JP6608626B2 - 根太、床構造 - Google Patents

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本発明は、建築物の床構築に利用可能な根太及び床構造、詳しくは、建築物において階下に影響を与える床衝撃音を低減できる根太及び床構造に関する。
建築物の二階以上の床に対する防音の要求は年々高まっており、特に、複数世帯が一つの建物で生活を行う集合系住宅では、高い防音性能が要求されている。また、戸建て住宅においても二世帯住宅の需要が高まっている背景があり、二階以上の床面に対する防音対策は大きな課題となっている。
このような防音の要求に対する現在の技術では、集合系住宅においてはコンクリートの厚さを上げるなどにより、床下地材の剛性を高めることで防音性能を確保することが基本となっている。しかしながら、床下地材の剛性を高めることは大きなコストアップ要因となり、また、建築物全体の強度や高さを上げる必要が生じるという課題がある。
また、コンクリートなどからなる床下地材の上に支持脚を介して合板などからなるボードを支持して二重床面を作ることによって防音性能を確保する、乾式二重床構造を採用することも有効な対策として知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−293897号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような床構造は、軽量床衝撃音の改善は大きいものの、重量床衝撃音において大きな効果が望めない上、床下地から床面までの高さ(以下、床の仕上がり高さと呼ぶ)が高くなってしまう課題がある。一方、防音性の高いフローリングや比重の高い制振シートを床下地上面に設置する対策も採られているが、いずれも効果は軽量床衝撃音に限定され、重量床衝撃音で高い効果を出すことは困難となっている。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、床下地から床面までの高さ(床の仕上がり高さ)を上げることなく防音性能を向上させることができ、しかも長さ調整が容易な根太及びそれを用いた床構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の態様を採り得る。
第1の態様は、床下地と床材との間に設けられる根太であって、前記床下地にビス留めされる長板状の下板と、前記床材がビス留めされる長板状の上板と、前記下板と前記上板との間に設けられ前記下板と前記上板とに被着されたクッション材層とを有し、前記クッション材層は前記下板及び前記上板の長手方向に沿って前記下板と前記上板との間の全長にわたって設けられ、前記下板及び前記上板は、木質板、樹脂、樹脂木材、珪酸カルシウム板、石膏ボードから選択される1以上によって形成され、前記下板は前記上板に比べて幅広に形成され、前記クッション材層は前記下板の幅方向両端部の間の領域に被着されていることを特徴とする根太である。
の態様は、前記クッション材層は不織布によって形成されていることを特徴とする第の態様の根太である。
の態様は、前記上板の厚みは5〜15mmであり、しかも前記クッション材層の厚みに比べて大きいことを特徴とする第又はの態様の根太である。
の態様は、前記下板及び前記上板の厚みはそれぞれ5〜15mm、前記クッション材層の施工前厚みは2〜15mm、施工前総厚が12〜30mmであることを特徴とする第のいずれか1つの態様の根太である。
の態様は、床下地上に複数配列設置された根太上にボード及び前記ボード上に設けられた床仕上げ材が設置され、前記根太のいずれか1つの態様の根太であり、前記下板は前記床下地にビス留めされ、前記上板に前記床材である前記ボードがビス留めされていることを特徴とする床構造である。
の態様は、前記根太が第又はの態様の根太であり、前記下板はその幅方向において前記クッション材層が積層された部分を介して両側の部分を前記床下地にビス留めして固定され、前記下板を前記床下地にビス留めする第1ビス、及び前記上板に前記ボードをビス留めする第2ビスは、前記根太の前記クッション材層から離隔させて設けられていることを特徴とする第の態様の床構造である。
の態様は、前記床下地上に互いに間隔を空けて設けられた前記根太間に、アスファルト材からなる制振シートと、前記制振シートの下側に配置されたクッション材とが設けられ、前記クッション材と前記制振シートとの合計高さが前記根太の高さと同じに揃えられていることを特徴とする第5、6のいずれか1つの態様の床構造である。
本発明によれば、長板状の下板と長板状の上板との間に下板及び上板の長手方向に延在するクッション材層を有する根太構造によって軽量床衝撃音及び重量床衝撃音を効率良く吸収でき、高い防音性能を容易に得ることができる。また、本発明は、根太自体によって床の振動(根太から上側の床上部構造体の衝撃力に対する振動)や床衝撃音を効率良く吸収、減衰できるため、床仕上がり高さを抑えることも容易に実現できる。
また、本発明にかかる根太は、前記下板及び前記上板が、木質板、樹脂、樹脂木材、珪酸カルシウム板、石膏ボードから選択される1以上によって形成されている構成により、切断による長さ調整が容易である。このため、本発明によれば、根太をその施工場所に応じて適宜切断して長さ調整でき、根太及び床構造全体の施工効率を向上できる。
本発明の1実施形態の床構造を示す正断面図である。 図1の床構造の根太を示す斜視図である。 図1のA−A線断面矢視図であり、第2ビスを省略して示した図である。体斜視図である。
以下、本発明の1実施形態の根太及び床構造について、図面を参照して説明する。
なお、根太及び床構造について、図1において上側を上、下側を下として説明する。
図1に示す床10は、本発明の床構造の実施形態の1態様である。
図1に示す床10(床構造)は、スラブ状の床下地20と、床下地20上に複数配列設置された根太30と、これら根太30上に構築された床上部構造体40とを有する。
床下地20は、例えば合板、無垢木板等の木質板、木質材をパネル化した木質パネル、軽量発泡コンクリート(ALC:Autoclaved Lightweight aerated Concrete)板等であるが、この他、コンクリートスラブ等であっても良い。
また、図1の床10は、床下地20上に間隔を空けて互いに平行に設置された根太30間に、床下地20上に床下地20上面に沿う層状に設けられたクッション材51と、このクッション材51上に設けられた制振シート52も有している。
床上部構造体40は、根太30上に載置して敷き並べられた複数のボード41(床材)と、ボード41上に設けられた床仕上げ材42(床材)とを含む、床材の層が複数積層された床材積層体である。以下、床下地20を第1床下地、ボード41が形成する層を第2床下地、とも言う。
ボード41は、例えば合板、無垢木板等の木質板、石膏ボード、といった板状部材である。
床仕上げ材42は、フローリングブロック等の木質床材、樹脂シート等の周知のものを採用できる。
なお、図1では、ボード41の層(第2床下地)と、その上の床仕上げ材42の層とで構成された床上部構造体40を例示しているが、床上部構造体40はこの構成に限定されない。床上部構造体40は、3層以上の床材層によって構成されたものであっても良い。床上部構造体40は、例えば、床材層の間に制振シート(床材。例えば、アスファルト材に酸化鉄等の金属フィラーを分散混入した材料をシート状に成形したもの)が設けられた構成のもの等も採用可能である。
図1、図2に示すように、根太30は、長板状の下板31と、長板状の上板32と、下板31と上板32との間に設けられたクッション材層33とを有し、これらを一体化した構成の部材である。
図1に示すように、根太30は、床下地20(第1床下地)上面に重ね合わせるようにして床下地20上に設置した下板31をビス11(以下、第1ビスとも言う)を用いて床下地20に締結固定して床下地20上に設けられている。また、根太30の上板32には、該上板32上に載置されたボード41が、ビス12(以下、第2ビスとも言う)を用いて締結固定されている。
上板32と下板31とは、それぞれの長手方向を揃え、かつそれぞれの両面におけるその長手方向に垂直の幅方向を揃えて、互いに平行に設けられている。
図1の上板32及び下板31は、それぞれ、合板、無垢木板等の木質板である。
但し、上板32及び下板31の材質は、圧縮強度が高くかつビス留め可能なものであれば良く、木質材料以外に、例えば樹脂、樹脂木材、窯品(但し、珪酸カルシウム板、石膏ボード等の、電動カッターでの切断が容易なもの)等も採用可能である。上板32及び下板31の材質は、互いに同じでも異なっていても良い。また、下板31及び上板32は、木質板、樹脂、樹脂木材、珪酸カルシウム板、石膏ボードから選択される2以上を複合一体化した複合構造であっても良い。
図1、図2に示すように、根太30の下板31は上板32に比べて幅広に形成されている。クッション材層33は下板31の幅方向両端部の間の領域に被着一体化されている。下板31はその幅方向においてクッション材層33が被着積層された部分31a(以下、クッション材層被着部とも言う)を介して両側にクッション材層33が被着積層されていない部分31b(以下、固定用張出部とも言う)を有している。根太30の下板31は、第1ビス11を用いて幅方向両側の固定用張出部31bの複数箇所を床下地20にビス留めして床下地20に固定されている。
図1、図2の根太30の上板32は、クッション材層33を介して下板31のクッション材層被着部31aに対向する位置に設けられている。
図1、図2の根太30のクッション材層33は、上板32のクッション材層33を介して下板31に対向する側の面全体に被着一体化されている。また、図1、図2に示すクッション材層33の上板32面方向に平行の面方向の寸法は上板32面方向寸法に一致している。下板31のクッション材層被着部31aの面積は、上板32のクッション材層33を介して下板31に対向する面の面積に一致している。下板31のクッション材層被着部31aと上板32の、下板31面方向における位置及び大きさは互いに一致している。
床上部構造体40の撓み抑制のため、上板32には40mm以上の幅寸法と、9mm以上の厚みとを確保することが好ましい。
また、根太30は、第1ビス11のクッション材層33との接触回避や、第1ビス11の回転操作のクッション材層33及び上板32との干渉回避のため、下板31幅方向両側の固定用張出部31bに10mm以上の幅寸法を確保することが好ましい。
根太30は、例えば上板32の幅寸法が40〜100mm程度、かつ下板31の幅寸法が上板32の幅寸法に比べて20〜30mm程度大きく、下板31幅方向両側の固定用張出部31bに10mm以上の幅寸法が確保された構成を好適に採用できる。
なお、図1、図2に示す根太30の下板31の幅方向両側の固定用張出部31bの下板31幅方向の延在寸法は互いに同じである。
但し、根太は、下板31の幅方向両側の固定用張出部31bの下板31幅方向の延在寸法が異なっている構成も採用可能である。
上板32上に載置されたボード41は、ボード41に貫通させた第2ビス12によって上板32に固定されている。第2ビス12は、根太30に床上部構造体40を施工する工程において、床上部構造体40の床材のうちボード41のみが根太30上に載置された状態にて、ボード41上方からの操作によってボード41を貫通させ上板32にねじ込んで上板32をボード41に締結固定する。
図1、図2の根太30のクッション材層33は不織布によって形成されている。
但し、クッション材層33は、床上部構造体40からの振動エネルギーを吸収、減衰できるものであれば良く、不織布に限定されない。クッション材層33の材質は、例えば、樹脂発泡材、ゴム材、樹脂材等も採用可能である。クッション材層33は、不織布、樹脂発泡材、ゴム材、樹脂材(レジン樹脂材)から選択される複数を複合した複合材料も採用可能である。
下板31にクッション材層33を被着するための手法は、例えば、接着剤による接着固定、両面接着テープを用いた接着等を採用できる。
また、少なくとも下板31が当接される側の表層あるいは全体が熱可塑性樹脂によって形成された層(樹脂材。以下、熱可塑性樹脂層)である構成のクッション材層を採用し、加熱溶融させた熱可塑性樹脂層の冷却固化によって下板31にクッション材層33を接着する熱溶着も採用可能である。熱可塑性樹脂は接着性を有するものを採用する。
上板32へのクッション材層33の被着手法は、下板31へのクッション材層33の被着に利用可能な被着手法を採用できる。上板32にクッション材層33を熱溶着する場合は、少なくとも上板32が当接される側の表層あるいは全体が熱可塑性樹脂層である構成のクッション材層を採用する。
なお、下板31へのクッション材層33の被着手法と、上板32へのクッション材層33の被着手法とは、互いに同じであっても異なっていても良い。
図1の床10(床構造)は、床上部構造体40にその上面(床仕上げ材42上面)側から与えられた衝撃力をボード41から根太30の上板32を介して根太30のクッション材層33に伝達してクッション材層33にて吸収、減衰する。また、この床10の根太30は、その全長(長板状の下板31と長板状の上板32との間の全長)にわたってクッション材層33を有する構成である。このため、この床10では、床上部構造体40にその上面側から与えられた衝撃力を根太30の上板32を介して根太30のクッション材層33の広範囲にわたって伝達できる。その結果、この床10によれば、床上部構造体40にその上面側から与えられた衝撃力をクッション材層33にて効率良く吸収、減衰でき、床衝撃音吸収性能を向上できる。床上部構造体40にその上面側から与えられた衝撃力を根太30の上板32を介して根太30のクッション材層33の広範囲にわたって伝達して、クッション材層33にて効率良く吸収、減衰する構成は、特に床上部構造体40に与えられた衝撃による重量床衝撃音の低減に有効に寄与する。
下板31及び上板32が木質板、樹脂、樹脂木材、珪酸カルシウム板、石膏ボードといった圧縮強度が高い材質で形成されている構成は、床上部構造体40の振動エネルギーをクッション材層33に直接的に伝達しクッション材層33に作用させることに有効に寄与する。その結果、床上部構造体40の振動エネルギーのクッション材層33による吸収、減衰を効率良く行なえ、重量床衝撃音の抑制に有効に寄与する。
根太30は、例えば、下板31及び上板32の厚みがそれぞれ5〜15mm、クッション材層33の厚みが2〜15mm、総厚が12〜30mmである構成を採用できる。また、図1、図2に示す根太30は、下板31及び上板32の厚みがクッション材層33の厚みに比べて大きい構成となっている。
なお、2〜15mmのクッション材層33の厚みは、下板31上にクッション材層33が位置する向きで下板31が水平支持され外力が作用していない状態(以下、静置状態とも言う)の根太30におけるクッション材層33の厚み(以下、施工前厚み、とも言う)を指す。施工の完了した床10における根太30のクッション材層33には2〜15mmの厚み(以下、施工後厚み、とも言う)が確保されていることが好ましい。
また、12〜30mmの根太30の総厚は、静置状態の根太30の総厚(施工前総厚)である。施工の完了した床10における根太30の総厚(施工後総厚)は12〜30mmmmであることが好ましい。
図1の床10では、根太30の上板32にボード41を固定した第2ビス12の先端(下端)を上板32内に配置している。第2ビス12はクッション材層33から離隔させて配置され、クッション材層33に接触していない。また、根太30の下板31を床下地20に固定する第1ビス11もクッション材層33から離隔させて配置され、クッション材層33に接触していない。
このため、図1の床10では、第1ビス11及び第2ビス12が、床上部構造体40から作用した振動エネルギーによるクッション材層33の変形挙動に影響を与えることが無い。第1ビス11及び第2ビス12がクッション材層33から離隔させて配置されている構成は、床上部構造体40から作用した振動エネルギーのクッション材層33による吸収、減衰を妨げず、防音性能の向上に有効に寄与する。
図1の床10では、床下地20と床上部構造体40との間が根太30のクッション材層33を介して絶縁されている。このため、床上部構造体40の振動エネルギーが床下地20に伝達されにくく、階下に影響を与える床衝撃音の低減に有効に寄与する。
根太30の上板32は、第2ビス12によるボード41の固定を確実にすること、床上部構造体40の撓みを抑制することに鑑みて、9mm以上の厚み(施工前厚み)を確保することが好ましい。
また、根太30は総厚を抑えて床の仕上がり高さを低くするべく、クッション材層33の施工前厚みが上板32の厚みに比べて小さい構成を採用できる。このことに鑑みた根太30は、例えば、下板31の厚みが5〜15mm、上板32の厚みが9〜15mmで、クッション材層33は施工前厚みが3〜13mm、施工後厚みが2〜13mm、施工前総厚が17〜30mm、施工後総厚が16〜30mmであるものを採用できる。但し、クッション材層33は、施工前厚みが上板32の厚みに比べて小さいものを採用する。根太30の施工前総厚は17〜25mm、施工後総厚は16〜25mmであることがより好ましい。また、この根太30において、クッション材層33は、施工前厚みが3〜10mm、施工後厚みが2〜10mmであることがより好ましい。
クッション材層33の厚みは、床の仕上がり高さを低くするべく根太30の総厚を抑える点では出来るだけ薄い方が良いが、集合住宅等に要求される防音性能の確保の点から3mm以上の施工後厚みを確保することが好ましい。特に、重量床衝撃音の振動エネルギーのより確実な吸収、減衰の点では、クッション材層33に3mm以上の施工後厚みが確保されていることがより好ましい。この点では、根太30は、例えば、下板31及び上板32の厚みがそれぞれ5〜15mmで、クッション材層33の施工前厚みが4〜15mm、施工後厚みが3〜15mm、施工前総厚が14〜30mm、施工後総厚が13〜30mmであることがより好適である。
不織布によって形成されたクッション材層33は、例えば施工前厚みが4〜15mm、目付量200〜400g/mのものを好適に採用できる。このクッション材層33は、施工前厚みが4〜15mm、かつ施工後厚みが3〜15mmの構成を容易に得ることができる。また、このクッション材層33は、上部構造体40に作用した衝撃力の吸収、減衰性能を充分に確保でき、しかも住宅居住者の歩行等による床上部構造体40の沈み込みを抑えることにも高い効果が得られるため、好適である。
図1に示す床10では、間隔を空けて互いに平行に設置された根太30間にて床下地20上に設けられたクッション材51及び制振シート52も、床衝撃音の吸収、減衰に有効に寄与する。
図1に示す床10のクッション材51及び制振シート52の厚みの合計は根太30の総厚と同じに揃えられている。床下地20上面は平坦に形成されている。制振シート52上面は、その全体が、根太30によって支持されたボード41の下面に当接されている。制振シート52は、床上部構造体40の振動エネルギーを吸収、減衰する。
図1に例示した制振シート52は、アスファルト材に酸化鉄等の金属フィラーを分散混入した材料をシート状に成形した構成のアスファルト系制振シートである。但し、制振シート52は、振動抑制効果を有するものであれば良く、アスファルト系制振シートに限定されず、例えば、ゴム製のものや樹脂製のものも採用可能である。制振シート52の厚みは4〜12mmであることが好ましい。
クッション材51はクッション性を有するシート状あるいはプレート状の部材である。クッション材51の材質は不織布が好適であるが,不織布に限定されず、例えば樹脂発泡体、樹脂材等も採用可能である。
図3は、図1のA−A線断面矢視図である。但し、図3においては、第2ビス12を省略して示している。
図1、図3において、制振シート52の幅寸法(図1、図3において左右方向の寸法)及び長さ寸法(図3において上下方向の寸法)は、クッション材51の幅寸法(図1、図3において左右方向の寸法)及び長さ寸法(図3において上下方向の寸法)と同じに揃えられている。また、制振シート51は、床下地20上面に沿う方向の位置をクッション材51に合わせて、クッション材51上に重ね合わせて設けられている。
図1に示すように、クッション材51は、床下地20上にて互いに隣り合う根太30間(具体的には互いに隣り合う根太30の下板31同士間)の離隔距離と同じか若干小さい幅寸法を以て延在するシート状あるいはプレート状に形成される。そして、クッション材51は、根太30上(例えば下板31の固定用張出部31b上)に重ならないようにして、その全体を互いに隣り合う根太30間にて床下地20上に載置して設けられる。
図1、図3に示すように、制振シート52及びクッション材51は、その幅方向を互いに隣り合う根太30の間隔方向(横方向)に一致させ、長手方向(長さ方向)を根太30長手方向に一致させて設けられる。
クッション材51は、例えば幅寸法100〜800mm、長さ455〜1820mmのシート状あるいはプレート状に形成される。制振シート52は、幅寸法及び長さがクッション材51と同じに揃えられたシート状に形成される。
なお、根太30は長さは例えば910mm〜1820mmであることが好適である。
制振シート52は、その幅寸法及び長さをクッション材51の幅寸法及び長さと同じに揃えた構成に限定されない。制振シート52は、例えば、その幅寸法がクッション材51幅寸法に比べて若干短い構成や、長さがクッション材51の長さと異なる構成、等も採用可能である。
本実施形態の床10(床構造)の施工方法は、まず、床下地20(第1床下地)上に互いに平行に設置した複数の根太30を床下地20にビス留めする工程と、互いに隣り合う根太30間の床下地20上にクッション材51及び制振シート52を設置する工程とを行い、これら工程の完了後、複数の根太30上に床上部構造体40を構築する床上部構造体施工工程を行なえば良い。
図1に示すように、根太30は、下板31の上板32とは反対側の下面を床下地20上に載置し、下板31の幅方向両側の固定用張出部31bをその上側から貫通させた第1ビス11によって床下地20に固定する。
床上部構造体施工工程では、まず、複数の根太30上にボード41を敷き並べ、各ボード41をその上から貫通させた第2ビス12によって根太30に固定する工程(ボード施工工程)を行なって第2床下地を構築する。次いで、第2床下地のボード41上への床材の施工によって床上部構造体40を構築する。
ところで、施工する床の平面視寸法や平面視形状には様々なものがあり、床10の施工に用いる根太30は、床の平面視寸法や平面視形状に応じた長さのものを使用する必要がある。
根太30の下板31及び上板32は、木質板、樹脂、樹脂木材、珪酸カルシウム板、石膏ボードから選択される1以上によって形成されたものを採用できる。この構成の下板31及び上板32は、例えば金属板に比べて電動カッター等の工具による切断を容易に行える。また、不織布、樹脂発泡材、ゴム材、樹脂材から選択される1以上によって形成されたクッション材層33も金属板に比べて電動カッター等の工具による切断を容易に行える。木質板、樹脂、樹脂木材、珪酸カルシウム板、石膏ボードから選択される1以上によって形成された下板31と上板32との間に、不織布、樹脂発泡材、ゴム材、樹脂材から選択される1以上によって形成されたクッション材層33を有する構成の根太30は、電動カッター等の工具による切断を容易に行える。この根太30は、床10の施工現場等にて切断して、床の平面視寸法や平面視形状に応じた適切な長さを容易に調整できる。このため、根太30及び床10の施工効率を向上できる。
本実施形態の根太30は、例えば910mm〜1820mmの長さで出荷供給される。但し、根太30は、910mm〜1820mmの長さで出荷供給することに限定されず、例えば1820mm超の長さの製品を出荷し、これを適宜切断して適切長さとして使用することも可能である。
また、本実施形態の根太30は、下板31及び上板32の長手方向に沿って下板31と上板32との間の全長にわたってクッション材層33が設けられ、その全長にわたって一定の断面構造にて延在する構成となっている。このため、本実施形態の根太30は、その長手方向における切断位置に限定が無く、切断による長さ調整を自由に行える。
仮に、根太30において、クッション材層33が、根太長手方向の互いに離隔する複数箇所に設けられた構成とした場合は、根太のその長手方向における切断位置によっては、上板の長手方向端部がクッション材層に支持されずに上下揺動しやすい片持ち状態になるケースが生じ得る。
これに対して本実施形態の根太30は、下板31及び上板32の長手方向に沿って下板31と上板32との間の全長にわたってクッション材層33が設けられた構成により、根太30長手方向における切断位置をどこに設定しても、クッション材層33による上板32の支持状態に変わりは無く、優れた防音性能を得ることができる。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、床構造は、床上部構造体40のボード41を根太の上板に固定するための第2ビスが上板を貫通し、第2ビス先端部がクッション材層に入り込んだ構成も採用可能である。クッション材層に入り込んだ第2ビスの上板からクッション材層側への突出寸法は、床上部構造体からの振動エネルギーの作用によるクッション材層の変形時に、第2ビスが下板に当接することを回避するべく、クッション材層の厚みの3分の1以下とすることが好ましい。但し、既述のように、第2ビスがクッション材層に接触しない構成の方が、クッション材層による振動エネルギーの吸収、減衰効果の確保の点で有利である。
上述の実施形態の根太30は、下板31のクッション材被着部31aの両側に下板31の全長にわたって延在する固定用張出部31bを有する構成となっている。但し、床構造に用いる根太は、例えば、下板31のその長手方向に互いに離隔する複数箇所に、クッション材被着部31aから下板幅方向に張り出す張出部を有し、この張出部を利用して床下地にビス留めされる構成も採用可能である。
10…床構造、11…第1ビス、12…第2ビス、20…床下地、30…根太、31…下板、32…上板、33…クッション材層、31a…クッション材層被着部、31b…固定用張出部、40…床上部構造体、31…ボード、42…床仕上げ材、51…クッション材、52…制振シート。

Claims (7)

  1. 床下地と床材との間に設けられる根太であって、
    前記床下地にビス留めされる長板状の下板と、前記床材がビス留めされる長板状の上板と、前記下板と前記上板との間に設けられ前記下板と前記上板とに被着されたクッション材層とを有し、
    前記クッション材層は前記下板及び前記上板の長手方向に沿って前記下板と前記上板との間の全長にわたって設けられ、
    前記下板及び前記上板は、木質板、樹脂、樹脂木材、珪酸カルシウム板、石膏ボードから選択される1以上によって形成され、
    前記下板は前記上板に比べて幅広に形成され、前記クッション材層は前記下板の幅方向両端部の間の領域に被着されていることを特徴とする根太。
  2. 前記クッション材層は不織布によって形成されていることを特徴とする請求項に記載の根太。
  3. 前記上板の厚みは5〜15mmであり、しかも前記クッション材層の厚みに比べて大きいことを特徴とする請求項又はに記載の根太。
  4. 前記下板及び前記上板の厚みはそれぞれ5〜15mm、前記クッション材層の施工前厚みは2〜15mm、施工前総厚が12〜30mmであることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の根太。
  5. 床下地上に複数配列設置された根太上にボード及び前記ボード上に設けられた床仕上げ材が設置され、
    前記根太請求項のいずれか1項に記載の根太であり、前記下板は前記床下地にビス留めされ、前記上板に前記床材である前記ボードがビス留めされていることを特徴とする床構造。
  6. 前記根太が請求項又はに記載の根太であり、前記下板はその幅方向において前記クッション材層が積層された部分を介して両側の部分を前記床下地にビス留めして固定され、前記下板を前記床下地にビス留めする第1ビス、及び前記上板に前記ボードをビス留めする第2ビスは、前記根太の前記クッション材層から離隔させて設けられていることを特徴とする請求項に記載の床構造。
  7. 前記床下地上に互いに間隔を空けて設けられた前記根太間に、アスファルト材からなる制振シートと、前記制振シートの下側に配置されたクッション材とが設けられ、前記クッション材と前記制振シートとの合計高さが前記根太の高さと同じに揃えられていることを特徴とする請求項5、6のいずれか1項に記載の床構造。
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