JP6610159B2 - 薄膜キャパシタ - Google Patents

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Description

本発明は薄膜キャパシタに関する。
電子機器内に許容される電子部品の実装スペースは、電子機器の小型化とともに、縮小の傾向にある。キャパシタ(我が国では、多くの場合「コンデンサ」とも称する。)は、多くの電子機器に搭載される電子部品であるところ、やはり小型化や薄型化が必須である。薄膜キャパシタは、従来の厚膜法による積層セラミックキャパシタと比べ誘電体層や絶縁膜が薄く、より低背化が可能である。そのため、薄膜キャパシタは低背且つ小スペースへ実装される電子部品として期待されている。さらに、電子回路基板に埋め込まれたキャパシタも近年になり開発されてきている。(特許文献1〜4参照)。
特開2004−14573号公報 特開2006−100603号公報 特開2007−42989号公報 特開2008−218481号公報
樹脂製の電子回路基板内に薄膜キャパシタを埋め込む方法としては、硬化前の樹脂基板に薄膜キャパシタを実装した後、硬化前の樹脂シートで薄膜キャパシタを挟み、100℃〜200℃の温度にて熱間プレスすることで樹脂を硬化させ、基板内に薄膜キャパシタを埋め込む方法がある。しかしながら、埋め込みの際のプレス工程にて、薄膜キャパシタの誘電体層に不均一な応力が加わり、誘電体層にクラックが生じ、埋め込んだ薄膜キャパシタの耐湿負荷信頼性が低下することがあった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、電子回路基板内に埋め込んだ場合にも、優れた耐湿負荷信頼性を有する薄膜キャパシタを提供することを目的とする。
本発明は、第1電極層と、第2電極層を含む外層と、上記第1電極層及び上記第2電極層の間にある誘電体層と、を備える薄膜キャパシタである。上記第1電極層は、上記第1電極層と上記誘電体層との界面及び上記第1電極層の表面間の距離が最大となる1又は複数の領域Bを有し、上記外層は、上記界面及び上記外層の表面間の距離が最大となる1又は複数の領域T、及び、上記界面及び上記外層の表面間の距離が最大とならない1又は複数の領域tを有する。全ての上記領域Bを上記界面と平行な面に投影した投影面積をSHbとし、全ての上記領域Tを上記界面と平行な面に投影した投影面積をSHtとし、上記第1電極層、上記外層及び上記誘電体層を上記界面と平行な面に投影した投影面積をSとしたとき、上記SHb及びSが下記式(1)を満たし、上記SHt及びSが下記式(2)を満たす。
60%≦(SHb/S) (1)
60%≦(SHt/S) (2)
上記構成を備える薄膜キャパシタは、電子回路基板内に埋め込んだ場合にも、優れた耐湿負荷信頼性を有することができる。
上記薄膜キャパシタにおいて、上記外層が上記領域Tを複数有し、上記1又は複数の領域tのうちの上記領域T間に存在するものをそれぞれ領域toutとし、各上記領域toutの最大幅のうちの最大値をLtoutとしたとき、上記SHt及びLtoutが下記式(3)を満たすことができる。
10≦(SHt1/2/Ltout≦2500 (3)
また、上記1又は複数の領域tのうちの各上記領域T内に存在するものをそれぞれ領域tinとし、各上記領域tinの最大径のうちの最大値をLtinとしたとき、上記SHt及びLtinが下記式(4)を満たすことができる。
10≦(SHt1/2/Ltin≦2500 (4)
また、上記第1電極層は、上記界面及び上記第1電極層の表面間の距離が最大とならない1又は複数の領域bをさらに有することができる。
さらに、上記第1電極層が上記領域Bを複数有し、上記1又は複数の領域bのうちの上記領域B間に存在するものをそれぞれ領域boutとし、上記各領域boutの最大幅のうちの最大値をLboutとしたとき、上記SHb及びLboutが下記式(5)を満たすことができる。
10≦(SHb1/2/Lbout≦2500 (5)
さらに、上記1又は複数の領域bのうちの各上記領域B内に存在するものをそれぞれ領域binとし、各上記領域binの最大径のうちの最大値をLbinとしたとき、上記SHb及びLbinが下記式(6)を満たすことができる。
10≦(SHb1/2/Lbin≦2500 (6)
薄膜キャパシタが上記式(3)〜(6)を満たすことにより、耐湿負荷信頼性をより向上させることができる。
上記薄膜キャパシタにおいて、上記外層はさらに別の誘電体層及び別の電極層を含むことが好ましい。
薄膜キャパシタが上記構成を備えることにより、薄膜キャパシタの容量値を向上させることができる。
上記薄膜キャパシタにおいて、上記1又は複数の領域Bにおける上記界面に垂直な方向に露出する面を構成する材料の熱膨張係数をαHbとし、上記1又は複数の領域Tにおける上記界面に垂直な方向に露出する面を構成する材料の熱膨張係数をαHtとし、上記誘電体層の熱膨張係数をαとしたとき、上記αHb及びαが下記式(7)を満たし、上記αHt及びαが下記式(8)を満たすことができる。
(|α−αHb|/α)≦50% (7)
(|α−αHt|/α)≦50% (8)
薄膜キャパシタが上記式(5)及び上記式(6)を満たすことにより、耐湿負荷信頼性を一層向上させることができる。
上記薄膜キャパシタにおいて、上記第1電極層が金属箔であることができる。
薄膜キャパシタが上記構成を備えることにより、薄膜キャパシタの厚さを小さくし、薄膜キャパシタを電子回路基板中に埋め込むことがより容易となる。
本発明によれば、薄膜キャパシタを電子回路基板内に埋め込む際のプレス工程においても、誘電体層への不均一な応力集中を抑制することが可能となり、誘電体層のクラックの発生を抑制することが可能となる。このため、電子回路基板内に埋め込んだ場合にも、優れた耐湿負荷信頼性を有する薄膜キャパシタを提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図である。 本発明の第一実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。 図1及び図2のIII−III線に沿う縦断面図である。 図1及び図2のIV−IV線に沿う縦断面図である。 図1及び図2のV−V線に沿う縦断面図である。 本発明の第二実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図である。 本発明の第二実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。 図6及び図7のVIII−VIII線に沿う縦断面図である。 本発明の第三実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図である。 本発明の第三実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。 図9及び図10のXI−XI線に沿う縦断面図である。 本発明の第四実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図である。 本発明の第四実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。 図12及び図13のXIV−XIV線に沿う縦断面図である。 本発明の第五実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図である。 本発明の第五実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。 図15及び図16のXVII−XVII線に沿う縦断面図である。 本発明の薄膜キャパシタを用いて得られるキャパシタデバイスの概略断面図である。 実施例1〜6及び比較例1で作製された薄膜キャパシタの概略上面図である。 実施例7及び比較例2〜3で作製された薄膜キャパシタの概略上面図である。 実施例8〜9で作製された薄膜キャパシタの概略上面図である。 実施例1〜9及び比較例1〜3で作製された薄膜キャパシタの概略下面図である。 図19及び図22のXXIII−XXIII線に沿う縦断面図である。 図20及び図22のXXIV−XXIV線に沿う縦断面図である。 図21及び図22のXXV−XXV線に沿う縦断面図である。 実施例10〜15及び比較例4で作製された薄膜キャパシタの概略上面図である。 実施例10〜15及び比較例4で作製された薄膜キャパシタの概略下面図である。 図26及び図27のXXVIII−XXVIII線に沿う縦断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、以下の実施形態は本発明の技術的範囲に属する態様の一つを例示するものである。なお、各図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。
[薄膜キャパシタ]
(第一実施形態)
図1は本発明の第一実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図であり、図2は本発明の第一実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。図3は図1及び図2のIII−III線に沿う縦断面図であり、図4は図1及び図2のIV−IV線に沿う縦断面図であり、図5は図1及び図2のV−V線に沿う縦断面図である。
第一実施形態において、薄膜キャパシタ20は、下部電極層(第1電極層)1と、上部電極層(第2電極層)3を含む外層12と、下部電極層1及び上記上部電極層3の間に設けられた誘電体層2とを備える。本実施形態では、外層12は上部電極層3のみを含む。
下部電極層1は、下部電極層1と誘電体層2との界面I、及び下部電極層1の表面(厚み方向に外部に露出する表面)間の距離Hが最大となる、複数の領域Bを有する。下部電極層1は、界面I及び下部電極層1の表面間の距離が最大とならない、凹部としての領域bを有する。具体的には、下部電極層1は、領域bの一部として、複数の領域B間に存在して、誘電体層2まで貫通する溝6を有する。また、下部電極層1は、領域bの一部として、1つの領域B内に存在して、誘電体層2まで貫通する貫通孔7を有する。なお、下部電極層1は、領域Bを1つのみ有していてもよい。また、下部電極層1は、領域bを複数有していてもよく、領域bを1つのみ有していてもよい。
外層12(上部電極層3)は、下部電極層1と誘電体層2との界面I、及び外層12(上部電極層3)の表面(厚み方向に外部に露出する表面)間の距離Hが最大となる、複数の領域Tを有する。外層12は、界面I及び外層12の表面間の距離が最大とならない、凹部としての複数の領域tを有する。具体的には、外層12(上部電極層3)は、領域tの一部として、複数の領域T間に存在して、誘電体層2まで貫通する溝4を有する。また、外層12(上部電極層3)は、領域tの一部として、1つの領域T内に存在して、誘電体層2まで貫通する貫通孔5を有する。なお、外層12は、領域Tを1つのみ有していてもよく、領域tを1つのみ有していてもよい。
第一実施形態に係る薄膜キャパシタ20では、下部電極層1及び上部電極層3がともにパターンニングされて上述のような領域B及び領域b、又は、領域T及び領域tを有する構造を形成している。すなわち、図1及び図3〜図5において、誘電体層2上に上部電極層3がパターンとして残っている部分が領域Tを構成し、誘電体層2上に上部電極層3が残っていない部分が上記領域tを構成する。また、図2〜図5において、誘電体層2上に下部電極層1がパターンとして残っている部分が上記領域Bを構成し、誘電体層2上に下部電極層1が残っていない部分が上記領域bを構成する。
第一実施形態に係る薄膜キャパシタ20では、下記式(1)及び(2)が満たされる。
60%≦(SHb/S) (1)
60%≦(SHt/S) (2)
上記式(1)及び(2)において、Sは薄膜キャパシタ20、すなわち、下部電極層1、外層12(上部電極層3)、及び誘電体層2を下部電極層1と誘電体層2との界面Iと平行な面に投影した投影面積である。本実施形態では、図1及び図2における、薄膜キャパシタ20の縦辺の長さLと横辺の長さLとの積からSを計算することができる。式(1)において、SHbは全ての領域Bを界面Iと平行な面に投影した投影面積である。式(2)において、SHtは全ての領域Tを界面Iと平行な面に投影した投影面積である。
「SHb/S」の値(以下、SHb/S比(%)と言うことがある)及び「SHt/S」の値(以下、SHt/S比(%)と言うことがある)が上記範囲にあることにより、薄膜キャパシタの全体の厚さを均一にすることができる。このため、薄膜キャパシタ20を埋め込んだ基板(例えば、半導体素子用支持基板)を製造する際に、半硬化樹脂シート間に挟んだ薄膜キャパシタを加熱しながらプレスする時の応力が厚みと垂直な面内方向において誘電体層2に均一に加わり、クラックの発生を抑制することが可能となる。
誘電体層2中のクラックの発生を抑制した結果、薄膜キャパシタ埋め込み基板として優れた耐湿負荷信頼性を得ることが可能となる。さらに、樹脂基板内に埋め込む場合だけでなく、薄膜キャパシタ20の製造中、薄膜キャパシタを用いた電子デバイスの製造中、及び、薄膜キャパシタの使用中における、温度変化や熱膨張の発生等によって、異常な応力が誘電体層2に加わることも抑制され、薄膜キャパシタ20は樹脂基板に埋め込まれなくても、良好な特性及び耐湿負荷信頼性を有することができる。
同様の観点から、上記式(1)におけるSHb/S比(%)は70%以上であることができ、80%以上であることができ、90%以上であることができる。上記式(2)におけるSHt/S比(%)は70%以上であることができ、80%以上であることができ、90%以上であることができる。
また、SHt/S比(%)は100%未満であればよく、99.8%以下であってもよい。SHb/S比(%)は100%でもよいが、100%未満でもよい。
第一実施形態に係る薄膜キャパシタ20では、図1に示すように、外層12が領域Tを複数有し、複数ある領域tのうちの領域T間に存在するもの(溝4)をそれぞれ領域toutとし、各領域toutの最大幅のうちの最大値をLtoutとしたとき、SHt及びLtoutが下記式(3)を満たすことが好ましい。なお、本実施形態では、連結した1つの領域toutのみを有するが、孤立した複数の領域toutを有してもよい。
10≦(SHt1/2/Ltout≦2500 (3)
また、複数の領域tのうちの各領域T内に存在するもの(貫通孔5)をそれぞれ領域tinとし、各領域tinの最大径のうちの最大値をLtinとしたとき、SHt及びLtinが下記式(4)を満たすことが好ましい。
10≦(SHt1/2/Ltin≦2500 (4)
図1及び図3〜5において、溝4が領域toutに対応し、貫通孔5が領域tinに対応し、溝4(領域tout)は各領域T間を隔て、貫通孔5(領域tin)はいずれかの領域T内に存在する。
領域tout(溝4)の幅(上記領域T間の間隔)は、領域toutを挟んで隣り合う一方の領域Tの外周上の各点と、他方の領域Tの外周上の点との最短距離であって、各領域Tの外周上の点毎に定義される。領域tout(溝4)の最大幅はこれらの幅のうちの最も長いものであり、Ltoutは各領域toutの最大幅のうちの最大値である。
領域tin(貫通孔5)の最大径は、各領域tin(貫通孔5)毎に定義される。
「(SHt1/2/Ltout」又は「(SHt1/2/Ltin」が2500以下であることにより、各領域Tのエッジ部分のライン&スペース形成の制御が容易となり、また、エッチング不良を減らすことが可能となることで薄膜キャパシタ20のパターン不良が減少する傾向がある。そのため、薄膜キャパシタ20の耐湿環境下における、下部電極層1と上部電極層3との間の金属イオンのマイグレーションが減少し、耐湿負荷信頼性が向上する傾向がある。「(SHt1/2/Ltout」又は「(SHt1/2/Ltin」が10以上であることにより、薄膜キャパシタ20の全体の厚さをより均一にすることができ、薄膜キャパシタ20の耐湿負荷信頼性が向上する傾向がある。したがって10≦(SHt1/2/Ltout≦2500、10≦(SHt1/2/Ltin≦2500であることが好ましい。
「(SHt1/2/Ltout」の上限値は1000であってもよく、100であってもよい。「(SHt1/2/Ltin」の上限値は1000であってもよく、100であってもよい。
また、「(SHt1/2/Ltout」の下限値は20であってもよく、30であってもよく、40であってもよい。「(SHt1/2/Ltin」の下限値は20であってもよく、30であってもよく、40であってもよい。
第一実施形態に係る薄膜キャパシタ20では、図2に示すように、下部電極層1が領域Bを複数有し、複数ある領域bのうちの領域B間に存在するもの(溝6)をそれぞれ領域boutとし、各領域boutの最大幅のうちの最大値をLboutとしたとき、SHb及びLboutが下記式(5)を満たすことが好ましい。なお、本実施形態では、連結した1つの領域boutのみを有するが、孤立した複数の領域boutを有してもよい。
10≦(SHb1/2/Lbout≦2500 (5)
また、複数の領域bのうちの各領域B内に存在するもの(貫通孔7)をそれぞれ領域binとし、各領域binの最大径のうちの最大値をLbinとしたとき、SHb及びLbinが下記式(6)を満たすことが好ましい。
10≦(SHb1/2/Lbin≦2500 (6)
図2〜5において、溝6が領域boutに対応し、貫通孔7が領域binに対応し、溝6(領域bout)は各領域B間を隔て、貫通孔7(領域bin)はいずれかの領域B内に存在する。
領域bout(溝6)の幅(上記領域B間の間隔)は、領域boutを挟んで隣り合う一方の領域Bの外周上の各点と、他方の領域Bの外周上の点との最短距離であって、各領域Bの外周上の点毎に定義される。領域bout(溝6)の最大幅はこれらの幅のうちの最も長いものであり、Lboutは各領域boutの最大幅のうちの最大値である。
領域bin(貫通孔7)の最大径は、各領域bin(貫通孔7)毎に定義される。
「(SHb1/2/Lbout」又は「(SHb1/2/Lbin」が2500以下であることにより、各領域Tのエッジ部分のライン&スペース形成の制御が容易となり、また、エッチング不良を減らすことが可能となることで薄膜キャパシタ20のパターン不良が減少する傾向がある。そのため、薄膜キャパシタ20の耐湿環境下における、下部電極層1と上部電極層3との間の金属イオンのマイグレーションが減少し、耐湿負荷信頼性が向上する傾向がある。「(SHb1/2/Lbout」又は「(SHb1/2/Lbin」が10以上であることにより、薄膜キャパシタ20の全体の厚さをより均一にすることができ、薄膜キャパシタ20の耐湿負荷信頼性が向上する傾向がある。
「(SHb1/2/Lbout」の上限値は1000であってもよく、100であってもよい。「(SHb1/2/Lbin」の上限値は1000であってもよく、100であってもよい。
また、「(SHb1/2/Lbout」の下限値は20であってもよく、30であってもよく、40であってもよい。「(SHb1/2/Lbin」の下限値は20であってもよく、30であってもよく、40であってもよい。
本実施形態では、図2に示すように、下部電極層1の領域Bの1つは、溝6を間に挟んで他の領域Bを取り囲む枠状のエッジ部Eである。上記エッジ部Eの幅Eは、例えば、1〜20mmである。また、図1に示すように、上部電極層3の領域Tの1つは、溝4を間に挟んで他の領域Tを取り囲む枠状のエッジ部Eである。上記エッジ部の幅Eは、例えば、1〜20mmである。領域B及び領域Tが上記範囲でエッジ部Eを有することにより、薄膜キャパシタ20の製造中、薄膜キャパシタ20を用いた電子デバイスの製造中に、誘電体層2に異常な応力が加わりにくくなる傾向がある。
本実施形態の薄膜キャパシタ20において、下記式(7)及び下記式(8)が満たされることが好ましい。
(|α−αHb|/α)≦50% (7)
(|α−αHt|/α)≦50% (8)
上記式(7)及び上記式(8)において、αは誘電体層2の熱膨張係数を示す。上記式(7)において、αHbは複数の領域Bにおける界面Iに垂直な方向に露出する面を構成する材料の熱膨張係数を示す。上記式(8)において、αHtは複数の領域Tにおける界面Iに垂直な方向に露出する面を構成する材料の熱膨張係数を示す。「(|α−αHb|/α)」の値(以下、αHb/α比(%)と言うことがある)及び「(|α−αHt|/α)」の値(以下、αHt/α比(%)と言うことがある)がともに50%以下であることにより、耐湿負荷信頼性がより向上する傾向がある。
下部電極層1の材料は、例えば、金属、金属酸化物、導電性有機材料等の導電性材料から選択される。本実施形態において、下部電極層1は薄膜キャパシタ20の電極の機能を有するが、さらに基材の機能を有していてもよい。このような機能を有する下部電極層1としては、例えば、金属箔が用いられる。金属箔としては、例えば、Ni箔、Cu箔、Al箔等が挙げられる。金属箔は、Niを少なくとも含有する合金箔であってもよく、Pt等の貴金属を含有する合金箔であってもよい。金属箔は、薄化が容易であり、柔らかい性質を有する。このため、下部電極層1として金属箔を用いることにより、得られる薄膜キャパシタ20は厚さが小さく、半導体素子の支持基板中に埋め込むことが容易となり、埋込型半導体装置用として好適である。下部電極層1はパターニングされ、複数の電極層を構成してもよい。また、下部電極層1は、Si基板又はセラミック基板上に成膜されたものであってもよい。下部電極層1は誘電体層2と同程度の熱膨張係数を有することが好ましい。このような観点から、下部電極層1は金属箔であることが好ましい。
下部電極層1の厚さは、10μm〜100μmであることが好ましく、10μm〜50μmであることがより好ましい。下部電極層1の厚さが100μm以下であることにより、薄膜キャパシタを薄くすることができ、薄膜キャパシタ20は埋込型半導体装置用として好適となる。また、下部電極層1の厚さが10μm以上であることにより、薄膜キャパシタ20に十分な機械的強度を付与できる傾向がある。
誘電体層2は高誘電率を有しているものであればよく、例えば、ABOで表されるペロブスカイト構造を有する酸化物が挙げられる。ここで、上記ペロブスカイト構造において、AはBa、Sr、Ca等のアルカリ土類金属を少なくとも1つ含むことが好ましい。BはTi、Zr、Sn、Hf等を少なくとも1つを含むことが好ましい。ここで、yはA元素成分とB元素成分の比を表し、0.95以上1.05以下であることが好ましい。yが上記範囲内にあることにより、誘電体層2が高誘電率を有しやすくなる。さらに、上記ペロブスカイト構造には、Mn;Mg;Nb、Ta、V等の5価金属;Y、Ho、Dy等の希土類元素;及びAlが添加されていてもよい。ペロブスカイト構造に、これらの元素が添加されることにより、誘電体層2の絶縁抵抗や高温負荷信頼性をより向上させることができる。誘電体層2の形成方法は、SolGelやMOD(Metal Organic Decomposiotn)等の化学溶液法、スパッタリングやPLD(Pulse Laser Deposition)等の気相法、MOCVD、及び、蒸着法のいずれであってもよい。下部電極層1及び上部電極層3間の誘電体層2の厚さは100nm〜1000nmであることが好ましい。誘電体層2の厚さが100nm以上であることにより、十分な絶縁抵抗が得られる傾向がある。誘電体層2の厚さが1000nm以下であることにより、十分な容量値が得られる傾向がある。
上部電極層3には下部電極層1と同様の材料を用いることができる。上部電極層3の形成方法としては、誘電体層2の形成方法で挙げた方法や、めっき等が挙げられる。上部電極層3は単層であってもよく、複数層であってもよい。上部電極層3が複数層である場合、上部電極層3は、例えば、Ni層とCu層とからなる積層体であってもよい。上部電極層3の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましい。
(第二実施形態)
図6は本発明の第二実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図であり、図7は本発明の第二実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。図8は図6及び図7のVIII−VIII線に沿う縦断面図である。
第二実施形態に係る薄膜キャパシタ20は、下部電極層1がパターンニングされていない点で、第一実施形態に係る薄膜キャパシタと異なる。本実施形態の薄膜キャパシタ20では、下部電極層1がパターンニングされていないため、領域bが存在せず、上記SHb/S比は100%となる。
また、第二実施形態に係る薄膜キャパシタ20は、上部電極層3の貫通孔5の一部が階段状又はテーパー状に形成されている点で、第一実施形態に係る薄膜キャパシタと異なる。第一実施形態で述べたとおり、貫通孔5は界面(下部電極層1と誘電体層2との界面)I及び上部電極層3の表面間の距離が最大とならない領域tであり、各領域T内に存在する点から領域tinでもある。図8のように貫通孔5が階段状又はテーパー状である場合、領域t、tinは誘電体層2が露出した領域だけでなく、誘電体層2が露出していないステップ部、テーパー部などの領域をも含む。
本実施形態でも、外層12は上部電極層3のみを含み、薄膜キャパシタ20は上述の式(1)及び(2)を満足する。また、薄膜キャパシタ20は上述の式(3)〜(8)を満足することが好ましい。
(第三実施形態)
図9は本発明の第三実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図であり、図10は本発明の第三実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。図11は図9及び図10のXI−XI線に沿う縦断面図である。
第三実施形態に係る薄膜キャパシタ20は、外層12が上部電極層3以外に、絶縁層8、引出電極9、及び端子電極層10を含んでいる点で、第一実施形態に係る薄膜キャパシタと異なる。第三実施形態に係る薄膜キャパシタ20では、誘電体層2及び上部電極層3が絶縁層8で覆われており、上記絶縁層8上にパターンニングされた一対の端子電極層10が形成されている。一対の端子電極層10はそれぞれ下部電極層1及び上部電極層3と引出電極9を介して電気的に接続されている。
本実施形態において、図11に示すように、外層12において、界面(下部電極層1と誘電体層2との界面)Iとの距離Hが最大となる領域Tは、端子電極層10が形成されている領域である。したがって、図9及び図11において、絶縁層8上に端子電極層10がパターンとして残っている部分が上記領域Tを構成し、絶縁層8で覆われていない部分、及び絶縁層8上に端子電極層10が残っていない部分が上記領域tを構成する。領域tのうちの領域T間に存在する溝4が領域toutとなり、領域toutは幅の最大値Ltoutを有する。下部電極層1において、界面(下部電極層1と誘電体層2との界面)Iとの距離Hが最大となる領域Bは、第二実施形態と同様である。
絶縁層8としては、例えば、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂等の絶縁樹脂、又は、SiO等の無機物が好適に用いられる。絶縁層8の下部電極層1からの厚さは、誘電体層2と上部電極層3との厚さの合計よりも大きく、例えば、100μm以下とすることができる。
端子電極層10は導電性の観点から金属であることが好ましい。上記金属としては、例えば、Au、Ag、Pt、Cu等が用いられる。機械的強度と導電性の両立の観点から、端子電極層10はCuを主成分とする金属であることが好ましい。端子電極層10は表面にAu、Sn、Pd等からなる層を有していてもよい。端子電極層10の形成方法としてはめっき等が挙げられる。端子電極層10と絶縁層8との間には、適宜密着層が設けられていてもよい。上記密着層としては、例えば、Cr、Ti等の金属層が用いられる。端子電極層10の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましい。引出電極9は、金属、例えば、上部電極層3と同種の金属で構成され、絶縁層形成前に上部電極層3及び誘電体層2に貫通孔を開けて下部電極層1を露出させてから絶縁層8を形成し、その後絶縁層8に孔を開け、スパッタ等でシード層を形成後、電解めっき等で形成することができる。端子電極層10は誘電体層2と同程度の熱膨張係数を有することが好ましい。
本実施形態でも、薄膜キャパシタ20は上述の式(1)及び(2)を満足する。また、薄膜キャパシタ20は上述の式(3)〜(8)を満足することが好ましい。
(第四実施形態)
続いて、図12〜図14を参照して、第四実施形態を説明する。図12は本発明の第四実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図であり、図13は本発明の第四実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。図14は図12及び図13のXIV−XIV線に沿う縦断面図である。本実施形態が第三実施形態と異なる点は、外層12が、上記絶縁層8上であって一対の端子電極層10間にさらに追加絶縁層11を有することである。追加絶縁層11は、端子電極層10と同じ厚さを有し、したがって、追加絶縁層11は、端子電極層10とともに上記領域Tを構成する。領域tのうちの領域T間すなわち追加絶縁層11と端子電極層10との間に存在する溝4が領域toutとなり、領域toutは幅の最大値Ltoutを有する。
上記追加絶縁層11としては、例えば、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂等の絶縁樹脂が好適に用いられる。
本実施形態でも、薄膜キャパシタ20は上述の式(1)及び(2)を満足する。また、薄膜キャパシタ20は上述の式(3)〜(8)を満足することが好ましい。
なお、上記式(8)において、上記領域Tの表面を複数の物質が構成する場合には、αHtは、領域Tを構成する各材料の熱膨張係数と各材料の面積比率との積を、材料の数だけ足す、いわゆる、面積比を用いた熱膨張係数の重み付き平均であればよい。領域Bの表面を複数の材料が構成する場合も、αHbは同様に面積比を用いた重み付き平均であればよい。αHbの場合も同様に考えることができる。
(第五実施形態)
続いて、図15〜図17を参照して、第五実施形態に係る薄膜キャパシタ20について説明する。図15は本発明の第五実施形態に係る薄膜キャパシタの上面図であり、図16は本発明の第五実施形態に係る薄膜キャパシタの下面図である。図17は図15及び図16のXVII−XVII線に沿う縦断面図である。
第五実施形態に係る薄膜キャパシタ20は、上記外層12がさらに追加誘電体層2’、追加電極層1’、及び、追加電極層3’を含む点で第三実施形態に係る薄膜キャパシタと異なる。図17において、上部電極層3の上に、追加誘電体層2’、追加電極層1’、追加誘電体層2’、追加電極層3’、及び追加誘電体層2’がこの順に積層されている。下部電極層1及び追加電極層1’は引出電極9を介して電気的に接続されており、さらに2つの端子電極層10の一方とも電気的に接続されている。また、上部電極層3及び追加電極層3’は別の引出電極9を介して電気的に接続されており、さらに2つの端子電極層10の他方とも電気的に接続されている。誘電体層2及び各追加誘電体層2’は、上部電極層3、追加電極層1’及び追加電極層3’の横に回り込んで各電極層の側面を覆っている。
本実施形態では、下部電極層1上に形成された、誘電体層2、上部電極層3、追加誘電体層2’、追加電極層1’、追加誘電体層2’、追加電極層3’、及び、追加誘電体層2’の積層体を絶縁層8が被覆しており、さらに上記絶縁層8上にパターンニングされた端子電極層10が形成されている。薄膜キャパシタ20が上記構成を備えることにより、より高い容量値を得ることができる。
下部電極層1において、界面(下部電極層1と誘電体層2との界面)Iとの距離Hが最大となる領域Bは、第三実施形態と同様である。外層12において、界面(下部電極層1と誘電体層2との界面)Iとの距離Hが最大となる領域T及び領域tは、第三実施形態と同様である。
本実施形態でも、薄膜キャパシタ20は上述の式(1)及び(2)を満足する。また、薄膜キャパシタ20は上述の式(3)〜(8)を満足することが好ましい。
[キャパシタデバイス]
図18は、本発明の薄膜キャパシタを用いて得られるキャパシタデバイスの概略断面図である。図18において、上記キャパシタデバイス30は、基板22と、上記基板22内に埋め込まれた上記薄膜キャパシタ20とを備える。キャパシタデバイス30は薄膜キャパシタ埋め込み基板とも称する。上記キャパシタデバイス30上にはさらに能動素子を搭載することができる。基板22は、例えば、樹脂及びガラスクロスを含むプリプレグを硬化させることによって得られる。プリプレグとしては、特に限定されず、市販のプリプレグが用いられる。薄膜キャパシタ20は、2枚のプリプレグの間に配置され、薄膜キャパシタ20と2枚のプリプレグとを加熱加圧することにより、プリプレグ中の樹脂の流動及び硬化とともに薄膜キャパシタ20が基板22内に埋め込まれる。基板22の厚さは100〜5000μmであることが好ましく、500〜3000μmであることがより好ましい。
キャパシタデバイス30は、基板22内に、外部と薄膜キャパシタ20の種々の電極とを接続する図示しない配線構造を有することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[耐湿負荷試験評価方法]
2枚のプリプレグ(商品名:LAZ−6785GS−J、住友ベークライト社製)の間に、実施例及び比較例で得られた薄膜キャパシタを配置して、170℃で加熱しながら加圧することでプレプリグを硬化させ、薄膜キャパシタを基板内に埋め込んだ。引き続き、別のプレプリグを上面と下面に熱間プレスすることで積層した。薄膜キャパシタの上部電極層側及び下部電極層側の基板にレーザーでビアを形成し、上記ビア内に無電解めっきにてCuシード層を形成した。その後、上記ビア内及びビア上にCu電解めっきにて引出電極を形成し、さらに引出電極表面にAuをスパッタすることで、テスト基板を作製した。各実施例及び比較例に対して、テスト基板を100個ずつ作製した。各薄膜キャパシタにおいては、電極が複数に分割されている場合には各電極の要素に電圧が印加されるように引出電極を形成した。
(実施例1〜15及び比較例1〜4の場合)
上記テスト基板に内蔵された薄膜キャパシタの絶縁抵抗値(Ω)の初期値を、高抵抗計(商品名:4339B、Agilent社製)を使用して、DC4V、室温(25℃)の条件で測定した。その後、テスト基板を、温度85℃、湿度85%RHの高温高湿環境下で、DC4Vを印加しながら、2000時間耐湿負荷試験した。試験後、テスト基板内の薄膜キャパシタの絶縁抵抗値(Ω)を上記と同様の条件で測定し、試験後の絶縁抵抗値が初期値の1/50以上であったテスト基板を良品とした。全テスト基板中の良品の数を、耐湿負荷試験の評価結果とした。良品の数が80個以上であった場合に、優れた耐湿負荷信頼性を有しているものと判断した。
(実施例16〜19及び比較例5〜9の場合)
上記テスト基板に内蔵された薄膜キャパシタの絶縁抵抗値(Ω)の初期値を、高抵抗計(商品名:4339B、Agilent社製)を使用して、DC4V、室温(25℃)の条件で測定した。その後、テスト基板を、温度130℃、湿度85%RHの高温高湿環境下で、DC3.3Vを印加しながら、200時間耐湿負荷試験した(プレッシャークッカ試験)。試験後、テスト基板内の薄膜キャパシタの絶縁抵抗値(Ω)を上記と同様の条件で測定し、試験後の絶縁抵抗値が初期値の1/50以上であったテスト基板を良品とした。全テスト基板中の良品の数を、耐湿負荷試験の評価結果とした。良品の数が80個以上であった場合に、優れた耐湿負荷信頼性を有しているものと判断した。
(実施例20〜23の場合)
上記テスト基板に内蔵された薄膜キャパシタの絶縁抵抗値(Ω)の初期値を、高抵抗計(商品名:4339B、Agilent社製)を使用して、DC4V、室温(25℃)の条件で測定した。その後、テスト基板を、温度130℃、湿度85%RHの高温高湿環境下で、DC5Vを印加しながら、200時間耐湿負荷試験した(プレッシャークッカ試験)。試験後、テスト基板内の薄膜キャパシタの絶縁抵抗値(Ω)を上記と同様の条件で測定し、試験後の絶縁抵抗値が初期値の1/50以上であったテスト基板を良品とした。全テスト基板中の良品の数を、耐湿負荷試験の評価結果とした。良品の数が80個以上であった場合に、優れた耐湿負荷信頼性を有しているものと判断した。
[薄膜キャパシタの作製]
(実施例1〜9及び比較例1〜3)
下部電極層として100mm×100mm×30μmの表面が研磨されたNi箔を準備した。上記Ni箔上に、誘電体層として、厚さ800nmのBaTiO層を、スパッタ法にて形成した。次に、誘電体層を還元雰囲気中(酸素分圧10−16atm)にて結晶化した。誘電体層上に、厚さ0.5μmのNi層をスパッタ法にて形成し、続いて厚さ1μmのCu層をスパッタ法にて形成した。さらに、上記Cu層上に、厚さ16.5μmのCu層を電界めっきにて形成し、誘電体層上にスパッタ法によるNi層及びCu層並びにめっきによるCu層からなる上部電極層を形成し、その後上部電極層にはフォトリソグラフィにてパターニングを行った。
実施例1〜6及び比較例1では、上部電極層3の平面形状を図19とし、実施例7及び比較例2〜3では、上部電極層3の平面形状を図20とし、実施例8〜9では、上部電極層3の平面形状を図21とした。各上部電極層3のパターンは、最外部にある正方形枠状のエッジ部Eと、エッジ部E内にある複数の正方形部SQを有する。エッジ部E及び正方形部SQが領域Tであり、エッジ部E及び正方形部SQ間、及び、正方形部SQ間に領域tが存在し、この領域tは領域toutである。
実施例1〜9及び比較例1〜3では、下部電極層1の平面形状を図22のように正方形とした。
実施例1〜6及び比較例1では、断面構造を図23のようにし、実施例7及び比較例2〜3では、断面構造を図24のようにし、実施例8〜9では、断面構造を図25のようにした。以上のようにして、実施例1〜9及び比較例1〜3の薄膜キャパシタ20を作製した。
各実施例及び比較例のエッジ部Eの幅E、正方形部SQの面積、正方形部SQの数、正方形部SQ間の間隔、及び正方形部SQとエッジ部Eとの間隔を表1に示す。各実施例及び比較例の薄膜キャパシタ20の投影面積S、SHb、SHt、Ltout、SHb/S比、SHt/S比、「(SHt1/2/Ltout」の値、及び耐湿負荷試験評価結果をまとめて表2に示す。なお、誘電体層2(BaTiO層)の熱膨張係数αは15.7ppm/Kであり、下部電極層1と誘電体層2との界面Iに垂直な方向に露出する下部電極層1(Ni箔)の熱膨張係数は12.8ppm/Kであり、下部電極層1と誘電体層2との界面Iに垂直な方向に露出する上部電極層3(Cu層)の熱膨張係数は16.8ppm/Kであるから、αHb/α比(%)及びαHt/α比(%)はともに50%以下であった。
Figure 0006610159
Figure 0006610159
表1及び表2から、SHb/S比及びSHt/S比が60%以上である実施例1〜9の薄膜キャパシタにて良好な耐湿負荷信頼性が得られることが分かった。さらに、10≦(SHt1/2/Ltout≦2500を満たす場合に、耐湿負荷信頼性が向上し、100%の良品率であることが分かった。
耐湿負荷信頼性で良品とならなかったテスト基板の、基板を研磨し、薄膜キャパシタ20を取り出した。IR−Obirch解析装置にて、取り出した薄膜キャパシタ20の不良箇所を特定した。次に、不良個所を収束イオンビーム装置(FIB)にて加工し、断面のSEM観察を行った。不良個所は、上部電極層3の端部直下に存在し、端部直下にある誘電体層2にはクラックが発生していた。耐湿負荷試験中、このようなクラックが存在すると、上部電極層3を構成する金属が上記クラックを通じて誘電体層2中に拡散しやすくなる。その結果、上部電極層3と下部電極層1とが導通してしまい、絶縁不良に至ったものと考えられる。上記クラックは、誘電体層2に異常な応力が加わったことが原因であると考えられた。
(実施例10〜15及び比較例4)
上部電極層3の平面形状を図26のようにし、下部電極層1をパターニングしてその平面形状を図27のようにし、全体の断面構造を図28のようにし、寸法を表3のようにした以外は実施例1と同様にして、実施例10〜15及び比較例4の薄膜キャパシタ20を作製した。図26は図19と同様であり、薄膜キャパシタ20は、上部電極層3として、最外部にある正方形枠状のエッジ部E及びエッジ部E内にある正方形部SQを有する。ただし、実施例12及び13の薄膜キャパシタ20は、上部電極層3として、エッジ部Eを有しない。また、下部電極層1も、上部電極層3と同様に、エッジ部E及び正方形部SQを有する。各上部電極層3のパターンは、エッジ部Eと、エッジ部E内にある複数の正方形部SQを有する。エッジ部E及び正方形部SQが領域T又は領域Bであり、エッジ部E及び正方形部SQ間、及び、正方形部SQ間に領域t又は領域bが存在し、この領域t、領域bはそれぞれ領域tout、領域boutである。
各実施例及び比較例の上部電極層3における、エッジ部Eの幅E、正方形部SQの面積、正方形部SQの数、正方形部SQ間の間隔、正方形部SQとエッジ部Eとの間隔、S、SHt、及びLtoutを表3に示す。各実施例及び比較例の下部電極層1における、エッジ部Eの幅E、正方形部SQの面積、正方形部SQの数、正方形部SQ間の間隔、正方形部SQとエッジ部Eとの間隔、S、SHb、及びLboutを表4に示す。各実施例及び比較例の薄膜キャパシタ20のSHb/S比、SHt/S比、「(SHb1/2/Lbout」の値、「(SHt1/2/Ltout」の値、及び耐湿負荷試験評価結果をまとめて表5に示す。
Figure 0006610159
Figure 0006610159
Figure 0006610159
表3〜表5から、SHt/S比が60%以上である実施例10〜15の薄膜キャパシタにて良好な耐湿負荷信頼性が得られることが分かった。さらに、10≦(SHb1/2/Lbout≦2500、又は、10≦(SHt1/2/Ltout≦2500を満たす場合に、耐湿負荷信頼性がさらに向上し、100%の良品率となることが分かった。
(実施例16〜19及び比較例5〜9)
図9〜図11(第三実施形態)に対応する薄膜キャパシタ20を製造した。下部電極層1として100mm×100mm×30μmの表面が研磨されたNi箔を準備した。上記Ni箔上に、誘電体層2として、厚さ800nmのBaTiO層を、スパッタ法にて形成した。次に、誘電体層2を還元雰囲気中(酸素分圧10−16atm)にて結晶化した。誘電体層2上に、厚さ0.5μmのNi層をスパッタ法にて形成し、続いて厚さ2μmのCu層をスパッタ法にて形成し、誘電体層2上にスパッタ法によるNi層及びCu層からなる上部電極層3を形成した。図11に示すとおり、1005型(1mm×0.5mm)素子の大きさのキャパシタ要素が5000個できるように、上部電極層3及び誘電体層2のパターンニングを行った。パターンニング後の上部電極層3及び誘電体層2上に、ポリイミド樹脂にて絶縁層(パッシべーション層)8を形成し、絶縁層8に孔を開けた。次に、厚さ20nmのTi層をスパッタにて形成し、Ti層上にCuをスパッタすることで、シード層を形成した。シード層上にCuめっきを行った。図9及び図11に示すように、シード層及びめっき層のパターンニングを行い、1005型素子5000個分の引出電極9及び端子電極層10を形成した。その後、5000個分の1005型素子単体にダイシングした。以上のようにして、実施例16〜19及び比較例5〜9の薄膜キャパシタ20を作製した。
各実施例及び比較例の端子電極寸法、S(SHbと同じ)、SHt、及び、端子電極間の間隔(すなわち、Ltout)を表6に示す。また、各実施例及び比較例のSHt/S比、「(SHt1/2/Ltout」の値、及び耐湿負荷試験評価結果をまとめて表7に示す。
Figure 0006610159
Figure 0006610159
表6及び表7から、SHt/S比が60%以上である実施例16〜19の薄膜キャパシタにて良好な耐湿負荷信頼性が得られることが分かった。さらに、10≦(SHt1/2/Ltout≦2500を満たす場合に、耐湿負荷信頼性がさらに向上し、100%の良品率となることが分かった。
(実施例20〜23)
図12〜図14(第四実施形態)に対応する薄膜キャパシタを作製した。下部電極層1として100mm×100mm×30μmの表面が研磨されたNi箔を準備した。上記Ni箔上に、誘電体層2として、厚さ800nmのBaTiO層を、スパッタ法にて形成した。次に、誘電体層2を還元雰囲気中(酸素分圧10−16atm)にて結晶化した。誘電体層2上に、厚さ0.5μmのNi層をスパッタ法にて形成し、続いて厚さ2μmのCu層をスパッタ法にて形成し、誘電体層2上にスパッタ法によるNi層及びCu層からなる上部電極層3を形成した。図14に示すとおり、1005型(1mm×0.5mm)素子の大きさのキャパシタ素子が5000個できるように、上部電極層3及び誘電体層2のパターンニングを行った。パターンニング後の上部電極層3及び誘電体層2上に、ポリイミド樹脂にて絶縁層(パッシベーション層)8を形成し、絶縁層8に1005型素子5000個分の孔を開けた。次に、厚さ20nmのTi層をスパッタにて形成し、Ti層上にCuをスパッタすることで、シード層を形成した。シード層上に、Cuめっきを行った。図12及び図14に示すように、シード層及びめっき層のパターンニングを行い、1005型素子5000個分の引出電極9及び端子電極層10を形成した。各1005型素子の一対の端子電極層10間の凹部に、熱膨張係数が50ppm/Kのポリイミド樹脂からなる追加絶縁層(ポリイミド樹脂層)11を形成した。その後、5000個分の1005型素子単体にダイシングした。以上のようにして、実施例20〜23の薄膜キャパシタ20を作製した。
各実施例の端子電極の寸法及び面積、ポリイミド樹脂層の寸法及び面積、並びに、重み付き熱膨張係数αHt及びαHt/α比を表8に示す。また、各実施例の薄膜キャパシタ20のS(Sと同じ)、SHt、端子電極間の間隔Dt−t、端子電極とポリイミド樹脂層間の間隔Ltout、SHt/S比、「(SHt1/2/Ltout」の値、及び耐湿負荷試験評価結果をまとめて表9に示す。
Figure 0006610159
Figure 0006610159
表8及び表9から、SHt/S比が60%以上である実施例20〜23の薄膜キャパシタにて良好な耐湿負荷信頼性が得られることが分かった。また、ポリイミド樹脂層の熱膨張係数30ppm/Kであることから、ポリイミド領域が増えるに従い、重み付き熱膨張係数αHtが増加した。それにともない、耐湿負荷信頼性が若干低下した。
1…下部電極層(第1電極層)、2…誘電体層、3…上部電極層(第2電極層)、4,6…溝、5,7…貫通孔、20…薄膜キャパシタ、22…基板、30…キャパシタデバイス。

Claims (9)

  1. 第1電極層と、
    第2電極層を含む外層と、
    前記第1電極層及び前記第2電極層の間にある誘電体層と、を備える薄膜キャパシタであって、
    前記第1電極層は、前記第1電極層と前記誘電体層との界面及び前記第1電極層の表面間の距離が最大となる1又は複数の領域Bを有し、
    前記第1電極層の表面が厚み方向の外側に露出し、
    前記第1電極層が金属層であり厚みが10〜100μmであり、
    前記第2電極層が金属層であり厚みが0.1〜20μmであり、
    前記誘電体層がペロブスカイト構造を有する酸化物の層であり、厚みが100〜1000nmであり、
    前記外層は、前記界面及び前記外層の表面間の距離が最大となる1又は複数の領域T、及び、前記界面及び前記外層の表面間の距離が最大とならない1又は複数の領域tを有し、
    前記外層の表面が厚み方向の外側に露出し、
    前記外層が以下の(a)〜(c)のいずれかであり、
    (a)前記外層の表面は前記第2電極層の表面である。
    (b)前記外層が、前記第2電極層と、前記第2電極層及び前記誘電体層を覆う樹脂絶縁層と、前記樹脂絶縁層上に設けられた金属端子電極層と、前記金属端子電極と前記第1電極層または前記第2電極層とを接続する金属引出電極と、を備え、前記外層の表面は前記金属端子電極層の表面である。
    (c)前記外層が、前記第2電極層と、前記第2電極層及び前記誘電体層を覆う樹脂絶縁層と、前記樹脂絶縁層上に設けられた金属端子電極層及び追加樹脂絶縁層と、前記金属端子電極層と第1電極層または第2電極層とを接続する金属引出電極と、を備え、前記外層の表面は前記端子電極層及び前記追加樹脂絶縁層の表面である。
    前記第1電極層からの前記追加樹脂絶縁層の厚みは100μm以下であり、
    前記金属端子電極層の厚みは0.1〜20μmであり、
    全ての前記領域Bを前記界面と平行な面に投影した投影面積をSHbとし、全ての前記領域Tを前記界面と平行な面に投影した投影面積をSHtとし、前記第1電極層、前記外層及び前記誘電体層を前記界面と平行な面に投影した投影面積をSとしたとき、前記SHb及びSが下記式(1)を満たし、前記SHt及びSが下記式(2)を満たす、薄膜キャパシタ。
    60%≦(SHb/S) (1)
    60%≦(SHt/S) (2)
  2. 前記外層が前記領域Tを複数有し、
    前記1又は複数の領域tのうちの前記領域T間に存在するものをそれぞれ領域toutとし、
    各前記領域toutの最大幅の内の最大値をLtoutとしたとき、前記SHt及びLtoutが下記式(3)を満たす、請求項1に記載の薄膜キャパシタ。
    10≦(SHt1/2/Ltout≦2500 (3)
  3. 前記1又は複数の領域tのうちの各前記領域T内に存在するものをそれぞれ領域tinとし、
    各前記領域tinの最大径のうちの最大値をLtinとしたとき、前記SHt及びLtinが下記式(4)を満たす、請求項1又は2に記載の薄膜キャパシタ。
    10≦(SHt1/2/Ltin≦2500 (4)
  4. 前記第1電極層は、前記界面及び前記第1電極層の表面間の距離が最大とならない1又は複数の領域bをさらに有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の薄膜キャパシタ。
  5. 前記第1電極層が前記領域Bを複数有し、
    前記1又は複数の領域bのうちの前記領域B間に存在するものをそれぞれ領域boutとし、
    各前記領域boutの最大幅の内の最大値をLboutとしたとき、前記SHb及びLboutが下記式(5)を満たす、請求項4に記載の薄膜キャパシタ。
    10≦(SHb1/2/Lbout≦2500 (5)
  6. 前記1又は複数の領域bの内の各前記領域B内に存在するものをそれぞれ領域binとし、
    各前記領域binの最大径のうちの最大値をLbinとしたとき、前記SHb及びLbinが下記式(6)を満たす、請求項4又は5に記載の薄膜キャパシタ。
    10≦(SHb1/2/Lbin≦2500 (6)
  7. 前記外層はさらに別の誘電体層及び別の電極層を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の薄膜キャパシタ。
  8. 前記1又は複数の領域Bにおける前記界面に垂直な方向に露出する面を構成する材料の熱膨張係数をαHbとし、前記1又は複数の領域Tにおける前記界面に垂直な方向に露出する面を構成する材料の熱膨張係数をαHtとし、前記誘電体層の熱膨張係数をαとしたとき、前記αHb及びαが下記式(7)を満たし、前記αHt及びαが下記式(8)を満たす、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薄膜キャパシタ。
    (|α−αHb|/α)≦50% (7)
    (|α−αHt|/α)≦50% (8)
  9. 前記第1電極層が金属箔である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の薄膜キャパシタ。
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