JP2002317128A - 白色顔料およびその製造方法、ならびにそれを用いた塗料組成物および樹脂組成物 - Google Patents

白色顔料およびその製造方法、ならびにそれを用いた塗料組成物および樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗料や樹脂に配合されても、光沢が低下する
ことなく、長期間に渡り塗膜や樹脂成形品に光輝感を付
与する白色顔料を提供する。さらには、この白色顔料の
効率的な製造方法、ならびにこの白色顔料を含有するこ
とにより、高級感のある外観を呈する塗料組成物および
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 平均粒径200μm以下のガラスビーズ
がルチル型二酸化チタンで被覆されたものである白色顔
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、塗料や樹脂に配
合されて、それらに光輝感を与える白色顔料およびその
製造方法に関する。さらには、その白色顔料を含有する
ことにより、高級感のある外観を呈する塗料および樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から白色顔料として、二酸化チタン
や炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどの粉末単体
顔料、二酸化チタンで被覆された雲母片粒子(以下、
「パールマイカ」と称する)または二酸化チタンを包含
した樹脂ビーズなどの複合顔料などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの白色顔料のう
ち粉末単体顔料は、粉末が二次凝集して分散不良を起こ
すため、それを含有した塗膜や樹脂製品は色調ムラを起
こし易いという問題があった。また、パールマイカは、
劈開性を有することから、塗料や樹脂に配合される際に
二酸化チタンで被覆されていない面が露出するため、塗
膜や樹脂製品の光輝感を十分に高めることができなかっ
た。また、樹脂ビーズは、耐候性や隠蔽力が十分ではな
いという問題があった。
【0004】この発明は、このような問題点を解決しよ
うとするものである。その目的とするところは、塗料や
樹脂に配合されても、光沢が低下することなく、長期間
に渡り塗膜や樹脂成形品に光輝感を付与する白色顔料を
提供することにある。さらには、この白色顔料の効率的
な製造方法、ならびにこの白色顔料を含有することによ
り、高級感のある外観を呈する塗料組成物および樹脂組
成物を提供することにある。
【0005】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の白色顔料は、平均粒径2
00μm以下のガラスビーズがルチル型二酸化チタンで
被覆されたものである。
【0006】請求項2に記載の白色顔料の製造方法は、
請求項1に記載のガラスビーズの表面にルチル型二酸化
チタンを溶液中で析出させるものである。
【0007】請求項3に記載の白色顔料の製造方法は、
請求項2に記載の発明において、ガラスビーズの表面
に、スズ、白金またはパラジウムの少なくとも1つを付
着させた後、ルチル型二酸化チタンおよび/またはその
水和物を析出させるものである。
【0008】請求項4に記載の白色顔料の製造方法は、
請求項2または3に記載の発明において、ルチル型二酸
化チタンの原料が、四塩化チタン、三塩化チタンまたは
硫酸チタニアであるものである。
【0009】請求項5に記載の発明の塗料組成物は、請
求項1に記載の白色顔料を含有するものである。
【0010】請求項6に記載の発明の樹脂組成物は、請
求項1に記載の白色顔料を含有するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、詳細に詳細に説明するが、下記の実施の形態に限
定するものではない。
【0012】この白色顔料は、芯材が平均粒径200μ
m以下のガラスビーズからなるものである。ガラスビー
ズは、透明感があることから、ルチル型二酸化チタンの
被膜による光輝感を一層引き立たせる。また、その平均
粒径が200μm以下であれば、その透明感が一層引き
立ち、それを含有する塗膜や樹脂成形品に高い光輝感を
付与することができる。なお、ガラスビーズの粒径が小
さいほど、それを含有する塗膜や樹脂成形品は光散乱を
生じ易くなり、その外観がシルキーとなる。そのため、
ガラスビーズの平均粒径は、使用用途の意匠面から決定
されるという一面がある。一方、シリカビーズの粒径が
200μmを越えると、それを含有する塗膜や樹脂成形
品の表面に突起が顕著に現れるため、塗膜の表面平滑性
が低下し、高級感が損なわれる。
【0013】ガラスビーズの化学組成は、通常は二酸化
ケイ素を主成分とし、酸化アルミニウム、酸化カルシウ
ム、酸化ナトリウムなどの金属酸化物から構成される。
ガラスビーズのガラスの種類としては、たとえば現在多
用されているEガラス、Cガラスのほかに、耐アルカリ
ガラス、高強度ガラス、石英ガラスまたはAガラスなど
が挙げられる。これらの中の代表的なガラスであるCガ
ラス、Eガラス、高強度ガラスおよびAガラスの組成を
下記「表1」に示す。
【0014】
【表1】
【0015】ガラスビーズの原料は、とくに限定される
ものではなく、たとえば塊状ガラスを粉砕して製造され
る破砕状粒子、ガラス繊維またはガラスフレークと称さ
れる鱗片状ガラス粒子などが利用可能である。粒径のと
くに小さな微小ガラスビーズを製造する場合は、原料に
ガラスフレークを用いるのが好ましい。ガラスフレーク
は体積が小さいため、破砕処理を効率的に行えるからで
ある。ガラスビーズの製造方法も、とくに限定されるも
のではない。たとえば、前記原料をボールミルなどの粉
砕装置に入れ、適当な時間粉砕し、加熱処理する方法が
挙げられる。
【0016】ガラスビーズを被覆する二酸化チタンは、
ルチル型である。二酸化チタンには、結晶構造別にルチ
ル型、アナターゼ型、ブルッカイト型の3種類があり、
この中でもルチル型が最も耐候性および隠蔽力に優れて
いる。このため、白色顔料には、従来からルチル型が用
いられている。
【0017】二酸化チタンの被膜厚さは、0.02〜
0.2μmとするのが好ましい。0.02μmより薄い
場合は、光の反射率が低く、白色外観を示さない。一
方、0.2μmより厚くなると、二酸化チタンの被膜が
剥離し易く、白色感が低下し易くなる。
【0018】ガラスビーズの表面を二酸化チタンで被覆
する工程は、以下の通りである。 〔前処理工程〕ガラスビーズを塩化第一スズの水溶液に
浸漬し、その表面を感受化処理する。このように予め感
受化処理を行うのは、次工程において、白金粒子または
パラジウム粒子をガラスビーズの表面に容易に付着させ
るためである。この処理を行ったガラスビーズを回収
し、表面に残留した過剰の塩化第一スズを水洗して取り
除く。つづいて、このガラスビーズを塩化白金酸または
二塩化パラジウム水溶液に浸漬して、その表面に白金ま
たはパラジウムを析出させる活性化処理を施す。
【0019】〔ルチル型二酸化チタン被覆工程〕上記処
理を施したガラスビーズを精製水に浸潰し、50〜80
℃に加熱した後、塩酸を加えてpH1.3以下に調整す
る。このpHを維持しながら、ここに二酸化チタンの原
料と、この原料と中和反応するアルカリ性溶液とを加え
て、ガラスビーズの表面に二酸化チタンおよび/または
その水和物を析出させる。前記二酸化チタンの原料とし
ては、四塩化チタン、三塩化チタンまたは硫酸チタニア
などのチタニア塩が挙げられる。また、前記原料と中和
反応するアルカリ性溶液としては、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウムまたはアンモニア水などが挙げられ、こ
れらから選ばれる1種または2種以上を使用することが
できる。前記溶液のpHと溶液温度を適宜調整すること
で、ルチル型の二酸化チタンを直接析出させることがで
きる。このpHと溶液温度との関係については、特開2
001−31421に具体的に記載されている。溶液か
ら直接ルチル型の二酸化チタンを析出させることができ
れば、従来のように一旦アナターゼ型の二酸化チタンを
析出させ、その後加熱してルチル型に結晶転移させる必
要がなくなり、製造効率を高めることができるととも
に、ガラスビーズが変形または変質することを防止でき
る。さらに、二酸化チタンの原料の濃度、アルカリ性溶
液の滴下速度を調整することにより、ルチル型二酸化チ
タンの被覆速度を容易に調整できるので、均一で所望の
厚さの被膜が確実に得られる。
【0020】塗料組成物には、一般的に液状塗料組成物
および粉体塗料組成物がある。この白色顔料はいずれの
塗料組成物にも用いることができる。
【0021】塗料組成物のビヒクル成分は、基体樹脂と
架橋剤とを主成分とする架橋硬化性樹脂が好ましい。こ
の基体樹脂としては、架橋性官能基を有するアクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂またはフッ素樹脂
などが挙げられる。架橋剤としては、メチロール化およ
び/またはアルキルエーテル化されたメラミン樹脂ある
いは尿素樹脂、さらにはポリイソシアネート化合物(ブ
ロック化物を含む)が挙げられる。また、塗料組成物中
に自己硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が存在してもよい。液
状塗料組成物の場合、その溶剤としては、塗料用有機溶
剤および/または水が好ましい。
【0022】塗料組成物における白色顔料の配合量は、
ビヒクル成分100重童部(固形分)あたり0.1〜3
0重量部が好ましい。より好ましい配合量は、0.5〜
10重量部である。この配合量が0.1重量部よりも少
ない場合は、塗膜が十分な光輝感を呈しなくなる。一
方、30重量部より多いと、配合量が増加する割りに光
輝感が向上しなくなることから、経済性に欠けるように
なる。
【0023】塗料組成物は、上記各成分以外に必要に応
じて他の着色顔料、メタリック顔料(たとえば、アルミ
ニウム顔料や酸化鉄顔料など)および干渉色顔料(たと
えば、金属酸化物で被覆したガラスフレークやマイカな
ど)から選ばれた1種または2種以上を含有してもよ
い。
【0024】液状塗料組成物の形態としては、有機溶液
型、ハイソリッド型、非水分散液型、水溶液型または水
分散型などが挙げられる。また、既知の方法で前記各形
態に調整することができる。
【0025】塗料組成物を被塗物(たとえば、金属やプ
ラスチック)に塗布する方法は、とくに限定されるもの
ではなく、スプレー法、ローラー塗り、刷毛塗りまたは
浸漬法など公知の方法を利用することができる。また、
塗料組成物は、被塗物表面に直接塗布されても、プライ
マー塗装や中塗り塗装など表面処理を予め施した後に塗
布されてもよい。塗膜厚さは、とくに制限されるもので
はなく、用途に応じて適宜調整すればよい。
【0026】樹脂組成物の母材となる樹脂は、成形可能
な熱可塑性樹脂であれば、とくに制限されるものではな
い。たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレンコポリマー、ポリメチルペンテン、ポリ
スチレン、ABS、AS、AES、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリア
リレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフ
ェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリエーテルサルホンまたはポリブタジエン、
あるいはこれらポリマーの共重合体、混合物または変性
物などが挙げられる。とくに、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ポリスチレン、AS樹脂またはポリカーボネー
トは透明性が高いことから、この発明の樹脂組成物の母
材として好ましい。
【0027】樹脂組成物において、白色顔料の使用量が
あまり少ない場合は、白色顔料の光輝感が目立たなくな
る。一方、あまり多いと、樹脂組成物としての物性に悪
影響が及ぶおそれがある。これらを勘案すると、白色顔
料の含有割合は、樹脂組成物の母材100重量部に対し
て、0.05〜10重童部の割合で添加することが好ま
しい。
【0028】さらに、この発明の樹脂組成物の目的を損
なわない範囲において、着色顔料、他のメタリック顔料
(たとえば、アルミニウム顔料、酸化鉄または銀コート
ガラスフレークなど)および干渉色顔料(たとえば、金
属酸化物コートマイカなど)、安定剤または難燃剤など
を適宜添加してもよい。
【0029】樹脂組成物は、たとえばタンブラー、ナウ
ターミキサー、ブレンダーまたは押出機などを用いて、
上記各構成材料を混合することで製造できる。そして、
この樹脂組成物を射出成形機などを用いて特定の形状に
成形することで、光沢性豊かな深みのある樹脂成形品が
得られる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により、この発明をさらに具体
的に説明する。 (実施例1)Aガラス組成からなる平均粒径30μmの
ガラスビーズ((株)ユニオン製UB−02L)300
gをイオン交換水3Lに加え、撹伴機で撹拌して、スラ
リー液とした。このスラリー液に塩化第一スズ0.5重
量%水溶液を常温にて0.1L加えた後、5分間撹拌し
た。ガラスビーズを減圧ろ過で回収し、それをイオン交
換水で水洗した。このガラスビーズを純水3Lに懸濁
し、スラリー液とした。このスラリー液に塩化白金酸(I
V)0.1重量%水溶液を常温で50ml加えて、5分間撹
拌した。ガラスビーズを減圧ろ過で回収し、純水で水洗
した。
【0031】つづいて、純水3Lに35%塩酸0.1L
を加えて75℃に加温した。この塩酸酸性液に前記処理
を施したガラスビーズ300gを懸濁し、撹拌を行いな
がら、ここに四塩化チタン水溶液(Ti分として16.5
重量%)を1時間当たり12gの割合で定量添加すると
ともに、10重量%に溶解した苛性ソーダを1時間当た
り120mlの割合で添加した。生成物を減圧ろ過で、採
取し、純水で水洗し、150℃で真空乾燥した。それを
目開き45μmのステンレス製金網を用いてふるいを行
い、網目を通過したもののみを回収した。
【0032】このようにして得られた白色顔料をX線回
折装置(島津製作所製 XD−D1)を用いて測定した
ところ、ガラスビーズ表面に存在する二酸化チタンはル
チル型であることが確認された。なお、平均粒径の測定
には、レーザー回折式粒度測定装置(日機装社製 マイ
クロトラックHRA型)を用いた。
【0033】この白色顔料10.0部を、フッ素樹脂
(スズカファイン株式会社製 ラフトンフッソ)13
0.0部および硬化剤(スズカファイン株式会社製 H
MD1系イソシアネート)10部に加え、さらに溶剤
(スズカファイン株式会社製 ラフトンフッソシンナ
ー)130部で希釈した。この調合した塗料組成物をス
プレーガンを用いて、鋼板(長さ450mm、幅300m
m、厚さ0.8mm)上に乾燥膜厚に換算して60μmに
なるように塗布した。このようにして得られた塗膜を目
視観察したところ、透明感のある白色塗膜であることが
確認された。
【0034】(実施例2)Aガラス組成からなる平均粒
径100μmのガラスビーズ((株)ユニオン製UB−
68L)に変えた以外は、実施例1と同様にして、白色
顔料を得た。この白色顔料1重童部を、ビスフェノール
Aタイプのポリカーボネート樹脂(出光石油化学株式会
社製 出光カーボネート一般グレードA−2500)1
00重量部に加え、押出し成形機(田辺グラステックス
機械株式会社製 VS−30型)を用いて混合し、シリ
ンダー温度290℃の設定で押し出し、ペレット化し
た。このペレットを120℃において5時間乾燥させた
後、射出成形機(住友重機械工業株式会社製 プロマッ
ト80/40)を用いて、平板(5×75×3mm)を成
型した。得られた平板を自然光下で目視観察したとこ
ろ、透明性に優れた白色外観であることが確認された。
【0035】(比較例1)Aガラス組成からなる平均粒
径30μmのガラスビーズ((株)ユニオン製UB−0
2L)をルチル型二酸化チタンで被覆せずにそのまま使
用した以外は、実施例1と同様にして、ガラスビーズを
含有する塗膜を得た。この塗膜を目視観察したところ、
透明感はあるものの、白色外観を示さないものであるこ
とが確認された。
【0036】(比較例2)Aガラス組成からなる平均粒
径100μmのガラスビーズ((株)ユニオン製UB−
68L)をルチル型二酸化チタンで被覆せずにそのまま
使用した以外は、実施例2と同様にして、ガラスビーズ
を含有する樹脂組成物からなる平板を得た。この平板を
目視観察したところ、白色外観を示さないものであるこ
とが確認された。
【0037】(比較例3)実施例1において、平均粒径
30μmのガラスビーズの代わりに、Aガラス組成から
なる平均粒径1000μmのガラスビーズ((株)ユニ
オン製 UB−1921L)を用いた。それ以外は実施
例1と同じ方法で、白色顔料を含有する塗膜を製造し
た。この塗膜の成形において、スプレーガンの吹き出し
口が何度か詰まり、作業性は極めて悪いものであった。
また、塗膜の表面を目視観察したところ、一見して凹凸
を確認できるほどであり、その外観は明らかに高級感に
欠けるものであった。
【0038】(比較例4)実施例2において、平均粒径
100μmのガラスビーズの代わりに、上記比較例3に
記載のガラスビーズを用いた。それ以外は、実施例2と
同じ方法で、樹脂平板を製造した。この平板の表面を目
視観察したところ、ガラスビ−ズが不均一に散在してお
り、所々ウエルドラインが確認された。また、その平板
の表面には、白色顔料に由来する凹凸が形成されてお
り、大変見栄えの悪いものであった。
【0039】
【発明の効果】この発明は、つぎのような効果を奏す
る。平均粒径200μm以下のガラスビーズをルチル型
二酸化チタンで被覆した白色顔料は、比表面積が高く、
かつ、隠蔽力が強いので、反射による高い光輝感を呈す
る。そのため、この白色顔料を含有する塗膜または樹脂
成形品は、表面の平滑性を維持しながら、光輝感を呈す
るようになる。したがって、この白色顔料は、それを含
有する塗膜または樹脂成形品に、高級感を付与すること
ができる。
【0040】また、この白色顔料は、チタンを含有する
溶液からルチル型二酸化チタンをガラスビーズ上に直接
析出させて製造することもできるので、アナターゼ型か
らルチル型への結晶型転移のための加熱が不要となり、
その製造コストが低く抑えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/00 C09D 201/00 Fターム(参考) 4J002 AC031 BB031 BB121 BB151 BB171 BC031 BC061 BG041 BG051 BN061 BN151 CB001 CF061 CF071 CF161 CG001 CH071 CL001 CM041 CN011 CN031 DL006 FB076 FD096 4J037 CA03 CA09 FF03 FF04 4J038 HA486 KA02 KA08 KA15 KA20 NA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径200μm以下のガラスビーズ
    がルチル型二酸化チタンで被覆されたものである白色顔
    料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の白色顔料の製造方法で
    あって、 上記ガラスビーズの表面にルチル型二酸化チタンを溶液
    中で析出させる白色顔料の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記ガラスビーズの表面に、スズ、白金
    またはパラジウムの少なくとも1つを付着させた後、ル
    チル型二酸化チタンおよび/またはその水和物を析出さ
    せる請求項2に記載の白色顔料の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記ルチル型二酸化チタンの原料が、四
    塩化チタン、三塩化チタンまたは硫酸チタニアである請
    求項2または3に記載の白色顔料の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の白色顔料を含有する塗
    料組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の白色顔料を含有する樹
    脂組成物。
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