JP2016130141A - レンジ調理用包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】煩雑な作業を伴わず、開封しないで、単に包装体のまま電子レンジに掛けて、均一な蒸し調理することが可能な包装体を提供する。【解決手段】電子レンジによって蒸し調理する包装体(1)において、一定以上に内部圧力が上昇すると、付属する蒸気抜き部(14)から水蒸気を排出可能な外装を有し、内部に水(21)を有し一定以上に加熱されると内部圧力が上昇して付属する蒸気孔から水蒸気(25)を排出可能な加湿用パウチ(2)を内部に収納したことを特徴とするレンジ調理用包装体。【選択図】図1
Description
本発明は、冷凍食品を包装袋に入れたまま、電子レンジで高周波加熱により蒸し調理可能なレンジ調理用包装体に関する。
調理済みレトルトカレーのように、電子レンジで加熱するだけで賞味することができる食品類は、簡単に食事をとる事ができる為、近年、独身者のみならず、高齢者や、料理に時間をかけられない人々にとって、簡便に食事を取ることができる手段になっている。
このような食品は、カレー、シチュー、酢豚、ミートボール煮、八宝菜など、内部にたれのような水分が入っていて、その水分が高周波でエネルギー準位をあげる励起現象を起こし、振動や回転運動をすることによって、周囲の他の成分もそのエネルギーが伝わることで、加熱調理される。
加熱された水の一部は、蒸気となって膨張し、包装容器であるパウチを内部から押し広げる力となり、内部圧力が上昇し、丸く膨んでくる。
このような水分が多い食品ではなく、中華饅頭やシュウマイのように、たれなどがない冷凍食品を簡易的に加熱調理する方法があれば、好ましい。
このような食品は、カレー、シチュー、酢豚、ミートボール煮、八宝菜など、内部にたれのような水分が入っていて、その水分が高周波でエネルギー準位をあげる励起現象を起こし、振動や回転運動をすることによって、周囲の他の成分もそのエネルギーが伝わることで、加熱調理される。
加熱された水の一部は、蒸気となって膨張し、包装容器であるパウチを内部から押し広げる力となり、内部圧力が上昇し、丸く膨んでくる。
このような水分が多い食品ではなく、中華饅頭やシュウマイのように、たれなどがない冷凍食品を簡易的に加熱調理する方法があれば、好ましい。
しかし、冷凍されたシュウマイや肉饅頭のような冷凍食品を電子レンジにかけると、少ない内部の水分が蒸発し、表面の皮が硬くなってしまい、食することが出来ないようなものに変化してしまう問題があった。
このような冷凍食品を電子レンジによって加熱調理する包装体について、例えば、特許文献1では、蒸す為の物が入れられる容器本体部と、前記容器本体部の上方開口部を覆う蓋部とを備えた合成樹脂材を成形してなる蒸し器であって、前記容器本体部内に配置された物を蒸す為の蒸気源となる水を貯える貯水部を具備し、前記貯水部は、該貯水部が設けられている容器部の内径よりも小さい内径の筒状部で構成されたものを提案している。
しかし、この方法では、電子レンジで加熱する前に、下容器部を取り出し、そこに水をわざわざ水を給水する必要がある。
また、このような煩雑な作業を伴わず、含水紙を用いて、単に冷凍された食品を電子レンジに掛けるだけで調理が出来る電子レンジで調理する蒸し食品セットが提案されている。
しかし、含水紙は、長期に保存し難い。例えば、水分が多いと、細菌が繁殖しやすい。凍っていても水分が蒸発してしまうので、長期保存が利かず、含水紙の水分が少なくなって、加熱調理時の水分が足りなかった場合も発生しかねない恐れがあった。また、温度の変化で、含水紙が部分的に食品に接すると、接触した表面が溶け出す恐れがあるなどの問題があった。
さらに、このような加熱調理では、容器本体部の孔や下容器部の孔などから多量の水蒸気が漏れるので、均一に蒸す事が出来ず、硬いところと軟らかいところが混在するような調理になる恐れがあった。または、必要以上に高いエネルギーを掛けて調理する必要があった。
また、このような煩雑な作業を伴わず、含水紙を用いて、単に冷凍された食品を電子レンジに掛けるだけで調理が出来る電子レンジで調理する蒸し食品セットが提案されている。
しかし、含水紙は、長期に保存し難い。例えば、水分が多いと、細菌が繁殖しやすい。凍っていても水分が蒸発してしまうので、長期保存が利かず、含水紙の水分が少なくなって、加熱調理時の水分が足りなかった場合も発生しかねない恐れがあった。また、温度の変化で、含水紙が部分的に食品に接すると、接触した表面が溶け出す恐れがあるなどの問題があった。
さらに、このような加熱調理では、容器本体部の孔や下容器部の孔などから多量の水蒸気が漏れるので、均一に蒸す事が出来ず、硬いところと軟らかいところが混在するような調理になる恐れがあった。または、必要以上に高いエネルギーを掛けて調理する必要があった。
そこで、煩雑な作業を伴わず、開封しないで、単に包装体のまま電子レンジに掛けて、均一な蒸し調理することが可能な包装体を得ることが、本発明の課題である。
本発明は、電子レンジによって蒸し調理する包装体において、
一定以上に内部圧力が上昇すると、付属する蒸気抜き部から水蒸気を排出可能な外装を有し、
内部に水を有し一定以上に加熱されると内部圧力が上昇して付属する蒸気孔から水蒸気を排出可能な加湿用パウチを内部に収納したことを特徴とするレンジ調理用包装体である。
一定以上に内部圧力が上昇すると、付属する蒸気抜き部から水蒸気を排出可能な外装を有し、
内部に水を有し一定以上に加熱されると内部圧力が上昇して付属する蒸気孔から水蒸気を排出可能な加湿用パウチを内部に収納したことを特徴とするレンジ調理用包装体である。
本発明のレンジ調理用包装体は、単に袋のまま、電子レンジに入れて加熱するだけで蒸し調理が可能であり、長期保存した後であっても、細菌の繁殖も抑えられ、かつ、均一な蒸し調理が可能である。
以下、本発明のレンジ調理用包装体の実施形態例について、図を用いて詳細に説明する。
図1は本発明のレンジ調理用包装体の一例で、蒸気抜き部14を有する外装のスタンディングパウチ11内部に、加湿用パウチ2と内容物5が封入された包装体1の斜視図である。
このスタンディングパウチ11には、表フィルム111と裏フィルム112の下方中間部分に折り畳んだフィルムを挟み込んで底部12が設けられている。
また、蒸気抜き部14は、スタンディングパウチ11の上部側に設けられ、一定の内部圧力が生じると、先に剥離が開始され、部分的に開口する形状になっている。
その上、スタンディングパウチ11の側面シール部の上寄り左右には、開封用の切り欠き13が設けられ、蒸し調理が終了後、切り欠き13部分からパウチを引き裂き、開封して内容物5を取り出すことが出来る様になっている。
図1は本発明のレンジ調理用包装体の一例で、蒸気抜き部14を有する外装のスタンディングパウチ11内部に、加湿用パウチ2と内容物5が封入された包装体1の斜視図である。
このスタンディングパウチ11には、表フィルム111と裏フィルム112の下方中間部分に折り畳んだフィルムを挟み込んで底部12が設けられている。
また、蒸気抜き部14は、スタンディングパウチ11の上部側に設けられ、一定の内部圧力が生じると、先に剥離が開始され、部分的に開口する形状になっている。
その上、スタンディングパウチ11の側面シール部の上寄り左右には、開封用の切り欠き13が設けられ、蒸し調理が終了後、切り欠き13部分からパウチを引き裂き、開封して内容物5を取り出すことが出来る様になっている。
図2は、包装体1を模式的に表わした縦断面図である。
加湿用パウチ2の中には水21が封入されており、上部には脆弱部22として外層201のみ貫通した凹部が設けられている。
さらに、加湿用パウチ2は外装11内面と部分的に固定し、スタンディングパウチ11を
立てた状態で電子レンジ加熱する時に、加湿用パウチ2の脆弱部22が上方に位置し、内部の水を漏らさないで、脆弱部22から水蒸気を放出することが出来るようになっている。
加湿用パウチ2の中には水21が封入されており、上部には脆弱部22として外層201のみ貫通した凹部が設けられている。
さらに、加湿用パウチ2は外装11内面と部分的に固定し、スタンディングパウチ11を
立てた状態で電子レンジ加熱する時に、加湿用パウチ2の脆弱部22が上方に位置し、内部の水を漏らさないで、脆弱部22から水蒸気を放出することが出来るようになっている。
図3は、本発明のレンジ調理用包装体を電子レンジで加熱し、蒸し調理している状態の断面図である。
電子レンジで加湿用パウチ2の内部の水21が加熱され、沸騰してくると、内部圧力は上昇し、加熱パウチの脆弱部22は、外層201にのみ貫通していた凹部220が、内層202のシーラント層にも貫通し、小孔221となる。
加熱パウチの小孔221から放出した水蒸気25は、外装11内部に流れ、外装11内部の内圧を上昇させる。
外装11内部に放出された水蒸気25は、外装11内部圧力を上昇させ、蒸気抜き部14の剥離を起こし、蒸気抜き部14が開口する。
外装11内部の水蒸気は外装11内部に充満し、内容物5の蒸し調理が開始される。水は、沸騰して水蒸気になることによって、ほぼ1500倍になるので、加湿用パウチの水は少量でも蒸す事ができる。
電子レンジで加湿用パウチ2の内部の水21が加熱され、沸騰してくると、内部圧力は上昇し、加熱パウチの脆弱部22は、外層201にのみ貫通していた凹部220が、内層202のシーラント層にも貫通し、小孔221となる。
加熱パウチの小孔221から放出した水蒸気25は、外装11内部に流れ、外装11内部の内圧を上昇させる。
外装11内部に放出された水蒸気25は、外装11内部圧力を上昇させ、蒸気抜き部14の剥離を起こし、蒸気抜き部14が開口する。
外装11内部の水蒸気は外装11内部に充満し、内容物5の蒸し調理が開始される。水は、沸騰して水蒸気になることによって、ほぼ1500倍になるので、加湿用パウチの水は少量でも蒸す事ができる。
図4は、第一例に用いられる包装体1の外装の例を示す平面図である。
外装のスタンディングパウチ11には、表フィルムと裏フィルムとの下方の間に底部12を形成するフィルムが設けられている。
蒸気抜き部14は、底部12から離れた上部側に設けられている。蒸気抜き部14となる形状は、図4−1や図4−3で示すようなシール部が周囲の融着部よりも内側に突出してあって、そこが内部圧力により周囲よりも先に剥離して開口するものがある。
又、図4−2のように、穴があり、その周囲の融着部が、内部圧力で先に剥離するもの、図4−4のように、切り口周囲に外周のシール部より低い融着強度のフィルムを融着しているものなどもある。
すなわち、内部圧力が上昇した時に、ある一定の圧力以上になった時に、部分的に融着部が剥離することで開口し、外装が破裂したりせず、安全弁のような役割を持っていれば、どのようなものでもかまわない。
外装のスタンディングパウチ11には、表フィルムと裏フィルムとの下方の間に底部12を形成するフィルムが設けられている。
蒸気抜き部14は、底部12から離れた上部側に設けられている。蒸気抜き部14となる形状は、図4−1や図4−3で示すようなシール部が周囲の融着部よりも内側に突出してあって、そこが内部圧力により周囲よりも先に剥離して開口するものがある。
又、図4−2のように、穴があり、その周囲の融着部が、内部圧力で先に剥離するもの、図4−4のように、切り口周囲に外周のシール部より低い融着強度のフィルムを融着しているものなどもある。
すなわち、内部圧力が上昇した時に、ある一定の圧力以上になった時に、部分的に融着部が剥離することで開口し、外装が破裂したりせず、安全弁のような役割を持っていれば、どのようなものでもかまわない。
図5−1は、加湿用パウチの例を示す平面図、図5−11は図5−1のX−X断面で、加熱前の脆弱部を示す部分断面図、図5−12は図5−1のX−X断面で、加熱時の脆弱部を示す部分断面図である。
加湿用パウチに用いられる包装材料は、少なくとも外層201と内層202の2層以上の積層フィルムからなっている。
ここで、外層201には、2軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムや、2軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いる。ポリアミドのような伸び易いフィルムは使用しない。伸びてしまうと、どこまでも外装の内部で広がってしまい、水蒸気を充分に外装内部全体へ行き渡るように放出して充満させることができない為である。
保存期間を延ばす為に、酸化珪素を蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムを外層に用いても良い。
また、内層202には、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムのような融着可能で、水の沸騰温度でも充分耐えられる耐熱性のあるフィルムを用いる。
これらのフィルムは、通常のドライラミネーション機、エクストルーダーラミネート機などを使用して、貼り合わせることにより製造することができる。
そして、脆弱部として、図5−1、図5−11で示すように、外層201を貫通した凹部220が設けられているが、内層202のシーラント層には貫通させないでおく。
そして、電子レンジ加熱が行われ、沸騰するほどの内部圧力が上昇すると、図5−12で示すように、凹部220が内層202にまで貫通した小孔221となり、水蒸気25が小孔221から放出されるので、内容物の蒸し調理が可能になる。
加湿用パウチに用いられる包装材料は、少なくとも外層201と内層202の2層以上の積層フィルムからなっている。
ここで、外層201には、2軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムや、2軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いる。ポリアミドのような伸び易いフィルムは使用しない。伸びてしまうと、どこまでも外装の内部で広がってしまい、水蒸気を充分に外装内部全体へ行き渡るように放出して充満させることができない為である。
保存期間を延ばす為に、酸化珪素を蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムを外層に用いても良い。
また、内層202には、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムのような融着可能で、水の沸騰温度でも充分耐えられる耐熱性のあるフィルムを用いる。
これらのフィルムは、通常のドライラミネーション機、エクストルーダーラミネート機などを使用して、貼り合わせることにより製造することができる。
そして、脆弱部として、図5−1、図5−11で示すように、外層201を貫通した凹部220が設けられているが、内層202のシーラント層には貫通させないでおく。
そして、電子レンジ加熱が行われ、沸騰するほどの内部圧力が上昇すると、図5−12で示すように、凹部220が内層202にまで貫通した小孔221となり、水蒸気25が小孔221から放出されるので、内容物の蒸し調理が可能になる。
図5―2は、加湿用パウチの別の実施例を示す平面図、図5−21は図5―2のY−Y断面で、加熱前の脆弱部を示す部分断面図、図5−22は図5―2のY−Y断面で、加熱時の脆弱部を示す部分断面図である。
脆弱部として、図5−2、図5−21で示すように、外層201を貫通した溝23が設けられているが、内層202のシーラント層には貫通させないでおく。
そして、電子レンジ加熱が行われ、沸騰するほどの内部圧力が上昇すると、図5−22で示すように、溝23が内層202にまで貫通した切り口230となり、水蒸気25が切り口230から放出され、内容物の蒸し調理が行われる。
溝23の長さはあまり長くすると、開口部が大きく、内部圧力が上がらず、蒸し調理が不充分になる恐れがある。通常、幅100〜250μmで、長さ20〜60mmで、スタンディングパウチ11の容量や、内容物5の水分率や重量に応じて調整する。
脆弱部として、図5−2、図5−21で示すように、外層201を貫通した溝23が設けられているが、内層202のシーラント層には貫通させないでおく。
そして、電子レンジ加熱が行われ、沸騰するほどの内部圧力が上昇すると、図5−22で示すように、溝23が内層202にまで貫通した切り口230となり、水蒸気25が切り口230から放出され、内容物の蒸し調理が行われる。
溝23の長さはあまり長くすると、開口部が大きく、内部圧力が上がらず、蒸し調理が不充分になる恐れがある。通常、幅100〜250μmで、長さ20〜60mmで、スタンディングパウチ11の容量や、内容物5の水分率や重量に応じて調整する。
図6は、本発明のレンジ調理用包装体の別の第2実施形態を示す斜視図である。
この包装体は、チャックシール部15を有するスタンディングパウチ内部に、加湿用パウチ2と内容物5が封入された包装体1の斜視図である。
このスタンディングパウチ11にも、表フィルム111と裏フィルム112の下方中間部分に折り畳んだフィルムを挟み込んで底部12が設けられている。
また、第1実施形態の蒸気抜き部に相当する機能は、チャックシール部15によってなされる。
この包装体は、チャックシール部15を有するスタンディングパウチ内部に、加湿用パウチ2と内容物5が封入された包装体1の斜視図である。
このスタンディングパウチ11にも、表フィルム111と裏フィルム112の下方中間部分に折り畳んだフィルムを挟み込んで底部12が設けられている。
また、第1実施形態の蒸気抜き部に相当する機能は、チャックシール部15によってなされる。
このチャックシール部15には、低嵌合チャックシール部151と、高嵌合チャックシール部150との、嵌合力の異なるチャックシール部が設けられている。
低嵌合チャックシール部151の長さの比率は、チャックシール部15全体の長さの5パーセント以上70パーセント以下の長さに設定する。
低嵌合チャックシール部151長さの比率を5パーセント以下の場合、開口する口が狭いので水蒸気が抜け難く、水蒸気25の圧力が大きくなり過ぎて、強嵌合チャックシール部も開封し、逆に水蒸気が抜けすぎてしまい、内容物に水蒸気が流れず、ムラが発生してしまう問題が発生する。
また、低嵌合チャックシール部151長さの比率を70パーセント以上にすると、水蒸気が抜けすぎてしまい、少ない場合と同じように、内容物に水蒸気が流れず、ムラが発生してしまう問題が発生する問題がある。そこで、低嵌合チャックシール部151の長さの比率を、チャックシール部15全体の長さの5パーセント以上70パーセント以下の長さに設定する。
低嵌合チャックシール部151の長さの比率は、チャックシール部15全体の長さの5パーセント以上70パーセント以下の長さに設定する。
低嵌合チャックシール部151長さの比率を5パーセント以下の場合、開口する口が狭いので水蒸気が抜け難く、水蒸気25の圧力が大きくなり過ぎて、強嵌合チャックシール部も開封し、逆に水蒸気が抜けすぎてしまい、内容物に水蒸気が流れず、ムラが発生してしまう問題が発生する。
また、低嵌合チャックシール部151長さの比率を70パーセント以上にすると、水蒸気が抜けすぎてしまい、少ない場合と同じように、内容物に水蒸気が流れず、ムラが発生してしまう問題が発生する問題がある。そこで、低嵌合チャックシール部151の長さの比率を、チャックシール部15全体の長さの5パーセント以上70パーセント以下の長さに設定する。
さらに、スタンディングパウチ11の側面シール部の最上近傍の左右には、開封用の切り欠き14が設けられ、蒸し調理が開始前に、切り欠き14部分を利用して外装の上部を引き裂き、チャックシール部が外部に開放して、調理するようになっている。
図7は、本発明の第2の実施形態のレンジ調理用包装体を電子レンジで加熱し、蒸し調理している状態の断面図である。
電子レンジ加熱を利用した蒸し調理は、まず、調理開始前に、切り欠き14部分を利用して外装の上部を引き裂き、チャックシール部が外部に開放する。
電子レンジで加湿用パウチ2の内部の水21が加熱され、沸騰してくると、内部圧力は上昇し、加湿用パウチの脆弱部22は、外層201にのみ貫通していた凹部220が、内層202のシーラント層にも貫通し、小孔221となる。
加湿用パウチ2の小孔221から放出した水蒸気25は、外装11内部に流れ、外装11内部の内圧を上昇させる。
電子レンジ加熱を利用した蒸し調理は、まず、調理開始前に、切り欠き14部分を利用して外装の上部を引き裂き、チャックシール部が外部に開放する。
電子レンジで加湿用パウチ2の内部の水21が加熱され、沸騰してくると、内部圧力は上昇し、加湿用パウチの脆弱部22は、外層201にのみ貫通していた凹部220が、内層202のシーラント層にも貫通し、小孔221となる。
加湿用パウチ2の小孔221から放出した水蒸気25は、外装11内部に流れ、外装11内部の内圧を上昇させる。
チャックシール部15は、スタンディングパウチ11の上部側に設けられている。
一定の内部圧力が生じると、チャックシール部15の内、低嵌合チャックシール部151の部分が優先的に開封され、部分的に開口する。高嵌合チャックシール部150は開封しないので、水蒸気25は無駄に放出せずに充満し、外装11内部を、高温・高圧・高湿状態を保つことが出来る。
ここに、内容物5の蒸し調理が開始される。常温の水は、沸騰して100℃の水蒸気になることによって体積がほぼ1500倍になるので、加湿用パウチ2の水21が少量でも蒸す事ができる。
蒸し調理が終了したら、高嵌合チャックシール部150を開封してチャックシール部15全体を大きく開けて、内容物5を取り出す。
一定の内部圧力が生じると、チャックシール部15の内、低嵌合チャックシール部151の部分が優先的に開封され、部分的に開口する。高嵌合チャックシール部150は開封しないので、水蒸気25は無駄に放出せずに充満し、外装11内部を、高温・高圧・高湿状態を保つことが出来る。
ここに、内容物5の蒸し調理が開始される。常温の水は、沸騰して100℃の水蒸気になることによって体積がほぼ1500倍になるので、加湿用パウチ2の水21が少量でも蒸す事ができる。
蒸し調理が終了したら、高嵌合チャックシール部150を開封してチャックシール部15全体を大きく開けて、内容物5を取り出す。
本発明に使用される加湿用パウチ2は、加湿用パウチ2に設ける脆弱部としての点状の凹部220や、線状の溝23は、レーザー光線を照射して加工することが出来る。
脆弱部のヤング率は2.0ギガパスカル未満が好ましい。ヤング率が2.0ギガパスカル以上の高い強度を持っていると、加湿用パウチの融着部分が剥離し、水が水蒸気にならないで、外装内部に流出する恐れがある。
レーザーの種類は、YAGレーザーのような固体レーザーであっても、窒素レーザーやアルゴンイオンレーザーのようなガスレーザーであっても、希土類を添加したファイバーを使用したファイバーレーザーであってもかまわない。出来るだけ、外層201分子を励起させ、内層202分子を励起させない波長を有するレーザーが好ましい。
脆弱部のヤング率は2.0ギガパスカル未満が好ましい。ヤング率が2.0ギガパスカル以上の高い強度を持っていると、加湿用パウチの融着部分が剥離し、水が水蒸気にならないで、外装内部に流出する恐れがある。
レーザーの種類は、YAGレーザーのような固体レーザーであっても、窒素レーザーやアルゴンイオンレーザーのようなガスレーザーであっても、希土類を添加したファイバーを使用したファイバーレーザーであってもかまわない。出来るだけ、外層201分子を励起させ、内層202分子を励起させない波長を有するレーザーが好ましい。
凹部22の数や溝23の長さなどは、蒸す内容物の加湿に要する時間、加湿用パウチ内部の水の量などによって、適時調整する。
加湿用パウチ2の大きさも、あまり大きくし過ぎると、膨らんで、スタンディングパウチ11の上部に内容物が押し出され、チャックシール部14を大きく開封してしまい、高温の水蒸気が漏れ、充分に蒸す事ができなくなる恐れがある。そこで、加湿用パウチ2が充分に膨らんでも、その為に内容物を押し出してしまわないような大きさにする。水量を大きくしたい場合には、加湿用パウチ2の幅を押さえて、長さを大きくするか、中央にシール部を設けて分割しても良い。
加湿用パウチ2の大きさも、あまり大きくし過ぎると、膨らんで、スタンディングパウチ11の上部に内容物が押し出され、チャックシール部14を大きく開封してしまい、高温の水蒸気が漏れ、充分に蒸す事ができなくなる恐れがある。そこで、加湿用パウチ2が充分に膨らんでも、その為に内容物を押し出してしまわないような大きさにする。水量を大きくしたい場合には、加湿用パウチ2の幅を押さえて、長さを大きくするか、中央にシール部を設けて分割しても良い。
本発明に用いられる外装11を構成するフィルムとしては、一定の引っ張り強度を有し、100℃以上の耐熱性があれば良い。
例えば、外側から、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、
ポリアミド/ポリエチレン/無機酸化物蒸着ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/エチレン酢酸ビニル共重合体鹸化物/ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/接着樹脂/ポリアミド/接着樹脂/ポリエチレン、
などの一般的な構成が考えられる。
例えば、外側から、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、
ポリアミド/ポリエチレン/無機酸化物蒸着ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/エチレン酢酸ビニル共重合体鹸化物/ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/接着樹脂/ポリアミド/接着樹脂/ポリエチレン、
などの一般的な構成が考えられる。
以上のように、本発明のレンジ調理用包装体は、外に蒸気抜き部がある場合には単に外装11をそのまま、あるいはチャックシールの場合には、上部シール部を破断しただけでそのまま、電子レンジに入れて高周波加熱を行うだけで、容易に蒸し料理が出来る。しかも、加湿用パウチを用いる為、肉まんや餡まん、シュウマイ、おやきなどの水分の多い料理はもちろんであるが、水分の少ない内容物を蒸すことも出来、さらに、長期保存であっても、加湿用パウチ2があるので、安心して蒸し調理ができるなど、メリットは大きい。
1・・・・・・・・・包装体
11・・・・・・・・スタンディングパウチ
111・・・・・・・表フィルム
112・・・・・・・裏フィルム
12・・・・・・・・底部
13・・・・・・・・切り欠き
14・・・・・・・・蒸気抜き部
15・・・・・・・・チャックシール部
150・・・・・・・高嵌合チャックシール部
151・・・・・・・低嵌合チャックシール部
2・・・・・・・・・加湿用パウチ
21・・・・・・・・水
22・・・・・・・・脆弱部
220・・・・・・・凹部
221・・・・・・・小孔
23・・・・・・・・溝
230・・・・・・・切り口
24・・・・・・・・固定材
25・・・・・・・・水蒸気
5・・・・・・・・・内容物
11・・・・・・・・スタンディングパウチ
111・・・・・・・表フィルム
112・・・・・・・裏フィルム
12・・・・・・・・底部
13・・・・・・・・切り欠き
14・・・・・・・・蒸気抜き部
15・・・・・・・・チャックシール部
150・・・・・・・高嵌合チャックシール部
151・・・・・・・低嵌合チャックシール部
2・・・・・・・・・加湿用パウチ
21・・・・・・・・水
22・・・・・・・・脆弱部
220・・・・・・・凹部
221・・・・・・・小孔
23・・・・・・・・溝
230・・・・・・・切り口
24・・・・・・・・固定材
25・・・・・・・・水蒸気
5・・・・・・・・・内容物
Claims (9)
- 電子レンジによって蒸し調理する包装体において、
一定以上に内部圧力が上昇すると、付属する蒸気抜き部から水蒸気を排出可能な外装を有し、
内部に水を有し一定以上に加熱されると内部圧力が上昇して付属する蒸気孔から水蒸気を排出可能な加湿用パウチを内部に収納したことを特徴とするレンジ調理用包装体。 - 外装が、底部を有する包装袋であることを特徴とする請求項1に記載のレンジ調理用包装体。
- 加湿用パウチが、2軸延伸された外層とシーラントによる内層を有する多層の包装袋からなり、少なくとも外層を貫通する孔、あるいは外層を貫通する切断線からなる脆弱部を設け、脆弱部が加熱時に蒸気孔となることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンジ調理用包装体。
- 加湿用パウチの水蒸気排出口が、加熱時に内部の水位から離れた位置になるように外装に固定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレンジ調理用包装体。
- 加湿用パウチの水蒸気排出口が、外装の蒸気抜き部から離れた位置になるように加湿用パウチを外装に固定したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレンジ調理用包装体。
- 加湿用パウチの脆弱部を、ヤング率が2.0ギガパスカル未満とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレンジ調理用包装体。
- 加湿用パウチの脆弱部を、レーザー照射で加工したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のレンジ調理用包装体。
- 外装は、開口部として開封・密閉するチャックシール部を有する袋であって、チャックシール部は高嵌合チャックシール部と低嵌合チャックシール部を有し、脆弱部を低嵌合チャックシール部とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレンジ調理用包装体。
- 外装の低嵌合チャックシール部の長さは、チャックシール部全長の5パーセント以上70パーセント以下であることを特徴とする請求項8に記載のレンジ調理用包装体。
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JP2015005633A JP2016130141A (ja) | 2015-01-15 | 2015-01-15 | レンジ調理用包装体 |
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Cited By (1)
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JP2018203267A (ja) * | 2017-05-30 | 2018-12-27 | 大日本印刷株式会社 | パウチ |
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- 2015-01-15 JP JP2015005633A patent/JP2016130141A/ja active Pending
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