JP2967270B1 - 呼吸可能な飲食品調理用包材と飲食品パッケージ - Google Patents
呼吸可能な飲食品調理用包材と飲食品パッケージInfo
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Abstract
利用して手軽に、風味がよく、一定品質の飲食品を調理
するための、飲食品パッケージ及びそのパッケージ用の
包材等を提供する。 【解決手段】少なくとも2層以上からなる多層積層フィ
ルムシートに於いて、ポリエチレンフィルムシート又は
ポリプロピレンフィルムシートが最下層を形成し、該最
下層を除く他の少なくとも1層がポリアミドフィルムシ
ート、ポリエステルフィルムシート及びポリプロピレン
フィルムシートから選択される一のフィルムシートから
構成され、かつ、各層を貫通する直径で4〜10mmの
大きさの小孔があけられ、該小孔部を塞いで不織布を積
層したシート状多層積層体、該シート状多層積層体から
なる飲食品調理用包材及び該飲食品調理用包材からなる
飲食品パッケージである。
Description
体、該シート状多層積層体からなる飲食品調理用包材、
及び該飲食品調理用包材に飲食品を封入した飲食品パッ
ケージに関するものである。ここで、飲食品パッケージ
は、特に植物系飲食品を新鮮な状態で保存が可能である
とともに、電子レンジの様な調理器で簡単に調理できる
ものである。
る。調理済みの飲食品、半調理の飲食品等の他に、未調
理の材料と調味剤とをパッケージにし、電子レンジを使
用して簡単に短時間で調理できるものが登場し、関心が
高まっている。これは食する直前に材料と調味料が接触
して調理されるので、既に調理されたものを暖めるだけ
のレトルト食品と異なり風味に新鮮さがあり、材料から
新たに調理したものとほとんど差が無いところに特徴が
あり、食生活の中で広く利用されようとしているもので
ある。
ンジで調理可能な未調理の飲食品材料を封入した飲食品
パッケージ、及び、該飲食品パッケージのための、フィ
ルムシートや飲食品調理用包材等について特許出願(特
願平8−318641号)をした。該飲食品パッケージ
は、電子レンジなどで加熱することにより、手軽に飲食
品を調理することができるものである。該飲食品パッケ
ージ用の包装材料は、孔のあいたフィルムシート層と孔
のあいていないフィルムシート層とを積層したフィルム
シートからなることを特徴としている。
ッケージを電子レンジ等で処理すると、次第にパッケー
ジ内の温度が上昇し、同時にパッケージ内の圧力も上昇
する。飲食品パッケージ内の圧力が、封入されている飲
食品の調理に最適の温度よりも高くなり、それに伴い圧
力も高くなると、孔のあいている部分に相当する孔のあ
いていないフィルムシート層に圧力が集中し、その部分
が開裂して余分の圧力が開放され、それぞれの飲食品に
適した温度、圧力で調理することができ、その結果、調
理された飲食品は、品質が安定ししかも出来映えも極め
て良いものになるという特徴を有するものである。
どの植物系の飲食品を密封したパッケージに於いて、飲
食品を新鮮な状態で長期に保存するのは困難である。こ
れは、酸素による腐敗が進むこと、野菜等の飲食品自身
が発生するエチレンガスや炭酸ガスによる老化促進等が
原因である。
れた状態で、比較的長期に保存が可能となり、同時に、
パッケージされた飲食品を電子レンジ等で調理する際、
パッケージされた飲食品に最適な条件で調理可能で、従
って、調理されたものの品質が安定ししかも出来映えも
良く、風味の良いものになるという、飲食品調理のため
の材料及び飲食品パッケージを提供しようとするもので
ある。
くとも2層以上からなる多層積層フィルムシートに於い
て、ポリエチレンフィルムシート又はポリプロピレンフ
ィルムシートが最下層を形成し、該最下層を除く他の少
なくとも1層がポリアミドフィルムシート、ポリエステ
ルフィルムシート及びポリプロピレンフィルムシートか
ら選択される一のフィルムシートから構成され、各層を
貫通する直径で4〜10mmの大きさの小孔があけら
れ、該小孔部を塞いで不織布を積層したシート状多層積
層体からなる袋状飲食品調理用包材であって、該シート
状多層積層体を構成する多層積層フィルムシートの最下
層が該袋状飲食品調理用包材の最内層を形成するととも
に不織布被積層部が該袋状飲食品調理用包材の最外層を
形成し、該多層積層フィルムシートにあけられた前記小
孔が該袋状飲食品調理用包材の一の面に少なくとも1個
以上あることを特徴とする、袋状飲食品調理用包材、で
ある。
らなる多層積層フィルムシートに於いて、ポリエチレン
フィルムシート又はポリプロピレンフィルムシートが最
下層を形成し、該最下層を除く他の少なくとも1層がポ
リアミドフィルムシート、ポリエステルフィルムシート
及びポリプロピレンフィルムシートから選択される一の
フィルムシートから構成され、各層を貫通する直径で4
〜10mmの大きさの小孔があけられ、該小孔部を塞い
で不織布を積層したシート状多層積層体からなるシート
状多層積層体をトレイの上蓋として配したトレイ状飲食
品調理用包材であって、該シート状多層積層体を形成す
る多層積層フィルムシートの最下層が該上蓋の最内層を
形成するとともに不織布被積層部が上蓋の最外層を形成
し、かつ、該多層積層フィルムシートにあけられた前記
小孔が少なくとも1個以上あることを特徴とする、トレ
イ状飲食品調理用包材、である。
に記載の飲食品調理用包材に、飲食品が封入されたこと
を特徴とする、飲食品パッケージ、である。
ルを芯、ポリエチレンを鞘とする芯鞘構造の複合繊維か
らなるものであることを特徴とする、請求項1または請
求項2に記載の飲食品調理用包材、であり、請求項5の
発明は、不織布が、ポリエステルを芯、ポリエチレンを
鞘とする芯鞘構造の複合繊維からなるものであることを
特徴とする、請求項3に記載の飲食品パッケージ、であ
る。
らなる多層積層フィルムシートに於いて、ポリエチレン
フィルムシート又はポリプロピレンフィルムシートが最
下層を形成し、該最下層を除く他の少なくとも1層がポ
リアミドフィルムシート、ポリエステルフィルムシート
及びポリプロピレンフィルムシートから選択される一の
フィルムシートから構成され、各層を貫通する直径で4
〜10mmの大きさの小孔があけられ、該小孔部を塞い
で不織布を積層したシート状多層積層体であって、該不
織布が、ポリエステルを芯、ポリエチレンを鞘とする芯
鞘構造の複合繊維からなるものであることを特徴とする
シート状多層積層体、である。
手軽に調理ができ、調理されたものの風味が新鮮な材料
から通常に調理したものの風味と遜色が無く、しかも、
比較的長期に保存が可能な飲食品パッケージ、並びに、
該飲食品パッケージを可能にする飲食品調理用包材、及
び、該飲食品調理用包材の材料となるシート状多層積層
体を提供することにある。
チレンガスや炭酸ガスを発生し、これらのガスが植物の
老化を促進しているといわれている。植物系の飲食品を
密閉した飲食品パッケージに於いては、こうして発生し
たエチレンガスや炭酸ガスが容器内に蓄積され、これが
更に内容物の老化を早めている。この際、飲食品を密閉
した容器から、発生したエチレンガスや炭酸ガスを容器
外に逃がしてやれば、飲食品の老化を防止し、密閉した
飲食品の長期保存への途が開かれると考えられる。
が発生するエチレンガスや炭酸ガスの逃がし口を設け
る。エチレンガスの比重は、炭酸ガスのそれよりも小さ
いので、容器内ではエチレンガスが容器の上方に、炭酸
ガスは容器の下方に蓄積されると考えられる。従って、
飲食品を入れた容器を立てた状態に置いたとき、容器の
上方と下方にそれぞれ小孔を設けておけば、上方の小孔
からエチレンガスが、下方の小孔から炭酸ガスが大気中
に出ていき、飲食品容器内のエチレンガスや炭酸ガスの
濃度は低く抑えられ、内容物である植物系の飲食品の老
化が防止され、飲食品の鮮度がより長く保持できること
になる。
けると、電子レンジ等で調理する場合、電子レンジによ
る加熱によって生じる圧力も該小孔から放圧されるの
で、調理の際の温度や圧力を調節することは最早できな
くなる。これに対して、本発明は、植物系飲食品の発生
するエチレンガスや炭酸ガスを逃がすとともに電子レン
ジ等で調理する場合に容器内の圧力と温度を調節するこ
とができる飲食品パッケージ、該飲食品パッケージを構
成する飲食品調理用包材、及び該飲食品調理用包材を構
成するシート状多層積層体を提供しようとするものであ
る。
に設けた小孔を塞ぐように不織布を積層するのである。
不織布は、フィルムシートに比較して通気性を有してい
るので、徐々に発生するエチレンガスや炭酸ガスを排出
することができる。一方、電子レンジなどの加熱によっ
て生じる急激な圧力上昇に対しては、充分な通気性を有
していない。従って、不織布を使用することにより、飲
食品をいれた容器内の圧力は直ちに開放されることな
く、一定の圧力に保持される。このとき保持される圧力
の大きさは、不織布の目付や厚みに依存する。即ち、使
用する不織布の目付、厚みを変えることにより、所望の
圧力に調節することが可能になる。
植物系飲食品の鮮度保持は、食品流通上大きな問題であ
る。現状では保存期間は2〜3日が限度といわれ、更
に、1〜3日延長することができれば、その効果は極め
て優れたものとなる。こうした観点から、鮮度保持のた
めの容器、包装材料が種々研究されているものの、いま
だに実用に至るものは見当たらないのである。
説明する。図1は、シート状多層積層体の一例の一部を
示す断面図である。本シート状多層積層体1は、ポリア
ミドフィルムシートからなる上層2とポリエチレンフィ
ルムシートからなる下層3から構成されている。そし
て、各層を貫通して小孔5があけられている。該小孔の
上部には、不織布層4が積層されている。
す図である。本シート状多層積層体11は、ポリアミド
フィルムシートからなる最上層12、ポリエチレンフィ
ルムシートからなる中間層13及びポリエチレンフィル
ムシートからなる最下層14から構成されている。そし
て、各層を貫通して小孔16があけられている。該小孔
の上部には、不織布層15が積層されている。
層、図2では3層の例を示したが、これに限定されるも
のではなく、4層以上の多層とすることも可能である。
これらの多層体に於いて、最下層はポリエチレンフィル
ムシート又はポリプロピレンフィルムシートであり、他
の層の少なくとも1層は、ポリアミドフィルムシート、
ポリエステルフィルムシート及びポリプロピレンフィル
ムシートから選択される一のフィルムシートから構成さ
れる。残りの層は、ポリアミドフィルムシート、ポリエ
ステルフィルムシート、ポリプロピレンフィルムシー
ト、ポリエチレンフィルムシート、その他任意のフィル
ムシートを使用することができる。
を飲食品調理用包材として使用したときに、該飲食品調
理用包材1単位当たり少なくとも1個以上、好ましくは
2個設ける。また、小孔の大きさは、直径で4〜10m
m程度である。
で手軽に調理を行うための飲食品調理用包材の構成材料
となる。更に、該飲食品調理用包材は該材料に飲食品を
封入した、飲食品パッケージに使用することができる。
飲食品をいれた飲食品パッケージの実施形態の一例であ
る。図3(a)は断面図、図3(b)は平面図である。
飲食品パッケージ21は、袋状飲食品調理用包材28に
飲食品27をいれたものである。袋状飲食品調理用包材
28は、基本的には外層22と内層23の二層のフィル
ムシートから構成されている。外層22及び内層23を
貫通して小孔25及び26があけられている。これら二
個の小孔を塞ぐようにして、不織布層24が積層されて
いる。不織布層は図3(b)に示すように、小孔25、
26を塞いで帯状に積層されている。
らなり、外層22はポリアミドフィルムシートからなっ
ている。孔25、26は該飲食品調理用包材28の中央
線に沿って上方と下方に設けられている。これは、該飲
食品調理用包材に野菜などを封入した場合、野菜等が発
生する炭酸ガス、エチレンガスを逃すためである。該飲
食品調理用包材に飲食品を封入してパッケージを立てた
とき、孔の位置が該飲食品調理用包材の上方と下方にく
る。上方の孔からは比重の小さいエチレンガスが、下方
の孔からは比重の大きい炭酸ガスが排出される。孔には
不織布が積層されているが、植物性飲食品が出すエチレ
ンガスや炭酸ガスを排出するのには充分な通気機能を有
している。孔の位置は、基本的には、上記の位置に限定
されるものではない。また、小孔の数は1個以上が任意
の位置にあけられておればよいが、好ましくは2個であ
る。孔の大きさは、直径で4〜10mm程度である。孔
の形状は、特に円形である必要はなく、楕円形、四角
形、三角形、多角形等であっても差し支えはない。
を使用することができる。ポリアミド繊維、ポリエステ
ル繊維、ポアクリロニトリル繊維やポリプロピレン繊維
等の合成繊維、ビスコースセルロース繊維やアセテート
繊維等の化学繊維、綿等の天然繊維等々から製造される
不織布を使用することができる。これらの合成繊維、化
学繊維及び天然繊維を混合したものから製造された不織
布も当然使用することができる。また、繊維を海島型、
サイドバイサイド型又は芯鞘型の複合繊維にしたものか
ら製造した不織布も使用することができる。なかでも、
ポリエステルを芯成分、ポリエチレンを鞘成分にする芯
鞘複合繊維から構成されるものが、好適に使用すること
ができる。外側の成分がポリエチレンであるため、熱融
着性に優れるとともに、芯成分としてポリエステルを使
用しているので、機械的性質にも優れたものとなってい
る。
成例として、厚み15μmのポリアミドフィルムシート
を上層に、厚み50μmのポリエチレンフィルムシート
を下層にする2層積層フィルムシートを挙げることがで
きる。ポリアミドフィルムシートの代わりに、ポリエス
テルフィルムシート又はポリプロピレンフィルムシート
を使用することができる。各フィルムシートの厚みは、
この例に限定されるものではない。飲食品パックにした
とき、中に入れる飲食品の種類によって適宜選択するこ
とができる。下層のポリエチレンフィルムシートに代え
て、ポリプロピレンフィルムシートを使用してもよい。
の一構成例として、厚み15μmのポリアミドフィルム
シートを最上層に、厚み50μmのポリエチレンフィル
ムシートを中間層に、25μmのポリエチレンフィルム
シートを最下層にする3層積層フィルムシートを挙げる
ことができる。3層の場合、最上層或いは中間層に使用
するフィルムシートとして、ポリアミドフィルムシー
ト、ポリエステルフィルムシート、ポリプロピレンフィ
ルムシート又はポリエチレンフィルムシートを使用する
ことができる。但し、最上層又は中間層の1層は、ポリ
アミドフィルムシート、ポリエステルフィルムシート又
はポリプロピレンフィルムシートから構成される。最下
層は、ポリエチレンフィルムシート又はポリプロピレン
フィルムシートである。フィルムシートの積層は、順次
フィルムシートをラミネートしていってもよいし、予め
ラミネートしておいたものを使用してもよい。
1)ポリアミドフィルムシート、ポリエステルフィルム
シート及びポリプロピレンフィルムシートから選択され
る一のフィルムシートにポリエチレンフィルムシートを
ラミネートする工程、2)該ラミネートされたフィルム
シートに小孔を設ける工程、及び、3)小孔の上部に不
織布を積層する工程の、3工程を経て製造することがで
きる。
着剤を一方のフィルムに塗布し、積層すべきフィルムを
重ね合わせてローラー等を通して圧着し乾燥させるウエ
ットラミネーション法、2)一方のフィルムに接着剤を
塗布し接着剤の溶剤を乾燥により除去した後他のフィル
ムと重ね合わせて積層するドライラミネーション法、
3)溶剤を含まない100%固形分からなる接着剤を溶
融状態でフィルムに塗布し、他のフィルムを重ね合わせ
て圧着させるホットメルトラミネーション法、或いは
4)フィルムシートに溶融ポリマーをラミネートする押
出ラミネーション法等の方法を利用することができる。
ける。小孔は、例えば、機械的にパンチングすることに
よりあけることができる。パンチングによる孔あけは、
連続的に行うのが好ましい。その他、孔はレーザ光又は
超音波によってもあけることができる。このようにして
小孔を設けたシートの多層積層体の上に、不織布を積層
する。3層からなる場合は、例えば、ポリアミドフィル
ムシートにポリエチレンフィルムシートをラミネートし
更にこれにポリエチレンをラミネートして得られた3層
の積層体に小孔を設けて、小孔の上部に不織布を積層す
る。
トする際は、前記のいずれの方法で行ってもよいが、押
出ラミネーション法も好適に使用される。この方法は、
接着剤を積極的に使用する必要が無く、従って、小孔か
ら接着剤が流れ出しブロッキング現象を起こさないから
である。ラミネートする相手がポリエチレン同士の場合
は、相互の接着力が大きくなる利点がある。
は、つぎに切断して、袋状或いはトレイ状の飲食品調理
用包材とする。小孔が、包材一単位当たり、少なくとも
1個以上好適には2個含まれるように、ラミネートした
フィルムシートを切断するのがよい。小孔の大きさは、
その直径で4〜10mmにするのが好ましい。切断され
たフィルムシートはトレイの場合は、該トレイの上蓋に
配置されて飲食品調理用包材となる。勿論、トレイの中
に飲食品を入れた後、切断した少なくとも2個の小孔を
含むフィルムシートをシールする。袋状包材の場合は、
切断したフィルムシートを、少なくとも2個の小孔が同
一面に含まれるようにシールして、袋状にする。この
際、三方をシールし袋とする。残りの一方は、飲食品を
入れてからシールすることになる。
材を製造する方法を述べた。しかし、これに限定される
ものではなく、フィルムシートを積層したものを、包材
にするため切断していく過程で不織布を積層してもよ
い。
体からなる袋状飲食品調理用包材の一例を図3に示して
あることは、既に説明したところである。この実施形態
での具体的な構成は、外層22は厚み15μmのポリア
ミドフィルムシート12及び袋の内層23は厚み50μ
mのポリエチレンフィルムシートである。各層を貫通し
た直径6mmの小孔25、26が2個あけられている。
小孔25,26を覆うようにして帯状に不織布24が外
層22の上に積層されている。この際、シート状多層積
層体の下層であるポリエチレンフィルムシート層が、飲
食品調理用包材の内層を形成するようになる。ポリエチ
レンは熱接着が容易なので、飲食品調理用包材の内層を
ポリエチレンが形成するようにすることによって、包材
のシール等の加工が便利になるのである。シート状積層
体の最下層、或いは、飲食品調理用包材の最内層は、ポ
リプロピレンフィルムシートでもよいが、ポリエチレン
フィルムシートが好ましい。
ると、次第にパッケージ内の温度が上昇し、同時にパッ
ケージ内の圧力も上昇する。飲食品パッケージ内の圧力
が、封入されている飲食品の調理に最適の温度よりも高
くなり、それに伴い圧力も高くなると、孔25、26の
部分に、圧力が集中し小孔を介して不織布を経てその余
分の圧力を開放する。発生する圧力と不織布を経て開放
される圧力とのバランスで袋状飲食品パッケージ内の圧
力は決定される。小孔の大きさ、不織布の目付、厚さ等
が圧力決定の要因になる。
包材に封入する飲食品によって異なる。この温度や圧力
は、小孔の大きさ、不織布の性質等に依存する。これら
を、飲食品調理用包材に封入する飲食品に応じて適宜選
択する。小孔の大きさは、直径を4〜10mmの大きさ
にするのが好ましい。小孔の直径が4mmより小さい
と、圧力開放にバラツキが生じるので、4mm以上にす
る。また、小孔の大きさが大きすぎると圧力を開放する
面積が大きくなりすぎ、圧力調節機能を失うので10m
m以下にする。
小孔の数は1個以上であるが、好ましくは2個にするの
がよい。特に、炭酸ガスとエチレンガスのように比重の
異なるガスの排出を行うには、小孔を2個設けて比重の
大きい炭酸ガスは下方から、比重の小さいエチレンガス
は上方から排出するようにできるからである。
ることによりシールを簡単に行うことができ、簡単に袋
状やトレイ状の飲食品パッケージを製造することができ
るので飲食品調理用包材の内層を構成するようにするの
がよい。
実施形態である。トレイ状飲食品調理用包材31は、ポ
リプロピレン製の容器38とその上蓋として配置された
シート状多層積層体から構成されている。該シート状多
層積層体は、ポリエステルフィルムシートからなる最外
層32とポリエチレンフィルムシートからなる中間層3
3及びポリエチレンフィルムシートからなる最内層34
との積層フィルムシートから構成されている。各層に貫
通して、直径6mmの小孔36、37が2個あけられて
いる。該包装材料の中には、飲食品39が入れられてい
る。また、トレイの材質は、ポリプロピレンには限定さ
れない。ポリスチレン製のものでもよいしセラミックス
や紙製のものでもよい。ポリエステルフィルムシート
は、ポリアミドフィルムシートやポリプロピレンフィル
ムシートを用いてもよい。最外層32の上に小孔を覆う
ようにして不織布35が帯状に積層されている。小孔
は、原理的には1個あればよいが、複数個設けることが
でき、2個設けるのが好ましい。尚、孔の形状は、既に
述べたように、四角形、三角形、多角形、円形や楕円形
等種々の形状をとることができる。一般的には、円形が
便利である。トレイ状飲食品調理用包材に於ける不織布
の作用は、袋状飲食品調理用包材の場合と同様である。
る。
μmのポリアミドフィルムシート、内層として厚み50
μmのポリエチレンフィルムシートから構成され、各層
に貫通して直径6mmの孔が袋の中央線に沿って袋端近
くに2個あけ、該小孔を覆って帯状に不織布を積層し
た、飲食品調理用包材を使用した。袋の寸法は、幅12
0mm、長さ180mmである。不織布は、ポリエステ
ルを芯成分、ポリエチレンを鞘成分とする複合繊維から
製造されたもので、目付は20g/m2で、幅は15m
m、厚みは120μmであった。
図3の形態にパッケージした。このパッケージを、高周
波出力500Wの電子レンジに入れタイマーを1分30
秒にセットしてスイッチを入れた。約40秒経過時点よ
りカボチャ自身が保有する含有水分が加熱により徐々に
蒸発し、バッケ一ジ内部に水蒸気が拡散し、平袋の膨張
が観察された。加熱開始後、1分経過時にはパッケージ
内部の圧力が上昇し、パッケージは膨張した状態になっ
た。パッケージに設けた小孔から不織布を介して水蒸気
が出てパッケージ内部の余分の圧力が外部に放出されて
いることが確認された。その状態で更に20秒間加熱を
続けて調理を終了した。短時間で、カボチャを効率よく
調理することができた。
ルムシートは、厚さ25μmのポリアミドフィルムシー
トからなる最外層、厚さ60μmのポリエチレンフィル
ムシートからなる中間層、及び、最内層の厚さ25μm
のポリエチレンフィルムシートから構成され、直径6m
mの小孔を2個あけ、該小孔の上に帯状の不織布を積層
した。不織布は、目付が30g/m2、厚みが150μ
m、幅が15mmであった。トレイは、ポリプロピレン
製の容器で、長さ180mm、幅120mm、深さ30
mmの大きさのものである。この容器に、さつまいも1
00gを入れた。
イマーを2分45秒にセットしてスイッチを入れた。2
0〜30秒経過時点より、さつまいも自身が保有する含
有水分が加熱により徐々に蒸発し始め、次第にパッケー
ジ内に水蒸気が拡散し、パッケージは膨張し始めた。更
に、約1分経過時にはパッケージ内部の圧力は上昇し、
それとともにパッケージは膨張した。小孔部から不織布
を介して水蒸気が出て、パッケージ内の余分の圧力が放
出されていることが確認された。この状態で更に加熱を
続けた。その結果、さつまいもは均一に加熱処理され、
ソフト感の調理品に仕上がった。
μmのポリアミドフィルムシート、内層として厚み50
μmのポリエチレンフィルムシートから構成され、各層
に貫通して直径6mmの孔が袋の中央線に沿って袋端近
くに2個あけ、該小孔上に帯状に不織布を積層した。袋
の寸法は、幅120mm、長さ180mmである。不織
布は、ポリエステルを芯成分、ポリエチレンを鞘成分と
する複合繊維から製造されたもので、目付は20g/m
2で、幅は15mm厚みは120μmであった。
洗、風乾後、この袋状飲食品調理用包材に封入した。こ
の飲食品パッケージを温度8℃、湿度74%の冷蔵庫内
に保管し、その変化を観察した。袋内の野菜に経時的変
化を表1に示した。
は、保存開始3日目で変色、臭いの変化が起こり、保存
期間はせいぜい2日程度であることがわかる。それに対
して本発明の飲食品調理用包材を使用した本発明の飲食
品パッケージに於いては、少なくとも4日までは色、臭
いの変化がほとんど認められず、保存期間を長くするこ
とができた。
包材に代えて、通常の袋状包材、即ち、小孔もなく不織
布も積層していない袋状包材、即ち、外層として厚み1
5μmのポリアミドフィルムシート、内層として厚み5
0μmのポリエチレンフィルムシートから構成された包
材に、実施例3と同様の野菜を封入したものを用意し
た。袋内の野菜に経時的変化を表1に実施例3の結果と
ともに示した。
ンプルなため製造コストが大してかからず、比較的長期
に封入した飲食品の保存が可能で、しかも電子レンジな
どを利用して手軽に飲食品未調理物から調理ができ、極
めて風味の良い調理品が得られる。そしてパッケージ毎
の調理品の品質も一定で、普通に調理したものとほとん
ど遜色のない風味のものが得られる。
ある
である
示す図である
態を示す図である
材 32 最外層 33 中間層 34 最内層 36、37 小孔 38 トレイ容器
Claims (6)
- 【請求項1】少なくとも2層以上からなる多層積層フィ
ルムシートに於いて、ポリエチレンフィルムシート又は
ポリプロピレンフィルムシートが最下層を形成し、該最
下層を除く他の少なくとも1層がポリアミドフィルムシ
ート、ポリエステルフィルムシート及びポリプロピレン
フィルムシートから選択される一のフィルムシートから
構成され、各層を貫通する直径で4〜10mmの大きさ
の小孔があけられ、該小孔部を塞いで不織布を積層した
シート状多層積層体からなる袋状飲食品調理用包材であ
って、該シート状多層積層体を構成する多層積層フィル
ムシートの最下層が該袋状飲食品調理用包材の最内層を
形成するとともに不織布被積層部が該袋状飲食品調理用
包材の最外層を形成し、該多層積層フィルムシートにあ
けられた前記小孔が該袋状飲食品調理用包材の一の面に
少なくとも1個以上あることを特徴とする、袋状飲食品
調理用包材。 - 【請求項2】少なくとも2層以上からなる多層積層フィ
ルムシートに於いて、ポリエチレンフィルムシート又は
ポリプロピレンフィルムシートが最下層を形成し、該最
下層を除く他の少なくとも1層がポリアミドフィルムシ
ート、ポリエステルフィルムシート及びポリプロピレン
フィルムシートから選択される一のフィルムシートから
構成され、各層を貫通する直径で4〜10mmの大きさ
の小孔があけられ、該小孔部を塞いで不織布を積層した
シート状多層積層体からなるシート状多層積層体をトレ
イの上蓋として配したトレイ状飲食品調理用包材であっ
て、該シート状多層積層体を形成する多層積層フィルム
シートの最下層が該上蓋の最内層を形成するとともに不
織布被積層部が上蓋の最外層を形成し、かつ、該多層積
層フィルムシートにあけられた前記小孔が少なくとも1
個以上あることを特徴とする、トレイ状飲食品調理用包
材。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の飲食品調理
用包材に、飲食品が封入されたことを特徴とする、飲食
品パッケージ。 - 【請求項4】不織布が、ポリエステルを芯、ポリエチレ
ンを鞘とする芯鞘構造の複合繊維からなるものであるこ
とを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の飲食
品調理用包材。 - 【請求項5】不織布が、ポリエステルを芯、ポリエチレ
ンを鞘とする芯鞘構造の複合繊維からなるものであるこ
とを特徴とする、請求項3に記載の飲食品パッケージ。 - 【請求項6】少なくとも2層以上からなる多層積層フィ
ルムシートに於いて、ポリエチレンフィルムシート又は
ポリプロピレンフィルムシートが最下層を形成し、該最
下層を除く他の少なくとも1層がポリアミドフィルムシ
ート、ポリエステルフィルムシート及びポリプロピレン
フィルムシートから選択される一のフィルムシートから
構成され、各層を貫通する直径で4〜10mmの大きさ
の小孔があけられ、該小孔部を塞いで不織布を積層した
シート状多層積層体であって、該不織布が、ポリエステ
ルを芯、ポリエチレンを鞘とする芯鞘構造の複合繊維か
らなるものであることを特徴とするシート状多層積層
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10196541A JP2967270B1 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | 呼吸可能な飲食品調理用包材と飲食品パッケージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10196541A JP2967270B1 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | 呼吸可能な飲食品調理用包材と飲食品パッケージ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2967270B1 true JP2967270B1 (ja) | 1999-10-25 |
JP2000006333A JP2000006333A (ja) | 2000-01-11 |
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ID=16359464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10196541A Expired - Fee Related JP2967270B1 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | 呼吸可能な飲食品調理用包材と飲食品パッケージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2967270B1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2353986A (en) * | 1999-09-10 | 2001-03-14 | Tecksom Internat Ltd | Openable sealing of container mouth |
KR101819597B1 (ko) | 2017-07-27 | 2018-01-17 | 대륭포장산업 주식회사 | 신선 또는 발효 식품 포장지의 가공장치 및 가공방법 |
-
1998
- 1998-06-26 JP JP10196541A patent/JP2967270B1/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000006333A (ja) | 2000-01-11 |
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