以前より事故等が生じた場合に状況を記録するために、タクシーやバス等の業務用の車両には、ドライブレコーダを搭載しているものがある。ドライブレコーダは、通常、車外の前方を撮影している。この撮影された画像データには、自車両の事故だけでなく、他の車両や周辺状況といった情報が写っている場合もある。そこで、本実施形態では、情報の提供を受けたい利用者が、センターサーバに対して配信を希望する条件を予約しておく。そして、この予約条件をドライブレコーダに対して送信する。当該予約条件に一致した画像データの撮影できたドライブレコーダから、画像データ受信すると、センターサーバ100が、配信条件を登録した利用者に対して、画像データを送信する。
以下に示す実施形態では、撮影装置を搭載した車載装置を、ドライブレコーダに適用した例について説明するが、車載装置を他の装置(例えば、スマホやカーナビ等)に適用しても良い。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の画像処理システムの構成を例示した図である。図1に示されるように、車両150A、車両150B〜車両150Zには、撮像装置161A、161B〜161Zを備え、センターサーバ100と通信可能な(不図示)車載装置(ドライブレコーダ)が搭載されている。これら車載装置(ドライブレコーダ)は、撮像装置161A、161B〜161Zで車両150A、車両150B〜車両150Zの外の状況を撮像し続けている。
センターサーバ100は、車両150A、車両150B〜車両150Zの車載装置が撮影した画像データを受け取り、センターサーバ100が提供しているサービスに契約している利用者に対して提供する。
当該サービスを契約している利用者は、PC等の電子機器180から、参照したい画像データを特定する予約条件を設定し、当該予約条件をセンターサーバ100に送信する(S190)。
例えば、利用者は、店舗やバス停等の混雑状況や、通学路の見守り、犯罪者の追跡、夜間の見回り、災害状況を把握するために、所定の領域(例えば領域181)と、所定の時間帯と、で撮影された画像データを配信する条件として、予約条件(配信条件とも称する)を設定する。
そして、センターサーバ100は、利用者から、予約条件を受信した場合に、車両に搭載された複数の車載装置に対して、利用者からの予約条件に基づいた、車両用の画像データを配信する条件として予約条件を指示する(S191)。
そして、車両150A、150B〜150Zの車載装置は、当該予約条件を受信した場合に、当該予約条件に対応した画像データを、センターサーバ100に送信する(S192)。
そして、センターサーバ100は、車両150A、150B〜150Zの車載装置から、送信されてきた画像データに対して、必要に応じて画像処理等を行った後に、利用者から受け取った予約条件を満たした画像データを、利用者の電子機器180に送信する(S193)。
これにより、利用者は、所望していた状況を認識できる。例えば、利用者は、当該画像処理システムを利用することで、道路近傍で、監視カメラ等が設置されていない領域に関する状況等を認識することができる。また、利用者に対して当該画像データの提供する場合に有償又は無償であっても良い。
次に、センターサーバ100の構成について説明する。
図2は、センターサーバ100のハードウェア構成を例示した図である。図2に示されるようにセンターサーバ100は、演算処理部301と、通信部302と、ROM303と、記憶部305と、を備えている。
ROM303は、読み出し可能なデータを記憶するメモリとする。例えば、ROM303は、BIOSやプログラム等を記憶する。
通信部302は、ドライブレコーダや、利用者が利用する電子機器180等と、データを送受信するためのインターフェースとする。
演算処理部301は、例えばCPU等で実現された構成であって、センターサーバ100の全体的な制御を行う。例えば、演算処理部301は、ROM303や記憶部305に記憶されているプログラム等を実行することで、様々な構成を実現する。
記憶部305は、プログラムや様々なデータを記憶する。例えば、記憶部305は、認証用データベース、権限管理データベース、及び画面データ記憶部を有している。
認証用データベースは、利用者の認証を行うために用いるデータベースとする。権限管理データベースは、利用者の権限を確認するために用いるデータベースとする。画面データ記憶部は、利用者が画像データを特定する条件を設定するための画面データを記憶している。
次に、演算処理部301が、記憶部305に記憶されたプログラムを実行することで実現される各構成について説明する。
図3は、本実施形態のセンターサーバ100の演算処理部301により実現されるソフトウェア構成を例示した図である。図3に示されるように、演算処理部301がプログラムを実行することで、認証機能部401と、権限機能部402と、車両側の受信部の一例としてのレコーダ受信制御部403と、車両側の送信部の一例としてのレコーダ送信制御部404と、利用者側受信部の一例としてのユーザ受信制御部405と、画像処理機能部406と、利用者側の送信部の一例としてのユーザ送信制御部407と、を実現する。
認証機能部401は、利用者の電子機器180からセンターサーバ100にアクセスがあった場合に、認証用データベースを参照して認証処理を行う。
権限機能部402は、権限管理データベースを参照して、利用者の権限の確認処理を行う。本実施形態では、利用者の権限に応じて、利用できる画像データの範囲が定められている。
ユーザ受信制御部405は、利用者の電子機器180からデータの受信制御を行う。
ユーザ送信制御部407は、利用者の電子機器180に対するデータの送信制御を行う。例えば、ユーザ送信制御部407は、利用者の電子機器180に対して、送信する画像データを特定する予約条件を設定するための画面データを、画面データ記憶部から読み出して、送信する。
(利用者側の)予約条件は、利用者に対して要求する画像データを配信する条件(配信条件)であって、例えば、撮像装置161A〜161Zが撮像した時の車両150A〜150Zの位置、撮像装置161A〜161Zにより撮像された時間、エリア、撮像装置161A〜161Zにより撮像された画像データから検出された人、物/状態(物の状態の変化)のうち、いずれか一つ以上が指定されているものとする。
図4〜図7は、ユーザ送信制御部407が、利用者の電子機器180等へ送信する、配信条件として時間、エリア、物/状態、人に関する予約条件を設定するための画面例である。
図4は、本実施形態の予約条件の第1の画面として、画像データが撮影された時間帯を指定するための画面例である。第1の例としては、第1の時刻(例えば年月日時分秒)〜第2の時刻(例えば年月日時分秒)を予約条件として受け付ける。第2の例としては、現在〜第3の時刻(例えば年月日時分秒)を予約条件として受け付ける。第3の条件としては、指定された曜日の第4の時刻〜第5の時刻を予約条件として受け付ける。
利用者から当該予約条件が設定された場合に、センターサーバ100のユーザ受信制御部405は、電子機器180から、設定された時間帯に撮影された当該画像データを送信する旨の予約条件を受信する。
図5は、本実施形態の予約条件の第2の画面として、画像データが撮影された領域を指定するための画面例である。第1の例としては、撮影された位置が、中心位置(例えば緯度経度)から設定された半径以内であることを予約条件として受け付ける。第2の例としては、位置A(例えば緯度経度)と位置B(例えば緯度経度)の入力を受け付けた場合に、位置A(例えば緯度経度)と位置B(例えば緯度経度)とを四角形の対角の頂点とし、当該四角形で表された領域内に、撮影された位置が含んでいることを予約条件として受け付ける。
利用者から当該予約条件が設定された場合に、センターサーバ100のユーザ受信制御部405は、電子機器180から、設定された領域内で撮影された画像データを送信する旨の予約条件を受信する。
図6は、本実施形態の予約条件の第3の画面として、予め指定した物や状態の変化等が写っている画像データを送信するように指定するための画面例である。
第1の例としては、落下物を検知した時に撮影された画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第2の例としては、駐車車両を撮影した画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第3の例としては、予め指定された車両ナンバーの車両が撮影された画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第4の例としては、予め指定された車種の車両が撮影された画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。
第5の例としては、入力された時間に車線変更を、入力された回数以上する車両を検出した時、換言すれば前方等の車両がふらついて運転として検出した時に、当該車両を撮像した画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第6の例としては、自車が、入力された時間に車線変更を、入力された回数以上したことを検出した時、換言すれば自車がふらついて運転として検出した時に、自車の周辺の状況を撮像した画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第7の例としては、高速道路等で、自車の低速走行(例えば入力された速度以下)が入力された時間(例えば入力された秒数)以上続いている状況を検知した時に、当該自車から撮影された画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。このように、状態の変化を検出する物としては、他の車両に限るものではなく、自車も対象となる。さらには、道路や、道路周辺に存在していた物体等でもよい。
第8の例以降は、状態の変化に関する具体例である。以降第8の例としては、道路が混雑している状況を検知した時に撮影された画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第9の例としては、逆走している車両を検知した時に撮影された画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第10の例としては、自車で急ブレーキをかけているという状況を検知した時に撮影された画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第11の例としては、事故車両を撮影した画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第12の例としては、火、炎、煙を検知した時に撮影された画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。上記、例示した例は、あくまでも一例で、他の状態の変化を、画像データを送信する条件としてもよい。
利用者から当該予約条件が設定された場合に、センターサーバ100のユーザ受信制御部405は、電子機器180から、設定された物や状況等の検出時に撮影された画像データを送信する旨の予約条件として受信する。
図7は、本実施形態の予約条件の第4の画面として、撮像装置により撮影された画像データに写っている人等が所定の条件を満たしている場合に、当該画像データを送信するように指定するための画面例である。第1の例としては、撮像装置で撮像した画像データ内に、(高速道路上、中央分離帯等の人がいないはずの場所で)歩行者を検知した場合に、当該歩行者が写っている画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第2の例としては、撮像装置で撮像した画像データ内に、指名手配犯人を検知した場合に、当該指名手配犯人が写っている画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。第3の例としては、撮像装置で撮像した画像データ内に、人が混雑していることを検知した場合に、人が混雑している状況が写っている画像データを送信する旨の予約条件を受け付ける。
利用者から当該予約条件が設定された場合に、センターサーバ100のユーザ受信制御部405は、電子機器180から、画像データに写っている人や状況等に関する予約条件を受信する。
このように、ユーザ受信制御部405は、ドライブレコーダに含まれる(車両の外の状況を撮像する)撮像装置により撮像した画像データのうち、利用者が要求する画像データを示した予約条件を、電子機器180から受信する。なお、図4〜図7に示される例では、時間、エリア、物/状態、人に関する予約条件を設定するための画面例について説明したが、他の画面例を用いてもよい。
レコーダ送信制御部404は、ドライブレコーダに対してデータを送信制御する。例えば、レコーダ送信制御部404は、ユーザ受信制御部405により受信された予約条件に基づいた、センターサーバ100に送信する画像データを示した予約条件を、車両に搭載されたドライブレコーダに送信する。
(車両側の)予約条件は、利用者からの予約条件に基づいた、車両がセンターサーバ100に画像データを配信する配信条件とする。本実施形態では、利用者からの予約条件と、車両側の予約条件とが、一致する場合について説明するが、車両側の予約条件は、利用者からの予約条件に基づいて生成されるようにしても良い。
レコーダ受信制御部403は、ドライブレコーダからデータを受信制御する。例えば、レコーダ受信制御部403は、車両から、レコーダ送信制御部404が送信した予約条件に対応する画像データを受信制御する。
画像処理機能部406は、レコーダ受信制御部403が受信した画像データを利用者の電子機器180に送信する際に、当該画像データに対して必要に応じて画像処理を行う。実行する画像処理としては、画像データに写っている人の顔のぼかし処理や、写っている車両ナンバーのぼかし処理等が考えられる。なお、画像処理は、権限機能部402により確認された利用者の権限等に応じて、実行するか否かを切り替える。
そして、ユーザ送信制御部407は、レコーダ受信制御部403が受信した画像データ、及び画像処理機能部406により画像処理された画像データのうち、いずれか一つ以上を、利用者の電子機器180に対して送信制御を行う。
次に、車両に搭載される車載装置であるドライブレコーダの構成について説明する。
図8は、車両150Aに搭載されるドライブレコーダ800Aのハードウェア構成を例示した図である。図8に示されるようにドライブレコーダ800Aは、検出部の一例として、撮像装置161Aや、GPS受信部806や、CANデータ受信部807や、画像処理機能部801等が考えられるが、自車両又は車両周辺に関する情報を検出可能な構成であれば良い。また、ドライブレコーダ800Aは、記憶制御部としての、記憶部803を備えている。また、ドライブレコーダ800Aは、送信部及び受信部として機能する通信部809を備えている。更に、ドライブレコーダ800Aは、演算処理部802と、電源部804と、計時回路部805と、GPS受信部806と、速度加速度センサ808と、カードスロット810と、を備えている。なお、図8に示す例では、車両150Aに搭載されたドライブレコーダ800Aの場合について説明するが、他の車両に搭載された任意のドライブレコーダ(以下、任意のドライブレコーダについてはドライブレコーダ800とも示す)も同様の構成として説明を省略する。
電源部804は、ドライブレコーダ800A全体に電力を供給するための構成であって、例えば、電池や、車両150Aから電力の供給を受け付けるインターフェースであってもよい。
カードスロット810は、外部の記憶媒体813と論理的及び物理的に接続するためのインターフェースとする。計時回路部805は、計時機能を有する回路とする。
GPS受信部806は、GPSアンテナ811を介して、上空にある数個の衛星からの信号を受信することで、車両150Aの現在位置を認識する。速度加速度センサ808は、車両150Aの速度加速度を検出するセンサとする。
CAN(Controller Area Network)データ受信部807は、車両150Aに搭載された装置(例えばCAN装置812)等から、データを受信する。CAN(Controller Area Network)データ受信部807は、車両150Aに搭載された各種構成からデータを受信することで、車両150Aのエンジンの回転数、ブレーキの状態、舵角状況等を受信するほかに、車両150Aに設けられた各種センサ(例えば測距センサ)が検出したデータを受信する。
撮像装置161Aは、車両150Aの前方の外の状況を撮像する。本実施形態の撮像装置161Aは、静止画像データ及び動画像データのうちいずれも撮像可能とする。
このように本実施形態においては、車両150Aの現在の状況を検出する構成として、CAN(Controller Area Network)データ受信部807、速度加速度センサ808、GPS受信部806、撮像装置161Aなどが設けられている。
通信部809は、センターサーバ100とリアルタイムにデータを送受信するための構成とする。送受信するためには、例えば、3G回線やLTE回線を用いることが考えられるが、無線Wi-Fi(登録商標)や、有線LAN等を用いても良い。
記憶部803は、読み書き可能な記憶装置であって、様々なデータを記憶する。例えば、記憶部803は、演算処理部802が実行するプログラム等を記憶したり、撮像装置161Aが撮像した画像データ(静止画像データ、及び動画像データを含む)を記憶する。
演算処理部802は、例えばCPU等で実現された構成であって、ドライブレコーダ800Aの全体的な制御を行う。例えば、演算処理部802は、記憶部803に記憶されているプログラム等を実行することで、様々な構成を実現する。
画像処理機能部801は、撮像装置161Aが撮像した画像データに対して、画像処理を行う構成とする。本実施形態の画像処理機能部801は、例えば、予約条件として設定された物や人を、画像データから検出するための画像処理を行う。
次に、演算処理部802が、記憶部803に記憶されたプログラムを実行することで実現される各構成について説明する。図9は、本実施形態のドライブレコーダ800Aの演算処理部802により実現されるソフトウェア構成を例示した図である。図9に示されるように、演算処理部802がプログラムを実行することで、受信制御部901と、送信制御部902と、記録制御部903と、判定部904と、を実現する。
記録制御部903は、撮像装置161Aにより撮像された画像データを、記憶媒体813又は記憶部803に記憶する制御を行う。なお、記憶先は、車両150Aに搭乗している利用者の操作に基づいて決定される。
受信制御部901は、通信部809を介して、センターサーバ100からのデータを受信制御する。例えば、受信制御部901は、センターサーバ100に送信する画像データを特定する予約条件を受信制御する。
本実施形態の予約条件としては、撮像装置161Aが撮像した時の車両150Aの位置、撮像装置161Aにより撮像された時間、エリア、撮像装置161Aにより撮像された画像データから検出された人、物/状態のうち、いずれか一つ以上が指定されているものとする。
判定部904は、受信制御した条件情報で示された予約条件を満足しているか否かを判定する。予約条件として時間が設定されている場合には、判定部904は、計時回路部805から出力された時刻情報に基づいて、予約条件を満足しているか否かを判定する。他の例としては、予約条件として領域が設定されている場合には、判定部904は、GPS受信部806が認識した現在位置に基づいて、予約条件を満足しているか否かを判定する。
予約条件として人、物/状態等が設定されている場合には、判定部904は、撮像装置161Aが撮像した画像データに対して画像処理機能部801が行った画像処理結果から、予約条件として設定された物/状態等を検出した否かを判定する。以下に、予約条件として設定された様々な状況の判定例について説明する。
例えば、判定部904は、画像処理機能部801が行った画像処理結果から、画像データに、道路上に落下物があるか否か、路肩に停車する車両が存在するか否か、利用者により設定されたナンバープレートを備えた車両が存在するか否か、利用者により設定された車種の車両が存在するか否か、を判定する。
他の例としては、判定部904は、画像処理機能部801が行った画像処理結果から、車線レーンを検出し、当該車線レーンをまたぐ車両が存在するか否か(車線変更)や、車線レーンに対してジグザグの移動を行う車両が存在するか否か(ふらつき運転)、を判定する。さらには、判定部904は、画像処理機能部801が行った画像処理結果から、道路の混雑状況として、道路上に車が多数存在するか否か、道路を逆方向に走る車が存在するか否か、事故で停止した車両が存在するか否かを判定する。
さらに、判定部904は、画像処理機能部801が行った画像処理結果から、火、炎、煙が生じているか否か、人が存在するか否か、顔画像に基づいて特定の人物であるか否か、人が多数存在するか否かを判定する。
さらに、判定部904は、予約条件として車間距離等が設定されている場合には、CANデータ受信部807が受信した車間距離に基づいて、予約条件を満足しているか否かを判定する。
送信制御部902は、通信部809を介して、センターサーバ100に対してデータを送信制御する。例えば、判定部904が予約条件を満たしていると判定した場合に、送信制御部902は、撮像装置161Aが撮像した画像データのうち、判定部904が予約条件を満たしたと判定した画像データを、センターサーバ100に送信する。
次に、本実施形態の画像処理システムにおける全体的な処理について説明する。図10は、本実施形態の画像処理システムにおける上述した処理の手順を示すシーケンス図である。
図10に示されるように、第1のドライブレコーダ800A、及び第2のドライブレコーダ800Bの記録制御部903は、撮像装置161Aや撮像装置161Bによる撮像を開始し、撮像された画像データの記録制御を開始する(S1051、S1061)。
一方、利用者の電子機器180が、認証に必要な情報と共に、予約条件の設定要求を送信する(S1001)。
センターサーバ100の権限機能部402は、電子機器180から送信されてきた情報に基づいて、電子機器180の認証を行う(S1002)。図10で示されるシーケンスでは、認証に成功した場合について説明する。
認証に成功した場合、センターサーバ100のユーザ送信制御部407が、画面データ記憶部から読み出した、予約条件を設定するための画面データを、電子機器180に送信する(S1003)。
そして、電子機器180は、受信した画面データを表示する(S1004)。表示される画面としては例えば、図4〜図7に示す画面例などとする。
そして、電子機器180は、利用者から、画像を送信するための予約条件の入力を受け付ける(S1005)。そして、電子機器180は、入力された予約条件を示した予約情報を、センターサーバ100に送信する(S1006)。
センターサーバ100の権限機能部402が、受信した条件情報で示される予約条件を満足した画像データを、電子機器180が受け取り可能な権限を有しているか否かを確認する(S1007)。図10で示されるシーケンスでは、権限の確認に成功した場合について説明する。
そして、センターサーバ100の演算処理部301は、受信した予約条件を、記憶部305に登録する(S1008)。
次に、レコーダ送信制御部404が、登録した条件情報を、画像データを送信するための予約条件として、ドライブレコーダ800に一斉送信する(S1009)。
そして、第1のドライブレコーダ800Aの演算処理部802が、受信した予約条件を登録する(S1052)。一方、第2のドライブレコーダ800Bの演算処理部802も受信した予約条件を登録する(S1062)。
そして、第1のドライブレコーダ800Aの判定部904が、現在の状況が、登録した予約条件を満たしたか否かを判定する(S1053)。そして、予約条件を満たしたと判定した場合、送信制御部902は、撮像装置161Aが撮像した画像データを、センターサーバ100に送信する(S1054)。
そして、センターサーバ100は、レコーダ受信制御部403が画像データを受信した場合に、画像処理機能部406が、受信した画像データに対して、必要に応じて画像処理を行う(S1010)。ここで、必要な画像処理の例とは、撮像された車両ナンバーや個人等の個人情報に関する部分をぼかしたり削除する方法が考えられる。但し、警察や道路管理者等、取り締まりを目的とした特定のユーザ向けには、個人情報のぼかしや削除を行わないことも必要になる。このため、必要な画像処理は、配信する利用者により適宜必要な処理が選択され、実施されるものである。
そして、ユーザ送信制御部407が、レコーダ受信制御部403が受信した画像データ、又は画像処理機能部406が画像処理した画像データを、予約条件を送信してきた電子機器180に対して送信する(S1011)。
そして、第1のドライブレコーダ800Aの演算処理部802は、登録された予約条件の有効期限を経過した場合に、当該予約条件を削除する(S1055)。同様に、第2のドライブレコーダ800Bの演算処理部802は、登録された予約条件の有効期限を経過した場合に、当該予約条件を削除する(S1063)。
上述した処理手順により、利用者は、所望する予約条件を満足した画像データを参照し、様々な状況を確認できる。
上述した処理手順は、例えば、道路事業者が事故の通報を受けた場合に適用することができる。事故の発生場所には固定の監視カメラがなく、パトカーが現場に到着するまでは、発生場所の周辺の状況を確認するのが難しい。このような場合に、道路事業者の担当者が、電子機器180から、センターサーバ100に対して、事故発生場所を中心に半径Xmと領域を指定し、現在から1時間後まで時間を指定した予約条件を送信する。そして、センターサーバ100は、受信した予約条件を、一部または全部のドライブレコーダに対して一斉送信する。予約条件を受信したドライブレコーダは、予約条件で示された場所及び時間が、現在の状況と一致していると判定した場合に、撮像装置で撮像された画像データをセンターサーバ100に送信する。なお、当該エリア内で撮影された画像データを一回のみ、又はエリア内通過中で撮像された画像データを複数回送信してもよい。そして、センターサーバ100は、画像データを受信した場合に、要求した利用者(道路事業者の担当者)に、権限の範囲内で画像データを送信する。
他の例としては、セキュリティ会社が特定エリアの違法駐車を取り締まる場合に適用することができる。違法駐車は駐車する場所が定められていないため、固定カメラでの監視が難しい。このような場合に、セキュリティ会社の担当者(利用者)は、電子機器180から、センターサーバ100に対して、取り締まるエリア、時間、及び違法駐車検出条件(車種、色、ナンバー、等)を指定した予約条件を送信する。センターサーバ100は、受信した予約条件を、一部または全部のドライブレコーダに対して一斉送信する。予約条件を受信したドライブレコーダは、予約条件で示された時間中であって、予約条件で示されたエリア内に自車両が存在する時に、撮像された画像データを画像処理機能部801により解析され、当該画像データから、予約条件で示された違法駐車を検出した場合に、当該画像データをセンターサーバ100に送信する。そして、センターサーバ100は、画像データを受信した場合に、要求した利用者(セキュリティ会社の担当者)に、権限の範囲内で画像データを送信する。
他の例としては、一般利用者が子供の通学路の様子をチェックする場合に適用することができる。利用者は、電子機器180から、通学路のエリアと時間(通学時間帯のみ)を指定した予約条件を、センターサーバ100に送信する。センターサーバ100は、受信した予約条件を、一部または全部のドライブレコーダに対して一斉送信する。予約条件を受信したドライブレコーダは、予約条件で示された時間中であって、予約条件で示されたエリア内に自車両が存在する時に、撮像装置で撮像された画像データを、センターサーバ100に送信する。そして、センターサーバ100は、画像データを受信した場合に、必要に応じて画像処理等を行った後、要求した一般利用者に、権限の範囲内で画像データを送信する。
他の例としては、一般利用者が街の様子(店舗周辺の状況など)をチェックする場合に適用することができる。利用者は、電子機器180から、街のエリアと時間(金曜日の18時〜20時など)を指定した予約条件を、センターサーバ100に送信する。センターサーバ100は、受信した予約条件を、一部または全部のドライブレコーダに対して一斉送信する。予約条件を受信したドライブレコーダは、予約条件で示された時間中であって、予約条件で示されたエリア内に自車両が存在する時に、撮像装置で撮像された画像データを、センターサーバ100に送信する。なお、エリア中に撮影された画像データを一つのみ送信しても良いし、エリア通過中に連続的に撮像された複数の画像データを送信しても良い。そして、センターサーバ100は、画像データを受信した場合に、必要に応じて画像処理等を行った後、要求した一般利用者に、権限の範囲内で画像データを送信する。
なお、センターサーバ100は、利用者に応じて権限(撮影エリアの制限、時間帯の制限、対象物、人の制限、等)を設定することができる。例えば、高速道路事業者に対しては管理対象の高速道路エリアに対してのみサービスの利用を可能とする、一般利用者に対しては、機密を保持する必要がある私的又は公的な機関の周囲のエリアに対してサービスを利用できないように制御する等が考えられる。
本実施形態では、上述した構成を提供することで、固定の監視カメラでは撮影できない場所を撮影した画像データや、対象物が移動する場合にリアルタイムで撮影された画像データの提供が可能となる。
また、センターサーバ100またはドライブレコーダ800が、設定した予約条件に合致する画像データのみ、利用者に提供することで、画像データを常時送信する場合に比べて、画像データ確認の処理負担の軽減、及び利用する通信帯域の削減を実現できる。
(第1の実施形態の変形例1)
上述した第1の実施形態では、ドライブレコーダ800が予約条件を満たした場合に行う画像データの送信は、一度だけに制限するものではなく、予約条件を満たしている間に連続して複数回送信しても良い。つまり、図10で行われるS1154の処理を繰り返し行っても良い。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、利用者から受信する予約条件は、現在または過去に発生している物や状態の検出であった。このため、利用者から予約条件が登録されると、ドライブレコーダ800に一斉配信する例のようになっていた。
しかしながら、利用者から受け付ける予約条件は、それ以後に発生(あるいは検出)するものや状態の指定も可能である。
そこで、第2の実施形態では、上述した撮像を実現するために、利用者からの一回の予約条件に基づいて、所定の状態(例えば、事故)を検出した場合に通知することと、通知を行った車両の位置を基準に所定のエリア内で撮像することと、を二段階に分けて、車両への依頼することとした。
換言すれば、センターサーバ100が、利用者から、事故を検出した場合に各車両に所定のエリア内を撮像するという、(利用者側の)予約条件を受信した場合に、事故を検出した場合に通知してくれという要求と、(通知に含まれていた位置を基準に)所定のエリアを撮影してくれという要求と、に分けて車両に送信する。
本実施形態では、一段階目にあたる、所定の状態を検出した場合(例えば、事故を検出した場合)のセンターサーバ100に通知するための条件を通知条件と定義する。また、二段階目にあたる、当該通知が行われた後に、車両に対して撮像されたエリア等を設定するための条件を、(車両側の)予約条件と定義する。
二段階目の(車両側の)予約条件は、所定の状態を検出したことを示す通知を、センターサーバ100が受信したことをトリガーとして生成される。なお、第2の実施形態の(車両側の)予約条件は、第1の実施形態の(車両側の)予約条件と同様に様々な条件を設定できる。所定の状態とは、事故車両(物)の検出の他に、例えば、(道路上の)歩行者(人)の検出や、火や煙の検出など(状態の変化の検出)、様々な状態が含まれる。
そして、センターサーバ100が、利用者側から、(利用者側の)予約条件を受信した場合に、車両に対して、所定の状態を検出した場合に通知する旨を示した通知条件を送信する。そして、センターサーバ100が、車両から、通知条件を満たした旨の通知を受信した場合に、当該車両の位置を基準に所定のエリア内を撮像する旨を示した予約条件を各車両に送信する。これにより、所定の状態(例えば、事故)周辺の状況が撮影された画像データを得ることができる。次に、センターサーバ100の各構成について具体的に説明する。
ユーザ受信制御部405は、所定の状態を検出した場合に所定のエリア等を撮影するための予約条件を受信する。所定の状態とは、例えば、車両の事故が生じた場合や、道路の混雑した場合や、車両が逆走している場合や、物が燃えた場合などが考えられる。
このような予約条件を受信した場合に、レコーダ送信制御部404が、所定の状態を検出した場合に通知する通知条件を、ドライブレコーダ800に対して送信する。
これにより、ドライブレコーダ800が所定の状態を検出した場合に、レコーダ受信制御部403が、ドライブレコーダ800から、所定の状態を検出したことを示す通知を受信する。
そして、通知を受信した場合に、レコーダ送信制御部404が、車両のドライブレコーダ800に対して、通知を行った車両の位置(GPS情報)を中心として、所定のエリア等を設定した予約条件を送信する。
以降は、第1の実施形態と同様に、予約条件を満たした画像データが各車両から配信される。これにより、事故が生じた位置を中心に所定のエリア内で撮影された画像データを利用者に提供できる。
本実施形態の画像処理システムにおける全体的な処理について説明する。図11は、本実施形態の画像処理システムにおける上述した処理の手順を示すシーケンス図である。
図11に示される例では、図10に示される例と同様に、第1のドライブレコーダ800A、及び第2のドライブレコーダ800Bの記録制御部903は、撮像装置161Aや撮像装置161Bによる撮像を開始し、撮像された画像データの記録制御を開始する(S1151、S1161)。
図10で示される処理手順と同様の手順(S1001〜S1008)で、センターサーバ100の演算処理部301が、電子機器180から送信された予約条件の登録まで行う(S1101〜S1108)。予約条件としては、例えば、事故車両を検出した場合に、事故車両の周囲のエリアを撮影した画像データを送信するなどが考えられる。
そして、レコーダ送信制御部404が、登録した予約条件に基づいて生成した、通知条件を、ドライブレコーダ800に一斉送信する(S1109)。通知条件は、設定された条件を満足した場合に、センターサーバ100に通知を行うための条件とする。通知条件としては、例えば、事故車両の検出したことの通知等が考えられる。
そして、第1のドライブレコーダ800Aの演算処理部802が、受信した通知条件を登録する(S1152)。一方、第2のドライブレコーダ800Bの演算処理部802も受信した通知条件を登録する(S1162)。
そして、判定部904は、現在の状況が、登録した通知条件を満たしたか否かを判定する(S1153)。そして、通知条件を満たしたと判定した場合、送信制御部902は、通知条件を満たしたことを示す通知を、車両の位置情報(例えばGPS情報)と共に、センターサーバ100に送信する(S1154)。これにより、例えば、事故車両を検出したことを示す通知が、センターサーバ100に送信される。
そして、センターサーバ100の演算処理部301は、通知を受信した場合に、当該通知に基づいた、予約条件を生成する(S1110)。例えば、事故車両を検出したことを示した通知を受信した場合に、当該事故車両を検出した位置座標(例えば、通知に含まれている、当該通知を行った車両の位置座標)を基準に、半径Xm以内の範囲で撮像された画像データを送信することを示した予約条件を生成する等が考えられる。
そして、レコーダ送信制御部404が、生成した予約条件を、ドライブレコーダに一斉送信する(S1111)。
そして、第1のドライブレコーダ800Aの演算処理部802が、受信した予約条件を登録する(S1154)。一方、第2のドライブレコーダ800Bの演算処理部802も受信した予約条件を登録する(S1163)。
そして、第1のドライブレコーダ800Aの判定部904が、現在の状況が、登録した予約条件を満たしたか否かを判定する(S1155)。そして、予約条件を満たしたと判定した場合、送信制御部902は、撮像装置161Aが撮像した画像データを、センターサーバ100に送信する(S1156)。
そして、センターサーバ100は、レコーダ受信制御部403が画像データを受信した場合に、画像処理機能部406が、受信した画像データに対して、必要に応じて画像処理を行う(S1112)。そして、ユーザ送信制御部407が、レコーダ受信制御部403が受信した画像データ、又は画像処理機能部406が画像処理した画像データを、予約条件を送信してきた電子機器180に対して送信する(S1113)。
そして、第1のドライブレコーダ800Aの演算処理部802は、登録された予約条件の有効期限を経過した場合に、当該予約条件を削除する(S1157)。同様に、第2のドライブレコーダ800Bの演算処理部802は、登録された予約条件の有効期限を経過した場合に、当該予約条件を削除する(S1164)。
上述した処理手順により、利用者は、所望する条件を満足した画像データを参照し、様々な状況を確認できる。なお、第2の実施形態においては、第1の実施形態の変形例と同様に、画像データを何度も配信しても良い。
(第2の実施形態の変形例1)
第2の実施形態のドライブレコーダは、通知条件を満足した場合に通知を行う例について説明したが、当該通知を複数回送信しても良い。そこで、第2の実施形態の変形例1では、複数回通知を行う場合について説明する。
本変形例のドライブレコーダ800は、通知条件として、前方に頻繁に車載変更をする車両、いわゆる危険運転車を検出することが登録されているものとする。この場合に、ドライブレコーダ800は、自車がその車を追従するような場合に連続的に通知を、センターサーバ1200に対して発信する。
この場合、センターサーバ1200は、通知を行ったドライブレコーダ800の位置座標の半径Xm以内、及び現在からY秒間という予約条件を連続的に生成し、当該予約条件をドライブレコーダ800に一斉送信する。
これにより、ある車両が移動する危険運転車を追跡するような状態になった場合に、危険運転車両の移動に合わせて予約条件が配信されるため、危険運転車両が移動している場合に、全ての車両のドライブレコーダ800も当該危険運転車両の移動に合わせて、当該危険運転車両の近辺の状況を撮像した画像データを送信できる。このように、予約条件を満たすような物や状態の変化等が移動している場合でも、画像データの送信を追従させることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態として、画像処理システムに課金処理を追加した形態について説明する。図12は、第3の実施形態のセンターサーバの演算処理部により実現されるソフトウェア構成を例示した図である。
図12に示される第3の実施形態のセンターサーバ1200は、第1の実施形態のセンターサーバ100と比べて、課金機能部1211と、料金配分機能部1212と、が追加された構成となる。なお、上述した実施形態と同様の構成については、同じ符号を割り当て、説明を省略する。
センターサーバ1200が、利用者に対して、予約条件に合致した画像データを提供(送信)する際に、課金機能部1211が、画像データを提供(送信)される利用者から、提供した画像データに対応する料金を徴収する。料金は、当該サービスに加入した時点から月極めの金額の形式でも、情報提供を依頼するごとに支払い形式のいずれでもよい。
一方、料金配分機能部1212は、画像データを提供したドライブレコーダ800の所有者に対して、提供した画像データに対応するインセンティブを提供する。インセンティブの方法としては、画像を提供した都度に当該車両の所有者に対して支払う形式や、道路の通行料を割り引く方法(例えば、ETCの割引率を拡大する等)でもよい。
また、インセンティブの対象は、個人ではなく当該サービスの実現に必要なドライブレコーダーの搭載を行う企業単位で与えることもできる。例えば、バス、トラック、タクシー等の多数の営業車両を走行させる企業単位で、本サービスの導入を進める意味でもインセンティブは重要になる。例えば、本実施形態で説明した機能を有するドライブレコーダ等を搭載した会社全体の道路通行料の割引を行うことも考えられる。この場合、企業単位で本サービスに加入した場合に、加入する台数が多いため、ドライブレコーダの普及が一気に加速するというメリットが生じる。これにより、必要な画像テータの入手がより容易になる。また、ドライブレコーダ搭載した導入企業にとっても自社車両の運行管理にドライブレコーダの画像データを利用して、自社車両の運行管理をできるメリットがある。例えば、ふらつき運転などを検出した際に、当該車両の運転者に対し休憩を促すことで、事故防止にもつなげることができる。特に事故防止は、導入企業だけでなく、道路管理者にとっても渋滞の原因となる事故を未然防止できる効果は大きい。
なお、第3の実施形態は、第2の実施形態の変形例と同様に、画像データを何度も配信しても良いものとする。
(変形例)
上述した実施形態では、ドライブレコーダ800が受信した予約条件を登録することで、当該予約条件に一致した画像データを、センターサーバ100に送信する例について説明した。このドライブレコーダ800に登録された予約条件を、当該ドライブレコーダ800が搭載された車両の運転手が、参照できるようにしても良い。
参照する手法についてはどのような手法を用いても良い。例えば、運転手からドライビングに対して所定の操作を受け付けた場合に、車両に搭載された表示装置に、登録された予約条件を表示する等が考えられるが、音声等で予約条件を出力しても良い。
なお、上述した実施形態及び変形例で示した車両から提供される画像データは、静止画及び動画のうちどちらであっても良いものとする。
上述した実施形態及び変形例では、利用者が使用する電子機器180をPC等とした例について説明したが、PC等に制限するものではなく、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等であっても良い。そして電子機器180が、センターサーバ100から画面情報を受信する例について説明したが、予約条件を設定するためのアプリケーション等をインストールされていても良い。
本実施形態及び変形例では、ドライブレコーダと電子機器と通信を行う構成として、センターサーバ100を用いた例について説明したが、1つの通信処理装置で実現する場合に制限するものではなく、複数の通信処理装置で構成されるシステムで実現しても良い。さらには、クラウドサービス上で実現しても良い。
上述した実施形態においては、センターサーバが、車両のドライブレコーダ等の車載装置の各々に予約条件を送信することで、当該予約条件に満たした画像データを車載装置から取得できる。これより、センターサーバは、車載装置の位置を常時把握せずとも、必要な位置から撮像した画像データを車載器からリアルタイムに受信することができる。
また、ドライブレコーダは、いろいろな道路上を移動しながら撮像しつづけている。このため、固定の監視カメラでは撮影できない場所の撮影が可能となる。また、上述した実施形態で示したドライブレコーダ等の車載装置が普及することで、あらゆる道路上から撮影した画像データをリアルタイムに送信することができる。これにより、より一層ユーザのニーズを満足させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。