JP7259412B2 - 投写光学系、投写型画像表示装置、撮像装置、および光学素子の製造方法 - Google Patents

投写光学系、投写型画像表示装置、撮像装置、および光学素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、中間像の拡大側に凹形状の反射面を備える投写光学系、投写光学系を備える投写型画像表示装置、投写光学系を備える撮像装置、および凹形状の反射面を備える光学素子の製造方法に関する。
画像形成部が形成した投写画像を、投写光学系により拡大して投射する投写型画像表示装置は特許文献1に記載されている。同文献の投写光学系は、縮小側から拡大側に向かって順に第1光学系と第2光学系とからなる。第1光学系は屈折光学系を備える。第2光学系は凹形状の反射面を備える反射ミラーからなる。画像形成部は、光源とライトバルブとを備える。画像形成部は、投写光学系の縮小側結像面に投写画像を形成する。投写光学系は、第1光学系と反射面との間に中間像を形成し、拡大側結像面に配置されたスクリーンに最終像を投写する。
特開2010-20344号公報
特許文献1の投写光学系では、投写距離を短くすると、反射面の縮小側に位置する中間像が第1光学系の光軸に沿う方向に傾斜する。ここで、中間像は、傾斜するのに伴って、大きくなる。中間像が大きくなると、中間像の拡大側に位置する反射面を大きくする必要が生じる。従って、中間像の拡大側に凹形状の反射ミラーのみを備える投写光学系では、投写距離を短くする場合に、反射ミラーが大型化しやすいという問題がある。
上記の課題を解決するために、本発明は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系と、第2光学系と、からなり、縮小側結像面と拡大側結像面との間に中間像を形成する投写光学系において、前記第2光学系は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面、反射面、および第2透過面を有する光学素子であり、前記第1透過面と前記反射面とは、予め設定した仮想軸の一方側に位置し、前記第2透過面は、前記仮想軸の他方側に位置し、前記反射面は、凹曲面形状を備え、前記第2透過面は、前記拡大側に突出する凸曲面形状を備え、前記光学素子は、当該光学素子を通過する光線の光路上に屈折率が相違する第1部材部分と第2部材部分と、を備え、前記第1部材部分は、前記第2部材部分の外周面に密着して設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面、反射面、および第2透過面を有し、前記第1透過面と前記反射面とは、予め設定した仮想軸の一方側に位置し、前記第2透過面は、前記仮想軸の他方側に位置し、前記反射面は、凹形状を備え、前記第2透過面は、前記拡大側に突出する凸曲面形状を備える光学素子の製造方法において、金型の内壁面に前記反射面の面形状を転写した第1の転写面を設け、屈折率の異なる第1部材と第2部材とのうち、前記第2部材を金型内に配置し、前記金型内における前記第2部材と前記第1の転写面との間に前記第1部材を注入して、硬化させ、前記第1部材に反射コーティングを施して前記反射面を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る投写光学系は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系と、第2光学系と、からなり、縮小側結像面と拡大側結像面との間に中間像を形成する投写光学系において、前記第2光学系は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面、反射面、および第2透過面を有する光学素子であり、前記第1透過面と前記反射面とは、予め設定した仮想軸の一方側に位置し、前記第2透過面は、前記仮想軸の他方側に位置し、前記反射面は、凹曲面形状を備え、前記第2透過面は、前記拡大側に突出する凸曲面形状を備え、前記光学素子は、当該光学素子を通過する光線の光路上に屈折率が相違する第1部材部分と第2部材部分と、を備え、前記第1部材部分は、前記第2部材部分の外周面に密着して設けられており、前記第2部材部分は、前記第1部材部分よりも耐熱性が高く、前記第2部材部分において前記光学素子に入射した光線の光束径が最も小さくなることを特徴とする。
また、本発明に係る撮像装置は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系と、第2光学系と、からなり、縮小側結像面と拡大側結像面との間に中間像を形成する投写光学系において、前記第2光学系は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面、反射面、および第2透過面を有する光学素子であり、前記第1透過面と前記反射面とは、予め設定した仮想軸の一方側に位置し、前記第2透過面は、前記仮想軸の他方側に位置し、前記反射面は、凹曲面形状を備え、前記第2透過面は、前記拡大側に突出する凸曲面形状を備え、前記光学素子は、当該光学素子を通過する光線の光路上に屈折率が相違する第1部材部分と第2部材部分と、を備え、前記第1部材部分は、前記第2部材部分の外周面に密着して設けられている投写光学系と、前記縮小側結像面に配置された撮像素子と、を備えることを特徴とする。
投写光学系を備える投写型画像表示装置の概略構成図である。 投写光学系の全体を模式的に表す光線図である。 実施例の投写光学系の光線図である。 第2光学系の光線図である。 第2光学系を構成する光学素子の材質の説明図である。 中間像の拡大側に反射面のみを備える場合の倍率の説明図である。 中間像の拡大側に反射面と第2透過面を備える場合の倍率の説明図である。 スクリーンの上方に達する光束の開き角度の説明図である。 スクリーンの下方に達する光束の開き角度の説明図である。 実施例の投写光学系の拡大側のMTFを示す図である。 光学素子の製造方法のフローチャートである。 光学素子の製造方法の説明図である。
以下に図面を参照して、本発明の実施形態に係る投写光学系およびこれを備える投写型画像表示装置について詳細に説明する。
(投写型画像表示装置)
図1は本発明の投写光学系を備える投写型画像表示装置の概略構成図である。図1に示すように、投写型画像表示装置1は、スクリーンSに投写する画像光を生成する画像形成部2と、画像光を拡大して投写する投写光学系3と、画像形成部2の動作を制御する制御部4とを備える。
(画像光生成光学系および制御部)
画像形成部2は、光源10、第1インテグレーターレンズ11、第2インテグレーターレンズ12、偏光変換素子13、重畳レンズ14を備える。光源10は、例えば、超高圧水銀ランプ、固体光源等で構成される。第1インテグレーターレンズ11および第2インテグレーターレンズ12は、アレイ状に配列された複数のレンズ素子をそれぞれ有する。第1インテグレーターレンズ11は、光源10からの光束を複数に分割する。第1インテグレーターレンズ11の各レンズ素子は、光源10からの光束を第2インテグレーターレンズ12の各レンズ素子の近傍に集光させる。
偏光変換素子13は、第2インテグレーターレンズ12からの光を所定の直線偏光に変換させる。重畳レンズ14は、第1インテグレーターレンズ11の各レンズ素子の像を、第2インテグレーターレンズ12を介して、後述する液晶パネル18R、液晶パネル18G、および、液晶パネル18Bの表示領域上で重畳させる。
また、画像形成部2は、第1ダイクロイックミラー15、反射ミラー16およびフィールドレンズ17R、および、液晶パネル18Rを備える。第1ダイクロイックミラー15は、重畳レンズ14から入射した光線の一部であるR光を反射させ、重畳レンズ14から入射した光線の一部であるG光およびB光を透過させる。第1ダイクロイックミラー15で反射されたR光は、反射ミラー16およびフィールドレンズ17Rを経て、液晶パネル18Rへ入射する。液晶パネル18RはR光を画像信号に応じて変調することにより、赤色の投写画像を形成する。
さらに、画像形成部2は、第2ダイクロイックミラー21、フィールドレンズ17G、および、液晶パネル18Gを備える。第2ダイクロイックミラー21は、第1ダイクロイックミラー15からの光線の一部であるG光を反射させ、第1ダイクロイックミラー15からの光線の一部であるB光を透過させる。第2ダイクロイックミラー21で反射されたG光は、フィールドレンズ17Gを経て、液晶パネル18Gへ入射する。液晶パネル18Gは画像表示素子である。液晶パネル18GはG光を画像信号に応じて変調することにより、緑色の投写画像を形成する。
また、画像形成部2は、リレーレンズ22、反射ミラー23、リレーレンズ24、反射ミラー25、およびフィールドレンズ17B、および、液晶パネル18Bを備える。第2ダイクロイックミラー21を透過したB光は、リレーレンズ22、反射ミラー23、リレーレンズ24、反射ミラー25、およびフィールドレンズ17Bを経て、液晶パネル18Bへ入射する。液晶パネル18Bは画像表示素子である。液晶パネル18BはB光を画像信号に応じて変調することにより、青色の投写画像を形成する。
液晶パネル18R、液晶パネル18G、および、液晶パネル18Bは、クロスダイクロイックプリズム19を3方向から囲んでいる。クロスダイクロイックプリズム19は、光合成用のプリズムであり、各液晶パネル18R、18G、18Bで変調された光を合成して画像光を生成する。
投写光学系3は、クロスダイクロイックプリズム19が合成した画像光(各液晶パネル18R、18G、18Bが形成した投写画像)をスクリーンSに拡大して投写する。
制御部4は、ビデオ信号等の外部画像信号が入力される画像処理部6と、画像処理部6から出力される画像信号に基づいて液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bを駆動する表示駆動部7とを備える。
画像処理部6は、外部の機器から入力された画像信号を各色の諧調等を含む画像信号に変換する。表示駆動部7は、画像処理部6から出力された各色の投写画像信号に基づいて液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bを動作させる。これにより、画像処理部6は、画像信号に対応した投写画像を液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bに表示する。
(投写光学系)
次に、投写光学系3を説明する。以下では、投写型画像表示装置1に搭載される投写光学系3の構成例として実施例を説明する。
(実施例)
図2は本発明の投写光学系3の全体を模式的に表す光線図である。図2では、投写光学系3からスクリーンSに到達する11本の光束F1~F11を模式的に示している。光束F1は最も像高が低い位置に達する光束である。光束F11は最も像高が高い位置に達する光束である。光束F2から光束F10は、光束F1と光束F11との間の各高さ位置に到達する光束である。図3は、実施例の投写光学系の光線図である。図4は第2光学系の光線図である。図5は第2光学系を構成する光学素子の材質の説明図である。
本例の投写光学系3Aは、図2に示すように、縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系31と、第2光学系32と、からなる。図3、図4に示すように、投写光学系3Aは、縮小側結像面と拡大側結像面との間に中間像33を形成する。本例では、中間像33は第2光学系32の内側に形成される。なお、中間像33は、第2光学系32の内側でなくてもよい。
第1光学系31は、複数枚のレンズを備える屈折光学系である。本例では、第1光学系31は15枚のレンズを備える。第2光学系32は1枚の光学素子35Aからなる。中間像33は、光学素子35Aの内側に形成される。
縮小側結像面には、画像形成部2の液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bが配置されている。図2、図3では3枚の液晶パネル18R、18G、18Bのうちの一枚である液晶パネル18Gを示す。液晶パネル18R、液晶パネル18Gおよび液晶パネル18Bは、縮小側結像面における第1光学系31の光軸Nの一方側に投写画像を形成する。拡大側結像面にはスクリーンSが配置されている。
図3に示すように、第1光学系31は、クロスダイクロイックプリズム19と、15枚のレンズL1~L15を有する。第1レンズL1~第15レンズL15は縮小側から拡大側に向かってこの順に配置されている。本例では、第2レンズL2と第3レンズL3は接合された第1接合レンズL21である。第4レンズL4と第5レンズL5は接合された第2接合レンズL22である。第11レンズL11と第12レンズL12は接合された第3接合レンズL23である。第13レンズL13および第14レンズL14は接合された第4接合レンズL24である。第7レンズL7と第8レンズL8との間には絞りO1が配置されている。第15レンズL15の拡大側の面は、非球面である。なお、第1光学系31は、クロスダイクロイックプリズム19を備えていない場合がある。
図4に示すように、光学素子35Aは、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43を有する。以下の説明では、便宜上、互いに直交する3軸をX軸、Y軸、およびZ軸とする。そして、第1透過面41および反射面42が配列されている方向をZ軸方向、Y軸の一方側を上方Y1、Y軸の他方側を下方Y2、X軸と垂直でY軸およびZ軸を含む面をYZ平面とする。従って、図1から図5の各図はX軸と平行な方向から見た場合を示す。図2に示すように、第1光学系31の光軸NはZ軸方向に延びる。画像形成部2は、第1光学系31の光軸Nの上方Y1に投写画像を形成する。
中間像33は、第1光学系31の光軸Nの下方Y2に形成される。スクリーンSは、第1光学系31の光軸Nの上方Y1に位置する。スクリーンSの横方向はX軸方向である。中間像33はスクリーンSに形成される投写画像に対して上下が反転した画像である。また、中間像33は、拡大側結像面であるスクリーンSに長方形の最終像が投写されるように、歪んだ画像である。より具体的には、中間像33は、スクリーンSに形成される最終像の台形歪みが小さくなる形状である。すなわち、中間像33は、最終像の台形歪みに対して逆に歪む。従って、中間像33は、スクリーンSにおける像高が最も高い辺が最も短い。
また、以下の説明では、YZ平面上に、Z軸方向に延びる仮想軸Mを設定する。仮想軸Mは光学素子35Aの設計基準軸である。仮想軸Mは、拡大側結像面であるスクリーンSに垂直である。
第1透過面41と反射面42とは、仮想軸Mの下方Y2に位置する。第2透過面43は、仮想軸Mの上方Y1に位置する。反射面42は、第1透過面41または第2透過面43から見て凹曲面形状を備える。従って、反射面42は正のパワーを有する。反射面42は光学素子35Aに外側から反射コートを施すことにより設けられている。第2透過面43は拡大側に突出する凸曲面形状を備える。従って、第2透過面43は正のパワーを有する。ここで、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、仮想軸Mに対し回転対称な面を持つ共軸光学系である。従って、仮想軸Mは、光学素子35Aの設計基準軸である。本例では、仮想軸Mは、第1光学系31の光軸Nと一致する。
光学素子35Aは、上半分、下半分が、それぞれ仮想軸Mを中心とする回転対称に構成されている。すなわち、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、図3に示すYZ平面の断面形状を、仮想軸Mを中心としてX軸方向の一方側および他方側にそれぞれ90°の角度範囲で回転させた形状を備える。本例では、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43は、いずれも非球面形状を備える。
第2光学系32の光学素子35Aには、第2透過面43の有効光線範囲50のY軸方向の上端を通過する上端光束51の上周辺光線51aおよび当該有効光線範囲50のY軸方向の下端を通過する下端光束52の上周辺光線52aがYZ平面上で交差する上側交点53と、上端光束51の下周辺光線51bおよび下端光束52の下周辺光線52bがYZ平面上で交差する下側交点54と、を結ぶ仮想線Pを規定することができる。仮想線Pは、YZ平面で仮想軸Mに垂直な仮想垂直線Vに対して傾斜している。また、仮想線Pが仮想垂直線Vに対して傾斜する傾斜角度θが90°以上である。すなわち、仮想垂直線Vに対して仮想線Pの上側交点53の側が仮想垂直線Vと仮想線Pとの交点を軸として時計周りに回る傾斜角度θは、90°以上である。ここで、仮想線Pは、YZ平面上における瞳ということもできる。光学素子に入射した光線は、仮想線P、或いは仮想線Pの近傍において、集光される。光学素子に入射した光線は、仮想線Pの近傍の領域Aにおいて、光束径が最も小さくなる。
ここで、図5に示すように、光学素子35Aは、入射した光線の光路上に第1部材部分65と、第1部材部分65とは屈折率の異なる第2部材部分66と、を備える。第1部材部分65は、第1透過面41を備える第1の第1部材部分65(1)と、反射面42を備える第2の第1部材部分65(2)と、第2透過面43を備える第3の第1部材部分65(3)と、を備える。第2部材部分は、Z軸方向において、第1の第1部材部分65(1)と、第2の第1部材部分65(2)との間に位置する。また、第2部材部分は、Z軸方向において、第2の第1部材部分65(2)と第3の第1部材部分65(3)と、の間に位置する。本例では、第1部材部分65は、樹脂からなる。第2部材部分66は、ガラスからなる。図4に示すように、第2部材部分66において光学素子35Aに入射した光線の光束径が最も小さくなる。すなわち、光学素子35Aに入射した光線の光束径が最も小さくなる領域Aは、第2部材部分66の内側にある。
第2部材部分66は、球形状である。第2部材部分66には、Z軸方向の一方側に第1の第1部材部分65(1)および第3の第1部材部分65(3)が密着し、Z軸方向の他方側に第2の第1部材部分65(2)が密着する。従って、第1の第1部材部分65(1)の接合面と、第2部材部分66の第1の第1部材部分65(1)に対する接合面とは、対応する曲面形状を備える。言い換えれば、第2部材部分66の第1の第1部材部分65(1)に対する接合面は、凸曲面形状である。第1の第1部材部分65(1)の第2部材部分66に対する接合面は、第2部材部分66の凸曲面形状に対応する凹曲面形状である。また、第2部材部分66の第2の第1部材部分65(2)に対する接合面と、第2の第1部材部分65(2)の接合面とは、対応する曲面形状を備える。言い換えれば、第2部材部分66の第2の第1部材部分65(2)に対する接合面は、凸曲面形状であり、第2の第1部材部分65(2)の接合面は、第2部材部分66の凸曲面形状に対応する凹曲面形状である。さらに、第3の第1部材部分65(3)の接合面と、第2部材部分66の第3の第1部材部分65(3)に対する接合面とは、対応する曲面形状を備える。言い換えれば、第2部材部分66の第3の第1部材部分65(3)に対する接合面は、凸曲面形状である。第3の第1部材部分65(3)の第2部材部分66に対する接合面は、第2部材部分66の凸曲面形状に対応する凹曲面形状である。
ここで、第1部材部分65と第2部材部分66とは、屈折率が相違する。また、第2部材部分66と第1の第1部材部分65(1)との接合面、第2部材部分66と第2の第1部材部分65(2)との接合面、および第2部材部分66と第3の第1部材部分65(3)との接合面はそれぞれ曲面形状である。従って、光学素子35Aは、第2部材部分66と第1の第1部材部分65(1)との接合面、第2部材部分66と第2の第1部材部分65(2)との接合面、および、第2部材部分66と第3の第1部材部分65(3)との接合面において、パワーを備える。
また、第1部材部分65と第2部材部分66とは、材質が相違するので、耐熱性が異なる。すなわち、ガラスからなる第2部材部分66は、樹脂からなる第1部材部分65と比較して、短波長の光線の透過率が高い。これにより、第2部材部分66では、短波長の光線を吸収による温度上昇が抑制される。よって、第2部材部分66は、第1部材部分65と比較して、発熱しにくく、耐熱性が高い。
なお、光学素子35Aには、絞りO2が設けられている場合がある。絞りO2は、光学素子35を仮想線Pに沿って分割し、分割面に遮光用の墨を塗布し、しかる後に、分割した光学素子35A一つに接合することなどにより、設けられる。なお、絞りO2は、光束の一部を遮光できる部材を用いて形成すればよく、墨を用いて形成されるものに限られない。
(レンズデータ)
投写光学系3Aのレンズデータは以下のとおりである。面番号は、縮小側から拡大側に順番に付してある。*を付した面番号の面は非球面である。符号は、第1光学系31においては、各レンズの符号を示す。第2光学系32においては、第1透過面41、反射面42、および第2透過面43の符号と、第1の第1部材部分65(1)、第2部材部分66、第2の第1部材部分65(2)、第3の第1部材部分65(3)を示す。すなわち、面番号32は、第1透過面41である。面番号33は、第1の第1部材部分65(1)と、第2部材部分66との接合面である。面番号34は、第2部材部分66と第2の第1部材部分65(2)との接合面である。面番号35は、反射面42である。面番号36は、第2の第1部材部分65(2)と第2部材部分66との接合面である。面番号37は、第2部材部分66と、第3の第1部材部分65(3)との接合面である。従って、面番号33、面番号34、面番号36、および面番号37は、対応する曲面形状を備える。rは曲率半径であり、単位はmmである。dは軸上面間隔であり、単位はmmである。ndは屈折率である。νdはアッベ数である。Eは有効径である。
面番号 符号 r d nd.vd E
1 18 1.000000E+18 7.125000E+00
2 19 1.000000E+18 1.943250E+01 SBSL7_OHARA 10.5740
3 1.000000E+18 1.000000E-01 13.8886
4 L1 2.647587E+02 4.745643E+00 834805.4272 13.0000
5 -3.126044E+01 4.745101E-01 14.1277
6 L2 9.919395E+01 5.624129E+00 606059.6170 13.0552
7 L3 -2.948335E+01 1.600000E+00 846663.2378 12.7515
8 -6.956515E+01 1.000000E-01 12.7384
9 L4 5.055435E+01 6.085836E+00 SBSL7_OHARA 12.2604
10 L5 -2.556322E+01 1.985833E+00 TAFD25_HOYA 11.9402
11 4.279800E+01 1.016403E-17 11.6870
12 L6 2.969023E+01 5.060257E+00 441995.9229 11.8491
13 -7.104468E+01 3.159436E+01 11.8366
14 絞り 1.000000E+18 1.966183E+01 9.0000
15 L7 1.586976E+01 1.995157E+00 496999.8155 10.1149
16 1.656880E+01 5.828419E+00 9.7713
17 L8 2.650639E+01 3.732072E+00 846202.1969 9.8276
18 -1.322151E+02 8.093165E-01 9.5673
19 L9 9.793586E+01 1.600000E+00 754097.4595 8.9183
20 2.150220E+01 2.640631E+00 8.1683
21 dummy 1.000000E+18 3.387773E+00 8.0000
22 L10 -1.585144E+01 1.600000E+00 830433.2293 8.2259
23 -2.329231E+01 1.319548E+00 8.9599
24 L11 6.906697E+01 6.446451E+00 612375.4546 10.0865
25 L12 -1.461690E+01 1.600000E+00 848353.1964 10.2599
26 -4.656021E+01 3.163258E+01 11.2203
27 L13 2.954727E+01 8.321169E+00 601811.3506 18.7571
28 L14 1.823521E+01 1.172597E+01 532763.7075 16.4609
29 4.067827E+01 8.321137E+00 15.8951
30 L15 3.568193E+02 1.026710E+01 710910.3070 16.0787
31* 1.680888E+01 3.388027E-01 16.0902
32* 41 2.457240E+01 2.000000E-01 511743.5305 16.4375
33 66 1.600000E+01 3.200000E+01 540166.6901 15.5966
34 65(2) -1.600000E+01 2.000000E-01 511743.5305 13.8539
35* 42 -1.807860E+01 -2.000000E-01 511743.5305 13.4842
36 66 -1.600000E+01 -3.200000E+01 540166.6901 11.7913
37 66(3) 1.600000E+01 -2.000000E-01 511743.5305 15.9959
38* 43 2.457240E+01 -2.900000E+02 23.8451
39 S 1.000000E+18 869.5336
面番号31、32、35、38の非球面データは、以下のとおりである。
面番号 31 32 35 38
Y曲率半径 16.80887566 24.57240332 -18.07859546 24.57240332
コーニック定数(K) -3.269988266 0 -1 0
4次の係数(A) -1.33145E-05 -1.33671E-06 3.06678E-05 -1.33671E-06
6次の係数(B) 2.15595E-09 -3.28313E-08 -1.40445E-07 -3.28313E-08
8次の係数(C) 2.63628E-11 7.00862E-11 6.34715E-10 7.00862E-11
10次の係数(D) -1.00452E-13 -4.76029E-14 -2.36137E-12 -4.76029E-14
12次の係数(E) -2.37019E-16 0 6.65427E-15 0
14次の係数(F) 4.56028E-19 0 -9.86215E-18 0
16次の係数(G) 0 0 0 0
18次の係数(H) 0 0 0 0
20次の係数(J) 0 0 0 0
(効果)
本例の投写光学系3Aでは、第2光学系32を構成する光学素子35Aは、凹曲面形状の反射面42と、拡大側に突出する凸曲面形状の第2透過面43と、を備える。従って、光学素子35Aは、反射面42で反射した光束を、第2透過面43で屈折させることができる。よって、第2光学系32が、反射面42のみを備える場合と比較して、投写光学系3Aの短焦点化、すなわち投写距離を短くすることが容易である。また、光学素子35Aが拡大側に突出する凸曲面形状の第2透過面43を備えるので、投写距離を短くする場合でも、中間像33の拡大側に配置された凹曲面形状の反射面42が大型化することを抑制できる。
かかる効果について、図6および図7を参照して説明する。図6は、第2光学系32が中間像33の拡大側に反射面42のみを備える場合の倍率の説明図である。図7は、第2光学系32が中間像33の拡大側に反射面42および凸曲面形状の第2透過面43を備える場合の倍率の説明図である。
図6に示すように、第2光学系32が中間像33の拡大側に反射面42のみを備える場合には、投写光学系3Aの倍率Qは、中間像33からスクリーンSに至る特定の光線の光路において中間像33と反射面42との距離Rに対する、反射面42からスクリーンSまでの距離Tの比である。すなわち、Q=T/Rである。従って、拡大側結像面であるスクリーンSと共役となる中間像33は、倍率Qを合わせるために、仮想軸Mに沿う方向に大きく傾斜して、像面湾曲を発生させたものとなる。ここで、中間像33は、傾斜すると、大きくなる。また、中間像33が大きくなると、中間像33の拡大側に位置する反射面42を大きくする必要が生じる。従って、中間像33の拡大側に凹曲面形状の反射面42のみを備える投写光学系3Aでは、投写距離を短くする場合に、反射面42が大型化しやすい。また、中間像33が大きくなると、第1光学系31と第2光学系32との間の距離が必要になり、投写光学系3Aの全長が長くなる。
これに対して、本例では、第2光学系32が反射面42の拡大側に凸曲面形状の第2透過面43を備えるので、中間像33が大きくなることを抑制できる。すなわち、図7に示すように、本例では、投写光学系3Aの倍率Qは、中間像33からスクリーンSに至る特定の光線の光路において中間像33と反射面42との間の距離R1と反射面42と第2透過面43との間の距離R2との合計に対する、第2透過面43とスクリーンSとの間の距離T´の比である。すなわち、Q=T´/(R1+R2)である。これにより、拡大側結像面であるスクリーンSと共役となる中間像33は、スクリーンSの上方と下方とで倍率を合わせるために仮想軸Mに沿って大きく傾斜することがなく、像面湾曲が減少したものとなる。よって、中間像33が大きくなることを抑制できる。従って、中間像33の拡大側に位置する反射面42が大型化することを抑制できる。また、最外周の光線51が第1透過面41を通過するときに内側に屈折させることができれば、さらに反射面42を小型化することが可能になる。また、第2透過面43が凸曲面形状であり、正のパワーを持っているので、第2透過面43がない場合と比較して、光束を集光させる作用が働き、反射面42が大型化することを抑制できる。
さらに、本例では、中間像33は、光学素子35Aにおける第1透過面41と反射面42との間に位置する。従って、中間像33が第1光学系31と光学素子35Aとの間に形成される場合と比較して、第1光学系31と光学素子35Aとを接近させることができる。これにより、投写光学系3Aをコンパクトにすることができる。
また、本例では、第2光学系32の第1透過面41、反射面42、および第2透過面43が非球面である。従って、本例の投写光学系3Aでは、収差の発生を抑制できる。
さらに、本例では、中間像33の縮小側に位置する第1透過面41が非球面なので、中間像33での収差の発生を抑制できる。また、中間像33の縮小側に、第1の第1部材部分65(1)と、第2部材部分66との接合面があり、かかる接合面が曲面形状を備える。従って、中間像33で発生する収差を補正しやすい。さらに、本例では、中間像33が仮想軸Mに沿って大きく傾斜することはなく、中間像33が仮想軸Mに対して垂直な方向に立っている。従って、第1透過面41と中間像33とをZ軸方向で接近させることが容易であり、非球面を中間像33に近い位置に配置できる。従って、中間像33で発生する収差を効率よく補正できる。
さらに、本例では、仮想線Pが仮想垂直線Vに対して傾斜しているので、仮想線Pが仮想垂直線Vと平行な場合と比較して、スクリーンSの上方の周辺部の光量が低下することを抑制できる。すなわち、仮想線Pが仮想垂直線Vに対して傾斜すれば、仮想線Pが仮想垂直線Vと平行な場合と比較して、スクリーンSの上方へ達する光束の開き角度θ0が大きくなる。これにより、スクリーンSの上方へ達する光量が多くなる。ここで、図8は、スクリーンSへ達する光束の開き角度の説明図である。図8は図2のA部分の部分拡大図である。スクリーンSの上方へ達する光束の開き角度θ0とは、スクリーンSと上端光束51の上周辺光線51aとが成す角度θ1と、スクリーンSと上端光束51の下周辺光線51bとが成す角度θ2と、の差分である。
また、スクリーンSの上方へ達する光束の開き角度θ0が大きくなれば、スクリーンSの下方へ達する光束の開き角度θ0との差が小さくなる。従って、スクリーンSの上方の周辺部の光量が、下方と比較して低下することを抑制できる。ここで、図9は、スクリーンSへ達する光束の開き角度の説明図である。図9は図2のB部分の部分拡大図である。スクリーンSの下方へ達する光束の開き角度θ0とは、スクリーンSと下端光束52の上周辺光線52aとが成す角度θ1と、スクリーンSと下端光束52の下周辺光線52bとが成す角度θ2と、の差分である。
さらに、本例では、仮想線Pが仮想垂直線Vに対して傾斜する傾斜角度θが90°以上である。これにより、スクリーンSの下方へ達する光束の開き角度θ0が小さくなる。従って、スクリーンSの上方へ達する光束の開き角度θ0と、スクリーンSの下方へ達する光線の開き角度θ0との差が小さくなるので、スクリーンSで発生する上方と下方との間の光量の差を抑制できる。
次に、本例では、光学素子35Aを通過する光線は、凹曲面形状の反射面42によって光学素子35の内部で集光される。従って、光学素子35Aの内部で光密度が高くなり、光学素子35Aの一部分が高温となることがある。この場合、高温となった光学素子35Aの一部分が熱膨張して、投写光学系3Aの光学性能の劣化を招くという問題がある。
このような問題に対して、光学素子35Aは、当該光学素子35Aを通過する光線の光路上に、樹脂からなる第1部材部分65と、ガラスからなる第2部材部分66と、を備える。そして、第2部材部分66に、光学素子35Aに入射した光線の光束径が最も小さくなる領域Aを位置させる。これにより、光学素子35Aの内部で光密度が高くなり、高温となりやすい領域Aが、発熱しにくく、耐熱性の高い材質から構成される。従って、高温となった光学素子35Aの一部分が熱膨張して、投写光学系3Aの光学性能の劣化を招くことを抑制或いは回避できる。
また、中間像33は、第2部材部分66に形成されるので、中間像33が第1部材部分65と第2部材部分66との接合面を横断することがない。従って、第1部材部分65と第2部材部分66との接合面に起因して、投写画像が劣化することを防止できる。
さらに、本例では、光学素子35Aは、第2部材部分66と第1の第1部材部分65(1)との接合面、第2部材部分66と第2の第1部材部分65(2)との接合面、第2部材部分66と第3の第1部材部分65(3)との接合面において、パワーを備える。よって、光学素子35Aは、これらの接合面において、各種の収差を制御して、解像度を向上させることができる。
このように、本例の投写光学系3Aによれば、第2光学系32を一つの光学素子35から構成した場合でも、第2光学系32において各種の収差の補正を行うことができる。よって、第1光学系31の設計の自由度を確保できる。
図10は投写光学系3Aの拡大側のMTFを示す図である。MTFを示す図10の横軸は空間周波数である。縦軸はコントラスト再現比である。図10に示すように、本例の投写光学系3Aは、高い解像度を有する。
また、本例では、光学素子35Aにおいて、ガラスからなる第2部材部分66は、球形状である。さらに、ガラスからなる第2部材部分66は、非球面を備えていない。従って、第2部材部分66は、製造が容易である。この一方、光学素子35Aにおいて、非球面の第1透過面41を備える第1の第1部材部分65(1)、非球面の反射面42を備える第2の第1部材部分65(2)、および、非球面の第2透過面43を備える第3の第1部材部分65(3)は、いずれも、樹脂からなる。従って、第1の第1部材部分65(1)、第2の第1部材部分65(2)、および第3の第1部材部分65(3)をガラス製とした場合と比較して、光学素子35Aに、非球面を設けることが容易である。
ここで、光学素子35Aの製造方法を説明する。図11は、光学素子35Aの製造方法のフローチャートである。図12は、光学素子35Aの製造方法の説明図である。光学素子35Aの製造においては、まず、光学素子製造用の金型として、内壁面に第1透過面41の面形状を転写した第1転写面71、反射面42の面形状を転写した第2転写面72、および第2透過面43の面形状を転写した第3転写面73を備える金型70を準備する。
次に、ガラス製の光学部材75(第2部材)を金型70の内部に配置する。本例では、光学部材75は球形状である。しかる後に、金型70内における光学部材75と第1転写面71との間の空間76、光学部材75と第2転写面72との間の空間77、光学部材75と第3転写面73との間の空間78間に樹脂(第1部材)を注入して、硬化させる。ここで、樹脂は紫外線硬化樹脂とすることができる。また、樹脂の硬化に際して、樹脂の注入部分に紫外線を照射するものとすることができる。
その後、樹脂が密着して一体となった光学部材75を金型70から取り出す。しかる後に、第2転写面72が転写された樹脂部分に反射コーティングを施し、反射面42とする。また、第1転写面71が転写された樹脂部分に反射防止コーティングを施して、第1透過面41とする。さらに、第3転写面が転写された樹脂部分に反射防止コーティングを施して、第2透過面43とする。これにより、光学素子35Aが完成する。
(その他の実施の形態)
上記の例では、第2部材部分66は、球形状であるが、他の形状としてもよい。
なお、ガラスからなる第2部材部分66の外周面に、第1透過面41、および第2透過面43のうちの一面または2面を設けてもよい。
投写光学系3を用いて撮像装置を構成する場合には、図2に示すように、投写光学系3の縮小側結像面に撮像素子100を配置する。
1…投写型画像表示装置、2…画像形成部、3,3A,3B…投写光学系、4…制御部、6…画像処理部、7…表示駆動部、10…光源、11…第1インテグレーターレンズ、12…第2インテグレーターレンズ、13…偏光変換素子、14…重畳レンズ、15…第1ダイクロイックミラー、16…反射ミラー、17B…フィールドレンズ、17G…フィールドレンズ、17R…フィールドレンズ、18…液晶パネル、18B…液晶パネル、18G…液晶パネル、18R…液晶パネル、19…クロスダイクロイックプリズム、21…第2ダイクロイックミラー、22…リレーレンズ、23…反射ミラー、24…リレーレンズ、25…反射ミラー、31…第1光学系、32…第2光学系、33…中間像、35…光学素子35A、41…第1透過面、42…反射面、43…第2透過面、50…有効光線範囲、51…上端光束、51a…上周辺光線、51b…下周辺光線、52…下端光束、52a…上周辺光線、52b…下周辺光線、53…上側交点、54…下側交点、65…第1部材部分、65(1)…第1の第1部材部分、65(2)…第2の第1部材部分、65(3)…第3の第1部材部分、66…第2部材部分、70…金型、71,72,73…転写面,75…光学部材、76,77,78…隙間、100…撮像素子、L1~L15…レンズ、L21~L24…接合レンズ、O1,O2…絞り。

Claims (16)

  1. 縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系と、第2光学系と、からなり、縮小側結像面と拡大側結像面との間に中間像を形成する投写光学系において、
    前記第2光学系は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面、反射面、および第2透過面を有する光学素子であり、
    前記第1透過面と前記反射面とは、予め設定した仮想軸の一方側に位置し、
    前記第2透過面は、前記仮想軸の他方側に位置し、
    前記反射面は、凹曲面形状を備え、
    前記第2透過面は、前記拡大側に突出する凸曲面形状を備え、
    前記光学素子は、当該光学素子を通過する光線の光路上に屈折率が相違する第1部材部分と第2部材部分と、を備え、
    前記第1部材部分は、前記第2部材部分の外周面に密着して設けられており、
    前記第2部材部分は、前記第1部材部分よりも耐熱性が高く、
    前記第2部材部分において前記光学素子に入射した光線の光束径が最も小さくなることを特徴とする投写光学系。
  2. 前記中間像は、前記光学素子における前記第1透過面と前記反射面との間に形成されることを特徴とする請求項1に記載の投写光学系。
  3. 前記第2部材部分は、球形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の投写光学系。
  4. 前記反射面は、前記第1部材部分に設けられていることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  5. 前記反射面は、非球面形状を備えることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  6. 前記第1透過面は、前記第1部材部分に設けられていることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  7. 前記第2透過面は、前記第1部材部分に設けられていることを特徴とする請求項1から6のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  8. 前記中間像は、前記第2部材部分に位置することを特徴とする請求項1から7のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  9. 互いに直交する3軸をX軸、Y軸、およびZ軸とし、前記仮想軸が延びる方向をZ軸方向、前記Y軸の一方側を上方、前記Y軸の他方側を下方、前記X軸と垂直で前記Y軸および前記Z軸を含む面をYZ平面とした場合に、
    前記第2透過面の有効光線範囲のY軸方向の上端を通過する上端光束の上周辺光線および当該有効光線範囲のY軸方向の下端を通過する下端光束の上周辺光線がYZ平面上で交差する上側交点と、前記上端光束の下周辺光線および前記下端光束の下周辺光線が前記YZ平面上で交差する下側交点とを結ぶ仮想線は、前記YZ平面で前記仮想軸に垂直な仮想垂直線に対して傾斜していることを特徴とする請求項1からのうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  10. 前記第1部材部分の材質は、樹脂であることを特徴とする請求項1からのうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  11. 前記第1部材部分の材質は、紫外線硬化樹脂であることを特徴とする請求項10に記載の投写光学系。
  12. 前記第2部材部分の材質は、ガラスであることを特徴とする請求項1から11のうちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  13. 前記光学素子は、前記反射面よりも拡大側に絞りを備えることを特徴とする請求項1から12うちのいずれか一項に記載の投写光学系。
  14. 請求項1から13のうちのいずれか一項に記載の投写光学系と、
    前記縮小側結像面に投写画像を形成する画像形成部と、
    を有することを特徴とする投写型画像表示装置。
  15. 請求項1から14のうちのいずれか一項に記載の投写光学系と、
    前記縮小側結像面に配置された撮像素子と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  16. 縮小側から拡大側に向かって順に、第1光学系と、第2光学系と、からなり、縮小側結像面と拡大側結像面との間に中間像を形成する投写光学系において、
    前記第2光学系は、縮小側から拡大側に向かって順に、第1透過面、反射面、および第2透過面を有する光学素子であり、
    前記第1透過面と前記反射面とは、予め設定した仮想軸の一方側に位置し、
    前記第2透過面は、前記仮想軸の他方側に位置し、
    前記反射面は、凹曲面形状を備え、
    前記第2透過面は、前記拡大側に突出する凸曲面形状を備え、
    前記光学素子は、当該光学素子を通過する光線の光路上に屈折率が相違する第1部材部分と第2部材部分と、を備え、
    前記第1部材部分は、前記第2部材部分の外周面に密着して設けられている投写光学系と、
    前記縮小側結像面に配置された撮像素子と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
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