JP5713218B2 - 光ファイバケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、家庭内ホームネットワークおよびオフィス内ネットワークなどでの光情報通信に好適であり、短・中距離での情報通信の使用に好適な光ファイバケーブルに関する。
従来、光ファイバとしては、広い波長領域にわたって優れた光伝送が可能な石英系光ファイバが知られており、幹線系を中心に実用化されているが、この石英系光ファイバは高価で加工性が低い。そのため、より安価で、軽量、大口径であり、端面加工や取り扱いが容易である等の長所を有するプラスチック光ファイバ(以下「POF」と略す)が開発され、例えばライティングやセンサー等の分野、FA、OA、LAN等の短・中距離通信用途の配線などの分野で実用化されている。
POFはLEDなどの可視赤色光源と組み合わせ、信号伝送線として利用されている。POFが屋内配線として用いられる場合、狭い空間に屈曲した状態で敷設されることが一般的である。そのため、POFと受発光素子との結合光量ロスや屈曲による光量ロスの少ないことなどが要求されている。
またこのような用途に使用されるPOFは、通常、POF素線に樹脂を被覆したPOFケーブルのような形で使用されることが多い。特に家庭内ホームネットワークやオフィス内ネットワークなどで使用されるPOFケーブルでは、意匠性の観点から白色などの色の薄いケーブルが好まれることが多く、敷設した際に赤色のLED光の曲げによる漏光や、側面からの光が侵入することで光の伝送に悪影響を及ぼすといった問題が生じている。
このような問題を解決する為にPOFの周囲に被覆する樹脂を選定したり、着色外層を設けたりしたPOFケーブルに関する多くの技術が報告されている。
例えば特許文献1および特許文献2には、POFの外周に黒色内層と着色外層を設けることで側面からの光の侵入防止に優れたPOFケーブルが提案されている。特許文献1および2にはポリアミド系樹脂を中心とした着色POFケーブルに関する記載があるが、曲げ弾性率が大きく、屈曲した状態で敷設することが多い室内配線などではポリアミド系樹脂を用いたものでは扱いにくいという問題点があった。またPOFケーブルへ側面からの光の侵入を低減する目的で、内層の黒色層を一定以上の厚さにする必要があり、POFケーブルの色調が低下し、所望の薄い色のPOFケーブルが得られないという問題があった。
特開平11−242142号公報 特開平10−307218号公報
本発明の目的は、色調と柔軟性に優れ、屈曲した状態で敷設されても漏光が少なく、短・中距離での情報通信の使用に好適な光ファイバケーブルを提供することである。
本発明者らは、光ファイバの被覆層を黒色顔料を含有する漏光防止層と、黒色以外の着色顔料を含有する着色外層の少なくとも2層を特定の厚みとすることにより課題を解決できることを見出し本発明を完成させた。
ここに、本発明の光ファイバケーブルは、光ファイバと前記光ファイバを被覆する被覆層からなる光ファイバケーブルであって、前記光ファイバケーブルの外径が1〜3mmの範囲にあり、前記被覆層が、樹脂中に黒色顔料を含有する漏光防止層と、樹脂中に黒色以外の着色顔料を3〜10質量%含有する色外層の少なくとも2層からなり、前記黒色以外の着色顔料の平均粒子径が、0.15〜0.5μmの範囲にあり、漏光防止層の厚みが、37.5〜125μmの範囲にあり、着色外層の厚みが、125〜212.5μmの範囲にあることを特徴とするものである。
本発明により、意匠性(着色性)等の外観が良好で、屈曲した状態でも漏光が少ない情報通信用の光ファイバケーブルを提供でき、さらに好適には、薄い色の光ファイバケーブル、特に白色の光ファイバケーブルを提供できる。
図1は光ファイバケーブルの断面図である。 図2は2芯並行光ファイバケーブルの断面図である。 図3は2芯並行光ファイバケーブルの別構造の断面図である。
以下に、図1に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明による光ファイバケーブルの一実施形態を示す断面図である。芯11Aおよびその外周に形成された鞘11BからなるPOF12の外周に、漏光防止層13が形成され、さらにその外側に着色外層14が形成されている。
ここで、POF12としては、図1記載の構成以外にも公知のものが使用でき、例えば中心から外周に向かって連続的に芯11Aの屈折率が低下するGI型POF、中心から外に向かって芯11Aの屈折率が段階的に低下する多層POF、複数の芯11Aを鞘で取り囲んで一纏めにしたマルチコアPOFなどが挙げられる。なかでもPOFを広帯域化して高速信号伝送を行うには、多層POFを用いることがより好ましい。
芯11Aには、各種の透明性の高い重合体が使用され、特に限定されるものではないが、好ましくはメチルメタクリレート単位を構成単位として含有する重合体が使用される。さらに好ましくは、メチルメタクリレート単独重合体、およびメチルメタクリレート単位を主構成単位とする重合体、またはフッ素化アルキルメタクリレート単位を主構成単位とする重合体であり、これらのなかではメチルメタクリレート単独重合体が、耐熱性と透明性に優れている点から特に好ましい。
芯の外周に形成される鞘は、1層から形成されていても、2層以上の複数層から形成されても良い。鞘を形成する樹脂としては、フッ素化メタクリレート系重合体、フッ化ビニリデン系重合体、テトラフルオロエチレン系重合体等POFの鞘材として公知の材料を適宜選択することができる。特にフッ素化メタクリレート系重合体は、屈折率の調整が容易で、良好な透明性および耐熱性を有しながら屈曲性、加工性に優れる重合体であるため好ましい。
このようなPOF12は、溶融紡糸法などの公知の方法で製造できる。また、POF12を温度差の激しい環境で用いる場合には、ピストニングを抑制するため、連続もしくはバッチ処理によってアニール処理を施すとなお良い。
また、本発明による光ファイバケーブルは、複数本の光ファイバが一定の間隔で並列に配置された多芯並行ケーブルとすることもできる。
光ファイバケーブルを通信用途で使用する際には、光ファイバケーブルの一端を光源システムに接続し、他端を受光システムに接続する必要がある。その際、双方向で通信を行う場合には、このような光源-受光システムが各々揃うように、2本の光ファイバケーブルを用いることで双方向通信を容易に行うことが出来る。そこで、2本の光ファイバを用いて、図2および図3のような2芯光ファイバケーブルとしても良い。
図2は、2芯並行光ファイバケーブルの断面図であり、2つの光ファイバケーブルの着色外層14が結合しているものである。このような構造の光ファイバケーブルを製造するためには、例えば、POF12の外周にクロスヘッドダイ押出被覆装置を用いて漏光防止層13を形成したあと、バッチ式で2芯用のダイス/ニップルを備えたクロスヘッドで着色外層14を被覆することで得ることができる。
また図3は、2芯並行光ファイバケーブルの別構造の断面図であり、2つの光ファイバケーブルの漏光防止層13及び着色外層14が結合しているものである。このような構造の光ファイバケーブルを製造するためには、例えば、2層2芯用のダイス/ニップルを備えたクロスヘッドダイ押出被覆装置を用いてPOF12を被覆することができる。このような装置を用いれば、漏光防止層13および着色外層14を形成する被覆樹脂を、一つのクロスヘッドダイを用いて、POF素線の外周の同時に一括して被覆することが可能となる。
本発明の光ファイバケーブルは、光ファイバとそれを被覆する被覆層からなる。被覆層は、漏光防止層と着色外層の少なくとも2層からなる。漏光防止層は、特に制限されないが、被覆層のうちの最も内層、すなわち光ファイバと接する層であることが好ましい。
漏光防止層および着色外層として用いられる被覆材料は、適度な柔軟性と被覆工程における成形性が良好でかつ適度な融点を有しているものであれば、特に限定されるものではなく、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。これらの被覆材料は、漏光防止層と着色外層とで同じ樹脂を用いてもよいし、異なる樹脂を用いてもよい。なかでもポリエチレン樹脂や塩化ビニル樹脂は、被覆のしやすさや製造コストなどの点で好適に用いることができ、より好適には、低密度ポリエチレン(例えば、高圧法低密度ポリエチレン)を用いることができる。この低密度ポリエチレンの樹脂密度は、典型的には0.910〜0.930g/cmの範囲である(JIS K6748:1995参照)。樹脂密度の測定は、典型的には、JIS K−0061 1992、JIS K−7112 1980に準拠し、密度勾配管法を用い、例えば(株)柴山科学器械製作所製密度勾配管法直読式比重測定装置を用いて測定することができる。
漏光防止層は、樹脂中に少なくとも黒色顔料を含むものであり、黒色顔料を漏光防止層全量中0.3〜2.5質量%含有することが好ましい。黒色顔料としては、特に制限されないが、光ファイバから被覆層への漏光を防ぎ、また光ファイバ内部への外光の入射を防止する機能を付与する観点から、カーボンブラックが好ましい。黒色顔料の含有量の下限値は、漏光防止の面から、0.3質量%以上が好ましく、0.4質量%以上がより好ましく、0.45質量%以上が特に好ましい。また、黒色顔料の含有量の上限値は、ケーブル強度の面、光ファイバ内部への顔料移行による光学特性低下を抑止する面、およびケーブルの発色性等の意匠面から、2.5質量%以下が好ましく、1.5質量%以下がより好ましく、0.6質量%以下が特に好ましい。
着色外層は、樹脂中に少なくとも黒色以外の着色顔料を含むものであり、黒色以外の着色顔料を着色外層全量中3〜10質量%含有する。着色外層の機能は、光ファイバケーブルに識別性、意匠性等を付与するものである。黒色以外の着色顔料の含有量の下限値は、3%以上が好ましい。着色顔料の量が3%より少ないと、後述する漏光防止層と着色外層の層比の割合を一定の値以下にする際に、下地の黒色が透けて見えて光ファイバケーブルの色調が悪くなり、好ましくない。黒色以外の着色顔料の含有量の下限値は、4%以上が特に好ましい。また、黒色以外の着色顔料の含有量の上限値は、10質量%以下が好ましい。着色顔料を10質量%を超えて添加すると、ケーブルの強度が低下し、長期に渡り屈曲した状態で敷設する際に、被覆層が割れ光漏れの原因となるため好ましくない。黒色以外の着色顔料の含有量の上限値は、7質量%以下が特に好ましい。
また、通常光ファイバケーブルは信号源である光源や、検知器に組み込まれたユニットのハウジングや、別の光ファイバケーブル等との接合のために、このケーブル端にプラグを取り付けたプラグ付き光ファイバケーブルとして使用される。このプラグは、プラグ本体と、プラグ本体に装着されて光ファイバケーブルを固定するためのストッパーとを備えており、1〜3mm、特に一般的には1.50mm程度の穴径を有している。そのため光ファイバケーブル1本の外径は1〜3mm、特に1.48〜1.52mmであることが好ましく、それ以上になると1.50mm程度の穴径のプラグに接続することが困難になる。そのため一般的な光ファイバの外径が1.0mmであることを考慮すると、被覆層の厚さは0.24〜0.26mmであることが好ましい。さらに本発明では屈曲敷設した際の漏光を防ぐための漏光防止層と意匠性を持たせるための着色外層を有していることから、この被覆層の厚さ範囲内でその特性を損じることなく、両層の適切な厚み比を決定する必要がある。
そのため十分な漏光効果と良好な意匠性を得るために、漏光防止層と着色外層の厚み比(漏光防止層:着色外層)は、50:50〜15:85の範囲にあることが好ましい。漏光防止層は37.5〜125μmの範囲にあり、着色外層が125〜212.5μmの範囲にあることが好ましく、また漏光防止層が40〜120μm、着色外層が130〜210μmの範囲にあることが更に好ましく、最も好ましい範囲は漏光防止層が50〜100μm、着色外層が150〜200μmの厚さである。これは光ファイバの外径が1.0mm、光ファイバケーブルの外径が1.5mmの場合であると、それぞれ、漏光防止層と着色外層の厚み比、50:50〜15:85、48:52〜16:84、40:60〜20:80に相当する。漏光防止層の厚さが37.5μm以下では光ファイバを曲げて敷設した際に、十分な光の遮断効果が得られず漏光してしまうだけではなく被覆層として薄すぎるため、被覆が難しく均一な外径の光ファイバケーブルを得ることが難しくなるため好ましくない。また漏光防止の厚さが125μm以上では光遮断効果はあるものの、光ファイバケーブルの外径を考慮すると、上に被覆する着色外層が薄くなり、下地の黒色が透けて見え、本来の着色ケーブルの意匠性の点から好ましくない。特に家庭内ホームネットワークやオフィス内ネットワークに使用されるような光ファイバケーブルでは白色光ファイバケーブルが好まれるため、その影響は顕著である。
さらに黒色以外の着色顔料の平均粒子径は、0.15μm〜5μmの(電子顕微鏡写真法)であることが好ましい。黒色以外の着色顔料の平均粒子径の下限値は、顔料分散性の面、および光ファイバケーブル表面への顔料のブリードアウトの面から、0.20μm以上が特に好ましい。また、この平均粒子径の上限値は、隠蔽力の面、着色の面、および光ファイバケーブルの表面状態(コブ、ブツ)の面から1μm以下が好ましく、0.5μm以下が特に好ましい。ここで本願の言う顔料の隠蔽力とは、被覆樹脂添加する顔料の量を最少にし、下地の黒色を透過せず、ケーブルの色調を改善できる力と定義する。粒子径が小さければ、同一重量の顔料で比較した場合、比表面積が大きくなるため隠ぺい力が大きくなる。
これらの条件を満足する着色顔料としては、黒以外の着色顔料であれば、特に制限されず、無機系顔料や有機系顔料から公知のものを使用できる。例えば、白色顔料としては二酸化チタン、酸化亜鉛など、また黄色顔料としてはアゾ系有機顔料、黄鉛、クロム黄、亜鉛黄など、青色顔料としては群青(ウルトラマリンブルー)やコバルトブルーなど、緑色
顔料としては酸化クロムやコバルトグリーンなどが挙げられる。特に、白色顔料としては、二酸化チタンや酸化亜鉛が好ましく、なかでも、隠蔽率や着色力の点から二酸化チタンが特に好ましい。また青色顔料としては群青、緑色顔料としては酸化クロムが、隠蔽率や着色力の点から特に好ましい。
なお、ここで言う無機顔料とは、その構造にさまざまな種類に分けることができるが、いずれを用いてもよい。例えば二酸化チタンに関しては、結晶構造の違いによりルチル型とアナタース型等があるが、いずれの型のものも用いることができる。
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。実施例における各評価方法は次の通りである。
[伝送損失]
25m−5mカットバック法により伝送損失(dB/km)を測定した。測定波長が650nm、入射光のNA(開口数)が、0.1の光を用いた。なお、測定は光源より3mの位置で曲げ半径25mmの固定治具に固定し測定を行った。
[漏光観察(光量相対値)]
電圧5.02V 電流0.1Aの赤色発光LED光源(中心波長630nm)に接続した長さ5mのPOFケーブルを、光源より約18cmの部分を曲げ半径φ=25mmの曲げ治具にセットした。POFケーブルの屈曲部から漏光した光を、屈曲部より3.5mmの位置に浜松ホトニクス社製の分光測光装置PMA−11を固定し漏光量を測定した。漏光した光量は後述する比較例1で作製したPOFケーブルからの漏れ光量を基準値(100%)とし、相対値として算出した。
[漏光観察(目視による判断)]
また、漏光の可否は、3m四方を光線透過率0.0%の遮光シートで覆った暗室内に、曲げ半径20mmおよび30mmの固定治具POFケーブルを固定し、暗室内で目を10分間慣らした後、漏光を目視により判断した。判定は目視により確認されなかったものを○(合格)、目を凝らしてよく見ると漏光が確認できるものを△(不可)、直ぐに漏光が確認できるものを×(不可)とした。漏光の具合に応じて、さらに激しいものは××とした。
[ケーブル色調]
ケーブルの色調は、ドイツの標準色票のRAL DESIGN Systemの色番号のうち最も近いものを記録した。色調は後述する比較例1で作製したPOFケーブルの色調を基準色RAL9003(signal white)とし、白から黒くなる方向の順に、次いでRAL9016(traffic white)、RAL7047(telegrey 4)、RAL7040(window grey)と順位付けを行った。
また、ケーブルの色調は、標準色票と対比をしない目視によっても確認した。
[実施例1]
芯材として、メチルメタクリレート(MMA)の単独重合体(PMMA)、鞘材は2層構造とし、第一鞘層として、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(3FM)/1,1,2,2−パーフルオロデシルメタクリレート(17FM)/MMA/メタクリル酸(MAA)=31/50/18/1(重量%)の共重合体、第二鞘層としてフッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン=80/20(mol%)の共重合体を用い、これらを溶融して同心円状に中心から順次積層して複合紡糸し、芯径970μm、第一鞘層5μm、第二鞘層10μmからなる外径1.0mmのPOFを得た。
次いで、漏光防止層としてポリエチレン(宇部興産社製:UBEポリエチレン UBEC180、樹脂密度0.924g/cm)にカーボンブラック(三菱化学社製:三菱カーボンブラック 汎用カラー(RCF)#45L、平均粒子径24nm)を0.45質量%含有させたものを使用した。また着色外層としてポリエチレン(商標名:UBEポリエチレン UBEC180、宇部興産社製)に平均粒子径が0.21μmの二酸化チタン(石原産業社製:CR−60)を5質量%含有させたものを使用した。これらを樹脂被覆用クロスヘッド型被覆装置に供給して、POFの外周に両被覆材料を順次被覆して、外径1.5mmのPOFケーブルを得た。その際の漏光防止層の厚みは100μm、着色外層の厚みは150μm、であった。こうして得られたPOFケーブルを前記の評価方法により評価し、その結果を表1に示した。表1からわかるように、伝送損失に優れ、屈曲部の漏れ光量も少なく、目視による判断では漏光が確認されなかった。またケーブルの色調も優れたものであった。
[実施例2〜4]
漏光防止層と着色外層に加える顔料の量および厚みを表1に示した条件にした以外は、実施例1と同様の被覆材料を用い、同様の方法でPOFケーブルを作製した。得られたPOFケーブルの各種特性を評価し、その結果を表1に示した。実施例2〜4により得られたPOFケーブルは屈曲部の漏れ光量も少なく、目視による判断では漏光が確認されなかった。またPOFケーブルの色調もきれいな白色であった。結果を表1に示す。
[実施例5〜7]
着色外層に用いる二酸化チタンの種類を表2に示すものに変更した以外は実施例3と同様の被覆材料を用い、同様の方法でPOFケーブルを作製した。すなわち、漏光防止層にはカーボンブラックを0.45%添加し、着色外層には表2に示した製造メーカの酸化チタンを5%添加した。漏光防止層と着色外層の厚みは、それぞれ80μm、170μmとした。得られたPOFケーブルは顔料の種類によらず、いずれも目視では分からない程度の漏れ光量で、色調も良好であった。
[比較例1]
漏光防止層を設けないこと、二酸化チタンの添加量を表1のように変更すること以外は、実施例1と同様の方法でPOFケーブルを作製した。得られたPOFケーブルは屈曲した際の漏光が激しかった。結果を表1に示す。
[比較例2〜6]
カーボンブラックおよび二酸化チタンの添加量を表1のように変更し、漏光防止層と着色外層の厚みを表1のように変更した以外は、実施例1と同様の方法でPOFケーブルを得た。
比較例2、5については、得られたPOFケーブルは屈曲部からの漏光が目立ち、必要とするPOFケーブルは得られなかった。また、比較例3については、得られたPOFケーブルは屈曲部からの漏光はなかったものの、ケーブルの色調が悪く、所望のPOFケーブルは得られなかった。さらに比較例4、6については、得られたPOFケーブルは屈曲部からの漏光は少なかったものの、目視による判断では漏光が確認できた。

表1に示したように、実施例1〜4で得られたPOFケーブルは、屈曲部の漏れ光量も少なく、目視による判断では漏光が確認されなかった。またPOFケーブルの色調も白色が発現し良好であった。
一方、比較例1にあるように漏光防止層を設けずに被覆したPOFケーブルは、ケーブルの色調は白色が発現できたが、屈曲部の漏光が激しく、必要とするPOFケーブルは得られなかった。
また、比較例2〜6にあるように、漏光防止層と着色外層の厚み比率や着色顔料の含有量を変えて作製したPOFケーブルでは、屈曲部からの漏光が多かったり、ケーブル外観の色調がきれいな白色を発現できなかったりして、良い結果は得られなかった。
さらに表2に示すように着色外層の顔料(二酸化チタン)の平均粒子径や顔料の構造を変えても、所定の範囲内の顔料を用いることで実施例5〜7に示すように、所望のPOFケーブルを得ることが出来た。
11A・・・芯
11B・・・鞘
12 ・・・POF
13 ・・・被覆内層(漏光防止層)
14 ・・・被覆外層(着色外層)

Claims (4)

  1. 光ファイバと前記光ファイバを被覆する被覆層からなる光ファイバケーブルであって、
    前記光ファイバケーブルの外径が1〜3mmの範囲にあり、
    前記被覆層が、樹脂中に黒色顔料を含有する漏光防止層と、樹脂中に黒色以外の着色顔料を3〜10質量%含有する色外層の少なくとも2層からなり、
    前記黒色以外の着色顔料の平均粒子径が、0.15〜0.5μmの範囲にあり、
    漏光防止層の厚みが、37.5〜125μmの範囲にあり、
    着色外層の厚みが、125〜212.5μmの範囲にあることを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 前記被覆層に用いる樹脂が、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、およびウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂である、請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記漏光防止層と前記着色外層の厚さの比が50:50〜15:85の範囲にある、請求項1又は2に記載の光ファイバケーブル。
  4. 光ファイバケーブルは、複数本の光ファイバが一定の間隔で並列に配置された多芯並行ケーブルである、請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバケーブル。
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