JP6604090B2 - 投射光学系および投射装置および投射システム - Google Patents

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Description

この発明は、投射光学系および投射装置および投射システムに関する。
画像表示素子に表示される画像をスクリーン等の被投射面に拡大投射する投射装置は、各種のプロジェクタとして実施されている。以下において、投射装置をプロジェクタとも言う。
画像表示素子は、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)や各種の液晶パネル等であり、画像を「画素の配列」として表示する。画像表示素子において、画像を表示される面を「画像表示面」と称する。
投射光学系は、画像表示素子に表示された画像を被投射面上に拡大像として結像する。
投射光学系として、「レンズ系による屈折光学系」と「パワーを持つ反射光学素子」を組み合わせたものが知られ(特許文献1〜4等)、投射装置と被投射面との距離である「投射距離」を短縮した所謂「超短投射距離」での投射を可能としている。
投射装置では一般に、投射距離を変えることにより「被投射面上に投射される拡大像の大きさ」を変化させる。このとき、変化させた投射距離に応じて、被投射面上に投射される拡大像のピントを合わせるための「フォーカシング」が行われる。
フォーカシングとしては従来、投射光学系を構成する光学素子を個別に変位させて行う所謂「フローティング・フォーカス」が種々知られている。
この発明は、屈折光学系とパワーを持つ反射光学系とを有し、フローティング・フォーカスを行う新規な投射光学系の実現を課題とする。
この発明の投射光学系は、画像表示素子に表示される画像を被投射面に拡大投影するための投射光学系であって、投射光路上の、拡大側に反射光学系、縮小側に屈折光学系を配してなり、前記反射光学系は、パワーを有する反射光学素子を少なくとも1つ有し、前記屈折光学系は、拡大側に前群、縮小側に後群を配してなり、前記前群は、拡大側から縮小側へ向かって順に、正または負の屈折力を持つ第1レンズ群、負の屈折力を持つ第2レンズ群、正の屈折力を持つ第3レンズ群を配してなり、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が、ともに1枚のレンズにより構成され、前記後群は正の屈折力を持ち、遠距離側から近距離側へのフォーカシングに際して、前記第1レンズ群が拡大側へ、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群は縮小側へ移動する。
この発明によればフローティング・フォーカスを行う新規な投射光学系を実現できる。
投射装置の実施の1形態を説明図として示す図である。 屈折光学系に対する画像表示面の位置を説明する図である。 屈折光学系の1例を説明するための図である。 屈折光学系の別例を説明するための図である。 図3に示す屈折光学系における各画角の光線分離を説明する図である。 投射光学系の特性を評価する評価位置を説明する図である。 実施例1の投射光学系の遠距離での投射のスポットダイアグラムを示す図である。 実施例1の投射光学系の基準位置での投射のスポットダイアグラムを示す図である。 実施例1の投射光学系の近距離での投射のスポットダイアグラムを示す図である。 実施例2の投射光学系の遠距離での投射のスポットダイアグラムを示す図である。 実施例2の投射光学系の基準位置での投射のスポットダイアグラムを示す図である。 実施例2の投射光学系の近距離での投射のスポットダイアグラムを示す図である。 レンズ保持機構の形態例1を説明するための図である。 レンズ保持機構の形態例2を説明するための図である。 レンズ保持機構の形態例3を説明するための図である。 レンズ保持機構の形態例4を説明するための図である。 レンズ保持機構の形態例5を説明するための図である。 レンズ保持機構の形態例6を説明するための図である。
以下、発明の実施の形態を説明する。
図1は、投射装置の実施の1形態を説明図として示している。
図1において、符号LVは「画像表示素子の画像表示面」、符号LSは「照明光学系」を示す。
画像表示面LVを有する画像表示素子と照明光学系LSとは、この実施の形態における「画像表示手段」を構成し、画像表示面LVに「投射されるべき画像」が表示される。
図の例では、画像表示素子における画像表示面LVは、透明な平行平板Fによりカバーされている。以下、平行平板Fを「カバーガラスF」と称する。即ち、画像表示素子の画像形成面LVはカバーガラスFにより保護されている。
図1に示す形態例では、画像表示素子としてDMDが想定され、画像表示面LVに2次元的に配列されたマイクロミラーを個別的に傾けることにより「投射されるべき画像」が表示される。
画像表示素子としてのDMDには自己発光機能が無いので、画像表示面LVに表示された画像を照明光学系LSにより照明する。照明光学系LSによる照明光は、画像を構成するマイクロミラーによる反射で強度変調されて「画像光束」となる。
画像表示素子は勿論、DMDに限定されるものではなく、各種の液晶パネル等を適宜、画像表示素子として用いることができる。
説明中の実施の形態では、画像表示素子が「自己発光機能を持たないDMD」であるため照明光学系LSが用いられている。しかし、LEDアレイ等の「自己発光機能を持つ画像表示素子」を用いる場合であれば照明光学系LSは不要であり「自己発光機能を持つ画像表示素子単独で画像表示手段を構成」できる。
照明光学系LSは、画像表示面LVを効率よく照明できるものが好ましい。また「ロッドインテグレータやフライアイインテグレータ等」を用いて、照明強度分布を「より均一化」することは好ましい。
照明光学系LSの光源としては、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプや、LED等の白色光源、単色LED、LD等の単色光源も用いることが出来る。
図1において、符号11、12、13により示す部分は「投射光学系」を説明図的に示している。符号11で示す部分は「屈折光学系」で「レンズ系」として構成されている。図中の「軸A」は屈折光学系11の光軸であり、以下において「軸A」とも言う。
符号12および13で示す部分は「反射光学系」を構成している。即ち、図1の形態例では、反射光学系は「平面鏡12と凹面ミラー13」により構成されている。
照明光学系LSからの照明光で照明され、画像表示面LV上の画像により反射されて強度変調された光は、前述の如く「画像光束」となり、屈折光学系11を透過し、平面鏡12、凹面ミラー13により順次反射される。
凹面ミラー13により反射された画像光束は「結像光束」となり、防塵ガラス14を透過して、「被投射面」をなすスクリーンSC上に前記画像の拡大像を結像する。
画像表示素子、該画像表示素子と照明光学系LSとで構成される「画像表示手段」、投射光学系11、12、13及び防塵ガラス14は、ハウジングHに組み付けられている。
画像光束は、屈折光学系11を透過し、反射光学系の平面鏡12、凹面ミラー13により順次反射されて結像光束となり、防塵ガラス14からスクリーンSCに向かって射出する。画像表示面LVからスクリーンSCに至る画像光束・結像光束の光路を「投射光路」と称する。画像表示面LV側は「投射光路の縮小側」、スクリーンSC側は「投射光路の拡大側」である。
即ち、投射光学系は、投射光路上の、拡大側に反射光学系12、13、縮小側に屈折光学系11を配してなる。反射光学系は、パワーを有する反射光学素子を少なくとも1つ有する。説明中の形態例では、反射光学系を構成する平面鏡12と凹面ミラー13のうち、凹面ミラー13がパワー(正のパワー)を有する。
説明中の形態例では、屈折光学系11は、画像表示面LVに形成された画像の共役像を「中間像」として平面鏡12と凹面ミラー13との間の投射光路上に結像させる。
この「中間像」は、凹面ミラー13の正のパワーにより、スクリーンSC上に拡大像として結像される。中間像は「平面像として結像」する必要はなく、その結像位置は、屈折光学系11と凹面ミラー13との間であればよく、説明中の形態例のように「平面鏡12と凹面ミラー13との間の投射光路上」である必要はない。
「屈折光学系」については後に詳述するが、投射光路上の拡大側に「前群」を配し、縮小側に「後群」を配してなる。
後述のように、前群は、拡大側から縮小側へ向かって順に、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群を配してなる。これらの3レンズ群のうち、第2レンズ群は「負の屈折力」を持ち、第3レンズ群は「正の屈折力」を持つ。第1レンズ群の屈折力は、正・負の何れとすることもできる。縮小側に配置される「後群」は正の屈折力を有する。
屈折光学系11は「画像表示面LV上の画像の中間像を実像として結像」させるから、全体として正の屈折力を有することは言うまでもない。
前群を構成する第1レンズ群ないし第3レンズ群は「フォーカシング」に関連するレンズ群であり、第1レンズ群が拡大側へ移動し、第2レンズ群と第3レンズ群は縮小側へ移動して「遠距離側から近距離側へフォーカシング」する。フォーカシングの際に変位する第1レンズ群ないし第3レンズ群を、以下において「フォーカス群」とも言う。
投射距離が大きく、投射画像のサイズも大きい「遠距離」側でピントが合っている状態から、投射距離が短く投射画像のサイズも小さい「近距離」側の投射画像にピントを合わせる際に、第1〜第3レンズ群は上記の如く移動する。このように、この発明の投射光学系は「フローティング・フォーカス」によるフォーカシングを行う。
屈折光学系11は、後述する「レンズ保持機構」に保持される。レンズ保持機構は上記「フォーカス群の移動」を可能とするように屈折光学系11を保持する。
上記の如く、図1に示す投射装置は、画像表示素子を有する画像表示手段と、該画像表示手段の画像表示素子に表示される画像を被投射面(SC)に拡大投射する投射光学系(11、12、13)と、レンズ保持機構」とを有する。
投射光学系は、投射光路上の、拡大側に反射光学系(12、13)、縮小側に屈折光学系(11)を配してなり、反射光学系は、パワーを有する反射光学素子(13)を少なくとも1つ有する。
屈折光学系(11)は、拡大側に前群、縮小側に後群を配してなり、前群は、拡大側から縮小側へ向かって順に、正または負の屈折力を持つ第1レンズ群、負の屈折力を持つ第2レンズ群、正の屈折力を持つ第3レンズ群を配してなり、後群は正の屈折力を持つ。
屈折光学系の第1レンズ群が拡大側へ、第2レンズ群と第3レンズ群は縮小側へ移動して「遠距離側から近距離側へフォーカシング」を行う。
屈折光学系は「レンズ保持機構」により、フォーカシング可能に保持される。
屈折光学系は、前群における第2レンズ群の焦点距離:F2(<0)、第3レンズ群の焦点距離:F3(>0)が、条件:
(1)−0.20 F2/F3 −0.5
を満足することが好ましい。
条件(1)のパラメータ:F2/F3が小さくなることは、第2レンズ群の負のパワーが相対的に強くなることを意味する。第2レンズ群の負のパワーが強くなると、フォーカシングに際しての第2レンズ群の移動量を小さくできる。
從って、パラメータ:F2/F3は小さい方が「フォーカス群の移動空間」を小さくでき、屈折光学系、延いては投射光学系の小型化に有利である。しかし、条件(1)の下限を超えると、第2レンズ群の負のパワーが過剰に強くなって、投射光学系の製造誤差感度が大きくなり易い。
条件(1)の上限を超えると、フォーカス群の移動空間が大きくなり易く、投射光学系の小型化が困難となり易い。従って、投射光学系の「大型化と製造誤差感度の増大とを共に抑制」するには、条件(1)を満足するのが良い。
条件(1)のパラメータ:F2/F3は、より好ましくは、以下の条件:
(1A) −0.25 F2/F3 −0.3
を満足するのが良い。
屈折光学系の「後群」にも、フォーカシングの機能を分担させ「フォーカシングに際して移動させる」ようにすることもできる。しかし「フォーカシングの際に後群を固定」すれば、フォーカシング機構を簡略化でき、屈折光学系を保持するレンズ保持機構を小型化できる。
前群を構成する第1レンズ群ないし第3レンズ群のうち、第1レンズ群と第3レンズ群は共に「1枚のレンズ」で構成されている
第1レンズ群、第3レンズ群を1枚のレンズで構成すると、これらレンズの移動範囲を確保し易く、屈折光学系ひいては投射光学系の小型化・高性能化に資することができる。
「後群」は種々の構成が可能であるが、拡大側の第4レンズ群と縮小側の第5レンズ群との「2群構成」とすると、投射光学系の構成やフォーカシング機構が簡単化され、投射光学系の小型化も容易となる。
後群は、複数のレンズで構成されるが、これら複数のレンズの配列中の「隣接するレンズの外径差が最大となる部分」で、2つのレンズ群に分け、拡大側に位置するレンズの外径が、その縮小側に隣接するレンズの外径よりも大きくなるようにできる。
上述した「拡大側の第4レンズ群と縮小側の第5レンズ群とで後群を構成」する場合であれば、第4レンズ群と第5レンズ群との境界部分で「レンズ外径差が最大」となる。
投射光学系の拡大側に配される反射光学系は、図1に示す平面鏡12と凹面ミラー13のように「2枚の反射鏡で構成」することができる。しかし、これに限らず、凹面ミラーを1面のみ用いる構成でもよいし、3以上の反射光学素子を用いて反射光学系を構成することもできる。
パワーを有する反射光学素子を1個だけ用いて反射光学系を構成する場合、反射光学系のコストを低減できる。
また、図1に示す例の如く、2つの反射光学素子12、13を用いると、屈折光学系11の光軸(軸A)方向における投射光学系のサイズを小さくできる。
反射光学系は「パワーを有する反射光学素子」を少なくとも1つ有するから、反射光学系に「パワーを持つ反射光学素子」が2以上含まれていてもよい。
パワーを持つ反射光学素子は「自由曲面を持つ凹面ミラー」であることが好ましい。
反射光学系中に、自由曲面を持つ凹面ミラーを用いることにより、被投射面上に結像される拡大像の諸収差を良好に補正して、高品質の投射画像を実現できる。
この発明の投射光学系はまた、被投射面上に拡大投射された画像のサイズが最大となるとき(即ち「投射距離が最大」となるとき)の屈折光学系の焦点距離:FL、第1レンズ群の焦点距離:F1が、条件:
(2) 10 <F1/FL<80
を満足することが好ましい。条件(2)が満足されるのは「第1レンズ群の屈折力が正」である場合である。
条件(2)のパラメータ:F1/FLが大きくなると、第1レンズ群の「正の屈折力」が弱くなり、フォーカシングに伴う第1レンズ群の移動距離が大きくなり易い。投射画像のサイズが最大になる「投射距離最大(遠距離)」では、第1レンズ群は最も縮小側に位置し、近距離側へのフォーカシングの際に拡大側へ移動する。
従って「反射光学系の反射光学素子と第1レンズ群との機械的な干渉」、「反射光学素子からの反射光線との光学的な干渉」を避けるためには、第1レンズ群と反射光学素子の間隔を十分に確保する必要がある。条件(2)の上限を超えると、フォーカシングに伴う第1レンズ群の移動範囲が過大となり、前記機械的干渉や光学的干渉を避けるために投射光学系の大型化を招来し易い。
また、パラメータ:F1/FLが小さくなると、第1レンズ群の屈折力は大きくなり、フォーカシングに伴う第1レンズ群の移動量は小さくなる。しかし、条件(2)の下限を超えると、第1レンズ群の屈折力が過度に強くなり、組み立て誤差に対する感度が大きくなり、投射光学系の製造が困難化し易い。
条件(2)を満足することにより、投射光学系の「大型化と製造困難性の増大」を共に有効に抑制できる。
条件(2)のパラメータ:F1/FLは、より好ましくは、条件(2)よりも若干狭い以下の条件:
(2A) 13 < F1/FL < 50
を満足するのが良い。
補足すると、図1に示した実施の形態及び以下に説明する全ての実施の形態において、投射画像の結像は「斜光束」により行われる。
図1の「図面に平行な面内」において、互いに直交する2方向:Y及びZを図の如く設定し、図面に直交する方向をX方向とする。Y方向は、図の「軸A(屈折光学系の光軸)」に平行であり、Z方向はスクリーンSCに立てた法線の方向に平行である。
なお、後の説明における「角度の向き」は、図1に示す如く、X方向に平行な軸の回りの時計回りの方向を「正」とする。
画像表示面LVからの画像光束は、屈折光学系11の軸Aに対して傾いた斜光束として屈折光学系11の光学作用を受ける。
図2は、画像表示面(X方向に長い矩形形状である。)LVの「軸Aに対する位置関係」を示している。
図2に示す如く、画像表示面LVの中心0は、軸AからZ方向の正の側へずれている。
上述の如く、この発明の投射光学系では、画像表示面に形成される画像の中間像を、屈折光学系と「反射光学系のパワーを持った反射光学素子」との間に結像させ、この中間像の拡大像を「パワーを持った反射光学素子」により被投射面上に結像させる。
そして、フォーカシングにより「中間像の倍率」を変化させ、投射距離に応じたサイズの拡大像を結像させる。このとき、「中間像の結像位置」は投射距離に応じて変化する。投射距離による中間像の結像位置の変化が大きくなると、パワーを持った反射光学素子を大きくする必要があり、投射光学系全体に大型化を齎す。
この発明の投射光学系は、上述のフローティング・フォーカスを採用して、フォーカシングの際に移動する「フォーカス群(第1〜第3レンズ群)」の移動量の増大を抑制し、中間像の「像面湾曲、歪曲収差の高度の補正」と小型化を可能としている。
後述する投射光学系の「具体的な実施例」では、画像表示面上の画像を「屈折光学系と凹面ミラーの間」に中間像として結像させ、該中間像の像面湾曲、歪曲収差を「凹面ミラーに設定された自由曲面」で補正することで、超短投射距離での投射を可能としている。
この発明の投射装置と被投射面であるスクリーンとを含めた全体を「投射システム」として構成した場合、以下の条件(3)が満足されることが好ましい。
(3) TR<0.30
条件(3)のパラメータ:TRは、投射光学系における屈折光学系の光軸(軸A)と、パワーを有する反射光学素子との交点から前記スクリーンまでの、該スクリーンに直交する方向における距離:Lとスクリーンの横幅:Wとの比:L/Wである。
距離:Lは、投射距離に対応する距離であり、条件(3)を満足する場合には、この距離がスクリーンの横幅:Wの30%以下であるから、最大の拡大画像の場合でも極めて短い投射距離で投射できる。
以下、投射光学系における屈折光学系の実施の形態を、図3及び図4を参照して2例説明する。
図3及び図4に示す屈折光学系はこの順序で、後述の投射光学系の実施例1、実施例2の屈折光学系に該当する。繁雑を避けるため、これらの2図において符号を共通化する。
図3及び図4は、投射距離が最も長い「遠距離側」と、最も短い「近距離側」における屈折光学系のレンズ配置を、断面図的に示している。
被投射面に投射される「拡大画像の対角線長」は、図3に対応する実施例1、図4に対応する実施例2ともに、遠距離側では100インチ、近距離側では60インチである。
図3、図4の上段及び下段の図において、図の右側が拡大側、左方が縮小側である。縮小側には、画像表示面LVとカバーガラスFが示されている。
図3及び図4に示す投射光学系は5レンズ群で構成されている。即ち、拡大側から縮小側へ向かって、第1レンズ群I、第2レンズ群II、第3レンズ群III、第4レンズ群IV、第5レンズ群Vを軸A上に配置してなる。
これら5レンズ群のうち第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIは「フォーカス群」で、図示のように、遠距離側から近距離側へのフォーカシングに際して、第1レンズ群Iは拡大側、第2レンズ群II、第3レンズ群IIIは縮小側へ移動する。
フォーカス群をなす第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIは「前群」を構成する。
第4レンズ群IV及び第5レンズ群Vは「後群」を構成する。
図3および図4に示す第1レンズ群I〜第5レンズ群Vの屈折力は、第1レンズ群Iが「正」、第2レンズ群IIが「負」、第3レンズ群が「正」、第4レンズ群IV及び第5レンズ群Vは共に「正」である。
第4レンズ群IV及び第5レンズ群Vにより構成される「後群」は、フォーカス群ではないからフォーカシングに際しては変位しない。
図3、図4に示す屈折光学系の例では、第1レンズ群Iと第3レンズ群IIIは、何れも1枚の正レンズで構成され、第2レンズ群IIは、図3の例では「2枚の負レンズ」により構成され、図4の例では「3枚の負レンズ」で構成されている。
「後群」の第4レンズ群IVは1枚の正レンズ(両凸レンズ)で構成され、第5レンズ群Vは「正または負の屈折力を持つ9枚のレンズ」により構成されている。
第5レンズ群Vの最も拡大側は「両凹レンズと両凸レンズの接合レンズ」で、拡大側は「両凹レンズ」である。この「両凹レンズ」とこれに隣接する第4レンズ群IVとの間で、レンズの外径差が最大となっている。
屈折光学系の、このような構成の意義を、図5を参照して説明する。
図3、図4に例示する屈折光学系は、後述する実施例のように反射光学系と組み合わせることにより「小型で超短距離からの投射」を可能とするように構成されている。
一般に、超短投射距離の投射光学系では、被投射面に対する像面位置の高度な補正を行うために「フォーカス群へ入射する各画角の光線」をできるだけ分離する構成を取る。
即ち、図5に示すように、画像表示面LVから屈折光学系に入射し、第5レンズ群Vを透過した画像光束は、第5レンズ群Vの「最も拡大側にある両凹レンズ」により、各画角の光線が分離される。
このように分離された「各画角の光線」は、第4レンズ群IVの正の屈折力により集束傾向を与えられてフォーカス群に入射する。
このように、光線の分離は「レンズ外径差の最も大きい部分」で行われる。
第4レンズ群IVは「第5レンズ群Vを構成する各レンズ」に対してレンズ外径が大きく、そのため「フォーカス群(前群)」に対する偏心感度が高い。
図5のように「レンズ外径差の最も大きい部分」で光線の分離を行う」ようにすると、後群を、フォーカス群に対して「偏心感度の高い第4レンズ群IV」と「偏心感度の低い第5レンズ群V)」に分離でき、製造誤差感度の上昇を抑制することが可能となる。
図5の場合、偏心感度が特に大きくなるのは、第4レンズ群IVを構成する「両凸レンズ」と、第2レンズ群IIにおける縮小側の「両凹レンズ」である。
仮に、第5レンズ群Vを構成する各レンズのレンズ外径を、第4レンズ群IVのレンズ外径と略同程度にすると、第5レンズ群を保持する鏡筒が太くなり屈折光学系の大型化に繋がり易い。
また、第4レンズ群IVはフォーカシングに際して固定されるが、仮に、第4レンズ群IVをフォーカシングの際に移動させる構成にすると、より高度な像面補正が必要となりフォーカシング機構の複雑化や、投射画像の品質が投射距離により変動し易い。
図3、図4の屈折光学系では、フォーカシングに際して「後群(第4レンズ群IV、第5レンズ群V)を固定」とし、かつ、後群を「レンズ外径差が最も大きい部分」で分離している。このようにすることにより、製造誤差感度の上昇を抑え、鏡胴径の肥大化を防ぐことができる。
図3、図4に示す屈折光学系では、フォーカス群のうち第1レンズ群Iをなす正レンズは屈折力が比較的弱く「主に像面湾曲の補正」を行う。そして、負の屈折力の第2レンズ群IIと正の屈折力の第3レンズ群IIIで主として「像の倍率を変化」させる。
互いに逆の屈折力を持つ第2レンズ群IIと第3レンズ群IIIが「同じ向きに移動」することにより、収差変動を抑制しつつ倍率を効率的に変化させることができ、フォーカス群の移動距離を小さくでき、屈折光学系の小型化が容易となる。
フォーカス群の移動量が小さくなることで、反射光学系による反射光線との干渉を避けることが容易となり、最も拡大側の第1レンズ群Iのレンズ有効径を大きくでき、より短距離での投射が可能となる。
上述の如く、第4レンズ群IVと第5レンズ群Vとの間で「各画角の光線を十分に分離する」とともに、第4レンズ群IVと第5レンズ群Vを「フォーカシング時に固定する」ことにより、フォーカシングの際の収差変動を有効に抑制できる。
「近距離側の投射」は焦点深度が狭いため「より高度な像面補正」が必要となる。近距離側へのフォーカシングでは「第1レンズ群Iが拡大側に、第2レンズ群IIと第3レンズ群IIIが縮小側」に移動する。從って、近距離側では「第1レンズ群Iと第2レンズ群IIとの間隔」が広がり、第1レンズ群Iに入射する各画角の光線を良好に分離でき、近距離側でも高度な像面補正が可能となり、投射距離のさらなる短距離化が可能となる。
「投射光学系の具体的な実施例」
以下に、投射光学系の具体的な実施例を2例挙げる。
実施例1は、図3に示した屈折光学系を反射光学系(平面鏡と凹面ミラー)と組み合わせた投射光学系の実施例である。実施例2は、図4に示した屈折光学系を反射光学系と組み合わせた投射光学系の実施例である。
反射光学系は、図1の投射装置における如く、平面鏡12と凹面ミラー13により構成される。凹面ミラー13の鏡面形状は「自由曲面」である。
以下に挙げる実施例中の各記号の意味は以下の通りである。
R :曲率半径(非球面にあっては近軸曲率半径)
D :面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数 。
屈折光学系中には「非球面」が使用されている。
非球面は、光軸方向における非球面量:ξ、近軸曲率:C、光軸(軸A)からの高さ:h、円錐定数:K、第i次の非球面係数:Aiを用いて周知の次式(A)で表現する。
ξ=C・h/[1+√(1−(1+K)C・h)]
+ΣAi・h (A)
式(A)の右辺第2項の和は、非球面の次数:iについてとる。
凹面ミラーに採用された「自由曲面」は、自由曲面に固有の直交座標系である「ローカル座標系(x,y,z)」を用い、x,yの多項式を含む以下の式(B)で表現される。
η=C・h/[1+√(1−(1+K)C・h)]
+ΣCj・x (B)
式(B)左辺の「η」は、ローカル座標系の「z軸方向の自由曲面量」である。
式(B)右辺の「h」はローカル座標系におけるz軸からの高さ、「C」は近軸曲率(自由曲面とz軸との交点近傍の曲率)、「K」は円錐定数、「Cj」は自由曲面係数である。
図1に、説明図的に「ローカル座標系(x,y,z)」を示す。
ローカル座標系のx軸は「図1の図面に直交する方向」、y軸は「図1に平行な面内でx軸に直交する方向」である。
式(B)の右辺第2項におけるx、yは、ローカル座標系のz軸から距離:hにおける座標であり、「x」は、図1のローカル座標系において「図面に直交するx軸方向の位置座標」、「y」は「y軸方向における座標」である。
式(B)の右辺第2項における自由曲面係数:Cjの「j」は、座標:x、yのべき乗:m、nにより以下の様に与えられる。
j=[{(m+n)+m+3n}/2]+1
「実施例1」
実施例1は上記の如く、図3にレンズ構成を示した屈折光学系と、拡大側に配置される平面鏡(図1において平面鏡12)と凹面ミラー(図1において凹面ミラー13)を組み合わせてなる投射光学系の具体例である。
「屈折光学系」は、図3に示すように、第1レンズ群I、第2レンズ群II、第3レンズ群III、第4レンズ群IV、第5レンズ群Vにより構成されている。
第1レンズ群Iは「拡大側に凸面を向けた樹脂製の両面非球面正メニスカスレンズ1枚」で構成され、正の屈折力を有する。負の屈折力を持つ第2レンズ群IIは、拡大側から順に「縮小側に凸面を向けた樹脂製の両面非球面負メニスカスレンズと、その縮小側に配置され、縮小側の曲率が大きい両凹レンズ」からなる。
正の屈折力を持つ第3レンズ群IIIは「縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズ1枚」で構成されている。これら第1レンズ群I、第2レンズ群II、第3レンズ群IIIは「屈折光学系の前群」を構成する。
「後群」を構成する、拡大側の第4レンズ群IVは「縮小側に曲率の大きい凸面を向けた両凸レンズ1枚」で構成されている。
正の屈折力を持つ第5レンズ群Vは「9枚のレンズ」で構成され、以下、便宜的に、これら9枚のレンズを拡大側から順に第1レンズ〜第9レンズとする。
第1レンズは「縮小側に曲率がより大きい凹面を有する両凹レンズ」、第2レンズは「拡大側に曲率がより大きい凸面を向けた両凸レンズ」で第1レンズに接合されている。
第3レンズは「縮小側に凸面を向けた負メニスカスレンズ」、第4レンズは「拡大側の曲率がより大きい両面非球面両凸レンズ」、第5レンズは「拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズ」である。
第6レンズは「縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズ」、第7レンズは「縮小側に凸面を向けた負メニスカスレンズ」で、第6レンズと接合されている。
第8レンズは「縮小側に凸面を向けた負メニスカスレンズ」で、第9レンズは「縮小側の曲率がより大きい両面非球面両凸レンズ」である。
第5レンズと第6レンズとの間に「開口絞り」が配置されている。
図1に例示したように、屈折光学系の拡大側には、平面鏡12と凹面ミラー13が配置されている。凹面ミラー13の鏡面形状は自由曲面である。
実施例1の投射光学系のデータを表1に示す。
表1の最左列の「面番」は、画像表示素子側から数えた面(開口絞りの面を含む)の番号であり、「面番1」は画像表示面LV、面番2と面番3は「カバーガラスFの両面」であり、面番4以下が「屈折光学系の各面」である。
「*を付した面番」は非球面、「**を付した面番」は自由曲面を示す。なお、長さの次元を持つ量の単位は、特に断らない限り「mm」である。
Figure 0006604090
「可変間隔」
実施例1の投射光学系では、遠距離で投射される最大拡大画像の画面サイズ(対角長)は100インチ、近距離で投射される最小拡大画像の画面サイズは60インチ、基準位置で投射される基準拡大画像の画面サイズは「80インチ」である。
これら近距離、基準位置、遠距離における可変間隔(表1中に、可変A〜可変Eで表示している。)を表2に示す。可変A〜可変Eを表2のように変化させることによりフォーカシングが行われる。
Figure 0006604090
「非球面データ」
非球面のデータ(円錐定数:K、非球面係数:Ai)を表3に示す。
Figure 0006604090
上の表記において、例えば「2.24094E-21」は「2.24094×10-21」を表す。以下においても同様である。
「自由曲面データ」
自由曲面のデータ(円錐定数:K、自由曲面係数:Cj)のデータを表4に示す。
Figure 0006604090
「平面鏡と凹面ミラーの位置」
撮像光学系における前群の第1レンズ群Iは、投射距離が最短の「近距離」となったとき最も拡大側に位置する。この状態において、第1レンズ群Iの拡大側の面の光軸位置を基準(Y=Z=0)として、平面鏡と凹面ミラーの位置を表5に示す。
Figure 0006604090
表5において、30面は「平面鏡の鏡面」であり、該鏡面の位置は、屈折光学系の光軸(軸A)との交点の位置であり、傾き:αは、該交点において鏡面に立てた法線が軸Aに対してなす角(軸Aの側から測った角)である。
また、31面は「凹面ミラーの鏡面」であり、該鏡面の位置は、自由曲面を表す「ローカル座標の原点(x=y=z=0)」の位置で、傾き:αは「z軸の傾き角」である。
傾き角(屈折光学系の光軸と反射面の光軸とのなす角):α(度)は、図1に即して示したように、X軸の回りの時計回りの角を正としている。
「条件のパラメータの値」
条件(1)および(2)のパラメータの値は、以下の通りである。
条件(1) F2/F3=−0.27
条件(2) F1/FL=16.11 。
「パラメータ:TRの値」
条件(3)のパラメータ:TR(=L/W)の値を表6に示す。
Figure 0006604090
近距離、基準位置、遠距離の何れにおいても、条件(3)が満足され、最大拡大画像でも極めて短い投射距離で投射できる。
全系の焦点距離:f、開口数:NAは以下の通りである。
近距離 基準位置 遠距離
f 20.89 21.07 21.38
NA 0.200 0.200 0.200
画像表示素子(DMD)の画像表示面LVは、図2に示した如くであるが、その具体的なサイズは以下の通りである。
X方向の長さ:14.5152mm
Z方向の長さ: 8.1648mm
ドットサイズ:7.56μm
屈折光学系の光軸(軸A)から画像表面中心までの距離:5.30mm 。
以下に、実施例1の投射光学系の「スポットダイアグラムによる評価結果」を示す。
図6に示すように、画像表示面LVの「画像形成領域」内に、評価位置:F1〜F13を設定し、評価位置:F1〜F13から射出した光の「光線追跡によるスポットダイアグラム」を求める。
このように求められたスポットダイアグラムを図7〜図9に示す。図7は、拡大画像の対角線サイズ:100インチ(遠距離)におけるスポットダイアグラムである。図8及び図9は、拡大画像の対角線サイズ:80インチ(基準位置)および60インチ(近距離)におけるスポットダイアグラムである。
これらスポットダイアグラムは、波長:625nm(赤)、550nm(緑)、425nm(青)に関するものを重畳したものであり、これらの図から、投射光学系は色収差も良好に補正され、良好な光学特性を有することが分かる。
なお、図6において画像表示領域の右半分は「左半分と左右対称」であるから、評価位置:F1〜F13を右半分に設定しても得られるスポットダイアグラムは、図7〜図9と同じになる。
「実施例2」
実施例2は、図4にレンズ構成を示した屈折光学系と拡大側に配置される平面鏡(図1において平面鏡12)と凹面ミラー(図1において凹面ミラー13)を組み合わせてなる投射光学系の具体例である。
「屈折光学系」は、図4に示すように、第1レンズ群Iは「拡大側に凸面を向けた樹脂製の両面非球面正メニスカスレンズ1枚」で構成され、正の屈折力を有する。
負の屈折力を持つ第2レンズ群IIは、拡大側から順に「縮小側に凸面を向けた樹脂製の両面非球面負メニスカスレンズと、縮小側の曲率がより大きい両凹レンズと、縮小側に凸面を向けた負メニスカスレンズ」の3枚により構成される。
正の屈折力を持つ第3レンズ群IIIは「縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズ1枚」で構成されている。以上の第1レンズ群I、第2レンズ群II、第3レンズ群IIIは屈折光学系の「前群」を構成する。
後群における、拡大側の第4レンズ群IVは「縮小側に曲率の大きい凸面を向けた両凸レンズ」で構成されている。
正の屈折力を持つ第5レンズ群Vは、9枚のレンズにより構成されている。以下、実施例1におけると同様に、これら9枚のレンズを拡大側から順に、第1レンズ〜第9レンズとする。
第1レンズは「縮小側の曲率がより大きい凹面を有する両凹レンズ」、第2レンズは「拡大側に曲率がより大きい凸面を向けた両凸レンズ」で第1レンズに接合されている。
第3レンズは「縮小側に凸面を向けた負メニスカスレンズ」、第4レンズは「拡大側の曲率がより大きい両面非球面両凸レンズ」、第5レンズは「拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズ」である。
第6レンズは「縮小側に凸面を向けた正メニスカスレンズ」、第7レンズは「縮小側に凸面を向けた負メニスカスレンズ」で、第6レンズと接合されている。
第8レンズは「縮小側に凸面を向けた負メニスカスレンズ」で、第9レンズは「縮小側の曲率がより大きい両面非球面両凸レンズ」である。
上記第5レンズと第6レンズとの間に「開口絞り」が配置されている。
図1に例示したように、屈折光学系の拡大側には、平面鏡と凹面ミラーが配置されている。凹面ミラーの鏡面形状は自由曲面である。
実施例2の投射光学系のデータを表1に倣って、表7に示す。
Figure 0006604090
「可変間隔」
実施例2の投射光学系でも、遠距離で投射される最大拡大画像の画面サイズ(対角長)は100インチ、近距離で投射される最小拡大画像の画面サイズは60インチ、基準位置で投射される基準拡大画像の画面サイズは80インチである。
これら近距離、基準位置、遠距離における可変間隔を表2に倣って表8に示す。
Figure 0006604090
「非球面データ」
非球面のデータ(円錐定数:K、非球面係数:Ai)を表3に倣って表9に示す。
Figure 0006604090
「自由曲面データ」
自由曲面のデータ(円錐定数:K、自由曲面係数:Cj)のデータを表4に倣って表10に示す。
Figure 0006604090
「平面鏡と凹面ミラーの位置」
撮像光学系における前群の第1レンズ群Iは、投射距離が最短の「近距離」となったとき最も拡大側に位置する。この状態において、第1レンズ群Iの拡大側の面の光軸位置を基準(Y=Z=0)として、平面鏡(32面)と凹面ミラー(33面)の位置と傾き:αを表5にならって表11に示す。
Figure 0006604090
「条件のパラメータの値」
条件(1)および(2)のパラメータの値は、以下の通りである。
条件(1) F2/F3=−0.27
条件(2) F1/FL=16.37 。
「パラメータ:TRの値」
条件(3)のパラメータ:TR(=L/W)の値を表5に倣って表12に示す。
Figure 0006604090
実施例1の場合と同様、最大の拡大画像の場合でも極めて短い投射距離で投射できる。
全系の焦点距離:f、開口数:NAは以下の通りである。
近距離 基準位置 遠距離
f 20.19 20.42 20.86
NA 0.200 0.200 0.200
画像表示素子(DMD)の画像表示面LVの具体的なサイズは以下の通りである。
X方向の長さ:14.5152mm
Z方向の長さ: 8.1648mm
ドットサイズ:7.56μm
屈折光学系の光軸(軸A)から画像表面中心までの距離:5.30mm
即ち、画像表示素子とその配置は、実施例1の場合と同じである。
実施例2の投射光学系の「スポットダイアグラムによる評価結果」を示す。
実施例1の場合と同様、図6の画像表示面の「画像形成領域」内に、評価位置:F1〜F13を設定し、これら評価位置:F1〜F13から射出した光の光線追跡によるスポットダイアグラムを求める。
このように求められたスポットダイアグラムを図10〜図12に示す。図10は、拡大画像サイズ:100インチ(遠距離)におけるスポットダイアグラムである。図11及び図12は、拡大画像サイズ:80インチ(基準位置)および60インチ(近距離)におけるスポットダイアグラムである。
実施例1の場合と同様、これらスポットダイアグラムは、波長:625nm(赤)、550nm(緑)、425nm(青)に関するものを重畳したものであり、これらの図から、投射光学系は色収差も良好に補正され、良好な光学特性を有することが分かる。
実施例1、実施例2とも、屈折光学系の後群は「フォーカシングに際して固定」される。
なお、実施例1、2とも屈折光学系は「非テレセントリック」である。
以上のように、この発明によれば、以下の如き投射光学系を実現できる。
[1]
画像表示素子に表示される画像を被投射面に拡大投影するための投射光学系であって、投射光路上の、拡大側に反射光学系(12、13)、縮小側に屈折光学系(11)を配してなり、反射光学系は、パワーを有する反射光学素子(13)を少なくとも1つ有し、屈折光学系(11)は、拡大側に前群、縮小側に後群を配してなり、前群は、拡大側から縮小側へ向かって順に、正または負の屈折力を持つ第1レンズ群(I)、負の屈折力を持つ第2レンズ群(II)、正の屈折力を持つ第3レンズ群(III)を配してなり、後群は正の屈折力を持ち、遠距離側から近距離側へのフォーカシングに際して、第1レンズ群(I)が拡大側へ、第2レンズ群(II)と第3レンズ群(III)は縮小側へ移動する投射光学系(図3、図4、実施例1、実施例2)。
[2]
[1]記載の投射光学系であって、屈折光学系の前群における第2レンズ群(II)の焦点距離:F2、第3レンズ群(III)の焦点距離:F3が、条件:
(1) −0.20 F2/F3 −0.5
を満足する投射光学系(実施例1、実施例2)。
[3]
[1]または[2]記載の投射光学系であって、屈折光学系の後群が、フォーカシングに際して不動である投射光学系(図3、図4、実施例1、実施例2)。
[1]〜[3]に記載の投射光学系は何れも、屈折光学系の前群における第1レンズ群(I)と第3レンズ群(III)が、ともに1枚のレンズにより構成されている(図3、図4、実施例1、実施例2)。
[4]
[1]〜[3]の何れか1に記載の投射光学系であって、屈折光学系の後群は、複数のレンズを有し、隣接するレンズの外径差が最大となる部分で2つのレンズ群(IV、V)に分かれ、該2つのレンズ群における拡大側のレンズ(IV)の外径がより大きい投射光学系(図3、図4、実施例1、実施例2)。
[5]
[4]記載の投射光学系であって、2つのレンズ群は、拡大側に配された第4レンズ群(IV)と、縮小側に配された第5レンズ群(V)である投射光学系(図3、図4、実施
例1、実施例2)。
[6
[1]〜[5]の何れか1に記載の投射光学系であって、反射光学系のパワーを有する反射光学素子(13)が、自由曲面形状をもつ凹面ミラーである投射光学系(実施例1、実施例2)。
[7]
[1]〜[6]の何れか1に記載の投射光学系であって、拡大投射された画像のサイズが最大となるときの屈折光学系の焦点距離:FL、第1レンズ群(I)の焦点距離:F1が、条件:
(2) 10 <F1/FL<80
を満足する投射光学系(実施例1、実施例2)。
「レンズ保持機構の形態例」
「投射装置」は、上述の如き投射光学系を用いるプロジェクタであり、投射光学系の屈折光学系はレンズ保持機構により保持される。レンズ保持機構は、フォーカシングの際に「屈折光学系のフォーカス群の変位」を許すものでなければならない。
以下「レンズ保持機構」の実施の形態を6例挙げる。これら6例の実施の形態を順次、形態例1〜形態例6と称する。形態例1〜6のうち、形態例1〜5は「実施例1の投射光学系における屈折光学系」を保持する形態例であり、形態例6は「実施例2の投射光学系における屈折光学系」を保持する形態例である。
「形態例1」
形態例1を図13に即して説明する。
図13において、符号H1は「第1レンズ群保持部材」、符号H2は「第2レンズ群保持部材」、符号H3は「第3レンズ群保持部材」、符号H4は「第4レンズ群保持部材」、符号H5は「第5レンズ群保持部材」を示す。以下、これらを「レンズ群保持部材H1〜レンズ群保持部材H5」と略記する。レンズ群保持部材H1〜H5はそれぞれ、第1レンズ群I〜第5レンズ群Vを固定的に保持しており、レンズ群保持部材H1〜H4は「円環状」であり、レンズ群保持部材H5は「鏡筒」状である。
図13において、符号STは「直進筒」、符号RTは「回転筒」で、これらは中空シリンダ状に形成されている。
レンズ群保持部材H1〜H4は、直進筒STに「接して保持」されている。「接して保持される」とは、保持される部材(H1〜H4)の外周面と保持する部材(ST)の内周面が互いに近接もしくは接した状態で、保持が行われることを意味する。
從って、円環状のレンズ群保持部材H1〜H4の外周面は、直進筒STの内周面に接触もしくは近接し、近接若しくは接触する面相互の「精度を出す」ことで、軸Aに直交する方向への第1レンズ群I〜第4レンズ群IVの偏心を抑えている。
形態例1においては、円環状のレンズ群保持部材H1〜H4の外周面の径が、直進筒STの内周面の径と同径であるが、これらの径は互いに僅かに異なっていてもよい。
直進筒STは、筐体BXに調整板APを介して固定されている。直進筒STの外側に設けられた回転筒RTは、軸Aの回りに回転できるようになっている。
レンズ群保持部材H4は直進筒STに固定的に保持され、レンズ群保持部材H1〜H3は、直進筒STに対して「軸Aに平行な方向に変位可能」に保持されている。
レンズ群保持部材H1〜H3は、直進筒STに形成された「軸A方向に平行な長穴」を介して回転筒RTに形成された曲線カムに連結している。回転筒RTを回転させることによりレンズ群保持部材H1〜H3を軸Aの方向へ変位させることができる。
この変位の際、直進筒STは、レンズ群保持部材H1〜H3の「軸Aの回りの回転」を防止し、レンズ群保持部材H1〜H3の軸A方向の「直進的な変位のみ」を許容する。
回転筒RTの「曲線カム」は、レンズ群保持部材H1〜H3に保持された第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIが、所定の位置関係で変位するように形状を設定されている。
従って、回転筒RTを回転させることにより、フォーカス群である第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIを軸A方向に変位させて前述のフォーカシングを行うことができる。
第5レンズ群Vを保持するレンズ群保持部材H5は、ヘリコイドHLを介して直進筒STに連結され、押さえ部材FVによりヘリコイドHLに固定されている。押さえ部材FVによるレンズ群保持部材H5の固定状態は、適宜に解除できるようになっている。
ヘリコイドHLを回転させることにより、第5レンズ群Vを軸A方向に移動させることができる。図13は、ヘリコイドHLの回転により、第5レンズ群Vが、第4レンズ群IVに最も近い側まで変位した状態を示している。
ヘリコイドHLの回転で「軸Aの回りに回転した第5レンズ群V」は、押さえ部材FVによる固定を解除することにより「軸A方向に変位した位置を保ったまま、ヘリコイドHLに対して光軸周りに回転させる」ことができる。從って、この回転により第5レンズ群V内の偏心と「第4レンズ群IVよりも拡大側のレンズ」の偏心との関係を「バックフォーカス調整前の状態と同じ状態」に維持することができる。
筐体BXの底面部分には「画像表示素子(図には、画像表示素子の主たる部分LVAとカバーガラスFのみが描かれている。)」が固定的に設けられている。
超短投射距離での投射を行うプロジェクタでは、像面湾曲が「屈折光学系と画像表示素子との間の距離の誤差」に敏感に影響されるので、バックフォーカスの調整は高精度で行う必要がある。
屈折光学系と画像表示素子との間隔は、ヘリコイドHLの回転による第5レンズ群Vの軸A方向の変位、および、筐体BXと鏡胴の直進筒STおよび回転筒RTとの間に挿入された間隔調整板APの板厚の変更により調整することが可能である。
従って、第5レンズ群Vの変位調整と、間隔調整板APの板厚調整とを組み合わせて、
前記バックフォーカスの調整を高精度に行うことができ、投射装置の組み立て工程での歩留まりを改善できる。
「形態例2」
形態例2を、図14を参照して説明する。
繁雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものについては、図13と符号を共通化する。図14においても、符号H1〜H5により「第1レンズ群保持部材〜第5レンズ群保持部材」を示し、これらを「レンズ群保持部材H1〜レンズ群保持部材H5」と略記する。レンズ群保持部材H1〜H5はそれぞれ、第1レンズ群I〜第5レンズ群Vを固定的に保持しており、円環状である。
符号STは「直進筒」、符号RTは「回転筒」で、これらは中空シリンダ状に形成されている。レンズ群保持部材H1〜H3は直進筒STに接して保持され、レンズ群保持部材H4は直進筒STに固定されている。図のように、直進筒STに対してレンズ群保持部材H1〜H3が近接若しくは接する外周面の径と、レンズ群保持部材H4の外周面の径とは互いに異なっている。
直進筒STは、これに固定されたレンズ群保持部材H4により、筐体BXに調整板APを介して固定され、直進筒STの外側に設けられた回転筒RTは、軸Aの回りに回転できるようになっている。
レンズ群保持部材H1〜H3は、直進筒STに対して「軸A方向に変位可能」に保持され、直進筒STに形成された「軸A方向に平行な長穴」を介して回転筒RTに形成された曲線カムに連結している。從って、回転筒RTを回転させてレンズ群保持部材H1〜H3を軸Aの方向へ変位させることができる。
この変位の際、直進筒STはレンズ群保持部材H1〜H3の「軸Aの回りの回転」を防止し、レンズ群保持部材H1〜H3に軸A方向の「直進的な変位のみ」を許容する。
回転筒RTの「曲線カム」は、レンズ群保持部材H1〜H3に保持された第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIが、フォーカシングに伴う変位を実現できるように形状を設定されている。従って、回転筒RTを回転させることにより、フォーカス群(第1レンズ群I〜第3レンズ群III)を軸A方向に変位させて前述のフォーカシングを実行できる。
第5レンズ群Vを保持するレンズ群保持部材H5は、ヘリコイドHLを介して直進筒STに連結され、押さえ部材FVによりヘリコイドHLに対して固定され、ヘリコイドHLを回転させて、第5レンズ群Vを軸A方向に移動させることが可能となっている。ヘリコイドHLの回転により「軸Aの回りに回転した第5レンズ群V」は、押さえ部材FVの固定を解除することにより「軸A方向に変位した位置を保ったまま、ヘリコイドHLに対して光軸周りに回転させる」ことが可能である。從って、この回転により第5レンズ群V内の偏心と「第4レンズ群IVよりも拡大側のレンズ」の偏心との関係を「バックフォーカス調整前の状態と同じ状態」に維持することが可能である。
筐体BXの底面部分には「画像表示素子」が固定的に設けられている。図には、画像表示素子の主たる部分LVAとカバーガラスFが描かれている。
底面部に画像表示素子を配設された筐体BXと鏡胴の直進筒STに固定して設けられたレンズ群保持部材H4との間に挿入された間隔調整板APの板厚の調整により、屈折光学系と画像表示素子との間隔を変更調整できる。
従って、形態例2においても形態例1におけると同様にして「屈折光学系のバックフォーカスの調整」を高精度に調整できる。
「形態例3」
形態例3を、図15を参照して説明する。繁雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものについては図15においても図13、図14と符号を共通化する。
上述の「形態例2」においては、第4レンズ群IVを保持するレンズ群保持部材H4は直進筒STとは別部材で、直進筒STに固定されている。
形態例3では、第4レンズ群IVを保持する部分(符号H4で示す。)が「直進筒ST4の一部」として一体に形成されている。形態例2との差異は、この点のみである。
従って、フォーカシングに伴う第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIの移動、第5レンズ群Vの「ヘリコイドHLの回転による軸A方向への変位」、「軸A方向に変位した位置を保った光軸周りの回転」等は、形態例2の場合と全く同様である。
形態例1、2と同様、第5レンズ群Vの変位調整と、間隔調整板APの板厚調整とを組み合わせて、前記バックフォーカスの調整を高精度に行うことができ、投射装置の組み立て工程での歩留まりを改善できる。
「形態例4」
形態例4を、図16を参照して説明する。
繁雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものについては図16においても、図13〜図15と符号を共通化する。
レンズ群保持部材H1〜H5はそれぞれ、第1レンズ群I〜第5レンズ群Vを固定的に保持しており、レンズ群保持部材H1〜H4は「円環状」である。
図16において、符号ST1は「直進筒」、符号RTは「回転筒」である、これらは中空シリンダ状に形成されている。
レンズ群保持部材H1〜H4は、直進筒STの底部を構成するフランジ状部分に「軸Aと平行」に設けられた位置決めピンP1、P2に接して保持されている。即ち、位置決めピンP1、P2はレンズ群保持部材H1〜H4を軸Aと平行な方向に貫通し、貫通部において互いに接触もしくは近接する面相互の精度を出すことで、軸Aに直交する方向への第1レンズ群I〜第4レンズ群IVの偏心を抑えている。
直進筒ST1は、筐体BXに調整板APを介して固定され、直進筒ST1の外側に設けられた回転筒RTは、軸Aの回りに回転できるようになっている。
レンズ群保持部材H4は位置決めピンP1、P2に固定的に保持され、レンズ群保持部材H1〜H3は、位置決めピンP1、P2に沿って、直進筒STに対して「軸Aの方向に変位可能」である。
レンズ群保持部材H1〜H3は、回転筒RTに形成された曲線カムに直進筒ST1を介して連結し、回転筒RTを回転させることにより軸Aの方向へ変位させることができる。直進筒ST1は、フランジ状部分に設けられた位置決めピンP1、P2により上記変位の際に、レンズ群保持部材H1〜H3の「軸Aの回りの回転」を防止し、レンズ群保持部材H1〜H3の変位が軸Aの方向の「直進的な変位のみ」を許容する。
回転筒RTの「曲線カム」は、レンズ群保持部材H1〜H3に保持された第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIの「フォーカシングに伴う変位」を実現する形状に設定され、回転筒RTの回転により第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIを軸A方向に変位させる。
レンズ群保持部材H5は、ヘリコイドHLを介して直進筒STに連結され、押さえ部材FVによりヘリコイドHLに対して固定されており、ヘリコイドHLを回転させて、第5レンズ群Vを軸A方向に移動させることが可能となっている。
図16は、ヘリコイドHLの回転により、第5レンズ群Vが、第4レンズ群IVに最も近い側まで変位した状態を示している。
ヘリコイドHLの回転により「軸Aの回りに回転した第5レンズ群V」は、形態例1の場合と同様に、押さえ部材FVによる固定を解除することにより「軸A方向に変位した位置を保って光軸周りに回転させる」ことができる。
形態例1におけると同様に、筐体BXの底面部分に「画像表示素子」が固定的に設けられている。形態例1におけると同様、第5レンズ群Vの変位と、間隔調整板APの板厚の調整により、屈折光学系と画像表示素子との間隔(バックフォーカス)を高精度に調整できる。なお、位置決めピンの本数は2本に限らず、1本もしくは3本以上でもよい。
「形態例5」
形態例5を図17に即して説明する。
繁雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものについては、図13と符号を共通化する。図17においても、符号H1〜H5により「第1レンズ群保持部材〜第5レンズ群保持部材」を示し、これらを「レンズ群保持部材H1〜レンズ群保持部材H5」と略記する。レンズ群保持部材H1〜H5はそれぞれ、第1レンズ群I〜第5レンズ群Vを固定的に保持しており、円環状である。
図17において、符号ST5は「直進筒」、符号RT1は「回転筒」で、これらは中空シリンダ状に形成されている。
形態例5においては、回転筒RT1が「直進筒ST5の内側」に配備されている。
レンズ群保持部材H1〜H4は、回転筒RT1に「接して保持」されている。即ち、円環状のレンズ群保持部材H1〜H4の外周面は、回転筒RT1の内周面に接触もしくは近接し、回転筒RT1の内周面との間の「精度を出す」ことで、第1レンズ群I〜第4レンズ群IVの「軸Aに直交する方向への偏心」を抑制している。
形態例5においては、円環状のレンズ群保持部材H1〜H4の外周面の径が、回転筒RT1の内周面の径と同径であるが、これらの径は互いに僅かに異なっていてもよい。
回転筒RT1は軸Aの回りに回転可能であり、回転筒RT1の外側に配置された直進筒ST5は、調整板APを介して筐体BXに固定されている。
レンズ群保持部材H4は回転筒RT1に固定的に保持され、レンズ群保持部材H1〜H3は、回転筒RT1に対して「軸Aの方向に変位可能」に保持されている。
レンズ群保持部材H1〜H3は、回転筒RT1に形成された「曲線カム孔」を介して、直進筒ST5に形成された「軸A方向に平行な長溝」に連結している。回転筒RT1を回転させると、レンズ群保持部材H1〜H3は、直進筒ST5に形成された「軸A方向に平行な長溝」により移動方向を「軸Aに平行な方向」に規制されつつ、曲線カム溝の形状に從って変位する。
即ち、直進筒ST5は、レンズ群保持部材H1〜H3の「軸Aの回りの回転」を防止し、レンズ群保持部材H1〜H3の軸A方向の「直進的な変位のみ」を許容する。
回転筒RT1の「曲線カム溝」は、レンズ群保持部材H1〜H3に保持された第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIが「フォーカシングに伴う変位を実現」するように形状を設定されている。從って、回転筒RT1の回転により、フォーカス群(第1レンズ群I〜第3レンズ群III)を軸A方向に変位させて前述のフォーカシングを行うことができる。
第5レンズ群Vを保持するレンズ群保持部材H5は、ヘリコイドHLを介して直進筒ST5に連結され、押さえ部材FVによりヘリコイドHLに対して固定されている。
従って、ヘリコイドHLを回転させることにより、第5レンズ群Vを軸Aに沿って移動させることができる。図17は、ヘリコイドHLの回転により、第5レンズ群Vが、第4レンズ群IVに最も近い側まで変位した状態を示している。
ヘリコイドHLの回転で「軸Aの回りに回転した第5レンズ群V」は、押さえ部材FVによる固定を解除することにより「軸A方向に変位した位置を保ったまま、ヘリコイドHLに対して光軸周りに回転させる」ことができる。從って、第5レンズ群Vを「軸A方向に変位した位置を保って、ヘリコイドHLに対して回転」させて、第5レンズ群V内の偏心と「第4レンズ群IVよりも拡大側のレンズ」の偏心との関係を「バックフォーカス調整前の状態と同じ状態」に維持できる。
形態例1におけると同様に、筐体BXの底面部分に「画像表示素子」が固定的に設けられている。形態例1におけると同様、第5レンズ群Vの変位と、間隔調整板APの板厚の調整により、屈折光学系と画像表示素子との間隔(バックフォーカス)を高精度に調整できる。
「形態例6」
形態例6を、図18を参照して説明する。
繁雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものについては図18においても、図13〜図17と符号を共通化する。
形態例6は、上に形態例1として説明したレンズ保持機構に「実施例2の投射光学系の屈折光学系」を保持させた形態例である。
形態例1との差異は、レンズ群保持部材H1〜H4に保持された第1レンズ群I〜第4レンズ群IVのうち、第2レンズ群IIが「3枚の負レンズ」で構成されている点のみである。
レンズ保持機構としての機能、即ち、フォーカス群である第1レンズ群I〜第3レンズ群IIIを移動させる機能、第5レンズ群Vを軸Aの方向へ変位させ、軸Aの回りに回転させる機能は、何れも形態例1と同じであるので、形態例1の説明を援用する。
「実施例2の投射光学系の屈折光学系」はまた、上記形態例1〜形態例5における「実施例1の屈折光学系」と同様に、レンズ保持機構に保持させることができる。
以上に説明したように、この発明によれば、以下の如き投射装置を実現できる。
[8]
画像表示素子を有する画像表示手段と、該画像表示手段の画像表示素子に表示される画像を被投射面(SC)に拡大投射する投射光学系(11、12、13)と、レンズ保持機構と、を有し、前記投射光学系は、投射光路上の、拡大側に反射光学系(12、13)、縮小側に屈折光学系(11)を配してなり、反射光学系(12、13)は、パワーを有する反射光学素子(13)を少なくとも1つ有し、屈折光学系(11)は、拡大側に前群、縮小側に後群を配してなり、前群は、拡大側から縮小側へ向かって順に、正または負の屈折力を持つ第1レンズ群(I)、負の屈折力を持つ第2レンズ群(II)、正の屈折力を持つ第3レンズ群(III)を配してなり、第1レンズ群(I)と第3レンズ群(III)は、ともに1枚のレンズにより構成され、後群は正の屈折力を持ち、第1レンズ群(I)が拡大側へ、第2レンズ群(II)と第3レンズ群(III)は縮小側へ移動して、遠距離側から近距離側へフォーカシングするものであり、レンズ保持機構は、屈折光学系(11)をフォーカシング可能に保持する投射装置(図1、図3、図4、実施例1、実施例2、形態例1〜6)。
[9]
[8]記載の投射装置であって、屈折光学系(11)の後群は、複数のレンズを有し、隣接するレンズの外径差が最大となる部分で第4レンズ群(IV)と第5レンズ群(V)に分かれ、拡大側に配される第4レンズ群(IV)のレンズ径がより大きく、レンズ保持機構において屈折光学系(11)の各レンズ群を保持する保持部材のうち、前群の第2レンズ群を保持する第2レンズ群保持部材(H2)と、第4レンズ群(IV)を保持する第4レンズ群保持部材(H4)とが、レンズ保持機構における同一の部材に接して保持される投射装置(図13〜図18、形態例1〜6)。
[10]
[9]記載の投射装置であって、第2レンズ群(II)を保持する第2レンズ群保持部材(H2)と、第4レンズ群(IV)を保持する第4レンズ群保持部材(H4)が接して保持される同一の部材が回転筒(RT1)である投射装置(図17、形態例5)。
[11]
[9]記載の投射装置であって、第2レンズ保持部材(H2)と第4レンズ保持部材(14)が接して保持される同一の部材が、第1ないし第3レンズ群(I〜III)の回転を抑制する部材である投射装置(図13〜16、図18、形態例1〜4、6)。
[12]
[11]記載の投射装置であって、第2レンズ保持部材(H2)と第4レンズ保持部材(H4)が接して保持される同一の部材が、直進筒(ST、ST4)である投射装置(図13〜15、図18、形態例1〜3、6)。
[13]
[11]記載の投射装置であって、第2レンズ保持部材(H2)と第4レンズ保持部材(H4)が接して保持される同一の部材が、位置決めピン(P1、P2)である投射装置(図16、形態例4)。
[14]
[11]記載の投射装置であって、第2レンズ保持部材(H2)と第4レンズ保持部材(H4)が接して保持される同一の部材が、直進筒(ST4)であり、第4レンズ群保持部材(H4)を兼ねる投射装置(図15、形態例3)。
[15]
[9]ないし[14]の何れか1に記載の投射装置であって、レンズ保持機構は、第5
レンズ群(V)を光軸(軸A)方向に移動可能に保持する投射装置(図13〜図18、形
態例1〜6)。
[16]
[15]記載の投射装置であって、レンズ保持機構は、ヘリコイド(HL)を介して前記第4レンズ群保持部材に連結され、前記第5レンズ群(V)を保持する第5レンズ群保持部材(H5)を備える投射装置(図13〜図18、形態例1〜6)。
[17]
[9]ないし[16]の何れか1に記載の投射装置であって、レンズ保持機構は、第5
レンズ群(V)を光軸(軸A)周りに回転可能に保持する投射装置(図13〜図17、形
態例1〜6)。
また、この発明によれば、以下の如き「投射システム」を実現できる。
[18]
画像表示素子に表示される画像を被投射面に拡大投影する投射装置と前記被投射面としてのスクリーンを含む投射システムであって、投射装置は[8]〜[17]の何れか1に記載のものであり、屈折光学系(11)の光軸と、パワーを有する反射光学素子(13)との交点からスクリーン(SC)までの、スクリーンに直交する方向における距離:Lとスクリーン(SC)の横幅:Wとの比:TR(=L/W)が条件:
(3) TR<0.30
満足する投射システム(図1、形態例1〜6)。
上に説明した、形態例1〜6においては、第1レンズ群I〜第4レンズ群IVが、同一の部材(直進筒ST、ST4、位置決めピンP1、P2、回転筒RT1)に「接して保持」されている。
これら直進筒や位置決めピン、回転筒は「第1レンズ群I〜第4レンズ群IVの偏心を抑制」する機能を持っている。
図5に即して説明したように、図3や図4に示す屈折光学系では、正の屈折力を持つ第4レンズ群IVと「フォーカス群中で負の屈折力を持つ第2レンズ群II」との偏心感度が特に高い。
從って、これら偏心感度が特に高い第2レンズ群IIと第4レンズ群IVとを「同一の部材」に接して保持させることにより、第2レンズ群IIと第4レンズ群IVとの相対的な偏心を有効に軽減させることができる。
この観点からすると、同一の部材(直進筒ST、ST4、位置決めピンP1、P2、回転筒RT1)には、第2レンズ群IIと第4レンズ群IVを「接して保持」させるようにし、第1レンズ群Iと第3レンズ群IIIとは「別の部材」に保持させてもよい。
形態例1〜3、6のように、フォーカス群を直進筒に接して保持させることにより、部品点数の増加や、構成の複雑化を抑えることができる、鏡胴の小径化が可能になる。
形態例4のように、レンズ群保持部材H2とレンズ群保持部材H4を、位置決めピンP1、P2に接して保持させると、第2レンズ群IIと第4レンズ群IVの偏心を「より高度に抑える」ことが可能となる。
形態例3のように、第4レンズ群IVを直進筒ST4と一体化することで、第2レンズ群IIと第4レンズ群IVとの「組み立て誤差の積み上がり」を減らすことが可能となり、偏心をさらに抑えつつレンズ保持機構が簡略化され、小型化が可能となる。
なお、第5レンズ群Vの最も画像表示素子側のレンズに対し「画像表示素子が軸Aに沿って移動できる」ように構成すると、バックフォーカスの調整に「画像表示素子の変位」も利用できる。このようにすると、バックフォーカス調整の精度を「形態例1〜6」の場合よりもさらに高めることが可能になる。
以上、発明の好ましい実施の形態、形態例について説明した。
この発明は上述した特定の実施形態、形態例に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
この発明の実施の形態に記載された効果は、発明から生じる好適な効果を列挙したに過ぎず、発明による効果は「実施の形態に記載されたもの」に限定されるものではない。
LV 画像表示素子の画像表示面
F 画像表示面のカバーガラス
11 投射光学系の屈折光学系
12 反射光学素子としての平面鏡
13 パワーを持つ反射光学素子としての凹面ミラー
H ハウジング
LS 照明光学系
I 第1レンズ群
II 第2レンズ群
III 第3レンズ群
IV 第4レンズ群
V 第5レンズ群
H1 第1レンズ群保持部材
H2 第2レンズ群保持部材
H3 第3レンズ群保持部材
H4 第4レンズ群保持部材
H5 第5レンズ群保持部材
ST 直進筒
RT 回転筒
HL ヘリコイド
BX 筐体
SC 被投射面(スクリーン)
特開2007−079524号公報 特開2009−251458号公報 特開2011−242606号公報 特開2009−216883号公報

Claims (18)

  1. 画像表示素子に表示される画像を被投射面に拡大投影するための投射光学系であって、
    投射光路上の、拡大側に反射光学系、縮小側に屈折光学系を配してなり、
    前記反射光学系は、パワーを有する反射光学素子を少なくとも1つ有し、
    前記屈折光学系は、拡大側に前群、縮小側に後群を配してなり、
    前記前群は、拡大側から縮小側へ向かって順に、正または負の屈折力を持つ第1レンズ
    群、負の屈折力を持つ第2レンズ群、正の屈折力を持つ第3レンズ群を配してなり、前記
    第1レンズ群と前記第3レンズ群が、ともに1枚のレンズにより構成され、
    前記後群は正の屈折力を持ち、
    遠距離側から近距離側へのフォーカシングに際して、前記第1レンズ群が拡大側へ、前
    記第2レンズ群と前記第3レンズ群は縮小側へ移動する投射光学系。
  2. 請求項1記載の投射光学系であって、
    前記屈折光学系の前群における第2レンズ群の焦点距離:F2、第3レンズ群の焦点距
    離:F3が、条件:
    (1)−0.20 > F2/F3 > −0.5
    を満足する投射光学系。
  3. 請求項1または2記載の投射光学系であって、
    前記屈折光学系の後群が、フォーカシングに際して不動である投射光学系。
  4. 請求項1ないし3の何れか1項に記載の投射光学系であって、
    前記屈折光学系の後群は、複数のレンズを有し、隣接するレンズの外径差が最大となる
    部分で2つのレンズ群に分かれ、該2つのレンズ群における拡大側のレンズの外径がより
    大きい投射光学系。
  5. 請求項4記載の投射光学系であって、
    前記2つのレンズ群は、拡大側に配された第4レンズ群と、縮小側に配された第5レン
    ズ群である投射光学系。
  6. 請求項1ないし5の何れか1項に記載の投射光学系であって、
    前記反射光学系のパワーを有する反射光学素子が、自由曲面形状をもつ凹面ミラーであ
    る投射光学系。
  7. 請求項1ないし6の何れか1項に記載の投射光学系であって、
    拡大投射された画像のサイズが最大となるときの前記屈折光学系の焦点距離:FL、前
    記第1レンズ群の焦点距離:F1が、条件:
    (2) 10 <F1/FL<80
    を満足する投射光学系。
  8. 画像表示素子を有する画像表示手段と、
    該画像表示手段の前記画像表示素子に表示される画像を被投射面に拡大投射する投射光
    学系と、
    レンズ保持機構と、を有し、
    前記投射光学系は、投射光路上の、拡大側に反射光学系、縮小側に屈折光学系を配して
    なり、
    前記反射光学系は、パワーを有する反射光学素子を少なくとも1つ有し、
    前記屈折光学系は、拡大側に前群、縮小側に後群を配してなり、
    前記前群は、拡大側から縮小側へ向かって順に、正または負の屈折力を持つ第1レンズ
    群、負の屈折力を持つ第2レンズ群、正の屈折力を持つ第3レンズ群を配してなり、
    前記第1レンズ群と前記第3レンズ群が、ともに1枚のレンズにより構成され、
    前記後群は正の屈折力を持ち、
    前記第1レンズ群が拡大側へ、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群は縮小側へ移動し
    て、遠距離側から近距離側へフォーカシングするものであり、
    前記レンズ保持機構は、前記屈折光学系をフォーカシング可能に保持する投射装置。
  9. 請求項8記載の投射装置であって、
    前記屈折光学系の後群は、複数のレンズを有し、隣接するレンズの外径差が最大となる
    部分で第4レンズ群と第5レンズ群に分かれ、拡大側に配される第4レンズ群のレンズ径
    がより大きく、
    前記レンズ保持機構において前記屈折光学系の各レンズ群を保持する保持部材のうち、
    前記前群の第2レンズ群を保持する第2レンズ群保持部材と、前記第4レンズ群を保持す
    る第4レンズ群保持部材とが、前記レンズ保持機構における同一の部材に接して保持され
    る投射装置。
  10. 請求項9記載の投射装置であって、
    前記第2レンズ群を保持する第2レンズ群保持部材と、第4レンズ群を保持する第4レ
    ンズ群保持部材が接して保持される同一の部材が回転筒である投射装置。
  11. 請求項9記載の投射装置であって、
    前記第2レンズ群保持部材と前記第4レンズ群保持部材が接して保持される同一の部材
    が、前記第1レンズ群の回転を抑制する部材である投射装置。
  12. 請求項11記載の投射装置であって、
    前記第2レンズ群保持部材と前記第4レンズ群保持部材が接して保持される同一の部材
    が、直進筒である投射装置。
  13. 請求項11記載の投射装置であって、
    前記第2レンズ群保持部材と前記第4レンズ群保持部材が接して保持される同一の部材
    が、位置決めピンである投射装置。
  14. 請求項11記載の投射装置であって、
    前記第2レンズ群保持部材と前記第4レンズ群保持部材が接して保持される同一の部材
    が、直進筒であり、前記第4レンズ群保持部材を兼ねる投射装置。
  15. 請求項ないし14の何れか1項に記載の投射装置であって、
    前記レンズ保持機構は、前記第5レンズ群を光軸方向に移動可能に保持する投射装置。
  16. 請求項15記載の投射装置であって、
    前記レンズ保持機構は、ヘリコイドを介して前記第4レンズ群保持部材に連結され、前記第5レンズ群を保持する第5レンズ群保持部材を備える投射装置。
  17. 請求項ないし16の何れか1項に記載の投射装置であって、
    前記レンズ保持機構は、前記第5レンズ群を光軸周りに回転可能に保持する投射装置。
  18. 画像表示素子に表示される画像を被投射面に拡大投影する投射装置と前記被投射面としてのスクリーンを含む投射システムであって、
    前記投射装置は請求項8ないし17の何れか1項に記載のものであり、前記投射光学系
    の前記屈折光学系の光軸と、前記反射光学系のパワーを有する反射光学素子との交点から
    前記スクリーンまでの、該スクリーンに直交する方向における距離:Lと前記スクリーン
    の横幅:Wとの比:TR(=L/W)が条件:
    (3) TR<0.30
    を満足する投射システム。
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