JP3847126B2 - 耐火遮音間仕切壁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の間仕切壁、例えば集合住宅、事務所、高層建築物に使用される間仕切壁において、高遮音性を有し、且つ極めて優れた耐火性を有する耐火遮音間仕切壁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の耐火性および遮音性を目的とした間仕切壁として、特開平7−26643号公報や特開平8−93094号公報に開示の間仕切壁が知られている(第1の技術)。
【0003】
前記間仕切壁は、いずれも軽量気泡コンクリートパネルすなわちALCパネルを壁体方向に千鳥配置し、これにより生じた壁体の凹部に遮音材を充填し、ALCパネルと遮音材の両表面に耐火ボードなどの表面材を張り付けた構造の間仕切壁である。
【0004】
また、従来構法の間仕切壁として、図11に示すように、ALCパネル11を直線上に並設し、ALCパネル11の両外表面にモルタル12を塗着し、更にその外部側に石膏ボード等の耐火ボード13を張り付ける間仕切壁10や、図12に示すように、直線上に並設したALCパネル11の両外表面に木胴縁14を釘15で取付け、更にその外部側に石膏ボード等の耐火ボード13をネジ16で取付け固定する間仕切壁10aが知られている(第2の技術)。
【0005】
また、実開昭63−129009号公報には、以下の間仕切壁構造が開示されている。天井スラブ及び床部にそれぞれ所望間隔離して並列に設置した一対ずつの上部及び下部ランナーを設け、前記上部及び下部ランナー間にランナーの長手方向に沿って、補強材入りパネルを二列に所望間隔離し全体として千鳥状に配設し、そして前記各列のパネル間には不燃繊維が取付けられている。また、前記各列のパネル及びこれに連接する不燃繊維の外表面には、互いに異なる材質の耐火ボードが2層に張り付けられ、前記パネル及びこれに連接する不燃繊維の内面間に空気層を形成した構成の間仕切壁が開示されている(第3の技術)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した3種の技術において、まず第1の技術はALCパネルと遮音材を組み合わせた構造であるため遮音性能は有するものの、ALCパネルを千鳥に配置しなければならず、取付けのための墨だしや位置決めなどの施工に手間が掛り、そのための特殊な取付け金物も必要となる。また、その構造から配線や配管などの点で、電気配線や施工後のコンセントの設置位置が制限されてしまうという問題点がある。更にALCパネルが壁体長さ方向に対して千鳥配置されているため、間仕切壁が厚くなるという問題がある。
【0007】
次に、図11や図12に示した第2の技術は、単にALCパネル11の外部側に耐火ボード13を組み合わせた構造のため、施工はいたって容易に行える。しかし、その構造において内部側のALCパネル11と中間層のモルタル12や木胴縁14と外表面側の耐火ボード13とが当接し固定されている。そのために、外表面の壁面側からの固体伝搬音が、内部側にあるモルタル12や木胴縁14、さらにALCパネル11を介して直接的に裏面側へよく伝搬する。すなわち、遮音性能の低下が見られるという問題点がある。
【0008】
更に第3の技術は、耐火性能と遮音性能及び物理的強度を向上させるため、パネルと不燃繊維を千鳥状に配列し、その内面間に空気層が設けられている。さらにパネルと不燃繊維の外表面に耐火ボードを張り付けた構造である。この方法では、該パネルと不燃繊維を並列に間隔をおいて配列しなければならず、そのため上下ランナー位置の取付け位置の制約を受ける可能性がある。また、千鳥配置のために、その位置決めや取付けに正確さが必要である。更に、一枚ずつ交互に取付ける必要があり、また自立が難しい不燃繊維をパネルへ取付けねばならず、非常に手間が掛かる。また第1の技術の場合と同様に、パネルと不燃繊維を千鳥状に配列し、その内部に空気層を設けているため、間仕切壁が厚くなるという問題点もある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、遮音性能と耐火性能に優れており、かつ施工において多大な手間や特殊な取付け金物を必要としない耐火遮音間仕切壁を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の耐火遮音間仕切壁は、複数のパネルを一直線状に並設して内部壁を形成し、この内部壁の両面にそれぞれ水平方向に長く複数のパネルにまたがる胴縁を上下方向複数段に取付け、この内部壁の両面の胴縁にそれぞれ複数のボードを並設して外部壁を形成するとともに、この外部壁と内部壁との間に空気層を形成した耐火遮音間仕切壁であって、
前記各胴縁の内側部には、前記内部壁のパネルに固定される取付け用の凸部と前記パネルとの間に間隔を形成させる間隔形成用の凹部とが交互に形成され、
前記パネルの一側面に固定された胴縁の凸部と、他側面の胴縁の凹部とが対向されている耐火遮音間仕切壁である。
【0011】
更に、本発明の耐火遮音間仕切壁は、前記パネル間に目地材が充填されている耐火遮音間仕切壁である。
【0012】
更には、本発明の耐火遮音間仕切壁は、前記パネルが軽量気泡コンクリートパネル、珪酸カルシウム成形板、石膏板、木毛セメント板、パルプセメント板、スレート板、押出成形板のいずれかである耐火遮音間仕切壁である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の耐火遮音間仕切壁の実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1乃至図4は、第1の実施形態を示す。図3において、110は天井、120は床で、この天井110と床120の間に耐火遮音間仕切壁20が設けられている。この耐火遮音間仕切壁20は、軽量気泡コンクリートパネル30(以下ALCパネル30という。)と胴縁40と石膏ボード等の耐火ボード80と目地材60等で構成されている。
【0014】
そして、その設置に際しては、先ず所望位置の天井110の下面に鉄等の金属からなる倒コ字状のランナー90をアンカー100で取付け、このランナー90の垂直片90a間に複数のALCパネル30の上部を順次に嵌合して垂直状に設置することにより、図1及び図2に示すように、複数のALCパネル30を一直線状に並設し、これによって、内部壁Aを形成する。
【0015】
なお、内部壁Aを構成する各ALCパネル30の厚さは、80mm〜120mm程度で、それぞれのALCパネル30の間には厚さ5mm〜30mm程度の弾性ウレタン製目地材60をALCパネル30の上下方向の全長に渡って充填してあり、この目地材60により、隣接したALCパネル30間での音や振動の固体伝搬を少なくしているとともに、隣接したALCパネル30の間の隙間を塞いでいるため、ALCパネル30の一面側から他面側への音の空間伝搬を無くしている。
【0016】
この内部壁Aの両面には、それぞれ水平方向に長く複数のALCパネル30にまたがる胴縁40が、上下方向3段に取付けられている。この各胴縁40は、木製で、図4にも示すようにその内側部に、内部壁AのALCパネル30に対して固定される取付け用の凸部40aとALCパネル30に対して間隔を形成する間隔形成用の凹部40bとを交互に形成したもので、凸部40aの長さaは、ALCパネル30の幅より短く、凹部40bの長さbは、ALCパネル30の幅より長く、凸部40aの長さaと凹部40bの長さbの和は、ALCパネル30の幅の2倍となっている。
【0017】
そして、胴縁40の取付けに際しては、胴縁40の凸部40aが隣接したALCパネル30にまたがって当接することなく、各凸部40aが必ず1枚のALCパネル30にのみ当接するようにするとともに、各凹部40bが1枚のALCパネル30と胴縁40とを完全に離間させるようにし、さらに、同じ1枚のALCパネル30の一方の側面に対して上下3段の胴縁40の凸部40aを当接させるとともに、同じ1枚のALCパネル30の反対側の側面に対して上下3段の胴縁40の凹部40bを対向させる。従って、ALCパネル30を挟んで、一側の胴縁40の凸部40aと他側の胴縁40の凹部40bが、必ず対向するようになっている。
また、本実施形態では、胴縁40は上下3段に設けたが、ALCパネルの長さに応じて変えることができる。胴縁40の上下間隔は、450mm〜1200mmにした方が、耐火ボード80の取付けの容易性や取付け後の安定性のため好ましい。
【0018】
尚、この実施形態では、各胴縁40のALCパネル30に対する取付けは、その凸部40aを接着剤でALCパネル30に接着することによって行われ、後で、耐火ボード80を胴縁40に取付ける際に、耐火ボード80の取付け用のネジ70で胴縁40が耐火ボード80とともにALCパネル30に強固に固定されるようになっている。
【0019】
そして、前記内部壁Aの両面の胴縁40の外側部にそれぞれ複数の耐火ボード80を複数のネジ70で内部壁Aと平行に取付けることにより、内部壁Aの両側に外部壁Bが形成されている。この各外部壁Bと内部壁Aとの間には、胴縁40によって胴縁の幅dと同じ厚さの空気層50が形成され、これによって、耐火性及び遮音性が確保されている。この場合、空気層50の厚さが大きいほど、耐火性及び遮音性が向上するが、空気層50を厚くすると、耐火遮音間仕切壁20の厚さが厚くなるため、空気層50の厚さは、50mm以内にすることが好ましい。
【0020】
本発明では、このような構成により、内部壁Aを構成するALCパネル30を挟んで、一側の胴縁40の凸部40aと他側の胴縁40の凹部40bが必ず対向するので、一方の外部壁Bを構成する耐火ボード80からの音や振動は、必ず凹部40bによって隔絶されるため、そのままALCパネル30を介して直接的に反対側の外部壁Bを構成する耐火ボード80に固体伝搬することがなく、遮音性を低下させることがない。
【0021】
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態の耐火遮音間仕切壁20aを示す。尚、この第2の実施形態の説明について、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して説明する。
上述した第1の実施形態では、図1に示したように、同じ1枚のALCパネル30の一方の側面に対して上下3段の胴縁40の凸部40aを当接させるとともに、同じ1枚のALCパネル30の反対側の側面に対して上下3段の胴縁40の凹部40bを対向させているが、図5に示す第2の実施形態の耐火遮音間仕切壁20aのように、同じ1枚のALCパネル30の一方の面において、胴縁40の凸部40aと凹部40bを上下方向で交互に配置してもよい。
【0022】
この第2の実施形態の場合、全てのALCパネル30に対して、胴縁40の凸部40aが両面から当接するので、第1の実施形態と比較して、耐火遮音間仕切壁20a剛性が全面的により均一になって、特に弱い部分がなくなるという効果があるが、その反面、一方の外部壁Bを構成する耐火ボード80からの音や振動は、胴縁40の凸部40aを介してALCパネル30に伝わった後、ALCパネル30内を上下に伝搬することで、反対側の外部壁Bを構成する耐火ボード80に伝わるので、遮音性の面では、第1の実施形態の耐火遮音間仕切壁20よりもやや劣るものとなる。
【0023】
(第3及び第4の実施形態)
図6は、第3の実施形態の耐火遮音間仕切壁21を示し、図7は、第4の実施形態の耐火遮音間仕切壁22を示すものである。
図1乃至図4に示した第1の実施形態及び図5に示した第2の実施形態では、胴縁40の凸部40aが、ALCパネル30に対して、横方向一枚おきに当接するようにしたが、図6の第3の実施形態のように、胴縁41の凹部41bを長くして、胴縁41の凸部41aが、二枚おきにALCパネル30に当接するようにしてもよく、図7の第4の実施形態のように、胴縁42の凹部42bをさらに長くして、胴縁42の凸部42aが、三枚おきにALCパネル30に当接するようにしてもよい。
【0024】
このように、胴縁41,42の凸部41a,42aの間隔を長くすると、外部壁Bから内部壁Aさらにこの内部壁Aから反対側の外部壁Bに伝わる音や振動をより一層少なくすることができる。また、図1乃至図4に示した第1の実施形態では、同じネジ70で胴縁40と耐火ボード80をALCパネル30に固定したが、この第3の実施形態及び第4の実施形態では、胴縁41,42は図示しないネジや釘でALCパネル30に取付け、この後、別のネジ81で耐火ボード80を胴縁41,42に取付けている。
【0025】
(第5の実施形態)
図8は、第5の実施形態の耐火遮音間仕切壁を示す。
この第5の実施形態は、図3と比較すると明らかなように、図3の第1の実施形態では、天井110に対して倒コ字状のランナー90を用いたのに対し、一対のL型アングル91をランナーとして用い、さらに床120側にもランナーとして一対のL型アングル91を設け、複数のALCパネル30の上部及び下部をそれぞれ一対のL型アングル91間に嵌合することにより、内部壁Aを形成している。尚、71は胴縁40に耐火ボード80を固定するネジ、72は胴縁40をALCパネル30に固定するネジ、100はL型アングル91を天井110或いは床120に固定するアンカー、101はL型アングル91にALCパネル30を固定するネジである。
【0026】
(第6の実施形態)
図9は、本発明の耐火遮音間仕切壁の胴縁を示す。
図9において、43は長尺の角棒、44は直方体、45は板状材で胴縁が構成されている。そしてこの胴縁は、角棒43と直方体44とで構成してもよく、また凹凸を有するよう一体成形したものでもよい。この場合、直方体44の長さは、ALCパネル30の幅より短くする。
そして、直方体44の角棒43への取付けに際しては、ネジ82や釘等を用いてもよく、接着剤で接着してもよい。また、板状材45の直方体44への取付けにおいても、ネジや釘や接着剤を用いてもよい。
【0027】
角棒43や直方体44の材質は、金属製やプラスチック製のものを用いてもよいが、加工性や経済性などの点で木製のものが好適である。また、板状材45の材質は、前記同様の金属製やプラスチック製のものを用いてもよいが、ALCパネル30へ直接当接するため、より弾性の大きい材料、つまりゴムや弾性ウレタンなどの樹脂系材料を用いると、外部壁Bに伝わる音や振動をより一層少なくすることができるため好適である。角棒43と直方体44とで構成した胴縁とする場合は、直方体44の材質は、前記同様より弾性の大きい材料を用いると、前記同様遮音性の向上が図られ好適である。板状材45を用いた場合、その長さは、直方体44の長さと同一でなくてもよく、また、その厚さは、5mm〜10mm程度が好ましい。さらにその内部構造は、密実状であっても、中空状であってもよい。
【0028】
上述した胴縁は、一方の面においてのみ凹凸状になるように角棒43の一面に直方体44を取付けたが、他面においても凹凸部を形成するよう直方体44を取付けた構成でもよい。この場合、胴縁の両側面に空気層が形成され、これによってさらに耐火性及び遮音性が確保されるため好適である。
【0029】
ALCパネル30間への目地材60の充填は、ALCパネル30の全長に渡り少量ずつ分散させて充填してもよいが、全長に渡りくまなく充填すると遮音性能が向上しより好ましい。目地材60の材質としては、グラスウール、ロックウール、セラミックファイバー、ゴム、発泡ウレタン、弾性ウレタンなどが採用される。更に無機系の耐火目地接着剤や防振材などの各種樹脂系材料を採用すると遮音性能のほか耐火性が向上しより好適である。
【0030】
また、ALCパネル30と耐火ボード80の間に形成される空気層50及び胴縁40,41,42の凹部40b,41b,42bに、グラスウールやロックウールなどの無機質の繊維材料が装填されていると、遮音性のみならず耐火性や断熱性の向上が同時に図られ好適である。
【0031】
内部壁Aを形成するに当たっては、パネルにALCパネル30の他、軽量気泡コンクリート製吸音材(商品名:シズカライト、クリオン株式会社製)、ケイ酸カルシウム板、押出成形板、軽量コンクリート板、石膏ボード、PC板、中空PC板などが採用できる。その中でALCパネル30を用いた場合は、耐火性や断熱性や易加工性、またネジや釘などの止着性などの点でより好ましい。
【0032】
【実施例】
本発明に係る実施の形態についての遮音性能を評価するため、第1の実施形態で説明した耐火遮音間仕切壁20を製作し、音響透過損失(dB)の測定を行った。倒コ字状のランナー90は、101mm(幅)×3050mm(長さ)×2.3mm(厚)の金製のものを用いた。パネルは、600mm(幅)×100mm(厚)×3000mm(長さ)のALCパネル30を用いた。各ALCパネル30間は、10mmの隙間を設け、その隙間に弾性ウレタン製の目地材60をその長さ方向全長に渡り充填した。
【0033】
次に、全長が3000mmで、その凸部40aの厚さ(c)が20mm、長さ(a)が400mm、凹部50の長さ(b)が800mm、幅(d)が40mm、厚さ(e)が30mmの密実状の木製胴縁40を用い、ALCパネル30の上下方向に700mmの間隔をおいて3段になるよう、ALCパネル30の両外表面に取付けた。この時、凸部40aの位置は、1枚のALCパネル30の一方の側面にのみ当接するよう取付けた。そして胴縁40のALCパネル30への取付けは、各凸部40aに有機系接着剤を少量塗布し、仮付けとしてALCパネル30に取付けた。
【0034】
次いで、胴縁40の両外表面に、厚さが20mmの石膏ボード80を取付けた。取付けに際しては、胴縁40の凸部40aの位置に、ALCパネル30にまで挿通するよう金属製のネジ70で取付け固定し、耐火遮音間仕切壁20を完成させた。その後、耐火遮音間仕切壁20の遮音性能を評価するため、中心周波数125Hz〜4kHzまでの音響透過損失(dB)の測定を行った。その結果を図10に示す。
(註:透過損失とは、1つの遮音層においてその一面に入射する音の音圧レベルに対し、透過する音の音圧レベルがどれだけ低下するかをdB(デシベル)で示した値。)
【0035】
【比較例】
前記実施例に用いたものと同寸法のALCパネル30を用い、図12に示すような従来の間仕切壁10aを完成させ、音響透過損失(dB)の測定を行い比較例とした。この時用いた胴縁14は、実施例で用いた胴縁40と同一の断面寸法(幅40mm×厚さ30mm×長さ3000mm)で、凸部を有しない密実状の木製角棒を3段になるよう釘15でALCパネル30に取付けた。その後胴縁14の外表面に、厚さが20mmの石膏ボード13を金属製のネジ16で取付け、間仕切壁10aを完成させた。その後、この間仕切壁10aの遮音性能を評価するため、上記同様中心周波数125Hz〜4kHzまでの音響透過損失(dB)の測定を行った。その結果を上記同様図10に比較例として示す。
【0036】
図10で明らかなように本発明の耐火遮音間仕切壁20は、測定を行った全領域において、比較例である間仕切壁10aより上回る透過損失すなわち遮音性能が得られた。特に比較例のものは、中心周波数が300Hz〜500Hzにおいて、ALC特有のコインシデンス効果による透過損失の低下すなわち遮音性能の低下が見られるが、本発明の耐火遮音間仕切壁20は、このような低下がなく、しかも中心周波数が500Hz以上においては、いずれにおいても60dBを越える透過損失が得られた。
【0037】
【発明の効果】
上述したように本発明の耐火遮音間仕切壁は、特殊な取付け金物も必要が無く、またいずれの材料もその水平方向に同一直線上に配列していくため、現場での施工性もよく、また工期短縮にも寄与できる。更に、高い遮音性能と耐火性能を同時に満足する耐火遮音間仕切壁を得ることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐火遮音間仕切壁の第1の実施形態の斜視図。
【図2】同上第1の実施形態の横断面図。
【図3】同上第1の実施形態の縦断面図。
【図4】同上第1の実施形態の胴縁の斜視図。
【図5】本発明の耐火遮音間仕切壁の第2の実施形態の斜視図。
【図6】本発明の耐火遮音間仕切壁の第3の実施形態の横縦断面図。
【図7】本発明の耐火遮音間仕切壁の第4の実施形態の横縦断面図。
【図8】本発明の耐火遮音間仕切壁の第5の実施形態の縦断面図。
【図9】本発明の耐火遮音間仕切壁の第6の実施形態の胴縁の部分斜視図。
【図10】本発明の耐火遮音間仕切壁の実施例と比較例の音響透過損失の測定結果。
【図11】従来の耐火遮音間仕切壁を示す横断面図。
【図12】従来の耐火遮音間仕切壁を示す要部斜視図。
【符号の説明】
10 従来の間仕切壁
10a 従来の間仕切壁
11 ALCパネル
12 モルタル
13 耐火ボード
14 木製胴縁
15 釘
16 ネジ
20 耐火遮音間仕切壁
20a 耐火遮音間仕切壁
A 内部壁
21 耐火遮音間仕切壁
22 耐火遮音間仕切壁
30 軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル)
40 胴縁
40a 凸部
40b 凹部
41 胴縁
41a 凸部
41b 凹部
42 胴縁
42a 凸部
42b 凹部
B 外部壁
43 角棒
44 直方体
45 板状材
50 空気層
60 目地材
70 ネジ
71 ネジ
72 ネジ
80 耐火ボード
81 ネジ
82 ネジ
90 ランナー
90a 垂直片
91 L型アングル
100 アンカー
101 ネジ
110 天井
120 床

Claims (3)

  1. 複数のパネルを一直線状に並設して内部壁を形成し、この内部壁の両面にそれぞれ水平方向に長く複数のパネルにまたがる胴縁を上下方向複数段に取付け、この内部壁の両面の胴縁にそれぞれ複数のボードを並設して外部壁を形成するとともに、この外部壁と内部壁との間に空気層を形成した耐火遮音間仕切壁であって、
    前記各胴縁の内側部には、前記内部壁のパネルに固定される取付け用の凸部と前記パネルとの間に間隔を形成させる間隔形成用の凹部とが交互に形成され、
    前記パネルの一側面に固定された胴縁の凸部と、他側面の胴縁の凹部とが対向されていることを特徴とする耐火遮音間仕切壁。
  2. 前記パネル間に目地材が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の耐火遮音間仕切壁。
  3. 前記パネルは、軽量気泡コンクリートパネル、珪酸カルシウム成形板、石膏板、木毛セメント板、パルプセメント板、スレート板、押出成形板のいずれかであることを特徴とする請求項1または2記載の耐火遮音間仕切壁。
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CN103938764A (zh) * 2014-04-10 2014-07-23 天津达因建材有限公司 室内二次轻质隔墙的快速施工方法及该隔墙
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