JP6722247B2 - 遮音床構造及びその施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、遮音床構造、及びその施工方法に関する。
一般に、石材やタイルを床仕上材として床面に施工する場合にはモルタルによる湿式施工が行われる。この石材やタイルは脆い脆性材料であるので、踏んだときに割れる踏み割れ等の発生を避けるために、その下地面を不陸のない平坦面にする必要があり、そのために熟練した職人技が必要となる。また、石材やタイルの床仕上材に発生した床衝撃音がモルタルを通して床部に伝わるので、そのままでは2階以上の部屋では使用し難い欠点がある。
そのため、例えば特許文献1に示すように、床スラブ上に支持具を介して床材を設置して二重床とし、その床材上に捨て貼り下地材を設けて、その上に石材やタイルの床仕上材を貼ることが一般的に行われている。この二重床の構造では、捨て貼り下地材によって表面の不陸の発生を防止し、支持具の介在によって床衝撃音を低減することができる。
しかし、その反面、二重床の床構造は施工手間が増えるだけでなく、床材の高さが支持具によって高くなって床面位置が上がるので、その分、天井が低くなるのは避けられない。また、ある部屋だけを二重床にしたときには、その床面が他の部屋よりも高くなって段差が生じることになり、バリアフリーとする上で問題が生じる。
一方、特許文献2に示すように、床スラブ上に緩衝材を配置してその上に合板製の下地材を積層し、この下地材上にタイルを接着剤により貼り付ける構造が提案されている。
このものでは、二重床の床構造ではないので、床下地材の厚さを薄くして床面位置を下げることができ、緩衝材の緩衝効果によって床衝撃音の階下への伝播も抑えられる。
特開2004−232314号公報 特開2007−9554号公報
ところが、上記特許文献2のものでは、タイルに大きな下向きの荷重が加わると、緩衝材がある程度圧縮されて下地材が沈み込むようになる。そのため、複数枚の下地材の一部が沈み込んだときに、その下地材に隣接する他の下地材との間の目地部で段差が生じ、その目地部両側の下地材にタイルが跨がって貼られていたり、目地部上にタイル間の目地が位置していたりすると、段差部分でタイルやその目地に応力が集中してタイルの割れや目地のずれが生じる虞れがある。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、緩衝材を用いる遮音床下地構造に改良を加えることにより、低床タイプの遮音床下地構造であっても、沈み込みに伴って石材やタイル等の床仕上材に割れ等が生じるのを抑制することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、緩衝材に積層された剛性板材に直接に石材やタイル等の床仕上材を施工するのではなく、両者の間にもう1層の剛性板材を介在させて、2層の剛性板材の目地部を互いにずらすことで、下側の剛性板材の沈み込みに伴って同剛性板材間の目地部に生じる段差の動きを床仕上材に伝わり難くし、その床仕上材への応力集中を防ぐようにした。
具体的には、第1の発明は、床スラブ上に敷設され、中実繊維と中空繊維とがバインダーとしての芯鞘繊維により一体的に接着され不織布からなる板状の緩衝材と、この緩衝材上に積層された複数枚の合板からなる下側剛性板材と、これらの下側剛性板材上に積層された複数枚の合板からなる上側剛性板材と、この上側剛性板材上に施工され、石材又はタイルを含む脆性材料からなる床仕上材とを備え、上記下側剛性板材の厚さは上側剛性板材よりも厚く、上記上側剛性板材と下側剛性板材とは固定されて一体化され、上記上側剛性板材の目地部が下側剛性板材の目地部と平面視で異なる位置にあることを特徴とする。
この第1の発明では、遮音床構造は、床スラブ上に敷設された不織布からなる板状の緩衝材上に、複数枚の合板からなる下側剛性板材と、その上の複数枚の合板からなる上側剛性板材とが積層されており、その上側剛性板材上に石材やタイル等の床仕上材が施工されているので、床仕上材に加わった軽量床衝撃音が階下へ伝播するのを不織布からなる緩衝材の緩衝効果によって抑えることができ、その床衝撃音の低減効果が得られる。また、緩衝材上に合板からなる上下2層の剛性板材が積層されているだけの構造であるので、床構造の厚さを薄くして床面位置を下げることができる。
そして、仮に、遮音床構造の上部に施工されている石材やタイル等の床仕上材に大きな下向きの荷重が加わると、それに伴って荷重位置の緩衝材が圧縮変形して下側剛性板材が沈み込もうとし、その沈み込みによって下側剛性板材と、それに隣接する他の剛性板材との間の目地部で段差が生じようとするが、この下側剛性板材間の目地部と、その上側の複数枚の上側剛性板材との目地部は互いに異なる位置にあるので、下側剛性板材の沈み込みは発生せず、沈み込みに伴う段差の動きが床仕上材に伝わることもなく、床仕上材に応力が集中するのを防ぐことができる。そのため、床仕上材が石材やタイル等の脆性材料であっても、その割れ等を防止することができ、床仕上材が割れ難い遮音床構造が得られる。
しかも、上側剛性板材と下側剛性板材とが固定されているので、上下2層の合板製の剛性板材が一体化されて剛性が高くなり、その分、脆性材料からなる床仕上材がより一層割れ難くなる。また、固定にビス等の固定具を用いると、接着剤により接着する場合に比べ固定までの時間が短くなって施工性を高めることができる。
第2の発明は、第1の発明において、緩衝材と下側剛性板材とが接着により一体化されていることを特徴とする。このことで、施工現場で接着のための手間を省くことができるとともに、下側剛性板材が緩衝材に対し位置ずれすることがなくなり、施工性が向上する
の発明は、第1又は第2の発明において、緩衝材の厚さが10mm以上で30mm以下であることを特徴とする。緩衝材の厚さが10mmよりも薄いと、軽量床衝撃音の低減効果が不十分となる一方、30mmを超えると、床面を踏んだときの沈み込み量が大きくなってふわふわ感が顕著となり、床仕上材の割れが発生する可能性も大きくなる。
よって、この第の発明では、軽量床衝撃音の低減効果が得られ、かつ床仕上材の割れを防止できるのに望ましい緩衝材の厚さが得られる。
の発明は、第1の発明の遮音床構造を施工する方法であって、床スラブ上に、緩衝材と、その上に積層された複数枚の下側剛性板材とを敷き込み、その下側剛性板材上に複数枚の上側剛性板材を、該上側剛性板材間の目地部が下側剛性板材間の目地部と異なる位置に位置するように積層して、該上側剛性板材を下側剛性板材に固定し、上記上側剛性板材の上に床仕上材を施工することを特徴とする。
この第の発明では、床スラブ上に、緩衝材と、その上に積層された複数枚の下側剛性板材とが敷き込まれた後、これら下側剛性板材上に複数枚の上側剛性板材が、該上側剛性板材間の目地部を下側剛性板材間の目地部と異ならせて積層され、上側剛性板材は下側剛性板材に固定される。最後に、上側剛性板材の上に床仕上材が施工される。このことで、軽量床衝撃音の低減効果の高い低床タイプの遮音床構造を容易に施工することができる。
以上説明したように、本発明によると、床スラブ上に、中実繊維と中空繊維とがバインダーとしての芯鞘繊維により一体的に接着された不織布からなる板状の緩衝材が敷設され、その板状の緩衝材上に複数枚の合板製の下側剛性板材を積層し、その上に下側剛性板材よりも薄い複数枚の合板製の上側剛性板材を、上側剛性板材の目地部が下側剛性板材の目地部と平面視で異なるように積層して、上下の剛性板材同士を固定一体化し、上側剛性板材上に石材やタイル等の脆性材料からなる床仕上材を施工するようにしたことにより、床仕上材に加わった軽量床衝撃音が階下へ伝播するのを不織布製の緩衝材の緩衝効果によって抑えて床衝撃音の低減効果が得られるとともに、床下地構造の厚さを薄くして床面位置を下げることができる。さらに、上下2層の合板製の剛性板材の固定一体化により床下地の剛性を高くできるとともに、床仕上材に加わった下向きの荷重により緩衝材が圧縮変形して下側剛性板材が沈み込んだとしても、下側剛性板材の沈み込みに伴う段差の動きを上側剛性板材によって阻止して床仕上材に伝わり難くし、床仕上材に応力が集中するのを防いて、その割れを防止することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る遮音床構造を示す断面図である。 図2は、音床構造を示す斜視図である。 図3は、壁部近くの遮音床下地構造を示す断面図である。 図4は、床仕上材がタイルであるときの軽量床衝撃音レベルの例を示す図である。 図5は、床仕上材が大理石であるときの軽量床衝撃音レベルの例を示す図である。 図6は、緩衝材としての不織布の厚さに応じた床仕上材の沈み込み量を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
図1及び図2は本発明の実施形態に係る遮音床構造を示し、その遮音床構造は、例えばRC造りの集合住宅のコンクリート床スラブF上に施工される。図1及び図2において、1は床スラブF上に敷設される板状の緩衝材で、この緩衝材1は、例えば60〜96K程度の密度を有する高密度の不織布を板状にカットしたものであり、その厚さは10mm以上で30mm以下であることが好ましい。緩衝材1の厚さが10mmよりも薄いと、上側に載置積層される後述の剛性板材7,10や床仕上材17によって緩衝材1が過度に圧縮されて潰れてしまい、軽量床衝撃音の低減性能が不十分となるためである。緩衝材1の厚さは10mm以上であれば、厚くなるほど軽量床衝撃音の低減性能が高くなるが、反面では床下地材1全体の厚さも大きくなって施工時の床面高さが高くなるだけでなく、緩衝材1自体の圧縮変形による床面の沈み込み量も大きくなるため、30mm以下とされている。本実施形態では、緩衝材1は、例えば厚さ14mm、幅910mm、長さ1820mmの縦長の矩形板形状とされている。
緩衝材1を構成する不織布は、主原料として中実繊維と中空繊維とが混在し、これらが交絡してバインダーとしての芯鞘繊維により一体的に接着されている。中実繊維は、例えば繊維太さ15dtex、繊維長51mm、融点が約260℃のポリエチレンテレフタレート(PET)繊維からなり、中空繊維は、例えば繊維太さ14.4dtex、繊維長64mm、融点が約260℃のポリエチレンテレフタレート(PET)中空繊維からなる。バインダーである芯鞘繊維は、例えば繊維太さ2.2dtex、繊維長51mm、融点が約260℃のポリエチレンテレフタレート(PET)繊維からなる芯繊維と、その周り全体に配置され、例えば繊維太さ4.4dtex、繊維長51mm、融点が約110℃の低融点ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維からなる鞘繊維とを有する。そして、不織布における中実繊維、中空繊維及び芯鞘繊維の混合割合は、重量比で例えば中実繊維が45%、中空繊維が15%、芯鞘繊維が40%である。
上記緩衝材1の上面には複数枚の下側剛性板材7,7,…が積層され、この各下側剛性板材7は緩衝材1と接着剤による接着により一体化されている。この接着剤は、例えば例えば酢酸ビニル系接着剤等が用いられる。下側剛性板材7は例えば合板からなり、その厚さは例えば12mmで緩衝材1の厚さよりも少し薄いものが用いられている。複数枚の下側剛性板材7,7,…は、各々の伸縮を考慮して互いに隙間をあけた状態で並べられて配置され、隣接する下側剛性板材7,7間に目地部8が形成されている。本実施形態では、下側剛性板材7は、例えば厚さ12mm、幅910mm、長さ1820mmの縦長の矩形板形状とされている。
また、上記下側剛性板材7,7,…の上側には複数枚の上側剛性板材10,10,…が積層され、この上側剛性板材10は下側剛性板材7に対しビスやステープル等の固定具13,13,…(図示例ではビス)により固定されて一体化されている。上側剛性板材10も例えば合板からなり、その厚さは例えば9mmで下側剛性板材7よりも薄いものが用いられている。複数枚の上側剛性板材10,10,…も、各々の伸縮を考慮して互いに隙間をあけた状態で並べられて配置され、隣接する上側剛性板材10,10,…間に目地部11が形成されている。本実施形態では、上側剛性板材10は、例えば厚さ9mm、幅910mm、長さ1820mmの縦長の矩形板形状とされている。
上側剛性板材10は、例えば石材やタイル等の脆性材料からなる床仕上材17の耐久性を上げる目的で床下地構造の剛性を高めるためのものであり、下側剛性板材7は、例えば上側剛性板材10を取付固定するために用いられる。
以上の緩衝材1と、その上の下側剛性板材7,7,…及び上側剛性板材10,10,…とで遮音床下地構造が構成されている。そのうち、緩衝材1と下側剛性板材7,7,…とは接着一体化され、上側剛性板材10,10,…は施工現場で下側剛性板材7,7,…に固定されるように施工される。
そして、上記遮音床下地構造における上側剛性板材10,10,…上に複数の床仕上材17,17,…が施工可能とされ、その施工によって本発明の実施形態に係る遮音床構造が構成されている。各床仕上材17は、石材やタイル等の脆性材料からなる例えば細長い板状のもので、複数の床仕上材17,17,…が幅方向に並べられた状態で上側剛性板材10,10,…上に接着により固定されている。本実施形態では、床仕上材17は、例えば厚さ9mm、幅450mm、長さ450mmの矩形板形状とされている。
さらに、上記遮音床下地構造において、上側剛性板材10,10間の目地部11は、下側剛性板材7,7間の目地部8と平面視で異なる位置に位置している。
尚、図3に示すように、壁部に近い部分の壁際の遮音床下地構造では、緩衝材1が部分的にカットされて下側剛性板材7の下側に緩衝材1のない部分が形成され、その部分の床スラブF上には際根太20が緩衝材1と間隔を空けて配置されている。この際根太20は、例えば厚さ12mm、幅45mmの細長い合板製基材21の下面(裏面)に例えば厚さ2mmの複数のPVCマット22を例えば300mmのピッチで長さ方向に並べて貼り付けたものであり、その際根太20の高さは緩衝材1と同じになっている。この際根太20上側の下側剛性板材7にも上側剛性板材10が積層されており、際根太20、下側剛性板材7及び上側剛性板材10の各々の壁際の側端面は鉛直方向に面一に揃うように配置されている。
次に、上記遮音床構造の施工方法について説明する。床スラブF上に、遮音床下地構造のうちの緩衝材1と、その上に接着剤により接着されて一体化された複数枚の下側剛性板材7,7,…とを敷き込む。
次いで、下側剛性板材7,7,…上に複数枚の上側剛性板材10,10,…を積層する。そのとき、隣り合う上側剛性板材10,10,…間の上記目地部11が下側剛性板材7,7,…間の目地部8と異なる位置に位置するように配置する。このように積層された上側剛性板材10,10,…を下側剛性板材7,7,…に固定具13,13,…により固定する。以上により遮音床下地構造が形成される。
最後に、上記遮音床下地構造の上側剛性板材10,10,…の上に石材やタイル等の床仕上材17,17,…を配置して接着する。以上により、軽量床衝撃音の低減効果の高い低床タイプの遮音床構造を容易に施工することができる。
したがって、この実施形態においては、床スラブF上に、中実繊維と中空繊維とがバインダーとしての芯鞘繊維により一体的に接着された不織布からなる板状の緩衝材1が敷設され、その板状の緩衝材1上に、複数枚の下側剛性板材7,7,…と、その上の複数枚の上側剛性板材10,10,…とが積層されて遮音床下地構造が構成されており、その遮音床下地構造の上側剛性板材10,10,…上に石材やタイル等の床仕上材17,17,…が施工されて、遮音床構造が構成されている。そのため、床仕上材17,17,…に加わった軽量床衝撃音が階下へ伝播するのを不織布製の緩衝材1の緩衝効果によって抑えることができ、その床衝撃音の低減効果が得られる。
また、遮音床下地構造は、緩衝材1上に上下2層の剛性板材10,7が積層されているだけの構造であるので、その遮音床下地構造の厚さを薄くして床面位置を下げることができ、延いては高い天井高さを確保することができる。
さらに、仮に、遮音床下地構造上に施工されている石材やタイル等の床仕上材17,17,…に例えば踏み込み等により大きな下向きの荷重が加わると、それに伴って荷重位置の緩衝材1が圧縮変形して下側剛性板材7が沈み込もうとし、その沈み込みによって当該下側剛性板材7と、それに隣接する他の下側剛性板材7との間の目地部8で段差が生じようとするが、この下側剛性板材7,7間の目地部8に対し、その上側の上側剛性板材10,10間の目地部11が異なる位置にあるので、下側剛性板材7の沈み込みは発生せず、沈み込みに伴う段差の動きが床仕上材17に伝わることはなく、よって床仕上材17に応力が集中するのを防ぐことができる。そのため、床仕上材17が石材やタイル等の脆性材料であっても、その割れや床仕上材17,17間の目地のずれを防止することができる。
また、緩衝材1と下側剛性板材7とが接着により一体化されていることから、施工現場ではそれらを接着するための手間を省くことができる。しかも、下側剛性板材7,7,…が緩衝材1に対し位置ずれすることもなくなる。これらにより、施工現場での施工性が良くなる。
さらに、上側剛性板材10が下側剛性板材7に固定されているので、上下2層の剛性板材10,7が一体化されて全体として剛性が高くなり、その分、脆性材料からなる床仕上材17の割れやそれらの目地のずれがより一層生じ難くなる。また、上下2層の剛性板材10,7の固定に固定具13を用いるので、接着剤により接着する場合に比べ固定までの時間が短くなって施工性を高めることができる。尚、本発明では、接着剤により接着してもよく、その構造も含んでいる。
また、緩衝材1の厚さが10mm以上で30mm以下であるので、上記軽量床衝撃音の低減効果が有効に得られるとともに、床仕上材17の沈み込み量も適正範囲となって踏んだときのふわふわ感という違和感を感じ難くなり、床仕上材17の割れ等の発生もより一層有効に防止することができる。
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態では、緩衝材1と下側剛性板材7とを接着により一体化しているが、緩衝材1上に下側剛性板材7を接着せずに積層するだけでもよい。しかし、上記のように施工性の向上、下側剛性板材7の緩衝材1に対するずれ防止を図り得る点では一体化しておくのが好ましい。
次に、具体的に実施した実施例について説明する。
(試験1)
厚さ200mmのコンクリート床スラブ上に、上記実施形態の構成の遮音床下地構造に床仕上材を固定した試験体を置き敷きした。
緩衝材としては、厚さが3mm、7mm、10mm、14mm、18mm、幅が900mm、長さが1800mm、密度が86Kの不織布と、厚さが12mm、密度が100Kで他の寸法が上記と同じ不織布と、厚さが12mm、密度が96Kで他の寸法が上記と同じグラスウール(GW)との3種類を用いた。
下側剛性板材は厚さ12mmの合板とし、上側剛性板材は厚さ9mmの合板とした。床仕上材は厚さ9mmのタイル及び厚さ13mmの大理石とし、タイルは15.4kg/mで、また大理石は33.9kg/mでそれぞれ施工した。このことで、試験体は、厚さ33〜50mm、幅900mm、長さ1800mmのものとした。
試験体の中央部をタッピングマシンにより加振し、コンクリート床スラブ下側の残響室に騒音計を配置して伝播音を測定し、試験体の遮音性能をオクターブ帯域中心周波数について評価した。床仕上材がタイルであるときの結果を図4に、また大理石であるときの結果を図5にそれぞれ示す。
これら図4及び図5に示すように、本発明の遮音床下地構造を備えた床構造であると、軽量床衝撃音が低減されており、特に緩衝材(不織布)の厚さが10mm以上であると、軽量床衝撃音が大きく低減していることが判る。
(試験2)
試験1と同様にして試験体を作製し、床仕上材は厚さ9mmのタイルに限定し、そのタイルを15.4kg/mで施工した。また、緩衝材は不織布で、その厚さを24〜34mmに変更した(密度は86K)。他の寸法は試験1の試験体と同じである。
この試験体に対し、その床仕上材(タイル)の一部の直径80mmの範囲に荷重20〜100kgの局所荷重を加え、試験体の沈み込み量を測定した。その結果を図6に示す。
この図6によれば、緩衝材(不織布)の厚さが30mm以下であれば、沈み込み量が小さくなり、100kgの局所荷重であっても3mm台に止まっている。このことから、緩衝材(不織布)の厚さを30mm以下とすると、小さい沈み込み量によってタイルの割れを防止できるとともに、床面を踏んだときのふわふわ感が生じ難くなっていることが明らかとなった。
本発明は、軽量床衝撃音に対し高い低減効果を有しながら、沈み込みに伴って石材やタイル等の床仕上材が割れるのを抑制できる低床タイプの防音床下地構造が得られ、極めて有用で産業上の利用可能性が高い。
1 緩衝材
7 下側剛性板材
8 目地部
10 上側剛性板材
11 目地部
13 固定具
17 床仕上材

Claims (4)

  1. 床スラブ上に敷設され、中実繊維と中空繊維とがバインダーとしての芯鞘繊維により一体的に接着され不織布からなる板状の緩衝材と、
    上記緩衝材上に積層された複数枚の合板からなる下側剛性板材と、
    上記下側剛性板材上に積層された複数枚の合板からなる上側剛性板材と、
    上側剛性板材上に施工され、石材又はタイルを含む脆性材料からなる床仕上材とを備え、
    上記下側剛性板材の厚さは上側剛性板材よりも厚く、
    上記上側剛性板材と下側剛性板材とは固定されて一体化され、
    上記上側剛性板材の目地部が下側剛性板材の目地部と平面視で異なる位置にあることを特徴とする遮音床構造。
  2. 請求項1において、
    緩衝材と下側剛性板材とが接着により一体化されていることを特徴とする遮音床構造。
  3. 請求項1又は2において、
    緩衝材の厚さが10mm以上で30mm以下であることを特徴とする遮音床構造。
  4. 請求項1の遮音床構造を施工する方法であって、
    床スラブ上に、緩衝材と、その上に積層された複数枚の下側剛性板材とを敷き込み、
    上記下側剛性板材上に複数枚の上側剛性板材を、該上側剛性板材間の目地部が下側剛性板材間の目地部と異なる位置に位置するように積層して、該上側剛性板材を下側剛性板材に固定し、
    上記上側剛性板材の上に床仕上材を施工することを特徴とする遮音床構造の施工方法。
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