JP6608430B2 - 食品用包装体および食品 - Google Patents

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Description

本発明は、食材の包装に用いられる食品用包装体、および食材が食品用包装体に包装された食品に関し、特に、包装状態で内部の食材を加熱できる構成が簡素な食品用包装体、および食品用包装体に包装された食品に関する。
現在、包装袋および食品容器等で食材が包装されて販売されている。包装袋または食品容器に食材が包装された状態で、調理等のために中の食材が加熱される。包装された状態で加熱されるため衛生的である。包装状態で中の食材の加熱に適した包装袋、食品容器が種々提案されている(特許文献1〜3等)。
特許文献1には、食材を収納するための包装体の内側に、マイクロ波の吸収により発熱する食品用の発熱体が配置された食品用の包装材が記載されている。特許文献1の発熱体は、シート状の基材と、基材上に設けられた発熱層と、発熱層の上に設けられた保護層とを備える。保護層は発熱層の発熱温度で収縮する樹脂フィルムからなり、基材には複数のスリットが形成されている。
特許文献2には、マイクロ波処理用包装体が記載されている。特許文献2のマイクロ波処理用包装体は、電子レンジ調理食品等の収容物が収容された容器の開口部を、密封フィルムで密封包装してなるものである。密封フィルムに通蒸用ラベルが粘着剤等からなる貼着部を介して貼着されている。通蒸用ラベルは、マイクロ波照射によって密封フィルムの一部に通気孔を形成するために用いられるものである。導電体層および熱収縮性の基材を有するラベル基材を備え、導電体層にスリット部が形成されていると共に、ラベル基材の裏面にはスリット部に対応する領域に貼着部が設けられており、この貼着部の周りに非貼着部が設けられている。特許文献2のマイクロ波処理用包装体では、マイクロ波加熱によって生じる水蒸気を脱気して、容器内が高圧になることを防止する。
特許文献3には、マイクロ波処理用包装体が記載されている。特許文献3のマイクロ波処理用包装体は、電子レンジ調理食品等の収容物が収容された容器の周囲部を、被包フィルムで密封包装してなるものである。破断用ラベルは、装飾フィルムとベースフィルムの2層からなる基材と、基材の裏面に積層された導電体層とからなるラベル基材の裏面(導電体層の裏面)に、一側端部の剥離用摘み代を除いて、粘着剤からなる貼着剤層が設けられて構成されている。さらに、破断用ラベルには、最上層の装飾フィルムから最下層の貼着剤層の裏面に渡るスリット部が形成されている。スリット部は、破断用ラベルを厚み方向全層に渡って、カッター等で切り込むことにより形成されている。
特開2013−39320号公報 特開2008−201483号公報 特開2008−174310号公報
上述の特許文献1〜3のように、電子レンジによるマイクロ波を用いて内部の食材を加熱するものが提案されている。しかしながら、内部の食材の加熱は、電子レンジを用いたものに限定されるものではない。例えば、食品が包装された状態でスチームにより加熱する方法がある。上述の特許文献1の食品用の包装材、および特許文献2、3のマイクロ波処理用包装体では、スチームだけを用いた加熱方法、およびスチームに加えてマイクロ波またはジュール熱等を併用した加熱方法で、包装状態で食材を加熱した場合、十分に加熱することができないという問題点がある。また、特許文献1ではマイクロ波の吸収により発熱する食品用の発熱体が必要であり、特許文献2、3では導電体層が必要であり、特許文献1〜3では構成が複雑になるという問題点もある。
本発明の目的は、前述の従来技術に基づく問題点を解消し、スチームを用いて加熱した場合でも、包装状態で内部の食材を加熱できる構成が簡素な食品用包装体、および食材が食品用包装体に包装された食品を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、食材の包装に用いる包装材と、前記包装材を貫通して形成されたスリットとを有し、前記包装材は、熱収縮率が異なる2層以上の樹脂材で構成されていることを特徴とする食品用包装体を提供するものである。
前記スリットは、前記包装材の表面から見た場合の形状が少なくとも2本の直線もしくは曲線が接触もしくは交差した形状、または少なくとも1本の直線もしくは曲線で構成された形状を有することが好ましい。
例えば、前記スリットの形状は、I型、十字型、L型、T型、H型、V型およびU型のうち、いずれか1種、またはいずれか2種以上を組み合わせた形状である。
また、前記熱収縮率が異なる前記2層以上の樹脂材の熱収縮率の差は、2層の場合は5%以上であり、3層以上の場合は最も収縮の差が大きい樹脂材間での熱収縮率の差が5%以上であることが好ましい。
前記スリットが開口されて形成される開口後の前記包装材の開口部は、前記スリットが形成された前記包装材の面の面積の1%〜40%であることが好ましい。
さらに、本発明は、食材と、前記食材を包装する本発明の食品用包装体を有することを特徴とする食品を提供するものである。
本発明の食品用包装体によれば、加熱にスチームを用いた場合、スリットが開口し、開口部が形成されて開口部をスチームが入って、内部に収納される食材が加熱される。しかも、熱収縮率が異なる2層以上の樹脂材で構成された包装材にスリットを形成するだけであるため、構成を簡素化することができる。
また、本発明の食品によれば、スチームを用いて食品用包装体を加熱する際、食材は食品用包装体に入った状態で加熱され、食材を食品用包装体から取り出して直接加熱しないため、加熱を簡便に行うことができ、かつ衛生的である。
(a)は、本発明の実施形態の食品用包装体の使用状態を示す模式的斜視図であり、(b)は、図1(a)の要部断面図であり、(c)は、スチームを用いた加熱後の図1(a)の要部断面図であり、(d)は、スチームを用いた加熱後の他の例を示す要部断面図である。 (a)は、本発明の実施形態の食品用包装体のスチームを用いた加熱前の状態を示す模式的平面図であり、(b)は、スチームを用いた加熱後の状態を示す模式的平面図である。 (a)〜(l)は、本発明の実施形態の食品用包装体のスリットを包装材の表面から見た状態を示す模式的平面図である。 (a)は、本発明の食品用包装体のスチームを用いた加熱前の状態の一例を示す模式図であり、(b)は、本発明の食品用包装体のスチームを用いた加熱後の状態の一例を示す模式図である。 (a)は、本発明の食品用包装体のスチームを用いた加熱前の状態の他の例を示す模式図であり、(b)は、本発明の食品用包装体のスチームを用いた加熱後の状態の他の例を示す模式図である。 (a)は、比較のための従来の食品用包装体のスチームを用いた加熱前の状態を示す模式図であり、(b)は、比較のための従来の食品用包装体のスチームを用いた加熱後の状態を示す模式図である。 従来の他の食品用包装体を示す模式図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の食品用包装体を詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態の食品用包装体の使用状態を示す模式的斜視図であり、(b)は、図1(a)の要部断面図であり、(c)は、スチームを用いた加熱後の図1(a)の要部断面図であり、(d)は、スチームを用いた加熱後の他の例を示す要部断面図である。
図1(a)に示す食品用包装体10は、食材15の包装に用いる包装材12と、包装材12の表面12aに形成されたスリット14とを有する。図1(a)に示す例では、スリット14は、1本の第1の直線20で構成されており、包装材12の表面12aに、例えば、等間隔で複数形成されている。
食品用包装体10では、包装材12は袋状に形成されており、閉空間の外面を構成する。包装材12で囲まれる閉空間が食品用包装体10の内部10cになる。包装材12で形成される袋状の形態は、特に限定されるものではなく、収納される食材15の形状に応じて適宜決定されるものである。包装材12は、例えば、ピロー状に形成される。
食品用包装体10の内部10cに食材15が収納される。食品用包装体10の内部10cに食材15が収納されたものが食品11である。食材15は、加熱されるものであれば、特に限定されるものではない。食材15は、例えば、冷凍うどん、冷凍パスタおよび冷凍そば等の冷凍麺、冷凍ごはん、冷凍惣菜等の冷凍加工食品、冷蔵ごはん、冷蔵惣菜等の冷蔵加工食品、生鮮野菜、畜肉等の未加熱食品、ならびにシュウマイ、および小龍包等の蒸して食される加工食品等が挙げられる。
包装材12は、熱収縮率が異なる2層以上の樹脂材で構成される。例えば、図1(b)に示すように、包装材12は、第1の樹脂材16と第2の樹脂材18とが積層されて構成される。第1の樹脂材16が包装材12の表面12a側に配置され、第2の樹脂材18が包装材12の裏面12b側に配置されている。すなわち、第1の樹脂材16が包装材12の外層であり、第2の樹脂材18が包装材12の内層である。
第1の樹脂材16と第2の樹脂材18とは熱収縮率が異なる。第1の樹脂材16と第2の樹脂材18とでは熱収縮率が異なることにより、食材15を加熱するために、例えば、スチームを用いた場合、図1(c)に示すように、スリット14を起点として、包装材12が内側にカールしてスリット14が開口されて包装材12に開口部19が形成される。
なお、包装材12のカールの向きは内側に限定されるものではなく、図1(d)に示すように、包装材12が外側にカールしてスリット14が開口されて開口部19が形成されてもよい。
第1の樹脂材16と第2の樹脂材18は、食品包装に用いられる包装材と同様の素材が適宜利用可能であるが、例えば、ポリエチレン(PE)系樹脂、ポリプロピレン(PP)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、セロファン、ナイロン等で構成される。収縮させやすい、例えば、PET、ナイロン等とPE、PP等を組み合わせて、収縮率を異ならせるのが好ましい。
第1の樹脂材16の熱収縮率と第2の樹脂材18の熱収縮率の差は、例えば、5%以上であり、好ましくは7.5%以上、より好ましくは10%以上である。熱収縮率の差が5%以上であれば、開口部19の形成が容易になる。
包装材12が、熱収縮率が異なる3層以上の樹脂材で構成される場合、最も収縮の差が大きい樹脂材間での熱収縮率の差が5%以上であり、好ましくは7.5%以上、より好ましくは10%以上である。これによっても、開口部19の形成が容易になる。
熱収縮率は、予め定めた温度に加熱し、加熱前後の長さの比率で得られる。熱収縮率は、{1−(加熱後の長さ/加熱前の長さ)}×100(%)で得られる。
第1の樹脂材16の熱収縮率と第2の樹脂材18の熱収縮率を異ならせるには、例えば、異なる樹脂材を用いたり、各層の厚さを変えることで実現できる。
第1の樹脂材16の厚みは、5〜100μmであることが好ましい。また、第2の樹脂材18の厚みは、5〜100μmであることが好ましい。
スリット14で形成された開口後の包装材12の開口部19は、スリット14が形成された包装材12の面の面積の1%〜40%であることが好ましい。開口後の開口部19の面積が、スリット14が形成された包装材12の面の面積の1%〜40%であれば、食材15を十分に加熱することができる。図1(a)の場合、スリット14が包装材12の表面12aに形成されているため、上述のスリット14が形成された包装材12の面の面積とは、包装材12の表面12aの面積のことである。
なお、開口後の開口部19の面積が、スリット14が形成された包装材12の面の面積の1%未満であれば、スチームを用いた加熱の際に加熱に要する時間がかかる虞がある。開口後の開口部19の面積が、スリット14が形成された包装材12の面の面積の40%を超えると、スリット14の数が多くなり過ぎ、食品11の輸送中、食品用包装体10が破れる等の破損する虞、および麺類等の場合は加熱後の食品が出てしまう虞がある。
次に、スリット14が形成された包装材12の面の面積に対する開口後の開口部19の面積比率の求め方について説明する。
図2(a)に示す包装材12の表面12aにスリット14が形成された状態で、例えば、加熱にスチームを用いた場合、図2(b)に示すように、包装材12の表面12aに開口部19が形成される。この場合、予め、スリット14が形成された包装材12の面の総面積、図1(a)では包装材12の表面12aの面積を求めておく。
図2(b)に示すように開口後の開口部19が存在する状態で、例えば、包装材12の表面12aの画像を読み取り、画像解析ソフトを用いて、読み取った画像を二値化処理して、包装材12の表面12aから開口部19を抽出する。開口部19の画素サイズを求め、開口部19の面積を得る。そして、開口部19の面積と、予め求めておいたスリット14が形成された包装材12の表面12aの面積とからスリット14が形成された包装材12の面の面積に対する開口後の開口部19の面積比率を求める。なお、スリット14は、切込みを入れているため、厳密には開口するが、スリット14が設けられた状態では開口部19の面積をゼロとする。
スリット14は、図1(a)に示す例では、包装材12の表面12aから見た場合、第1の直線20で構成した直線状の形状、すなわち、I字型である。スリット14は、包装材12を表面12aから裏面12bを貫通するものであり、例えば、カッターにより形成される。
スリット14の形状は、上述の図1(a)に示すI字型に限定されるものではなく、第1の直線20を90°回転させたものでもよい。包装材12の表面12aから見た場合の形状が少なくとも2本の直線もしくは曲線が接触もしくは交差した形状、または少なくとも1本の直線もしくは1本の曲線で構成された形状であれば、特に図1(a)に示すI字型に特に限定されるものではない。スリット14の形状としては、上述のI字型に加えて、例えば、十字型、L型、T型、H型、V型およびU型のうち、いずれかの1種の形状が挙げられる。これ以外にも、スリット14の形状としては、I字型、十字型、L型、T型、H型、V型およびU型のうち、いずれか2種以上を組み合わせた形状でもよい。
スリット14の形状としては、より具体的には、図3(a)〜(l)に示すスリット14a〜14lが挙げられる。
図3(a)に示すスリット14aは、十字型であり、第1の直線20と第2の直線22とが直交したものである。この場合、開口部は菱形状になる。
図3(b)に示すスリット14bは、X型であり、第1の直線20と第2の直線22とが互いに90°未満の角度で交差したものである。この場合、開口部は長方形になる。
図3(c)に示すスリット14cは、V型の折線24が、先端部を対向させて2つ配置されたものである。
図3(d)に示すスリット14dは、V型の折線24が、1つ配置されたものである。
図3(e)に示すスリット14eは、T型であり、第1の直線20と第2の直線22とが交差することなく、直交して配置されたものである。この場合、開口部は三角形状になる。
図3(f)に示すスリット14fは、L型の折線25が、同じ辺を対向させて2つ配置されたものである。
図3(g)に示すスリット14gは、U型の曲線26が、1つ配置されたものである。
図3(h)に示すスリット14hは、U型の曲線26が、曲面部を対向させて2つ配置されたものである。
図3(i)に示すスリット14iは、H型であり、2つの同じ長さ直線30が平行に配置され、2つの直線30の間に、2つの直線30と直交する直線32が配置されたものである。この場合、開口部は略正方形になる。
図3(j)に示すスリット14jは、凹形状28が1つ配置されたものである。この凹形状28は、2つの同じ長さ直線30が平行に配置され、2つの直線30の間で、かつ2つの直線30の端部に、2つの直線30と直交する直線32が配置されたものである。
図3(k)に示すスリット14kは、図3(j)に示す凹形状28が直線32を対向させて2つ配置されたものである。
図3(l)に示すスリット14lは、図3(b)に示すスリット14bにさらに直線34が配置されたものである。
なお、スリット14の数、スリット14の配置位置、およびスリット14の形状は、特に限定されるものではない。食品用包装体10のサイズにより、スリット14の大きさ、配置する数も適宜決定される。
例えば、冷凍パスタが包装される食品用包装体10の大きさは195mm×185mm程度である。この場合、I字型のスリット14の第1の直線20の長さは、例えば、7mmである。I字型のスリット14は、例えば、等間隔に形成される。
食品用包装体10の内部10cに食材15を収納した状態で、スチームを用いて加熱した際に、スリット14が熱収縮により開口し、開口部19が形成されて、食品用包装体10の内部10cに、包装材12の外からスチームが通り、内部10cの食材15が加熱される。
しかも、熱収縮率が異なる2層以上の樹脂材で構成された包装材12にスリット14を形成するだけの構成であるため、上述の特許文献1で必要であったマイクロ波の吸収により発熱する発熱体または上述の特許文献2、3で必要であった導電体層が不要になり、構成を簡素化することができる。また、食材15は食品用包装体10に入った状態で加熱され、食材15を食品用包装体10から取り出して直接加熱しないため、加熱を簡便に行うことができ、かつ衛生的である。
また、食品用包装体10では、上述のようにスリット14が開口して開口部19になるため、予め開口部19を形成する必要がなく、開口部19の形成時に発生する切りカスが異物として食品用包装体10内部に混入することが抑制されるため、この点からみて、食材15を衛生的に加熱することができる。
食品用包装体10における食材15の加熱に関しては、スチームを用いていれば、特に限定されるものではなく、スチーム加熱に、例えば、マイクロ波加熱、またはジュール加熱等の別の加熱方法を併用してもよい。この場合、食品用包装体10では、マイクロ波加熱でおこる食材15の乾燥を防止することができ、加熱された食材15の品質を向上させることができる。
なお、スチームの温度および時間等は、食材15の質量等に応じて適宜決定されるものである。
食品用包装体10では、包装材12を袋状としたが、これに限定されるものではなく、例えば、包装材12をシート状にして、例えば、食品包装用のトレーの開口部を塞ぐものに利用することができる。
本発明者は、本発明の食品用包装体の効果について確認した。
ここで、図4(a)は、本発明の食品用包装体のスチームを用いた加熱前の状態を示す模式図であり、(b)は、本発明の食品用包装体のスチームを用いた加熱後の状態を示す模式図である。図5(a)は、本発明の食品用包装体のスチームを用いた加熱前の状態の他の例を示す模式図であり、(b)は、本発明の食品用包装体のスチームを用いた加熱後の状態の他の例を示す模式図である。図6(a)は、比較のための従来の食品用包装体のスチームを用いた加熱前の状態を示す模式図であり、(b)は、比較のための従来の食品用包装体のスチームを用いた加熱後の状態を示す模式図である。
なお、図4(a)、(b)、図5(a)、(b)、および図6(a)、(b)において、図1(a)に示す食品用包装体10と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図4(a)に示す食品用包装体10と図5(a)に示す食品用包装体10aとは、スリット14とスリット14aとの形状が異なるだけであり、包装材12には同じものを用いた。図6(a)に示す従来の食品用包装体100は、図4(a)に示す食品用包装体10と包装材の構成が異なるだけで、それ以外の構成は同じである。なお、食品用包装体10と食品用包装体10aと従来の食品用包装体100とは、スチーム加熱の条件は同じである。
図4(a)に示す食品用包装体10と図5(a)に示す食品用包装体10aには2層構造の包装材12を用いた。図6(a)に示す食品用包装体100には2層構造の包装材13を用いた。包装材12と包装材13とでは、包装材12の方が、構成する2層の樹脂材の熱収縮率の差が大きい。
包装材12と包装材13には同じ大きさの袋を用いた。袋の大きさは195mm×185mmであり、マチなしである。包装材12と包装材13の中に、200gの冷凍パスタ(図示せず)を収納した。スリット14とスリット102の長さは7mmとした。スリット14aは、第1の直線20と第2の直線22の長さを7mmとした。
図4(a)に示すように4つのI字型のスリット14が形成された食品用包装体10を用意し、内部に冷凍パスタ(図示せず)を包装した。食品用包装体10に対して、スチームを用いた加熱を行った。その結果、図4(b)に示すようにスリット14が開口して開口部19が形成された。この開口部19をスチームが入って包装材12内の冷凍パスタが解凍された。
図5(a)に示すように4つの十字型のスリット14が形成された食品用包装体10aを用意し、内部に冷凍パスタ(図示せず)を包装した。食品用包装体10aに対して、スチームを用いた加熱を行った。その結果、図5(b)に示すようにスリット14が開口して開口部19が形成された。この開口部19をスチームが入って包装材12内の冷凍パスタが解凍された。
比較のために図6(a)に示す一直線状のスリット102が形成された従来の食品用包装体100を用意し、内部に冷凍パスタ(図示せず)を包装した。従来の食品用包装体100に対して、スチームを用いた加熱を行った。その結果、スチームの熱により図6(b)に示すようにスリット102が開口せず開口部が形成されない。このため、内部に十分スチームが通らず、冷凍パスタが殆ど解凍されなかった。
なお、スチームを内部に通りやすくするために、例えば、図7に示すような従来の他の食品用包装体104がある。従来の他の食品用包装体104では、包装材106に円形の開口部108が複数形成されている。従来の他の食品用包装体104では、スチームが開口部108を入って冷凍パスタは解凍することができる。しかしながら、図7の従来の他の食品用包装体104では、開口部108を形成するための穴あけ時に、切りカスが食品用包装体104内部に混入する可能性がある。このため、図7に示す従来の他の食品用包装体104は食品用包装に用いることは衛生的な観点から好ましくない。なお、包装材106は、包装材12と同じ2層構造であり、熱収縮率の差は包装材13と同じ程度である。熱収縮の差は包装材106よりも包装材12の方が大きい。また、包装材106は、食品包装に用いられる一般的な素材、例えば、ポリエチレン(PE)系樹脂、ポリプロピレン(PP)系樹脂、ポリエステル系樹脂、セロファンおよびナイロン等で構成される。
本発明者は、本発明の食品用包装体の熱収縮率差の効果について確認した。
構成する樹脂材の熱収縮率差を変えた実験例1〜6の食品用包装体を用意した。実験例1〜6の食品用包装体は、熱収縮率差を除く構成が上述のスリット14が形成された包装材12を有する食品用包装体10(図4(a)参照)と同じであるため、その詳細な説明は省略する。実験例1〜6の食品用包装体について、包装材の中に180gの冷凍パスタを収納し、温度100℃、80g/分の蒸気で下記表1に示す解凍時間で解凍を試みた。
なお、実験例7は、冷凍パスタのままで温度100℃、80g/分の蒸気で下記表1に示す解凍時間で解凍を試みた。
実験例1〜6について、解凍時間経過後、冷凍パスタの解凍状態を確認し、冷凍パスタの品質を評価した。さらに、スリットの開口状態を目視で確認した。
冷凍パスタの解凍状態および品質の評価は、実験例7の解凍状態および品質を基準として、実験例1〜6を評価した。実験例1〜7の結果を下記表1に示す。なお、実験例1〜3は、解凍状態が悪かったため、品質は評価しなかった。
上記表1に示すように、熱収縮率差が5%以上の実験例4〜6では、冷凍パスタが解凍できた。実験例6は、解凍時間が短いため、品質も良好だった。一方、熱収縮率差が5%未満の実験例1〜3では、実験例4〜6よりも解凍時間を1分以上長くしても、冷凍パスタが解凍されなかった。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明の食品用包装体および食品について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
10 食品用包装体
11 食品
12、13、106 包装材
14、14a〜14l、102 スリット
15 食材
16 第1の樹脂材
18 第2の樹脂材
19、108 開口部
20 第1の直線
22 第2の直線
24 V型の折線
25 L型の折線
26 U型の曲線
28 凹形状
30、32、34 直線
100 従来の食品用包装体
104 従来の他の食品用包装体

Claims (5)

  1. 食材の包装に用いる包装材と、前記包装材を貫通して形成されたスリットとを有し、
    前記包装材は、熱収縮率が異なる、積層された2層以上の樹脂材で構成されており、
    前記熱収縮率が異なる前記2層以上の樹脂材の熱収縮率の差は、2層の場合は5%以上であり、3層以上の場合は最も収縮の差が大きい樹脂材間での熱収縮率の差が5%以上であることを特徴とする食品用包装体。
  2. 前記スリットは、前記包装材の表面から見た場合の形状が少なくとも2本の直線もしくは曲線が接触もしくは交差した形状、または少なくとも1本の直線もしくは1本の曲線で構成された形状を有する請求項1に記載の食品用包装体。
  3. 前記スリットの形状は、I型、十字型、L型、T型、H型、V型およびU型のうち、いずれか1種、またはいずれか2種以上を組み合わせた形状である請求項1または2に記載の食品用包装体。
  4. 前記スリットが開口されて形成される開口後の前記包装材の開口部は、前記スリットが形成された前記包装材の面の面積の1%〜40%である請求項1〜のいずれか1項に記載の食品用包装体。
  5. 食材と、
    前記食材を包装する請求項1〜のいずれか1項に記載の食品用包装体を有することを特徴とする食品。
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