JP5033220B2 - 電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品 - Google Patents

電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品 Download PDF

Info

Publication number
JP5033220B2
JP5033220B2 JP2010111312A JP2010111312A JP5033220B2 JP 5033220 B2 JP5033220 B2 JP 5033220B2 JP 2010111312 A JP2010111312 A JP 2010111312A JP 2010111312 A JP2010111312 A JP 2010111312A JP 5033220 B2 JP5033220 B2 JP 5033220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bag
food
internal pressure
pressure relief
microwave oven
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010111312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010208696A (ja
Inventor
芳男 今井
Original Assignee
株式会社ジェック
芳男 今井
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ジェック, 芳男 今井 filed Critical 株式会社ジェック
Priority to JP2010111312A priority Critical patent/JP5033220B2/ja
Publication of JP2010208696A publication Critical patent/JP2010208696A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5033220B2 publication Critical patent/JP5033220B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Package Specialized In Special Use (AREA)
  • Bag Frames (AREA)

Description

本発明は電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品に関し、より詳細には、電子レンジを用いて煮魚、煮物等を調理する際に好適に用いられる電子レンジ用調理袋およびこれを用いた電子レンジ用調理食品に関する。
電子レンジは冷凍食品の解凍や、食品の加温、調理等の種々用途に用いられるが、電子レンジで調理する場合に、パッケージに食品を密封したまま調理できる調理食品が提供されている。これらのパッケージに食品を密封したまま電子レンジにかけることができる調理食品には、パッケージの内圧が高まった際に、パッケージが破裂しないように内圧を逃がすための手段が設けられている。パッケージを破裂させないようにする手段としては、たとえば、パッケージ材を貫通孔が設けられたフィルムと孔のあいていないフィルムとを積層した2層構造とし、パッケージの内圧が高まった際に、貫通孔が設けられた部位で孔のあいていないフィルムが破れて内圧を逃がすようにしたもの(特許文献1、特許文献2)、包装材の接着力を弱めた部位をパッケージに形成しておき、接着力を弱めた部位で内圧を逃がすようにしたもの(特許文献3)等がある。
なお、パッケージに食品を密封したまま調理できるようにした商品は、食品がパッケージに密封された状態で流通され、取り扱われるから衛生的である。また、内圧を逃がすためにパッケージを部分的に剥離したりする必要がなく、電子レンジにセットするだけで調理できるから操作が簡単であるという利点があり、また、電子レンジで調理する際に内圧が加わった状態で調理できることから、圧力釜と同様な作用を利用して調理したり、蒸らし作用を利用して調理できるという利点があり、短時間で調理でき、調味液の浸透性が良くなり、むらのない出来上がりになるといった利点を有している。
特開平10−147381号公報 特開2000−342423号公報 特開2004−168429号公報
ところで、パッケージに食品が密封された調理食品で電子レンジを利用して調理される商品のほとんどは、食材をあらかじめ調理し、味付けしてパッケージに密封されて提供されている。これらの食品は、電子レンジを用いて調理することにより、簡単に食することができるという利点があるが、食材があらかじめ調理されているために、調理時の加熱、冷凍、再加熱といった処理を食材が受けるために、食材の細胞が壊されてしまい、調理されていない生の食材を調理した場合にくらべて、はるかに食味が劣ってしまうという問題がある。
このため、生の食材を電子レンジで調味して調理できるようにする商品として、パッケージに食材を収納する際には食材を調理せず、たとえば調味液を食材とは別に冷凍して固化した状態でパッケージ内に収納しておき、電子レンジで調理するときにはじめて、調味液により食材が調理されるようにすることも考えられる。しかしながら、パッケージに食材と調味液とをあらかじめ収納しておく方法では、パッケージ内で食材と調味液とが混じり合ってしまうということがあり、見栄えが悪くなったり、味付けが均一にならず食味が落ちるという問題があった。
煮魚などは、あらかじめ調味したものをパッケージに密封し、電子レンジで加温して食する場合と、生の魚を電子レンジで調理して食する場合とでは、食味が大きく異なるが、パッケージに魚の切り身と調味液とを入れたような場合には、魚に調味液の色がついてしまい、魚の種類が見分けられなくなるといったような問題も生じる。
本発明は、これらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、食材が密封されて収納され、電子レンジを用いて調理される電子レンジ用調理袋であって、電子レンジで調理する際に内圧によって調理袋が破裂することがなく、好適な調理ができるとともに、食材と調味液とを一つの調理袋に密封した場合でも食材と調味液とが混じり合うことがなく、商品としての見栄えが良好であるとともに調理後の食味にもすぐれる電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品を提供するにある。
本願発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、食材を密封した状態で電子レンジを用いて加熱した際に、袋に設けられた内圧逃がし部から内圧を解放することにより、袋の破裂を防止して食材を調理可能とした電子レンジ用調理袋であって、調理袋が、外袋と、この外袋に別体もしくは一体に収納された内袋と、この内袋に収納された小袋とからなり、前記外袋と内袋および小袋に前記内圧逃がし部が各々設けられるとともに、電子レンジを用いて調理開始した後、前記各々の内圧逃がし部が内圧を解放する順番が、前記小袋、前記内袋、前記外袋の順番に設けられていることを特徴とする。
また、前記外袋および内袋が、フィルムを2層に積層したフィルム材からなり、前記外袋と内袋に設けられた内圧逃がし部が、前記積層して設けられた内層または外層のフィルムの一方に貫通孔を設けることによって形成されていることにより、食材が衛生的に保持され、外袋と内袋が所定の内圧になったときに確実に内圧を解放することが可能となる。
また、他の発明として、食材が収納され、電子レンジを用いて加熱された際に、袋の破裂を防止する内圧逃がし部が設けられた外袋に、調味液または食材が収納され、電子レンジを用いて加熱された際に、袋の破裂を防止する内圧逃がし部が設けられた小袋と、食材または調味液が収納され、電子レンジを用いて加熱された際に、袋の破裂を防止する内圧逃がし部が設けられた内袋が収納されて密封された電子レンジ用調理食品であって、電子レンジを用いて調理開始した後、前記各々の内圧逃がし部が内圧を解放する順番が、前記小袋、前記内袋、前記外袋の順番に設けられていることを特徴とする。
また、前記外袋に、食材とともに付け合わせが収納されていることにより、多様な料理に対応することが可能となる。
また、外袋の内圧逃がし部が設けられた面と、内袋の内圧逃がし部が設けられた面とが、逆向きとなるように、外袋に内袋が収納されていた調味液が容易に外袋に浸み出すようにすることができる。
また、前記外袋および内袋が、フィルムを2層に積層したフィルム材からなり、前記外袋と内袋に設けられた内圧逃がし部が、前記積層して設けられた内層または外層のフィルムの一方に貫通孔を設けることによって形成されていることを特徴とする。
また、外袋に食材と内袋が収納された状態で、冷凍されて提供されることにより、食品の鮮度を維持して保管、搬送等を行うことができ、電子レンジを用いた調理によって新鮮さを失わずに調理することが可能になる。
本発明に係る電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品は、外袋に内袋を収納して提供されるから、たとえば内袋に調味液を収納することで外袋に収納した食材と調味液とが調理前に混じり合うことがなく、商品の見栄えが良くなるとともに、食感の良い調理食品として得られるという利点がある。
また、電子レンジを用いて調理食品を調理した際には、内袋の内圧逃がし部が外袋の内圧逃がし部よりも先に破れることで、内袋に収納された食材、調味液と外袋に収納された食材とが程良く混じり合い、外袋に内圧が加わった状態で食材が調理され、外袋が一定の内圧以上になったときに外袋の内圧逃がし部が破れて外袋の破裂を防止して調理することが可能となる。本発明によれば、生魚等の未調理の食材を用いて、電子レンジにより調理することが可能となるから、食材の新鮮さを失わずに調理でき、きわめて食感の良い調理食品として提供することが可能になる。
電子レンジ用調理食品の一実施形態の概略構成を示す説明図である。 電子レンジ用調理食品を電子レンジにセットした状態を側面方向から見た状態の説明図である。 内圧逃がし部の構成を示す断面図である。 電子レンジ用調理袋に用いる外袋の構成を示す説明図である。 電子レンジ用調理袋に用いる内袋の構成を示す説明図である。 電子レンジ用調理食品の他の例を示す説明図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る電子レンジ用調理食品10の一実施形態の概略構成を示す説明図である。本実施形態の電子レンジ用調理食品10は、電子レンジ用調理袋として、生魚等の食材22等を収納するための外袋20と、外袋20に密封して収納される内袋30とを別個に備えていること、すなわち大袋としての外袋20の中に、小袋に形成され調味液が密封された内袋30を収納することによって、食材22と調味液とを分離して外袋20に収納したものである。
図1では、外袋20に、食材22と野菜等の付け合わせ24と、調味液32が封入された内袋30を収納し、外袋20のシール部20aを熱シールして密封した状態を示す。内袋30は調味液32が封入された状態でシール部30aが熱シールされ、外袋20の内部で食材22等と完全に分離された状態で収納される。食材22と付け合わせ24は密封せず、単に外袋20に収納されている。
本実施形態の電子レンジ用調理食品10は、外袋20に食材22、付け合わせ24および調味液32が封入された内袋30を密封したままの状態で、電子レンジにかけて調理する。このため、外袋20と内袋30とに、調理時の内圧を逃がすための内圧逃がし部26、36が設けられている。
調理時の袋の内圧を逃がす方法としては、種々の方法があるが、本実施形態の外袋20と内袋30に設けた内圧を解放する手段は、外袋20と内袋30の袋材を、2枚の樹脂フィルムを貼り合わせた2層構造とし、内層側の樹脂フィルムについては孔のあいていないフィルム材を使用し、外層側の樹脂フィルムについては、内圧逃がし部26、36の配置位置に合わせて貫通孔を形成したフィルム材を使用する方法である。
図3に、外袋20と内袋30の内圧逃がし部26、36における断面構成を示す。外袋20と内袋30の袋材は第1のフィルム40と第2のフィルム42とを貼り合わせて形成されたものであり、内圧逃がし部26、36は第2のフィルム42に貫通孔42aを形成することによって設けられている。
第2のフィルム42で貫通孔42aを形成した部位は、第1のフィルム40が露出し、この貫通孔42aを形成した部位は第2のフィルム42によって保護されていないから、他の部位よりも耐圧が低くなり、袋内の圧力が高まるとこの第1のフィルム40が露出する部位が破れ、内圧が解放されることになる。なお、内圧逃がし部26、36が破れるときの圧力は、袋材に使用するフィルム材の材質(強度)、フィルム材の厚さ、貫通孔42aの孔径等によって調節することができる。
本実施形態における電子レンジ用調理食品10において特徴的な構成は、外袋20に食材22および付け合わせ24と区別して内袋30を密封したことに加えて、電子レンジ用調理食品を電子レンジにセットして加熱した際に、内袋30の内圧逃がし部36が、外袋20の内圧逃がし部26よりも先に破れるように、内圧逃がし部26、36が破れるタイミングを設定したことにある。
すなわち、電子レンジ用調理食品10の外袋20に設けた内圧逃がし部26が破れるときの内圧と、内袋30に設けた内圧逃がし部36が破れるときの内圧に差を設けておき、電子レンジにこの電子レンジ用調理食品10をかけた際に、小袋である内袋30が外袋20よりも先に破れて調味液32が外袋20内に浸出し、次いで、外袋20の内圧が高まって所定の内圧になったところで外袋20の内圧逃がし部26が破れ、外袋20が破裂することを防止して内圧を解放するように形成されている。
食品あるいは調味液を収納した調理袋を電子レンジにかけると、調理袋内で水分が加熱されて水蒸気となり調理袋内の蒸気圧が急速に高まるようになる。本実施形態の調理食品では、食材22と内袋30とが別個に外袋20に収納されているから、電子レンジに調理食品をかけると、食材22と調味液32とがともに加熱開始される。食材22と調味液32が加熱されることにより、外袋20と内袋30の内圧(蒸気圧)が上昇するが、内圧逃がし部26、36の耐圧は、外袋20と内袋30を形成するフィルムの材質や厚さを変える等の方法によって適宜調節することができ、これによって内袋30の内圧逃がし部36が破れるタイミングを外袋20の内圧逃がし部26が破れるタイミングよりも先になるように設定することができる。
内袋30に設けた内圧逃がし部36が外袋20に設けた内圧逃がし部26よりも先に破れるようにしているのは、電子レンジ用調理食品10を電子レンジにセットして、外袋20に収納されている内容物が一定時間加温されたところで内袋30が破れて外袋20内に調味液32が浸出し、外袋20中で調味液32とともに食材22および付け合わせ24が調理されるようにするためである。
外袋20に調味液32が出てから一定時間経過すると外袋20の内圧が高まって内圧逃がし部26が破れるから、外袋20の内圧逃がし部26が破れるまでの時間を考慮して、その時間内に食材22および付け合わせ24の調理が仕上がるように食材22や付け合わせ24の内容量を調節する。
図2は、本実施形態の電子レンジ用調理食品を電子レンジにセットして調理する状態を側面方向から見た状態を示す。外袋20に設けられる内圧逃がし部26は袋の平面領域内で略中央部に設けられ、電子レンジに調理食品をセットする際には、内圧逃がし部26が鉛直上向きとなるようにセットされる。
なお、内袋30は、内圧逃がし部26が鉛直上向きとなるように調理食品を電子レンジにセットした際に、内圧逃がし部36が鉛直下向きとなるように外袋20に収納されている。これは、内袋30の内圧逃がし部36が破れた際に、内袋30から調味液32が確実に浸出するようにするためである。内袋30の下面に内圧逃がし部36を設けておけば、内圧逃がし部36が破れた際に、調味液32は自重で内圧逃がし部36が破れた個所から外袋20に流れ出る。
外袋20に調味液32が浸出した後、食材22および付け合わせ24は、調味液32とともに外袋20に密閉されて調理される。食材22および付け合わせ24は外袋20の内圧逃がし部26が破れるまでは、圧力釜のように加圧された状態で調理されるから、食材22および付け合わせ24は短時間のうちに内部まで調味液が浸透し、むらのない調理(煮る、炊く、蒸す)がなされる。
外袋20の内部の圧力が内圧逃がし部26の耐圧を超えると、内圧逃がし部26が破れ、外袋20が破裂することが防止される。電子レンジ用調理食品は、外袋20の内圧逃がし部26が破れた時点で調理が完了するように設定されている。内圧逃がし部26が破れたところで電子レンジから食材22と付け合わせ24を調味液32とともに取り出し、お皿等に盛りつけることによって食することができる。
図4は、上記実施形態の電子レンジ用調理食品で使用する外袋20の一実施形態の平面図を示す。この外袋20は平面形状が矩形で、三方の周縁部がシール部20bによって密封され、残りの一方が開口部20cに形成された袋状に形成されている。外袋20の一方の面の中央部には、前述した内圧逃がし部26が形成されている。
外袋20は食材22および調味液32が入れられた内袋30を開口部20cから袋内に収納した後、開口部20cを熱シールして密封される。したがって、外袋20を構成するフィルム材は、熱シール可能な材料であり、かつ所定の内圧となったときに内圧逃がし部26が破れて内圧を確実に解放できる材料によって形成される。
図5(a)は、電子レンジ用調理食品を調製する際に外袋20とともに使用される内袋30を示す。袋の一方の面に前述した内圧逃がし部36が形成されている。
図5(b)は内袋30に調味液32を入れ、内袋30のシール部30aを熱シールした状態を示す。調味液32は外袋20に収納する食材22に合わせてあらかじめ調味したものであり、内袋30は外袋20に収納する食材22や付け合わせ24の分量、種類に応じて所定の内容量のものが使用される。
前述した電子レンジ用調理食品10は、外袋20に食材22と、所要の付け合わせ24と、調味液32が密封された内袋30とを収納し、外袋20の開口部20cをシールすることによって得られる。調味液32が密封された内袋30は、前述したように、内圧逃がし部36が外袋20の内圧逃がし部26とは反対面側となるようにして外袋20に収納する。電子レンジ用調理食品10は、このように食材22と付け合わせ24および調味液32が密封された内袋30を外袋20に収納して得られるから、包装作業も容易であり、外袋20に食材22および内袋30等を密封した後、冷凍等して市場に提供される。
本実施形態の外袋20および内袋30に設けられている内圧逃がし部26、36は、包装材をフィルムの2層構造とし、一方のフィルムのみに貫通孔を設けたものであるから、外袋20および内袋30の内部は完全に外部から遮断された状態にある。したがって、外袋20に外部から異物が混入することがなく、食材22および付け合わせ24を常時、衛生的に保持することができる。また、調味液32は内袋30に収納されて食材22とは分離されて外袋20に収納されるから、外袋20の中で食材22や付け合わせ24に調味液32が浸み込むことがなく、食味が良くなるとともに食品としての見栄えが良くなる。また、調味液32は内袋30に密封されているから、内袋30に異物が混入することがなく、調味液32を衛生的に取り扱うことが可能になる。
なお、上記実施形態においては、外袋20と内袋30に、各々一つずつ内圧逃がし部26、36を設けたが、内圧逃がし部26、36を一つの袋に複数個設けることも可能である。
また、上記実施形態では、図3に示すように、袋材の外層側の第2のフィルム42に貫通孔42aを設けて内圧逃がし部を構成したが、内層と外層のフィルム構成を逆転させ、袋の内層側のフィルムに貫通孔を形成する構成とすることもできる。袋材として使用するフィルム材は、耐圧性、気体の透過性、熱シール性等を考慮して適宜材料を選択することができる。
また、上記実施形態では、外袋20に一つの内袋30を収納したが、一つの外袋20に二つ以上の内袋30を収納する構成とすることもできる。この場合、各々の内袋に異なる調味液を密封して、内袋に設けた内圧逃がし部が各々別個のタイミングで破れるように設定することができる。
また、外袋20には、調味液を入れた内袋を収納する場合に限らず、調味液以外の食材を収納した内袋を収納することももちろん可能である。この場合も、内袋には、外袋20に設けた内圧逃がし部26よりも早いタイミングで破れる内圧逃がし部を設けておく。このように、内袋に適宜食材(食品)を収納しておき、外袋20の内圧逃がし部が破れるタイミングよりも早く内袋の内圧逃がし部を破ることで、種々の調理が可能となり種々の調理食品を提供することが可能になる。
なお、内袋にさらに小袋が収納され、小袋に内袋よりも早く内圧が開放される内圧逃がし部が設けられた構成とすることも可能である。
また、外袋20と内袋30に形成する内圧逃がし部26、36は、上記実施形態のようにフィルムを2層構造とする構成とは別の構成として形成することも可能であり、内圧逃がし部の構成が上記実施形態のものに限定されるものではない。
また、外袋20に収納する内袋については、内袋の内圧が所定の圧力になったときに内袋が全体的に破れて内袋に収納されていた中味が内袋から外に出るようにし、外袋20に収納されていた食材22と内袋の内容物とが混じり合って調理されるようにすることもできる。この場合には、内袋に内圧逃がし部として耐圧の弱い部位を(たとえば線状に)設けておき、内袋に内圧が作用したときに耐圧の弱い部位が選択的に破れて内袋が特定の形状に破裂するようにして、内袋の破片が食品中に混入しないようにするとよい。
図6(a)は、電子レンジ用調理食品に用いる調理袋の他の例として、大袋の外袋20に内袋28を一体的に形成した例を示す。内袋28は外袋20の内部に外袋20とは別体の袋として形成されたものであり、連通口28aを介して内袋28の内部と外袋20の外部とが連通するように設けられている。外袋20には前述したと同様の内圧逃がし部26が形成され、内袋28にも同様の内圧逃がし部29が形成されている。
外袋20は、内袋28に調味液32を充填した後、連通口28aがシールされて提供され、外袋20に食材22を収納して密封シールすることによって電子レンジ用調理食品10として提供される。
本実施形態のように、電子レンジ用調理食品10は外袋20と内袋28とが別体に形成されている場合に限らず、一体に形成されているものであってもよい。
以下、本発明に係る電子レンジ用調理食品10を実際に調製した実施例について説明する。
実施例の電子レンジ用調理食品は、煮魚の調理食品として提供するもので、生魚の切り身と、付け合わせと、調味液を充填した内袋とが密封されたものである。生魚としては、80g〜120gのさばの切り身と赤魚の切り身を使用した。食材の切り身の大きさはとくには限定されないが、電子レンジを用いて数分間で調理できるようにするには、この程度の大きさの切り身が適当である。
さばと赤魚は生の魚を調味しないで外袋20に密封した。切り身を切り出した後、水溶性ミネラル含有液(特許第2865412号)を加えた水で切り身をよく洗ってから外袋20に密封した。ここで使用している水溶性ミネラル含有液は水分子の分子集団を細分化する作用を有し、水を用いた食品加工等に好適に用いることができ、生魚の洗浄に使用すると生魚の生臭さをなくす効果がある。また、水溶性ミネラル含有液を使用することで、調理した魚の食感が良くなるという効果もある。
本実施例では、付け合わせとして、たけのこと茸を使用した。たけのこと茸は、あらかじめ水煮して外袋20に収納した。付け合わせを水煮することで、付け合わせが加熱殺菌され、調理食品の賞味期間を長くすることができるとともに、短時間の調理で、おいしく食することが可能になる。
調味液は煮魚用として、醤油、みりん、砂糖、調味料等を用いて調味されたものを使用した。調味液にも、前述した水溶性ミネラル含有液を加えておくことで、調理の際の食材への調味液の浸透性を良くすることができる。
本実施例では、内袋に調味液を40g充填して密封した。上記のさば、赤魚の切り身の場合は、この程度の分量の調味液を使用することで、煮汁が残った状態で、電子レンジを用いた調理で好適に調理することができる。
外袋20と内袋30には、前述した内圧逃がし部26、36を一つずつ設けた袋を使用した。外袋20と内袋30の素材としては、たとえば、ポリエチレンフィルムを内層側とし、ポリアミドフィルムを外層側とする2層構造のフィルム材を使用することができる。内圧逃がし部26、36としてフィルム材に設ける貫通孔の孔径は、外袋20が10mm、内袋30が8mmである。また、外袋20に設けた内圧逃がし部26は袋の内圧が1.78〜1.8気圧(0.178MPa〜0.18MPa)で破れるように設けられ、内袋30の内圧逃がし部36は袋の内圧が1.2気圧(0.12MPa)で破れるように設けられたものを使用した。
煮魚用の電子レンジ用調理食品は、上記の外袋20に魚の切り身と、付け合わせ、調味液が密封された内袋を収納して密封シールした後、冷凍して提供される。
外袋20に内袋30が別袋として収納されているから、調味液を冷凍して固化させなくても、外袋20内で調味液が浸み出したりせず、魚の切り身が生のままの色、姿で密封され、見栄えが良く、商品価値が高い状態で提供することができる。また、調味液をあらかじめ内袋30に密封しておくことで、調味液に異物が付着したり、混入したりすることがなく、衛生的に取り扱うことが可能となる。
この煮魚用の電子レンジ調理食品を調理する場合は、外袋20の内圧逃がし部26を上向きにしてお皿に調理食品をのせたものを電子レンジにセットし、調理時間を4〜5分に設定して調理開始する。加温開始とともに、外袋20と内袋30が膨らみはじめる。
内袋30は大きく膨らんだ後、加熱開始後、1分半程度経過したところで内圧逃がし部36が破れ、袋の下側に開いた孔から調味液が外袋20に浸み出す。この状態で調味液は加温された状態になっており、外袋20は完全に膨らんだ状態で、外袋20内で調味液とともに魚の切り身と付け合わせが調理される。
外袋20内では内圧が加わった状態(圧力釜のような状態)で食材が調理され、調理温度は116℃程度になる。内袋30が破れてから2分半〜3分間程度経過したところで、外袋20の内圧が1.8気圧程度になり、内圧逃がし部26が破れる。外袋20の内圧逃がし部26が破れると、電子レンジ内に外袋20から蒸気が吹き出し、外袋20の内圧が解放される。
電子レンジによる調理が終わったら、電子レンジから外袋20とともに内容物を取り出し、お皿に煮汁とともに魚と付け合わせを盛りつける。魚の切り身と付け合わせには、内部にまで調味液が完全に浸み込み、食材全体がむらなく調理された状態になる。
本実施例のように、外袋20と内袋30が破れるタイミングに時間差を設けるようにすると、煮魚のような調理食品の場合に、冷凍状態から食材が解凍されたところで調味液が調理袋に浸み出すようにすることができるから、食材が的確に調理できるという利点がある。
本実施例の調理食品の場合は、生魚をその場で調理して得るものであるから、調理済みの魚を加温する方法とくらべて、食材の新鮮さを実感することができ、調理食品の食感がきわめて良好になる。
また、調理袋内で食材を調理することにより、鍋等で食材を煮る方法にくらべて食材に残存する栄養素が多くなり、食材から有効に栄養を摂取することが可能になる。
また、本実施例の電子レンジ用調理食品の場合は、冷凍状態のまま調理食品を電子レンジに入れるだけで良いから、取り扱いがきわめて簡単であり、鍋等を用いて調理する場合には、長時間かかる料理が4〜5分程度の短時間でできるという利点がある。
なお、本実施形態では、食材として生魚を使った例を示したが、電子レンジ用調理食品としては、生魚を食材とする場合に限らず、種々の食材を用いた調理食品、たとえば、かぼちゃなどの煮物、しゅうまい等の惣菜料理にも種々利用することが可能である。これらの調理食品の場合も外袋に内袋を収納して、外袋と内袋が破れるタイミングを調節することにより、食材や料理の内容に合わせた調理食品を提供することが可能になる。
また、本発明に係る電子レンジ用調理食品は、家庭で利用する場合に限らず、業務用として魚料理の提供等に利用することももちろん可能である。業務用として使用する場合においても、食材の食感が損なわれないこと、すばやく調理して提供できる等の点できわめて有効に利用できる。
10 電子レンジ用調理食品
20 外袋
20a、20b シール部
22 食材
24 付け合わせ
26、29、36 内圧逃がし部
28、30 内袋
32 調味液
42a 貫通孔

Claims (7)

  1. 食材を密封した状態で電子レンジを用いて加熱した際に、袋に設けられた内圧逃がし部から内圧を解放することにより、袋の破裂を防止して食材を調理可能とした電子レンジ用調理袋であって、
    調理袋が、外袋と、この外袋に別体もしくは一体に収納された内袋と、この内袋に収納された小袋とからなり、
    前記外袋と内袋および小袋に前記内圧逃がし部が各々設けられるとともに、電子レンジを用いて調理開始した後、前記各々の内圧逃がし部が内圧を解放する順番が、前記小袋、前記内袋、前記外袋の順番に設けられていることを特徴とする電子レンジ用調理袋。
  2. 前記外袋および内袋が、フィルムを2層に積層したフィルム材からなり、
    前記外袋と内袋に設けられた内圧逃がし部が、前記積層して設けられた内層または外層のフィルムの一方に貫通孔を設けることによって形成されていることを特徴とする請求項記載の電子レンジ用調理袋。
  3. 食材が収納され、電子レンジを用いて加熱された際に、袋の破裂を防止する内圧逃がし部が設けられた外袋に、調味液または食材が収納され、電子レンジを用いて加熱された際に、袋の破裂を防止する内圧逃がし部が設けられた小袋と、食材または調味液が収納され、電子レンジを用いて加熱された際に、袋の破裂を防止する内圧逃がし部が設けられた内袋が収納されて密封された電子レンジ用調理食品であって、
    電子レンジを用いて調理開始した後、前記各々の内圧逃がし部が内圧を解放する順番が、前記小袋、前記内袋、前記外袋の順番に設けられていることを特徴とする電子レンジ用調理食品。
  4. 前記外袋に、食材とともに付け合わせが収納されていることを特徴とする請求項記載の電子レンジ用調理食品。
  5. 外袋の内圧逃がし部が設けられた面と、内袋の内圧逃がし部が設けられた面とが、逆向きとなるように、外袋に内袋が収納されていることを特徴とする請求項3または4記載の電子レンジ用調理食品。
  6. 前記外袋および内袋が、フィルムを2層に積層したフィルム材からなり、
    前記外袋と内袋に設けられた内圧逃がし部が、前記積層して設けられた内層または外層のフィルムの一方に貫通孔を設けることによって形成されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項記載の電子レンジ用調理食品。
  7. 外袋に食材と内袋が収納された状態で、冷凍されて提供されることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項記載の電子レンジ用調理食品。
JP2010111312A 2010-05-13 2010-05-13 電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品 Expired - Fee Related JP5033220B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010111312A JP5033220B2 (ja) 2010-05-13 2010-05-13 電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010111312A JP5033220B2 (ja) 2010-05-13 2010-05-13 電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004203952A Division JP4608254B2 (ja) 2004-07-09 2004-07-09 電子レンジ用調理食品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010208696A JP2010208696A (ja) 2010-09-24
JP5033220B2 true JP5033220B2 (ja) 2012-09-26

Family

ID=42969332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010111312A Expired - Fee Related JP5033220B2 (ja) 2010-05-13 2010-05-13 電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5033220B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2981998B2 (ja) * 1998-04-15 1999-11-22 義夫 大山 飲食品パッケージ
JP2000062857A (ja) * 1998-08-24 2000-02-29 Fp Corp 電子レンジ等による加熱用包装部材とそれを用いた調理のための加熱方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010208696A (ja) 2010-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3198260B2 (ja) 圧力調節弁機能を有する包装材料及び飲食品パッケー
US20080069485A1 (en) Food product, cooking apparatus, and storing device
JP2010508216A (ja) 食品用ポーチコンテナ
WO2014175339A1 (ja) 電子レンジ用樹脂製包装袋、その加熱方法、電子レンジ用樹脂製包装袋への充填方法および包装体
JP6614717B2 (ja) 冷凍食品並びにその製造方法および解凍方法
JP3664337B2 (ja) 電子レンジ用容器入り調理用食品
JP2013202003A (ja) 冷凍米飯食品及びその製造方法
JP2008295383A (ja) パウチ詰液状食品
JP4608254B2 (ja) 電子レンジ用調理食品
KR101420975B1 (ko) 봉투형 종이 호일의 제조방법
JP5033220B2 (ja) 電子レンジ用調理袋および電子レンジ用調理食品
JP2006044708A (ja) 調理用バッグ
JP4117610B2 (ja) 常温流通の可能なレトルト炊き込み御飯とその製造方法
JP2015113132A (ja) 加熱処理用包装体及びそれに食材が収納された包装食品
JP3124782U (ja) 包装寿司
JP5198077B2 (ja) 電子レンジ調理袋
EP2828178B1 (en) Packaged seasoning product
JP3113281U (ja) 調理済み食品収容体
JPH1143182A (ja) 電子レンジ加熱調理用包装体
CN203832961U (zh) 直火加热用冷冻食品
JP2983508B2 (ja) 包装雁擬
JP2004331184A (ja) 包装袋及び包装袋を用いた調理方法
KR101162945B1 (ko) 전자레인지에서의 소비성 물품을 보관 및 가열하기 위한 패키지
JPH09207972A (ja) 電子レンジ調理用多分割包装体
JPH11171258A (ja) 電子レンジ対応の食材包装方法及び包装容器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120229

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120529

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120629

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150706

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees