JP6606833B2 - セラミド類含有リポソーム分散液 - Google Patents
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Description
このような角質層の機能低下を改善する目的から、多くの皮膚外用剤(肌化粧料)にセラミド類が配合されている。皮膚外用剤の原料となるセラミド類は、哺乳動物の脳や酵母発酵により得られるが、精製技術が進み純度の高い素材の提供が可能となっている。
しかしながら、セラミド類は、一般に結晶性の高い物質であるため、他の油剤への溶解性が低く、低温で結晶を析出する等の課題があり、皮膚外用剤の安定性を確保することが困難であった。例えば、セラミド類を水中油型(O/W)エマルション中に配合する場合、経時的な結晶化が起こらないように多量の乳化剤の使用が必要なため、使用時肌へのなじみが悪いという報告がある(特許文献1及び特許文献2参照)。
1)セラミド類、リン脂質、N−アシルアミノ酸のジエステル及びポリアルキルオキシステロールエーテルを含有することを特徴とするリポソーム分散液。
2)リン脂質が、水素添加レシチンである 1)記載のリポソーム分散液。
3)N−アシルアミノ酸のジエステルが、N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)である 1)記載のリポソーム分散液。
4)ポリアルキルオキシステロールエーテルが、ポリアルキルオキシフィトステロールである1)記載のリポソーム分散液。
5)セラミド類が、セラミドタイプ1〜セラミドタイプ7のいずれかである 1)記載のリポソーム分散液。
6)リポソームの平均粒子径が、250nm以下である 1)〜5)のいずれかに記載のリポソーム分散液。
7) 1)〜6)のいずれかに記載のリポソーム分散液を配合した皮膚外用剤。
8)化粧料である 7)記載の皮膚外用剤。
9)水中油型エマルションである 8)記載の皮膚外用剤。
(1)セラミド類
セラミド類には、セラミドタイプ1〜セラミドタイプ7までの7種のタイプが知られているが、それらのいずれもが利用できる。中でも、セラミドタイプ2とセラミドタイプ3が好ましく、特にタイプ2が好ましい。セラミドは市販品を購入し、利用することが可能である。このような市販品としては、タイプ1である、N−(27−オクタデカノイルオキシ−ヘプタコサノイル)−フィトスフィンゴシンを成分とする、「Ceramide I」(コスモファーム社製)、タイプ2であるN−ステアロイルジヒドロキシスフィンゴシンを成分とする、「セラミド TIC−001」(高砂香料工業株式会社製)、タイプ3であるN−ステアロイルフィトスフィンゴシンを成分とする「Ceramide III」(コスモファーム社製)、タイプ3であるN−リノレオイルフィトスフィンゴシンを成分とする「Ceramide IIIA」(コスモファーム社製)、タイプ3であるN−オレオイルフィトスフィンゴシンを成分とする「Ceramide IIIB」(コスモファーム社製)、タイプ6であるN−2−ヒドロキシステアロイルフィトスフィンゴシンを成分とする、「Ceramide VI」(コスモファーム社製)等が例示できる。セラミド類は、リポソームに内包されていることが好ましい。
(2)リン脂質
リン脂質は、化粧料、医薬部外品、医薬品等に使用されるものであれば特に限定される物ではなく、天然リン脂質、水素添加リン脂質等のリン脂質誘導体、合成リン脂質等を含めた概念のものである。リン脂質としては、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリン、大豆レシチン、卵黄レシチン等の天然リン脂質、天然リン脂質中の不飽和炭素鎖を水素により飽和とした水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質等の水素添加リン脂質、ジオレイルホスファチジルコリン等の合成リン脂質等が挙げられる。リン脂質は、その1種を単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明においては、大豆レシチン、卵黄レシチン等のリン脂質、水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質等の水素添加リン脂質、合成リン脂質を用いることが好ましく、水素添加リン脂質がさらに好ましく、水素添加することにより高度不飽和結合がなくなり酸化に対する安定性は向上する。また、これにより、リポソームの酸化安定性や温度安定性が向上する。水素添加リン脂質のヨウ素価は10以下が酸化安定性を保つためにも好ましい。
(3)N−アシルアミノ酸のジエステル
(4)ポリアルキルオキシステロールエーテル
なお、前記具体例における括弧内の数値は、エチレンオキサイドの平均付加モル数を示す。以下も同様である。
(5)リポソーム
(リポソーム分散液の調製例)
(調製法)
(II)その後、約70〜約80℃に加温して、ホモミキサーで高速撹拌し、分散を高める。
(III)次いで、前項(II)の分散液を高圧ミキサー(マイクロフルイダイザー)により微細に分散させてリポソームを形成させる。
(IV)次いで、この分散液を室温まで冷却してリポソーム分散液を得る。得られたリポソームの平均粒径は250nm以下であることを確認する。
(6)皮膚外用剤
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、これら実施例は本発明を限定するものではない。
(実施例)
なお、調製可能性と経時安定性は以下のように評価を行った。
(1)調整可能性
◎:平均粒子径が100nm以下
○:平均粒子径が200nm以下
△:平均粒子径が250nm以下
×:調製不可(目視判断で分散液が不均一)
(2)経時安定性(目視判断)
○:(室温で)調整後1週間以上外観が変わらない
×:(室温で)調整後1週間以内で外観が変わる
(実施例17)
(成分) (W/W)%
1,3−ブチレングリコール 6%
グリセリン 4%
カルボキシビニルポリマー 0.15%
ヒアルロン酸ナトリウム 0.05%
ピロリドンカルボン酸ナトリウム(50%水溶液) 0.1%
PEG−60水添ヒマシ油 0.5%
スクワラン 2%
実施例2のセラミド類含有リポソーム分散液 10%
防腐剤 適量
中和剤 適量(pH6)
精製水 残量
(実施例18)
POE(40)ステアリン酸 2%
自己乳化型モノステアリン酸グリセリル 4%
スクワラン 8%
2−エチルヘキサン酸セチル 3%
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 2%
トリ 2−エチルヘキサン酸グリセリル 3%
ベヘニルアルコール 4%
メチルポリシロキサン(300cSt) 0.1%
1,3-ブチレングリコール 5%
実施例2のセラミド類含有リポソーム分散液 10%
防腐剤 適量
精製水 残量
(実施例19)
(成分) (W/W)%
カルボキシビニルポリマー 0.3%
加水分解コラーゲン 0.02%
ヒアルロン酸ナトリウム 0.05%
ピロリドンカルボン酸ナトリウム(50%水溶液) 0.1%
ジプロピレングリコール 4%
グリセリン 2%
1,3−ブチレングリコール 6%
実施例2のセラミド類含有リポソーム分散液 10%
防腐剤 適量
中和剤 適量(pH6)
精製水 残量
Claims (9)
- セラミド類、リン脂質、N−アシルアミノ酸のジエステル及びポリアルキルオキシステロールエーテルを含有し、リポソームの平均粒子径が50nm以上200nm以下であり、リン脂質がホスファチジルコリン含有量55質量%以上のリン脂質であり、ポリアルキルオキシステロールエーテルが以下のi)〜v)からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするリポソーム分散液。
i)ポリオキシエチレン(20)フィトステロール
ii)ポリオキシエチレン(30)フィトステロール
iii)ポリオキシエチレン(15)コレステリルエーテル
iv)ポリオキシエチレン(20)コレステリルエーテル
v)ポリオキシエチレン(30)コレステリルエーテル - リン脂質が、水素添加レシチンである請求項1記載のリポソーム分散液。
- N−アシルアミノ酸のジエステルが、N−ラウロイルグルタミン酸のジエステルである請求項1記載のリポソーム分散液。
- ポリアルキルオキシステロールエーテルが、ポリオキシエチレン(20)フィトステロール、又はポリオキシエチレン(30)フィトステロールである請求項1記載のリポソーム分散液。
- セラミド類が、セラミドタイプ1〜セラミドタイプ7のいずれかである請求項1記載のリポソーム分散液。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のリポソーム分散液を配合した皮膚外用剤。
- 化粧料である請求項6記載の皮膚外用剤。
- 水中油型エマルションである請求項7記載の皮膚外用剤。
- セラミド類、ホスファチジルコリン含有量55質量%以上のリン脂質、N−アシルアミノ酸のジエステル及び以下のi)〜v)からなる群より選ばれる少なくとも1種であるポリアルキルオキシステロールエーテルを含有することを特徴とするリポソーム分散液を製造する方法であって、高圧ミキサーを用いてリポソームの平均粒子径を50nm以上200nm以下に分散させることを特徴とするリポソーム分散液製造方法。
i)ポリオキシエチレン(20)フィトステロール
ii)ポリオキシエチレン(30)フィトステロール
iii)ポリオキシエチレン(15)コレステリルエーテル
iv)ポリオキシエチレン(20)コレステリルエーテル
v)ポリオキシエチレン(30)コレステリルエーテル
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