JP2006064766A - プラスチック光ファイバ,コード及び光通信システム - Google Patents

プラスチック光ファイバ,コード及び光通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】 異なる光源からの入射光に対応可能なプラスチック光ファイバを得る。
【解決手段】 プラスチック光ファイバ18は、クラッド40と第2コア41と第1コア42とから形成されている。クラッド外径D1を750μmとし、第2コア外径D2を720μmとし、第1コア外径D3を640μmとする。第2コアの開口数が0.21、第1コアの開口数が0.45となる。これにより、LED光源での100Mbpsの低速通信と、LD光源での1Gbpsの高速通信とを、POF18を替えることなく、光源を切り替えることにより可能となる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、プラスチック光ファイバ,プラスチック光ファイバコード及び前記コードを用いる光通信システムに関するものである。
コア及びクラッドが共にプラスチックのプラスチック光ファイバ(以下、POFとも称する)は、素材が全てプラスチックで構成されているため、伝送損失が石英系光ファイバと比較してやや大きいという短所を有するものの、良好な可撓性を有し、軽量で加工性が良いという長所を有する。また、石英系光ファイバと比較して、口径の大きい光ファイバとして製造し易く、さらに低コストで製造可能であるという長所をも有する。そこで、例えば、光通信の送受を行う電子装置間において、その伝送損失が問題にされない近距離の光伝送路として、石英系光ファイバに比べて使いやすく低価格なため多用されており、特に、LAN,ISDN等の次世代通信網構想において重要となっている(例えば、特許文献1参照。)。
POFは、一般的には、重合体をマトリックスとする有機化合物からなる芯(以下、コア部またはコアと称する)と、コア部と屈折率が異なる(一般的には低屈折率の)有機化合物からなる外殻(鞘とも称される。以下、クラッド部またはクラッドと称する)とから構成される。コア部に入射した入射光は、コア部とクラッド部との界面で全反射を繰り返しながら伝送される。このようなPOFは、ステップインデックス(SI)型と称されている。
近年、中心から外側(半径方向)に向かって屈折率の大きさに分布を有するコア部を備えた屈折率分布型(グレーデッドインデックス型,以下、GI型と称する)POFは、伝送する光信号の帯域を大きくすることが可能なため、高い伝送容量を有する光ファイバとして注目されている(例えば、特許文献2ないし5参照。)。
GI型POFは、GI型のプラスチック光ファイバ母材(以下、プリフォームと称する)を製造した後に、加熱溶融して線引き(延伸)してファイバ化する。これにより外径の異なる様々なPOFを作製することが可能である。このように線引きされたPOFは、引張応力が高いときは伝送損失の悪化や破断のおそれがある。また、もつれ易く扱い難くなり、ハンドリング性が悪化する場合がある。そこで、POFに熱可塑性樹脂などのポリマーを被覆して被覆層を形成することで、これら問題を解消している。例えば、融点が120℃〜170℃のポリエチレンから被覆層を形成する方法がある(例えば、特許文献6参照。)。
特開昭61−130904号公報 特許3332922号公報 国際公開第93/08488号パンフレット 国際公開第94/04949号パンフレット 特開平8−5848号公報 特開昭59−9603号公報
ところで、近年の光ファイバネットワークの広がりにより各家庭,オフィスビルなどにネットワークが広がっている。この場合には、各家庭などへは伝送損失が極めて小さいシングルモード型光ファイバにより信号を伝送する。その後、各家庭内での配線には取り扱いが容易なプラスチック光ファイバが用いられている。この場合に、各家庭内では住宅設立時に光ファイバの配線を行うことが通常行われている。そのため、伝送光の光源の変更に伴って用いる光ファイバの種類を変たり、再度配線を敷設し直すことは困難であり、経済的にも好ましくない。また、伝送光の光源やシステムの種類に応じて予め複数本の光ファイバを配線しておくことはコストの点から望ましくない。
本発明は、複数の光源を伝送光とした通信システムに用いることが可能なプラスチック光ファイバ,プラスチック光ファイバコード及び前記プラスチック光ファイバコードを用いる光通信システムを提供することにある。
本発明のプラスチック光ファイバは、断面が略円形で中心に向けて屈折率が高くなる第1コアと、前記第1コアの外周面上に設けられ前記第1コアよりも低い屈折率を有する第2コアと、前記第2コアの外周面上に設けられ前記第2コアよりも低い屈折率を有するクラッドとを備えるプラスチック光ファイバにおいて、前記クラッドの外径が500μm以上1000μm以下であり、前記第2コアの外径が前記クラッドの外径より20μm以上50μm以下小さく、且つ前記第2コアの開口数が0.4以上0.5未満であり、前記第1コアの外径が前記第2コアの外径より70μm以上200μm以下小さく、且つ前記第1コアの開口数が0.2以上0.25未満である。
前記第1コア及び前記第2コアは、透明度が高く加工性の高いアクリル樹脂から形成されていることが好ましい。前記クラッドは、コア部より屈折率の低い樹脂を用いて形成され、特に含フッ素樹脂から形成されていることが好ましい。
本発明の光通信システムは、前記プラスチック光ファイバに機械的特性の付与や保護のため、少なくとも1層の被覆層が形成されているプラスチック光ファイバコード形態で用いても良い。前記プラスチック光ファイバもしくは前記プラスチック光ファイバコードは、発光素子(例えば、発光ダイオード,半導体レーザなど)と組み合わされて、本発明の光通信システムを構成する。
本発明のプラスチック光ファイバによれば、断面が略円形で中心に向けて屈折率が高くなる第1コアと、前記第1コアの外周面上に設けられ前記第1コアよりも低い屈折率を有する第2コアと、前記第2コアの外周面上に設けられ前記第2コアよりも低い屈折率を有するクラッドとを備えるプラスチック光ファイバにおいて、前記クラッドの外径が500μm以上1000μm以下であり、前記第2コアの外径が前記クラッドの外径より20μm以上50μm以下小さく、且つ前記第2コアの開口数が0.4以上0.5未満であり、前記第1コアの外径が前記第2コアの外径より70μm以上200μm以下小さく、且つ前記第1コアの開口数が0.2以上0.25未満であるから、複数種類の光源からの入射光を伝送することが可能となる。前記光源には、発光ダイオード(LED),半導体レーザ(LD)などが挙げられる。
本発明に係るプラスチック光ファイバ及びプラスチック光ファイバコードについて、第1コア(インナーコア)及び第2コア(アウターコア)並びにクラッド作製用原料,被覆層形成用材料,プリフォーム作製方法,POF作製方法そしてプラスチック光ファイバコードの製造方法の順で行う。なお、以下の説明において特に明記しない点は、コアまたはコア部とは第1コアと第2コアとの両方の含める意味で用いる。
コア部の原料は、光伝送の機能を損なわない限りにおいて、特に限定されるものではない。特に好ましく用いられる原料モノマーとしては、メチルメタクリレート(メタクリル酸メチル、MMAとも称される)、重水素化メチルメタクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル−2−フルオロアクリレートなどが挙げられる。これら各モノマーからポリマーを重合してコア部として用いる。また、これらモノマーを2種類以上用いて、共重合体(コポリマー)からコア部を形成しても良い。用いられるポリマーとしては、メチルメタクリレートの単独重合体(ポリメチルメタクリレート:PMMA)が挙げられる。さらに、単官能の(メタ)アクリレート類、フッ素化アルキル(メタ)アクリレート類、多官能(メタ)アクリレート類、アクリル酸、メタクリル酸の単量体とメチルメタクリレート(MMA)との透明な共重合体などが挙げられる。本発明においては、塊状重合が容易であるMMAを重合して得られるPMMAにてコア部を形成することが好ましい。
特定の波長領域において、C−H結合に起因する光の伝送損失を低減する目的で、前記モノマー特にMMAが有する水素原子を重水素原子(D)またはハロゲン原子で置換したモノマーを用いて重合されたポリマーを用いることもできる。ハロゲン原子には、フッ素原子(F)が好ましく用いられる。このようなポリマーとしては、重水素化ポリメチルメタクリレート(PMMA−d8)などが挙げられる。これにより、伝送損失の生じる波長域を長波長化することができ、光伝送の損失を軽減できる。
前記モノマーからポリマーを重合する際には、重合開始剤が用いられる。重合開始剤は、用いられるモノマー、重合されるポリマーに応じて適宜選択される。例えば、過酸化ベンゾイル(BPO),t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート(PBO),ジ−t−ブチルパーオキシド(PBD),t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート(PBI),n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バラレート(PHV)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、2種類以上の重合開始剤を併用しても良い。
ポリマーの加工性を付与するため、分子量や分子量分布を制御する目的で、連鎖移動剤(重合調整剤とも称される)を用いることができる。連鎖移動剤としては、アルキルメルカプタン類(例えば、n−ブチルメルカプタン、n−ペンチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンなど)、チオフェノール類(例えば、チオフェノール、m−ブロモチオフェノール、p−ブロモチオフェノール、m−トルエンチオール、p−トルエンチオールなど)などを用いることが好ましい。特に、n−オクチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタンを用いることが好ましい。なお、連鎖移動剤は勿論これらに限定されるものではない。また、2種類以上の連鎖移動剤を併用しても良い。
コア部の屈折率を高めるために屈折率調整剤(以下、ドーパントと称する)を添加することもできる。ドーパントは、これを含有するポリマーが無添加のポリマーと比較して屈折率が高くなる性質を有するものである。この性質を有しポリマーと安定して共存可能で、且つ重合条件(加熱および加圧など)下において安定であるものを用いる。例えば、安息香酸ベンジル(BEN)、硫化ジフェニル(DPS)、リン酸トリフェニル(TPP)、フタル酸ベンジル−n−ブチル(BBP)、フタル酸ジフェニル(DPP)、ビフェニル(DP)、ジフェニルメタン(DPM)、リン酸トリクレジル(tricresyl phosphate:TCP)、ジフェニルスルホキシド(DPSO)などが挙げられ、特にBEN、DPS、TPP、DPSOを用いることが好ましい。
コア部を伝送する光は、クラッド部とコア部との界面で全反射する。そこで、クラッド部には、その屈折率がコア部の屈折率より低い化合物を用いる。さらに、コア部との密着性が良く、タフネスに優れ耐熱性にも優れているものが好ましく用いられる。例えば、メチルメタクリレート(MMA)、重水素化メチルメタクリレート,トリフルオロエチルメタクリレート,ヘキサフルオロイソプロピル−2−フルオロアクリレートなどから重合されるアクリル樹脂が挙げられる。また、パーフルオロアルキルメタクリレート系重合体,メタクリル酸エステル共重合体なども挙げられる。
前述のモノマーからクラッド部のポリマーを重合する際にも、コア部の形成に用いられる前記重合開始剤,連鎖移動剤を用いることもできる。
クラッドには一般的に屈折率の低いフッ素樹脂を用いることが好ましい。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF:融点160℃〜180℃)、ポリビニルフルオライド(PVF:融点206℃)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE:融点330℃)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP:融点250℃〜280℃)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA:融点300℃〜310℃)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE:融点260℃〜270℃)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE:融点210℃)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE:融点290℃〜300℃)などが挙げられる。
さらに、フッ化ビニリデン系共重合体を用いることもできる。例えば、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体(フッ化ビニリデンを50重量%以上含むものが好ましく、より好ましくは70重量%以上90重量%以下含有するものである)、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体及びフッ化ビニリデンの3元以上の共重合体などが挙げられる。
クラッド部には、光伝送性能を低下させない範囲で、添加剤を添加しても良い。添加剤は、原料モノマーに添加した後に、モノマーからポリマーを重合させることで容易にポリマー中に含有させることができる。添加剤としては、耐候性や耐久性を向上させる安定剤、光伝送性能を向上させる光信号増幅用の誘導放出機能化合物などが挙げられる。誘導放出機能化合物を添加することにより、減衰した信号光を励起光により増幅することが可能となる。これにより伝送距離が向上するので、光伝送リンクの一部にファイバ増幅器として使用することもできる。なお、これら添加剤は、コア部の形成時にモノマーに添加させることで、コア部に含有させることもできる。
被覆層を溶融樹脂の押し出し被覆などで形成する場合、その樹脂は耐薬品性,柔軟性が良好なことよりポリオレフィン系樹脂が好適に用いられるが、それに限定されるものではない。ポリオレフィン系樹脂としては、エチレン、プロピレン又はα−オレフィンなどの重合体が挙げられる。α−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペプテン、1−オクテンなどが挙げられる。これらの重合体としては、例えば、ポリエチレン、エチレンとプロピレンの共重合体、エチレンとα−オレフィンの共重合体、ポリプロピレン、プロピレンとα−オレフィンの共重合体、ポリブテン、ポリイソプレンなどが挙げられる。またポリオレフィン系樹脂は、得られる物性を考慮した上で、適当な組合せにてブレンドされているものを用いても良い。
ポリオレフィン系樹脂の分子量及び分子量分布は特に制限されない。しかしながら、重量平均分子量は、通常5000〜5000000、好ましくは20000〜300000であり、分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が2〜80、好ましくは3〜40とされる。
被覆層形成用樹脂は、プラスチック光ファイバに熱ダメージを加えないという観点で、融点が120℃未満が好ましく、加工性の観点からMFR(Melt Flow Rate)が10以上95以下の範囲であることが好ましく、15以上80以下の範囲であることがより好ましい。なお、MFRは、JIS K 7210−1976(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)に従い測定される値を用いる。融点が120℃以上であるとPOF特にコア部に加えられる熱量が大きくなり、コア部の光学特性や形状の変化が生じやすくなるために好ましくない。この不良は、軟化点が90℃〜105℃のPMMAを主成分としたコア部の場合に顕著に現れる。また、MFRが10未満のときは、樹脂温度を上げなければ押出機の負荷が大きくなるといった問題が生じる場合がある。また、MFR95を超えるとPOFに均一の厚みで樹脂を被覆することができないため、コア断面の熱量が不均一になりやすいという問題が生じる場合がある。ゆえに融点120℃未満であり、MFRが10以上95以下が好ましく、融点120℃未満であり、MFRが15以上80以下がさらに好ましい。
POFの製造方法を説明する。始めにクラッドパイプ製造工程11により中空円筒管形状のクラッドパイプ12を製造する。クラッドパイプ12は樹脂を円筒状に押し出して形成する溶融押出法や、円筒容器内で重合性モノマーを回転させながら重合する回転重合法により製造することもできる。
次に、第2コア形成工程13によりクラッドパイプ12の中空円筒部に第2コア層を形成してパイプ(以下、重合容器と称する)14を得る。第2コア層の形成方法は特に限定されるものではなく、公知の形成方法を適用することができる。例えば、重合性モノマーであるMMAに重合開始剤及び連鎖移動剤などを添加した反応液を用いる方法が挙げられる。底付けを行ったクラッドパイプ12中に前記反応液を入れて回転重合法により、所望の厚みの第2コア層を形成する。
さらに第1コア形成工程15により中空円筒の重合容器14の中空円筒部に第1コアを形成してプリフォーム16を得る。この場合に、重合容器14に底付けを行うことが好ましい。そして、中空円筒部内にMMAとドーパント(例えば、ベンジルメタクリレート)と所望の添加剤からなる反応液を入れて、特許第3332292号公報に記載されている様な界面ゲル重合により形成する。重合容器14の中空円筒部には、ポリマー(PMMA)を主成分としその中心に向かってドーパントの濃度に応じて2乗分布的に屈折率が高くなる第1コアが形成される。この第1コアを形成したプラスチック光ファイバ母材(プリフォームと称することもある)を所望の線径に引き伸ばす延伸工程17を経て、プラスチック光ファイバ18が得られる。なお、延伸においては第1コア径、第2コア径、クラッド径の比は保持されるため、本発明のプラスチック光ファイバ18が満たすコア、クラッド径と同じ比率となるようにプリフォームを作製すれば良い。
延伸工程17を行うために、図2に示すようにプリフォーム16を加熱炉30内に配置する。加熱炉30で加熱するとプリフォーム16の一部は溶融する。なお、溶融温度は特に限定されるものではないが、160℃〜270℃の範囲であることが好ましい。溶融した箇所の先端部16aを始点として線引き(延伸)を行いPOF18を得る。そして、線径モニタ31を通した後に巻取装置(図示しない)の芯材32に巻き取る。線引きしている際には、線径モニタ31でPOF18の外径をモニタリングし加熱炉30内のプリフォーム16の位置や加熱炉30の温度、巻取装置の巻取速度などを適宜調整する。なお、POF18の形態については、後に詳細に説明する。
POF18は、そのままの形態で光伝送体として用いることができる。しかしながら、取り扱いの容易性などの点から少なくとも1層の被覆層を形成することが好ましい。そこで、被覆工程19を行う。被覆装置の金型から被覆用樹脂をPOF18に押し出して被覆を行い、プラスチック光ファイバコード(以下、光ファイバコードと称する)20を得る。光ファイバコード20は、被覆用樹脂を硬化させるために冷却装置(例えば、水槽など)に搬送されて被覆層の形成がなされる。
図3に本発明に係るプラスチック光ファイバ18の断面図を示し、本発明のプラスチック光ファイバ18の実施形態を説明する。プラスチック光ファイバ18は、その断面において最外層にクラッド40が形成され、その内周面に第2コア41が層状に形成されている。さらに、第2コア41の内面に第1コア42が形成されている。クラッド40の外径D1(μm)は、500μm以上1000μm以下である。また、第2コア41の外径D2(μm)は、クラッド外径D1(μm)よりも20μm以上50μm以下小さくする。また、第1コア42の外径D3(μm)は、第2コア外径D2(μm)よりも70μm以上200μm以下小さくする。
図3に示されているプラスチック光ファイバ18のクラッドの屈折率は、例えば、クラッドとしてPVDF樹脂を用いた場合、n=1.420となる。また、第2コア部屈折率を第2コア部にPMMA樹脂を用いることによりn=1.492とし、さらに第1コア部屈折率を、PMMA樹脂と高屈折率添加剤とを用いることにより例えばn=1.509とすることができる。これらにより、図3に示されているプラスチック光ファイバ18の第2コアのコアの開口数(NA)を0.4以上0.5未満(上記例では0.46)とすることが可能となる。また、第1コアの開口数(NA)を0.2以上0.25未満(上記例では0.23)とすることが可能となる。
光伝送に好適な開口数を2個持ち、第2コア41及び第1コア42のいずれもが光導波路となる。これにより、発光ダイオード(LED)光源での100Mbpsの比較的低速な通信と、半導体レーザ(LD)光源での1Gbpsの高速通信とを、POFコードを替えることなく、光源を切り替えることによって行うことが可能になる。図42示されるように伝送距離にもよるが、発光素子21にLED光源(例えば、光源NA=0.33)50を用いた場合、第2コア41及び第1コア42を導波する。また、LD光源(例えば、光源NA=0.1)51を用いた場合、第1コア42のみを導波することになる。前者の場合、例えば5m長のPOFを用いた場合、POFの出射ビーム径が大きく、低速の受光素子との適性がある。また、後者の場合、POFの出射ビーム径が小さく、高速の受光素子との適性が得られる。
例えば、波長が光源波長が赤色〜近赤外の発光ダイオード(LED)や半導体レーザ(LD)を用いる光通信システムにおいて、LED光源は100Mbpsで送信可能となり、出射NAが0.33となる。また、半導体レーザ(LD)光源では、1Gbpsで送信可能となり、出射NAが0.2となる。1つの導波路に対して異なる光源波長の発光素子を用いることにより、高速通信と低速通信との波長多重通信、あるいは双方向通信が可能となる。
例えば、第1コア径D3を640μm、第2コア径D2を720μm、クラッド径D1を750μmとする。この場合に第1コア42の開口数が0.21、第2コア41の開口数が0.45となるプラスチック光ファイバ18に対して、上記記載のNAを有する発光スペクトルの中心が650nmのLEDまたはLDより発光する光を入射する系で測定を行う。LED,LDのどちらの光源を用いる際にも、共に発光素子との結合損失が4dB以下と結合損失の軽減を図ることができる。
本発明に係るプラスチック光ファイバ,プラスチック光ファイバコードを構成するための工程図である。 本発明に係るプラスチック光ファイバを製造する概略図である。 本発明に係るプラスチック光ファイバの断面図である。 本発明に係る光通信システムの概略図である。
符号の説明
18 プラスチック光ファイバ
20 プラスチック光ファイバコード
21 発光素子
22 光通信システム
40 クラッド
41 第2コア
42 第1コア
D1 クラッド外径
D2 第2コア外径
D3 第1コア外径

Claims (5)

  1. 断面が略円形で中心に向けて屈折率が高くなる第1コアと、
    前記第1コアの外周面上に設けられ前記第1コアよりも低い屈折率を有する第2コアと、
    前記第2コアの外周面上に設けられ前記第2コアよりも低い屈折率を有するクラッドと、を備えるプラスチック光ファイバにおいて、
    前記クラッドの外径が500μm以上1000μm以下であり、
    前記第2コアの外径が前記クラッドの外径より20μm以上50μm以下小さく、
    且つ前記第2コアの開口数が0.4以上0.5未満であり、
    前記第1コアの外径が前記第2コアの外径より70μm以上200μm以下小さく、且つ前記第1コアの開口数が0.2以上0.25未満であることを特徴とするプラスチック光ファイバ。
  2. 前記第1コア及び前記第2コアがアクリル樹脂から形成されていることを特徴とする請求項1記載のプラスチック光ファイバ。
  3. 前記クラッドが含フッ素樹脂から形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のプラスチック光ファイバ。
  4. 請求項1ないし3いずれか1つ記載のプラスチック光ファイバに少なくとも1層の被覆層が形成されていることを特徴とするプラスチック光ファイバコード。
  5. 請求項4記載のプラスチック光ファイバコードと、発光ダイオード又は半導体レーザとを用いることを特徴とする光通信システム。
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