JP6616739B2 - 加熱調理システム - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、コンロ部とグリル部を有するガス調理コンロや、ガスオーブン等、被加熱物を加熱する加熱調理機器に、無線で通信可能な多機能携帯端末が連携した加熱調理システムに関する。
近年、ガス調理コンロの中には、スマートフォン等の多機能携帯端末と連携した加熱調理機器が開発され、その一例である加熱調理システムが、特許文献1に開示されている。特許文献1は、ガス調理コンロから離れていても、このガス調理コンロの運転状態を、スマートフォン(多機能携帯端末)の画面で確認できる加熱調理システムである。特許文献1によれば、ガス調理コンロの運転状態に関する情報は、アイコンやイラスト等の簡単な表示でガス調理コンロ本体に報知されるほか、スマートフォンの画面にも、文字情報や写真等により詳細に表示できるとされている。
また、例えば、バーナーで、複数の工程を順次自動的に実行して炊飯を行う機能のほか、複数種のメニューに対し、調理別に対応したグリルの加熱方法を設定して調理の支援を行う調理支援機能等の自動調理機能が、ガス調理コンロに付加されている。この調理支援機能は、「あたため」、「魚焼き」、「焼き加減設定」、及び「アラカルト調理」の4つの機能を有し、「アラカルト調理」では、「焼きいも」、「焼き鳥」、「ピザ料理」等に細分されている。種類別に分けた調理の設定は、ガス調理コンロ本体の調理器操作部で行われ、調理者が、調理に必要な所定の設定を行うと、調理が自動的に実行される。調理中の加熱対象物(例えば、「焼きいも」等)の焼き加減や、調理中の状態を示す調理経過時間等の調理情報は、調理器操作部とスマートフォンの画面に表示される。さらに、「焼きいも」等の加熱対象物に関する画像や、調理上のアドバイス、ガス調理コンロで必要な次の操作を導く説明等も、スマートフォンの画面に表示される。
このように、特許文献1では調理者が調理中、たとえガス調理コンロの傍から離れていても、調理者は、スマートフォンにより、ガス調理コンロの状態を把握することができるため、調理者は調理完了までの間、ガス調理コンロの傍から離れることができるとされている。
他方、加熱調理コンロを可搬型端末器で操作できる加熱調理装置が、特許文献2に開示されている。この可搬型端末器は、加熱調理コンロの一部に組み込まれた専用の端末器であり、調理者が加熱調理コンロから離れるときには、調理者が、可搬型端末器を加熱調理コンロから取り外して携帯する。特許文献2では、可搬型端末器が加熱調理コンロから離れると、可搬型端末器を加熱調理コンロから取り外した時点で、加熱調理コンロ内の制御モードが切り替わり、可搬型端末器がコンロとの間で通信可能になる。特許文献2の技術は、可搬型端末器による遠隔操作で、ガス調理コンロの燃焼を弱火または停止にすることができるとされている。
特開2014−163537号公報 特許第4377731号公報
しかしながら、自動調理機能の利用に拘わらず、ガス調理コンロの操作設定を行った後、ガス調理コンロで調理を実行している最中に、ガス調理コンロに戻って何らかの操作を行わなければならない等の状況下において、調理者は、やむを得なく咄嗟にガス調理コンロに戻れない場合がある。例えば、調理者である母親が、授乳やおむつの取り換え等を行っている最中の場合や、調理者が、配達されてきた荷物を受け取っている最中の場合のほか、調理者が、身体を思うまますぐに動かすことができない状態の人である場合等が、それに該当する。
このように、やむを得なく咄嗟にガス調理コンロに戻れないとき、特許文献1のような、多機能携帯端末と連携した従来の加熱調理装置では、調理者は、スマートフォン(多機能携帯端末)により、ガス調理コンロと離れた位置からガス調理コンロの運転状態を把握できても、バーナーやグリルの出力調整の操作を行うことはできない。そのため、ガス調理コンロが、多機能携帯端末と連携していても、ガス調理コンロの操作性が決して良いものではなく、使い勝手の良いガス調理コンロの開発が、調理者の間から求められていた。
特許文献2の技術は、ガス調理コンロと離れた場所でも、専用の可搬型端末器によりガス調理コンロの燃焼を弱火または停止することができるとされているが、ガス調理コンロを強火または点火することはできず、調理者にとって使い勝手が十分ではなかった。また、可搬型端末器を加熱調理コンロから取り外した時点で、加熱調理コンロ内の制御モードが切り替わって、可搬型端末器がコンロと通信可能になるため、加熱調理コンロの位置に戻った調理者は、可搬型端末器をその都度、加熱調理コンロ内の元の指定保管場所に必ず戻さなければならない。そのため、可搬型端末器を定位置に戻すことは、忙しい主婦等(調理者)にとって面倒であり、特許文献2の技術では、使い勝手が良くなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、多機能携帯端末と連携した加熱調理機器に対し、使い勝手を良くして操作することができる加熱調理システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る加熱調理システムは、以下の構成を有する。
(1)調理対象物を加熱部で加熱する加熱調理機器に、通信回線により相互に通信可能な多機能携帯端末を連携した加熱調理システムにおいて、前記加熱調理機器は、前記加熱部の出力を制御する加熱制御部と、前記加熱部の異常な加熱状態を検知する異常検知部と、前記異常検知部で異常な加熱状態を検知したときに、前記加熱部の出力を停止する消火手段と、を有し、前記多機能携帯端末には、前記加熱制御部と接続して前記加熱部の出力を調整可能とする加熱制御プログラムが格納されていること、前記加熱制御部の制御モードは、前記加熱部で加熱状態にある第1制御モードと、前記加熱制御プログラムを介して前記加熱部の出力を可変する第2制御モードとを含み、前記制御モードを切り替えるモード切替手段を、選択的に手動で操作することにより、前記第1制御モードの加熱状態を引き継いで前記第2制御モードに切り替わり、前記第2制御モードが、前記消火手段を作動可能とする条件下で機能すること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する加熱調理システムにおいて、前記第2制御モードには、前記加熱部の出力を調整する制御パラメータに対し、第1の閾値と第2の閾値とが、前記加熱調理機器と前記多機能携帯端末との間の通信距離に応じて設定され、前記第1の閾値は、前記第2の閾値より前記通信距離の小さい安全側に設定されていること、前記加熱部の出力を遠隔操作で可変するのにあたり、点火または、出力を増大する操作は、前記第1の閾値を超えない範囲で機能すると共に、消火または、出力を減少する操作は、前記第2の閾値を超えない範囲で機能すること、を特徴とする。
(3)(2)に記載する加熱調理システムにおいて、前記第2の閾値を超えたときに、前記加熱部の出力が停止状態になること、を特徴とする。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載する加熱調理システムにおいて、前記多機能携帯端末には、前記加熱制御プログラムの使用者を特定する使用者認証手段を有し、前記第2制御モードは、前記使用者認証手段による使用者の認証後に作動すること、を特徴とする。
(5)(2)乃至(4)のいずれか1つに記載する加熱調理システムにおいて、前記加熱制御部は、前記加熱部で調理を行う調理モードとして、炊飯完了までの全工程を行う炊飯モードと、湯を沸かす湯沸かしモードと、を具備し、調理モードが、前記炊飯モードまたは、前記湯沸かしモードのいずれかにある場合のみ、前記第2制御モードに基づく点火操作が機能すること、を特徴とする。
上記構成を有する本発明の加熱調理システムの作用・効果について説明する。
(1)調理対象物を加熱部で加熱する加熱調理機器に、通信回線により相互に通信可能な多機能携帯端末を連携した加熱調理システムにおいて、加熱調理機器は、加熱部の出力を制御する加熱制御部と、加熱部の異常な加熱状態を検知する異常検知部と、異常検知部で異常な加熱状態を検知したときに、加熱部の出力を停止する消火手段と、を有し、多機能携帯端末には、加熱制御部と接続して加熱部の出力を調整可能とする加熱制御プログラムが格納されていること、加熱制御部の制御モードは、加熱部で加熱状態にある第1制御モードと、加熱制御プログラムを介して加熱部の出力を可変する第2制御モードとを含み、制御モードを切り替えるモード切替手段を、選択的に手動で操作することにより、第1制御モードの加熱状態を引き継いで第2制御モードに切り替わり、第2制御モードが、消火手段を作動可能とする条件下で機能すること、を特徴とする。この特徴により、調理者が、単にモード切替手段を操作して、第1制御モードを第2制御モードに切り替えるだけで、加熱調理機器から離れた場所でも、加熱部のバーナーの出力を、消火手段を作動可能とする条件の下、安全を確保した上で、多機能携帯端末により調整することができる。また、多機能携帯端末により、加熱部のバーナーの出力を調整するため、特許文献2で使用する可搬型端末器とは異なり、調理者が、加熱調理機器に戻ったときに、多機能携帯端末を、加熱調理機器内の指定保管場所に保管する必要がなく、忙しい主婦等の調理者にとって、面倒な保管作業がなく、使い勝手が良い。
従って、本発明に係る加熱調理システムによれば、多機能携帯端末と連携した加熱調理機器に対し、使い勝手を良くして操作することができる、という優れた効果を奏する。
(2)に記載する加熱調理システムにおいて、第2制御モードには、加熱部の出力を調整する制御パラメータに対し、第1の閾値と第2の閾値とが、加熱調理機器と多機能携帯端末との間の通信距離に応じて設定され、第1の閾値は、第2の閾値より通信距離の小さい安全側に設定されていること、加熱部の出力を遠隔操作で可変するのにあたり、点火または、出力を増大する操作は、第1の閾値を超えない範囲で機能すると共に、消火または、出力を減少する操作は、第2の閾値を超えない範囲で機能すること、を特徴とする。この特徴により、調理者が、加熱調理機器の加熱部の点火操作や、加熱部のバーナーの出力を増大する操作を行うのに、多機能携帯端末による遠隔操作を、加熱調理機器に対し、調理者にとって即座に対応可能な距離の範囲内にある位置で行うため、調理者は、安全上、より一層の注意を払ってバーナーの出力を調整することができる。また、調理者(使用者)が、加熱部の消火操作や、加熱部のバーナーの出力を減少する操作を行うのに、多機能携帯端末による遠隔操作を、加熱調理機器と比較的近接した位置で行うため、使用者は、無理なく、バーナーの出力を調整することができる。
(3)に記載する加熱調理システムにおいて、第2の閾値を超えたときに、加熱部の出力が停止状態になること、を特徴とする。この特徴により、加熱調理機器の加熱部で調理を実行している最中に、調理者が万一、第2の閾値を超えた通信距離で、多機能携帯端末による遠隔操作を不能とする場所まで、加熱調理機器から離れてしまっても、加熱部のバーナーの出力が自動停止するため、本発明の加熱調理システムの安全性が担保できている。
(4)に記載する加熱調理システムにおいて、多機能携帯端末には、加熱制御プログラムの使用者を特定する使用者認証手段を有し、第2制御モードは、使用者認証手段による使用者の認証後に作動すること、を特徴とする。この特徴により、例えば、幼児や子供等、加熱調理機器の加熱調理に携わっていない者が、多機能携帯端末を無意識で使用したような場合等でも、加熱制御プログラムの起動が抑止できているため、本発明の加熱調理システムの安全性が担保できている。
(5)に記載する加熱調理システムにおいて、加熱制御部は、加熱部で調理を行う調理モードとして、炊飯完了までの全工程を行う炊飯モードと、湯を沸かす湯沸かしモードと、を具備し、調理モードが、炊飯モードまたは、湯沸かしモードのいずれかにある場合のみ、第2制御モードに基づく点火操作が機能すること、を特徴とする。この特徴により、炊飯モードや湯沸かしモードでは、加熱部による加熱対象が、主に水であり、加熱開始から沸騰までの加熱時間が比較的短く、各モードにおいて加熱制御が比較的簡単で、画一的であることから、点火操作後、各モードが終了するまでの間、多機能携帯端末による遠隔操作を小まめに行う必要がなく、誤操作を招く蓋然性も少ない。
実施形態に係る加熱調理システムをなすガス調理コンロとスマートフォンとを示す斜視図である。 実施形態に係るガス調理コンロの加熱制御部の制御モードとモード切替スイッチのON/OFFとの関係を示す表である。 実施形態に係る加熱制御部の第2制御モードによる遠隔操作の範囲を示す説明図である。 実施形態に係る加熱調理システムで、スマートフォンに格納されたスマートコンロアプリの初期画面を示す図である。 スマートコンロアプリのメニュー画面である。 スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、全コンロ加熱停止中の状態を示す画面である。 スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、右コンロ使用中の状態を示す画面である。 スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、湯沸かしモードで湯を沸かすのにあたり、画面上で点火操作を実行する直前の状態を示す点火準備画面である。 図8に続き、湯を沸かしている最中の状態を示す湯沸かし中画面である。 図9に続き、沸かした湯を弱火で保温している最中の状態を示す湯保温中画面である。 図10に続き、画面上で消火操作を実行した直後の状態を示す消火操作完了画面である。 スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、炊飯モードで米を炊いている最中の状態を示す炊飯中画面である。 スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、マニュアルモードによる加熱で調理している最中の状態を示す第1の加熱調理中画面である。 図13に続き、画面上で火力調整操作を実行後、増大した火力で調理している最中の状態を示す第2の加熱調理中画面である。 図14に続き、画面上で消火操作を実行する直前の状態を示す消火操作確認画面である。 図15に続き、画面上で消火操作を実行した直後の状態を示す消火操作完了画面である。 スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、マニュアルモードによる強火加熱で調理している最中の状態を示す第3の加熱調理中画面である。 図17に続き、画面上で火力減少の操作を実行し、中火加熱で調理している最中の状態を示す第4の加熱調理中画面である。 図18に続き、画面上で火力減少の操作をさらに実行し、弱火加熱で調理している最中の状態を示す第5の加熱調理中画面である。 スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、タイマーモードによる加熱で調理している最中の状態を示す第6の加熱調理中画面である。 図20に続き、画面上で火力減少の操作を実行し、弱火加熱で調理している最中の状態を示す第7の加熱調理中画面である。
以下、本発明に係る加熱調理システムについて、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明に係る加熱調理システムは、調理対象物を加熱部で加熱する加熱調理機器に、通信回線により相互に通信可能な多機能携帯端末を連携したシステムである。本実施形態では、加熱調理機器は、ガスを燃焼して加熱する加熱部を有したガス調理コンロである。また、多機能携帯端末は、市販されている周知のスマートフォンであり、ガス調理コンロの使用者が、日常生活において、通話をはじめ、メールや、動画、所定の機能を有したアプリケーションプログラム等で通信を行う一般的なスマートフォンである。
なお、加熱調理機器は、通電により発熱して加熱する加熱部を有した電気調理コンロであっても良い。また、多機能携帯端末は、加熱調理機器と通信回線により相互に通信可能な状態になっていれば、スマートフォン以外にも、タブレット端末等の携帯端末でも良い。
はじめに、ガス調理コンロの概要について、説明する。図1は、実施形態に係る加熱調理システムをなすガス調理コンロとスマートフォンとを示す斜視図である。図1に示すように、加熱調理コンロ2は、手前左右両側に各1つ(後述するスマートフォンの画面上では、「左コンロ」、「右コンロ」と表示)と、これらの間の後方に1つ(同じく、「後コンロ」と表示)の計3つのコンロ部31(加熱部)と1つのグリル部32(加熱部)を備えている。
また、この加熱調理コンロ2は、操作部35と、加熱制御部41とを有している。操作部35は、グリル部32を挟む両側に配設されている。操作部35は、各コンロ部31のバーナーとグリル部32のバーナーに対し、点火/消火、出力(火力)調整を行うツマミや操作キーのほか、自動調理機能で調理するメニューに応じて、加熱制御の設定を行う操作ボタン、調理に必要な設定数値や時間等を表示する液晶画面を有している。火力調整は、本実施形態では、消火状態を示すレベル0、最も火力が弱いレベル1、レベル1より徐々に火力を大きくしたレベル2、レベル3、…、そして最も火力が強いレベル9までの10段階に調節できる。また、後述するモード切替スイッチ36(モード切替手段)が、図1に例示するように、操作部35に近接する位置で、加熱調理コンロ2の前に立って調理する調理者(使用者)にとって、咄嗟の行動でもすぐに手が届いて操作できる位置に設けられている。
加熱制御部41は、コンロ部31とグリル部32とに対し、操作部35を通じてバーナーの出力(火力)を制御する。加熱調理コンロ2は、各コンロ部31とグリル部32において、加熱調理コンロ2の使用者によって操作部35を操作することにより、手動でバーナーの火力を制御して調理を行うマニュアル調理モードと、加熱制御部41内の記憶媒体等に予め記憶した調理メニューに対応して、自動でバーナーの火力を制御して調理を行う自動調理モードと、を有する。自動調理モードには、コンロ部31において、炊飯完了までの全工程を行う炊飯モード、湯を沸かす湯沸かしモード、それ以外にも種々の調理モードが、加熱制御部41に具備されており、各モードに対応する操作スイッチが、操作部35内に配設されている。
また、加熱制御部41には、タイマー機能が具備されている。タイマー機能は、コンロ部31等のバーナーの燃焼時間について、予め設定した時間までの残り時間をカウントし、残り時間がゼロになってタイムアップすると自動的に消火、または火力調整を行う。
さらに、加熱調理コンロ2は、通信制御部42、温度センサ43(異常検知部)、及び消火手段等を具備している。通信制御部42は、例えば、加熱調理コンロ2を設置した建物内のローカルネットワーク(構内LAN)や、スマートフォン3で使用する専用の通信回線等のワイヤレス通信により、スマートフォン3の通信制御部(図示省略)と通信に必要な信号を授受する。これにより、コンロ部31とグリル部32とに対し、バーナーの出力を制御する信号は、通信制御部42とスマートフォン3の通信制御部との間で、相互に送信または受信できる。
温度センサ43は、コンロ部31のバーナーとグリル部32のバーナーにおいて、異常な加熱状態を検知するほか、自動調理機能を利用した場合に、バーナーの加熱制御を行うのにあたり、鍋底の温度を検知する。消火手段は、温度センサ43により異常な加熱状態を検知したとき、コンロ部31とグリル部32とに対し、加熱制御部41によるバーナーの出力停止指令を受けてバーナーを消火する。
消火手段について、具体的に説明する。消火手段は、図1に示す立消え自動消火手段44のほか、図示しないが、天ぷら油過熱防止機能、早切れ防止機能、消し忘れ自動消火機能、焦げ付き消火機能、及び鍋なし検知機能等を有した周知技術の手段であり、いわゆる加熱調理コンロ2の安全装置として機能する。立消え自動消火手段44では、煮こぼれや吹きこぼれ、強い風等に起因してバーナーの火が消えてしまったときに、サーモカップルが冷やされることにより、起電力が、一定時間以上、検知レベル以下に減少した状態になると、加熱制御部41が、コンロ部31のバーナーやグリル部32のバーナーを自動で消火する。これと同時に、加熱制御部41は、その旨を、前述した液晶画面に表示すると共に、ブザーで報知する。
天ぷら油過熱防止機能は、天ぷら油の発火を防ぐ機能であり、温度センサ43によりコンロ部31上の鍋底の温度を測定し、温度約250℃を検知した時点で、加熱制御部41が、コンロ部31のバーナーを自動で消火する。これと同時に、その旨を、前述した液晶画面に表示すると共に、ブザーで報知する。早切れ防止機能は、途中で消火しないよう、設定された温度に達すると、加熱制御部41が、コンロ部31のバーナーの火力を自動で、「強火」と「弱火」とを繰り返し制御しながら調節する。
消し忘れ自動消火機能は、コンロ部31とグリル部32とに対し、バーナーを一定時間継続して点火している状態にあるときに、設定した時間に達した時点で、加熱制御部41が、バーナーの火を自動で消火すると同時に、その旨を、前述した液晶画面に表示すると共に、ブザーで報知する。焦げ付き消火機能は、温度センサ43によりコンロ部31上の鍋底の温度を測定して鍋底の温度平衡を検知し、その温度平衡より、設定した温度に到達すると、加熱制御部41が、バーナーの火を自動で消火すると同時に、その旨を、前述した液晶画面に表示すると共に、ブザーで報知する。鍋なし検知機能では、点火中に鍋を持ち上げたときに、温度センサ43に設けられた鍋なし検知スイッチが作動することにより、加熱制御部41が、バーナーの出力を制御して「弱火」に低減すると同時に、その旨を、前述した液晶画面に表示すると共に、ブザーで報知する。
スマートフォン3には、加熱調理コンロ2の遠隔操作に用いるスマートコンロアプリ(加熱制御プログラム)が格納されている。スマートコンロアプリは、スマートフォン3の通信制御部と加熱調理コンロ2の通信制御部42とを通信可能に接続した状態で、加熱調理コンロ2の加熱制御部41を介して、コンロ部31とグリル部32とのバーナーの出力を、遠隔操作で調整可能とするアプリケーションソフトである。また、スマートフォン3は、本実施形態では、スマートコンロアプリの使用者を、指紋により特定する使用者認証手段を具備している。すなわち、スマートコンロアプリは、スマートフォン3の所有者や、加熱調理コンロ2を使用して調理するのを許可した者に、使用の権限を付与して起動し、この権限を有した者のみが、スマートフォン3により、コンロ部31とグリル部32とのバーナーの出力を遠隔操作で調整することができる。
次に、加熱制御部41について説明する。加熱制御部41は、各コンロ部31のバーナーとグリル部32のバーナーに対し、加熱の制御を行う制御モードとして、第1制御モードと第2制御モードとを、具備している。第1制御モードは、バーナーへの点火またはその消火と、バーナーの出力調整とを行うのに、使用者の手で操作部35を直接操作する場合のほか、操作部35で設定した出力状態のままバーナーを燃焼し続けることにより、コンロ部31やグリル部32で加熱状態を維持している場合に、機能する。第2制御モードの機能については、後述する。
図2は、実施形態に係るガス調理コンロの加熱制御部の制御モードとモード切替スイッチのON/OFFとの関係を示す表である。モード切替スイッチ36は、第1制御モードと第2制御モードとを、手動操作で切り替えるスイッチである。通常、モード切替スイッチ36はOFF状態になっており、加熱調理コンロ2は第1制御モードになっている。調理する者が、モード切替スイッチ36を選択的に操作してON状態にすると、加熱調理コンロ2は、第1制御モードの加熱状態を引き継いで第2制御モードに切り替わる。第2制御モードは、前述した消火手段の作動可能な条件の下で機能し、使用者認証手段により使用者を認証した後に作動する。
前述したように、加熱制御部41は、コンロ部31とグリル部32とに対し、操作部35を通じてバーナーの出力を制御する。この出力制御では、加熱制御部41は、操作部35のツマミや操作キーにより、バーナーの出力変化(点火/消火を含む出力の増減)を行うのに、コンロ部31等のバーナーの出力を調整する制御パラメータを可変させている。
使用者が、加熱調理コンロ2をマニュアル調理モードと、自動調理モードの中でも、炊飯モードと湯沸かしモードに限って使用するときには、第2制御モードが機能して、各コンロ部31とグリル部32とに対し、バーナーの出力調整が、スマートコンロアプリで操作できる。第2制御モードでバーナーの出力を調整するのにあたり、前述の制御パラメータには、第1の閾値C1と第2の閾値C2とが設定されている。図3は、実施形態に係る加熱制御部の第2制御モードによる遠隔操作の範囲を示す説明図である。なお、図3では、コンロ部31とグリル部32とをまとめて、「加熱部」と総称して表記している。
図3に示すように、第1の閾値C1と第2の閾値C2は、加熱調理コンロ2とスマートフォン3との間の通信距離dに応じて設定され、第1の閾値C1は、第2の閾値C2より通信距離dの小さい安全側になっている。具体的には、第1の閾値C1は、一例としてd=5(m)を限度に、第2の閾値C2は、d=7(m)を限度に設定されている。なお、第1の閾値C1と第2の閾値C2とに適用する通信距離dは、あくまでも一例を挙げて示したものであり、特に数値限定をされるものではないが、使用者が加熱調理コンロ2の設置位置まで戻るのに、長くとも2〜3秒程度の距離であることが好ましい。
コンロ部31やグリル部32のバーナーの出力を、スマートフォン3による遠隔操作で可変するのにあたり、第2制御モードでは、調理モードが、炊飯モードと湯沸かしモードである場合に限り、第1の閾値C1を超えない通信距離dの範囲内で、スマートコンロアプリを使ったコンロ部31の点火操作が機能する。また、第1の閾値C1を超えない通信距離dの範囲内で、コンロ部31等(加熱部)のバーナーの出力を増大(火力を大きくしてより強火にする)することができる。
さらに、第2の閾値C2を超えない通信距離dの範囲内で、コンロ部31等のバーナーの出力を減少(火力を小さくしてより弱火にする)することができる。また、燃焼状態にあるバーナーの火を消火することができる。他方、通信距離dが第2の閾値C2を超えた距離になると、バーナーの出力が停止され、燃焼状態にあるバーナーの火が自動で消火する。
次に、加熱調理コンロ2のコンロ部31等のバーナーに対し、出力の調整を遠隔操作するときに表示されるスマートフォン3の画面について、説明する。図4は、実施形態に係る加熱調理システムで、スマートフォンに格納されたスマートコンロアプリの初期画面を示す図である。図5は、スマートコンロアプリのメニュー画面である。図6は、スマートコンロアプリ内のコンロ状態画面であり、全コンロ加熱停止中の状態を示す画面である。図7は、スマートコンロアプリ内のコンロ状態画面であり、右コンロ使用中の状態を示す画面である。
はじめに、加熱調理コンロ2を使用する使用者は、自身の指紋を使用者認証手段に予め登録しておき、スマートフォン3において、スマートコンロアプリを使用する権限を取得しておく。そして、使用者が、やむを得なく加熱調理コンロ2から離れた位置で遠隔操作して、コンロ部31等のバーナーの出力を調整する必要がある場合には、前もってスマートフォン3で、使用者認証手段による認証を得た後、スマートコンロアプリを起動しておく。これにより、図4に示すスマートコンロアプリの初期画面10が、スマートフォン3に表示され、この画面に続くメニュー画面11がスマートフォン3に表示される。なお、スマートフォン3の通信制御部と加熱調理コンロ2の通信制御部42との間で、ワイヤレス通信が有効に機能していれば、スマートコンロアプリは、通信距離dに関係なく起動できる。
図5に示すように、メニュー画面11には、4つのアイコンが表示され、第1アイコン11Aである「コンロの状態をみる」を選択すると、コンロ状態画面12A,12Bが表示される。コンロ状態画面12A,12Bは、加熱調理コンロ2における3つのコンロ部31の使用状況を詳細に確認できる画面であり、3つのコンロ部31とも使用が停止していると、図6に示す画面12Aが表示される。また、例えば、手前右側のコンロ部31が使用されている状態にある場合には、図7に示すコンロ状態画面12Bように、「右コンロ」で燃焼中を表現した絵柄が、第3アイコン13として表示される。
[湯沸かしモード]
次に、操作部35で湯沸かしモードを実行する場合について、説明した後、スマートフォン3による遠隔操作で湯沸かしモードを実行する場合について、説明する。加熱調理コンロ2前で操作部35を使った場合の湯沸かしモードの工程は、次述の通りである。使用者が、水の入ったやかんをコンロ部31の五徳に載せた後、このモードに対応した操作部35内の操作スイッチをON状態にして、操作部35で点火操作と、火力の調整を手動操作で行って、湯を沸かす。そして、沸騰すると、コンロ部31が自動で消火すると共に、その旨をブザーが報知して、使用者は、操作部35で消火操作を手動で行う。
図8は、スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、湯沸かしモードで湯を沸かすのにあたり、画面上で点火操作を実行する直前の状態を示す点火準備画面である。図8に続き、湯を沸かしている最中の状態を示す湯沸かし中画面を図9に、図9に続き、沸かした湯を弱火で保温している最中の状態を示す湯保温中画面を図10に、図10に続き、画面上で消火操作を実行した直後の状態を示す消火操作完了画面を図11に、それぞれ示す。
スマートフォン3のスマートコンロアプリを使った場合の湯沸かしモードの工程は、次述の通りである。使用者がまず、水の入ったやかんをコンロ部31の五徳に載せて置くと共に、スマートフォン3でスマートコンロアプリを起動した状態にする。次に、使用者は、図5に示すメニュー画面11を表示し、第2アイコン11Bである「お料理らくらく機能」を選択する。図示しないが、「お料理らくらく機能」には、「湯沸かしモード」や「炊飯モード」等の各種調理モードが登録されており、使用者は、「湯沸かしモード」を選択して確定する。次に、使用者は、使用するコンロ部31を、図6に示す3つのコンロの中から、本実施形態では、「右コンロ」を指定する。これにより、図8に示す点火準備画面14Aが表示される。
次に、使用者は、使用するコンロ部31やその周囲における安全を予め確認しておいた上で、第1の閾値C1を超えない通信距離dを満たす条件の下、点火アイコン15である「火を付ける」をタップして点火ON状態にすると、加熱制御部41を介して点火指令の信号が、手前右側のコンロ部31に出力される。これにより、このコンロ部31は点火すると共に、点火アイコン15のタップにより、図9に示す湯沸かし中画面14Bが、スマートフォン3に表示される。
コンロ部31は、温度センサ43によりやかんの底の温度を検知しながら、やかんを加熱し、湯が沸騰すると、加熱制御部41は、本実施形態では、沸騰時のやかんの底の温度に基づいて、バーナーの出力を自動で低減することにより、火力を弱火にした状態で5分間、沸いた湯を保温する。このとき、スマートフォン3には、図10に示す湯保温中画面14Cが表示されるため、使用者は、加熱調理コンロ2から離れていても、やかんの湯がどのような状況にあるかを、スマートフォン3で確認することができる。保温後、バーナーの火は、自動で消火されると同時に、スマートフォン3にも、図11に示す消火操作完了画面14Dが、表示される。
なお、コンロ部31の点火後、湯が沸騰するまでの加熱中や、沸騰後の保温中に、何らかの理由によりバーナーを消火したい場合には、消火アイコン16である「火を消す」をタップして消火ON状態にすると、燃焼していたバーナーの火を消火することができる。また、5分間の保温は、設定されていなくても良い。
[炊飯モード]
次に、スマートフォン3による遠隔操作で炊飯モードを実行する場合について、説明する。図12は、スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、炊飯モードで米を炊いている最中の状態を示す炊飯中画面である。炊飯モードでは、使用者が、米と水が入った鍋をコンロ部31の五徳に載せた後、このモードに対応した操作部35内の操作スイッチで、炊飯に必要な種々の設定と点火操作を手動で行い、米を炊く。そして、炊き上がると、コンロ部31が自動で消火すると共に、ブザーがその旨を報知する。
スマートフォン3による遠隔操作の場合、コンロ部31の点火は、湯沸かしモードで表示した図8に相当する点火準備画面によって、点火アイコン「火を付ける」をタップする。これにより、コンロ部31は点火すると共に、図12に示す炊飯中画面18が、スマートフォン3に表示される。そして、緊急時における炊き上げ前のバーナーの消火は、図12に示す炊飯中画面18内の消火アイコン19「火を消す」をタップして消火ON状態にすると、燃焼していたバーナーの火を消火することができる。
[火力増大・消火操作]
次に、スマートフォン3による遠隔操作で火力を増大した後に、消火を行う場合について、説明する。図13は、スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、マニュアルモードによる加熱で調理している最中の状態を示す第1の加熱調理中画面である。図14は、図13に続き、画面上で火力調整操作を実行後、増大した火力で調理している最中の状態を示す第2の加熱調理中画面である。図15は、図14に続き、画面上で消火操作を実行する直前の状態を示す消火操作確認画面であり、図15に続き、画面上で消火操作を実行した直後の状態を示す消火操作完了画面を、図16に示す。
手前右側のコンロ部31に鍋を置き、マニュアル調理モードにより火力レベル6で加熱調理している最中、使用者は、第1の閾値C1を超えない通信距離dを満たす条件の下、図13に示す第1の加熱調理中画面21A内の火力表示部23に表示された「現在の火力」欄の「レベル6」を確認する。次に、使用者が、もう少しだけ火力アップの必要性に基づき、この第1の加熱調理中画面21A内の火力調整部24の「+」のアイコンを2回タップすると、使用しているコンロ部31のバーナーの火力を、「レベル8」に上げることができ、図14に示す第2の加熱調理中画面21B内の「現在の火力」欄より、「レベル8」で加熱していることを確認できる。
そして、バーナーの消火では、使用者は、消火アイコン22である「火を消す」をタップすると、図15に示す消火操作確認画面21Cのように、消火操作の実行を確認した上で、消火アイコン22を再度、タップして消火ON状態にする。これにより、燃焼していたバーナーは消火し、使用者は、バーナーの消火について、図16に消火操作完了画面21D内の火力表示部23の「現在の火力」欄で、火力「レベル0」の表示と、消火操作の実行を完了した旨の表示により、完全に消火したことを確認することができる。
[火力減少]
次に、スマートフォン3による遠隔操作で火力を減少する場合について、説明する。図17は、スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、マニュアルモードによる強火加熱で調理している最中の状態を示す第3の加熱調理中画面である。図18は、図17に続き、画面上で火力減少の操作を実行し、中火加熱で調理している最中の状態を示す第4の加熱調理中画面であり、図18に続き、画面上で火力減少の操作をさらに実行し、弱火加熱で調理している最中の状態を示す第5の加熱調理中画面を、図19に示す。
手前右側のコンロ部31に鍋を置き、マニュアル調理モードにより、火力レベル9の最も大きい強火で加熱調理している最中、使用者は、第2の閾値C2を超えない通信距離dを満たす条件の下、図17に示す第3の加熱調理中画面21E内の火力表示部23に表示された「現在の火力」欄の「レベル9」を確認する。次に、もう少しだけ火力ダウンの必要性に応じて、使用者が、使用しているコンロ部31のバーナーの火力を、一例として中火程度の「レベル5」に下げる場合、この第3の加熱調理中画面21E内の火力調整部24の「−」のアイコンを4回タップする。これにより、コンロ部31のバーナーは、「レベル5」の火力まで下がり、使用者は、図18に示す第4の加熱調理中画面21F内の火力表示部23で、火力「レベル5」の表示により、中火で加熱していることを確認することができる。
その後、さらに火力ダウンが必要とされる場合、使用者は、使用しているコンロ部31のバーナーの火力を、一例として最も小さい弱火「レベル1」に下げるとき、第4の加熱調理中画面21F内の火力調整部24の「−」のアイコンを4回タップする。これにより、コンロ部31のバーナーは、「レベル1」の火力まで下がり、使用者は、図19に示す第5の加熱調理中画面21G内の火力表示部23で、火力「レベル1」の表示により、中火で加熱していることを確認することができる。
バーナーの消火では、使用者は、消火アイコン22である「火を消す」をタップし、図15に示す消火操作確認画面21Cのように、消火操作の実行を確認した上で、消火アイコン22を再度、タップして消火ON状態にし、燃焼していたバーナーを消火する。そして、使用者は、図16に示すような消火操作完了画面内の火力表示部23の火力表示部23で、火力「レベル0」の表示と、消火操作の実行を完了した旨の表示により、完全に消火したことを確認する。
[火力減少・タイマー機能]
図20は、スマートコンロアプリのコンロ状態画面であり、タイマーモードによる加熱で調理している最中の状態を示す第6の加熱調理中画面であり、図20に続き、画面上で火力減少の操作を実行し、弱火加熱で調理している最中の状態を示す第7の加熱調理中画面を、図21に示す。
加熱調理コンロ2は、マニュアル調理モードとタイマー機能とを併用して、コンロ部31やグリル部32を使用することができる。使用者が、タイマー機能を利用して、マニュアル調理モードで加熱調理を行う場合でも、加熱調理システム1は、例えば、図20に示す第6の加熱調理中画面21H、及び図21に示す第7の加熱調理中画面21Iに示すように、火力を「レベル3」から「レベル1」に減少できること、先に詳述したように、火力を大きく増大できること等を、実施することができる。
また、スマートコンロアプリでは、コンロ部31等のバーナーに対する火力の状態が、火力表示部23により、レベルに応じた数値表示や、レベルに対応したバーの位置表示で、表示されている。このほか、各加熱調理中画面では、加熱調理を描写したアニメーションが、バーナーの火力の状態に対応して、4つに分類されて表示されている。
本実施形態では、消火状態を示す「レベル0」に係るアニメーションは、図16に示すように、加熱の様子を五徳の周囲に全く描写していない内容になっている。弱火に分類される「レベル1」〜「レベル3」に係るアニメーションは、図19に示すように、加熱した様子を、五徳の下側周囲だけに一部描写した内容になっている。中火に分類される「レベル4」〜「レベル6」に係るアニメーションは、図18に示すように、加熱した様子を、五徳の下側周囲と中央部に一部描写した内容になっている。強火に分類される「レベル7」〜「レベル9」に係るアニメーションは、図17に示すように、加熱した様子を、五徳の周囲に幅広く、かつ鍋の底をバーナーの炎で勢い良く覆った状態で描写した内容になっている。そのため、使用者は、スマートフォン3の加熱調理中画面を見たとき、火力の状態を示す数値表示やバーの位置表示以外にも、コンロ部31等のバーナーに対し、火力の状態を4種類のアニメーションで描写していることから、視覚的に判断でき、瞬時の対応に役立つ。
次に、本実施形態に係る加熱調理システム1の作用・効果について説明する。加熱調理システム1は、調理対象物をコンロ部31やグリル部32で加熱する加熱調理コンロ2に、通信回線により相互に通信可能なスマートフォン3を連携した加熱調理システムにおいて、加熱調理コンロ2は、コンロ部31等の出力を制御する加熱制御部41と、コンロ部31等の異常な加熱状態を検知する温度センサ43と、温度センサ43で異常な加熱状態を検知したときに、コンロ部31等の出力を停止する立消え自動消火手段44等による消火手段と、を有している。スマートフォン3には、加熱制御部41と接続してコンロ部31等の出力を調整可能とするスマートコンロアプリが格納されていること、加熱制御部41の制御モードは、コンロ部31等で加熱状態にある第1制御モードと、スマートコンロアプリを介してコンロ部31等の出力を可変する第2制御モードとを含み、制御モードを切り替えるモード切替スイッチ36を、選択的に手動で操作することにより、第1制御モードの加熱状態を引き継いで第2制御モードに切り替わり、第2制御モードが、消火手段を作動可能とする条件下で機能すること、を特徴とする。
この特徴により、調理者が、単にモード切替スイッチ36をON状態に操作して、第1制御モードを第2制御モードに切り替えるだけで、加熱調理コンロ2から離れた場所でも、コンロ部31等のバーナーの出力を、消火手段を作動可能とする条件の下、安全を確保した上で、スマートフォン3により調整することができる。特に、加熱調理コンロ2のコンロ部31等で調理を実行している最中に、加熱調理コンロ2に戻ってコンロ部31等の火力調整の操作を行わなければならないにも拘わらず、やむを得なく咄嗟に加熱調理コンロ2に戻れない状況が生じる場合がある。このような状況下でも、調理者は、日常生活で身近なスマートフォン3を身に付けているだけで、加熱調理コンロ2の火力調整について、このスマートフォン3で瞬時に対応することができる。その一例として、使用者である母親が、授乳やおむつの取り換え等を行っている最中の場合や、使用者が、配達されてきた荷物を受け取っている最中の場合のほか、使用者が、身体を思うまますぐに動かすことができない状態の人である場合等では、スマートフォン3による遠隔操作は、特に有効である。また、スマートフォン3により、コンロ部31等のバーナーの出力を調整するため、特許文献2で使用する可搬型端末器とは異なり、調理者が、加熱調理コンロ2に戻ったときに、スマートフォン3を、加熱調理コンロ2内の指定保管場所に保管する必要がなく、忙しい主婦等(調理者、使用者)にとって、面倒な保管作業がなく、使い勝手が良い。
従って、本実施形態に係る加熱調理システム1によれば、スマートフォン3と連携した加熱調理コンロ2に対し、使い勝手を良くして操作することができる、という優れた効果を奏する。
また、本実施形態に係る加熱調理システム1では、第2制御モードには、コンロ部31等の出力を調整する制御パラメータに対し、第1の閾値C1と第2の閾値C2とが、加熱調理コンロ2とスマートフォン3との間の通信距離dに応じて設定され、第1の閾値C1は、第2の閾値C2より通信距離dの小さい安全側に設定されていること、コンロ部31等の出力を遠隔操作で可変するのにあたり、点火または、出力を増大する操作は、第1の閾値を超えない範囲で機能すると共に、消火または、出力を減少する操作は、第2の閾値を超えない範囲で機能すること、を特徴とする。この特徴により、使用者が、コンロ部31等の点火操作や、バーナーの出力(火力)を増大する操作を行うのに、第1の閾値C1を超えない通信距離dを満たす条件の下、スマートフォン3による遠隔操作を、加熱調理コンロ2に対し、使用者にとって即座に対応可能な距離の範囲内にある位置で行うため、使用者は、安全上、より一層の注意を払ってバーナーの出力を調整することができる。また、使用者が、コンロ部31等の消火操作や、バーナーの出力を減少する操作を行うのに、第2の閾値C2を超えない通信距離dを満たす条件の下、スマートフォン3による遠隔操作を、加熱調理コンロ2と比較的近接した位置で行うため、使用者は、無理なく、バーナーの出力を調整することができる。
また、本実施形態に係る加熱調理システム1では、第2の閾値を超えたときに、コンロ部31等の出力が停止状態になること、を特徴とする。この特徴により、加熱調理コンロ2のコンロ部31等で調理を実行している最中に、調理者が万一、第2の閾値を超えた通信距離dで、スマートフォン3による遠隔操作を不能とする場所まで、加熱調理コンロ2から離れてしまっても、コンロ部31等のバーナーの出力が自動停止するため、加熱調理システム1の安全性が担保できている。
また、本実施形態に係る加熱調理システム1では、スマートフォン3には、加熱調理コンロ2を使用する使用者を、指紋により特定する使用者認証手段を有し、使用者認証手段が加熱調理コンロ2の使用者を認証した後、第2制御モードが作動すること、を特徴とする。この特徴により、例えば、幼児や子供等、加熱調理コンロ2の加熱調理に携わっていない者が、スマートフォン3を無意識で使用したような場合等でも、スマートコンロアプリの起動が抑止できているため、加熱調理システム1の安全性が担保できている。
また、本実施形態に係る加熱調理システム1では、加熱制御部41は、コンロ部31等で加熱を行う加熱モードとして、炊飯完了までの全工程を行う炊飯モードと、湯を沸かす湯沸かしモードと、を具備し、加熱モードが、炊飯モードと湯沸かしモードである場合のみ、第2制御モードに基づき、コンロ部31のバーナーの点火操作が機能すること、を特徴とする。この特徴により、炊飯モードや湯沸かしモードでは、コンロ部31による加熱対象が、主として水であり、加熱開始から沸騰までの加熱時間が比較的短く、各モードにおいて加熱制御が比較的簡単で、画一的であることから、点火操作後、各モードが終了するまでの間、スマートフォン3による遠隔操作を小まめに行う必要がなく、誤操作を招く蓋然性も少ない。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できる。
(1)例えば、実施形態では、コンロ部31等の火力を、スマートフォン3による遠隔操作で、誤って火力を増大する操作を行った場合に、消火アイコン22のタップにより消火ON状態にして、コンロ部31等のバーナーの出力を停止するほか、スマートフォン3による遠隔操作により、加熱調理コンロ2の主電源をOFF状態にして、加熱調理コンロ2における全機能を即座に全停止する制御を行っても良い。
(2)実施形態では、スマートコンロアプリの起動によりスマートフォン3に表示される各種画面を、図4〜図21に図示したが、加熱制御プログラムの起動により多機能携帯端末に表示する画面の内容は、実施形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
(3)実施形態では、スマートフォン3による遠隔操作について、コンロ部31の火力を調整する場合を挙げて説明したが、多機能携帯端末を用いた遠隔操作で火力を調整する対象は、コンロ部31に限定されるものではなく、加熱調理コンロ2のグリル部32等でも良い。
(4)実施形態では、加熱調理機器を、コンロ部31とグリル部32を備えた加熱調理コンロ2としたが、加熱調理機器は、ガスオーブンでも良い。
1 加熱調理システム
2 加熱調理コンロ(加熱調理機器)
3 スマートフォン(多機能携帯端末)
31 コンロ部(加熱部)
32 グリル部(加熱部)
36 モード切替スイッチ(モード切替手段)
41 加熱制御部
43 温度センサ(異常検知部)
44 立消え自動消火手段(消火手段)

Claims (5)

  1. 調理対象物を加熱部で加熱する加熱調理機器に、通信回線により相互に通信可能な多機能携帯端末を連携した加熱調理システムにおいて、
    前記加熱調理機器は、前記加熱部の出力を制御する加熱制御部と、前記加熱部の異常な加熱状態を検知する異常検知部と、前記異常検知部で異常な加熱状態を検知したときに、前記加熱部の出力を停止する消火手段と、を有し、
    前記多機能携帯端末には、前記加熱制御部と接続して前記加熱部の出力を調整可能とする加熱制御プログラムが格納されていること、
    前記加熱制御部の制御モードは、前記加熱部で加熱状態にある第1制御モードと、前記加熱制御プログラムを介して前記加熱部の出力を可変する第2制御モードとを含み、
    前記制御モードを切り替えるモード切替手段を、選択的に手動で操作することにより、前記第1制御モードの加熱状態を引き継いで前記第2制御モードに切り替わり、前記第2制御モードが、前記消火手段を作動可能とする条件下で機能すること、
    を特徴とする加熱調理システム。
  2. 請求項1に記載する加熱調理システムにおいて、
    前記第2制御モードには、前記加熱部の出力を調整する制御パラメータに対し、第1の閾値と第2の閾値とが、前記加熱調理機器と前記多機能携帯端末との間の通信距離に応じて設定され、前記第1の閾値は、前記第2の閾値より前記通信距離の小さい安全側に設定されていること、
    前記加熱部の出力を遠隔操作で可変するのにあたり、点火または、出力を増大する操作は、前記第1の閾値を超えない範囲で機能すると共に、消火または、出力を減少する操作は、前記第2の閾値を超えない範囲で機能すること、
    を特徴とする加熱調理システム。
  3. 請求項2に記載する加熱調理システムにおいて、
    前記第2の閾値を超えたときに、前記加熱部の出力が停止状態になること、
    を特徴とする加熱調理システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載する加熱調理システムにおいて、
    前記多機能携帯端末には、前記加熱制御プログラムの使用者を特定する使用者認証手段を有し、
    前記第2制御モードは、前記使用者認証手段による使用者の認証後に作動すること、
    を特徴とする加熱調理システム。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれか1つに記載する加熱調理システムにおいて、
    前記加熱制御部は、前記加熱部で調理を行う調理モードとして、炊飯完了までの全工程を行う炊飯モードと、湯を沸かす湯沸かしモードと、を具備し、
    調理モードが、前記炊飯モードまたは、前記湯沸かしモードのいずれかにある場合のみ、前記第2制御モードに基づく点火操作が機能すること、
    を特徴とする加熱調理システム。
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