JP2019044522A - トラップ - Google Patents

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【課題】逆止弁に不具合が生じた場合においても、排水方向下流側からの臭気が排出されることを抑制できるトラップを提供する。【解決手段】トラップ16は、封水が貯留される封水容器32、封水容器32の開口部32Aを閉塞する蓋体34、蓋体34を貫通し、第1の排水を流入させて封水容器32に排出する第一流路18、蓋体34を貫通し、第2の排水を流入させて封水容器32に排出し、排水方向下流側の端部が封水容器32の側部の排出口36よりも下側に配置される第二流路20と、封水Wの液面よりも上方に位置するように第二流路20に設けられた逆止弁38、封水容器32排出口36から流出した排水を排水方向下流側に排出する排出部62有する。【選択図】図1

Description

本発明は、排水用のトラップに関するものである。
住宅等の建物には、水廻り器具からの排水を行う排水構造にトラップが設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の排水トラップ1は、洗濯機の排水が逆流し、防水パンに溢れないように、逆止機構を備えている。
特開2016−37767号公報
しかしながら、上記文献1の図6に示すような逆止機構としてのゴム等からなる弁体19を備えている従来の排水トラップ1において、サイホン排水管を接続した場合、サイホン力(負圧)が作用することで弁体19が開いて弁体19から空気が流入してしまう。
全自動の洗濯機では、洗濯、すすぎ、脱水(なお、すすぎ、脱水は、各々複数回行う場合もある)が行われ、その度に排水が行われる。即ち、排水の度にサイホン力が発生するので、サイホン排水管を接続した場合には、弁体19が頻繁に開くことになる。
本来、弁体19は、防水パン200の上に水が流れてしまった場合に防水パン200の上に水が溜まらないように、防水パン200の上に流れてしまった水を排出するために設けられており、排水方向下流側から昇って来る臭気を阻止したり、洗濯機の排水が逆流して防水パン200の上に溢れないようにするために逆止構造を有している。
しかしながら、弁体19の開閉が頻繁に起きると弁体19の劣化が早まり、弁体19が開いた状態から閉止した状態に戻らなくなる虞がある。かかる場合には、下流からの臭気が開いた弁体19を通じて防水パン200の設置されている部屋に排出されることとなる。
なお、防水パン200の上に流れた水を排水する第2防臭筒15が逆止構造を備えていない場合(即ち、第1防臭筒14と同じ構造。図示せず。)、サイホン力によって封水が吸引されて、封水の液面が第2防臭筒15の下端の位置あたりまで低下し、封水が破封する場合がある。
また、上記文献1の図6のように、第2防臭筒15が無く、封水に触れないように配置された弁体19がある場合においては、サイホン力が発生しても弁体19から空気が流入するだけで、封水の破封は生じない。
さらに、第2防臭筒15が無く、下端側が封水中に浸かっている弁体19がある場合においては(図示せず)、サイホン力によって封水が吸引されて、封水の液面が弁体19の下端あたりまで低下し、封水が破封する場合がある(弁体19の下端が封水の液面から離れると、弁体19から空気が流入して封水は吸引されなくなる。)。
本発明は、逆止弁に不具合が生じた場合においても、排水方向下流側からの臭気が排出されることを抑制できるトラップを提供することが目的である。
請求項1に記載のトラップは、封水が貯留され、上部に開口部を有し、前記開口部よりも下側で、かつ前記封水よりも上側に排出口を有する貯留部と、前記開口部を閉塞する閉塞部材と、前記閉塞部材を貫通し、第1の排水を流入させて前記貯留部に排出し、排水方向下流側の端部が前記排出口よりも下側に配置される第一流路と、前記閉塞部材を貫通し、第2の排水を流入させて前記貯留部に排出し、排水方向下流側の端部が前記排出口よりも下側に配置されるトラップ形成部と、前記封水の液面よりも上方に位置するように前記トラップ形成部に設けられ、排水方向下流側へのみ排水の通過を許容する逆止弁と、前記貯留部の前記排出口から流出した排水を排水方向下流側に排出する排出部と、を有する。
請求項1に記載のトラップは、例えば、第一流路の排水方向上流側に水廻り機器を接続し、トラップ形成部の排水方向上流側を大気に開放された状態で使用する場合がある。第一流路、及びトラップ形成部に排水が流入すると、該排水は貯留部に流入し、貯留部の排出口、及び排出部を介して排出される。貯留部に溜まった排水は封水となり、封水の液面の高さは、排出口の下端の位置と一致する。そして、排出部の下流側から昇ってくる臭気は、封水、及び逆止弁で遮断することができる。
ところで、トラップの排水方向下流側の排水系の構成によっては、排出部の下流側が負圧になる場合がある。例えば、トラップ形成部の排水方向下端側が封水に漬かっていない構造のトラップでは、逆止弁の排水方向下流側の端部が、排水方向下流側の排水系と空間部分を介して連通することになるため、該排水系に負圧が生じている間は常に逆止弁が開いて空気が排水方向下流側に流れることになる。また、負圧が生じる毎に逆止弁が頻繁に開くことになるため、逆止弁が劣化し易くなる。そして、逆止弁が劣化すると、負圧が生じていない場合に逆止弁が閉まらなくなるという不具合が生ずる場合がある。
逆止弁が閉まらなくなると、排水方向下流側の臭気が、空間部分を介してトラップの設置されている室内へ排出される問題が生じる。
一方、請求項1のトラップでは、逆止弁を設けたトラップ形成部の排水方向下端側が封水に漬かっているので、仮に逆止弁に不具合が生じた場合において、トラップ形成部の内部に存在する封水によって、排水方向下流側から昇ってくる臭気を遮断することができ、該臭気がトラップの設置されている室内へ排出されることを抑制できる。また、逆止弁が封水の液面の上方に配置されているので、外部より流入した排水は逆止弁を介して貯留部に排出され、逆止弁に排水が溜まることが無い。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のトラップにおいて、前記排出部には、外部から前記排出部の内部方向へのみ空気の通過を許容して、前記排出部の内部の圧力低下を調整する通気手段が接続されている。
請求項2に記載のトラップでは、排出部に、外部から排出部の内部方向へのみ空気の通過を許容して、排出部の内部の圧力低下を調整する通気手段が接続されているため、排出部の下流側が負圧になった場合には、通気弁を介して外部の空気を排出部の内部に流入させて負圧の上昇を抑制、または負圧の発生を抑制することができる。
これにより、逆止弁からの空気の吸い込みが抑制され、逆止弁の作動が抑制されるので、逆止弁の耐久性を向上させることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のトラップにおいて、前記通気手段は、通気弁と前記通気弁と前記排出部とを連結する通気配管とを備え、前記通気弁は、前記第一流路、及び前記トラップ形成部に接続される水廻り器具の満水時の水面よりも上方の壁面、または壁面に設けた点検口の内部に設けられており、前記通気配管は、前記第一流路、または前記トラップ形成部に接続される水廻り器具に水を供給する水供給配管と並列して設けられている。
請求項3に記載のトラップでは、通気弁が水廻り器具の満水時の水面よりも上方に配置されているので、仮に、排水が通気弁に接続される通気配管に流入したとしても、水廻り器具の満水時の水面よりも上方に上昇することはなく、通気弁から排水が溢れることは無い。また、通気弁に接続される通気配管を、水廻り器具に水を供給する水供給配管と並列させることで、該通気配管と該水供給配管とを別々の箇所に離して設置する場合に比較して施工を簡便化することができる。さらに、通気弁は、壁面、または壁面に設けた点検口の内部に設けられているため、例えば、住宅においては通気弁が生活スペースに対して邪魔になることがなく、メンテナンスも容易になる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のトラップにおいて、前記トラップ形成部に対して着脱可能とされ、前記逆止弁を取り付ける逆止弁取付部材を備え、前記逆止弁取付部材には、前記逆止弁の上方へ離間した位置に前記逆止弁の開口部分を覆う覆い部材が取り付けられており、前記覆い部材には、把持部が取り付けられている。
請求項4に記載のトラップでは、逆止弁取付部材に、逆止弁の上方へ離間した位置に逆止弁の開口部分を覆う覆い部材が取り付けられているため、埃等が逆止弁に溜まり難くなる。また、逆止弁は、逆止弁取付部材に取り付けられており、逆止弁取付部材はトラップ形成部に対して着脱可能とされているため、トラップ形成部に対して逆止弁を簡便に取り付け取り外しができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のトラップにおいて、前記逆止弁は、前記排水の排水方向に突出する内部空間を備える弁本体部を有し、前記弁本体部に設けられる弁部は、前記弁本体部の突出方向に沿って延在し、開口時、前記弁本体部を3方向以上に切り離して開口するスリット状に形成されている。
請求項5に記載のトラップで用いられる逆止弁は、開口時に、弁部が3方向以上に切り離されて開口するので、2方向に切り離されて開口した場合に比較して、弁部が開口し易く、排水をスムーズに流すことができる。また、本発明では、逆止弁から空気を吸引することが抑制されているが、仮に、空気を吸引した場合にも、振動し難く、弁部の振動に伴う音の発生を抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のトラップにおいて、前記排出部には、サイホン排水管が接続されており、前記排出部は、排水方向下流側に向けて徐々に縮径している。
請求項6に記載のトラップでは、前記排出部が排水方向下流側に向けて徐々に縮径しているので、徐々に縮径していない場合に比較して、排水をスムーズに流すことができる。これにより、排水方向下流側にサイホン排水管を接続した場合、サイホンを効き易くすることができる。
本発明のトラップによれば、逆止弁に不具合が生じた場合においても、排水方向下流側からの臭気が排出されることを抑制できる、という優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係るトラップを示す断面図である。 逆止弁、及び逆止弁取付部材の断面図である。 (A)は閉止状態を示す逆止弁の斜視図であり、(B)開口した状態を示す逆止弁の斜視図である。 逆止弁の断面図である。 壁の裏側からみた排水構造の一部を示す正面図である。
図1乃至図5にしたがって、本発明の一例としてのトラップ16を備えた排水構造10を説明する。
図1には、本実施形態の排水構造10が適用された建物の一部が断面図にて示されている。床12の上には、洗濯機13(図1では図示省略)を載置する防水パン14が設置されており、防水パン14の排水口にトラップ16が取り付けられている。
トラップ16は、排水を流す円筒状の第一流路18及び円筒状のトラップ形成部の一例としての第二流路20を備え、第一流路18を主たる排水流路とするトラップであって、第一流路18の排水方向上流側の端部には、継手22を介して洗濯機13の排水ホース24が接続されている。なお、継手22の排水方向下流側の端部が、第一流路18の排水方向上流側に挿入されている。
トラップ16は、一例として、防水パン14の排水口に連通している排水流路26からの臭気が、防水パン14の排水口を介して、洗濯機13が置かれている室内に流入するのを防止する役目を有している。
本実施形態の排水流路26は、サイホン力による吸引力を発生させる流路の一部を形成しており、サイホン力に基づくサイホン作用を排水動力として、排水流路26を形成する排水管内に発生する高速の流れにより、排水元(例えば、洗濯機等の各種水廻り機器)からの排水が行われる。
このようなサイホン力を用いて排水を行うサイホン排水システムによれば、排水流路26を形成する排水管の内部が満水状態に充填される満流排水となり、排水管内に発生する高速の流れにより管内に固形物が付着するのを防止することができる。また、排水流路26に小口径管を使用することが可能になり、床下を無勾配で配置することができるため、床下の空間高さを低くすることが可能になると共に、排水元から排水立て管までの延長距離を長くすることができ、居室レイアウトの自由度を上げることが可能となる。
なお、サイホン排水システムにおいて、床下にて無勾配で配置されている部分を横引き管と呼び、トラップ16から排出された排水が、サイホン排水システムの横引き管の排水方向上流側の端部(排水流路26の端部)に流入するように構成されている。
本実施形態のトラップ16は、防水パン14の排水口に装着される環状の取付部材28、防水パン14の下方に配置されて取付部材28に取り付けられるトラップ外装カバー30、トラップ外装カバー30の内部に配置され、かつ取付部材28に取り付けられて封水Wを溜め置くカップ状とされた貯留部の一例としての封水容器32、封水容器32の上部の開口部を塞ぐと共に、取付部材28に装着される閉塞部材の一例としての円板状の蓋体34とを有している。
蓋体34には、鉛直方向に沿って配置された第一流路18の上端部、及び鉛直方向に沿って配置された第二流路20の上端部が取り付けられている。第一流路18の下端部、及び第二流路20の下端部は、封水容器32の底部付近に配置され、封水容器32に溜め置いた封水(排水)Wの中にある。
封水容器32の側部の上端近傍には、余剰の封水Wが溢れ出る排出口36が開けられている。通常時は、排出口36の下端の高さ位置と、封水Wの液面の高さ位置とが一致している。
第二流路20には、上部の開口部分にゴム等の弾性材料からなる逆止弁38が取り付けられている。図3、及び図4に示すように、本実施形態の逆止弁38は、流入流体(排水、空気)に対し開口して流出させ、流出方向とは逆方向からの逆流流体に対しては閉口して流入を阻止する弁部40を備えている。逆止弁38は、流入流体の流出方向に突出する内部空間を備える略半球状の弁本体部42を有しており、弁部40は、弁本体部42の突出方向に沿って延在し、開口時、弁本体部42を3方向以上に切り離して開口するスリット状に形成されている。
本実施形態の逆止弁38は、第二流路20の上流側(即ち、防水パン14の上面)から下流側の封水容器32側へと向かう排水の順方向の流れの通過は許容し、下流側から上流側へと向かう逆方向の排水の流れの通過は許容しない、逆流防止弁である。本実施形態の弁本体部42は、外表面が半球状に形成されており、弁部40は、半球状外表面に沿う曲線状に延在している。
弁本体部42は、開口部に沿って肉厚に形成されている取付部44を有すると共に、中央部分に半球状外表面46を有している。図4に示すように、取付部44の内周面には、環状溝44Aが形成されている。
なお、半球状外表面46には、頂部側から見て60°間隔に、半球状外表面46に沿う曲線状に延在するリブ48が突設されており、このリブ48に弁部40がスリット状に形成されている。
弁本体部42が略半球状に形成されていることで、例えば、排水が逆流した場合には、弁部40の閉鎖を強める方向に力が作用して逆止効果を高めることができ、排水が流出方向の場合には、弁部40が開き易くなるという効果がある。
上記構成を有することにより、本実施形態の逆止弁38において、弁本体部42は、弁部40により、頂部側から見た平面視で3方向を開口方向として開閉することができ、図3に示すように、弁部40によって形成される開口は、弁本体部42において、排水の流出口となる。
本実施形態の逆止弁38は、弁部40が、頂部側から見て3方向を開口方向として開閉するので、弁部40の閉時の閉じる力が3方向に分散されて弱まることになり、弁部40が振動し難くなって騒音が発生し難くなる。さらに、本実施形態の逆止弁38においては、弁部40の取付け部側の一辺が片持ちとなって開くため、弁部40の閉時の閉じる力が弱まることも、弁部40が振動し難くなって音が発生し難くなることに寄与している。
例えば、一文字状のスリットを有する逆止弁の場合、2箇所の固定部があって開くことになるので、弁を閉じる力が強くなり過ぎるのに対し、本実施形態の逆止弁38では、1箇所の固定部で開くことになるので、弁を閉じる力が強くなり過ぎない。
なお、本実施形態の逆止弁38においては、弁部40は3方向を開口方向とし、リブ48は3本設置されているが(いわゆる三尖弁の構造)、これに限るものではなく、弁部40は4方向(例えば、十字形状)等、3方向以上を開口方向とし、リブ48は、弁部40に対応して、4本等、3本以上が設置されていても良い。
図2に示すように、逆止弁38は、逆止弁取付部材50に取り付けられている。逆止弁取付部材50は、一端側に外フランジ52が形成された筒部材54を備えており、この外フランジ52が逆止弁38の環状溝44Aに嵌り込むことで、逆止弁38が逆止弁取付部材50に取り付けられている。
逆止弁取付部材50の一端側には、複数の支柱56を介して円板状の覆い部材58が取り付けられている。覆い部材58は、逆止弁38の入口を塞がないように逆止弁38の上方に離間して配置されており、しかも覆い部材58の径が逆止弁38の径よりも大径に形成されているため、上方から落下する塵等が逆止弁38の内部に入り難くなっている。
覆い部材58には、指で摘むことが可能な十文字状の把持部60が形成されている。逆止弁取付部材50に取り付けた逆止弁38を第二流路20の上部の開口部の中に押し込むことで、取付部44の外周面が第二流路20の内周面に密着し、逆止弁38を第二流路20に簡単に装着することができる。
図1に示すように、通常時、逆止弁38の下端(半球状の頂部)は、封水Wの液面よりも上方に離間している。言い換えれば、逆止弁38の下端は、封水容器32の側部に形成した排出口36の下端よりも上側に位置している。これにより、逆止弁38の内部に排水が溜まることが抑制されている。また、逆止弁38の下方においては、封水容器32の封水Wの封水深さが確保されている。
トラップ外装カバー30は、上部が開口したカップ状に形成されており、前述した取付部材28、及び蓋体34によって上部の開口が塞がれている。トラップ外装カバー30の側部には、排出部の一例としての円筒状の出口62が水平方向に突出している。出口62には、径変換継手64が接続されている。径変換継手64は、出口62側が一定径の大径部64Aとされ、反対側が一定径の小径部64Bとされ、中間部分が大径部64Aから小径部64Bに向けて徐々に縮径している縮径部64Cとされている。なお、円筒状の出口62と径変換継手64とで、本発明の排出部が構成されている。
径変換継手64の小径部64Bには、縮径部64Cの近傍に、通気配管接続部66が形成されている。通気配管接続部66は、縮径部64Cの軸心よりも上側に形成されており、縮径部64Cの側方(図1において、図面裏面側)に突出している。
通気配管接続部66には、配管68、エルボ70、通気配管72が順に接続されており、通気配管72は、壁74の裏側に、鉛直方向に配置されている。通気配管72の上端には、通気手段の一例としての通気弁76が取り付けられている。本実施形態の通気弁76は、室内側からアクセス可能なように壁74に取り付けられており、室内の空気を流入可能とし、通気配管72側の臭気が室内側には排出されないように逆止弁構造となっている。また、通気弁76は、洗濯機13の満水レベルよりも上側に配置されている。
なお、本実施形態では、通気弁76を壁74に取り付けているが、通気弁76は、壁74の内部に配置される等、従来公知の取り付け形態であってもよい。この場合、通気弁76を点検し易いように、通気弁76とアクセスし易い位置に点検口を設けることが好ましい。
径変換継手64の小径部64Bの排水方向下流側の端部には、継手78を介してワンタッチ継手80が取り付けられており、ワンタッチ継手80には、排水流路26の排水方向上流側の端部が接続されている。排水流路26は、所謂サイホン排水管であり、スラブ等の上に水平に配置された部分26Aがサイホン排水管の横引き管、その排水方向下流側で鉛直方向下方に延びる部分26Bがサイホン排水管の竪管として機能している。
(作用、効果)
次に、本実施形態のトラップ16の作用、効果を説明する。
洗濯機13から排水が排出されると、排水は第一流路18を介して封水容器32に流入し、封水容器32から溢れた排水は、径変換継手64を介して排水流路26に流入する。その後、排水流路26に排水が流入してサイホン力が発生することで、効率的に排水が行われる。なお、径変換継手64が排水方向下流側に向けて徐々に縮径しているので、徐々に縮径していない場合に比較して、排水をスムーズに流すことができる。これにより、サイホンが効き易くなる。
本実施形態のトラップ16においては、蓋体34によって上側の開口が塞がれており、しかも第二流路20に逆止弁38が取り付けられているため、例えば、第一流路18から洗濯機13の排水が大量にトラップ16内に流出したとしても、その排水が第二流路20を通過して防水パン14の上へ溢れ出ることは抑制される。
一方、防水パン14の上に排水がなされた場合には、該排水は、逆止弁38、及び第二流路20を介して封水容器32に流入し、封水容器32から溢れた排水は、径変換継手64を介して排水流路26に排出される。
排水流路26が満水状態となってサイホン力が発生すると、排水流路26の排水方向上流側の圧力が低下するが、通気弁76を介して室内の空気が径変換継手64に流入するので、径変換継手64の排水方向上流側の圧力が過剰に低下することが抑制される。これによって、封水Wが排水方向下流側に吸引されて破封することが抑制される。
本実施形態のトラップ16は、蓋体34によって上側の開口が塞がれており、さらに、蓋体34を貫通する第二流路20は、排水方向の下端が封水Wの中に配置され、かつ逆止弁38が取り付けられているので、排水流路26側から上がってくる臭気が室内に排出されることが抑制される。
さらに、第二流路20の排水方向下流側の端部が封水Wの中に配置されており、第二流路20は、封水Wの液面よりも上側の逆止弁38と接している空間部分が、封水Wによってトラップ16の排水方向下流側と隔てられている。このため、トラップ16の排水方向下流側で負圧が生じたとしても、封水Wが消滅しない限り、逆止弁38が開いて空気を吸い込むことは抑制される。したがって、洗濯機13から排水が繰り返し行われても、排水の度に逆止弁38が開くことは抑制され、逆止弁38の過剰な作動が抑制されるので、逆止弁38が閉じなくなる等の不具合の発生が抑制される。
このように、本実施形態のトラップ16によれば、逆止弁38の劣化が抑制され、逆止弁38が閉じなくなる等の不具合の発生が抑制されるので、封水Wからの臭気が室内側に排出されることを長期に渡って抑制することができる。
また、第二流路20の逆止弁38は、封水Wの排水方向上流側に配置されているので、封水Wの臭気が室内に排出されることが抑制される。更に、逆止弁38は、封水Wの水面よりも上側に位置しており、排水が内部に溜まらない構造となっているので、逆止弁38に溜まった排水に起因する異臭の発生も抑制される。
逆止弁38は逆止弁取付部材50に取付けられており、逆止弁取付部材50には把持部60が形成されているので、把持部60を把持して逆止弁38の装着された逆止弁取付部材50を簡単に取り外すことができる。これにより、逆止弁38のメンテナンスや清掃が容易になる。
本実施形態の逆止弁38は、ゴム等の弾性材料で成形することができ、複数の部品で構成されておらず簡単な構造であるため、製造、及びメンテナンスも簡単になる。
なお、通気弁76は、洗濯機13の満水レベルよりも上側に配置されているため、仮に排水が通気配管72内を通気弁76側に上昇してきたとしても、排水が通気弁76に到達することはなく、通気弁76から排水が溢れることはない。
上記実施形態では、通気弁76に接続される通気配管72と、洗濯機13に給水するための配管82とは、壁74の裏側において並列されているため、通気配管72と配管82とを離して設置する場合に比較して設置工事が簡便になる。なお、例えば、給水用の配管82が可撓性の軟質の配管である場合には、通気用の通気配管72を硬質の塩ビ管等として、通気配管72に支持金具84等を用いて配管82を抱き合わせるように支持することもできる。
上記実施形態では、通気弁76を壁74に取り付けているので、メンテナンスが容易になり、例えば、住宅においては通気弁76が生活スペースに対して邪魔になることがない。
径変換継手64において、通気配管接続部66は、縮径部64Cよりも排水方向下流側で、かつ縮径部64Cの近傍に設けることが好ましい。これにより、迅速にサイホンを起動させることができ、また、通気配管接続部66から排水内に空気が混入した際の音が、排水方向上流側に伝播することを効果的に抑制することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のトラップの一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
上記実施形態では、封水Wをカップ状の封水容器32に溜め置いているが、封水Wを溜め置く部材は、封水Wを溜め置く機能を有していればよく、カップ状の封水容器32に限らない。
上記実施形態では、封水容器32の開口部32Aを閉塞するために円板状の蓋体34を用いているが、封水容器32の開口部32Aを閉塞する部材は、円板状の蓋体34に限らない。
上記実施形態では、洗濯機の防水パン14に本発明のトラップを適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、トラップ16は、浴槽等の他の構成に適用することもできる。
上記実施形態では、トラップ16の下流側に接続される排水流路26がサイホン排水管であったが、本発明はこれに限らず、排水流路26は、排水を傾斜に沿って自然に流下させる通常の勾配配管であってもよい。
上記実施形態では、通気弁76が設けられていたが、本発明はこれに限らず、通気弁76は設けられていなくてもよい。また、通気弁76は、建築物の屋外や、外壁に設けられていてもよい。
上記実施形態では、逆止弁38が逆止弁取付部材50に支持されて第二流路20に取り付けられていたが、本発明はこれに限らず、逆止弁38は第二流路20に直接取り付けられていてもよい。
上記実施形態の逆止弁38はゴム等で形成され、図3、4に示すような形状であったが、従来公知の他の形状、及び他の構成のものであってもよい。
上記実施形態では、トラップ外装カバー30の出口62と径変換継手64とが別体であったが、出口62に径変換継手64が一体化していてもよい。
上記実施形態の径変換継手64は、下流側に向けて徐々に縮径していたが、排水をスムーズに流すことができれば、徐々に縮径していなくてもよい。
16…トラップ、18…第一流路、20…第二流路(トラップ形成部)、26…排水流路(サイホン排水管)32…封水容器(貯留部)、32A…開口部、34…蓋体(閉塞部材)、36…排出口、38…逆止弁、40…弁部、42…弁本体部、50…逆止弁取付部材、58…覆い部材、60…把持部、62…出口(排出部)、64…径変換継手(排出部)、64C…縮径部、72…通気配管(通気手段)、76…通気弁(通気手段)、82…水供給配管

Claims (6)

  1. 封水が貯留され、上部に開口部を有し、前記開口部よりも下側で、かつ前記封水よりも上側に排出口を有する貯留部と、
    前記開口部を閉塞する閉塞部材と、
    前記閉塞部材を貫通し、第1の排水を流入させて前記貯留部に排出し、排水方向下流側の端部が前記排出口よりも下側に配置される第一流路と、
    前記閉塞部材を貫通し、第2の排水を流入させて前記貯留部に排出し、排水方向下流側の端部が前記排出口よりも下側に配置されるトラップ形成部と、
    前記封水の液面よりも上方に位置するように前記トラップ形成部に設けられ、排水方向下流側へのみ排水の通過を許容する逆止弁と、
    前記貯留部の前記排出口から流出した排水を排水方向下流側に排出する排出部と、
    を有するトラップ。
  2. 前記排出部には、外部から前記排出部の内部方向へのみ空気の通過を許容して、前記排出部の内部の圧力低下を調整する通気手段が接続されている、請求項1に記載のトラップ。
  3. 前記通気手段は、通気弁と前記通気弁と前記排出部とを連結する通気配管とを備え、
    前記通気弁は、前記第一流路、及び前記トラップ形成部に接続される水廻り器具の満水時の水面よりも上方の壁面、または壁面に設けた点検口の内部に設けられており、
    前記通気配管は、前記第一流路、または前記トラップ形成部に接続される水廻り器具に水を供給する水供給配管と並列して設けられている、請求項2に記載のトラップ。
  4. 前記トラップ形成部に対して着脱可能とされ、前記逆止弁を取り付ける逆止弁取付部材を備え、
    前記逆止弁取付部材には、前記逆止弁の上方へ離間した位置に前記逆止弁の開口部分を覆う覆い部材が取り付けられており、
    前記覆い部材には、把持部が取り付けられている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のトラップ。
  5. 前記逆止弁は、前記排水の排水方向に突出する内部空間を備える弁本体部を有し、
    前記弁本体部に設けられる弁部は、前記弁本体部の突出方向に沿って延在し、開口時、前記弁本体部を3方向以上に切り離して開口するスリット状に形成されている、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のトラップ。
  6. 前記排出部には、サイホン排水管が接続されており、
    前記排出部は、排水方向下流側に向けて徐々に縮径している、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のトラップ。
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