JP6623580B2 - ハブユニットおよびハブユニットの製造方法 - Google Patents

ハブユニットおよびハブユニットの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、軽量化したハブユニットとその製造方法に関するものである。特に、鋼製の軌道部材を軽合金で鋳込むことによって製造されているハブユニットに関する。
自動車の車輪は、ハブユニットを介してナックルに回転自在に固定されている。ナックルは、サスペンションによって弾性的に支持されているので、路面の凹凸に追随して上下に変位する。このとき、ナックルはハブユニットや車輪と一体となって変位する。これらの変位する部品の重量(一般的にばね下重量という)が大きくなると、路面に対する車輪の追随性が低下するので、車両の走行安定性が低下する。このため、ハブユニットについても軽量化が要望されている。
図5は、特許文献1に開示されている、軽量化したハブユニット100の構造を示している。ハブユニット100は、図示しない車輪が取り付けられるフランジ部101が、回転軸102の軸端に形成された構成となっている。外輪103が車両の図示しないナックルに固定されていて、回転軸102は、玉104を介して回転可能に支持されている。
ハブユニット100では、外輪103が、鋼板をプレス成形することによって製造された軌道部材105をアルミニウムなどの軽合金に鋳込むことによって製造されている。
こうして、外輪103の一部がアルミニウムなどの軽合金で製造されているので、ハブユニット100を軽量化できると記載されている。
特開2003−74570号公報
外輪103に形成された外側軌道面106a,106bは、研削加工によって真円に仕上げられている。研削加工をするときには、外輪103の外周を真円に加工して基準面107を形成し、この基準面107にシューを当接させることによって外輪103を所定の回転中心の周りに回転させることが出来る。これによって、基準面107と同軸に、外側軌道面106を研削加工することが出来る。
しかしながら、特許文献1のハブユニット100に使用されている外輪103では、軌道部材105の外周が、全面にわたってアルミニウム合金で被覆されている。このため、研削加工の基準面107は、アルミニウム合金の外周に形成せざるを得ない。アルミニウム合金で形成された基準面107は柔らかく、摩耗しやすい。このため、研削加工時にシューと摺接すると容易に摩耗して、基準面107の直径寸法が変化したり真円度が低下したりするという問題がある。真円度とは、幾何学的な真円に対する歪みを表す指標である。
外側軌道面106の形状精度は基準面107の形状精度に依存するので、基準面107が摩耗すると外側軌道面106を真円に加工することが出来ない。その結果、ハブユニット100が回転するときに異音を生じるなどの不具合を発生してしまう。
本発明の目的は、ハブユニットに使用される外輪を、鉄製の軌道部材をインサートしてその外周に軽合金を鋳込むことによって製造した場合に、外側軌道面を真円に加工することである。
本発明にかかるハブユニットの形態は、内周に複列の外側軌道面を有する外輪と、外周に複列の内側軌道面を有し前記外輪と同軸に回転する回転軸と、前記外側軌道面と前記内側軌道面の間に転動自在に配置される複数の転動体を有するハブユニットであって、前記外輪は、前記外側軌道面が内周に形成された鋼製の軌道部材と、前記軌道部材の外周に一体に組み付けられた軽合金製の鋳物である軽合金部材とで構成されており、前記軌道部材の外周には、シューを摺接するシュー受け面が形成されており、前記シュー受け面が前記外輪の外周に露出している。
本発明にかかるハブユニットの製造方法は、内周に外側軌道面を有する外輪と、外周に内側軌道面を有する回転軸と、前記外側軌道面と前記内側軌道面の間に転動自在に配置される複数の転動体を有するハブユニットの製造方法であって、内周に前記外側軌道面を有する鋼製の軌道部材を準備する準備工程と、前記軌道部材の外周にシューを摺接するシュー受け面を形成するシュー受け面形成工程と、前記シュー受け面を形成した前記軌道部材を金型にインサートするインサート工程と、前記軌道部材をインサートした状態で前記軌道部材の外周のうち少なくとも前記シュー受け面を除いた部分に軽合金を鋳造して前記外輪を製造する鋳造工程と、前記鋳造工程の後に、前記外輪の外周に露出した前記シュー受け面にシューを当接して前記外側軌道面を研削加工する加工工程と、を有する。
本発明によると、ハブユニットに使用される外輪を、鉄製の軌道部材をインサートしてその外周に軽合金を鋳込むことによって製造した場合に、外側軌道面を真円に加工することが出来る。
本発明の第1実施形態にかかるハブユニットの軸方向断面図である。 第1実施形態の外輪を鋳造する方法を説明する模式図である。 第1実施形態の外側軌道面を加工する方法を説明する模式図である。 本発明の第2実施形態にかかるハブユニットの軸方向断面図である。 従来のハブユニットの軸方向断面図である。
(第1実施形態)
本発明にかかるハブユニットの第1実施形態を図を用いて説明する。
図1は、第1実施形態であるハブユニット10の軸方向断面図である。
ハブユニット10は、外輪11と、回転軸12と、転動体である複数の玉13を備えている。
ハブユニット10は、車両に搭載されたときには、車輪が取り付けられる側が車両の外側になるので、以下の説明では、図1のハブフランジ21が形成されている側(図1の右方である)をアウター側といい、その反対側(図1の左方である)をインナー側という。
外輪11は、軌道部材25の外周に、軽合金部材35を鋳造によって一体に形成した構成となっている。軌道部材25は、軸受鋼等の高炭素鋼で製造されている。軽合金部材35は、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽合金で製造されている。
軌道部材25は、略円筒形状であり、内周には、複列の外側軌道面26a,26bが軸方向に離れて同軸に形成されている。各外側軌道面26a,26bの軸方向の断面形状は、円弧である。2列の外側軌道面26a,26bは、円筒形状の肩27で軸方向につながっている。アウター側の外側軌道面26bよりアウター側には、密封装置取付部28が形成されている。密封装置取付部28は、外側軌道面26a,26bと同軸の円筒形状である。
インナー側の外側軌道面26aが形成されている部分では、軌道部材25の外周には、外側軌道面26aと略同心で円弧形状の外周面29が形成されている。軌道部材25のインナー側端面32は、外側軌道面26aの直径寸法が最大となる位置よりインナー側に形成されている。
アウター側の外側軌道面26bが形成されている部分の外周には、シュー受け面34及び外周面30が互いにつながって形成されている。シュー受け面34は、外側軌道面26a,26bを研削するときの基準面であって、シューが当接する面である。シュー受け面34は、軌道部材25の軸と平行な母線を持つ円筒面であり、研削加工によって真円に仕上げられている。外周面30は、軸方向インナー側に向かうにしたがって縮径するテーパ面である。
肩27が形成されている部分の外周には、外周面31が肩27と同軸に形成されており、その軸方向両端は、外周面29及び外周面30とそれぞれつながっている。
こうして、軌道部材25は、軸方向の断面形状が、内周面の形状に沿って略均一な厚さで形成されており、2列の外側軌道面26a,26bによって軸方向に挟まれた部分が全周にわたって径方向内方に窪んだ形状となっている。
軌道部材25の板厚は、3mm以上で7mm以下の値が好適に使用される。板厚が3mmより小さいときには、外側軌道面26a,26bを鋼周波焼入れするときに、その熱影響が、軌道部材25と軽合金部材35との接合面に及ぶためである。また、7mmより大きいときには、軌道部材25の重量が大きくなるので、ハブユニット10を軽量にする効果を得られないからである。
軌道部材25の外周には、軽合金部材35が、鋳造によって一体に形成されている。ここでは、ハブユニット10を構成する外輪11の形態を説明するにとどめて、軽合金部材35を形成する方法を含めた外輪11の製造方法については後述する。
軽合金部材35は、ハウジング部36とフランジ部37とインロー部38とが一体に形成された構成である。ハウジング部36は、2列の外側軌道面26a,26bによって軸方向に挟まれた環状の部分である。フランジ部37は、ハウジング部36の周方向の複数箇所から径方向外方に延在する部分である。各フランジ部37には軸方向に貫通するボルト穴39が形成されており、このボルト穴39にボルト(図示省略)を挿入して、外輪11がナックル(図示省略)に固定されている。
インロー部38は、フランジ部37より軸方向インナー側に形成されており、外側軌道面26a,26bと同軸に形成された円筒形状の部分である。ハブユニット10を車両に取り付けるときには、インロー部38をナックルの取付穴に挿入することによって、ハブユニット10とナックルとが軸心を合わせて固定される。
こうして、第1実施形態の外輪11は、外側軌道面26a,26bを、鋼材で構成している。これは、ハブユニット10に外力が作用したときに、外側軌道面26a,26bと玉13とが接触することによって高い接触応力が生じるので、圧痕等の損傷が発生するのを防止して、耐久性を確保するためである。そして、軌道部材以外のフランジ部37やインロー部38を軽合金で形成することによって外輪11の軽量化を図ることが出来る。
回転軸12は、ハブシャフト15と、内輪17とで構成されている。
ハブシャフト15は、炭素鋼で製造されていて、段付き形状のシャフト部18とハブフランジ21とが一体に形成されている。
シャフト部18は、その外周に、内側軌道面19が形成されている。内側軌道面19は、軸方向断面が円弧形状である。内側軌道面19は、硬度を高くするために高周波焼入れが施されて、研削加工によって仕上げられている。内側軌道面19のアウター側には、インナー側より大径の肩22が形成されていて、アウター側のシール23が摺接するシール摺接面となっている。シャフト部18のインナー側軸端部には、内輪組付け部16が形成されている。内輪組付け部16は、外周が小径の円筒面で、内輪17が圧入によって嵌め合わされている。内輪17を組付けた後、内輪組付け部16の軸端が径方向外方にかしめられて、内輪17とハブシャフト15とが強固に固定されている。
ハブフランジ21は、径方向外方に拡がる円板状で、シャフト部18のアウター側軸端に形成されている。ハブフランジ21には、車輪を取り付けるための複数のハブボルト24が、軸方向に突出して設置されている。
内輪17は、リング状で、軸受鋼で製造されている。外周に内側軌道面20が形成されている。内側軌道面20は、軸方向断面が円弧形状である。内側軌道面20は、硬度を高くするために熱処理が施されて、その後研削加工によって仕上げられている。
互いに径方向に対向する内側軌道面19,20と外側軌道面26a,26bとの間には、玉13が複数個ずつ転動自在に配置されている。各列の玉13は、それぞれ保持器14,14によって円周方向に均等な間隔で保持されている。こうして、回転軸12が外輪11に対して回転自在に支持されている。
外輪11の製造方法について説明する。
図2は、外輪11を鋳造によって製造する方法を模式的に表した模式図である。図3は、外側軌道面26a,26bを研削加工する方法を説明するための説明図である。図3(a)は、外側軌道面26a,26bを研削加工している状態を軸方向断面で表しており、図3(b)は、図3(a)を軸方向から図中の白抜き矢印Xの向きに見た図である。
外輪11を鋳造するときには、図2に示すように、軌道部材25をあらかじめ金型にインサートする。金型は、上型71と下型72とで構成されている。
このとき、軌道部材25は、あらかじめ200°C程度に予熱されている。軽合金の溶湯Eは、概ね600°Cの温度で注入されるので、軌道部材25と溶湯Eとの温度差を小さくすることによって、軌道部材25と軽合金部材35とをより強固に接合することが出来るからである。
溶湯Eは、湯口73から、軌道部材25と金型とで形成された空間Aに注入される。こうして、軌道部材25と軽合金部材35とが一体に形成されている。軌道部材25のシュー受け面34は、下型72の内周に、径方向にわずかなすきまをもって嵌め合わされている。このため、溶湯Eがシュー受け面34の外周に流れることがない。こうして、軽合金部材35のハウジング部36は、シュー受け面34のインナー側端部より軸方向インナー側に形成される。
この結果、第1実施形態の外輪11では、金型から取り出した状態で、シュー受け面34が径方向外方に露出している。
外輪11が金型から取り出された後、外側軌道面26a,26bが高周波焼入れされて、表面硬度が60HRC以上に硬化される。軌道部材25は、所定の板厚をもって製造されているので、外側軌道面26a,26bが高周波焼入れされるときに、軌道部材25と軽合金部材35との接合面への熱影響を低減することが出来る。
次に、図3を参照しつつ、外側軌道面26a,26bの研削方法について説明する。
図3(a)に示すように、研削装置75は、回転軸線mに対して直交する取付面76を有している。取付面76は、回転軸線mの周りで回転する。取付面76は磁力を有しており、外輪11は、軌道部材25の密封装置取付部28の側の端面33が磁力によって引きつけられて、取付面76に固定されている。
シュー78が、シュー受け面34に摺接している。図3(b)に示すように、2方向に設置したシュー78がシュー受け面34と当接することによって、外輪11の回転中心が決定される。外輪11の回転中心を取付面76の回転軸線mに対して偏芯させた状態で外輪11を回転させることによって、シュー受け面34をシュー78に当接させながら回転させることが出来る。この状態で、所定の形状に成形した砥石79を回転させながら外側軌道面26a,26bに径方向に接触させることによって研削加工が行われる。
このとき、シュー78は軌道部材25に形成されたシュー受け面34と当接している。軌道部材25が軸受鋼などの鋼材で製造されているので、シュー78が摺接しても、シュー受け面34が摩耗することがない。
本実施形態の効果を明確にするために、仮に、従来技術に開示されている形状(図5参照、以下「従来形状」という)で、外輪103の外周にシュー78を当接して外側軌道面106a,106bを研削すると仮定した場合について説明する。図5では、シュー78の位置を破線で示している。
従来形状では、外輪103の外周の全面が軽合金で覆われている。シュー78を当接する基準面107を形成するために、シュー78を当接する位置で、外輪103の外周を旋削加工によって真円に加工している。
第1実施形態における加工方法(図3参照)と同様にして、外側軌道面106a,106bを研削加工する。このとき、シュー78と外輪103の基準面107とが摺接する。研削加工をしているときの外輪103の回転中心は、2方向に設置したシュー78と基準面107とが接触することによってその位置が定まる。
外輪103の基準面107は、軽合金で形成されているので、研削加工中に、基準面107が摩耗する。基準面107が摩耗して、その直径寸法が変化すると、外輪103の
回転中心の位置が変化する。このため、砥石79の切り込み量が変化して、軌道の寸法精度が低下してしまう。
こうして、従来形状では、鉄製の軌道部材105を軽合金で鋳込むことによって軽量化を図ったハブユニット100を製造する場合に、外側軌道面106a,106bを真円に加工することが困難である。
これに対して、第1実施形態のハブユニット10では、軌道部材25を軽合金で鋳込んだ場合であっても、軌道部材25に形成したシュー受け面34が露出している。こうして、鋼製のシュー受け面34を形成することが出来る。このため、外側軌道面26a,26bの研削加工中にシュー受け面34が摩耗することがない。この結果、外側軌道面26a,26bを真円に加工することが出来る。
こうして、第1実施形態の外輪11は、その全体の体積のうち大部分を軽合金で製造することが出来る。軽合金の比重は2.7程度であり、鋼の比重(7.8程度である)に比べて概ね1/3程度である。したがって、従来の一般的なハブユニット10で使用されているような、外輪11の全体を鋼で製造したと仮定した場合と比較して、重量を大幅に低減することが出来る。
更に、第1実施形態の外輪11では、鋳造が完了して金型から取り出した状態で、シュー受け面34が形成されている。したがって、鋳造後に、研削加工の基準面を形成するための工程、すなわち、シュー受け面34を真円に加工するための研削工程を設ける必要がない。このため、外輪11を製造する工程を短縮することが出来て、製造コストを低減することが出来る。
以上の説明によって分かるように、第1実施形態のハブユニット10では、外輪11の軌道部材25を軸受鋼などの鋼材で製造することによって転がり寿命などの耐久性を確保しつつ、軌道部材25以外を軽合金で製造して重量を低減している。そして、軌道部材25をインサートして鋳造が完了した状態で、軌道部材25に形成したシュー受け面34が外輪11の外周に露出するようにしている。こうして、シュー受け面34を鋼製とすることが出来るので、外側軌道面26a,26bを研削加工するときにシュー受け面34の摩耗を防止することが出来る。この結果、外側軌道面26a,26bの研削加工を確実に行うことが出来て、外側軌道面26a,26bを真円に加工することが出来る。これにより、回転中の振動や異音の発生を低減するとともに、軽量のハブユニット10を提供することが出来る。
(第2実施形態)
本発明にかかるハブユニットの第2実施形態を図を用いて説明する。
図4は、第2実施形態であるハブユニット50の軸方向断面図である。
第2実施形態のハブユニット50は、第1実施形態のハブユニット50と比較して軌道部材55の形態が異なっている。共通する構成についての説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については、同一の番号を付与して説明する。
外輪51は、軌道部材55の外周に、軽合金部材65を鋳造によって一体に形成した構成となっている。軌道部材55は、軸受鋼等の高炭素鋼で製造されている。軽合金部材65は、アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽合金で製造されている。
軌道部材55は、略円筒形状であり、内周には、複列の外側軌道面26a,26bが軸方向に離れて同軸に形成されている。各外側軌道面26a,26bの軸方向の断面形状は、円弧形状である。外側軌道面26aと外側軌道面26bは、肩27でつながっている。インナー側の外側軌道面26aよりインナー側には、インロー部68が形成されている。インロー部68は、外側軌道面26a,26bと同軸の円筒形状であって、その外周面57は、研削加工によって真円に仕上げられている。この外周面57は、ハブユニット50をナックルに取り付けるときにナックルと同軸に取り付けるための案内面となっている。なお、後述するように、第2実施形態の外輪51では、インロー部68の外周面57が、シュー受け面となっている。
外側軌道面26bが形成されている部分では、軌道部材55の外周は、外側軌道面26bと同心の円弧形状である。軌道部材55のアウター側端面61は、外側軌道面26bの直径寸法が最大となる位置よりアウター側に形成されている。
外側軌道面26aが形成されている部分では、外側軌道面26aと同心の円弧形状の外周面58が形成されており、その外周面58は、インロー部68の外周面57とつながっている。
肩27の位置では、外周面60が同軸に形成されており、外周面60は外周面58及び外周面59とそれぞれつながっている。
こうして、軌道部材55は、内周面の形状に沿って軸方向に略均一な厚さで形成されており、2列の外側軌道面26a,26bによって軸方向に挟まれた部分が全周にわたって径方向内方に窪んだ形状となっている。
軌道部材55の外周には、軽合金部材65が鋳造によって一体に形成されている。軽合金部材65は、ハウジング部66とフランジ部67とが一体に形成された構成となっている。ハウジング部66は、2列の外側軌道面26a,26bの径方向外方に形成された略円筒形状の部分であり、2列の外側軌道面26a,26bによって軸方向に挟まれた環状の部分と密封装置取付部62を含む。密封装置取付部62の内周面は、外側軌道面26a,26bと同軸の円筒面であって、アウター側シール23が装着される。
フランジ部67は、ハウジング部66の周方向の複数箇所から径方向外方に延在する部分である。各フランジ部67には第1実施形態と同様に、軸方向に貫通するボルト穴39が形成されている。
第2実施形態の外輪51の製造方法について説明する。
図示を省略したが、外輪51は、軌道部材55をあらかじめ金型にインサートし、その後、その外周に軽合金の溶湯Eを注入することによって、軌道部材55と軽合金部材65とが一体に形成されている。
第2実施形態の外輪51では、軽合金部材65のハウジング部66及びフランジ部67が、インロー部68より軸方向アウター側に形成されている。このため、外輪51を金型から取り出した状態で、インロー部68の外周面57が露出している。
外輪51は、金型から取り出された後、外側軌道面26a,26bが高周波焼入れされて、表面硬度が60HRC以上となっている。軌道部材55は、径方向に所定の板厚をもって製造されているので、外側軌道面26a,26bが高周波焼入れされるときに、軌道部材55と軽合金部材65との接合面への熱影響を低減することが出来る。
次に、外側軌道面26a,26bの研削方法について説明する。
外輪51では、インロー部68が軌道部材55と一体に形成されていて、鋼材で製造されている。このため、図示を省略したが、第1実施形態の場合(図3参照)と異なり、インロー部68の側が磁力によって引きつけられて取付面76に固定される。
研削加工をするときには、シュー78は、インロー部68の外周面57と摺接する。図4に、シュー78の位置を破線で示す。
すなわち、第2実施形態では、インロー部68の外周面57がシュー受け面として機能している。こうして、鋼製のインロー外周面57をシュー78に当接させることが出来る。この状態で外輪51を回転させながら、砥石79を外側軌道面26a,26bに接触させて研削加工が行われる。
第2実施形態においても、シュー78が摺接するインロー外周面57が軸受鋼などの鋼材で製造されているので、摺接面が摩耗することがない。この結果、外側軌道面26a,26bを真円に加工することが出来る。
また、鋳造が完了した状態でシュー受け面(外周面57)が外輪51の外周に露出しているので、外側軌道面26a,26bを研削加工をする前に、シュー受け面を新たに形成する必要がない。このため、外輪51を製造する工程を短縮することが出来て、製造コストを低減することが出来る。
また、第1実施形態の外輪11では、インロー部38とは別に、外側軌道面26bの位置で軌道部材25の外周にシュー受け面34を形成していた。これに比べて、第2実施形態では、インロー部68の外周面57をシュー受け面として利用できる。外周面57は、鋳造の前に、研削加工によって真円に仕上げられている。このため、第2実施形態の外輪51では、シュー受け面を個別に形成する必要がないので、シュー受け面を形成する工数を削減することが出来る。これにより、外輪51を製造する工程を更に短縮することが出来て、製造コストを更に低減することが出来る。
第2実施形態の外輪51では、アウター側の外側軌道面26bが形成されている部分では、軌道部材55の外周は、外側軌道面26bと同心の円弧形状とした。しかし、第1実施形態の場合と同様に、軌道部材55を径方向外方に露出させてもよい。ハウジング部66が、2列の外側軌道面26a,26bに挟まれて形成されるので、ハウジング部66と軌道部材55とが互に軸方向及び径方向に相対的に位置ずれをすることがない。こうして、軌道部材55と軽合金部材65とを強固に接合することが出来る。なお、この場合には、密封装置取付部62は、軌道部材55と一体に形成される。
こうして、第2実施形態のハブユニット50では、外輪51の軌道部材55を軸受鋼などの鋼材で製造することによって転がり寿命などの耐久性を確保しつつ、軌道部材55以外のフランジ部67やハウジング部66を軽合金で構成することが出来る。したがって、従来の一般的なハブユニットで使用されているような、外輪51の全体を鋼で製造したと仮定した場合と比較して、重量を大幅に低減することが出来る。
そして、軌道部材55をインサートして鋳造が完了した状態で、シュー受け面(外周面57)が外輪51の外周に露出した状態で形成されている。こうして、シュー受け面を鋼製とすることが出来るので、外側軌道面26a,26bを研削加工するときにシュー受け面の摩耗を防止することが出来る。この結果、外側軌道面26a,26bの研削加工を確実に行うことが出来て、外側軌道面26a,26bを真円に加工することが出来る。これにより、回転中の振動や異音の発生を低減するとともに、軽量のハブユニット50を提供することが出来る。
また、上記の説明では転動体が玉であるハブユニットについて説明したが、円すいころの転動体を使用したハブユニットについても適用することができる。
10:ハブユニット、11:外輪、12:回転軸、13:玉、14:保持器、15:ハブシャフト、16:内輪組付け部、17:内輪、18:シャフト部、19:内側軌道面(シャフト部)、20:内側軌道面(内輪)、21:ハブフランジ、22:肩(シール摺接面)、23:シール、24:ハブボルト、25:軌道部材、26a:外側軌道面、26b:外側軌道面、27:肩、28:密封装置取付部、29:外周面(インナー)、30:外周面(アウター)、31:外周面(中間)、32:端面、33:端面、34:シュー受け面、35:軽合金部材、36:ハウジング部、37:フランジ部、38:インロー部、39:ボルト穴、50:ハブユニット、51:外輪、55:軌道部材、57:外周面(インロー部)、58:外周面(インナー)、59:外周面(アウター)、60:外周面(中間)、61:端面、62:密封装置取付部、65:軽合金部材、66:ハウジング部、67:フランジ部、68:インロー部、71:上型、72:下型、73:湯口、75:研削装置、76:取付面、78:シュー、79:砥石、100:ハブユニット、101:フランジ部、102:回転軸、103:外輪、104:玉、105:軌道部材、106:外側軌道面、107:基準面

Claims (3)

  1. 内周に複列の外側軌道面を有する外輪と、
    外周に複列の内側軌道面を有し前記外輪と同軸に回転する回転軸と、
    前記外側軌道面と前記内側軌道面の間に転動自在に配置される複数の転動体を有するハブユニットであって、
    前記外輪は、前記外側軌道面が内周に形成された鋼製の軌道部材と、前記軌道部材の外周に一体に組み付けられた軽合金製の鋳物である軽合金部材とで構成されており、
    前記軌道部材の外周には、シューを摺接するシュー受け面が形成されており、
    前記シュー受け面が前記外輪の外周に露出しているハブユニット。
  2. 前記軌道部材は、ナックルに嵌め合わされるインロー部を備えており、前記シュー受け面が前記インロー部に形成されている請求項1に記載するハブユニット。
  3. 内周に外側軌道面を有する外輪と、
    外周に内側軌道面を有する回転軸と、
    前記外側軌道面と前記内側軌道面の間に転動自在に配置される複数の転動体を有するハブユニットの製造方法であって、
    内周に前記外側軌道面を有する鋼製の軌道部材を準備する準備工程と、
    前記軌道部材の外周にシューを摺接するシュー受け面を形成するシュー受け面形成工程と、
    前記シュー受け面を形成した前記軌道部材を金型にインサートするインサート工程と、
    前記軌道部材をインサートした状態で前記軌道部材の外周のうち少なくとも前記シュー受け面を除いた部分に軽合金を鋳造して前記外輪を製造する鋳造工程と、
    前記鋳造工程の後に、前記外輪の外周に露出した前記シュー受け面にシューを当接して前記外側軌道面を研削加工する加工工程と、を有するハブユニットの製造方法。
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