JPH0314709B2 - - Google Patents

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JPH0314709B2
JPH0314709B2 JP61053764A JP5376486A JPH0314709B2 JP H0314709 B2 JPH0314709 B2 JP H0314709B2 JP 61053764 A JP61053764 A JP 61053764A JP 5376486 A JP5376486 A JP 5376486A JP H0314709 B2 JPH0314709 B2 JP H0314709B2
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JP
Japan
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oil
paper
synthetic resin
heat
layer
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JP61053764A
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Takeji Matoba
Masahiro Morita
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GOURMEC LAB
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GOURMEC LAB
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Publication of JPH0314709B2 publication Critical patent/JPH0314709B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子加熱調理用積層シートに関し、冷
凍食品、特にナゲツト、ハンバーグなどの油脂含
有冷凍加工食品等の電子加熱調理に好適な特定の
積層シートに関する。
従来の技術及び発明が解決しようとする問題点 従来よりある冷凍加工食品の代表的なものはパ
ン粉付のフライ直前の肉、魚、貝類、或いは油焼
き直前のハンバーグ、肉ボールであり、野菜では
ボイル後、そのまま或いは細断したコーン、人
参、ポテト等であるが、これらは何れも解凍をし
てフライ、油焼き、或いは蒸煮行程を再度行う型
式のもので、直接、電子レンジで解凍、加温する
ことによりすぐ食べられるという種類のものでは
ない。
従来、調理済に仕上げたものを凍結させて電子
レンジで加熱をした場合、使用する容器が金属或
いはセラミツク材料からなる皿状容器のためパン
粉付フライものは中心まで解凍させると表面のパ
ン粉のコロモの水分が蒸発して固くゴリゴリして
食感は全く異質となり、更に油脂分が表面に浮き
出て味覚バランスが崩れてしまうのである。又、
油焼きのものも同様に表面に溶出油脂が集まりベ
タベタする外、加熱時間を長くすれば中心部も解
凍するが表面は堅くボロボロとなつてしまい異質
のものとなるのである。さらにボイル断細物を電
子加熱する際は解凍後であれば支障はないが、凍
結ブロツクのままでは外側が焦げて内側は未解凍
のままとなるが、これは水分の多い品物程著るし
い傾向にある。これらは電子レンジ加熱では外側
の水分が急速に失なわれる。即ち表面と中心部の
水分蒸発のアンバランスが原因であり、これが又
品質低下の要因ともなつているのである。この様
な欠点があるために調理済冷凍食品はごく一部の
品種に限られているのが現状である。そして肉ま
ん、あんまん、シユウマイ、ギヨウザは冷凍品を
自然解凍か、冷蔵に一日移しチルド状にした後、
加温のみ電子レンジで行つており、電子加熱を冷
凍加工食品に直接作用させることは殆んどなかつ
たのである。冷凍シユウマイの公知の電子加熱の
方法は冷凍シユウマイを皿に入れ、所定の水を加
え、皿にサランラツプをかぶせて行つているもの
であり、電子レンジの機能を充分に活用している
ものとは言い難いものである。現在この電子レン
ジの利用は酒、牛乳、おしぼり等の加温、冷凍イ
カ、大正エビ等の解凍といつた枝葉的利用の域を
出ず、電子レンジ加熱の本来の利用としてはパン
粉をつけたフライ直前の肉、魚、貝等とその加工
品及び油焼きハンバーグで、油揚げ、油焼きした
調理済の冷凍食品の調理であるが、現在はこれら
電子加熱専用包装入の調理済冷凍食品と呼ばれる
ものは全くなく、店舗販売でも普通の紙皿や紙箱
を使い電子レンジ加熱をしているものも冷凍では
前記の欠点があるので、チルド(冷蔵)ものであ
り、冷凍されて運ばれたものも、一度チルド状に
してから電子レンジで加温されており、冷凍食品
の直接復元でなく電子レンジ本来の活用がなされ
ていないのが現状である。そして電子加熱調理器
での加熱調理には、通常、金属或いはセラミツク
材料からなる容器が用いられているが、ナゲツ
ト、ハンバーグなどの油脂含有食品であるフライ
食品、油焼食品では調理中に溶出油水が取り上げ
る指先、或いは取り上げた容器、レンジ本体に付
着するため、それを洗浄しなければならず、非常
に手間がかかり、又、この欠点を補うために通
常、油切りとして紙、又は紙容器が使用されてい
るが、それらの問題点を解決するまでには到つて
いないのが現状であつた。
問題点を解決するための手段 本発明者等は前記の問題点を解決すべく種々検
討を重ねた結果、食品収納体が特定の積層シート
で作られたものでは、前記の問題点が巧に解決で
きることを見出し、本発明に到達したものであ
る。
即ち、本発明は外側層が油、水を通さない耐熱
性合成樹脂フイルム、中間層が吸水、吸油性の紙
又は不織布及び内側層が食品の加熱により溶出す
る油、水分を(毛細管現象により)通すことので
きる微細な孔を有する耐熱性合成樹脂フイルムか
らなる電子加熱調理用積層シート。
外側層が油、水を通さない耐熱性合成樹脂フイ
ルム、中間層が吸水、吸油性の紙又は不織布、及
び内側層が食品の加熱により溶出する油、水分を
(毛細管現象により)通すことのできる微細な孔
を有する耐熱性合成樹脂フイルムからなり、該毛
細管現象を高めるために中間紙部又は不織布部に
さらに微細な穴があけられてなる電子加熱調理用
積層シート、及び外側層が油、水を通さない耐熱
性合成樹脂フイルム、内側層が不織布からなる電
子加熱調理用積層シート、に関する。
本発明の積層シートの外側層の合成樹脂フイル
ムは耐熱性(95℃以上)、且つ油、水を通さない
合成樹脂フイルムであつて、例えばポリエステ
ル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリプロピレン、耐熱性ポリエチレン等及び
それらの混合物であり、ポリエチレンテレフタレ
ート、6−ナイロン、66−ナイロン、延伸・未延
伸ポリプロピレン(OPP,CPP)、高密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン(HD,MD,LD)等を挙げることができる。
この外側層のフイルムの厚さは、加熱調理中に
破れないものであればよく、例えば0.02〜
0.15mmのものが使用される。
中間層の紙は油及び水を吸収するものであれば
どのような紙でもよく、合成紙も使用できるが、
和紙が好ましい。この紙の厚さは油、水分を吸収
しやすい範囲のものでよく、10〜100g/m2のも
のが使用される。
又、中間層(三層積層シートの場合)及び内側
層(二層積層シートの場合)の不織布は油及び水
を吸収するものであればどのような不織布でもよ
いが、例えば、吸湿、吸油性材質の細断片物に合
成樹脂の細断片をすき加工後、加圧、加熱接着し
たシートであり、該吸湿、吸油性材質としては
紙、木毛、パルプ、毛、綿等が挙げられ、合成樹
脂としては加工し易い耐熱性ポリエチレンを使用
するが、さらに耐熱を考慮する場合はポリエステ
ル、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン等
の単品或いはそれらの混合物を使用する場合もあ
る。
この中間層の不織布は、収納食品から遊離する
油水分量が多い場合に用いて好適である。調理食
品の種類によつては吸水、吸油性を高める必要が
生ずるが、その場合、中間層が紙であるとき、自
動製袋包装ラインで収納物をパツクシールする
際、紙部の厚さが厚いとシール不良が出るおそれ
がある。それに対して、「不織布」の場合は、不
織布に混入してあるポリエチレン樹脂等の合成樹
脂が接着性を有するのでシール性が高まるため、
中間層の厚さを大きくしてもシール性が悪くなる
ことがなく、より吸油、吸水性とすることができ
る利点を有するのである。
この不織布の厚さは例えば20〜200g/m2のも
のが使用される。
そして、内側層の食品に接触する合成樹脂フイ
ルムには、耐熱性のものであつて前記外側の合成
樹脂と同類のものが用いられ、その厚さも上記外
側層と同じ範囲のものが使用される。この内側層
の合成樹脂フイルムは食品の加熱による溶出油水
分が毛細管現象により通るように微細な孔が設け
られており、この微細な孔から浸透する油、水分
は前記中間層の不織布に吸収され、溶出油脂及び
水等の流動液分が除去され、更に風味をも保持す
る仕組みとなつている。
この内側層に設けられた微細な孔は例えば極く
細い金属針或いは電気加熱された金属針を回転シ
ヤフトに埋込まれたものを用い、回転させつつ接
触する合成樹脂、紙等のシートに穴をあける方法
によりあけることができ、この孔は計算された径
と数からなるものであり、その孔の径は0.01mm以
上、好ましくは0.02mm以上で遊離油、水分の多い
食品を収納する場合は0.1〜0.2mm以上であり、そ
の数はシート面の縦横1mm〜10mmの間隔で設けて
ある。
又、内側層の合成樹脂フイルムと中間層の紙又
は不織布との毛細管現象を高めるために中間不織
布部にさらに微細な穴をあけるが、これは収納す
る食品の遊離する油水分が多いものを対象とした
時、中間不織布部の厚さを変えずに油水分を多く
吸着させる時、密度の濃い不織布を使用する。こ
の場合は内側の合成樹脂フイルムの穴を張合せた
中間不織布部まで突抜けさせることにより、密度
の濃い中間不織布部に油水分の浸透路を作り毛細
管現象を容易にさせ、密度の濃い分だけ余分に油
水分を吸着させる目的で行うものである。
穴のあけ方については内側合成樹脂フイルムと
中間紙部又は不織布部を張合せ、内側の合成樹脂
フイルムに穴をあけると同時に張合せシートを貫
くことによりあけるものである。従つて穴のあけ
方及び穴の大きさ、数等は内側の合成樹脂フイル
ムと同様である。
この穴の径及び数はその状況に応じて選択でき
るが、その径の大きさは0.01mm以上、好ましくは
0.02mm以上であつて、油、水分の多い食品の場合
は0.1〜0.2mm以上の場合もある。その数はシート
面の縦横1mm〜10mmの間隔で設けられている。
本発明の三層積層シートは和紙又は不織布を中
間に位置させ、その内側の面に多数の微細な穴を
あけた合成樹脂フイルムを熱圧着し、油水分が毛
細管現象により不織布部へ通過吸収する構成と
し、外側の面には油水分を遮断する耐熱性の合成
樹脂を合成樹脂接着液にて張合せ三層構造とする
ことによつて製造される。例えば300ミクロンの
ポリエチレンフイルムに前記の位置に穴をあけた
ものを和紙又は不織布に熱圧着して二層とし、和
紙又は不織布の面に耐熱性で吸水油を遮断するフ
イルムを合成樹脂接着溶液にて張合せることにわ
よつて製造されるか、或いは前記300ミクロンの
ポリエチレンフイルムと和紙を熱圧着した二層の
シートに更に前記の位置に加熱針で穴を貫いたシ
ートの和紙又は不織布の側に、耐熱性の油水分を
遮断するフイルムを樹脂接着液にて貼合せること
によつて製造されるが、これらに限定されるもの
ではない。
又本発明の二層積層シートは、例えば油水分の
吸収を目的とする不織布は合成樹脂と和紙系統の
ものからなるものが好ましい。その合成樹脂、和
紙の組合せよりなる不織布を耐熱性の油水分を遮
断する合成樹脂フイルムに、合成樹脂部分が多い
場合は熱圧着、少ない場合は合成樹脂溶液にて貼
合わせた構成により製造されるが、これらに限定
されるものではない。
本発明の二層積層シートは、三層方式では内側
の合成樹脂に微細な穴をあけて、中間の吸水油部
への流動油脂を毛細管現象により移行吸着させる
点を、不織布、例えば合成樹脂の細断片と耐熱性
(88℃以上)を有し吸水油ができる材質の細断片
「紙すき方式」の上、加圧、加熱で貼り合わせた
不織布を用いて、同様の作用効果を奏せしめるも
のである。
本発明の三層積層シートは例えば外側層−中間
層−内側層の順で例示するとポリエステル−紙
(又は不織布)−ポリエチレン、ポリエステル−紙
(又は不織布)−ポリアミド、ポリエステル−紙
(又は不織布)−ポリイミド、ポリエステル−紙
(又は不織布)−ポリプロピレン、ポリエステル−
紙(又は不織布)−ポリエステル、ポリアミド−
紙(又は不織布)−ポリエチレン、ポリアミド−
紙(又は不織布)−ポリエステル、ポリアミド−
紙(又は不織布)−ポリプロピレン、ポリアミド
−紙(又は不織布)−ポリイミド、ポリアミド−
紙(又は不織布)−ポリアミド、ポリイミド−紙
(又は不織布)−ポリエチレン、ポリイミド−紙
(又は不織布)−ポリエステル、ポリイミド−紙
(又は不織布)−ポリプロピレン、ポリイミド−紙
(又は不織布)−ポリアミド、ポリイミド−紙(又
は不織布)−ポリイミド、ポリプロピレン−紙
(又は不織布)−ポリエチレン、ポリプロピレン−
紙(又は不織布)−ポリエステル、ポリプロピレ
ン−紙(又は不織布)−ポリアミド、ポリプロピ
レン−紙(又は不織布)−ポリプロピレン等であ
る。
又本発明の二層積層シートは、例えば外側層−
内側層の順で例示するとポリエステル−紙・ポリ
エチレンすき加工シート(不織布)、ポリアミド
−紙・ポリエチレンすき加工シート(不織布)、
ポリイミド−紙・ポリエチレンすき加工シート
(不織布)、ポリプロピレン−紙・ポリエチレンす
き加工シート(不織布)、ポリエステル−綿・ポ
リエチレンすき加工シート(不織布)等である。
本発明の積層シートは電子加熱調理食品包装袋
或いは箱形容器とし、それらに冷凍加工食品を収
納し、電子加熱により直接調理する場合に使用し
てすぐれた効果を発揮するのである。
これら袋又は箱形容器等の収納体は電子加熱に
より発生する蒸発水分を調節するための微細な穴
(孔)を設けることが好ましい。
この蒸発水分調節穴はその収納体の大きさ或い
は食品の種類により径及び数を適宜変えることが
必要であるが、通常は口径が1mm〜3mmの大きさ
で3〜6個が好ましい。その形状については並通
は円形であるが、×印及び∧印の切込みを設け、
噴射蒸気により×印部∧印の切込みを押上げ調製
する方法も含まれる。又その調節穴面積は前記円
穴の口径に準ずるものであるが、1〜3mmの3〜
6倍であることができる。
この穴のあけ方は単一袋の場合は製袋後上下運
動の金属針又は金属加熱針によりあけ、又大量生
産の場合は自動製袋即収納食品パツクの際、上記
と同様な針のクランク運動であけることができ
る。
本発明の積層シートにより電子加熱調理可能な
冷凍加工食品は例えば1.ナゲツト、ハンバーグな
どの油脂含有食品、2.焼きソバ、焼きうどん、ス
パゲテイ等の油いため麺類、3.油揚げ、油焼きし
た調理済み冷凍食品、4.枝豆、コーン、ぬれ珍
味、5.その他短時間調理済み冷凍食品等である。
作 用 外側層を油、水を通さない耐熱性合成樹脂フイ
ルムとするため、調理の際、冷凍加工食品から生
ずる油、水分が外にもれず、したがつてべとつか
ず、三層積層シートでは中間層を吸油、吸水性の
紙又は不織布とし、内側層を耐熱性で微細な孔を
有する合成樹脂フイルムとしており、又、二層積
層シートでは内側層を吸油、吸水性の不織布とし
ているので、収納される食品の調理の際生ずる
油、水分が適度に調整され(三層層の場合は中間
層と毛細管現象による)、これらの積層シートに
より電子レンジによる冷凍加工食品の直接調理を
可能とすることができる。
実施例 以下図面について本発明の実施例を説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
ないことは言うまでもない。
(1) 第1図は本発明の中間層が紙又は不織布であ
る三層積層シートの断面模式図であり、1は外
側層の耐熱性且つ油及び水の通らない合成樹脂
フイルムであり、厚さ0.05mmのポリエチレンテ
レフタレート(耐熱度260℃)である。2は中
間層の吸水、吸油性の紙又は不織布であり、紙
は30g/m2の和紙である。又不織布の場合は紙
すき様タイプの合成樹脂シートよりなる不織布
であり、紙とポリエチレンをすき加工した厚さ
80g/m2の吸水、吸油性のすぐれた不織布シー
トである。3は内側層の食品の加熱により溶出
する油、水分を(毛細管現象により)通すこと
にできる微細な孔を有する耐熱性合成樹脂フイ
ルムであり、厚さ0.04mmのフイルム、0.01mmの
孔を縦横10mm間隔にあけた食品用の耐熱性ポリ
エチレンHD(耐熱度125℃〜135℃)フイルム
である。
(2) 第2図は本発明の中間層が紙又は不織布であ
る三層積層シートの断面模式図であり、1は外
側層の耐熱性且つ油及び水の通らない合成樹脂
フイルムであり、厚さ0.05mmのポリエチレンテ
レフタレート(耐熱度260℃)である。2は中
間層の吸水、吸油性の紙又は不織布であり、紙
は30g/m2の和紙である。又、不織布の場合は
紙すき様タイプの合成樹脂シートよりなる不織
布であり、紙とポリエチレンをすき加工した厚
さ90g/m2の吸水、吸油性のすぐれた不織布シ
ートである。3は内側層の食品の加熱により溶
出する油、水分を(毛細管現象により)通すこ
とにできる微細な孔を有する耐熱性合成樹脂フ
イルムであり、厚さ0.04mmのフイルム、0.01mm
の孔を縦横10mm間隔にあけた食品用の耐熱性ポ
リエチレンHD(耐熱度125℃〜135℃)フイル
ムである。
そして、毛細管現象を高めるため内側合成樹
脂フイルムと中間紙部又は不織布部を張合せ、
更に内側の合成樹脂フイルムに穴をあけると同
時に張合せシートを貫くことによりあけられた
ものであつて、中間紙部又は不織布部の微細な
穴aは10μの穴であつて、縦横10mmにあけられ
たものである。
(3) 第3図は本発明の内側層が不織布である二層
積層シートの断面模式図であり、1は外側層の
耐熱性且つ油及び水の通らない合成樹脂フイル
ムであり、厚さ0.05mmのポリエチレンテレフタ
レート(耐熱度260℃)である。2は内側層の
食品と接触する紙すき様タイプの合成樹脂シー
トよりなる不織布であり、紙とポリエチレンを
すき加工した厚さ100g/m2の吸水、吸油性の
すぐれた不織布シートである。
参考例 これら本発明の積層シートより第4〜第8図に
示す各種収納体を作り、電子加熱調理用食品の調
理を行なつた。
(1) 第4図及び第5図は本発明の前記第1〜3図
で示された三層積層シート及び二層積層シート
より作られた収納体のうちの袋物の模式図であ
り、4は冷凍加工食品(豚カツ、枝豆等)であ
り、5及び5′は袋(大きさ80mm×180mm等)で
あり、6は蒸発水分調節穴(1mm径、6個のも
の等)、7はシール個所である。
これらの積層シートよりなる袋物収納体によ
り、直接電子レンジで調理された冷凍加工食
品、豚カツ及び枝豆はそれぞれ通常の料理で得
られる豚カツ及び枝豆と同様の味覚及び食感の
ものであり、特に内側層と中間層との毛細管現
象を高めているので好適な調理製品が得られ
た。
(2) 第6〜8図は本発明の前記第1〜3図に示さ
れた三層積層シート及び二層積層シートより作
られた収納体のうち箱形収納体であり、第6図
aは三層積層シートよりなる箱形収納体断面模
式図、第6図bは二層積層シートよりなる箱形
収納体断面模式図であり、第7図及び第8図は
箱形収納体の模式図であり、8は箱形収納体、
9は蓋、10は蒸発水分調節用の穴を有するキ
ヤツプ状のものである。
これらの積層シートよりなる箱形収納体によ
り、直接電子レンジで調理された冷凍加工食品、
豚カツ及び枝豆はそれぞれ通常の料理で得られる
豚カツ及び枝豆と同様の味覚及び食感のものであ
り、特に内側層と中間層との毛細管現象を高めて
いるので好適な調理製品が得られた。
発明の効果 油、水を通さない耐熱性合成樹脂フイルムから
なる外側層、耐熱性の合成樹脂フイルムからなる
内側層の微細な孔によつて通ずる吸油、吸水性の
紙又は不織布からなる中間層よりなる本発明の三
層積層シート及び油、水を通さない耐熱性合成樹
脂フイルムからなる外側層、吸油、吸水性の不織
布からなる内側層よりなる本発明の二層積層シー
トにより、冷凍加工食品の電子加熱調理が可能と
なり、その際(1)解凍の必要がない、(2)油汚れがな
い、(3)遊離の油がない、(4)油と水のバランスが保
たれる、(5)調理時間が短時間で済む、(6)蒸発水蒸
気の調節穴によりパンクがない、(7)香気の保持が
充分である等の効果が奏せられ、又、加熱調理
後、油や水が外に浸出しないので、手が汚れない
等、操作上便利であるという効果も奏し得る。し
たがつて本発明の積層シートは種々の冷凍加工食
品の電子加熱による調理を可能にし、極めて実用
性の高い積層シートと言える。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は積層シートの断面
模式図であり、第4図及び第5図は袋物収納体の
模式図であり、第6図は箱形収納体の断面模式図
であり、第6図aは三層積層シートより作られた
箱形収納体の断面模式図、第6図bは二層積層シ
ートより作られた箱形収納体の断面模式図、第7
図及び第8図は箱形収納体の模式図である。1は
外側層合成樹脂フイルム、2は中間層の紙又は不
織布、3は内側層の合成樹脂フイルム、4は食
品、5,5′は袋、6は蒸発水分調節穴、7はシ
ール個所、8は箱形収納体、9は蓋、10はキヤ
ツプ、aは中間紙部又は不織布部に通ずる穴であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 外側層が油、水を通さない耐熱性合成樹脂フ
    イルム、中間層が吸水、吸油性の紙又は不織布、
    及び内側層が食品の加熱により溶出する油、水分
    を(毛細管現象により)通すことのできる微細な
    孔を有する耐熱性合成樹脂フイルムからなる電子
    加熱調理用積層シート。 2 外側層が油、水を通さない耐熱性合成樹脂フ
    イルム、中間層が吸水、吸油性の紙又は不織布、
    及び内側層が食品の加熱により溶出する油、水分
    を(毛細管現象により)通すことのできる微細な
    孔を有する耐熱性合成樹脂フイルムからなり、該
    毛細管現象を高めるために中間紙部又は不織布部
    にさらに微細な穴があけられてなる電子加熱調理
    用積層シート。 3 外側層が油、水を通さない耐熱性合成樹脂フ
    イルム、内側層が不織布からなる電子加熱調理用
    積層シート。 4 外側層がポリエステルである特許請求の範囲
    第1項、第2項又は第3項記載の電子加熱調理用
    積層シート。 5 内側層がポリエチレンである特許請求の範囲
    第1項又は第2項記載の電子加熱調理用積層シー
    ト。
JP61053764A 1985-03-14 1986-03-13 電子加熱調理用積層シ−ト Granted JPS6383A (ja)

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JP60-116542 1985-05-31
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