JP2004156282A - 水洗便器 - Google Patents
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Abstract
【課題】水洗便器へのゼット洗浄水の給水終了後に残存する、汚水や浮遊汚物を確実に排出できる水洗便器を提供すること。
【解決手段】ボウル洗浄を行うボウル吐水口と、サイホンを起動させ、ボウル内の水をブローで排出させるゼット吐水口を備えた水洗便器において、前記ゼット吐水口を構成するゼットノズルは陶器以外の材質で構成され、かつ前記ゼット吐水口位置が、便器溜水の最下部になるように、前記ゼットノズルの一部にトラップ底面に倣って延長した延設部を設けた。
【選択図】 図２
【解決手段】ボウル洗浄を行うボウル吐水口と、サイホンを起動させ、ボウル内の水をブローで排出させるゼット吐水口を備えた水洗便器において、前記ゼット吐水口を構成するゼットノズルは陶器以外の材質で構成され、かつ前記ゼット吐水口位置が、便器溜水の最下部になるように、前記ゼットノズルの一部にトラップ底面に倣って延長した延設部を設けた。
【選択図】 図２
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボウル洗浄とゼット洗浄機能を備えた水洗便器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の水洗便器のゼットノズル構造は、図７に示すようにゼット吐水口６がゼット吐水口取付面１０と近接しており、かつゼットノズル７はゼット吐水方向に対して同軸の対称形状である構造となっていた（例えば、特許文献１参照）。また、図８に示すようにゼット吐水口取付面１０から突出しかつ、ゼットノズル７はゼット吐水方向に対して同軸の対称形状である構造となっていた（例えば、特許文献２参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開平０４−１４３３３７号の全文明細書
【特許文献２】
実開平０５−８７０７９号の全文明細書
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図７および図８においては、ゼットノズル７がゼット吐水方向に対して同軸の対称形状であるために、ゼット吐水口６は、便器溜水１１の最下部にならず、ゼット吐水口６より下の領域に死水領域９が発生し、その領域に残った汚水や浮遊汚物を、排出できない欠点があった。
【０００５】
本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、ゼット洗浄によって確実に汚水や浮遊汚物を排出できる水洗便器を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
本発明の水洗便器はボウル洗浄を行うボウル吐水口とサイホンを起動させボウル内の水をブローで排出させるゼット吐水口とを備え、前記ゼット吐水口を構成するゼットノズルは陶器以外の材質で構成され、かつ前記ゼット吐水口位置が、便器溜水の最下部になるように前記ゼットノズルの一部にトラップ底面に倣って延長した延設部を設けたことを特徴とする。
ゼット吐水口の位置が便器溜水の最下部になるように前記ゼットノズルの一部にトラップ底面に倣って延長した延設部を設けたので、延設部によりゼット吐水口とトラップ底面との間で形成されるゼット吐水の死水領域がなくなり、サイホン直後に残った残水がすべてゼット吐水口に集まり、ゼット吐水を継続することにより、汚水や浮遊汚物を確実に排出することが可能になる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
（実施例）
図１は本発明の一実施例のボウル洗浄とゼット洗浄を水道の圧力を利用して洗浄する水洗便器の説明図である。
【０００８】
図１において、洗浄開始と同時に給水パイプ５と連結したボウル洗浄パイプ２に洗浄水を供給し、ボウル洗浄パイプ２を介してボウル吐水口１２より吐水してボウル４の洗浄を始め所定時間が経過した後に、ボール洗浄をストップする。続いて給水パイプ５と連結したゼット洗浄パイプ３より洗浄水をゼットノズル６に供給しゼット吐水口７から吐水してゼット洗浄を開始する。ゼット洗浄が始まると、ゼットの水勢により、サイホンが開始し、汚水や汚物を排出し、便器溜水１１の大部分が排出される。その後、ゼット流を継続することにより、サイホンにより排出できなかった汚水を排出する。ある時刻になった後に、ゼット流を停止し、最後に便器溜水１１の再補給のために、ボウル吐水口１２より給水を行なうものである。
【０００９】
図２はゼットノズルを取り付けた状態を示す部分拡大図である。図３はゼットノズルの上面図、図４は図３のＡ−Ａ断面図、図５はゼットノズルの側面図である。
ゼットノズル７は、陶器製の水洗便器１のゼットノズル取付面１０に固定するためのフランジ部６ａ、ゼット吐水口６の中心軸６ｂより下側でゼット吐水口６の前側に斜め下方に延設したスコップ状の延設部６ｃを備えている。ゼットノズル７は図４に示すように、ゼット吐水口６が便器溜水１１の最下部になるように、ゼット吐水口６に向かって延設部６ｃが折れた形状をしている。図２に示すように、ゼットノズル７をゼットノズル取付面１０に固定した状態で、トラップ底面８に対して延設部６ｃが倣って配置され、ゼット吐水口６が便器溜水１１の最下点になるように構成されている。
【００１０】
ゼットノズル７を上記のような形状とすることにより、ゼット吐水口６より下の死水領域がなくなる。そのためサイホンの直後に残った汚水がゼット吐水口６に向かって流れ、ゼット吐水口６からの吐水を継続することにより、汚水や浮遊汚物を確実に排出することが可能になる。
【００１１】
また、陶器製の水洗便器１の寸法のばらつきが大きい場合には、ゼットノズル７の形状がトラップ底面８の形状に沿わない場合がある。その場合は、図６に示すように、ゼットノズル７とトラップ底面８の間にあらかじめ隙間を設け、その隙間にゴムパッキン１３を介設して前記隙間を埋めるようにすることにより、ゼットノズル７とトラップ底面８の間の寸法ばらつきを抑えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例の水洗便器の説明図。
【図２】ゼットノズルを取り付けた状態を示す部分拡大図。
【図３】ゼットノズルの上面図。
【図４】図３のＡ−Ａ断面図。
【図５】ゼットノズルの側面図。
【図６】ゼットノズルとトラップ底面の間をパッキンでシールした場合のゼットノズル付近の拡大図。
【図７】従来のゼット吐水口フランジの説明図。
【図８】従来のゼット吐水口フランジの説明図。
【符号の説明】
１…水洗便器
２…ボウル洗浄パイプ
３…ゼット洗浄パイプ
４…ボウル
５…給水パイプ
６…ゼット吐水口
６ａ…フランジ
６ｂ…中心軸
６ｃ…延設部
７…ゼットノズル
８…トラップ底面
９…死水領域
１０…ゼットノズル取付面
１１…便器溜水
１２…ボウル吐水口
１３…ゴムパッキン
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボウル洗浄とゼット洗浄機能を備えた水洗便器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の水洗便器のゼットノズル構造は、図７に示すようにゼット吐水口６がゼット吐水口取付面１０と近接しており、かつゼットノズル７はゼット吐水方向に対して同軸の対称形状である構造となっていた（例えば、特許文献１参照）。また、図８に示すようにゼット吐水口取付面１０から突出しかつ、ゼットノズル７はゼット吐水方向に対して同軸の対称形状である構造となっていた（例えば、特許文献２参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開平０４−１４３３３７号の全文明細書
【特許文献２】
実開平０５−８７０７９号の全文明細書
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図７および図８においては、ゼットノズル７がゼット吐水方向に対して同軸の対称形状であるために、ゼット吐水口６は、便器溜水１１の最下部にならず、ゼット吐水口６より下の領域に死水領域９が発生し、その領域に残った汚水や浮遊汚物を、排出できない欠点があった。
【０００５】
本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、ゼット洗浄によって確実に汚水や浮遊汚物を排出できる水洗便器を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
本発明の水洗便器はボウル洗浄を行うボウル吐水口とサイホンを起動させボウル内の水をブローで排出させるゼット吐水口とを備え、前記ゼット吐水口を構成するゼットノズルは陶器以外の材質で構成され、かつ前記ゼット吐水口位置が、便器溜水の最下部になるように前記ゼットノズルの一部にトラップ底面に倣って延長した延設部を設けたことを特徴とする。
ゼット吐水口の位置が便器溜水の最下部になるように前記ゼットノズルの一部にトラップ底面に倣って延長した延設部を設けたので、延設部によりゼット吐水口とトラップ底面との間で形成されるゼット吐水の死水領域がなくなり、サイホン直後に残った残水がすべてゼット吐水口に集まり、ゼット吐水を継続することにより、汚水や浮遊汚物を確実に排出することが可能になる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
（実施例）
図１は本発明の一実施例のボウル洗浄とゼット洗浄を水道の圧力を利用して洗浄する水洗便器の説明図である。
【０００８】
図１において、洗浄開始と同時に給水パイプ５と連結したボウル洗浄パイプ２に洗浄水を供給し、ボウル洗浄パイプ２を介してボウル吐水口１２より吐水してボウル４の洗浄を始め所定時間が経過した後に、ボール洗浄をストップする。続いて給水パイプ５と連結したゼット洗浄パイプ３より洗浄水をゼットノズル６に供給しゼット吐水口７から吐水してゼット洗浄を開始する。ゼット洗浄が始まると、ゼットの水勢により、サイホンが開始し、汚水や汚物を排出し、便器溜水１１の大部分が排出される。その後、ゼット流を継続することにより、サイホンにより排出できなかった汚水を排出する。ある時刻になった後に、ゼット流を停止し、最後に便器溜水１１の再補給のために、ボウル吐水口１２より給水を行なうものである。
【０００９】
図２はゼットノズルを取り付けた状態を示す部分拡大図である。図３はゼットノズルの上面図、図４は図３のＡ−Ａ断面図、図５はゼットノズルの側面図である。
ゼットノズル７は、陶器製の水洗便器１のゼットノズル取付面１０に固定するためのフランジ部６ａ、ゼット吐水口６の中心軸６ｂより下側でゼット吐水口６の前側に斜め下方に延設したスコップ状の延設部６ｃを備えている。ゼットノズル７は図４に示すように、ゼット吐水口６が便器溜水１１の最下部になるように、ゼット吐水口６に向かって延設部６ｃが折れた形状をしている。図２に示すように、ゼットノズル７をゼットノズル取付面１０に固定した状態で、トラップ底面８に対して延設部６ｃが倣って配置され、ゼット吐水口６が便器溜水１１の最下点になるように構成されている。
【００１０】
ゼットノズル７を上記のような形状とすることにより、ゼット吐水口６より下の死水領域がなくなる。そのためサイホンの直後に残った汚水がゼット吐水口６に向かって流れ、ゼット吐水口６からの吐水を継続することにより、汚水や浮遊汚物を確実に排出することが可能になる。
【００１１】
また、陶器製の水洗便器１の寸法のばらつきが大きい場合には、ゼットノズル７の形状がトラップ底面８の形状に沿わない場合がある。その場合は、図６に示すように、ゼットノズル７とトラップ底面８の間にあらかじめ隙間を設け、その隙間にゴムパッキン１３を介設して前記隙間を埋めるようにすることにより、ゼットノズル７とトラップ底面８の間の寸法ばらつきを抑えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例の水洗便器の説明図。
【図２】ゼットノズルを取り付けた状態を示す部分拡大図。
【図３】ゼットノズルの上面図。
【図４】図３のＡ−Ａ断面図。
【図５】ゼットノズルの側面図。
【図６】ゼットノズルとトラップ底面の間をパッキンでシールした場合のゼットノズル付近の拡大図。
【図７】従来のゼット吐水口フランジの説明図。
【図８】従来のゼット吐水口フランジの説明図。
【符号の説明】
１…水洗便器
２…ボウル洗浄パイプ
３…ゼット洗浄パイプ
４…ボウル
５…給水パイプ
６…ゼット吐水口
６ａ…フランジ
６ｂ…中心軸
６ｃ…延設部
７…ゼットノズル
８…トラップ底面
９…死水領域
１０…ゼットノズル取付面
１１…便器溜水
１２…ボウル吐水口
１３…ゴムパッキン
Claims (1)
- ボウル洗浄を行うボウル吐水口と、サイホンを起動させボウル内の水をブローで排出させるゼット吐水口と、を備えた水洗便器において、
前記ゼット吐水口を構成するゼットノズルは陶器以外の材質で構成され、かつ前記ゼット吐水口位置が便器溜水の最下部になるように前記ゼットノズルの一部にトラップ底面に倣って延長した延設部を設けたことを特徴とする水洗便器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002322402A JP2004156282A (ja) | 2002-11-06 | 2002-11-06 | 水洗便器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002322402A JP2004156282A (ja) | 2002-11-06 | 2002-11-06 | 水洗便器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004156282A true JP2004156282A (ja) | 2004-06-03 |
| JP2004156282A5 JP2004156282A5 (ja) | 2005-10-20 |
Family
ID=32802598
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002322402A Pending JP2004156282A (ja) | 2002-11-06 | 2002-11-06 | 水洗便器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004156282A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010106447A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Inax Corp | 便器洗浄ノズル |
| CN111622320A (zh) * | 2019-02-28 | 2020-09-04 | 科勒公司 | 马桶用流体连接器 |
-
2002
- 2002-11-06 JP JP2002322402A patent/JP2004156282A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010106447A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Inax Corp | 便器洗浄ノズル |
| CN111622320A (zh) * | 2019-02-28 | 2020-09-04 | 科勒公司 | 马桶用流体连接器 |
| US11299877B2 (en) | 2019-02-28 | 2022-04-12 | Kohler Co. | Fluid connector for toilet |
| US11639599B2 (en) | 2019-02-28 | 2023-05-02 | Kohler Co. | Fluid connector for toilet |
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Legal Events
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