JP6605065B2 - 便器本体 - Google Patents

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Description

本発明は、水洗大便器に用いられる便器本体に関する。
大便器に用いられる便器本体は、陶器、樹脂等を用いて成形される。陶器製の便器本体の成形方法としては鋳込み成形が知られる(特許文献1参照)。鋳込み成形では、まず、陶石等の陶器原料を泥状にした泥しょうとよばれる原料を準備する。この後、石膏等の吸水性を有する素材を用いた複数の型枠により成形品の形状に応じた隙間空間を形成し、その隙間空間内に泥しょうを流し込む。泥しょうは型枠の表面に接する部位から吸水され、型枠の表面に沿って硬化(着肉)する。所定の時間の経過後、所望の肉厚の中間成形品が得られたら、中間成形品内に残る未硬化状態の泥しょう(以下、未硬化泥しょうという)を排出する。この後、脱型、乾燥等の後工程を経て成形品が完成する。
特許文献1では、このような鋳込み成形を用いて、便鉢部と、便鉢部内の汚物を排出するトラップ部と、便鉢部内に吐水孔を通して洗浄水を供給する通水部とを備える便器本体を成形している。
特開2013−194410号公報
発明は、鋳込み成形時に中間成形品内に残る未硬化状態の泥しょうを排出する排泥作業を容易に行える便器本体を提供することにある。
本発明の便器本体は、
便鉢部と、
洗浄水供給装置から供給される洗浄水が通る中空構造の通水部と、
前記通水部内に供給される洗浄水を前記便鉢部内に吐き出す吐水孔と、
前記便鉢部の下方に形成される排水入口を通して前記便鉢部内に連通した排水路と、
前記通水部に前記吐水とは別に形成された流入口と前記排水路に向けて開放した流出口とを有し、成形時に前記通水部内の泥しょうを下方に排出するための排泥通路と、
を備えており、
前記流出口は、前記排水路に封水が貯留されたときの封水面より下方に位置し、下方に向けて開口している
本発明の便器本体の排泥通路の流入口は前記吐水の下端よりも下方に開口しているとよい。また、本発明の便器本体の排泥通路の流入口は前記通水部の最下端部に開口しているとよい
第1実施形態に係る便器本体が用いられる水洗大便器の側面断面図である。 第1実施形態に係る水洗大便器の平面断面図である。 第1実施形態に係る通水部を拡大した平面断面図である。 第1実施形態に係る便器本体の側面図である。 複数の型枠を用いて便器本体を成形する途中状態を示す図である。 第1参考形態に係る便器本体が用いられる水洗大便器を示す側面断面図である。 第2実施形態に係る便器本体が用いられる水洗大便器を示す側面断面図である。
以下、各実施形態及び参考形態では、同一の構成要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図面では、説明の便宜のため、構成要素の一部を適宜省略する。
[第1の実施形態]
図1は第1実施形態に係る便器本体12が用いられる水洗大便器10の側面断面図である。以下の説明では、水洗大便器10の便座(図示せず)に通常の姿勢で座る人の向きを基準として前後左右を表す。
便器本体12は、後述する便鉢部14を含む各部位が陶石、ろう石、長石、珪石等の陶器原料を用いた鋳込み成形により一体成形される。便器本体12は、前部に設けられる便鉢部14と、便鉢部14の下方に形成される排水入口18を通して便鉢部14に連通されるトラップ部16と、便鉢部14の上端縁部20から外側に広がる上面部22と、を備える。
便鉢部14は、上側に開放する鉢面部24と、鉢面部24の下縁部から下方に窪んで形成される溜水部26とを備える。鉢面部24は、環状に連続して設けられ、その中央側に向けて下り勾配で傾斜する。便鉢部14の上端内周部には、便鉢部14の上端縁部20と鉢面部24の上縁部28とをつなぐ立面部30が設けられる。立面部30は、鉢面部24の上縁部28から便鉢部14の上端縁部20に向けて略鉛直に立ち上がり、鉢面部24の上縁部28から便鉢部14の上端縁部20にかけての範囲でひさし状に内側に張り出すことなく設けられる。溜水部26の底部の後方領域には、トラップ部16の排水入口18が形成される。便鉢部14は、便鉢部14の上端縁部20から溜水部26に至る範囲で環状に連続して設けられ、その一部には後述する吐水孔32のみが開口として形成される。
トラップ部16は、便鉢部14内の汚物を排出するための排水路34の一部となる。トラップ部16は排水入口18から斜め後方に下降する第1下降通路36と、第1下降通路36の下流端部から斜め後方に上昇する上昇通路38と、上昇通路38の下流端部から下降する第2下降通路40とを有する。第1下降通路36は下流側に向かうにつれて下降し、上昇通路38は下流側に向かうにつれて上昇する。トラップ部16の下流端部には排出口42が設けられる。トラップ部16の第1下降通路36及び上昇通路38には洗浄水が封水44として貯溜され、通水方向での空気の流れが封水44により遮断される。
上面部22は、便鉢部14の上端縁部20から前方、両側方に広がるリム部46と、便鉢部14の上端縁部20から後方に広がる台座部48と、台座部48の後方に設けられる収納部50とを有する。台座部48には取付孔(図示せず)が左右に間隔を空けて設けられる。台座部48には便座が載せられ、便座は取付孔に挿通されるねじ等の固定具(図示せず)により固定される。
図2は水洗大便器10の平面断面図である。
収納部50は、図1、図2に示すように、便器本体12の上面部にて窪んで形成され、収納部50上には洗浄水を貯溜する貯水タンク52が取り付けられる。収納部50内には、貯水タンク52から供給される洗浄水を分配し、第1吐出部54、第2吐出部55から洗浄水を吐き出す分配器56の一部が配置される。貯水タンク52と分配器56は、後述する通水部58内に洗浄水を供給し、吐水孔32に供給される第1内部主流F3、第2内部主流F4を形成する洗浄水供給装置60を構成する。分配器56の各吐出部54、55の先端部は、収納部50に形成される供給孔62に挿通され、後述する通水部58内に配置される。
図3は通水部58を拡大した平面断面図である。
便器本体12は、図1、図3に示すように、便鉢部14の後方に設けられる通水部58を備える。通水部58は吐水孔32の上流側に設けられ、洗浄水供給装置60の各吐出部54から吐水孔32に供給される洗浄水が内部を通る。通水部58は、上壁部64と、前壁部66と、下壁部68と、後壁部70と、両横壁部72とに囲まれる中空構造に形成される。上壁部64は前述した便器本体12の上面部22に設けられる台座部48である。両横壁部72は、上壁部64の左右両端部から略鉛直に垂下する。下壁部68は、両横壁部72の下端部をつなぐ。後壁部70は、通水部58内と収納部50内を隔てる。前壁部66は、便鉢部14の上端内周部の一部であって、便鉢部14内と通水部58内を隔てる。前壁部66は、通水部58の吐水孔32から離れる側である奥側に向けて凹むように湾
曲して形成される。便器本体12は、両横壁部72と前壁部66とをつなぐ第1遮壁部74を備える。
通水部58の下壁部68は、図3に示すように、前後方向の中間位置で左右方向の内寸法を狭めるとともに、その中間位置から前後方向の両側に向かうにつれて内寸法を広げる形状に形成される段差部76を有する。通水部58の下壁面78は、段差部76を境界として左右方向内側の方が外側より低位置となるように高低差が設けられる。通水部58の便鉢部14寄りの位置には、前壁部66と段差部76の間にて左右方向の外側に袋小路となるように行き止まり部80が設けられる。段差部76の左右方向の内寸法が狭くなる部位には孔壁部82が設けられ、孔壁部82内には上下に貫通する取付孔84が形成される。
便鉢部14の上端内周部の後側領域には吐水孔32が形成される。吐水孔32は、溜水部26より後方であって、便鉢部14の前方から見て左右方向の中心位置より左寄りの位置に形成される。吐水孔32は左右方向に長い長孔である。吐水孔32は通水部58内に供給される洗浄水を便鉢部14内に吐き出し、便鉢部14内が洗浄される。
便器本体12は、図1、図3に示すように、本便器本体12の鋳込み成形時に通水部58内で生じる未硬化状態の泥しょうを下方に排出するための排泥通路86を備える。排泥通路86は、通水部58の便鉢部14寄りの位置において形成される流入口88と、流入口88より下方に形成される流出口90とを有する。ここでの「便鉢部14寄りの位置」とは、通水部58の前後方向の中心位置P1(図3参照)より便鉢部14寄りの位置をいう。排泥通路86は、便鉢部14の後側の一部領域93の裏側に形成され、その一部領域93の形状に沿うように、流入口88から下方の流出口90に向けて形成される。
流入口88は、前壁部66に形成される吐水孔32とは別に形成され、その前壁部66と下壁面78との間の隅角部92に形成される。また、流入口88は、通水部58の左右方向の中心位置に形成される。流入口88は、吐水孔32から作業者の指を入れたときに指が届く範囲に設けられる。
吐水孔32と流入口88は、図示しないが、便器本体12を正面視したとき、互いの左右方向位置が重ならないように、左右方向に位置をずらして設けられる。吐水孔32と流入口88は、便器本体12を正面視したとき、吐水孔32が形成される前壁部66の後方に流入口88が隠れるような位置関係に設けられることになる。これにより、便鉢部14の内側から吐水孔32を通して通水部58を覗いたとき、流入口88を見え難くできる。
流出口90は、トラップ部16の第1下降通路36に向けて開放し、上昇通路38の下面の上端94より下方に位置する。これにより、トラップ部16内に封水44が貯溜されたとき、流出口90は、封水面96より下方に位置、つまり、封水44内に配置される。
排泥通路86は、流入口88側から詰められる蓋材98により、流入口88を含む上端部領域が閉塞される。蓋材98は、便器本体12と同質の陶器原料を素材とする。蓋材98は、排泥通路86内に詰められるとき、泥状の泥しょうより水分含有量が少なくある程度の定形性があり、かつ、乾燥により硬化する性質のある陶器素材が用いられる。この蓋材98は、未硬化状態のまま流入口88側から押し込み、乾燥により硬化させることにより排泥通路86内に固定される。蓋材98の上面は周囲の通水部58の下壁面78と滑らかに連なる。
通水部58の下壁面78には勾配を有する複数の案内領域100が設けられる。案内領域100は、本例では、下壁面78の全域に亘り設けられる。ここでの勾配とは、水平面に対する傾きをいう。各案内領域100の勾配は、各案内領域100上の泥しょう、水等の流動体を排泥通路86の流入口88まで案内可能に設けられる。
案内領域100は、図3に示すように、段差部76より下位に設けられる第1案内領域100A〜第4案内領域100Dと、段差部76より上位に設けられる第5案内領域100E、第6案内領域100Fとを有する。本図では各案内領域100A〜100Fの勾配を矢印で示す。第1案内領域100A、第2案内領域100Bは、通水部58の便鉢部14側とは反対の奥側であって、左右方向中間位置を挟んだ左右両側に設けられる。第3案内領域100C、第4案内領域100Dは、通水部58の便鉢部14側に行き止まり部80を含む範囲であって、左右方向中間位置を挟んだ左右両側に設けられる。第5案内領域100E、第6案内領域100Fは、左右方向中間位置を挟んだ左右両側に設けられる。
第1案内領域100A、第2案内領域100Bは、通水部58の奥側から便鉢部14側に向かう方向であって、左右方向中間位置に向かう方向に下り勾配となる。第3案内領域100C、第4案内領域100Dは、左右方向の外側寄りの範囲において、行き止まり部80の左右方向の外側から左右方向の中間位置に向かう方向であって、通水部58の奥側に向かう方向に下り勾配となる。また、第3案内領域100C、第4案内領域100Dは、左右方向の内側寄りの範囲において、左右方向の外側から左右方向の中間位置に向かう方向に下り勾配となる。第5案内領域100E、第6案内領域100Fは、左右方向の中間位置に向かう方向に下り勾配となる。第5案内領域100E、第6案内領域100F上の流動体は段差部76側に案内され、段差部76から第1案内領域100A〜第4案内領域100D上に落ちる。第1案内領域100A〜第4案内領域100D上にある流動体は、勾配の下側にある流入口88まで案内される。
図4は便器本体12の側面図である。図2は本図のA−A線断面図でもある。
便器本体12は、図1、図2、図4に示すように、リム部46の外周縁部から下方に延びる周壁部110を備える。周壁部110は、便鉢部14を前方、両側方から覆い、下方に向かうにつれて僅かに内側に向けて傾斜する。周壁部110は、その下端面が床面112上に載せられる。また、便器本体12は、図1、図2に示すように、周壁部110の内周部の下側領域と便鉢部14の外周面の下側領域とをつなぐ支持壁部114を備える。また、便器本体12は、便鉢部14とリム部46と周壁部110と支持壁部114とにより囲まれる空間116が形成される。空間116は、便鉢部14の前方、両側方にて周方向に広がるように形成される。また、便器本体12は、図2、図4に示すように、周壁部110の両横側の後端部と便鉢部14の外周面とをつなぐ第2遮壁部118を備える。第2
遮壁部118の上端部は、上面部22の下面につながれる。
空間116は便鉢部14、リム部46、周壁部110、支持壁部114により囲まれて形成され、通水部58内の空間は、前述のように、上壁部64、前壁部66、下壁部68、後壁部70、両横壁部72に囲まれて形成される。つまり、空間116と通水部58内の空間とは別々の空間となるように区画される。
以上の便器本体12では、図2に示すように、複数の吐出部54、55から洗浄水が吐き出されると、通水部58内で吐水孔32に供給される第1内部主流F3、第2内部主流F4が形成される。第1内部主流F3は第1吐出部54から吐水孔32に向けて流れる。第2内部主流F4は第2吐出部55から右側の行き止まり部80に向けて流れ、その行き止まり部80から吐水孔32に導かれる。各内部主流F3、F4は吐水孔32から便鉢部14内に吐き出され、鉢面部24内を旋回する第1主流F1と、吐水孔32から溜水部26に向けて流れ、鉢面部24内から溜水部26内に落ち込むように流入する第2主流F2とが形成される。第1主流F1、第2主流F2により便鉢部14内が洗浄され、便鉢部14内の汚物がトラップ部16に向けて排出される。
図5は複数の型枠を用いて便器本体12を成形する途中状態を示す図である。
型枠は石膏等の吸水性を有する素材を用いて構成される。型枠は、本例では、上側に配置される上型枠102A、下側に配置される下型枠102B、左右両側に配置される一対の横型枠102Cが用いられる。各型枠102A〜102Cは便器本体12の形状に応じた隙間空間が形成されるように配置され、下型枠102Bに形成される複数の通路103を通して隙間空間に泥しょうが流し込まれる。各通路103は、便器本体12の下方に面する複数の部位に対応する箇所に繋がるように設けられる。より詳細には、各通路103は、便器本体12のトラップ部16の第1下降通路36と上昇通路38の間の下端部、支持壁部114、排出口42の中央位置に対応する箇所に繋がるように設けられる。各型枠102A〜102Cの隙間空間には、水頭圧、ポンプ等を利用して圧力をかけて泥しょう
が流し込まれ、圧力をかけた状態で保持される。泥しょうは各型枠102の表面に沿って硬化し、中間成形品104が得られる。この中間成形品104には、各通路103と繋がる位置に排出穴108が設けられる。
この後、中間成形品104内に残る泥しょう106を排出する。このとき、水頭圧等を利用して圧力をかけた状態の泥しょう106の圧力を下げることで、中間成形品104の各排出穴108から下型枠102Bの通路103を通して泥しょう106を排出する。各排出穴108は中間成形品104の下方に面する部位に設けられるので、中間成形品104内の泥しょう106は自重により容易に排出される。また、通水部58内の泥しょうは、流入口88から排泥通路86を通して下方に流れて流出口90からトラップ部16内に排出され、トラップ部16の排出穴108を通して下方に排出される。中間成形品104から泥しょう106を排出した後、中間成形品104を各型枠102A〜102Cから脱型し、乾燥等の後工程を経て成形品としての便器本体12が完成する。
なお、中間成形品104の脱型後にはトラップ部16の排出口42となるべき部位A1、供給孔62となるべき部位A2、排水入口18となるべき部位A3等が陶器素材により閉塞されているので、これらの部位を穿孔する。トラップ部16の下端部の排出穴108や支持壁部114の排出穴108は、泥しょうの排出後、上述の蓋材98と同様に便器本体12と同質の未硬化状態の陶器素材を用いて塞ぎ、乾燥により硬化させて閉塞する。
このように、通水部58内の泥しょうを下方に排出できる排泥通路86があるため、便器本体12の上下を反転させずに排泥作業を容易に行える。よって、成形設備を簡素にでき、設備コストを抑えることで製造コストを抑えられる。
また、通水部58の下壁面には流入口88まで泥しょうを案内する案内領域100が設けられるため、通水部58内の泥しょうを自重により流入口88まで案内できる。よって、成形設備に便器本体12を傾ける等の機能がなくとも通水部58内の泥しょうを排出でき、成形設備を更に簡素にでき、設備コストを更に抑えられる。
また、通水部58の便鉢部14寄りの位置に流入口88が設けられ、通水部58の下壁面78には洗浄水を流入口88まで案内可能な勾配の案内領域100が設けられるため、通水部58内には便鉢部14寄りの位置で案内領域100の勾配の下側に残水が溜まり易くなる。洗浄水供給装置60の各吐出部54、55から洗浄水を吐き出し、第1内部主流F3、第2内部主流F4を形成すると、この残水を巻き込んで吐水孔32まで供給し易くなる。よって、長期間に亘り同じ箇所に残水が滞留し難くなり、通水部58内を衛生的に保ち易くなる。
また、排泥通路86の流出口90は排水路34に向けて開放するため、通水部58内の泥しょうを排泥通路86を通して排水路34に排出できる。便器本体12の下方に面する部位に設けられる排水路34には、通常、その内部の泥しょうを外部に排出するときに用いられる排出穴108が設けられるため、その排出穴108を利用して通水部58内の泥しょうも外部に排出可能となる。
また、排泥通路86が閉塞されるため、便器本体12の成形時には排泥通路86を用いて泥しょうを排出しつつ、便器本体12の利用時には排泥通路86を通して通水部58内への空気等の逆流を防止できる。
また、排泥通路86は流入口88側から詰められる蓋材98により閉塞される。かりに、トラップ部16内のような奥まった位置にある流出口90側から蓋材98を詰めるとなると、蓋材98を詰めたか否かの確認をし難いうえ、便鉢部14内に深く手を入れる等して作業時に不自然な姿勢となり、作業性の悪化を招く。この点、流入口88側から蓋材98を詰めるうえでは、便器本体12の上側から吐水孔32等をのぞき込みながら、その吐水孔32等に指を入れての作業になり、蓋材98を詰めたか否かの確認しつつ、作業時に自然な姿勢を取りながら作業でき、そのときの作業性がよくなる。特に、流入口88は、吐水孔32から作業者の指を入れたときに指が届く範囲にあるため、蓋材98を詰める作業を更にし易くなる。
また、便鉢部14の上端内周部には、鉢面部24の上縁部から便鉢部14の上端縁部20に向けて立ち上がる立面部30が設けられ、ひさし状に内側に張り出す部位がなくなる。よって、便鉢部14内を上側から見たときに、便鉢部14の上端内周部に生じた汚れを視認し易くなるうえ、清掃時に汚れを除き易くなる。
また、便器本体12には周壁部110が設けられるため、便鉢部14の凹凸のある外観が露出せず、意匠性が良好となる。また、周壁部110が区画する空間116は通水部58内の空間とは別々の空間として区画されるため、意匠性を良好にしつつも、通水部58から空間116への洗浄水の流入を抑えられる。
[第1の参考の形態]
図6は第1参考形態に係る便器本体12が用いられる水洗大便器10を示す側面断面図である。
図1の排泥通路86の流出口90は、トラップ部16の第1下降通路36に向けて開放する例を説明した。本参考形態の排泥通路86(本発明における「連通路」)の流出口90は、トラップ部16の封水44内にて上昇通路38の下流側に向けて開放する。流出口90は、上昇通路38の上面の下端95より上方に位置する。また、流出口90は、上昇通路38の下面の上端94より下方に位置しており、封水面96より下方に位置、つまり、封水44内に配置される。
また、図2の排泥通路86は蓋材98により閉塞されたが、本参考形態の排泥通路86は流入口88から流出口90にかけての範囲で開かれており、通水部58内の洗浄水を排泥通路86を通して排水路34に流通可能に設けられる。
以上の便器本体12では、通水部58内の洗浄水を排泥通路86を通して排水路34に流通可能であるため、通水部58内の残水が排水路34まで流れ落ち易くなる。よって、通水部58内に残水が滞留し難くなり、通水部58内を衛生的に保ち易くなる。特に、通水部58には案内領域100が設けられるため、その案内領域100により流入口88まで多くの残水を案内して排水路34まで流れ落とせ、通水部58内をより衛生的に保ち易くなる。
また、排泥通路86の流出口90はトラップ部16の封水44内に配置されるため、排水路34の下流側の下水側からの汚臭の逆流が封水44により遮断される。よって、排泥通路86が開いている場合でも、封水44により下水側からの汚臭の逆流を防止できる。
また、排泥通路86の流出口90はトラップ部16の封水44内にて下流側に向けて開放している。よって、通水部58内に洗浄水を供給したとき、吐水孔32から洗浄水が便鉢部14内に吐き出されつつ、排泥通路86を通して流出口90からトラップ部16に向けて方向Pに洗浄水が吐き出される。このとき、トラップ部16内の洗浄水に下流側に向かう水勢を与えられる。よって、いわゆるゼット孔を設けた場合と同様、トラップ部16内の汚物を洗浄水により排出する排出性能が高められる。また、サイホン作用を利用して排出するサイホン式便器に適用した場合、サイホン作用を早期に生じさせて、より効果的に排出性能を高められる。
また、トラップ部16の上昇通路38は、便鉢部14の上方から内部を見たとき、視認できない位置にある。溜水部26内にゼット孔を設けた場合、ゼット孔内に水垢等の汚れがついたとき、汚れが見えてしまい、外観を損ないかねない。この点、本参考形態によれば、ゼット孔と同様の機能を有する流出口90を設けた場合でも、その流出口90に汚れが生じてもユーザから見えず、外観を損なわない利点がある。
また、トラップ部16内の洗浄水が排出された後、補給水としての洗浄水が便鉢部14内や排泥通路86を通してトラップ部16内に流れ、封水44が貯溜される。この補給水がトラップ部16内に流れる過程では、排泥通路86を流れる補給水が空気を巻き込みつつトラップ部16内に流れ込むことで、封水面96に気泡が生じてしまう。この気泡は、破裂により異音が生じたり、ユーザに見えてしまうと見た目が悪くなる等して外観に影響してしまう。この点、本参考形態によれば、排泥通路86の流出口90が上昇通路38の下流側に向けて開放しているため、排泥通路86を通してトラップ部16内に流れ込む気泡が上昇通路38の上面の下端95より下流側に流れ易くなり、便鉢部14内にまで流入し難くなる。よって、気泡はトラップ部16内において封水44より下流側の空間内で破裂し易くなり、便鉢部14内で気泡が破裂するよりも、異音の影響が大きく抑えられる。また、便鉢部14内まで気泡が流入し難くなるため、気泡による外観への影響も抑えられる。
[第2の実施の形態]
図7は第2実施形態に係る便器本体12が用いられる水洗大便器10を示す側面断面図である。
図1では、便鉢部14の上端内周部に立面部30が設けられる例を説明した。この他にも、便鉢部14の上端内周部にはひさし状に内側に張り出す返し部120が設けられてもよい。返し部120は、環状に連続して設けられるが、鉢面部24の周方向の一部に亘る範囲でのみ連続して設けられてもよい。これにより、便鉢部14内に洗浄水を流したときや、便鉢部14内に立ち小便をしたときに、便鉢部14内で飛沫が生じた場合でも、返し部120の下面に飛沫が当たり、その便鉢部14外への飛散を抑えられる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示すにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
排泥通路86の流入口88は、通水部58の下壁面78に形成される例を説明したが、通水部58の内面であればよく、段差部76や横壁部72等に形成されてもよい。排泥通路86の流出口90は、トラップ部16の第1下降通路36や上昇通路38内にて下流側に向けて開放する例を説明したが、トラップ部16の第2下降通路40内に向けて開放してもよい
また、排泥通路86は、少なくとも一部が蓋材98により閉塞されていればよく、その閉塞位置は流入口88を含む上端部領域に限られず、流出口90を含む下端部領域の他、その全体が閉塞されていてもよい。また、蓋材98は、便器本体12と同質の原料を素材とせずに、ゴム等を素材としてもよい。
また、便鉢部14の形状は特に限られず、公知の形状が用いられてもよい。また、便鉢部14を環状に連続して設けるうえでは、単一の吐水孔32ではなく複数の吐水孔32のみが開口として形成されてもよい。また、洗浄水供給装置60は貯水タンク52と分配器56とを備える例を説明した。洗浄水供給装置60は、通水部58に洗浄水を供給できればよく、貯水タンク52のみ備えてもよいし、フラッシュバルブ等により構成されてもよい。
12…便器本体、14…便鉢部、16…トラップ部、18…排水入口、32…吐水孔、34…排水路、44…封水、58…通水部、60…洗浄水供給装置、78…下壁面、86…排泥通路、88…流入口、90…流出口、98…蓋材、100…案内領域

Claims (3)

  1. 便鉢部と、
    洗浄水供給装置から供給される洗浄水が通る中空構造の通水部と、
    前記通水部内に供給される洗浄水を前記便鉢部内に吐き出す吐水孔と、
    前記便鉢部の下方に形成される排水入口を通して前記便鉢部内に連通した排水路と、
    前記通水部に前記吐水とは別に形成された流入口と前記排水路に向けて開放した流出口とを有し、成形時に前記通水部内の泥しょうを下方に排出するための排泥通路と、
    を備えており、
    前記流出口は、前記排水路に封水が貯留されたときの封水面より下方に位置し、下方に向けて開口している
    ことを特徴とする便器本体。
  2. 前記流入口は前記吐水孔の下端よりも下方に開口していることを特徴とする請求項1に記載の便器本体。
  3. 前記流入口は前記通水部の最下端部に開口していることを特徴とする請求項1又は2に記載の便器本体。
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