を抑制できることから、1層目(内側の層、図2(b)の場合鞘12a)はフルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体、フルオロアルキル(メタ)アクリレート−アルキル(メタ)アクリレート共重合体が好ましく、2層目(外側の層、図2(b)の場合鞘12b)はVDF−TFE共重合体、VDF−HEP共重合体、VDF−TFE−HFP共重合体、エチレン−VDF−TFE−HFP共重合体、エチレン−TFE−HFP共重合体が好ましい。
フルオロアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート(13FM)、2−(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート(17FM)等の下記式(1)に示す長鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレート;2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(3FM)等の下記式(2)に示す短鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
Figure 0006459960
(式(1)中、mは1又は2、nは5〜13の整数、Rは水素原子又はメチル基、Xは水素原子又はフッ素原子を示す。)
Figure 0006459960
(式(2)中、mは1又は2、nは1〜4の整数、Rは水素原子又はメチル基、Xは水素原子又はフッ素原子を示す。)
フルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体やフルオロアルキル(メタ)アクリレート−アルキル(メタ)アクリレート共重合体は、伝送損失を低減させることができることから、上記式(1)に示す長鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレートの単位10〜50質量%、上記式(2)に示す短鎖フルオロアルキル(メタ)アクリレートの単位20〜90質量%及び他の共重合可能な単量体単位0〜50質量%からなる共重合体が好ましい。具体的には、前記含有率の範囲を満たす17FM−3FM−メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、13FM−3FM−メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体が好ましい。
(光ファイバの製造方法)
光ファイバの製造方法としては、例えば、溶融紡糸法等が挙げられる。溶融紡糸法によるステップ・インデックス型光ファイバや多芯光ファイバの製造方法は、例えば、芯材及び鞘材をそれぞれ溶融し、複合紡糸を行う方法が挙げられる。光ファイバケーブルを温度差の大きい環境で用いる場合、ピストニングを抑制するため、光ファイバをアニール処理することが好ましい。アニール処理の処理条件は、光ファイバの材料によって適宜設定すればよい。アニール処理は連続で行ってもよく、バッチで行ってもよい。
光ファイバの直径は、光ファイバの伝送損失を低減でき、光ファイバの取り扱い性に優れることから、0.1〜5mmが好ましく、0.2〜4.5mmがより好ましく、0.3〜4mmが更に好ましい。
ステップ・インデックス型光ファイバにおける芯の直径は、光素子との結合効率や光軸ずれに対する許容度の観点から、ステップ・インデックス型光ファイバの直径に対して85%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、95%以上が更に好ましい。芯の直径は、ステップ・インデックス型光ファイバの直径に対して99.99%以下とすることができる。
ステップ・インデックス型光ファイバにおける鞘の厚さは、光素子との結合効率や光軸ずれに対する許容度の観点から、ステップ・インデックス型光ファイバの直径に対して15%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、5%以下が更に好ましい。鞘の厚さは、ステップ・インデックス型光ファイバの直径に対して0.01%以上とすることができる。
鞘を2層とする場合、1層目(内側の層、図2(b)の場合鞘12a)と2層目(外側の層、図2(b)の場合鞘12b)とで、厚さの範囲を自由に設定することができる。鞘を2層とする場合、1層目と2層目の厚さの比(1層目:2層目)は、伝送損失を低減させることができることから、1:0.5〜1:5が好ましく、1:1〜1:4がより好ましく、1:1.2〜1:3が更に好ましい。
芯材と鞘材の屈折率は、芯材の屈折率より鞘材の屈折率が低ければ特に限定されないが、伝送損失を低減させることができることから、芯材の屈折率が1.45〜1.55、鞘材の屈折率が1.35〜1.45が好ましく、芯材の屈折率が1.46〜1.53、鞘材の屈折率が1.37〜1.44がより好ましく、芯材の屈折率が1.47〜1.51、鞘材の屈折率が1.39〜1.43が更に好ましい。尚、屈折率は、20℃でナトリウムD線を用いて測定した値とする。
(被覆層)
被覆層は、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)及びポリオレフィン樹脂(B)を含む。また、被覆層は、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)及びポリオレフィン樹脂(B)以外にも、難燃剤(C)、難燃助剤(D)、熱安定剤(E)、酸化防止剤(F)、滑剤(G)、顔料(H)、溶融張力向上剤(J)、他の添加剤(I)を含むことができる。
被覆層は、図1(a)に示すように1層でもよく、図1(b)に示すように2層でもよく、3層以上でもよい。被覆層を2層以上とする場合、本発明の塩素化ポリオレフィン樹脂(A)及びポリオレフィン樹脂(B)を含む被覆層は、光ファイバケーブルの難燃性に優れることから、光ファイバケーブルの最外層とすることが好ましい。
(塩素化ポリオレフィン樹脂(A))
塩素化ポリオレフィン樹脂(A)は、難燃性に優れるため、被覆層に塩素化ポリオレフィン樹脂(A)を含ませることで、光ファイバケーブルの難燃性を向上させることができる。
塩素化ポリオレフィン樹脂(A)としては、例えば、塩素化高密度ポリエチレン、塩素化低密度ポリエチレン、塩素化直鎖状低密度ポリエチレン等の塩素化ポリエチレン;塩素化ポリプロピレン;エチレンとプロピレンとのランダム共重合体やエチレンとプロピレンとのブロック共重合体を塩素化した樹脂等が挙げられる。これらの塩素化ポリオレフィン樹脂(A)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の中でも、光ファイバの被覆の際に十分な硬度を有し、光ファイバケーブルの機械特性に優れることから、塩素化ポリエチレンが好ましく、塩素化高密度ポリエチレンがより好ましい。
塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の製造方法としては、ポリオレフィン樹脂を塩素化させる方法であれば特に限定されないが、例えば、水性懸濁液中にポリオレフィン樹脂の融点付近で塩素ガスを吹き込み反応させる水性懸濁法等が挙げられる。これらの塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の製造方法の中でも、効率的に製造することができることから、水性懸濁法が好ましい。
塩素化ポリオレフィン樹脂(A)100質量%中の塩素含有率(塩素化率)は、15〜50質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましく、25〜40質量%が更に好ましい。塩素化ポリオレフィン樹脂(A)中の塩素含有率が15質量%以上であると、光ファイバケーブルの難燃性に優れる。また、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)中の塩素含有率が50質量%以下であると、塩素原子の脱離反応を抑制することができ、光ファイバケーブルの長期耐熱性に優れる。
被覆層100質量%中の塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の含有率は、15〜48質量%が好ましく、18〜45質量%がより好ましい。被覆層中の塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の含有率が15質量%以上であると、光ファイバケーブルの難燃性に優れる。また、被覆層中の塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の含有率が48質量%以下であると、光ファイバケーブルの長期耐熱性、機械特性に優れる。
(ポリオレフィン樹脂(B))
ポリオレフィン樹脂(B)は、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)に不足する耐熱性や硬度を補うことができる。被覆層にポリオレフィン樹脂(B)を含ませることで、光ファイバケーブルの長期耐熱性や機械特性を向上させることができる。
ポリオレフィン樹脂(B)としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン;ポリプロピレン;エチレンとプロピレンとのランダム共重合体;エチレンとプロピレンとのブロック共重合体等が挙げられる。これらのポリオレフィン樹脂(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのポリオレフィン樹脂(B)の中でも、光ファイバケーブルの機械特性、耐薬品性に優れることから、ポリエチレンが好ましく、高密度ポリエチレンがより好ましい。
被覆層100質量%中のポリオレフィン樹脂(B)の含有率は、17〜45質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。被覆層中のポリオレフィン樹脂(B)の含有率が17質量%以上であると、光ファイバケーブルの長期耐熱性、機械特性に優れる。また、被覆層中のポリオレフィン樹脂(B)の含有率が45質量%以下であると、光ファイバケーブルの難燃性に優れる。
(塩素化ポリオレフィン樹脂(A)・ポリオレフィン樹脂(B))
塩素化ポリオレフィン樹脂(A)とポリオレフィン樹脂(B)は、光ファイバケーブルの難燃性や機械特性を十分に発現させるために、相溶することが好ましい。塩素化ポリオレフィン樹脂(A)とポリオレフィン樹脂(B)とが相溶するためには、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の塩素化前のポリオレフィン樹脂とポリオレフィン樹脂(B)とが同一であることが好ましい。具体的には、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)が塩素化ポリエチレンである場合、ポリオレフィン樹脂(B)がポリエチレンであることが好ましい。また、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)が塩素化高密度ポリエチレンである場合、ポリオレフィン樹脂(B)が高密度ポリエチレンであることが好ましい。
塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の含有量100質量部に対するポリオレフィン樹脂(B)の含有量は、20〜250質量部が好ましく、50〜200質量部がより好ましい。塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の含有量100質量部に対するポリオレフィン樹脂(B)の含有量が20質量部以上であると、光ファイバケーブルの長期耐熱性、機械特性に優れる。また、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の含有量100質量部に対するポリオレフィン樹脂(B)の含有量が250質量部以下であると、光ファイバケーブルの難燃性に優れる。
被覆層100質量%中の塩素化ポリオレフィン樹脂(A)とポリオレフィン樹脂(B)の合計の含有率は、光ファイバケーブルの機械特性に優れることから、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、55質量%以上が更に好ましい。前記含有率の上限は特に限定されないが、例えば、80質量%以下とすることができる。
(難燃剤(C))
本発明の被覆層は、更に難燃剤(C)を含むことが好ましい。難燃剤(C)は、難燃性に優れるため、被覆層に難燃剤(C)を含ませることで、光ファイバケーブルの難燃性を更に向上させることができる。
難燃剤(C)としては、例えば、臭素化合物、塩素化合物等のハロゲン系難燃剤;リン、リン酸塩化合物、リン酸エステル化合物等のリン系難燃剤等が挙げられる。これらの難燃剤(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの難燃剤(C)の中でも、少量添加で光ファイバケーブルの難燃性に優れることから、ハロゲン系難燃剤が好ましく、入手しやすくコストが低いことから、臭素化合物がより好ましい。難燃剤(C)として臭素化合物を用いることで、燃焼時にドリップしやすい光ファイバケーブルの自己消火性を高めることができ、容易にUL1581 VW−1に合格することができる。
臭素化合物としては、例えば、テトラブロモビスフェノールA、トリブロモフェノール、デカブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、臭素化エポキシ樹脂、末端封止臭素化エポキシ樹脂、臭素化スチレン樹脂等が挙げられる。これらの臭素化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの臭素化合物の中でも、臭素化合物の光ファイバへの移行が少なく、臭素化合物の光ファイバケーブルからのブリードアウトが少ないことから、臭素化エポキシ樹脂、末端封止臭素化エポキシ樹脂、臭素化スチレン樹脂が好ましく、分散性に優れることから、末端封止臭素化エポキシ樹脂がより好ましい。臭素化エポキシ樹脂、末端封止臭素化エポキシ樹脂は、オリゴマーを含む。
被覆層100質量%中の難燃剤(C)の含有率は、5〜40質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。被覆層中の難燃剤(C)の含有率が5質量%以上であると、光ファイバケーブルの難燃性に優れる。また、被覆層中の難燃剤(C)の含有率が40質量%以下であると、被覆層の本来の性能を損なわない。
(難燃助剤(D))
本発明の被覆層が難燃剤(C)を含む場合、被覆層は更に難燃助剤(D)を含むことが好ましい。難燃助剤(D)は、難燃剤(C)と相互作用することで難燃性を更に向上させることができるため、被覆層に難燃助剤(D)を含ませることで、光ファイバケーブルの難燃性を更に向上させることができる。
ハロゲン系難燃剤と相互作用を示す難燃助剤(D)としては、例えば、三酸化アンチモン、ホウ酸塩化合物、無機水和金属、ケイ素化合物等が挙げられる。
ホウ酸塩化合物としては、例えば、ホウ酸亜鉛、ホウ酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム等が挙げられる。無機水和金属としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。ケイ素化合物としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部が水素、フェニル基、ハロゲン化フェニル基、ハロゲン化アルキル基、フルオロエステル基等の1種以上の官能基で置換された樹脂等が挙げられる。
これらの難燃助剤(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの難燃助剤(D)の中でも、臭素化合物と相互作用を示し、少量添加で光ファイバケーブルの難燃性に優れることから、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、水酸化マグネシウムが好ましく、燃焼時に減煙効果があることから、三酸化アンチモンとホウ酸亜鉛を併用することがより好ましい。
被覆層100質量%中の難燃助剤(D)の含有率は、1〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。被覆層中の難燃助剤(D)の含有率が1質量%以上であると、光ファイバケーブルの難燃性に優れる。また、被覆層中の難燃助剤(D)の含有率が20質量%以下であると、被覆層の本来の性能を損なわない。
(熱安定剤(E))
本発明の被覆層は、必要に応じて、更に熱安定剤(E)を含んでもよい。塩素化ポリオレフィン樹脂(A)は、高温下で分子中の塩素と水素が脱離して塩化水素の発生が起こりやすい。熱安定剤(E)は、成形時等の加熱により塩素化ポリオレフィン樹脂(A)からの塩化水素の発生を抑制するため、被覆層に熱安定剤(E)を含ませることで、光ファイバケーブルの長期耐熱性を更に向上させることができる。
熱安定剤(E)としては、例えば、カルシウム・亜鉛系熱安定剤、バリウム・亜鉛系熱安定剤、マグネシウム・亜鉛系熱安定剤、スズ系熱安定剤、カルシウム・マグネシウム・亜鉛系熱安定剤等の金属系熱安定剤等が挙げられる。これらの熱安定剤(E)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの熱安定剤(E)の中でも、熱安定性に優れ、光ファイバケーブルの長期耐熱性に優れることから、金属系熱安定剤が好ましく、カルシウム・マグネシウム・亜鉛系熱安定剤がより好ましい。
被覆層100質量%中の熱安定剤(E)の含有率は、1〜15質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。被覆層中の熱安定剤(E)の含有率が1質量%以上であると、光ファイバケーブルの長期耐熱性に優れる。また、被覆層中の熱安定剤(E)の含有率が15質量%以下であると、被覆層の本来の性能を損なわない。
(酸化防止剤(F))
本発明の被覆層は、必要に応じて、更に酸化防止剤(F)を含んでもよい。酸化防止剤(F)は、樹脂の酸化劣化を抑制するため、被覆層に酸化防止剤(F)を含ませることで、光ファイバケーブルの長期耐久性を更に向上させることができる。
酸化防止剤(F)としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤としては、例えば、N,N’−(1,6−ヘキサンジイル)ビス[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゼンプロパンアミド]、ペンタエリスリトールテトラキス[3−[3,5−ジ(t−ブチル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオナート]、2,2−チオ[ジエチルビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクタデシル、4,4’,4’’−[(2,4,6−トリメチルベンゼン−1,3,5−トリイル)トリス(メチレン)]トリス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンゼンプロパン酸)エチレンビス(オキシエチレン)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−S−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等のヒンダードフェノール化合物等が挙げられる。
これらの酸化防止剤(F)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの酸化防止剤(F)の中でも、分散性に優れ、分子量が高く酸化防止剤(F)の光ファイバへの移行が少なく、酸化防止剤(F)の光ファイバケーブルからのブリードアウトが少ないことから、N,N’−(1,6−ヘキサンジイル)ビス[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシベンゼンプロパンアミド]、ペンタエリスリトールテトラキス[3−[3,5−ジ(t−ブチル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオナート]、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−S−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンが好ましく、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−S−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンがより好ましい。
被覆層100質量%中の酸化防止剤(F)の含有率は、0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。被覆層中の酸化防止剤(F)の含有率が0.01質量%以上であると、光ファイバケーブルの長期耐熱性に優れる。また、被覆層中の酸化防止剤(F)の含有率が5質量%以下であると、被覆層の本来の性能を損なわない。
(滑剤(G))
本発明の被覆層は、必要に応じて、更に滑剤(G)を含んでもよい。滑剤(G)は、加熱成形時に流動性を付与できるため、被覆層の原料に滑剤(G)を含ませることで、被覆層の原料の成形加工性を更に向上させることができる。
滑剤(G)としては、例えば、ステアリン酸塩等の金属石鹸;ポリエチレンワックス、流動パラフィン等の脂肪族炭化水素系滑剤等が挙げられる。ステアリン酸塩としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
これらの滑剤(G)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの滑剤(G)の中でも、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の混練温度に適応できることから、ステアリン酸塩が好ましく、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムがより好ましい。
被覆層100質量%中の滑剤(G)の含有率は、0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。被覆層中の滑剤(G)の含有率が0.01質量%以上であると、被覆層の原料の成形加工性に優れる。また、被覆層中の滑剤(G)の含有率が5質量%以下であると、被覆層の本来の性能を損なわない。
(顔料(H))
本発明の被覆層は、必要に応じて、更に顔料(H)を含んでもよい。顔料(H)は、被覆層を着色することができるため、被覆層に顔料(H)を含ませることで、光ファイバケーブルの識別性や意匠性を向上させることができる。
顔料(H)としては、例えば、無機系顔料、有機系顔料等が挙げられる。具体的には、黒色顔料としては、例えば、カーボンブラック等;白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛等;黄色顔料としては、例えば、アゾ系有機系顔料、黄鉛、クロム黄、亜鉛黄等;青色顔料としては、例えば、群青(ウルトラマリンブルー)、コバルトブルー等;緑色顔料としては、例えば、酸化クロム等が挙げられる。これらの顔料(H)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
被覆層100質量%中の顔料(H)の含有率は、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜7質量%がより好ましい。被覆層中の顔料(H)の含有率が0.1質量%以上であると、光ファイバケーブルの識別性、意匠性に優れる。また、被覆層中の顔料(H)の含有率が10質量%以下であると、被覆層の本来の性能を損なわない。
(溶融張力向上剤(J))
本発明の被覆層は、更に溶融張力向上剤(J)を含むことが好ましい。本発明において溶融張力向上剤とは、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)及びポリオレフィン樹脂(B)の溶融時の張力を向上させる添加剤である。溶融張力向上剤(J)は、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)及びポリオレフィン樹脂(B)の溶融時の張力を向上させることができることから、被覆層に溶融張力向上剤(J)を含ませることで、被覆層の溶融張力を更に向上させることができる。
尚、溶融張力は、キャピラリーレオメーターを用いて測定した値とする。
溶融張力向上剤(J)としては、高分子量アクリル樹脂等のアクリル樹脂系溶融張力向上剤、アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂系溶融張力向上剤、アクリル変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン系溶融張力向上剤等が挙げられる。これらの溶融張力向上剤(J)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの溶融張力向上剤(J)の中でも、光ファイバケーブルの難燃性に優れる、特に、燃焼時のドリップを抑制することができることから、アクリル樹脂系溶融張力向上剤、フッ素樹脂系溶融張力向上剤が好ましく、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)及びポリオレフィン樹脂(B)中の分散性に優れることから、アクリル樹脂系溶融張力向上剤がより好ましい。
アクリル樹脂系溶融張力向上剤の数平均分子量は、300000〜8000000が好ましく、500000〜6000000がより好ましい。アクリル樹脂系溶融張力向上剤の数平均分子量が300000以上であると、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)やポリオレフィン樹脂(B)の分子主鎖とアクリル樹脂系溶融張力向上剤の分子主鎖とで絡み合いが生じ、被覆層の溶融張力に優れる。また、アクリル樹脂系溶融張力向上剤の数平均分子量が8000000以下であると、被覆層本来の性能を損なわない。
尚、アクリル樹脂系溶融張力向上剤の数平均分子量は、標準試料として標準ポリスチレンを用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した値とする。
フッ素樹脂系溶融張力向上剤の数平均分子量は、1000000〜30000000が好ましく、3000000〜20000000がより好ましい。フッ素樹脂系溶融張力向上剤の数平均分子量が1000000以上であると、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)やポリオレフィン樹脂(B)の分子主鎖とフッ素樹脂系溶融張力向上剤のフィブリル化したフッ素樹脂とで絡み合いが生じ、被覆層の溶融張力に優れる。また、フッ素樹脂系溶融張力向上剤の数平均分子量が30000000以下であると、被覆層本来の性能を損なわない。
尚、フッ素樹脂系溶融張力向上剤の数平均分子量は、380℃で溶融させた際の動的粘弾性を測定し、測定した動的粘弾性から算出した値とする。
被覆層100質量%中の溶融張力向上剤(J)の含有率は、0.5〜20質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましい。被覆層中の溶融張力向上剤(J)の含有率が0.5質量%以上であると、光ファイバケーブルの難燃性に優れ、特に、燃焼時のドリップを抑制することができる。また、被覆層中の溶融張力向上剤(J)の含有率が20質量%以下であると、被覆層の本来の性能を損なわない。
(他の添加剤(I))
本発明の被覆層は、必要に応じて、上記(A)〜(H)及び(J)以外の他の添加剤(I)を含んでもよい。
他の添加剤(I)としては、例えば、光ファイバケーブルのコストを低くする目的で被覆層に添加する充填剤;光ファイバケーブルを長期間保管する際、光ファイバケーブル同士の密着を防止する目的で添加するアンチブロッキング剤;ポリオレフィン樹脂(B)の結晶化を促進し、被覆層の剛性を高める目的で添加する造核剤等が挙げられる。これらの他の添加剤(I)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
被覆層100質量%中の他の添加剤(I)の含有率は、被覆層の本来の性能を損なわないことから、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。前記含有率の下限は特に限定されないが、例えば、1質量%以上とすることができる。
(被覆層の製造方法)
被覆層の材料である樹脂組成物は、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)、ポリオレフィン樹脂(B)、必要に応じて、難燃剤(C)、難燃助剤(D)、熱安定剤(E)、酸化防止剤(F)、滑剤(G)、顔料(H)、溶融張力向上剤(J)、他の添加剤(I)を混合することで得られる。
樹脂組成物の混合方法としては、例えば、二軸押出機等の装置を用いて溶融混練する方法等が挙げられる。溶融混練するための装置としては、例えば、添加材料供給フィーダーが主材料ホッパーと押出機との間に取り付けられ、添加材料を直接押出機へ混入するサイドフィード式二軸押出機;押出時の水分や残存モノマー等を脱揮するための装置が付帯されたベント式二軸押出機等が挙げられる。
溶融混練の温度は、樹脂組成物が溶融し、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)からの塩化水素の発生を抑制できるため、150〜190℃が好ましく、160〜180℃がより好ましい。
光ファイバの外周に被覆層を被覆する方法としては、例えば、クロスヘッドダイを備えた押出被覆装置を用いて樹脂組成物を被覆する方法が挙げられる。特に、プラスチック光ファイバに被覆層を被覆する場合、均一な直径の光ファイバケーブルを得ることができることから、クロスヘッドダイを備えた押出被覆装置を用いて樹脂組成物を被覆する方法が好ましい。被覆層を2層以上とする場合、1層ずつ順に被覆層を被覆してもよく、同時に複数の被覆層を被覆してもよい。
光ファイバの外周に被覆層を被覆する際、樹脂組成物の押出の温度は、150〜200℃が好ましく、160〜190℃がより好ましい。光ファイバの外周に被覆層を被覆する際、樹脂組成物の押出の温度が150℃以上であると、樹脂組成物を均一に溶解することができ、押出の安定性に優れる。光ファイバの外周に被覆層を被覆する際、樹脂組成物の押出の温度が200℃以下であると、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)からの塩化水素の発生を抑制することができる。
被覆層の厚さは、光ファイバケーブルの難燃性、長期耐熱性、取り扱い性に優れることから、0.1〜2.5mmが好ましく、0.2〜2mmがより好ましく、0.3〜1.5mmが更に好ましい。
光ファイバケーブルの直径は、難燃性、長期耐熱性、取り扱い性に優れることから、0.3〜10mmが好ましく、0.6〜8.5mmがより好ましく、0.9〜7mmが更に好ましい。
光ファイバケーブルの曲げ弾性力は、3〜10Nが好ましく、4〜8Nがより好ましい。光ファイバケーブルの曲げ弾性力が3N以上であると、光ファイバケーブルの硬度が十分であるため、光ファイバケーブルを敷設する際や機器間の配線を行う際、作業性を損なうことなく配線させることができる。また、光ファイバケーブルの曲げ弾性力が10N以下であると、光ファイバケーブルの硬度が高過ぎず、光ファイバケーブルを屈曲した状態で敷設できる。
尚、光ファイバケーブルの曲げ弾性力は、国際標準化機構「ISO 178」に準拠して、光ファイバケーブルの3点曲げ(両端自由支持の光ファイバケーブルの中央に力を加える)試験により測定した値とする。
光ファイバケーブルの繰返し曲げ回数は、10000〜100000回が好ましく、30000〜70000回がより好ましい。光ファイバケーブルの繰返し曲げ回数が10000回以上であると、光ファイバケーブルの機械特性に優れる。また、光ファイバケーブルの繰返し曲げ回数が100000回以下であると、光ファイバケーブルとしての本来の性能を損なわない。
尚、光ファイバケーブルの繰返し曲げ回数は、IEC 60794−1:1993に準拠して繰返し曲げ試験により測定した値とする。
光ファイバケーブルの他の実施形態としては、例えば、図3に示すような2本の光ファイバ10を1つの被覆層20により被覆した光ファイバケーブルが挙げられる。図3に示すような光ファイバケーブルの製造方法は、例えば、2芯用のダイス・ニップルを備えたクロスヘッドに光ファイバを通して被覆層を被覆する方法が挙げられる。
通常、光ファイバケーブルを通信用途で用いる場合、光ファイバケーブルの一端を光源システムに接続し、光ファイバケーブルの他端を受光システムに接続する。その際、双方向で通信を行う場合、図3に示すような2本の光ファイバを有する光ファイバケーブルを用いるとよい。
本発明の光ファイバケーブルは、UL1581 VW−1に合格することができる優れた難燃性と共に、優れた長期耐熱性、優れた機械特性を有するため、センサ、移動媒体内等の通信、機器内外の配線等の用途に好適に用いることができる。特に、最適な曲げ弾性力を有し、配線が容易であることから、センサ用途、特に工業用センサ用途に好適に用いることができる。
[センサ]
本発明のセンサは、本発明の光ファイバケーブルを含む。本発明のセンサは、難燃性、長期耐熱性、機械特性に優れる本発明の光ファイバケーブルを含むため、火災が生じた際の炎の伝搬を抑制でき、長期耐熱性や機械特性が要求される工業用センサに特に好適に用いることができる。工業用センサとしては、具体的には、LED光を検出物体に透過させ光量の変化を受光部で検出する光電センサ、機器や構造物に光ファイバケーブルを組み込み外乱要因による歪みを継続的に測定する光ファイバ歪みセンサ等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例1〜8及び13は参考例である。
(難燃性試験)
実施例及び比較例で得られた光ファイバケーブルについて、UL1581 VW−1(一条ケーブル垂直燃焼試験)に準拠して、以下のように燃焼試験を行った。光ファイバケーブルに対して15秒着火を5回繰り返し、下に敷いた10cm角の外科用脱脂綿に燃焼物のドリップによる延焼がなく、また、光ファイバケーブルが着火した場合、60秒以内に消火すれば合格とした。上記燃焼試験を10回行い、合格回数を確認した。
(長期耐熱性試験)
実施例及び比較例で得られた光ファイバケーブルについて、以下の条件A〜Cの前後での伝送損失(dB/km)を、波長650nm、入射光のNA(開口数)0.1の光を用い、25m−1mのカットバック法により測定した。
条件A:温度85℃、相対湿度10%以下で3000時間曝露
条件B:温度105℃、相対湿度10%以下で1000時間曝露
条件C:温度85℃、相対湿度95%で1000時間曝露。
25m−1mのカットバック法による測定は、IEC 60793−1−40:2001に準拠して行った。具体的には、25mの光ファイバケーブルを測定装置にセットし、出力パワーP2を測定した。その後、光ファイバケーブルをカットバック長(入射端から1m)に切断し、出力パワーP1を測定した。以下の式(1)を用いて光の伝送損失を算出した。
Figure 0006459960
(機械特性試験)
(1)繰返し曲げ回数
実施例及び比較例で得られた光ファイバケーブルについて、IEC 60794−1:1993に準拠して、以下のように繰返し曲げ回数の測定を行った。光ファイバケーブルを繰り返し屈曲装置(機種名「恒温槽付き光ファイバ屈曲試験機」、(株)安田精機製作所製)に取り付け、500gの荷重を加えながら、垂直方向に対して両側に90°の角度で曲げた。初期値より1dB損失増加が生じた時点で試験終了とし、終了時点の繰返し曲げ回数を確認した。
(2)曲げ弾性力
実施例及び比較例で得られた光ファイバケーブルについて、ISO 178に準拠して、以下のように光ファイバケーブルの3点曲げ(両端自由支持の光ファイバケーブルの中央に力を加える)試験を実施した。100mmに切断した光ファイバケーブルの両端を支持台に固定し、支持台で支持した光ファイバケーブルの中央に力を加え、5mm/分の速度でたわませ、その間のPOFケーブルに負荷される力を測定した。光ファイバケーブルが1mm変位した際の力を曲げ弾性力(N)とした。
(3)樹脂破断強度、樹脂破断伸度
実施例及び比較例で得られた光ファイバケーブルを用いて、UL1581に記載されている評価項目のうち、熱可塑性塩素化ポリエチレンの樹脂特性試験に準拠して、光ファイバケーブルの樹脂チューブを作製し、評価した。具体的には、得られた光ファイバケーブルを20mmに切断し、光ファイバをペンチで抜き取り、厚さ0.6mmの樹脂チューブを作製した。得られた樹脂チューブを、オートグラフ「AG−I」(商品名、(株)島津製作所製)にセットし、引張速度500mm/分で引張り、破断するまでの樹脂破断強度(N)と樹脂破断伸度(%)を測定した。
(材料)
塩素化ポリオレフィン樹脂(A−1):塩素化率25質量%の塩素化高密度ポリエチレン
塩素化ポリオレフィン樹脂(A−2):塩素化率35質量%の塩素化高密度ポリエチレン
塩素化ポリオレフィン樹脂(A−3):塩素化率35質量%の塩素化直鎖状低密度ポリエチレン
ポリオレフィン樹脂(B−1):商品名「ノバテックHD HY540」(高密度ポリエチレン、日本ポリエチレン(株)製)
ポリオレフィン樹脂(B−2):商品名「ノバテックLL UE320」(直鎖状低密度ポリエチレン、日本ポリエチレン(株)製)
難燃剤(C−1):商品名「F−2100」(臭素化エポキシ樹脂、ICL JAPAN(株)製)
難燃剤(C−2):商品名「F−3014」(末端封止臭素化エポキシ樹脂、ICL JAPAN(株)製)
難燃剤(C−3):商品名「HP−3010」(臭素化スチレン樹脂、アルベマール日本(株)製)
難燃助剤(D−1):商品名「ヒロマスターC−380」(三酸化アンチモン:ポリエチレン=80:20(質量%)のペレット、(株)鈴裕化学製)
難燃助剤(D−2):商品名「アデカスタブ2335」(ホウ酸亜鉛、(株)ADEKA製)
熱安定剤(E−1):商品名「アデカスタブRUP−103」(カルシウム・マグネシウム・亜鉛系熱安定剤、(株)ADEKA製)
酸化防止剤(F−1):商品名「アデカスタブAO−80」(フェノール系酸化防止剤、(株)ADEKA製)
滑剤(G−1):商品名「SC−100」(ステアリン酸カルシウム、堺化学工業(株)製)
顔料(H−1):商品名「三菱カーボンブラック 汎用カラー #45」(カーボンブラック、三菱化学(株)製)
他の添加剤(I−1):商品名「白艶華CCR−B」(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製)
溶融張力向上剤(J−1):商品名「メタブレンP−1050」(高分子量アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製)
溶融張力向上剤(J−2):商品名「メタブレンA−3750」(アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン、三菱レイヨン(株)製)。
(光ファイバ)
芯材として、ポリメチルメタクリレート(屈折率1.492)を用いた。1層目(内側の層)の鞘材として、2−(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート−2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート−メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体(2−(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート単位:2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート単位:メチルメタクリレート単位:メタクリル酸単位=31:51:17:1(質量%)、屈折率1.402)を用いた。2層目(外側の層)の鞘材として、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−へキサフルオロエチレン共重合体(フッ化ビニリデン単位:テトラフルオロエチレン単位:へキサフルオロエチレン単位=48:43:9(質量%)、屈折率1.374)を用いた。これらの材料を3層構造の同心円状複合紡糸ノズルを用いて紡糸し、140℃の熱風加熱炉中で繊維軸方向に2倍に延伸し、1層目の鞘の厚さが5μm、2層目の鞘の厚さが10μmの直径1.0mmの光ファイバを得た。得られた光ファイバを、実施例及び比較例の光ファイバケーブルの光ファイバとして用いた。
[実施例1]
塩素化ポリオレフィン樹脂(A−1)36質量%、ポリオレフィン樹脂(B−1)25質量%、難燃剤(C−1)21質量%、難燃助剤(D−1)6質量%、難燃助剤(D−2)3質量%、熱安定剤(E−1)5質量%、酸化防止剤(F−1)1.5質量%、滑剤(G−1)1.5質量%及び顔料(H−1)1質量%を、二軸押出機(機種名「BT−40」、(株)プラスチック工学研究所製)を用いて170℃で溶融混練して、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、樹脂被覆用クロスヘッド型40mmケーブル被覆装置((株)聖製作所製)に供給し、光ファイバの外周に厚さ0.6mmの被覆層を被覆し、直径2.2mmの光ファイバケーブルを得た。得られた光ファイバケーブルについて上記試験を行った。評価結果を表2に示す。
[実施例2〜13、比較例1〜6]
樹脂組成物の組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作を行い、光ファイバケーブルを得た。得られた光ファイバケーブルの評価結果を表2に示す。尚、表1における各数値の単位は質量%である。
Figure 0006459960
Figure 0006459960
実施例1〜13で得られた光ファイバケーブルは、難燃性、長期耐熱性、機械特性に優れた。
一方、ポリオレフィン樹脂(B)を含まない比較例1、2、4及び5で得られた光ファイバケーブルは、長期耐熱性、機械特性に劣った。また、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)を含まない比較例3及び6で得られた光ファイバケーブルは、難燃性、機械特性に劣った。
この出願は、2014年1月17日に出願された日本出願特願2014−007000を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以上、実施形態及び実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本発明の光ファイバケーブルは、UL1581 VW−1に合格することができる優れた難燃性と共に、優れた長期耐熱性、優れた機械特性を有するため、センサ、移動媒体内等の通信、機器内外の配線等の用途に好適に用いることができる。特に、本発明の光ファイバケーブルは、最適な曲げ弾性力を有し、配線が容易であることから、センサ用途、特に工業用センサ用途に好適に用いることができる。
10 光ファイバ
11 芯
12 鞘
12a 鞘(1層目)
12b 鞘(2層目)
20 被覆層
20a 被覆層(1層目)
20b 被覆層(2層目)

Claims (8)

  1. 光ファイバと、光ファイバの外周に被覆層と、を有する光ファイバケーブルであって、
    被覆層が、塩素化ポリオレフィン樹脂(A)及びポリオレフィン樹脂(B)を含み、
    被覆層100質量%中の塩素化ポリオレフィン樹脂(A)の含有率は、15〜48質量%であり、
    被覆層100質量%中のポリオレフィン樹脂(B)の含有率は、20〜40質量%であり、
    塩素化ポリオレフィン樹脂(A)100質量%中の塩素含有率が15〜50質量%であり、
    被覆層が、更に溶融張力向上剤(J)を含み、
    IEC 60794−1:1993に準拠して繰返し曲げ試験により測定した光ファイバケーブルの繰返し曲げ回数が、10000〜100000回である、光ファイバケーブル。
  2. ISO 178に準拠して3点曲げ試験により測定した光ファイバケーブルの曲げ弾性力が、3〜10Nである、請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  3. 溶融張力向上剤(J)が、アクリル樹脂系溶融張力向上剤及びフッ素樹脂系溶融張力向上剤の少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の光ファイバケーブル。
  4. 塩素化ポリオレフィン樹脂(A)が、塩素化ポリエチレンである、請求項1からのいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  5. ポリオレフィン樹脂(B)が、ポリエチレンである、請求項1からのいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  6. 被覆層が、更に難燃剤(C)を含む、請求項1からのいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  7. 被覆層が、更に難燃助剤(D)を含む、請求項に記載の光ファイバケーブル。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の光ファイバケーブルを含む、センサ。
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