JP6168790B2 - 加熱調理システム及び加熱調理システム用アプリケーションプログラム - Google Patents

加熱調理システム及び加熱調理システム用アプリケーションプログラム Download PDF

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本発明は、被加熱物を加熱する加熱調理器と、当該加熱調理器とワイヤレス通信網を介して通信可能な携帯情報端末とを有する加熱調理システムに関する。また、被加熱物を加熱する加熱調理器と、ワイヤレス通信網を介して通信可能な携帯情報端末において、実行される加熱調理システム用アプリケーションプログラムに関する。
コンロなどの加熱調理器において、被加熱物の状態をセンシングして、その状態をユーザーに報知したり、加熱状態を自動制御したりする機能が実用化されている。特開2003−219045号公報(特許文献1)には、ユーザーに調理機器の加熱状況を知らせる機能を有した加熱調理機器システムが開示されている。このシステムは、ガスコンロ、携帯型送受信装置を備えて構成されており、ガスコンロと携帯型送受信装置とは無線により通信可能である。ガスコンロ側では、ガスコンロのバーナー部に対するガスの流入量や、当該バーナー部に設置された鍋の底部の温度などの検出結果に用いて加熱状況が判定され、所定の条件に基づいて携帯型送受信装置に対して警報信号を送信する。警報情報を受け取ったユーザーは、ガスコンロに対して確認済信号を送信する。ガスコンロは、例えば警報信号を送信したにも拘わらず、確認済信号を受信しないような場合には、自動的にバーナー部へのガス供給を遮断するような制御を実施することが可能に構成されている(特許文献1:第28〜47段落等)。
特許文献1に開示されたシステムは、加熱調理器をより安全に利用する上で優れた機能を提供するものである。しかし、近年、各種センサーの機能向上やメモリーなどの記憶媒体の大容量化にも相まって、より詳細に被加熱物の状態を検出することが可能となり、また、被加熱物の多様な加熱モデルを記憶することも可能となってきている。このため、それらの情報(検出情報や加熱モデル情報)を用いて、自動的・半自動的に調理を行う機能が付加された加熱調理器も実用化されている。但し、そのような機能は、未だ単一の加熱調理器に付加されているに過ぎず、例えば携帯電話機のような情報端末(通信機能を有するタブレット端末等も含む)と連携した加熱調理システムは発展途上である。
特開2003−219045号公報
上記背景に鑑みて、加熱調理器と携帯型の情報端末とが連携し、ユーザーに対してより良い調理環境を提供することができる技術が望まれる。
上記課題に鑑みた本発明に係る加熱調理システムの特徴構成は、
被加熱物を加熱する加熱調理器と、当該加熱調理器とワイヤレス通信網を介して通信可能な携帯情報端末とを有する加熱調理システムであって、
前記加熱調理器が、
前記被加熱物を加熱する加熱部と、
前記加熱部に対する複数種の特定機能の選択情報及び前記特定機能における設定情報の少なくとも一方を含む操作情報を取得する操作情報取得部と、
前記選択情報及び前記設定情報を入力するためにユーザーにより操作される調理器操作部と、
前記ユーザーが前記調理器操作部で入力した前記選択情報及び前記設定情報を設定するための操作情報に基づいて前記特定機能の夫々に対応する制御を行う調理器制御部と、
前記加熱調理器の運転状態を示す情報であって、前記選択情報、前記設定情報、前記特定機能の実行状態を示す実行状態情報の少なくとも1つを含む運転状態情報を生成する運転状態情報生成部と、
前記ユーザーが前記調理器操作部で入力した前記操作情報及び前記運転状態情報生成部が生成した前記運転状態情報の少なくとも一方に基づいて、前記特定機能の実行状態を含む前記加熱調理器の状態を、調理器側報知部を介して少なくとも視覚的に報知する調理器側報知制御部と、を備え、
前記携帯情報端末は、
文字情報及びグラフィック情報を表示可能な端末側表示部と、
少なくとも前記加熱調理器の前記調理器操作部に対応する操作標章を当該グラフィック情報として生成する標章生成部と、
前記操作標章を含む表示画像を生成して、前記端末側表示部に表示させる端末側報知制御部と、
前記端末側表示部に表示された前記操作標章に対する前記ユーザーの操作指示に基づいて、前記加熱調理器に対する遠隔操作情報を生成する遠隔操作情報生成部と、
少なくとも前記遠隔操作情報を、前記ワイヤレス通信網を介して前記加熱調理器へ送信する端末側通信制御部と、を備え、
前記加熱調理器は、少なくとも前記遠隔操作情報を、前記ワイヤレス通信網を介して受信する調理器側通信制御部をさらに備え、
前記操作情報取得部は、前記調理器側通信制御部が受信した前記遠隔操作情報を前記操作情報として取得し、
前記調理器制御部は、前記遠隔操作情報を前記ユーザーが前記調理器操作部で入力した前記操作情報と擬制して、前記特定機能を実行可能に構成され、
前記端末側報知制御部は、前記調理器側報知制御部における前記操作情報と擬制された前記遠隔操作情報に基づいた表示内容に対応させて表示画像を生成して、前記端末側表示部に表示させ、当該表示画像は、前記調理器側報知部における表示内容に対応する前記操作部の操作キーに対応する表示画像を含む点にある。
この特徴構成によれば、加熱調理システムが、携帯情報端末から遠隔操作情報を送信して加熱調理器をリモートコントロールする機能を利用する際に、端末側表示部に表示される画面が、調理器側報知部における表示内容に対応して表示される。換言すれば、調理器側報知部における表示内容と、端末側表示部における表示画像とが同期して遷移する。一般的には、加熱調理器における調理器側報知部の面積は、携帯情報端末における端末側表示部の面積に比べて狭い。このため、携帯情報端末の端末側表示部には、調理器側報知部に比べて詳細で、情報量も多い内容を表示することができる。従って、加熱調理器の操作に不慣れなユーザーは、携帯情報端末をリモートコントローラ、或いは加熱調理器の調理器操作部の1つとして利用することによって、円滑な操作が可能となる。さらに、調理器側報知部における表示内容と、端末側表示部における表示画像とが同期して遷移するため、携帯情報端末を利用して操作する場合と、直接、加熱調理器を操作する場合とで、ユーザーの操作性には大きな差異が発生しない。従って、ユーザーが携帯情報端末を利用した操作を経て加熱調理器の操作に慣れ、直接、加熱調理器を操作するようになっても違和感を覚えることなく、円滑な移行が可能である。即ち、本特徴構成によれば、ユーザーが加熱調理器の操作に慣れるように、円滑に支援することができ、ユーザーに対してより良い調理環境を提供することができる。
ところで、加熱調理器には、自動調理機能が付加されているものや、指定された調理種別に適した加熱方法を設定して調理を支援する機能を備えたものもある。このような機能を利用する場合には、取扱説明書の閲覧や使用経験などが必要となることも多い。しかし、加熱調理器と携帯情報端末とを連携させることで、取扱説明書の閲覧や使用経験に拘わらず、ユーザーが容易に自動調理機能などを利用することができる調理環境を提供することができる。1つの態様として、本発明に係る加熱調理システムは、前記加熱調理器が、前記特定機能の1つとして、複数種の調理種別に対応し、当該調理種別に対応した加熱方法を設定して自動的に調理を行う自動調理機能を有し、前記端末側報知制御部が、前記複数種の調理種別を選択するための前記操作標章を含む前記表示画像を、調理種別選択画面として表示させ、前記遠隔操作情報生成部が、前記複数種の調理種別を選択する機能を実行中であることを含む情報を含んで前記遠隔操作情報を生成し、前記調理器側報知制御部が、当該遠隔操作情報に基づいて、前記複数種の調理種別を選択する表示を前記調理器側報知部に表示させると好適である。
ここで、前記端末側表示部に表示された前記操作標章に対する前記ユーザーの操作指示に基づいて、前記複数種の調理種別の1つが選択された場合、前記端末側報知制御部は、選択された前記調理種別に応じて前記表示画像を変更し、前記遠隔操作情報生成部は、当該調理種別が選択されたことを示す情報を含んで前記遠隔操作情報を生成し、前記調理器側報知制御部は、前記遠隔操作情報に基づいて、選択された当該調理種別を示す表示を前記調理器側報知部に表示させると好適である。このような自動調理機能を利用する場合、ユーザーは、階層的で比較的複雑な操作を要するが、携帯情報端末を利用して操作することによってその負担を軽減することができる。また、上述したように、調理器側報知部における表示内容と、端末側表示部における表示画像とが同期して遷移するため、ユーザーが、後に、直接、加熱調理器を操作するようになっても、同様の操作性を保持することができる。
上述した本発明に係る加熱調理システムの種々の技術的特徴は、加熱調理システム用アプリケーションプログラムにも適用可能である。例えば、本発明に係る加熱調理システム用アプリケーションプログラムは、上述した加熱調理システムの特徴を備えた各種の機能をコンピュータに実現させることが可能である。以下にその代表的な態様を例示する。当然ながらこのような加熱調理システム用アプリケーションプログラムも、上述した加熱調理システムの作用効果を奏することができる。さらに、加熱調理システムの好適な態様として例示した種々の付加的特徴をこの加熱調理システム用アプリケーションプログラムに組み込むことも可能であり、当該プログラムはそれぞれの付加的特徴に対応する作用効果も奏することができる。
その場合における加熱調理システム用アプリケーションプログラムの特徴構成は、
ユーザーにより操作される操作キーを備えた調理器操作部を介して入力される情報であって、被加熱物を加熱する加熱部に対する複数種の特定機能の選択情報及び前記特定機能における設定情報の少なくとも一方を含む情報である操作情報に基づいて、前記特定機能の夫々に対応する制御を行う調理制御部と、運転状態を示す情報であって、前記選択情報、前記設定情報、前記特定機能の実行状態を示す実行状態情報の少なくとも1つを含む運転状態情報を生成する運転状態情報生成部と、前記ユーザーが前記調理器操作部で入力した前記操作情報及び前記運転状態情報生成部が生成した前記運転状態情報の少なくとも一方に基づいて、前記特定機能の実行状態を含む状態を、調理器側報知部を介して視覚的に報知する調理器側報知制御部とを有した加熱調理器と、ワイヤレス通信網を介して通信可能な携帯情報端末であって、文字情報及びグラフィック情報を表示可能な端末側表示部を有する当該携帯情報端末において、コンピュータに実現させる加熱調理システム用アプリケーションプログラムであって、
少なくとも前記加熱調理器の前記調理器操作部に対応する操作標章を当該グラフィック情報として生成する標章生成機能と、
前記操作標章を含む表示画像を生成して、前記端末側表示部に表示させる端末側報知制御機能と、
前記端末側表示部に表示された前記操作標章に対する前記ユーザーの操作指示に基づいて、前記加熱調理器に対する遠隔操作情報を生成する遠隔操作情報生成機能と、
少なくとも前記遠隔操作情報を、前記ワイヤレス通信網を介して前記加熱調理器へ送信する端末側送信機能を有する端末側通信制御機能と、
をコンピュータに実現させ、
前記加熱調理器が、少なくとも前記遠隔操作情報を、前記ワイヤレス通信網を介して受信し、前記遠隔操作情報を前記操作情報として取得して、前記特定機能を実行可能に構成されている場合において、
前記端末側報知制御機能が、前記調理器側報知部における前記操作情報と擬制された前記遠隔操作情報に基づいた表示内容に対応させて表示画像を生成し、当該表示画像は、前記調理器側報知部における表示内容に対応する前記操作部の操作キーに対応する表示画像を含めて、前記端末側表示部に表示させる機能である点にある。
加熱調理システムの構成例を模式的に示す図 ガスコンロの外観図 加熱調理システムの機能構成例を模式的に示すブロック図 ガスコンロの加熱部の構成例を模式的に示す図 ガスコンロ(バーナー)の操作部(操作パネル)の一例を示す図 ガスコンロ(バーナー)の操作部(操作シート)の一例を示す図 ガスコンロ(グリル)の操作部(操作シート)の一例を示す図 ガスコンロ(バーナー)の操作部(操作シート)の構造例を示す図 ガスコンロの天面表示部の外観の一例を示す図 天面表示部の表示例を示す図 天面表示部の表示例を示す図 天面表示部の表示例を示す図 天面表示部の表示例を示す図 スマートフォンのハードウェア構成を模式的に示すブロック図 HMI制御部の構成例を模式的に示すブロック図 アラカルト調理の設定手順の一例を示す図 アラカルト調理の設定手順の一例を示す図 アラカルト調理の設定手順の一例を示す図 アラカルト調理の設定手順の一例を示す図
〔システム概要〕
以下、本発明の実施形態を、加熱調理器と、携帯情報端末とが協働する加熱調理システムを例として、図面に基づいて説明する。本実施形態において、加熱調理器1と、携帯情報端末5とは、図1に示すような形態により、ワイヤレス通信網Nを介して通信し、協働する。ワイヤレス通信網Nによる通信の1つの形態としては、符号“NA”で示すアドホック・モードやポイント・ツー・ポイント・モードなど、対応する加熱調理器1と携帯情報端末5とが直接一対一で通信する形態を採ることができる。
あるいは、図1に符号“NI”で示すインフラストラクチャー・モードと称される形態で、加熱調理器1と携帯情報端末5とが通信を行う形態を採ることもできる。具体的には、図1に示すように、加熱調理器1及び携帯情報端末5以外の機器も接続されるネットワークに、加熱調理器1及び携帯情報端末5がそれぞれ接続され、当該ネットワークを介して両者が通信する。当該ネットワークへは、アクセスポイントAPを介して接続される。このネットワークは、例えばユーザーの家庭内のローカルなネットワーク(構内LAN)であってもよいし、インターネットであってもよい。図1に示すように、構内用アクセスポイントA1を介して両者が構内LANに接続されてもよいし、外部用アクセスポイントA2,A3を介して両者がインターネットに接続されてもよい。当然ながら、構内用アクセスポイントA1及び構内LANを経由して、両者がインターネットに接続されてもよい。何れにしても、加熱調理システム9は、加熱調理器1と、携帯情報端末5とが、直接コネクタやケーブルによって有線により接続されることなく、ワイヤレス通信網Nを介して接続され、協働するシステムである。
本実施形態においては、加熱調理器1としてガスコンロを適用し、携帯情報端末5としてスマートフォンを適用した場合を例として説明する。ここで、スマートフォンとは、インターネットとの親和性が高く、パーソナルコンピュータの機能をベースとして作られた多機能携帯電話をいう。尚、加熱調理器1、携帯情報端末5は、ガスコンロやスマートフォンに限定されるものではない。加熱調理器1としてIHヒーターやホットプレートを適用することもできる。また、携帯情報端末5として、データ通信機能付きの携帯電話(フィーチャーフォン)や、データ通信機能付きの携帯型音楽プレーヤー、データ通信機能付きのカメラなどを適用することもできる。また、携帯情報端末5は、掌にすっぽり収まるような小型の携帯機器に限定されることなく、画面サイズが7〜9インチ以上のタブレット型端末も含まれる。
〔ガスコンロ(加熱調理器)〕
上述したように、本実施形態においては、加熱調理器1としてガスコンロを用いた形態を例示する。図2は、キッチンの調理テーブルのテーブルトップに組み込まれたガスコンロ1Aを示している。テーブルトップの下方には、ガスコンロ1Aの本体部(図2では不可視)が収容されている。当該本体部の上面には、当該上面よりも周囲にはみ出したフランジ部を有する平板状の天板TPが備えられている。天板TPは、例えば、耐熱性強化ガラスにより構成されている。ガスコンロ1Aの本体部は、テーブルトップをくり抜いた開口部を通ってテーブルトップの下方に収容され、フランジ部によってテーブルトップに支持されている。
ガスコンロ1Aは、加熱部Sとして、左バーナーBL、右バーナーBR、後バーナーBBの3つのバーナーBと、1つのグリルGとを有して構成されている。各バーナーBは、吐出される燃料ガスのブンゼン燃焼によって炎を出す炎口b7と、炎口b7の周囲を水平面(天板TP)に沿って取り囲む五徳b9とを備えている。炎口b7は、天板TPから上方に突き出すように設置されており、五徳b9は、天板TPの面上に設置されている。鍋やフライパンなどの被加熱物は、五徳b9の上に設置され、炎口b7から吹き出す炎によって加熱される。
グリルGは、被加熱物を収容する収容空間g0に引き出し式に出入りするグリル本体g1を備えて構成されている。グリル本体g1は、被加熱物が載置されるグリル焼き網g3と、グリル焼き網g3を支持する焼き網支持台g4と、グリル焼き網g3から滴る焼き汁等を受け止めるグリル受け皿g5と、グリル本体g1を収容空間g0に収容する際にグリルGの扉となるグリル扉g6と、グリルGの内部(閉空間となった収容空間g0)をグリルGの外部から視認できるようにグリル扉g6に設けられたグリル扉ガラスg7とを有して構成されている。収容空間g0には、スライドレールg2が備えられ、グリル本体g1は、このスライドレールg2をスライドすることによって収容空間g0に対して引き出し式に出入りする。グリルGにおいて炎を出す炎口(図2では不図示)は、収容空間g0の上下に設けられている。
図3の模式的ブロック図に示すように、加熱部S(バーナーB及びグリルG)の運転は、ガスコンロ1Aに備えられた調理器制御部11によって制御される。ガスコンロ1Aには、マイクロコンピュータなどの論理演算プロセッサを中核とする調理器制御装置10が備えられている。調理器制御部11は、調理器制御装置10を構成するハードウェア及びプログラムなどのソフトウェアとの協働によって実現される機能部である。後述する調理器側操作情報取得部12、運転状態情報生成部13、調理器側報知制御部14、調理器側通信制御部19等も同様の機能部である。従って、これら各機能部は、一部又は全てが共通のハードウェアやソフトウェアによって構成される場合がある。以下、調理器制御装置10による加熱部Sの運転制御について説明する。バーナーB及びグリルGの基本的な構造及び制御形態は同様であるから、ここでは1つのバーナーBを代表として説明する。
図4の模式的構成図に示すように、バーナーBのバーナー本体b6には、燃料ガスFを供給する供給管b8が接続されている。供給管b8には、燃料ガスFの供給量を調整する調整弁b1と、バーナーBへの燃料ガスの供給を遮断可能な遮断弁b2とが配置されている。また、炎口b7付近には、炎の有無を検出する火炎センサーb3と、燃料ガスFを火花点火可能な点火栓b4が配置されている。さらに、五徳b9に載置された被加熱物Pの底面に当接してこの被加熱物Pの温度を検出する温度センサーb5が配置されている。調整弁b1、遮断弁b2、火炎センサーb3、点火栓b4、温度センサーb5は、調理器制御部11に接続されている。
上述したように、調理器制御装置10は、ハードウェア及びプログラムなどのソフトウェアとの協働によって実現される機能部を有して構成されている。図3及び図4に示すように、調理器制御装置10は、機能部として、調理器制御部11と、調理器側操作情報取得部12と、運転状態情報生成部13と、調理器側報知制御部14とを有している。調理器制御部11は、加熱部Sに対する複数種の特定機能の夫々に対応する制御を行う機能部である。調理器側操作情報取得部12は、特定機能の選択情報及び特定機能における設定情報の少なくとも一方を含む操作情報を取得する機能部である。運転状態情報生成部13は、ガスコンロ1A(加熱調理器1)の運転状態を示す情報であって、選択情報、設定情報、特定機能の実行状態を示す実行状態情報の少なくとも1つを含む運転状態情報を生成する機能部である。調理器側報知制御部14は、特定機能の実行状態をユーザーに報知するための調理器側報知情報を生成して調理器側報知部4を介してユーザーに報知する機能部である。
調理器側操作情報取得部12は、図5から図7に一例を示すコンロ操作部3(調理器操作部)に対するユーザーの操作を操作情報(調理器側操作情報)として取得する。図5は、ガスコンロ1Aの主電源ボタン31、3つのバーナーBを夫々個別に点火・消火・火炎調整することができる3つのバーナー用ダイヤルスイッチ32、ガスコンロ1Aの操作を制限するロック機能ボタン39が備えられた操作パネル3mを示している。図8に示すように、バーナー用ダイヤルスイッチ32は、バーナーBが停止状態(消火状態)の際には、操作パネル3mのパネル面とほぼ同一面まで押し込まれている。バーナー用ダイヤルスイッチ32は押し戻し式のスイッチとなっており、ユーザーはバーナー用ダイヤルスイッチ32を押し込み、ロックを解除させて、バーナー用ダイヤルスイッチ32をパネル面よりも突出させる。突出した後は、バーナー用ダイヤルスイッチ32が回転可能となるので、ユーザーは回転に応じて火力を調整することができる。バーナーBを消火する場合には、ユーザーは、バーナー用ダイヤルスイッチ32を操作パネル3mのパネル面とほぼ同一面まで押し込む。
各バーナーBは、湯沸かし、炊飯、炒め調理など、調理種別に応じて、調理器制御部11によって火力や加熱時間を自動調整できるように構成されている。このため、このような調理種別をユーザーが指示できるように、操作パネル3mとは別に、図6に示すようなバーナー操作シート3b(操作シート3s)もガスコンロ1Aに備えられている。操作シート3sは、ユーザーによる操作の利便性を考慮して、図2に示すように、操作時にはシート面が上向きとなるように設けられている。しかし、ガスコンロ1Aの正面から操作シート3sが突出することになるので、操作シート3sを使用しない場合には、ガスコンロ1Aの本体部に収納可能に構成されている。具体的には、図8に示すように、操作シート3sは、押し戻し式のロック機構により通常時は、本体部に収容されている。ユーザーが操作シート3sの壁面を押圧することで押し戻し式のロック機構が解除され、操作シート3sが突出するように構成されている。
図6に示すように、バーナー操作シート3bには、各バーナーBに割り当て可能な調理種別や調節機能に対応したキーが、バーナーBごとに区分されて設けられている。本実施形態では、左バーナーBLと右バーナーBRとは同じ調理種別、同じ調節機能が割り当てられている。左バーナーBL及び右バーナーBRは、調理種別として“湯沸かし”、“あぶり高温炒め”が割り当てられ、これらに対応した湯沸かしキーk1及びあぶり高温炒めキーk3が、バーナー操作シート3bに設けられている。後バーナーBBは、調理種別として“湯沸かし”に代えて“炊飯”が割り当てられ、これに対応した炊飯キーk2が、バーナー操作シート3bに設けられている。“あぶり高温炒め”とは、直火料理や、鍋を頻繁に上げるような動作を行う炒め料理などを行う際の動作モードであり、他のモードよりも高い温度まで調理が可能な動作モードである。
3つのバーナーBには、共通した調節機能として、“タイマー機能”が割り当てられている。タイマー機能は、設定された加熱時間の間、バーナーBを燃焼状態とし、加熱時間経過後にバーナーBを停止する(消火する)機能である。加熱時間を設定するために、プラスキーとマイナスキーとの一対のタイマー設定キーk5が設けられている。また、左バーナーBL及び右バーナーBRには、被加熱物Pの温度を一定に保持する“定温保持機能”も割り当てられている。設定温度は、例えば10[℃]ごとなど、段階的に設定可能であり、温度設定キーk4を操作する度に、140[℃]から200[℃]の範囲で10[℃]間隔で設定温度が上昇し、最高温度までいくと最低温度に戻って巡回するように構成されている。尚、温度設定キーk4を操作するごとに設定温度が低下したり、最初にキー操作した際に設定される温度が中間の170[℃]〜180[℃]であったりしてもよい。設定された調理種別や調整機能などの設定パラメータは、取り消しキーk9(とりけし)によって取り消すことができる。
グリルGは、バーナーBよりもさらに多くの調理種別に対応可能である。ユーザーは、図7に示すグリル操作シート3g(操作シート3s)を介してグリルGに対する調理種別や調節機能を設定することができる。グリルGは、自動的に調理を行うオートモードに対応した調理機能と、ユーザーが火力や時間を設定して調理を行うマニュアルモードに対応した調理機能とを実行可能に構成されている。
オートモードに対応した調理機能としては、“あたため”、“魚焼き”、“焼き加減設定”、“アラカルト調理”の4つの機能が個別又は重複して利用可能である。それぞれの機能に対応して、あたためキーj1、魚キーj2、焼き加減キーj3、アラカルトキーj4が、グリル操作シート3gに設けられている。あたため機能は、被加熱物Pを自動的に温める機能であり、魚焼き機能は、被加熱物Pとしての魚を自動的に焼く機能である。焼き加減設定機能は、あたため機能や魚焼き機能を利用する際の火力調整を、温める対象物(揚げ物・焼き物など)や、魚の状態(切り身・姿焼き・干物など)によって設定できる機能である。アラカルト調理機能は、焼きいも、焼き鳥、ピザなど料理の種別を設定することによって自動的に調理を行う機能である。一旦設定した内容(設定パラメータ)は、設定変更キーj8で変更したり、取り消しキーj9(とりけし)で取り消したりすることができる。尚、グリルGには、バーナーBのように点火や消火を行う操作パネル3mが設けられていないので、グリル操作シート3gに点火/消火キーj0が設けられている。
マニュアルモードに対応した調理機能としては、“火力切り換え”、“タイマー機能”、“ダッチオーブン機能”が利用可能である。それぞれの機能に対応して、火力切換キーj5、タイマー設定キーk5、ダッチオーブンキーj6が、グリル操作シート3gに設けられている。上述したように、グリルGには、収容空間g0の上下に炎口が設けられている。収容空間g0の上部に備えられた炎口(上火)と、下部に備えられた炎口(下火)とは、個別に火力調整が可能である。上下それぞれが“強”と“弱”とに火力調整可能な場合には、4通りの組み合わせにより火力調節を行うことができる。ユーザーは、火力切換キーj5を操作するごとに、例えば、“上火強・下火強”、“上火強・下火弱”、“上火弱・下火強”、“上火弱・下火弱”というように火力調節を行うことができる。タイマー機能については、バーナーBと同様であるので説明は省略する。ダッチオーブン機能は、ダッチオーブンを収容空間g0に収容して調理を行う機能である。
調理器側操作情報取得部12は、図5から図7に示すコンロ操作部3(調理器操作部)に対するユーザーの操作を操作情報(調理器側操作情報)として取得する。調理器制御部11は、調理器側操作情報取得部12を介して、操作情報を受け取り、この操作情報に基づいて、バーナーBやグリルG、具体的には、調整弁b1、遮断弁b2、点火栓b4等を制御して、加熱部Sの特定機能を実現させる。
ユーザーによるコンロ操作部3への操作内容は、天板TPに設けられた天面表示部40(調理器側報知部4)に表示される。1つの態様として、調理器制御部11は、調理器側操作情報取得部12を介して受け取った操作情報を、運転状態情報生成部13に伝達する。運転状態情報生成部13は、操作情報を含む運転状態情報を調理器側報知制御部14に伝達する。調理器側報知制御部14は、運転状態情報に基づいて調理器側報知情報を生成して、天面表示部40に出力する。ユーザーは、天面表示部40を介してコンロ操作部3への操作内容を確認することができる。尚、調理器制御装置10に構成される各機能部は、共通のハードウェアやソフトウェアを利用して構築可能であるから、例えば、調理器側操作情報取得部12が取得した操作情報を用いて、直接に調理器側報知制御部14が調理器側報知情報を生成してもよい。
図9は、天面表示部40の一例を示している。天面表示部40は、液晶などのフラットディスプレイパネルにより構成されている。図9において“Y”方向は、天板TPに沿ってガスコンロ1Aの手前側から奥側へと向かう奥行き方向である。また、“X”方向は天板TPに沿ってガスコンロ1Aの左右方向である。天面表示部40の表示面は、初期状態では、図9に示すように領域区分されている。表示面は、奥行き方向Yにおける手前側と奥側とに2分割され、手前側にはグリル状態表示領域44が、奥側にはバーナー状態表示領域45が形成される。バーナー状態表示領域45は、さらに各バーナーBに対応するように左右方向Xに沿って3つの領域に分割されている。バーナー状態表示領域45には、図示左側から、左バーナー状態表示領域41、後バーナー状態表示領域42、右バーナー状態表示領域43が形成される。また、これらそれぞれの領域(41,42,43)に対応して、各バーナー(BL,BB,BR)の火力をイコライザー方式で点灯数によって示す火力インジケータ46が、奥行き方向Yにおける手前側に形成された火力表示領域47に設けられている。
ここで、天面表示部40における具体的な表示例を示す。例えば、右バーナーBRが1分間のタイマー機能を設定されて点火された場合には、図10に示すように、右バーナー状態表示領域43に“鍋”の標章と共にタイマー設定時間の“1分”が表示される。また、バーナー操作シート3bの炊飯キーk2が操作され、後バーナーBBに、“炊飯”の機能が割り当てられている場合には、図11に示すように、後バーナー状態表示領域42に、炊飯を示す“かまど”の標章が表示される。また、グリルGが、マニュアルモードで使用され、ユーザーが火力切換キーj5を操作して“上火強・下火強”を選択した場合には、図12に示すように、グリルGがマニュアルモードであること、及びグリルGの火加減が、グリル状態表示領域44に表示される。
尚、上述したように、グリルGは、“アラカルト調理”の機能も有している。アラカルト調理機能は、焼きいも、焼き鳥、ピザなど料理の種別(調理種別)を設定することによって自動的に調理を行う機能である。このため、料理の種別や、仕上がりについてある程度詳細な設定が可能に構成されている。このような詳細な設定を行う場合には、図13に示すように、天面表示部40の表示面を奥行き方向Yの奥側と手前側とに分割する分割線が奥側に移動し、手前側のグリル状態表示領域44が拡大される。そして、拡大されたグリル状態表示領域44には、アラカルト調理の種別(焼きいも・焼きなす・鶏もも肉など)や、その焼き加減(標準・強め・弱め)などの選択項目が表示される。選択後に調理が開始されると、図12と同様の画面構成に戻る。例えば、調理種別が“焼きいも”で、焼き加減が“標準”の場合には、図12において“マニュアルグリル”と表示されていた箇所に“焼きいも(標準)”と表示される。
尚、調理器側報知情報は、このような詳細な情報に限らず、単にバーナーBやグリルGが使用中であることを示すような情報であってもよい。また、その報知の方法についても、図10〜図13に例示したように、グラフィック(標章)や文字を用いることに限らず、単にLEDなどのインジケータを発光させるだけのものであってもよい。例えば、操作パネル3m(図5参照)の主電源ボタン31には、電源が入っている際に赤橙色に点灯する電源インジケータ36が内蔵されている。また、バーナー用ダイヤルスイッチ32にも、燃焼時に赤橙色に点灯するバーナーインジケータ37が内蔵されている。バーナー用ダイヤルスイッチ32がパネル面に対して突出し、バーナーBが点火されると、バーナーインジケータ37が点灯する。尚、自動的にバーナーBが停止された場合には、バーナー用ダイヤルスイッチ32が突出状態であってもバーナーインジケータ37は消灯する。また、グリルGには、グリル扉g6にグリルインジケータ4gが内蔵されている(図2参照)。グリルGに点火されると、グリルインジケータ4gが赤橙色に点灯し、グリルGが使用中であることがユーザーに報知される。
尚、バーナーインジケータ37やグリルインジケータ4gの報知色は、さらに多様な形態を有していてもよい。例えば、バーナーインジケータ37は、鍋等の被加熱物PがバーナーBに設置されていないときには無色であり、被加熱物Pが設置されると白色に点灯し、燃焼時に赤橙色となり、自動停止(自動消火)等でバーナー用ダイヤルスイッチ32が突出状態の場合には、白色で点滅するような形態であってもよい。また、グリルインジケータ4gは、グリルGが未使用の場合には、無色であり、グリルGの機能選択を行っている際には白色に点灯し、燃焼時に赤橙色となり、自動停止(自動消火)等でグリルの火が消えた場合には、白色で点滅するような形態であってもよい。
ところで、上述したように、操作パネル3mには、ガスコンロ1Aの操作を制限するロック機能ボタン39が設けられている。ユーザーが、このロック機能ボタン39を所定時間(例えば3秒間)押し続けると、ロック機能が有効となり、ガスコンロ1Aの操作が制限される。操作パネル3mには、ロック機能が有効であることを示すロック機能インジケータ38も備えられている。これら、電源インジケータ36、バーナーインジケータ37、グリルインジケータ4g、ロック機能インジケータ38などのインジケータ49も、調理器側報知部4に相当する。
〔スマートフォン(携帯情報端末)〕
加熱調理システムにおける携帯情報端末5は、図3に示すように、ワイヤレス通信網Nを介して加熱調理器1と通信する端末側通信制御部59と、文字情報及びグラフィック情報を表示可能であると共にユーザーによる操作入力を受け付け可能な表示操作部52と、加熱調理器1を利用するユーザーと加熱調理器1とのヒューマン・マシン・インターフェース機能に対する制御を行うHMI制御部51と、カメラ53と、と備えて構成されている。本実施形態では、携帯情報端末5としてスマートフォン5Aを例示しており、以下スマートフォン5Aの構成について説明する。
図14は、スマートフォン5Aのハードウェア構成を模式的に示すブロック図である。スマートフォン5Aの大部分のハードウェアは、メインボード50(マザーボード)と称される基板上に搭載される。アンテナ56やカメラ53、マイク55mなどの主要な周辺デバイスも当該メインボード50に接続される。スマートフォン5Aは、通常、固定的な電力線に接続されることなく使用されるので、リチウムイオン電池などの二次電池55bを備えており、メインボード50には、二次電池55bを介して各部に電力を供給する電源モジュール50pも搭載されている。
メインボード50には、スマートフォン5Aの中核となるメインプロセッサーMP、メインプロセッサーMPにおいて実行されるプログラム(ソフトウェア)が記憶されたフラッシュメモリー50f、プラグラム実行中の一時ファイルを記憶するメインメモリー50mが搭載されている。メインメモリー50mは揮発性メモリーでよく、例えばDRAMが用いられる。また、本実施形態では、スマートフォン5Aに対してメモリーカード55cも着脱可能に構成されている。メインプロセッサーMPは、メモリーカード55cに格納された、画像や音声を含む各種データや、アプリケーションプログラムなどを利用することも可能である。HMI制御部51、端末側通信制御部59は、これらメインプロセッサーMPやメモリー(50f,50m)などのハードウェアと、プログラム(ソフトウェア)との協働によって実現される機能部である。
スマートフォン5Aには、複数の方式に対応したワイヤレス通信モジュール50tが搭載されている。本実施形態では、ワイヤレス通信モジュール50tとして、携帯電話回線網との通信を制御するベースバンドプロセッサ59bと、無線LANによる通信を制御する無線LANモジュール59rとがメインボード50に搭載されている態様を例示している。ワイヤレス通信モジュール50tは、メインプロセッサーMPと共に、携帯情報端末5の端末側通信制御部59として機能する。また、スマートフォン5Aには、通話の際に利用されるマイク55mとスピーカー55sも備えられている。メインボード50には、ボイスモジュール50vやオーディオモジュール50aが搭載されている。マイク55mはボイスモジュール50vを介してメインプロセッサーMPに接続されている。また、スピーカー55sは、オーディオモジュール50a及びボイスモジュール50vを介してメインプロセッサーMPと接続されている。
携帯情報端末5の表示操作部52は、スマートフォン5Aにおいては、端末側表示部として機能するディスプレイパネル52dと、端末側操作部として機能するタッチパネル52tとにより構成されている。本実施形態では、表示操作部52は、ディスプレイパネル52dとタッチパネル52tとが一体化されたタッチディスプレイパネルとして構成されている。また、スマートフォン5Aには、カメラ53が搭載されている。カメラ53により撮影された撮影画像は、メインプロセッサーMPを介して、或いはDMA転送などによりメインボード50上に設けられたデータバスを介して直接に、メインメモリー50mやメモリーカード55c、フラッシュメモリー50f等に格納される。
また、スマートフォン5Aには、ジャイロセンサー、加速度センサー、気圧センサー、温度センサー、方向センサー、重力センサーなどの各種センサーが搭載されている。本実施形態では、メインボード50に加速度センサー50sが搭載されている形態を例示している。加速度センサー50sは、スマートフォン5Aの傾きや向きを検出する。つまり、加速度センサー50sによってスマートフォン5Aの上下方向を検出して、メインプロセッサーMPは、その上下方向に応じてディスプレイパネル52dへの表示方向を制御することができる。本実施形態では、加速度センサー50sを利用する形態を例示したが、重力センサーやジャイロセンサーを用いることも可能である。当然ながら、複数のセンサーが搭載されていてもよい。加速度センサー50sは、本発明の姿勢検出部に相当する。
図15のブロック図は、HMI制御部51の構成を模式的に示している。HMI制御部51は、ガスコンロ1Aから受信した情報を情報処理して表示操作部52を介してユーザーに報知するための機能部として、運転状態情報取得部61と、説明情報生成部62と、端末側報知情報生成部63とを備えている。情報処理された情報は、端末側報知制御部85を介して表示操作部52に伝達される。また、HMI制御部51は、ユーザーにより表示操作部52から入力される情報を情報処理して送信部57を介してワイヤレス通信網Nへ送信するための機能部として、端末側操作情報取得部71と、遠隔操作情報生成部73とを備えている。
また、HMI制御部51は、種々の標章を生成して表示操作部52を介してユーザーに報知するための機能部として、標章生成部83を備えて構成されている。本実施形態では、HMI制御部51に調理器データベース80を備え、この調理器データベース80から標章などのデータを取得可能に構成されている形態を例示している。この調理器データベース80は、固定的にスマートフォン5Aに備えられている必要はなく、適宜書き換えが可能なようにフラッシュメモリー50fなどに構築されていると好適である。あるいは、必要に応じて情報を取得して、一時的にメインメモリー50mなどの揮発性のメモリーに当該情報を格納するような形態であってもよい。
〔加熱調理システム〕
HMI制御部51に構築される各種機能部の詳細については、以下に詳述する加熱調理システム9の説明において適宜行う。加熱調理システム9は、ガスコンロ1Aを、スマートフォン5Aからユーザーがリモートコントロールできるように構成されている。また、加熱調理システム9は、ガスコンロ1Aの状態を、スマートフォン5Aにおいてユーザーが確認できるように構成されている。上述したように、ガスコンロ1Aには、操作部として、操作パネル3m、バーナー操作シート3b、グリル操作シート3gなどのコンロ操作部3(調理器操作部)が備えられている。また、調理器側報知部4として天面表示部40などが備えられている。加熱調理システム9は、スマートフォン5Aを用いてガスコンロ1Aをリモートコントロールする際に、スマートフォン5Aの表示操作部52に表示される画面と、ガスコンロ1Aのコンロ操作部3や天面表示部40とが同期した内容となるように構成されている。
加熱調理器1としてのガスコンロ1Aにおいて、調理器側操作情報取得部12は、加熱部Sに対する複数種の特定機能の選択情報及び特定機能における設定情報の少なくとも一方を含む操作情報(調理器側操作情報)を取得し、調理器制御部11は、その操作情報に基づいて特定機能の夫々に対応する制御を行う。尚、調理器側操作情報取得部12は、スマートフォン5Aからの遠隔操作情報(後述する)も、操作情報(調理器側操作情報)として取得する。調理器制御部11は、遠隔操作情報も操作情報(調理器側操作情報)として、特定機能を実行可能である。運転状態情報生成部13は、ガスコンロ1Aの運転状態を示す情報であって、選択情報、設定情報、特定機能の実行状態を示す実行状態情報の少なくとも1つを含む運転状態情報を生成する。調理器側報知制御部14は、操作情報及び運転状態情報の少なくとも一方に基づいて、特定機能の実行状態を含むガスコンロ1Aの状態を、天面表示部40などの調理器側報知部4を介して少なくとも視覚的に報知する。また、調理器側通信制御部19の送信部17(調理器側送信部)は、少なくとも運転状態情報を、ワイヤレス通信網Nを介して送信する。また、調理器側通信制御部19の受信部18(調理器側受信部)は、遠隔操作情報を、ワイヤレス通信網Nを介して受信する。
携帯情報端末5としてのスマートフォン5Aにおいて、HMI制御部51の標章生成部83は、少なくともガスコンロ1Aのコンロ操作部3(操作パネル3m、バーナー操作シート3b、グリル操作シート3gなど)に対応する操作標章をグラフィック情報として生成する(標章生成機能/ステップ)。標章生成部83は、調理器データベース80と協働する。端末側報知制御部85は、操作標章を含む表示画像を生成して、表示操作部52(端末側表示部)に表示させる(端末側報知制御機能/ステップ)。端末側操作情報取得部71は、表示操作部52に表示された操作標章に対するユーザーの操作指示を端末側操作情報として取得する(端末側操作情報取得機能/ステップ)。遠隔操作情報生成部73は、端末側操作情報に基づき、つまり、表示操作部52に表示された操作標章に対するユーザーの操作指示に基づき、ガスコンロ1Aに対する遠隔操作情報を生成する(遠隔操作情報生成機能/ステップ)。
端末側通信制御部59の送信部57(端末側送信部)は、遠隔操作情報を、ワイヤレス通信網Nを介してガスコンロ1Aへ送信する(遠隔操作情報送信機能/ステップ)。また、端末側通信制御部59の受信部58(端末側受信部)は、ガスコンロ1Aからの運転状態情報を、ワイヤレス通信網Nを介して受信する(運転状態情報受信機能/ステップ)。尚、遠隔操作情報送信機能/ステップ、及び、運転状態情報受信機能/ステップを合わせて、端末側通信制御機能/ステップと称する。端末側報知制御部85は、調理器側報知部4における表示内容に対応させて表示画像を生成して、前記端末側表示部に表示させる(端末側報知制御機能/ステップ)。図13を参照して、上述したように、調理器側報知部4としての天面表示部40は、コンロ操作部3を用いてグリルGの自動調理機能を設定する際の選択候補も表示する。従って、“調理器側報知部4における表示内容に対応させる”という機能には、“コンロ操作部3の外観に対応させる”という機能も含むものである。
尚、図15に示す説明情報生成部62は、運転状態情報取得部61が取得した運転状態情報に基づいてガスコンロ1Aの運転状態に関連する説明情報を生成する(説明情報生成機能/ステップ)。好適には、説明情報生成部62は、調理器データベース80と協働する。説明情報とは、ガスコンロ1Aの運転状態に関連する情報であり、加熱部Sの特定機能の案内や、調理内容の紹介・案内などの情報も含まれる。このような詳細な報知情報が生成され、表示操作部52を介してユーザーに報知されるので、ガスコンロ1Aの例えば、天面表示部40に表示される内容に比べてより詳細な情報をユーザーに提供することが可能である。
ところで、上述したように、調理器データベース80は、固定的にスマートフォン5Aに備えられている必要はない。必要に応じて情報を取得して、一時的にメインメモリー50mなどの揮発性のメモリーに当該情報を格納するような形態であってもよい。スマートフォン5Aは、ワイヤレス通信網Nを介して通信可能なクラウドデータベースからガスコンロ1Aに関する情報を取得してもよい。説明情報生成部62や標章生成部83は、端末側通信制御部59を介してクラウドデータベースからガスコンロ1Aに関する情報を取得して、説明情報や操作標章を生成することもできる。尚、調理器側通信制御部19の送信部17が運転状態情報を送信する先が、このようなクラウドデータベースであってもよい。この場合、クラウドデータベースは、ワイヤレス通信網Nを介してガスコンロ1Aからの運転状態情報を取得して格納する。そして、運転状態情報取得部61は、端末側通信制御部59を介してクラウドデータベースから運転状態情報を受信する。
以下、具体的な例を挙げて説明する。ここでは、グリルGを用いた場合について例示する。グリルGは、上述したように、特定機能の1つとして、複数種の調理種別に対応し、当該調理種別に対応した加熱方法を設定して自動的に調理を行う自動調理機能を実行可能に構成されている。上述したように、グリルGは、オートモードに対応した調理機能として、“あたため”、“魚焼き”、“焼き加減設定”、“アラカルト調理”の4つの機能を有している。そして、アラカルト調理機能は、焼きいも、焼き鳥、ピザなど料理の種別を設定することによって自動的に調理を行う機能である。ここでは、自動調理機能の1つとしての“アラカルト調理”において、“鶏もも肉”が選択された場合を例として説明する。
ガスコンロ1Aには、既に主電源が投入されているものとする。また、説明を容易にするために、全ての加熱部Sが未使用の状態においてグリルGを使って自動調理機能を実行する場合を例示する。図16の上段右側に示すように、この時点において、天面表示部40には何も表示されていない。ユーザーは、スマートフォン5Aのアプリケーションを起動し、グリルGのリモートコントロール画面を表示操作部52に表示させる。図16の上段左側には、グリルGのリモートコントロールのトップ画面の一例が示されている。このトップ画面は、図7に示したグリル操作シート3gに対応する。即ち、マニュアルモードの操作キーに対応する操作標章の表示画面へ移行させる操作標章と、オートモードの3つの機能(あたため・魚焼き・アラカルト調理)の操作キー(j1,j2,j4)に対応する操作標章と、ダッチオーブン機能の操作キー(j6)に対応する操作標章が表示されている。
ここで、ユーザーが図16に示すように“アラカルト”の操作標章にタッチすると、上述したように遠隔操作情報が生成されてスマートフォン5Aからガスコンロ1Aへ送信される。この遠隔操作情報を受信したガスコンロ1Aの調理器制御装置10は、この遠隔操作情報を、グリル操作シート3gのアラカルトキーj4への操作に伴う操作情報(調理器側操作情報)として扱う。その結果、ガスコンロ1Aの天面表示部40の表示は、図13に例示したような調理種別の選択画面へと遷移する(図16の右列参照)。遠隔操作情報を送信したスマートフォン5Aは、この遠隔操作情報に基づいて天面表示部40の表示が遷移することが明らかであるから、同様にアラカルト調理の調理種別の選択画面へと遷移する(図16の左列参照)。つまり、スマートフォン5Aの表示操作部52とガスコンロ1Aの天面表示部40との表示内容は同期して遷移する。
つまり、端末側報知制御部85は、複数種の調理種別を選択するための操作標章を含む表示画像を、調理種別選択画面として表示操作部52に表示させる。遠隔操作情報生成部73は、複数種の調理種別を選択する機能を実行中であることを含む情報を含んで遠隔操作情報を生成し、端末側通信制御部59は、その遠隔操作情報を送信する。調理器側報知制御部14は、その遠隔操作情報に基づいて、複数種の調理種別を選択する表示を天面表示部40(調理器側報知部4)に表示させる。
尚、ここではスマートフォン5Aの表示操作部52の表示が、スマートフォン5Aの自発的な判定によって遷移する例を示したが、受動的な判定によって遷移してもよい。即ち、天面表示部40の表示が遷移したという情報を含む運転状態情報をガスコンロ1Aが送信し、その運転状態情報を受信したスマートフォン5Aが、その運転状態情報に基づいて表示操作部52の表示を遷移させてもよい。これは、以下の説明においても同様である。
スマートフォン5Aにおけるアラカルト調理の調理種別の選択画面では、各調理種別が写真やイラストなどのグラフィックを用いて表示され、ユーザーが調理種別を選択する際に高い利便性を備えている。グリル操作シート3g及び天面表示部40を利用する場合には、アラカルトキーj4が押されるたびに、調理種別が切り替わる。例えば、アラカルトキーj4が押されるたびに、焼きいも→焼きナス→鶏もも肉→・・・の順に調理種別が切り替わる。一方、表示操作部52を利用する場合には、調理種別が示された操作標章をユーザーがタッチすることによって調理種別が選択される。
調理種別が選択されると、遠隔操作情報が生成されてガスコンロ1Aへ送信される。また、表示操作部52の表示は、焼き加減の設定が可能な次の画面へと遷移する(図17左列参照)。上述したように、遠隔操作情報を受信したガスコンロ1Aの調理器制御装置10は、この遠隔操作情報を、グリル操作シート3gへの操作に伴う操作情報(調理器側操作情報)として扱い、天面表示部40の表示も遷移する(図17の右列参照)。
つまり、表示操作部52に表示された操作標章に対するユーザーの操作指示に基づいて、複数種の調理種別の1つが選択された場合、端末側報知制御部85は、選択された調理種別に応じて表示画像を変更する。また、遠隔操作情報生成部73は、その調理種別が選択されたことを示す情報を含んで遠隔操作情報を生成し、端末側通信制御部59は、その遠隔操作情報を送信する。調理器側報知制御部14は、その遠隔操作情報に基づいて、選択された調理種別を示す表示を天面表示部40(調理器側報知部4)に表示させる。
尚、表示操作部52は、天面表示部40に比べてより詳細な内容を表示することができる。図17に例示するように、焼き加減の設定画面においては、グリル焼き網g3への材料の配置方法や、調理に要する時間の目安、出来上がりの予想時刻なども表示されている。これらは、説明情報生成部62において生成された説明情報に基づいて表示される。これにより、ユーザーは取扱説明書等を参照することなく、アラカルト調理の設定を行うことが可能である。
グリル操作シート3g及び天面表示部40を利用する場合には、焼き加減キーj3が押されるたびに、焼き加減の設定が、標準→強め→弱め→標準→・・・と切り替わる。表示操作部52を利用する場合には、図17に示すように、スライドバー型の操作標章をユーザーがスライドさせることによって焼き加減が設定される。操作標章への操作により、遠隔操作情報が生成され、ガスコンロ1Aへ送信される。調理種別及び焼き加減の設定が完了した後、例えばユーザーがグリル操作シート3gの点火/消火キーj0を押すと、グリルGが点火する。グリルGは、設定された内容に従って、自動的に調理を行う。スマートフォン5Aを用いて点火する場合には、図18に示すように、表示操作部52に表示された操作標章にユーザーがタッチすることによって、遠隔操作情報が生成されてガスコンロ1Aに送信される。調理器制御装置10は、この遠隔操作情報に基づいてグリルGに点火する。
グリルGに点火されると、ガスコンロ1Aの天面表示部40の表示は選択画面から動作状態を示す画面へと遷移する(図18右列参照)。選択画面では、天面表示部40のグリル状態表示領域44を拡大するために、表示面分割する分割線が奥行き方向Yにおいて奥側に移動している。調理が開始されると、分割線は奥行き方向Yにおいて手前側に戻る。同様に、スマートフォン5Aの表示操作部52の表示も、動作状態を示す画面へと遷移する(図18右列参照)。尚、自動調理機能が実行されている場合であっても、グリル操作シート3gの点火/消火キーj0を押すと、グリルGを消火することができる。この操作に対応する遠隔操作情報の生成及び送信ができるように、スマートフォン5Aの表示操作部52には、自動調理機能の実行中に、“グリル消火”の操作標章が表示される。
調理が完了すると、ガスコンロ1Aは焼き上がりを示す情報(実行状態情報)を含む運転状態情報を生成する。図19に示すように、この運転状態情報に基づいて、調理器制御装置10は天面表示部40のグリル状態表示領域44を拡大して調理完了を報知する。また、調理器制御装置10はスマートフォン5Aにその運転状態情報を送信する。この運転状態情報を受け取ったスマートフォン5Aも、表示操作部52を介して調理完了を報知する。
以上説明したように、加熱調理システム9は、スマートフォン5Aを用いてガスコンロ1Aをリモートコントロールする際に、スマートフォン5Aの表示操作部52に表示される画面と、ガスコンロ1Aのコンロ操作部3や天面表示部40とが同期した内容となるように構成されている。図16〜図19を参照して上述したように、ガスコンロ1Aよりもスマートフォン5Aにおける表示の方が詳細であり、情報量も多い。従って、自動調理機能について不慣れなユーザーは、スマートフォン5Aをリモートコントローラ、あるいはガスコンロ1Aのコンロ操作部3の1つとして利用することによって、円滑な操作が可能となる。一方、操作に慣れた場合には、スマートフォン5Aを利用した段階的なGUIが煩わしくなる可能性がある。
しかし、加熱調理システム9は、スマートフォン5Aの表示操作部52に表示される画面と、ガスコンロ1Aのコンロ操作部3や天面表示部40とが同期した内容となるように構成されている。従って、スマートフォン5Aを利用して操作する場合と、直接ガスコンロ1Aを操作する場合とで、ユーザーの操作性に大きな差異が発生しないように構成されている。つまり、何れを用いて操作してもユーザーは違和感を覚えにくい。その結果、初心者のユーザーがスマートフォン5Aを利用して操作に慣れ、直接ガスコンロ1Aを操作できるように円滑に支援することができる。
本発明は、被加熱物を加熱する加熱調理器と、当該加熱調理器とワイヤレス通信網を介して通信可能な携帯情報端末とを有する加熱調理システムに利用することができる。また、被加熱物を加熱する加熱調理器と、ワイヤレス通信網を介して通信可能な携帯情報端末において、実行される加熱調理システム用アプリケーションプログラムに利用することができる。
1 :加熱調理器
1A :ガスコンロ(加熱調理器)
3 :コンロ操作部(調理器操作部)
3b :バーナー操作シート(調理器操作部)
3g :グリル操作シート(調理器操作部)
3m :操作パネル(調理器操作部)
3s :操作シート(調理器操作部)
4 :調理器側報知部
5 :携帯情報端末
5A :スマートフォン(携帯情報端末)
9 :加熱調理システム
11 :調理器制御部
12 :調理器側操作情報取得部
13 :運転状態情報生成部
19 :調理器側通信制御部
40 :天面表示部(調理器側報知部)
51 :HMI制御部
52 :表示操作部(端末側表示部)
59 :端末側通信制御部
61 :運転状態情報取得部
63 :端末側報知情報生成部
73 :遠隔操作情報生成部
83 :標章生成部
85 :端末側報知制御部
B :バーナー(加熱部)
BB :後バーナー(加熱部)
BL :左バーナー(加熱部)
BR :右バーナー(加熱部)
G :グリル(加熱部)
N :ワイヤレス通信網
P :被加熱物
S :加熱部

Claims (4)

  1. 被加熱物を加熱する加熱調理器と、当該加熱調理器とワイヤレス通信網を介して通信可能な携帯情報端末とを有する加熱調理システムであって、
    前記加熱調理器は、
    前記被加熱物を加熱する加熱部と、
    前記加熱部に対する複数種の特定機能の選択情報及び前記特定機能における設定情報の少なくとも一方を含む操作情報を取得する操作情報取得部と、
    前記選択情報及び前記設定情報を入力するためにユーザーにより操作される調理器操作部と、
    前記ユーザーが前記調理器操作部で入力した前記選択情報及び前記設定情報を設定するための操作情報に基づいて前記特定機能の夫々に対応する制御を行う調理器制御部と、
    前記加熱調理器の運転状態を示す情報であって、前記選択情報、前記設定情報、前記特定機能の実行状態を示す実行状態情報の少なくとも1つを含む運転状態情報を生成する運転状態情報生成部と、
    前記ユーザーが前記調理器操作部で入力した前記操作情報及び前記運転状態情報生成部が生成した前記運転状態情報の少なくとも一方に基づいて、前記特定機能の実行状態を含む前記加熱調理器の状態を、調理器側報知部を介して少なくとも視覚的に報知する調理器側報知制御部と、を備え、
    前記携帯情報端末は、
    文字情報及びグラフィック情報を表示可能な端末側表示部と、
    少なくとも前記加熱調理器の前記調理器操作部に対応する操作標章を当該グラフィック情報として生成する標章生成部と、
    前記操作標章を含む表示画像を生成して、前記端末側表示部に表示させる端末側報知制御部と、
    前記端末側表示部に表示された前記操作標章に対する前記ユーザーの操作指示に基づいて、前記加熱調理器に対する遠隔操作情報を生成する遠隔操作情報生成部と、
    少なくとも前記遠隔操作情報を、前記ワイヤレス通信網を介して前記加熱調理器へ送信する端末側通信制御部と、を備え、
    前記加熱調理器は、少なくとも前記遠隔操作情報を、前記ワイヤレス通信網を介して受信する調理器側通信制御部をさらに備え、
    前記操作情報取得部は、前記調理器側通信制御部が受信した前記遠隔操作情報を前記操作情報として取得し、
    前記調理器制御部は、前記遠隔操作情報を前記ユーザーが前記調理器操作部で入力した前記操作情報と擬制して、前記特定機能を実行可能に構成され、
    前記端末側報知制御部は、前記調理器側報知制御部における前記操作情報と擬制された前記遠隔操作情報に基づいた表示内容に対応させて表示画像を生成して、前記端末側表示部に表示させ、当該表示画像は、前記調理器側報知部における表示内容に対応する前記操作部の操作キーに対応する表示画像を含む、
    加熱調理システム。
  2. 前記加熱調理器は、前記特定機能の1つとして、複数種の調理種別に対応し、当該調理種別に対応した加熱方法を設定して自動的に調理を行う自動調理機能を有し、
    前記端末側報知制御部は、前記複数種の調理種別を選択するための前記操作標章を含む前記表示画像を、調理種別選択画面として表示させ、
    前記遠隔操作情報生成部は、前記複数種の調理種別を選択する機能を実行中であることを含む情報を含んで前記遠隔操作情報を生成し、
    前記調理器側報知制御部は、当該遠隔操作情報に基づいて、前記複数種の調理種別を選択する表示を前記調理器側報知部に表示させる請求項1に記載の加熱調理システム。
  3. 前記端末側表示部に表示された前記操作標章に対する前記ユーザーの操作指示に基づいて、前記複数種の調理種別の1つが選択された場合、
    前記端末側報知制御部は、選択された前記調理種別に応じて前記表示画像を変更し、
    前記遠隔操作情報生成部は、当該調理種別が選択されたことを示す情報を含んで前記遠隔操作情報を生成し、
    前記調理器側報知制御部は、前記遠隔操作情報に基づいて、選択された当該調理種別を示す表示を前記調理器側報知部に表示させる請求項2に記載の加熱調理システム。
  4. ユーザーにより操作される操作キーを備えた調理器操作部を介して入力される情報であって、被加熱物を加熱する加熱部に対する複数種の特定機能の選択情報及び前記特定機能における設定情報の少なくとも一方を含む情報である操作情報に基づいて、前記特定機能の夫々に対応する制御を行う調理制御部と、運転状態を示す情報であって、前記選択情報、前記設定情報、前記特定機能の実行状態を示す実行状態情報の少なくとも1つを含む運転状態情報を生成する運転状態情報生成部と、前記ユーザーが前記調理器操作部で入力した前記操作情報及び前記運転状態情報生成部が生成した前記運転状態情報の少なくとも一方に基づいて、前記特定機能の実行状態を含む状態を、調理器側報知部を介して視覚的に報知する調理器側報知制御部とを有した加熱調理器と、ワイヤレス通信網を介して通信可能な携帯情報端末であって、文字情報及びグラフィック情報を表示可能な端末側表示部を有する当該携帯情報端末において、コンピュータに実現させる加熱調理システム用アプリケーションプログラムであって、
    少なくとも前記加熱調理器の前記調理器操作部に対応する操作標章を当該グラフィック情報として生成する標章生成機能と、
    前記操作標章を含む表示画像を生成して、前記端末側表示部に表示させる端末側報知制御機能と、
    前記端末側表示部に表示された前記操作標章に対する前記ユーザーの操作指示に基づいて、前記加熱調理器に対する遠隔操作情報を生成する遠隔操作情報生成機能と、
    少なくとも前記遠隔操作情報を、前記ワイヤレス通信網を介して前記加熱調理器へ送信する端末側送信機能を有する端末側通信制御機能と、
    をコンピュータに実現させ、
    前記加熱調理器が、少なくとも前記遠隔操作情報を、前記ワイヤレス通信網を介して受信し、前記遠隔操作情報を前記操作情報として取得して、前記特定機能を実行可能に構成されている場合において、
    前記端末側報知制御機能が、前記調理器側報知部における前記操作情報と擬制された前記遠隔操作情報に基づいた表示内容に対応させて表示画像を生成し、当該表示画像は、前記調理器側報知部における表示内容に対応する前記操作部の操作キーに対応する表示画像を含めて、前記端末側表示部に表示させる機能である、
    加熱調理システム用アプリケーションプログラム。
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