JP2006307459A - 間仕切壁体 - Google Patents

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Yoshiki Yagi
良樹 八木
Shinsuke Nakano
真輔 中野
Tsutomu Asaba
勉 浅場
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Abstract

【課題】 ボード材が単枚仕上げ張りであって、建築基準法による非耐力間仕切壁の1時間耐火基準を満たし、遮音等級D−45以上を満たし、防震性に優れ、施工性が良く、さらに完成後の間仕切壁の総厚が薄くでき、間仕切壁体の軽量化を図る間仕切壁体を提供する。
【解決手段】 床スラブ上にALCパネルと鋼製スタッドを千鳥状に位置をずらして一定間隔で交互に配置し、該ALCパネルと鋼製スタッドとの間の空間には繊維質材料を充填し、これらALCパネルと鋼製スタッド及び繊維質材料からなる芯材の両面に面密度が8kg/m 〜25kg/m であるボード材を1層張り付けて構成した間仕切壁体とする。
【選択図】図1

Description

本発明は間仕切壁体に係り、特にALCパネルなどの軽量パネルを用いて組立構成され、建築材として使用される間仕切壁体に関する。
オートクレーブ発泡コンクリート(Autoclaved Lightweight Aerated Concrete:ALC)は、我が国ではALCパネルに成形されて使用されており、このように成形されたALCパネルは、軽量で作業現場での運搬や保管に便利で、遮音性、耐水性、耐火性、施工性に優れているために、一般建築物や高層建築物の外壁、屋根、床、間仕切壁などに広く使用されている。
この種のパネルとしては、ALCパネル以外にも、石膏ボードパネルなど各種の製品が製造使用されているが、間仕切壁体として使用する場合には、その強度と共に、特に都会地の建築物に使用する場合には、火災に対する耐熱性と遮音性とが重要な特性となる。
さらに、一般的な構造耐力を必要とされない非耐力間仕切壁体としては、その性能を主に耐火性能と遮音性能で評価し、耐火性能では建築基準法による非耐力間仕切壁の1時間耐火基準を満たし、遮音性能では同じく建築基準法による界壁の遮音構造の規定により遮音等級D−40以上を満たし、さらに一般的にはD−45以上を満たすことが求められる。
また、間仕切壁体として求められる性能としては、近年の住生活の快適性を求めるニーズにより、隣家から間仕切壁を伝わってくる振動の減少が求められている。
ALCパネルを用いたこのような間仕切壁体としては、図9に示すように、ALCパネル7の上下両端を梁スラブ24と床スラブ25とにそれぞれ固定し、梁スラブ24と床スラブ25の間に、ランナ21と取り付け金具23を使用して複数のALCパネル7を千鳥状に位置をずらして配設し、ALCパネル7の板面に対接して繊維質材料12を板状に充填配設し、ALCパネル7と繊維質材料12の外面を挟むようにして、一般的には石膏ボードなどの耐火ボード18を螺子8を使用して下地張りし、さらにその上に仕上げ用の化粧耐火ボード19を重ね張りして配設して、建築基準法で定める耐火性能で非耐力間仕切壁の2時間耐火を満たし、遮音性能で遮音等級D−45以上を満たしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−93094号公報
しかし、この間仕切壁では、間仕切壁全体の強度を担う芯材としてはALCパネルのみとなっており、完成後の間仕切壁の表裏両面に配設するボード材は千鳥配置されたALCパネルのみで支持され、ALCパネルと接していない部分のボード材は、一般的に600mm幅で使用されるALCパネル幅分の無支持区間を生じており、その部分の剛性確保のために下張りと仕上げ張りの二重張り仕上げとする必要が生じ、ボード材の使用量が増加して経済的損失を生じるとともに、施工時間の増加により施工性向上の妨げとなっていた。
さらに、前記ボード材を二重張りする際にはボード材同士の結合に接着剤を用いるため、揮発性有機化合物(VOC)が残存する可能性があり、環境上好ましくないばかりでなく、解体時に廃材の分別が完全とはならず、環境に配慮した製品ではなかった。
さらに、この間仕切壁では、ALCパネルを補強材を用いることなく、ALCパネル自体のもつ曲げ強度に依存した自立工法で配設しており、例えば、ALCを薄型として軽量化し、製造コストを低減させ、かつ施工性を改善するため、厚みが75mm未満の薄型ALCパネルを使用すると、薄型ALCパネルの強度の面で問題が生じ、所定の高さを超える場合、具体的には3mを超える高さには使用できないことが知られている。そのため、実際には厚みが75mm以上のALCパネルが用いられる。例えば厚みが75mmのALCパネルは、その長さが3mの場合には100kgにもなり、施工性が妨げられるとともに製造コストの上昇を招き、さらに施工期間の短縮が出来ない等の問題を生じさせ、結果としてトータルコストの上昇を招いていた。
さらに、近年では建物内の構造物を所望性能を維持しつつ出来る限り軽くし、建物躯体の設計を最小化することで建物全体のトータルコストを削減する傾向にある。しかし、75mm以上のALCパネルを使用する間仕切壁では更なる軽量化には無理があった。
本発明は上記従来の問題点に鑑みて提案するもので、その目的とするところは、ボード材が単枚仕上げ張りであって、建築基準法による非耐力間仕切壁の1時間耐火基準を満たし、遮音等級D−45以上を満たし、施工性が良く、防震性に優れ、さらに完成後の間仕切壁の総厚が薄くでき、間仕切壁体の軽量化を図るとともに建築空間の有効利用が可能となる、基本性能に優れコストメリットの得られる環境配慮型の間仕切壁体を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、面密度が8kg/m 〜25kg/m のボード材の2面が所定直線方向に互いに対向して延長配設され、前記ボード材の対向空間内に複数個のALCパネルが前記所定直線方向に配設されて構成されてなる間仕切壁体であって、前記ALCパネルが前記対向空間内において千鳥状に順次位置をずらして配設されており、前記各ALCパネルの両側面の空間には鋼製スタッドが等間隔に配設されており、かつ、前記各ALCパネルの両側面と前記鋼製スタッドとの間の空間には繊維質材料が充填されてなる間仕切壁体とした。
本発明の間仕切壁体においては、前記ボード材と繊維質材料がいずれも不燃性材料からなることが好ましい。
また、前記ボード材は単枚張りとする。
本発明の間仕切壁体は間仕切壁体の長さ方向に前記ALCパネルと鋼製スタッドを交互に千鳥配置し、ALCパネルと鋼製スタッド以外の空間に繊維質材料を充填し、前記ALCパネルと鋼製スタッドからなる芯材の両面に面密度が8kg/mないし25kg/mの不燃材からなるボード材を単枚張りして構成されている。
ボード材が単枚張りのため、ボード材の使用量と施工時間が従来技術と比較して半減されるため経済的であるばかりでなく、ボード材を重ね張りしないので、接着剤を使用する必要がなく、完全乾式での施工が可能となり、揮発性有機化合物(VOC)残存の恐れがなく、且つ解体時の廃棄物の分別性の良さにも配慮した環境に優しい間仕切壁体となる。
さらに、ALCの遮音性能と面密度が8kg/mないし25kg/mのボード材のもつ遮音性能との複合作用、並びに遮音性能が向上するように千鳥配置されて空隙部に繊維質材料を充填した内部構成とすることにより、遮音性能や防震性能もそれぞれ単独材の場合と比較して向上する。
ALCパネルの配置例としては、前記ALCパネルの両端部を前記所定直線方向に対して互いに一部重ねて配設することができる。
ALCパネルのこのような配置をとることにより、遮音性能を一段と向上させることができるようになる。
また、本発明の間仕切壁体においては、前記ALCパネルが補強スタッドにより補強されたALC補強パネルであってもよい。
この場合前記ALC補強パネルの厚さは35mm以上75mm未満の軽量薄型ALCパネルを使用することができる。
前記ALC補強パネルは、例えばALCパネルに形成された凹溝部に、補強スタッドに形成された嵌合部が、前記ALCパネルの長手方向または幅方向の全域にわたって嵌合固定されて構成されているものを使用することができる。
ALCパネルとして補強スタッドにより補強されたALCパネルを使用すれば、自立配設が可能な曲げ強度を有しており、このALCパネルに固定されたボード材を強固に支持するため、間仕切壁体強度が向上する。さらに、ボード材は千鳥配置されたALCパネルと鋼製スタッドに交互に固定されるため、従来技術と比較して壁体幅方向への取付けスパンも短くなり、強固に固定されて単枚張りであっても実用上十分な強度を有する間仕切壁体となる。
芯材であるパネルは薄型ALCパネルであるため、厚さ35mmでも建築基準法に定める外壁の準耐火60分の性能まで認められた性能を有しており、さらに50mm厚さで建築基準法に定める非耐力間仕切壁の1時間耐火の性能まで認められた性能を有しており、強固に固定された不燃材からなるボード材の耐火性能とあわせて、複合構成された間仕切壁体も建築基準法に定める非耐力間仕切壁に必要となる1時間耐火の性能を有することが可能となる。
本発明の間仕切壁体においては、前記ALC補強パネルの補強スタッドと鋼製スタッドの相対位置が、前記所定の直線方向に対して同じ位置に配設することが好ましい。
このような向きに配置すれば、ボード材を固定するための固定材料が補強スタッドに取り付けられることになり、より強固な固定が実現できるため、いっそう強度を向上させることができる。
本発明によると、ALCパネルと鋼製スタッドを芯材として構成された間仕切壁体であり、間仕切壁体の長さ方向に前記ALCパネルと鋼製スタッドを交互に千鳥配置し、ALCパネルと鋼製スタッド以外の空間に繊維質材料を充填し、前記ALCパネルと鋼製スタッドからなる芯材の両面に面密度8kg/mないし25kg/mの不燃材からなるボード材を単枚張りして構成されているので十分な強度を有し、ボード材の使用量と施工時間が従来技術と比較して半減されるため経済的であるばかりでなく、ボード材を重ね張りしないので、接着剤を使用する必要がなく、完全乾式での施工が可能となり、揮発性有機化合物(VOC)残存の虞がなく、且つ解体時の廃棄物の分別性の良さにも配慮した環境に優しい間仕切壁体となる。
さらに、厚みが35mm以上75mm未満の軽量薄型のALCパネルを用いれば、従来技術と比較したALCパネル自体のコスト削減と重量削減が可能となる。また、前記ALCパネルに補強スタッドにより補強されたALCパネルを使用すれば、自立配設が可能な曲げ強度を有しており、このALCパネルに固定されたボード材を強固に支持するため、間仕切壁体強度が向上する。さらに、ボード材は千鳥配置されたALCパネルと鋼製スタッドに交互に固定されるため、従来技術と比較して壁体幅方向への取付けスパンも短くなり、強固に固定されて単枚張りであっても実用上十分な強度を有する間仕切壁体となる。
芯材であるパネルは薄型ALCパネルであるため、厚さ35mmでも建築基準法に定める外壁の準耐火60分の性能まで認められた性能を有しており、さらに50mm厚さでは建築基準法に定める非耐力間仕切壁の1時間耐火の性能まで認められた性能を有しており、強固に固定された不燃材からなるボード材の耐火性能とあわせて、複合構成された間仕切壁体も建築基準法に定める非耐力間仕切壁に必要となる1時間耐火の性能を有することが可能となる。
さらに、ALCの遮音性能と面密度が8kg/mないし25kg/mのボード材のもつ遮音性能との複合作用、並びに遮音性能が向上するように千鳥配置されて空隙部に繊維質材料を充填した内部構成とすることにより、遮音性能や防震性能もそれぞれ単独材の場合と比較して向上する。
前記各作用により本発明による間仕切壁体は、従来技術と比較して、ALCパネルとボード材に関わるコスト及び重量を削減し、さらに施工時間を短縮することで施工コストを削減し、さらに建築基準法で定める非耐力間仕切壁の1時間の耐火性能およびD−45以上の遮音性能を有する間仕切壁体となる。
本発明の間仕切壁体を、図1ないし図8を参照して説明する。
図1は本明の第1の実施形態にかかわる間仕切壁体の構成を示す一部切開斜視図、図2は第1の実施形態にかかわる間仕切壁体の水平断面図、図3は第2の実施形態にかかわる間仕切壁体の水平断面図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態にかかわる間仕切壁体の一部切開斜視図を図1に示す。
図1に示すように、本実施形態の間仕切壁体10ではALCパネル7と鋼製スタッド11が一定の間隔を置いて互いに当接するように千鳥状に交互に配設されて固定されており、各ALCパネル7と鋼製スタッド11の間の空間領域には、グラスウールやロックウールなどの繊維質材料12が充填されている。
このようにALCパネル7と鋼製スタッド11及び繊維質材料12で構成された芯材の両側表面には、ボード材14が螺子8によってALCパネル7及び鋼製スタッド11に締め付けて張り付けられている。
図2に本実施形態の間仕切壁体10の水平断面図を示す。
図2に示すように本実施形態の間仕切壁体10は、ALCパネル7と繊維質材料12及び鋼製スタッド11で構成された芯材が2列になって並列に、互いに千鳥状に位置をずらして配設されており、各ALCパネル7の平面は互いに離れてわずかに間隙を保って配設されている。これは振動を伝える剛体同士の接触を防ぐためである。そして間隙部分には繊維質材料12が充填されており、防音効果、断熱効果、防震効果を高めている。
また、ALCパネル7と鋼製スタッド11とは、相対向して配設されている。しかし、両者は接触してはいない。これも剛体同士の接触を防ぎ、振動が伝わるのを防ぐ防震効果に寄与することができる。
そして、これら2列のALCパネル7と繊維質材料12とを挟むようにして、両外側の面にはボード材14が、ALCパネル7と鋼製スタッド11に螺子8などの固定部材により固定されて単枚仕上げ張りされている。
鋼製スタッド11としては、軽量型鋼からなる種々の断面形状のものが使用され、例えば、断面形状が方形のものやH字状のもの、コの字状のもの、あるいはコの字状の端部に内屈曲部が形成されたもの等が好ましい。サイズはALCパネル7の厚さを越えないものとする。鋼製スタッド11は上下のスラブに固定する。
繊維質材料12としては、グラスウールやロックウールなどの耐熱性のある不燃性繊維質材料を使用する。繊維質材料12はこれら不燃性繊維質材料を、マット状に成形し、ALCパネル7と鋼製スタッド11の間の空間に挿入して施工する。このようにすれば、後述の2列の芯材を並列に配設する場合に、ALCパネル7と鋼製スタッド11の間の空間、及び各ALCパネル7とボード材との間の間隙を充填することができるので都合がよい。なお、繊維質材料12は必要により鋼製スタッド11の内部にも充填することができる、
さらに、ボード材14としては、セメント板、石膏ボード、珪酸カルシュウム板、あるいは、ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維入り不燃ボード材等の耐熱性材料を使用することができる。ボード材14は表面に塗装加工した化粧ボード材を使用することができる。さらに、前記ボード材14の面密度は、8kg/mないし25kg/mとすることが必要である。面密度が8kg/m未満であると遮音性能の低下により遮音等級D−45以上が確保できなくなり、25kg/mより大きいと、重量物施工により施工性能が低下する恐れがあるからである。
このようなボード材を使用すれば、十分な強度を有しているので、1枚のボード材を張るだけで必要な強度が得られるので、間仕切壁体の薄型化と軽量化に寄与するところが大きい。
ALCパネル7と鋼製スタッド11との床スラブ15の長手方向の間隔を、ボード材14の尺貫法に適合する一般的な長さ規格値303mmに設定することにより、ボード材14の両端部がALCパネル7と鋼製スタッド11にそれぞれ適確に固定され、強固な取付強度が得られ、ボード材14の端部の浮きや剥がれを防止することができる。例えば、尺貫法で3尺×6尺のボード材14は、メートル法では910mm×1820mmとなり、ALCパネル7と鋼製スタッド11との間隔が303mmに設定されていると、このボード材14の横方向の両端部は、ALCパネル7または鋼製スタッド11の位置に配置される。
(第2の実施形態)
図3に第2の実施形態にかかわる間仕切壁体の水平断面図を示す。一部切開斜視図は先の第1の実施形態の場合とほぼ同じなので、説明は省略する。
本実施形態の間仕切壁体20では、図3に示すように、互いに千鳥状に位置をずらして隣接配置されるALCパネル7の端部1aが、長手方向で所定距離だけ互いに重なり合って配置され、両端部1a,1aと鋼製スタッド11との間に繊維質材料12が充填されている。
本実施形態のその他の部分の構成は、すでに説明した第1の実施形態及び第2の実施形態と同一なので、重複する説明は省略する。
本実施形態によると、すでに説明した第1、第2の実施形態で得られる効果に加えて、間仕切壁体の長手方向の一部において、その幅方向にALCパネル7の端部1aを、繊維質材料12を挟んで重合配設することにより、耐火特性と遮音特性とをさらに向上させることが可能になる。
(第3の実施形態)
ALCパネル7としては、例えば長方形の板状のALCパネルを補強スタッドで補強したALC補強パネルを用いてもよい。この場合には厚みが35mm以上、75mm未満の軽量薄形のALCパネルも使用できる。軽量薄形のALCパネルを使用すれば、間仕切壁体全体を薄く、しかも軽量化することが可能となり、ALCパネルのコストを引き下げる効果も発揮できる。
ALC補強パネル17は、図4(a)に示すように、軽量薄形のALCパネル1の表面のほぼ中央位置に、ALCパネル1の長手方向に沿って刻設される2本の凹溝2によって、断面が台形波状の山形部3が形成されている。そして、図4(b)に示すように、この山形部3に嵌合される嵌合部6を備えた補強スタッド5が、細長い例えば薄鋼板により形成されて準備される。この補強スタッド5には、山形部3の台形波状の断面に対接嵌合する嵌合部6が、補強スタッド5の板面を凸状に屈曲させることにより形成されている。
このようにして、補強スタッド5がALCパネル1の山形部3に対してALCパネル1の長手方向の全域にわたって嵌合部6によって嵌合固定されているので、ALCパネル1の長手方向に十分に補強された堅固で軽量薄型のALC補強パネル17が簡単な工程で組立られる。
このようなALC補強パネル17の複数個を、図5に一部切開斜視図で示すように、床スラブ15と図示省略の梁スラブの長手方向に沿って並行に配設された2本のランナ21,21に挟まれて、且つ床スラブ15の幅方向に隣接するALC補強パネル17の位置を千鳥状にずらして固定する。
このようなALC補強パネル17を使用すれば、厚みが35mm以上75mm未満の軽量薄形のALCパネルでボード材が単枚仕上げ張りであっても、必要な強度を有し、建築基準法による非耐力間仕切壁の1時間耐火基準を満たし、遮音等級D−45以上を満たし、施工性が良く、防震性に優れ、さらに完成後の間仕切壁の総厚が薄くでき、間仕切壁体の軽量化を図るとともに建築空間の有効利用が可能となる、基本性能に優れコストメリットの得られる環境配慮型の間仕切壁体とすることができる。
つまり、ALC補強パネル17に外部荷重が印加される位置は、前述したように本実施の形態では、ボード材14の固定位置に対応しており、軽量薄型のALC補強パネル17に凹溝部3が形成されていてこの凹溝部3に補強スタッド5の嵌合部6が嵌合固定されているので、ボード材14が堅固にALC補強パネル17に固定されていることになる。
このようにして、ボード材14が、ALC補強パネル17の補強スタッド5と鋼製スタッド11とにより交互に支持固定されることで、ボード材14が単枚仕上げ張りであってもさらに強固な固定がなされ、火災時の熱によるボード材の浮きや剥がれを防止して耐火性能を確保するとともに、取付け強度不足によるボード材の音波や振動に対する共振を防止して遮音性能を確保することが出来る。
平面配置の例としては、図6に示すように、先の第1の実施形態の場合の図2と同様に、ALC補強パネル17と繊維質材料12及び鋼製スタッド11で構成された芯材が2列になって並列に、互いに千鳥状に位置をずらして配設されており、各ALC補強パネル17の平面は互いに離れてわずかに間隙を保って配設されている。これは振動を伝える剛体同士の接触を防ぐためである。そして間隙部分には繊維質材料12が充填されており、防音効果、断熱効果、防震効果を高めている。
また、ALC補強パネル17と鋼製スタッド11とは、相対向して配設されている。しかし、両者は接触してはいない。これも剛体同士の接触を防ぎ、振動が伝わるのを防ぐ防震効果に寄与することができる。
そして、これら2列のALC補強パネル17と繊維質材料12とを挟むようにして、両外側の面にはボード材14が、ALC補強パネル17と鋼製スタッド11に、螺子8などの固定部材により固定されて単枚仕上げ張りされている。
または、図7に示すように、補強スタッド5がボード材14に当接する向きとしてもよい。ランナの長手方向に対する補強スタッド5と鋼製スタッド11の位置は、互いに同じ位置関係に配設されている。このような配置にしても、その取付け強度に変化は無い。このような向きに配置すれば、ボード材を固定するための固定材料が薄いALC補強パネルを貫通しないので、一層強度を向上させることができる。
あるいはまた、図8に示すように、先の第2の実施形態の場合の図3と同様に、互いに千鳥状に位置をずらして隣接配置されるALC補強パネル17の端部1aが、長手方向で所定距離だけ互いに重なり合って配置され、両端部1a,1aと鋼製スタッド11との間に繊維質材料12を充填したものとすることもできる。
このように配置すると、すでに説明した第2の実施形態と同様に、耐火特性と遮音特性とをさらに向上させることが可能になる。
以上説明したように、本発明によればボード材がALC補強パネルの補強スタッドと鋼製スタッドとにより交互に支持固定されることで、ボード材が単枚仕上げ張りであっても一層強固な固定がなされ、火災時の熱によるボード材の浮きや剥がれを防止して耐火性能を確保するとともに、取付け強度不足によるボード材の音波や振動に対する共振を防止して遮音性能を確保することが出来る。
さらに、単枚仕上げ張りが可能となるので、従来技術と比較してボード材14の使用量は半分となり、経済性が高く、施工時間も大幅に短縮可能となる。
また、本発明によれば厚みが35mm以上75mm未満のALCパネルが補強スタッドで補強されたALC補強パネルを芯材として構成された間仕切壁体であり、間仕切壁体の長さ方向にALC補強パネルと鋼製スタッドを交互に千鳥配置させ、ALC補強パネルと鋼製スタッド以外の空間には繊維質材料が充填されており、ALC補強パネルと鋼製スタッドからなる芯材の両面に面密度8kg/mないし25kg/mの不燃材からなるボード材を単枚張りして構成されているので、ボード材の使用量と施工時間が従来技術と比較して半減されるため経済的であるばかりでなく、ボード材を重ね張りしないので、接着剤を使用する必要がなく、完全乾式での施工が可能となり、揮発性有機化合物(VOC)残存の恐れがなく、且つ解体時の廃棄物の分別性の良さにも配慮した環境に優しい間仕切壁体となる。
さらに、薄型のALCパネルを用いるので従来技術と比較してALCパネル自体のコスト及び重量の削減が可能となる。前記ALCパネルは補強スタッドにより補強された軽量薄型のALC補強パネルであるため、自立配設が可能な曲げ強度を有しており、この軽量薄型のALCパネルに固定されたボード材を強固に支持するため、間仕切壁体強度が向上する。さらに、ボード材は千鳥配置されたALC補強パネルと鋼製スタッドに交互に固定されるため、従来技術と比較して壁体幅方向への取付けスパンも短くなり、強固に固定されて単枚張りであっても実用上十分な強度を有する間仕切壁体となる。
芯材であるALC補強パネルは、厚さ35mmで建築基準法に定める外壁の準耐火60分の性能まで認められた性能を有しており、さらに50mm厚さで建築基準法に定める非耐力間仕切壁の1時間耐火の性能まで認められた性能を有しており、強固に固定された不燃材からなるボード材の耐火性能とあわせて、複合構成された間仕切壁体も建築基準法に定める非耐力間仕切壁に必要となる1時間耐火の性能を有することが可能となる。
さらに、ALCの遮音性能と面密度8kg/mないし25kg/mであるボード材のもつ遮音性能との複合作用、並びに遮音性能が向上するように千鳥配置されて空隙部に繊維質材料を充填した内部構成により、遮音性能もそれぞれ単独材の場合と比較して向上する。
前記各作用により本発明による間仕切壁体は、従来技術と比較して、ALCパネルとボード材に関わるコストを削減し、さらに施工時間を短縮することで施工コストを削減し、さらに1時間の耐火性能およびD−45以上の遮音性能を有する軽量な間仕切壁体となる。
本発明の第1の実施形態の間仕切壁体の構成を示す一部切開斜視図である。 図1に示す間仕切壁体の水平切断面図である。 本発明の第2の実施形態の間仕切壁体の水平切断面図である。 本発明で使用するALC補強パネルの構造の一例を示す斜視図であり、(a)は全体図を、(b)は補強スタッドを取り付ける前の状態を示す。 本発明の第3の実施形態の間仕切壁体の構成を示す一部切開斜視図である。 本発明の第3の実施形態の間仕切壁体の水平切断面図である。 第3の実施形態の間仕切壁体の水平切断面図の他の例を示す図である。 第4の実施形態の間仕切壁体の水平切断面図の別の例を示す図である。 従来の間仕切壁体の構成を示す一部切開斜視図である。
符号の説明
1ALCパネル
2 凹溝
3 山形部
5 補強スタッド
6 嵌合部
7 ALCパネル
10,20,30,40 間仕切壁体
11 鋼製スタッド
12 繊維質材料
14 ボード板
15 床スラブ
17 ALC補強パネル
21 ランナ

Claims (7)

  1. 面密度が8kg/m 〜25kg/m のボード材の2面が所定直線方向に互いに対向して延長配設され、前記ボード材の対向空間内に複数個のALCパネルが前記所定直線方向に配設されて構成されてなる間仕切壁体であって、前記ALCパネルが前記対向空間内において千鳥状に順次位置をずらして配設されており、前記各ALCパネルの両側面の空間には鋼製スタッドが等間隔に配設されており、かつ、前記各ALCパネルの両側面と前記鋼製スタッドとの間の空間には繊維質材料が充填されてなることを特徴とする間仕切壁体。
  2. 前記ボード材が単枚張りされてなることを特徴とする請求項1に記載の間仕切壁体。
  3. 前記ALCパネルの両端部が、前記所定直線方向に対して互いに一部重なって配設されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の間仕切壁体。
  4. 前記ALCパネルが補強スタッドにより補強されたALC補強パネルであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の間仕切壁体。
  5. 前記ALC補強パネルの厚さが35mm以上75mm未満の軽量薄型ALCパネルであることを特徴とする請求項4に記載の間仕切壁体。
  6. 前記ALC補強パネルは、ALCパネルに形成された凹溝部に、補強スタッドに形成された嵌合部が、前記ALCパネルの長手方向または幅方向の全域にわたって嵌合固定されて構成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の間仕切壁体。
  7. 前記ALCパネルの補強スタッドと鋼製スタッドの相対位置が、前記所定の直線方向に対して同じ位置に配設されてなることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の間仕切壁体。

JP2005128678A 2005-04-26 2005-04-26 間仕切壁体 Pending JP2006307459A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010059651A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp 断熱パネル
KR101457626B1 (ko) * 2014-08-13 2014-11-10 (주)유송엔지니어링 횡구속 효과가 향상된 비내력벽체 보강 시스템

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