JP5130447B1 - 洗濯機用防水パン及び排水トラップ - Google Patents

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Abstract

【課題】
清掃の際に、洗濯機用防水パンの底面上を汚すことなく、排水トラップの部材の清掃を容易に行うことができる、洗濯機用防水パン及び排水トラップを提供する。
【解決手段】
洗濯機用防水パン及び排水トラップを、開口部2aを有する底面2、該底面2の周囲に設けた周壁3、底面2上に設けた足置き台4、からなる洗濯機用防水パン1と、開口部2aに取り付けられるトラップ本体9、封水椀12、防臭筒13、からなる排水トラップTと、から構成し、更に周壁3に凹部5を設けると共に、洗濯機用防止パンの開口部2a周辺から凹部5までに段部6を形成し、凹部5下端及び段部6底面から、足置き台4上端までの高さ幅は封水椀12及び防臭筒13の縦幅よりも幅広となるようにすることで、開口部2aより防臭筒13及び封水椀12を上方に取り出し、そのまま傾斜させることなく凹部5より取り出すように構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、排水トラップ及び洗濯機用防水パンに関し、更に詳しくは、洗濯機用防水パンとその洗濯機用防水パンに取り付けられた排水トラップの部材の清掃性を良好なものとした、洗濯機用防水パン及び排水トラップに関するものである。
従来より、洗濯機を載置する洗濯機用防水パンと、この洗濯機用防水パン上に生じた排水また載置された洗濯機の排水を処理するために、洗濯機用防水パンに取り付けられた排水トラップが良く知られている。一例として、特許文献1に記載の洗濯機用防水パンと排水トラップについて説明する。
この特許文献1に記載された従来の洗濯機用防水パン及び該洗濯機用防水パンに取り付けられた排水トラップは、以下に記載した洗濯機用防水パン、及び排水トラップより構成されてなり、以下に記載する洗濯機に利用される。
洗濯機用防水パンは、平面視正方形形状を成す、開口部を有する底面と、該底面の四隅に設けた足置き台と、底面の周囲から上方に向かって立設する周壁と、から構成されてなる。尚、周壁の一部は足置き台と一体に構成されてなる。
更に周壁の、足置き台の間部分の壁面は、側面視下向きに凸となる円弧を成すように構成されてなる。
排水トラップは、以下に記載した、トラップ本体、フランジ部材、封水椀、防臭筒、洗濯機用接続管、目皿部材、より構成されてなる。
トラップ本体は、有底略円筒状にして、上方に開口を備え、側面に下水側の排水管を接続する排出口を備えてなる。また、上端部分内周面には雌ネジを備えると共に、上端部分から外周方向に周縁に沿って突出した凸部を備えてなる。
フランジ部材は、略円筒形状にして、外側面に雌ネジと螺合する雄ネジを備えると共に、上端部分に、外周方向に周縁に沿って突出したフランジ部を備えてなる。上記のように構成したフランジ部材は、施工完了時内部に排水口を形成する。
封水椀は、有底筒状にして、上方上面、及び側面上方に開口を備えてなる。またこの封水椀は、上方部分が、施工時フランジ部材内部につり下げられるように構成される。
防臭筒は、略円筒状の部材であって、上方部分は、上に行くほど拡径するすり鉢形状を成す。また、施工完了時、上端部分は排水口に水密的に接続されると共に、下端部分は封水椀内部であって、封水椀の側面の開口の下端よりも下方に配置される。
洗濯機用接続管は、上端は洗濯機からの排水を排出する洗濯機用排水ホースに接続され、下端は防臭筒内部に配置されて、洗濯機からの排水を、防臭筒内部に排出する。
目皿部材は、排水口に配置される部材であって、中央部分に洗濯機用接続管を通す開口を設けると共に、周囲部分には複数の孔を設けて、洗濯機用防水パン上に排水が生じた場合に、排水中の毛髪や大きなゴミを分離・捕集するように構成されてなる。
尚、これらの部材の内、トラップ本体及びフランジ部材は洗濯機用防水パンに接続固定されるが、その他の封水椀、防臭筒、洗濯機用接続管、目皿部材はトラップ本体に対して着脱自在となるよう構成されてなる。
また、洗濯機用防水パン上に配置される洗濯機は、略箱体を成す排水機器(使用により排水を生じる機器)であって、側面に洗濯物などの投入口を有すると共に、底面に4つの脚部を有し、また洗濯機の使用により生じた、洗剤や汚れ成分を含んだ排水を排出するための洗濯機用排水ホースを備えてなる。
上記のように構成された洗濯機用防水パンと排水トラップは、以下のように施工される。尚、特に記載しないが、以下の施工の際、水密的な接続が要求される部分には、必要に応じて接着やパッキングを利用したネジ接続などにより、水密的に接続される。
まず床面にトラップ本体を床下空間に配置するための開口を設ける。次に、この開口を通してトラップ本体の排出口を下水側配管に接続する。更にフランジ部の雄ネジ部分を、洗濯機用防水パンの開口部に挿通した上で、トラップ本体の雌ネジに螺合させる。これにより、フランジ部材のフランジ部下面と、トラップ本体の凸部上面とで、洗濯機用防水パンの開口部の周縁を挟持するようにして、トラップ本体とフランジ部材が、洗濯機用防水パンに固定される。
更に床面上に洗濯機用防水パンを、ビスなどを使用して固定する。
また、封水椀を、フランジ部材内部につり下げるようにして配置すると共に、洗濯機用接続管を内部に収納した防臭筒を、下端が封水椀内部に収納されるようにした上で、上端をフランジ部材内面に対して水密的に接続する。この状態で、フランジ部材の内部の開口が、排水口として機能する。更に排水口に目皿部材をセットし、洗濯機用接続管に洗濯機用排水ホースを接続した上で、足置き台上に洗濯機の脚部を載置し、洗濯機用防水パンと排水トラップ、及び洗濯機の施工が完了する。
上記のように構成された洗濯機用防水パンと排水トラップは、以下のようにして使用される。
洗濯機を使用し、洗濯機より排水が生じると、洗濯機からの排水は、洗濯機用排水ホースから、洗濯機用接続管を介し、封水椀内部に流入して溜まり、充分に溜まると封水椀の側面に設けられた開口から溢れ出す。封水椀から流出した排水は、トラップ本体内部から排出口を介して下水側に排出される。
また、洗濯機自体や洗濯機用排水ホースの破損等により、洗濯機用防水パンの底面上に排水が生じると、排水は、排水口の目皿部材を通過し、防臭筒内部、封水椀内部、封水椀の上方の開口、トラップ本体内部、排出口、の順番に通過し、最終的に下水側に排出される。
また、上記のように構成した排水トラップにおいて、排水トラップに排水が行われると、封水椀内部に、側面の開口の下端の高さまで排水が溜まる。これにより、排水口又は洗濯機用接続管から封水椀の側面の開口部下端までの流路に、排水で満たされた部分が形成される。この溜まった排水を封水と呼び、下水側から臭気や害虫類が屋内側に侵入しようとしても、この封水によってそれ以上屋内側に侵入されることを防止ることができる。このように、下水側から臭気や害虫類が屋内側に侵入することを防止する機能をトラップ機能と呼ぶ。
ところで、洗濯機からの排水は、当然に洗濯を行った後の排水であり、油分等の汚れ、毛髪、毛糸屑、砂等様々な汚れ成分と、これを衣類等の洗濯物から分離し除くために使用された洗剤成分が混入している。このため、このような排水が通過する排水トラップの部材にこれらの汚れが付着し、排水トラップの各部材が汚れたり、雑菌が繁殖して異臭を生じたり、汚れ物質が堆積するなどして内部の排水流路が詰まったりする、という問題を生じる。このような問題を解決するため、排水トラップの部材の内、封水椀、防臭筒、洗濯機用接続管、目皿部材等は、トラップ本体から着脱して清掃することが可能に構成されている。しかしながら、実際には、洗濯機用防水パンの上方に洗濯機が配置され、排水トラップの上方が洗濯機に覆われることで、洗濯機用防水パンと洗濯機との間が狭くなり、トラップの部材の取り外し作業を行うために手を差し込む事が困難であったり、洗濯機の周壁の外側に取り出すことができない、といった問題があった。
そこで、特許文献1に記載の洗濯機用防水パンと排水トラップにおいては、足置き台の間部分の周壁を側面視円弧形状とし、足置き台上に載置された洗濯機の下端と、洗濯機用防水パンの周壁上面や底面との間に作業を可能とする隙間を確保すると共に、防臭筒等、比較的に大型の排水トラップの部材を横に倒すことで、洗濯機の周壁の外側に取り出すことができるように構成している。
特許文献1に明記はされてはいないが、排水トラップのトラップ本体及びフランジ部材を洗濯機用防水パンに接続するためにはネジによる接続が一般的に利用される。このため、トラップ本体及びフランジ部材の上方の開口も、ネジの形状に合わせて平面視円形に形成される場合が殆どで、この円形の開口に合わせて配置される封水椀、防臭筒等も平面視円形を成す場合が多い。この特許文献1に記載の洗濯機用防水パンと排水トラップの場合、足置き台の間部分の周壁を側面視円弧形状とすることで、平面視円形を成す封水椀、防臭筒を、横に倒して取り出す作業が容易になるように構成してなる。
特開2008−88630号
上記のような特許文献1に記載の洗濯機用防水パンと排水トラップの場合、以下に記載するような問題点があった。
特許文献1に記載の洗濯機用防水パン含め、通常の洗濯機用防水パンにおいて、周壁の内面や底面上等、洗濯機用防水パンの内部に排水が生じることは、実際にはほとんど無い。
何故なら、洗濯機を支障無く利用する状況では、洗濯機の排水は直接排水トラップの内部に流れ込み、洗濯機用防水パンの内部、特に底面上を排水が流れることはない為である。
洗濯機用防水パンの内部に排水が流れる場合は、洗濯機や洗濯機用ホースが故障・破損し洗濯機用防水パンの内部に排水が漏出するという極めて希な場合か、または段落0005に記載したように、清掃時に封水椀を取り出す際に、封水椀を横倒しにして内部の排水が流出した場合のいずれかの場合に限られる。
洗濯機用防水パンは排水の処理を前提とした部材であり、樹脂材料で成型され、通常の床面に排水が溢れた場合とは異なり、排水が内部に流れ出しても、修復不可能な汚れの染みを生じたり、または破損を生じたり、といった問題を生じることなく排水を下水側に排出する事は可能である。しかしながら、洗濯機用防水パン内部に排水が流れ落ち、そのまま放置すれば、排水の通過跡に一部の排水が留まり、乾燥して汚れ成分がこびり付くようにして残る。汚れの性質は排水の内容によって変化するが、髪の毛や垢などの成分、油分、洗剤成分等を含んでいる場合が多く、このような汚れ部分に雑菌が繁殖し、非衛生的で有ると共に、異臭を生じたりする、という問題が生じる。前述のように排水が洗濯機用防水パンの内部を流れることは希で、排水が繰り返し流れ込むこともほとんど無いため、後から流れ込む排水が、前の排水の汚れを洗い流す、という事もない。従って、洗濯機用防水パン内部に排水が生じた場合は、洗濯機用防水パン内部の清掃を行う必要がある。
この内、洗濯機や洗濯機用ホースが故障・破損し洗濯機用防水パンの内部に排水が漏出した場合は、修理のため洗濯機自体を移動させる必要性が生じるから、洗濯機を移動させ上方に障害物が無くなった洗濯機用防水パンの内部を清掃することに支障は生じない。
一方、特許文献1に記載の洗濯機用防水パンと排水トラップにおいて、清掃のため封水椀等の排水トラップの部材を取り出す場合、洗濯機を洗濯機用防水パン上に載置した状態で行うこととなる(元々、特許文献1の発明は、洗濯機用防水パンの上方に洗濯機を配置した状態のまま、排水トラップの部材を取り出し、清掃するための発明である)。
通常洗濯機用防水パンの内部は、排水トラップを取り付ける開口部に向かって下るように勾配を設定されるが、この勾配は極めて緩やかなため、排水の流れ方はこの勾配よりも封水椀の倒し方に強く影響を受ける。封水椀の倒し方はその時の状況に応じてまちまちだから、洗濯機用防止パン内部の排水がどの様に流れたかもまちまちであり、排水の広がり方は安定しない。洗濯機用防水パンの内部は床面すれすれの極めて低い位置に配置され、更に洗濯機に覆われて内部を視認し難いため、排水が流れた汚れ部分を確認し、汚れ部分のみを選択的に清掃するのは困難である。従って確実な清掃を行うためには、排水で汚れている部分、汚れていない部分に関係なく、洗濯機用防水パンの内部全てを清掃する、等の方法を取らざるを得ない。しかし、洗濯機の下端と洗濯機用防水パンの内部との空間は狭く、この狭隘な空間にて、洗濯機下端と洗濯機用防水パンの周壁上端との間の狭い隙間から手を差し込んで、洗濯機用防水パンの内部全てを清掃することは、極めて困難な作業である。
またホースなどを利用し水道水などを洗濯機用防水パンの内部に流して、排水の汚れを洗い流す方法も考えられるが、これもホースの向きなどによって周壁の上を超えて水道水が溢れ、洗濯機用防水パンの周壁の外側の床面に染みや破損などのダメージを与えたり、洗濯機の下面に水道水が掛かって洗濯機の故障の原因となることが考えられるため、好適な方法とは言えない。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、清掃の際に、洗濯機用防水パンの底面上を汚すことなく、排水トラップの部材の清掃を容易に行うことができる、洗濯機用防水パンと排水トラップを提供するものである。
請求項1に記載の本発明は、開口部2aを有する底面2、該底面2の周囲から上方に向かって立設する周壁3、底面2上に設けた洗濯機Lを載置する複数の足置き台4、からなる洗濯機用防水パン1と、上記洗濯機用防水パン1の開口部2aに取り付けられると共に下水側への配管に接続される排出口9aを備えたトラップ本体9、トラップ本体9内に収納される上方が開口した有底筒状の封水椀12、下端が該封水椀12内に配置され上端が開口部2aに対して水密的に取り付けられる筒体を備えてなる防臭筒13、からなる排水トラップTと、から構成される洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
洗濯機用防水パン1の、周壁3の足置き台4の間となる部分を窪ませて凹部5を設けると共に、洗濯機用防止パンの開口部2a周辺から凹部5に至る部分までを、足置き台4下端よりも下方に窪んだ段部6に形成し、排水トラップTの封水椀12及び防臭筒13をトラップ本体9から着脱自在にして開口部2aより上方に取り出せるようにし、凹部5下端及び段部6底面から、足置き台4上端までの高さ幅は封水椀12及び防臭筒13の縦幅よりも幅広となるようにすることで、
底部の開口部2aより防臭筒13及び封水椀12を上方に取り出し、そのまま傾斜させることなく凹部5より取り出せるように構成したことを特徴とする、洗濯機用防水パン及び排水トラップである。
請求項2に記載の本発明は、上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
段部6以外の底面2から、足置き台4上端までの高さ幅H2は封水椀12及び防臭筒13の縦幅よりも幅狭となるように構成したことを特徴とする、段落0008に記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップである。
請求項3に記載の本発明は、開口部2aを有する底面2、該底面2の周囲から上方に向かって立設する周壁3、底面上に設けた洗濯機Lを載置する複数の足置き台4、からなる洗濯機用防水パン1と、上記洗濯機用防水パン1の開口部2aに取り付けられると共に下水側への配管に接続される排出口9aを備えたトラップ本体9、トラップ本体9内に収納される上方が開口した有底筒状の封水椀12、下端が該封水椀12内に配置され上端が開口部2aに対して水密的に取り付けられる筒体を備えてなる防臭筒13、からなる排水トラップTと、から構成される洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
洗濯機用防水パン1の、周壁3の足置き台4の間となる部分を窪ませて凹部5を設けると共に、排水トラップの封水椀12及び防臭筒13をトラップ本体9から着脱自在にして開口部2aより上方に取り出せるようにし、且つ封水椀12の縦幅を横幅よりも短く、また防臭筒13の縦幅を横幅よりも短くなるように構成し、更に凹部5の横幅が封水椀12及び防臭筒13の横幅より幅広で、且つ凹部5下端から、足置き台4上端までの高さ幅H1が封水椀12及び防臭筒13の縦幅より幅広となるようにすることで、
底部の開口部2aより防臭筒13及び封水椀12を上方に取り出し、そのまま傾斜させることなく凹部5より取り出せるように構成したことを特徴とする、洗濯機用防水パン及び排水トラップである。
請求項4に記載の本発明は、記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
防臭筒13と封水椀12を係合することで封水ユニット14を構成すると共に、該封水ユニット14の縦幅を横幅よりも短く構成したことを特徴とする、段落0008乃至段落0010のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップである。
請求項5に記載の本発明は、上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
封水椀12、防臭筒13、及び凹部5の各下端部分を、側面視略水平状となるように構成したことを特徴とする、段落0008乃至段落0011のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップである。
尚、ここでいう「水平状」とは施工及び各部材の取り付けが完了した状態において、側面視水平面に平行となるような形状に形成されていることを指し示す表現である。
請求項6に記載の本発明は、上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
排水トラップTに、洗濯機Lからの排水を防臭筒13内部又は封水椀12内部に誘導する洗濯機用接続管16を備えたことを特徴とする、段落0008乃至段落0012のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップである。
請求項7に記載の本発明は、上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
凹部5に着脱自在に取り付けられる壁部材8を備えたことを特徴とする、段落0008乃至段落0013のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップである。
請求項8に記載の本発明は、上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
足置き台4上端が周壁3上端よりも高い位置となるように構成したことを特徴とする、、段落0008乃至段落0014のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップである。
請求項9に記載の本発明は、上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
開口部2aの下端が、周壁3下端よりも高い位置となるように構成したことを特徴とする、段落0008乃至段落0015のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップである。
請求項1、請求項3に記載の本発明では、洗濯機用防水パンに取り付けた排水トラップに対して、排水トラップの部材の内、防臭筒と封水椀を、排水トラップを取り付けた開口部から上方に引き上げ、そのまま横倒しにすることなく周壁の外側に取り出すことができる。このように構成したため、封水椀内部の封水(排水)を、洗濯機用防水パンの内部にこぼすことがなく、洗濯機用防水パンの内部を衛生的に使用することができる。特に請求項1に記載の本発明では、開口部の周辺から凹部に連通する段部を設けたことで、段部がガイドとしての機能を果たし、防臭筒及び封水椀を取り出す作業を容易とする事ができる。
請求項2に記載した本発明の場合、開口部の周囲から凹部に連通する段部を形成した請求項1に記載の発明において、更に段部以外の底面から足置き台上端までの高さ幅を封水椀及び防臭筒の高さ幅より狭くすることで、段部以外の底面上に封水椀及び防臭筒を移動させることが困難乃至不可能になるように構成している。これにより、段部以外の底面上に封水椀内の封水(排水)がこぼれることがほぼ確実に無くなる。また段部上に万一封水をこぼしてしまった場合でも、封水は凹部に連通する段部上にのみこぼれるため、清掃が必要な箇所は、視認し易く且つ手を差し込みやすい凹部及び段部のみに限定され、清掃が極めて容易である。
請求項4に記載の本発明では、防臭筒と封水椀を係合することで封水ユニットを構成すると共に、該封水ユニットの縦幅を横幅よりも短く構成してなる。このように構成したことによって、防臭筒と封水椀を一体に取り出すことができる。この時には、防臭筒が封水椀の蓋をするような位置に配置されるため、封水椀内部の封水(排水)が上方の開口からこぼれ出ることをより確実に防止することができる。
請求項5に記載の本発明では、封水椀、防臭筒、及び凹部の各下端部分を、側面視略水平状となるように構成してなる。このため、封水椀、防臭筒を凹部から取り出す際、封水椀、防臭筒を傾斜することなく取り出すことができ、封水椀内部の封水(排水)がこぼれ出ることをより確実に防止することができる。
請求項6に記載の本発明では、洗濯機の通常の使用において、排水トラップに、洗濯機からの排水を防臭筒内部又は封水椀内部に誘導する洗濯機用接続管を備えたことによって、洗濯機からの排水を、洗濯機用防水パン内部にこぼすことなく、排水トラップ内部に確実に排出することができる。
請求項7に記載の本発明では、凹部に着脱自在に取り付けられる壁部材を備えたことによって、意匠性を向上させると共に、洗濯機や洗濯機用排水ホースの故障・破損によって洗濯機用防水パン内部に排水が生じた場合でも、排水が周壁の外側に漏出することを、壁部材を有さない場合と比較して防ぐことができる。
請求項8に記載の本発明では、足置き台上端が周壁上端よりも高い位置となるように構成したことによって、排水トラップの部材を取り出す際、少なくとも足置き台から周壁上端までの間に、周壁の外側から洗濯機用防水パン内部を視認できる空間を確保することができ、清掃作業を容易に行うことができる。
請求項9に記載の本発明では、洗濯機用防水パンを設置する床面に対して、施工の為の開口を、排水トラップについてのみ開口するだけで良くなり、施工作業が容易となる。
第一実施例の施工状態を示す、一部を切り欠きした側面図である。 第一実施例の洗濯機用防水パンのみを示す、断面形状の斜視図である。 第一実施例の洗濯機用防水パン及び排水トラップの施工状態を示す、断面形状の斜視図である。 第一実施例の洗濯機用防水パン及び排水トラップの施工状態を示す平面図である。 第一実施例の排水トラップの断面図である。 第一実施例の排水トラップの部材構成を示す断面図である。 第一実施例の排水トラップの部材構成を示す斜視図である。 第一実施例の、封水椀を取り出す状態を示す正面図である。 第二実施例の施工状態を示す、一部を切り欠きした側面図である。 第二実施例の洗濯機用防水パンのみを示す、断面形状の斜視図である。 第二実施例の洗濯機用防水パン及び排水トラップの施工状態を示す、断面形状の斜視図である。 第二実施例の洗濯機用防水パン及び排水トラップの施工状態を示す平面図である。 第二実施例の排水トラップの断面図である。 第二実施例の排水トラップの部材構成を示す断面図である。 第二実施例の排水トラップの部材構成を示す斜視図である。 第二実施例の、接続管付き封水ユニットを取り出す状態を示す正面図である。 接続管付き封水ユニットを示す正面図である。 接続管付き封水ユニットを示す断面図である。 接続管付き封水ユニットの、ツメ部の係合状態を示す断面図である。 封水ユニットを示す正面図である。
以下に、本発明の第一実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図1乃至図8に示した、本発明の第一実施例の洗濯機用防水パン及び排水トラップは、請求項1、請求項2、請求項5乃至請求項9に対応する実施例であって、以下に記載する、洗濯機用防水パン1及び排水トラップTより構成されてなり、以下に記載する洗濯機に利用される。
洗濯機用防水パン1は、平面視略正方形形状を成す、開口部2aを有する底面2と、該底面2の四隅に設けた足置き台4と、底面2の周囲から上方に向かって立設する周壁3と、から構成されてなる。尚、周壁3の一部は足置き台4と一体に構成されてなる。但し、足置き台4の上端は、隣接する周壁3の上端よりも高い位置に設けられてなり、このため足置き台4上端が周壁3上端よりも高い位置となるように構成されている、と言える。
開口部2aは底面2上に設けられた平面視円形の開口であり、その周囲には後述する排水トラップTのフランジ部材10のフランジ部10aを収納して、フランジ部10a上面が底面2上面とほぼ同じ高さ位置となるようにするための、下方に窪んだ段押し部2bを備えてなる。
周壁3は、図1乃至図3に示したように、板状の部材を断面が上方に凸となるようにして折り返した、略V字形状に構成されてなる。この内、内側の周壁3の下端は底面2に連続してなり、外側の周壁3は、底面2、特に開口部2a周辺の段押し部2bの裏面の下端に対し、後述するトラップ本体9の凸部9bの上下方向の厚み分以上の幅を有するようにして、より下方となる高さ位置まで設けられてなる。
また、洗濯機用防水パン1の、周壁3の足置き台4の間となる部分の底面2を下方に窪ませて凹部5を形成すると共に、洗濯機用防止パンの、段押し部2bを含む開口部2a周辺から凹部5に至る部分までを、足置き台4下端よりも下方に窪んだ段部6に形成してなる。
また、該凹部5の下端部分は、図1及び図8に示したように、側面視略水平状となるように構成されてなる。尚、ここでいう「水平状」とは施工及び各部材の取り付けが完了した状態において、側面視水平面に平行となるような形状に形成されていることを指し示す表現であり、単に「平坦面」を指し示すものでは無い。
更に周壁3と底面2、及び段部6について詳述すると、前述の通り周壁3は、断面が上方に凸となるようにして折り返した、略V字形状に構成されてなるが、この周壁3に対し、段部6以外の底面2は、段部6に向かって下方に下る緩やかな勾配を形成しつつ、外側の周壁3の略中間部分の高さ位置で、内側の周壁3の下端に接続される。
これに対し段部6では、段部6の底面2は、開口部2aに向かって下方に下る緩やかな勾配を形成しつつ、外側の周壁3の下端に近い高さ位置で、内側の周壁3の下端に接続される。
但し段部6の底面2上であって、開口部2a周辺に設けた段押し部2bの裏面の下端と、外側の周壁3の下端との上下方向の位置関係については、段押し部2bの裏面の下端の方が、外側の周壁3の下端よりも上方となるように構成される。またこの時の両者の高さ幅については、少なくともトラップ本体9の凸部9bの上下方向の厚み分以上の幅を設けるように構成してなる。
また、凹部5下端及び段部6の底面2から、足置き台4上端までの高さ幅は、後述する排水トラップTの封水椀12及び防臭筒13の縦幅よりも幅広となるように、且つ段部6以外の底面2から、足置き台4上端までの高さ幅H2は、封水椀12及び防臭筒13の縦幅よりも幅狭となるように、それぞれ構成してなる。
また、段部6以外の底面2と段部6の底面2との間は、ほぼ垂立する段部6側壁によって接続すると共に、段部6側壁は凹部5の側面の壁面に、段部6の側面より若干内側に向かう壁面である返り部分7を形成しつつ、連続して接続してなる。
壁部材8は、洗濯機用防水パン1の凹部5に、水密的且つ着脱自在に取り付けられる略板状の部材であって、凹部5周辺の周壁3に対し、外側の側面及び上端が周壁3と連続するようにして取り付けられる。
尚、上記壁部材8(及び固定の為のビス部材や、水密的な接続を行うパッキング)を除き、洗濯機用防水パン1は、FRP等の樹脂材料によって一体の部材として成型されてなる。
排水トラップTは、以下に記載した、トラップ本体9、フランジ部材10、封水椀12、防臭筒13、洗濯機用接続管16、目皿部材11、より構成されてなる。
トラップ本体9は、有底略円筒状にして、上方に開口を備え、側面に下水側の排水管を接続する排出口9aを備えてなる。また、上端部分内周面には雌ネジを備えると共に、上端部分から外周方向に周縁に沿って突出した凸部9bを備えてなる。
フランジ部材10は、略円筒形状にして、外側面にトラップ本体9の雌ネジと螺合する雄ネジを備えると共に、上端部分に、外周方向に周縁に沿って突出したフランジ部10aを備えてなる。上記のように構成したフランジ部材10は、施工完了時内部に排水口10bを形成する。
封水椀12は、有底筒状にして、上方上面、及び側面上方に開口を備えてなる。またこの封水椀12は、上方部分が、施工時フランジ部材10内部につり下げられるように構成される。
防臭筒13は略円筒状の部材であって、上方部分は、上に行くほど拡径するすり鉢形状を成すように構成される。また、施工完了時、上端部分は排水口10bに水密的に接続されると共に、下端部分は封水椀12内部であって、封水椀12の側面の開口の下端よりも下方に配置される。
洗濯機用接続管16は、略T字形状に分岐した管体であって、施工時にはT字を上下逆転した状態にて、垂直な管体部分は防臭筒13の筒体部分13aの内部に、水平な管体部分は防臭筒13下端と封水椀12の下壁上面との間に配置される(水平な管体部分は偏平につぶされたような形状を成す)。また、水平な管体部分の端部は、両端とも防臭筒13の筒体部分13aの外側面よりも若干外側に突出するように構成されてなる。施工時、このように構成された洗濯機用接続管16の内、中央の垂直な管体の上端は、洗濯機からの排水を排出する洗濯機用排水ホースに接続され、洗濯機からの排水を、防臭筒13の外側であって、封水椀12の内部に排出する。
目皿部材11は排水口10bに配置される部材であって、中央部分に洗濯機用接続管16を通す開口を設けると共に、周囲部分には複数の孔を設けて、洗濯機用防水パン1上に排水が生じた場合に、排水中の毛髪や大きなゴミを分離・捕集するように構成されてなる。目皿部材11には周縁から中央の開口まで開口する切り欠きが形成されてなり、目皿部材11の弾性を利用し、該切り欠きを押し広げる事で、洗濯機用接続管16と洗濯機用排水ホースとの接続を解除することなく、目皿部材11を取り出すことができる。
尚、上記各部材の内、封水椀12、防臭筒13、及び洗濯機用接続管16の下端部分は、側面視略水平状となるように構成してなる。前述のように、ここでいう「水平状」とは施工及び各部材の取り付けが完了した状態において、側面視水平面に平行となるような形状に形成されていることを指し示す表現であり、単に「平坦面」を指し示すものでは無い。また、厳密には防臭筒13の下端部分は筒形状であって「面」ではないが、これは筒形状の下端部分を連続することで形成される、仮想的な平坦面が、施工及び各部材の取り付けが完了した状態において、側面視水平面に平行となるような面であることを指し示すものである。
また、封水椀12の縦幅は封水椀12の横幅よりも短く、また防臭筒13の縦幅は封水椀12の横幅よりも短くなるように構成してなる。
また、洗濯機用防水パン1上に配置される洗濯機Lは、略箱体を成す排水機器(使用により排水を生じる機器)であって、側面に洗濯物などの投入口を有すると共に、下方に4つの脚部を有し、また洗濯機Lの使用により生じた、洗剤や汚れ成分を含んだ排水を排出するための洗濯機用排水ホース(端部となるエルボ管Eのみ図示)を備えてなる。
上記のように構成された洗濯機用防水パンと排水トラップは、以下のように施工される。尚、特に記載しないが、以下の施工の際、水密的な接続が要求される部分には、必要に応じて接着やパッキングを利用したネジ接続などにより、水密的に接続される。
まず床面Fにトラップ本体9を配置するための開口を設ける。次に、この開口を通してトラップ本体9の排出口9aを下水側配管に接続する。更に、フランジ部材10の筒体部分13aを開口部2aに挿通し、段押し部2bの上面にフランジ部材10のフランジ部10aを収納した上で、フランジ部材10の雄ネジを、トラップ本体9の雌ネジに螺合させる。これにより、フランジ部材10のフランジ部10a下面と、トラップ本体9の凸部9b上面とで、洗濯機用防水パン1の開口部2aの周縁、即ち段押し部2bの底面2を挟持するようにして、トラップ本体9とフランジ部材10が、洗濯機用防水パン1に固定される。
更に床面F上に洗濯機用防水パン1を、ビスなどを使用して固定する。
この時、本実施例では、前述のように、段押し部2bの裏面の下端と、外側の周壁3の下端との上下方向の位置関係については、段押し部2bの裏面の下端の方が、少なくともトラップ本体9の凸部9bの上下方向の厚み分以上の幅を有して上方となるように構成されてなるため、床面Fに排水トラップTを配置するために設ける開口は、トラップ本体9の凸部9bを除く側面形状にのみ合わせて開口するだけで良い物となる。
簡単に説明すると、床面Fの開口と凸部9bの周縁との間に隙間が広く設けられていたり、凸部9bの下方に床面Fが存在しない状態であると、床下空間の通気などが凸部9bの隙間から洩れ、屋内側に不要な通気を生じて居住者に不快感を与えてしまう、等の問題を生じる。これを防止するために、従来例の場合、床面Fの開口は、トラップ本体9の側面の開口に、更に凸部9bの周縁の開口に合わせて段を設ける二段形状にしなければならなかった。しかし、本第一実施例では、凸部9bが床面Fに食い込むことが無くなったため、床面Fを、トラップ本体9の側面形状にのみ合わせて開口するだけで良くなり、作業が簡易となった分、作業性を良い物とすることができる(側面に設けた排出口に対応するため、部分的に大きく切り拡げ、トラップ本体を取り付けた後に板材で余計な開口部分を塞ぐ場合があるが、図1では省略する)。
次に、フランジ部材10内部につり下げるようにして、封水椀12をトラップ本体9内部に配置すると共に、洗濯機用接続管16を内部に収納した防臭筒13の、上端のすり鉢状部分の外周部分を、フランジ部材10内面に対して水密的に接続する。
これにより、洗濯機用接続管16は、T字を上下逆転した状態にて、また、水平な管体部分の端部は、両端とも防臭筒13の筒体部分13aの外側面よりも若干外側に突出するようにして、排水トラップT内部に取り付けることができる。
この状態で、フランジ部材10の内部の開口が、排水口10bとして機能する。更に排水口10bに目皿部材11をセットし、エルボ管E等を利用し洗濯機用接続管16に洗濯機用排水ホースを接続した上で、足置き台4上に洗濯機の脚部を載置する。最後に、凹部5に壁部材8を水密的に取り付けて、洗濯機用防水パンと排水トラップ、及び洗濯機の施工が完了する。
上記のように構成された洗濯機用防水パンと排水トラップは、以下のようにして使用される。
洗濯機Lを使用し、洗濯機Lより排水が生じると、洗濯機Lからの排水は、洗濯機用排水ホースから、洗濯機用接続管16を介し、封水椀12内部に流入して溜まり、充分に溜まると封水椀12の側面に設けられた開口から溢れ出す。封水椀12から流出した排水は、トラップ本体9内部から排出口9aを介して下水側に排出される。この際、洗濯機用接続管16の水平な管体部分の端部は、両端とも防臭筒13の筒体部分13aの外側面よりも若干外側に突出するように構成されてなるため、洗濯機Lからの泡混じりの排水は、まず防臭筒13の筒体部分13aの外部にのみ排出され、防臭筒13の内部には排出されない。そして排水中の泡はその浮力により排水に対して浮き上がるから、防臭筒13の筒体部分13aの外部に排出された排水中の泡はそのまま防臭筒13外側面と封水椀12内側面の間を通過し、封水椀12側面の開口から下流側に排出され、防臭筒13内面から排水口10bに逆流することは無い。
また、洗濯機L自体や洗濯機用排水ホースの破損等により、洗濯機用防水パン1の底面2上に排水が生じると、排水は、少なくとも洗濯機用防水パン1の段部6の底面2上を通過した上で、排水口10bの目皿部材11を通過し、防臭筒13内部、封水椀12内部、封水椀12の上方の開口、トラップ本体9内部、排出口9a、の順に通過し、最終的に下水側に排出される。
尚、周壁3の凹部5には、壁部材8が水密的に取り付けられているため、洗濯機用防水パン1内部に排水が生じても、周壁3の上端にまで排水が溜まらない限り、排水が洗濯機用防水パン1内部より溢れ出る事はない。
また、上記のように構成した排水トラップTにおいて、洗濯機用接続管16又は排水口10bを介し、排水トラップT内に排水が行われると、封水椀12内部に、側面の開口の下端の高さまで排水が溜まる。これにより、排水口10b又は洗濯機用接続管16から封水椀12の側面の開口部2a下端までの流路に、排水で満たされた部分が形成される。この溜まった排水を封水と呼び、下水側から臭気や害虫類が屋内側に侵入しようとしても、この封水によってそれ以上屋内側に侵入されることを防止ることができる。このように、下水側から臭気や害虫類が屋内側に侵入することを防止する機能をトラップ機能と呼ぶ。
上記のように構成した第一実施例の洗濯機用防水パンと排水トラップにおいて、長期間の使用により、排水トラップT内部に汚れが付着して異臭を生じたり、堆積した毛髪や糸くず等の塵芥、汚れ成分などで管詰まりが生じ、排水トラップTの内部を清掃する必要が生じた場合、以下の方法にて排水トラップTの部材を取り出し、清掃することができる。
まず凹部5から壁部材8を取り外し、周壁3内部に作業者の手を挿入できる隙間空間を確保する。
次に、切り欠きを拡径して、洗濯機用接続管16又は洗濯機用排水ホースから目皿部材11を取り外し、段部6、凹部5を介して周壁3の外部に取り出す。
次に、洗濯機用接続管16と洗濯機用排水ホースとの接続を解除した上で、防臭筒13とフランジ部材10との接続を解除する。
その後、防臭筒13、洗濯機用接続管16、封水椀12をそれぞれ周壁3の外部に取り出す。
この排水トラップTの部材の取り出し作業に際して、清掃作業の作業者は、防臭筒13、封水椀12等の各部材を取り出す際、以下に記載した理由1.乃至理由3.の理由により、底部の開口部2a(本実施例の場合にはフランジ部材10内部の排水口10b)より防臭筒13、封水椀12をそれぞれ上方に取り出し、そのまま傾斜させることなく水平に移動させて、図8に示したように凹部5より取り出し作業を行う事となる。よって、段部6以外の底面2上に封水椀12内の封水(排水)がこぼれることがほぼ確実に無くなる。
理由1.本実施例においては、封水椀12の縦幅は封水椀12の横幅よりも短く、また防臭筒13の縦幅は封水椀12の横幅よりも短くなるように構成してなるため、従来例のように、封水椀12や防臭筒13(特に封水椀12)を傾斜させることにメリットは無く、傾斜させずに水平に移動させて周壁3から取り出す方が好適になるように構成してなる。
理由2.上記清掃作業において、段部6はガイドとして機能し、防臭筒13、封水椀12等の部材が横方向に傾斜するのを防ぐ効果を奏する。
理由3.封水椀12、防臭筒13、及び凹部5の各下端部分を、側面視略水平状となるように構成してなる。これにより、封水椀12、防臭筒13を凹部5から取り出す際、封水椀12、防臭筒13を傾斜することなく取り出すガイドとして機能し、防臭筒13、封水椀12等の部材が横方向に傾斜するのを防ぐ効果を奏する。
更に本実施例では、段部6以外の底面2から、足置き台4上端までの高さ幅H2を封水椀12及び防臭筒13の高さ幅より狭くすることで、段部6以外の底面2上に封水椀12及び防臭筒13を移動させることが不可能に構成している。これにより、段部6以外の底面2上に封水椀12内の封水(排水)がこぼれることが確実に無くなる。また万一封水をこぼしてしまった場合でも、封水は凹部5に連通する段部6上にのみこぼれるため、清掃が必要な箇所は、視認し易く且つ作業者が手を差し込みやすい凹部5及び段部6のみに限定され、清掃が極めて容易である。
このようにして排水トラップTから部材を取り出し、清掃を行った後、また場合によってはトラップ本体9内部の清掃や、排出口9aから下流側の配管の清掃作業/管詰まりの解消を、機材などを凹部5また排水口10bを介して作業を行い、清掃作業/管詰まりの解消を行った後、段落0021に記載の、洗濯機Lを洗濯機用防水パン1に載置する以外の作業を繰り返すことで、排水トラップTの部材の取り付け作業を完了させ、排水トラップTの清掃作業が完了する。
次に、本発明の第二実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図9乃至図20に示した、本発明の第二実施例の洗濯機用防水パン及び排水トラップは、請求項3乃至請求項9に対応する実施例であって、以下に記載する、洗濯機用防水パン1及び排水トラップTより構成されてなり、以下に記載する洗濯機Lに利用される。
洗濯機用防水パン1は、平面視略正方形形状を成す、開口部2aを有する底面2と、該底面2の四隅に設けた足置き台4と、底面2の周囲から上方に向かって立設する周壁3と、から構成されてなる。尚、周壁3の一部は足置き台4と一体に構成されてなる。但し、足置き台4の上端は、隣接する周壁3の上端よりも高い位置に設けられてなり、このため足置き台4上端が周壁3上端よりも高い位置となるように構成されている、と言える。
開口部2aは底面2上に設けられた平面視円形の開口であり、その周囲には後述する排水トラップTのフランジ部材10のフランジ部10aを収納して、フランジ部10a上面が底面2上面とほぼ同じ高さ位置となるようにするための、下方に窪んだ段押し部2bを備えてなる。
周壁3は、図9乃至図11に示したように、板状の部材を断面が上方に凸となるようにして折り返した、略V字形状に構成されてなる。この内、内側の周壁3の下端は底面2に連続してなり、外側の周壁3は、底面2、特に開口部2a周辺の段押し部2bの裏面の下端に対し、後述するトラップ本体9の凸部9bの上下方向の厚み分以上の幅を有するようにして、より下方となる高さ位置まで設けられてなる。
詳述すると、開口部2a周辺に設けた段押し部2bの裏面の下端と、外側の周壁3の下端との上下方向の位置関係については、段押し部2bの裏面の下端の方が、外側の周壁3の下端よりも上方となるように構成される。またこの時の両者の高さ幅については、少なくともトラップ本体9の凸部9bの上下方向の厚み分以上の幅を設けるように構成してなる。
また、該凹部5の下端部分は、図9、図16に示したように、側面視略水平状となるように構成されてなる。尚、ここでいう「水平状」とは施工及び各部材の取り付けが完了した状態において、側面視水平面に平行となるような形状に形成されていることを指し示す表現であり、単に「平坦面」を指し示すものでは無い。
また本実施例において、後述する排水トラップTの封水椀12及び防臭筒13を組み合わせた封水ユニット14の状態に、更にその内部に洗濯機用排水接続管を収納した状態(以下「接続管付き封水ユニット15」と記載)では、洗濯機用排水接続管が防臭筒13よりも若干上方に突出するように構成されてなる。この接続管付き封水ユニット15における、洗濯機用排水接続管の上端から封水椀12の下端までの縦幅は、凹部5下端から、足置き台4上端までの高さ幅H1よりも幅狭となるように構成されてなる。
壁部材8は、洗濯機用防水パン1の凹部5に、水密的且つ着脱自在に取り付けられる略板状の部材であって、凹部5周辺の周壁3に対し、外側の側面及び上端が周壁3と連続するようにして取り付けられる。
尚、上記壁部材8(及び固定の為のビス部材や、水密的な接続を行うパッキング)を除き、洗濯機用防水パン1は、FRP等の樹脂材料によって一体の部材として成型されてなる。
排水トラップTは、以下に記載した、トラップ本体9、フランジ部材10、封水椀12、防臭筒13、洗濯機用接続管16、目皿部材11、より構成されてなる。
トラップ本体9は、有底略円筒状にして、上方に開口を備え、側面に下水側の排水管を接続する排出口9aを備えてなる。また、上端部分内周面には雌ネジを備えると共に、上端部分から外周方向に周縁に沿って突出した凸部9bを備えてなる。
フランジ部材10は、略円筒形状にして、外側面にトラップ本体9の雌ネジと螺合する雄ネジを備えると共に、上端部分に、外周方向に周縁に沿って突出したフランジ部10aを備えてなる。上記のように構成したフランジ部材10は、施工完了時内部に排水口10bを形成する。
封水椀12は、有底筒状にして、上方上面、及び側面上方に開口を備えてなる。またこの封水椀12は、上方部分が、施工時フランジ部材10内部につり下げられるように構成される。
防臭筒13は略円筒状の部材であって、上方部分は、上に行くほど拡径するすり鉢形状を成すすように構成される。また、施工完了時、上端部分は排水口10bに水密的に接続されると共に、下端部分は封水椀12内部であって、封水椀12の側面の開口の下端よりも下方に配置される。
更に本実施例においては、すり鉢形状部分の下面に、封水椀12の側面の開口と係合するツメ部13bを備えてなる。このツメ部13bは封水椀12に対し若干の遊びを有した状態で係合するものであって、施工完了時、封水椀12はフランジ部材10内部につり下げられ、防臭筒13のツメ部13bに対しては浮いた状態に配置される。但し、清掃時等防臭筒13とフランジ部材10との水密的な接続を解除された際、防臭筒13を上方に引き上げると、そのままツメ部13bにて係合された封水椀12を引き上げることができる。
洗濯機用接続管16は、略T字形状に分岐した管体であって、施工時にはT字を上下逆転した状態にて、垂直な管体部分は防臭筒13の筒体部分13aの内部に、水平な管体部分は防臭筒13下端と封水椀12の下壁上面との間に配置される(水平な管体部分は偏平につぶされたような形状を成す)。また、水平な管体部分の端部は、両端とも防臭筒13の筒体部分13aの外側面よりも若干外側に突出するように構成されてなる。施工時、このように構成された洗濯機用接続管16の内、中央の垂直な管体の上端は、洗濯機Lからの排水を排出する洗濯機用排水ホースに接続され、洗濯機Lからの排水を、防臭筒13の外側であって、封水椀12の内部に排出する。尚、施工完了時、洗濯機用接続管16の内、中央の垂直な管体、及び封水椀12、防臭筒13は、同心円状に配置される。
目皿部材11は排水口10bに配置される部材であって、中央部分に洗濯機用接続管16を通す開口を設けると共に、周囲部分には複数の孔を設けて、洗濯機用防水パン1上に排水が生じた場合に、排水中の毛髪や大きなゴミを分離・捕集するように構成されてなる。目皿部材11には周縁から中央の開口まで開口する切り欠きが形成されてなり、目皿部材11の弾性を利用し、該切り欠きを押し広げる事で、洗濯機用接続管16と洗濯機用排水ホースとの接続を解除することなく、目皿部材11を取り出すことができる。
尚、上記各部材の内、封水椀12、防臭筒13、及び洗濯機用接続管16の下端部分は、側面視略水平状となるように構成してなる。前述のように、ここでいう「水平状」とは施工及び各部材の取り付けが完了した状態において、側面視水平面に平行となるような形状に形成されていることを指し示す表現であり、単に「平坦面」を指し示すものでは無い。また、厳密には防臭筒13の下端部分は筒形状であって「面」ではないが、これは筒形状の下端部分を連続することで形成される、仮想的な平坦面が、施工及び各部材の取り付けが完了した状態において、側面視水平面に平行となるような面であることを指し示すものである。
また、封水椀12の縦幅は封水椀12の横幅よりも短く、また防臭筒13の縦幅は封水椀12の横幅よりも短くなるように構成してなる。
更に本実施例では、このように、防臭筒13と封水椀12をツメ部13bにて係合することで、図20に示したような、防臭筒13と封水椀12とで封水ユニット14を構成する。この封水ユニット14の状態では、防臭筒13が封水椀12の蓋をするような位置に配置されるため、封水椀12内部の封水(排水)がこぼれ出ることをより確実に防止することができる。
また、この封水ユニット14の状態においても、封水ユニット14の縦幅は、封水ユニット14の横幅よりも短くなるように構成されてなる。
更に、接続管付き封水ユニット15の状態では、洗濯機用排水接続管が防臭筒13よりも若干上方に突出するように構成されてなる。この封水ユニット14に洗濯機用排水接続管を組み合わせた状態における、洗濯機用排水接続管の上端から封水椀12の下端までの縦幅は、凹部5下端から、足置き台4上端までの高さ幅H1よりも幅狭となるように構成してなる。
また、前述のように防臭筒13と封水椀12の内部には洗濯機用接続管16が収納されてなり、洗濯機用接続管16の水平な管体部分の端部が、両端とも防臭筒13の筒体部分13aの外側面よりも若干外側に突出するように構成されている。このため、洗濯機用接続管16の中央の垂直な管体を摘むようにし、そのまま上方に引き上げると、洗濯機用接続管16の水平な管体部分の両端に防臭筒13が載架した状態となり(水平な管体部分は偏平につぶされたような形状を成すため、上面が平坦であることも、洗濯機用接続管16の水平な管体部分の両端に防臭筒13が安定した状態で載架するために有効に作用する)、且つツメ部13b材により防臭筒13と封水椀12が係合した状態であることから、接続管付き封水ユニット15を水平状体を維持したまま容易に引き上げることができる。
また、洗濯機用防水パン1上に配置される洗濯機Lは、略箱体を成す排水機器(使用により排水を生じる機器)であって、側面に洗濯物などの投入口を有すると共に、下方に4つの脚部を有し、また洗濯機Lの使用により生じた、洗剤や汚れ成分を含んだ排水を排出するための洗濯機用排水ホース(端部となるエルボ管Eのみ図示)を備えてなる。
上記のように構成された洗濯機用防水パンと排水トラップは、以下のように施工される。尚、特に記載しないが、以下の施工の際、水密的な接続が要求される部分には、必要に応じて接着やパッキングを利用したネジ接続などにより、水密的に接続される。
まず床面Fにトラップ本体9を配置するための開口を設ける。次に、この開口を通してトラップ本体9の排出口9aを下水側配管に接続する。更に、フランジ部材10の筒体部分13aを開口部2aに挿通し、段押し部2bの上面にフランジ部材10のフランジ部10aを収納した上で、フランジ部材10の雄ネジを、トラップ本体9の雌ネジに螺合させる。これにより、フランジ部材10のフランジ部10a下面と、トラップ本体9の凸部9b上面とで、洗濯機用防水パン1の開口部2aの周縁、即ち段押し部2bの底面2を挟持するようにして、トラップ本体9とフランジ部材10が、洗濯機用防水パン1に固定される。
更に床面F上に洗濯機用防水パン1を、ビスなどを使用して固定する。
この時、本実施例では、前述のように、段押し部2bの裏面の下端と、外側の周壁3の下端との上下方向の位置関係については、段押し部2bの裏面の下端の方が、少なくともトラップ本体9の凸部9bの上下方向の厚み分以上の幅を有して上方となるように構成されてなるため、床面Fに排水トラップTを配置するために設ける開口は、トラップ本体9の側面形状にのみ合わせて開口するだけで良い物となる。
簡単に説明すると、床面Fの開口と凸部9bの周縁との間に隙間が広く設けられていたり、凸部9bの下方に床面Fが存在しない状態であると、床下空間の通気などが凸部9bの隙間から洩れ、屋内側に不要な通気を生じて居住者に不快感を与えてしまう、等の問題を生じる。これを防止するために、従来例の場合、床面Fの開口は、トラップ本体9の側面に、更に凸部9bの周縁の開口に合わせて段を設ける二段形状にしなければならなかった。しかし、本第二実施例では、凸部9bが床面Fに食い込むことが無くなったため、床面Fを、トラップ本体9の凸部9bを除く側面形状にのみ合わせて開口するだけで良くなり、作業が簡易となった分、作業性を良い物とすることができる(側面に設けた排出口に対応するため、部分的に大きく切り拡げ、トラップ本体を取り付けた後に板材で余計な開口部分を塞ぐ場合があるが、図9では省略する)。
次に、防臭筒13と封水椀12の内部に洗濯機用接続管16を収納した状態で、防臭筒13と封水椀12をツメ部13bにて係合させたことで構成した、接続管付き封水ユニット15を、フランジ部材10の開口部2aから挿通する。この後、封水椀12をフランジ部材10内部につり下げるようにして、トラップ本体9内部に配置すると共に、洗濯機用接続管16を内部に収納した防臭筒13の、上端のすり鉢状部分の外周部分を、フランジ部材10内面に対して水密的に接続する。
これにより、洗濯機用接続管16は、T字を上下逆転した状態にて、また、水平な管体部分の端部は、両端とも防臭筒13の筒体部分13aの外側面よりも若干外側に突出するようにして、排水トラップT内部に取り付けることができる。
この状態で、フランジ部材10の内部の開口が、排水口10bとして機能する。更に排水口10bに目皿部材11をセットし、エルボ管E等を利用し洗濯機用接続管16に洗濯機用排水ホースを接続した上で、足置き台4上に洗濯機Lの脚部を載置する。最後に、凹部5に壁部材8を水密的に取り付けて、洗濯機用防水パンと排水トラップ、及び洗濯機の施工が完了する。
上記のように構成された洗濯機用防水パンと排水トラップは、以下のようにして使用される。
洗濯機Lを使用し、洗濯機Lより排水が生じると、洗濯機Lからの排水は、洗濯機用排水ホースから、洗濯機用接続管16を介し、封水椀12内部に流入して溜まり、充分に溜まると封水椀12の側面に設けられた開口から溢れ出す。封水椀12から流出した排水は、トラップ本体9内部から排出口9aを介して下水側に排出される。この際、洗濯機用接続管16の水平な管体部分の端部は、両端とも防臭筒13の筒体部分13aの外側面よりも若干外側に突出するように構成されてなるため、洗濯機Lからの泡混じりの排水は、まず防臭筒13の筒体部分13aの外部にのみ排出され、防臭筒13の内部には排出されない。そして排水中の泡はその浮力により排水に対して浮き上がるから、防臭筒13の筒体部分13aの外部に排出された排水中の泡はそのまま防臭筒13外側面と封水椀12内側面の間を通過し、封水椀12側面の開口から下流側に排出され、防臭筒13内面から排水口10bに逆流することは無い。
また、洗濯機L自体や洗濯機用排水ホースの破損等により、洗濯機用防水パン1の底面2上に排水が生じると、排水は、洗濯機用防水パン1の底面2上を通過した上で、排水口10bの目皿部材11を通過し、防臭筒13内部、封水椀12内部、封水椀12の上方の開口、トラップ本体9内部、排出口9a、の順に通過し、最終的に下水側に排出される。
尚、周壁3の凹部5には、壁部材8が水密的に取り付けられているため、洗濯機用防水パン1内部に排水が生じても、周壁3の上端にまで排水が溜まらない限り、排水が洗濯機用防水パン1内部より溢れ出る事はない。
また、上記のように構成した排水トラップTにおいて、洗濯機用接続管16又は排水口10bを介し、排水トラップT内に排水が行われると、封水椀12内部に、側面の開口の下端の高さまで排水が溜まる。これにより、排水口10b又は洗濯機用接続管16から封水椀12の側面の開口部2a下端までの流路に、排水で満たされた部分が形成される。この溜まった排水を封水と呼び、下水側から臭気や害虫類が屋内側に侵入しようとしても、この封水によってそれ以上屋内側に侵入されることを防止ることができる。このように、下水側から臭気や害虫類が屋内側に侵入することを防止する機能をトラップ機能と呼ぶ。
上記のように構成した第二実施例の洗濯機用防水パンと排水トラップにおいて、長期間の使用により、排水トラップT内部に汚れが付着して異臭を生じたり、堆積した毛髪や糸くず等の塵芥、汚れ成分などで管詰まりが生じ、排水トラップTの内部を清掃する必要が生じた場合、以下の方法にて排水トラップTの部材を取り出し、清掃することができる。
まず凹部5から壁部材8を取り外し、周壁3内部に作業者の手を挿入できる隙間空間を確保する。
次に、切り欠きを拡径して、洗濯機用接続管16又は洗濯機用排水ホースから目皿部材11を取り外し、段部6、凹部5を介して周壁3の外部に取り出す。
次に、洗濯機用接続管16と洗濯機用排水ホースとの接続を解除した上で、防臭筒13とフランジ部材10との接続を解除する。
その後、接続管付き封水ユニット15を周壁3の外部に取り出す。
この排水トラップTの部材の取り出し作業に際して、清掃作業の作業者は、接続管付き封水ユニット15を取り出す際、以下に記載した理由4.乃至理由6.の理由により、底部の開口部2a(本実施例の場合にはフランジ部材10内部の排水口10b)より接続管付き封水ユニット15を上方に取り出し、図16に示したように、そのまま傾斜させることなく水平に移動させて、凹部5より取り出し作業を行う事となる。よって、底面2上に封水椀12内の封水(排水)がこぼれることがほぼ確実に無くなる。
理由4.本実施例においては、封水椀12の縦幅は封水椀12の横幅よりも短く、また防臭筒13の縦幅は封水椀12の横幅よりも短く、また封水ユニット14においても排水ユニットの縦幅は排水ユニットの横幅より短く構成してなる(接続管付き封水ユニット15の状態においては、縦幅と横幅はほぼ同一で、若干縦幅の方が短い)。
このため、従来例のように、封水椀12や防臭筒13(特に封水椀12)を傾斜させることにメリットは無く、傾斜させずに水平に移動させて周壁3から取り出す方が好適になるように構成してなる。
理由5.封水椀12、防臭筒13、及び凹部5の各下端部分、特に接続管付き封水ユニット15において下端となる封水椀12の下端部分を、側面視略水平状となるように構成してなる。これにより、接続管付き封水ユニット15を凹部5から取り出す際、接続管付き封水ユニット15を傾斜することなく取り出すガイドとして機能し、接続管付き封水ユニット15を構成する防臭筒13、封水椀12等の部材が横方向に傾斜するのを防ぐ効果を奏する。
理由6.接続管付き封水ユニット15において、洗濯機用接続管16の中央の垂直な管体を摘むようにし、そのまま上方に引き上げると、洗濯機用接続管16の水平な管体部分の両端に防臭筒13が載架した状態となり、且つツメ部13b材により防臭筒13と封水椀12が係合した状態であることから、接続管付き封水ユニット15の各部材を水平状体を維持したまま容易に引き上げることができる。この時、防臭筒13、封水椀12、及び洗濯機用接続管16の接続はいずれも固定的なものではなく、単に載架・遊びを有しての係合程度のものでしかないため、洗濯機用接続管16の中央の垂直な管体を摘んで傾斜させようとしても封水椀12の封水が錘のように作用して作業者の思うように傾斜させることができない。
結果、清掃作業者は、封水ユニット14を移動させる際は、封水ユニット14を傾斜させることなく、洗濯機用接続管16の中央の垂直な管体を摘んで、水平状態を維持したまま、移動させる事となる。
このようにして排水トラップTから部材を取り出し、清掃を行った後、また場合によってはトラップ本体9内部の清掃や、排出口9aから下流側の配管の清掃作業/管詰まりの解消を、機材などを凹部5また排水口10bを介して作業を行い、清掃作業/管詰まりの解消を行った後、段落0028に記載の、洗濯機Lを洗濯機用防水パン1に載置する以外の作業を繰り返すことで、排水トラップTの部材の取り付け作業を完了させ、排水トラップTの清掃作業が完了する。
本発明の実施例は以上のようであるが、本発明は上記実施例に限定される物ではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば上記第二実施例においては、段部6を有さない洗濯機用防水パン1に、封水椀12と防臭筒13とが係合することで封水ユニット14となる排水トラップTを採用してなるが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、段部6を有さない洗濯機用防水パン1に、封水椀12と防臭筒13とが係合しない排水トラップTを採用しても良い。この場合でも理由1.、理由2.(又は理由4.及び理由5.)により、この排水トラップTの部材の取り出し作業に際して、清掃作業の作業者は、接続管付き封水ユニット15を取り出す際、底部の開口部2aより防臭筒13、封水椀12等の排水トラップTの部材を上方に取り出し、そのまま傾斜させることなく水平に移動させて、凹部5より取り出し作業を行う事となる。よって、底面2上に封水椀12内の封水(排水)がこぼれることがほぼ確実に無くなる。
1 洗濯機用防水パン
2 底面
2a 開口部
2b 段押し部
3 周壁
4 足置き台
5 凹部
6 段部
7 返り部分
8 壁部材
9 トラップ本体
9a 排出口
9b 凸部
10 フランジ部材
10a フランジ部
10b 排水口
11 目皿部材
12 封水椀
13 防臭筒
13a 筒体部分
13b ツメ部
14 封水ユニット
15 接続管付き封水ユニット
16 洗濯機用接続管
E エルボ管
F 床面
L 洗濯機
T 排水トラップ
H1 凹部下端から足置き台上端迄の高さ幅
H2 段部以外の底面から足置き台上端までの高さ幅
H14 封水ユニットの縦幅
H15 接続管付き封水ユニットの縦幅
W14 封水ユニットの横幅
W15 接続管付き封水ユニットの横幅

Claims (9)

  1. 開口部2aを有する底面2、
    該底面2の周囲から上方に向かって立設する周壁3、
    底面2上に設けた洗濯機Lを載置する複数の足置き台4、からなる洗濯機用防水パン1と、
    上記洗濯機用防水パン1の開口部2aに取り付けられると共に下水側への配管に接続される排出口9aを備えたトラップ本体9、
    トラップ本体9内に収納される上方が開口した有底筒状の封水椀12、
    下端が該封水椀12内に配置され上端が開口部2aに対して水密的に取り付けられる筒体を備えてなる防臭筒13、からなる排水トラップTと、
    から構成される洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
    洗濯機用防水パン1の、周壁3の足置き台4の間となる部分を窪ませて凹部5を設けると共に、
    洗濯機用防パンの開口部2a周辺から凹部5に至る部分までを、足置き台4下端よりも下方に窪んだ段部6に形成し、
    排水トラップTの封水椀12及び防臭筒13をトラップ本体9から着脱自在にして開口部2aより上方に取り出せるようにし、
    凹部5下端及び段部6底面から、足置き台4上端までの高さ幅は封水椀12及び防臭筒13の縦幅よりも幅広となるようにすることで、
    底部の開口部2aより防臭筒13及び封水椀12を上方に取り出し、そのまま傾斜させることなく凹部5より取り出せるように構成したことを特徴とする、洗濯機用防水パン及び排水トラップ。
  2. 上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
    段部6以外の底面2から、足置き台4上端までの高さ幅H2は封水椀12及び防臭筒13の縦幅よりも幅狭となるように構成したことを特徴とする、請求項1に記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップ。
  3. 開口部2aを有する底面2、
    該底面2の周囲から上方に向かって立設する周壁3、
    底面上に設けた洗濯機Lを載置する複数の足置き台4、からなる洗濯機用防水パン1と、
    上記洗濯機用防水パン1の開口部2aに取り付けられると共に下水側への配管に接続される排出口9aを備えたトラップ本体9、
    トラップ本体9内に収納される上方が開口した有底筒状の封水椀12、
    下端が該封水椀12内に配置され上端が開口部2aに対して水密的に取り付けられる筒体を備えてなる防臭筒13、からなる排水トラップTと、
    から構成される洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
    洗濯機用防水パン1の、周壁3の足置き台4の間となる部分を窪ませて凹部5を設けると共に、
    排水トラップの封水椀12及び防臭筒13をトラップ本体9から着脱自在にして開口部2aより上方に取り出せるようにし、
    且つ封水椀12の縦幅を横幅よりも短く、また防臭筒13の縦幅を横幅よりも短くなるように構成し、
    更に凹部5の横幅が封水椀12及び防臭筒13の横幅より幅広で、且つ凹部5下端から、足置き台4上端までの高さ幅H1が封水椀12及び防臭筒13の縦幅より幅広となるようにすることで、
    底部の開口部2aより防臭筒13及び封水椀12を上方に取り出し、そのまま傾斜させることなく凹部5より取り出せるように構成したことを特徴とする、洗濯機用防水パン及び排水トラップ。
  4. 上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
    防臭筒13と封水椀12を係合することで封水ユニット14を構成すると共に、
    該封水ユニット14の縦幅を横幅よりも短く構成したことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップ。
  5. 上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
    封水椀12、防臭筒13、及び凹部5の各下端部分を、側面視略水平状となるように構成したことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップ。
  6. 上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
    排水トラップTに、洗濯機Lからの排水を防臭筒13内部又は封水椀12内部に誘導する洗濯機用接続管16を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップ。
  7. 上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
    凹部5に着脱自在に取り付けられる壁部材8を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップ。
  8. 上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
    足置き台4上端が周壁3上端よりも高い位置となるように構成したことを特徴とする、請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップ。
  9. 上記洗濯機用防水パン及び排水トラップにおいて、
    開口部2aの下端が、周壁3下端よりも高い位置となるように構成したことを特徴とする、請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載の洗濯機用防水パン及び排水トラップ。
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