JP6596912B2 - 蓄電デバイス用外装材及び蓄電デバイス - Google Patents

蓄電デバイス用外装材及び蓄電デバイス Download PDF

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Description

本発明は、蓄電デバイス用外装材及び蓄電デバイスに関する。
従来、二次電池等の蓄電デバイスとしてはニッケル水素、鉛蓄電池が知られているが、携帯機器の小型化や設置スペースの制限等により小型化が必須とされることが多い。そのため、エネルギー密度が高いリチウムイオン電池が注目されている。リチウムイオン電池に用いられる外装材(以下、単に「外装材」ということがある。)としては、従来は金属製の缶が用いられていたが、軽量で、放熱性が高く、低コストで対応できる多層フィルムが多く用いられるようになっている。
リチウムイオン電池の電解液は、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル等の非プロトン性の溶媒と、電解質とから構成される。電解質としては、LiPF、LiBF等のリチウム塩が用いられる。しかし、これらのリチウム塩は水分による加水分解反応によりフッ酸を発生する。フッ酸は電池部材の金属面の腐食や、多層フィルムからなる外装材の各層間のラミネート強度の低下を引き起こすことがある。
そこで、多層フィルムからなる外装材では内部にアルミニウム箔等の金属箔からなるバリア層が設けられ、多層フィルムの表面から水分が入ることを抑制している。例えば、耐熱性を有する基材層/第1接着層/バリア層/フッ酸による腐食を防止する腐食防止層/第2接着層/シーラント層が順次積層された外装材が知られている。このような外装材を使用したリチウムイオン電池は、アルミラミネートタイプのリチウムイオン電池とも呼ばれる。
アルミラミネートタイプのリチウムイオン電池の一種として、外装材の一部に冷間成型によって凹部を形成し、該凹部内に正極、セパレータ、負極、電解液等の電池内容物を収容し、外装材の残りの部分を折り返して縁部分をヒートシールで封止したものが知られている。このようなものは、エンボスタイプのリチウムイオン電池とも呼ばれる。近年では、エネルギー密度を高める目的で、貼り合わせる外装材の両側に凹部を形成し、より多くの電池内容物を収容できるようにしたエンボスタイプのリチウムイオン電池も製造されている。
リチウムイオン電池のエネルギー密度は、冷間成型によって形成する凹部を深くするほど高くなる。しかし、形成する凹部が深いほど、外装材の成型時にピンホールや破断が起こり易くなる。そこで、外装材の基材層に延伸フィルムを用いてバリア層(金属箔)を保護することが行われている。上述したように、基材層は通常接着剤層を介してバリア層と接合される(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3567230号公報
特許文献1の技術では、成型性を向上させるために引張強度、伸び量が規定値以上の延伸ポリアミドフィルムまたは延伸ポリエステルフィルムを基材層として使用している。しかしながら、延伸ポリアミドフィルムを使用した場合、電解液注液工程等で延伸ポリアミドフィルムに電解液が付着した際に延伸ポリアミドフィルムが溶けてしまう問題がある。また、延伸ポリエステルフィルムを使用した場合、靭性が低下するため成型性に劣るという問題がある。
上記事情を踏まえ、本発明は、十分な成型性を維持できるとともに、電解液が付着しても変質し難い電解液耐性を有する蓄電デバイス用外装材を提供することを目的とする。本発明はまた、当該蓄電デバイス用外装材を用いて得られる蓄電デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、金属箔の第一の面上に、直接又は第一の腐食防止層を介して形成された被覆層と、金属箔の第二の面上に、順に形成された第二の腐食防止層、接着層及びシーラント層と、を備え、引張試験(JIS K7127に準拠、JIS K7127試験片タイプ5、引張速度50mm/min)における引張伸度が、MD方向及びTD方向ともに20%以上であり、被覆層がポリイミド樹脂からなる、蓄電デバイス用外装材を提供する。
本発明の外装材であれば、十分な成型性を維持できるとともに、電解液が付着しても変質し難い電解液耐性を有することができる。
本発明において、腐食防止層の厚さが10nm〜5μmであることが好ましい。これにより、腐食防止機能、及び被覆層と金属箔層との密着性をより良好にすることができる。
本発明において、被覆層が、下記(A)群より選択される少なくとも一種の結合基を有する芳香族系テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン若しくはその誘導体とを、又は下記(A)群より選択される少なくとも一種の結合基を有するジアミンと、芳香族系テトラカルボン酸二無水物若しくはその誘導体とを、用いて得られるポリイミド樹脂からなることが好ましい。これにより成形性と電解液耐性をより向上することができる。
(A)群:エーテル基(−O−)、スルフィド基(−S−)、ケトン基(−CO−)、エステル基(−COO−)及びスルホン基(−SO−)からなる群。
本発明において、被覆層が、下記(B)群より選択される少なくとも一種の芳香族系テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン若しくはその誘導体とを、又は下記(C)群より選択される少なくとも一種のジアミンと、芳香族系テトラカルボン酸二無水物若しくはその誘導体とを、用いて得られるポリイミド樹脂からなることが好ましい。これにより成形性と電解液耐性をより向上することができる。
(B)群:4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物及び3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物からなる群。
(C)群:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、2,2’−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン及び3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群。
本発明は、蓄電デバイス要素が、上記本発明の蓄電デバイス用外装材により密封されてなる、蓄電デバイスを提供する。
本発明によれば、十分な成型性を維持できるとともに、電解液が付着しても変質し難い電解液耐性を有する蓄電デバイス用外装材を提供することができる。本発明はまた、当該蓄電デバイス用外装材を用いて得られる蓄電デバイスを提供することができる。なお、本発明においては、従来延伸フィルムをバリア層に接着する際に用いられていた接着剤層が必ずしも必要ではないことから、コスト低減及び薄型化を実現することも可能である。特に外装材の層厚みを薄くできることにより、例えばスマートフォン等の筐体内の限られたスペースにより多くの電池内容物を収容することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る蓄電デバイス用外装材を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る蓄電デバイス用外装材を示す断面図である。
<蓄電デバイス用外装材>
本発明の一実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態の蓄電デバイス用外装材(以下、単に「外装材」と称する。)1を示す断面図である。
本実施形態の外装材は、金属箔の第一の面上に直接形成された被覆層と、金属箔の第二の面上に順に形成された第二の腐食防止層、接着層及びシーラント層と、を備えている。すなわち、図1に示すように、同外装材1は、バリア機能を発揮する金属箔11と、金属箔11の第一の面に直接形成された被覆層12と、金属箔11の第二の面に順に形成された第二の腐食防止層13、接着層14及びシーラント層15と、を備えている。外装材1を用いて蓄電デバイスを作製する際は、被覆層12が最外層となり、シーラント層15が最内層となる。
[金属箔]
金属箔11としては、アルミニウム、ステンレス鋼等からなる各種金属箔を使用することができ、これらのうち、防湿性、延展性等の加工性、コスト等の面から、アルミニウム箔が好ましい。アルミニウム箔としては、一般の軟質アルミニウム箔を用いることができる。なかでも、耐ピンホール性及び成型時の延展性に優れる点から、鉄を含むアルミニウム箔が好ましい。
鉄を含むアルミニウム箔(100質量%)中の鉄の含有量は、0.1〜9.0質量%が好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましい。鉄の含有量が0.1質量%以上であれば、外装材1は耐ピンホール性及び延展性に優れる。鉄の含有量が9.0質量%以下であれば外装材1は柔軟性に優れる。
金属箔11の厚さは、バリア性、耐ピンホール性、加工性等の点から、9〜200μmが好ましく、15〜100μmがより好ましい。
[被覆層]
被覆層12は、蓄電デバイスを製造する際のシール工程における耐熱性や、電解液が付着しても変質しない電解液耐性を付与するとともに、深絞り成型における成型深さを向上したり、加工や流通の際に起こり得るピンホールの発生を抑制したりする役割を果たす。
被覆層12は、金属箔11上に樹脂材料を塗布することによって形成された層であり、好ましくは金属箔11上に接着層を介さずに直接形成されている。その場合、被覆層は、被覆層となる樹脂材料を金属箔上に直接塗工することにより形成することができる。なお、接着層を用いる場合、接着層は後述する接着層14の項目にて説明する接着剤を用いて形成することができる。
被覆層12は、本実施形態の外装材(積層体)に対し、引張試験(JIS K7127に準拠、JIS K7127試験片タイプ5、引張速度50mm/min)における引張伸度が、外装材のMD方向及びTD方向ともに20%以上となる特性を付与することができる。なお、本実施形態において当該引張伸度は、MD方向及びTD方向ともに30%以上であることが好ましく、35%以上であることがより好ましい。
被覆層12は、金属箔の伸度を向上させる働きがある。金属箔、例えば、軟質アルミニウム箔8079材(東洋アルミニウム社製、厚さ30μm)は、それ自身伸びにくい材質であり、上記引張試験の条件にて引張試験を行うと、10%程度で破断する。深絞り成型は、外装材が成型加工機のパンチによって押し込まれ成型が行われるが、特にパンチのコーナー部分が接触する付近は、大きく引き伸ばされる。また、成型深さが深くなるにつれ、より大きく伸ばされてしまう。このとき、外装材自身が伸びに対して耐性が低い場合、破断が起こり易くなるため、引張試験における伸度が高くなるように被覆層を設計することが好ましい。発明者らの知見によれば、成型深さと、引張試験における引張伸度との間にはある程度の相関性が認められ、おおよそ成型深さ4mm以上の深絞り成型を達成するためには、引張試験における引張伸度が上記のとおり20%以上であるような被覆層を形成することが好ましい。
このような強靭な被覆層として働く樹脂は、ポリイミド樹脂である。ポリイミド樹脂は、通常、溶剤に不溶であるが、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸は有機溶剤に可溶であるため、塗布による被覆層形成が可能である。
本実施形態において、ポリイミド樹脂からなる被覆層は、芳香族系テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体と、ジアミンとを重合させて得られるポリアミック酸を含む有機可溶物を金属箔等に塗工し、乾燥により有機溶剤を揮発させた後、加熱処理をすることでポリアミック酸のイミド化反応を進行させて得られる。加熱処理条件は、例えば熱風や赤外線を用いて、120〜350℃、好ましくは150〜250℃にて、1分間〜6時間とすることができる。
ポリアミック酸の調製には、従来ポリアミック酸を調製する際に用いられる公知の有機溶剤を用いることができる。このような有機溶剤としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、ヘキサメチルホスホロトリアミド、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、テトラヒドロフラン、ビス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジフェニルエーテル、スルホラン、ジフェニルスルホン、テトラメチル尿素、アニソール、m−クレゾール、フェノール、γ−ブチロラクトンが挙げられる。これらの溶剤は、単独または2種以上混合して使用しても差し支えない。これらのうち、ポリアミック酸の溶解性、および安全性から、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチロラクトンが好ましく、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトンがより好ましい。
被覆層は、下記(A)群より選択される少なくとも一種の結合基を有する芳香族系テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン若しくはその誘導体とを用いて得られるポリイミド樹脂からなるものであってもよく、又は下記(A)群より選択される少なくとも一種の結合基を有するジアミンと、芳香族系テトラカルボン酸二無水物若しくはその誘導体とを用いて得られるポリイミド樹脂からなるものであってもよい。すなわち、具体的には、本実施形態における被覆層は、これらの芳香族系テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸を加熱処理し、硬化反応させて得られるポリイミド樹脂からなるものであることが好ましい。
(A)群:エーテル基(−O−)、スルフィド基(−S−)、ケトン基(−CO−)、エステル基(−COO−)及びスルホン基(−SO−)からなる群。
発明者らは、これらの結合基により屈曲性や伸縮性が向上することにより、塗工膜が柔軟性を発現できると考えている。また、被覆層に芳香族成分が入っていることで、芳香族成分の面同士の強固なスタック−スタック相互作用が働き、より強度の高い層が形成されると考えている。このように、柔軟性のある成分と、強度の高い成分とを組み合わせることで、より強靭な被覆層を形成でき、金属箔の破断等を抑制することが可能となると考えられる。
被覆層は、より好ましくは、下記(B)群より選択される少なくとも一種の芳香族系テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン若しくはその誘導体とを用いて得られるポリイミド樹脂からなるものであってもよく、又は下記(C)群より選択される少なくとも一種のジアミンと、芳香族系テトラカルボン酸二無水物若しくはその誘導体と、を用いて得られるポリイミド樹脂からなるものであってもよい。すなわち、具体的には、本実施形態における被覆層は、これらの芳香族系テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸を加熱処理し、硬化反応させて得られるポリイミド樹脂からなるものであることが好ましい。下記(B)群、および、下記(C)群に列記された材料は、ポリイミド樹脂に柔軟性を付与すると考えられる。
(B)群:4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物及び3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物からなる群。
(C)群:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、2,2’−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン及び3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群。
芳香族系テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体のうち、上記(B)群に含まれないものとしては、例えば、ピロメリット酸無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物等が挙げられる。
ポリアミック酸を調製するにあたり、原料にはテトラカルボン酸二無水物以外の他の酸成分を含んでいてもよい。他の酸成分としては、任意の適切な酸成分が挙げられ、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。他の酸成分は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ジアミン又はその誘導体のうち、上記(C)群に含まれないものとしては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、ベンジジン、4,4’−メチレンビス(2−エチル−6−メチルアニリン)、p−キシリレンジアミン等が挙げられる。
前記被覆層12において、ポリアミック酸を構成するテトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とのモル比[テトラカルボン酸二無水物成分/ジアミン成分]は略等モル、具体的には0.95〜1.05、好ましくは0.97〜1.03である。このモル比の範囲外では、得られるポリイミド樹脂の靭性が低くなる恐れがある。
被覆層12の厚さは1〜30μmであるが、3〜20μmが好ましい。被覆層12の厚さが1μm以上であることにより、良好な成型性を維持することができる。一方、当該厚さが30μm以下であることにより、外装材の構成を従来よりも薄くすることができる。
[腐食防止層]
腐食防止層(第二の腐食防止層13)は、電解液や、電解液と水分の反応により発生するフッ酸による金属箔11の腐食を抑制する役割を果たす。また、金属箔11と接着層14との(後述する第一の腐食防止層26上にも接着層を設ける場合は、さらに金属箔11と当該接着層との)密着力を高める役割を果たす。
腐食防止層としては、塗布型又は浸漬型の耐酸性の腐食防止処理剤によって形成された塗膜や、金属箔11を構成する金属に由来する金属酸化物の層が挙げられる。このような塗膜あるいは層は、酸に対する腐食防止効果に優れる。塗膜としては、例えば、酸化セリウム、リン酸塩及び各種熱硬化性樹脂からなる腐食防止処理剤によるセリアゾール処理によって形成される塗膜、あるいはクロム酸塩、リン酸塩、フッ化物及び各種熱硬化性樹脂からなる腐食防止処理剤によるクロメート処理により形成される塗膜等が挙げられる。なお、金属箔11の耐食性が充分に得られる塗膜であれば、上述したものには限定されない。例えば、リン酸塩処理、ベーマイト処理等によって形成した塗膜であってもよい。一方、金属箔11を構成する金属に由来する金属酸化物の層としては、使用される金属箔11に応じた層が挙げられる。例えば金属箔11としてアルミニウム箔が用いられた場合は、酸化アルミニウム層が腐食防止層として機能する。これらの腐食防止層は、単層で又は複数層組み合わせて使用することができる。さらに、腐食防止層には、シラン系カップリング剤、ポリアクリル酸やポリビニルアルコール、ポリアリルアミン等の添加剤が添加されてもよい。
腐食防止層(第二の腐食防止層13)の厚さは、腐食防止機能、及びアンカーとしての機能の点から、10nm〜5μmが好ましく、20〜500nmがより好ましい。
[接着層]
接着層14は、第二の腐食防止層13が形成された金属箔11とシーラント層15とを接着する層である。外装材1は、接着層14を形成する接着成分によって、熱ラミネート構成とドライラミネート構成との大きく二つに分けられる。
熱ラミネート構成の場合、接着層14を形成する接着成分としては、ポリオレフィン系樹脂を無水マレイン酸等の酸でグラフト変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂が好ましい。酸変性ポリオレフィン系樹脂は、無極性であるポリオレフィン系樹脂の一部に極性基が導入されたものであることから、例えばシーラント層15としてポリオレフィン系樹脂フィルム等で形成した無極性の層を用い、また第二の腐食防止層13として極性を有する層を用いた場合、これらの両方の層に強固に密着することができる。また、酸変性ポリオレフィン系樹脂を使用することで、電解液等の内容物に対する耐性が向上し、電池内部でフッ酸が発生しても接着層14の劣化による密着力の低下を防止し易い。なお、接着層14に使用する酸変性ポリオレフィン系樹脂は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
酸変性ポリオレフィン系樹脂に用いるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度、中密度又は高密度のポリエチレン;エチレン−αオレフィン共重合体;ホモ、ブロック又はランダムポリプロピレン;プロピレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。また、前記のものにアクリル酸やメタクリル酸等の極性分子を共重合させた共重合体、架橋ポリオレフィン等の重合体等も使用できる。なお、前記ポリオレフィン系樹脂を変性する酸としては、カルボン酸、酸無水物等が挙げられ、無水マレイン酸が好ましい。
熱ラミネート構成の場合、接着層14は、前記接着成分を押出し装置で押し出すことで形成することができる。
ドライラミネート構成の場合、接着層14の接着成分としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等の主剤に、硬化剤として2官能以上の芳香族系又は脂肪族系イソシアネート化合物を作用させる2液硬化型のポリウレタン系接着剤が挙げられる。ただし、当該ポリウレタン系接着剤はエステル基やウレタン基等の加水分解性の高い結合部を有しているため、より高い信頼性が求められる用途には熱ラミネート構成が好ましい。
ドライラミネート構成の接着層14は、接着成分を第二の腐食防止層13上に塗工後、乾燥することで形成することができる。なお、ポリウレタン系接着剤を用いるのであれば、塗工後、例えば40℃で4日以上のエージングを行うことで、主剤の水酸基と硬化剤のイソシアネート基の反応が進行して強固な接着が可能となる。
接着層14の厚さは、接着性、追随性、加工性等の観点から、2〜50μmであることが好ましく、3〜20μmであることがより好ましい。
なお、上記のとおり、金属箔の第一の面上に被覆層を形成する際に接着層を用いる場合は、当該接着層を構成する接着剤として、例えば上記接着層14のドライラミネート構成にて挙げられた2液硬化型のポリウレタン系接着剤を用いることができる。この時、接着層の厚さは、接着性、追随性、加工性等の点から、1〜10μmであることが好ましく、3〜7μmであることがより好ましい。
[シーラント層]
シーラント層15は、外装材1においてヒートシールによる封止性を付与する層である。シーラント層15としては、ポリオレフィン系樹脂、又はポリオレフィン系樹脂を無水マレイン酸等の酸を用いてグラフト変性させた酸変性ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂フィルムが挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度、中密度又は高密度のポリエチレン;エチレン−αオレフィン共重合体;ホモ、ブロック又はランダムポリプロピレン;プロピレン−αオレフィン共重合体等が挙げられる。これらポリオレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオレフィン系樹脂を変性する酸としては、例えば、接着層14の説明で挙げたものと同じものが挙げられる。
シーラント層15は、単層フィルムでも多層フィルムでもよく、必要とされる機能に応じて選択すればよい。例えば、防湿性を付与する点では、エチレン−環状オレフィン共重合体やポリメチルペンテン等の樹脂を介在させた多層フィルムが使用できる。
また、シーラント層15には、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等の各種添加材が配合されてもよい。
シーラント層15の厚さは、絶縁性の確保という観点から、10〜100μmが好ましく、20〜60μmがより好ましい。
外装材1としては、ドライラミネーションによってシーラント層15が積層されたものでもよいが、接着性向上の点から、接着層14を酸変性ポリオレフィン系樹脂とし、サンドイッチラミネーション、又は共押出し法によって、シーラント層15が積層されたものであることが好ましい。
次に、本発明の他の実施形態に係る蓄電デバイス用外装材2(以下、単に「外装材2」と称する。)について説明する。図2は、本発明の他の実施形態に係る蓄電デバイス用外装材を示す断面図である。外装材2は、図2に示すように、バリア機能を発揮する金属箔21と、金属箔21の第一の面上に第一の腐食防止層26を介して形成された被覆層22と、金属箔21の第二の面上に形成された第二の腐食防止層23と、第二の腐食防止層23上に順次積層された接着層24及びシーラント層25を備えている。被覆層22は金属箔21の第一の面上に第一の腐食防止層26のみを介して形成されていてもよく、第一の腐食防止層26及び接着層を介して形成されていてもよい。被覆層22の形成に接着層を用いない場合は、接着剤に要するコストを削減でき、外装材を薄くすることができる。外装材2を用いて蓄電デバイスを形成する際は、被覆層22が最外層となり、シーラント層25が最内層となる。
被覆層22は、蓄電デバイスを製造する際のヒートシールに対する耐熱性や、電解液が付着しても変質し難い電解液耐性を外装材に付与するとともに、加工又は流通の際に起こり得るピンホールの発生を抑制する役割を果たす。第一の腐食防止層26は、電解液又は電解液と水分の反応により発生するフッ酸による金属箔21の腐食を抑制し、また、金属箔21と被覆層22との密着力を高める役割を果たす。第二の腐食防止層23は、電解液又は電解液と水分の反応により発生するフッ酸による金属箔21の腐食を抑制する役割を果たす。接着層24は、第二の腐食防止層23が形成された金属箔21とシーラント層25とを接着する層である。シーラント層25は、外装材2においてヒートシールによる封止性を付与する層である。
外装材2の被覆層22、金属箔21、接着層24及びシーラント層25はそれぞれ、上記外装材1の被覆層12、金属箔11、接着層14及びシーラント層15と同様の構成とすることができる。また、外装材2の第一の腐食防止層26及び第二の腐食防止層23はともに、上記外装材1の第二の腐食防止層13と同一の構成であってもよく、異なる構成であってもよい。
<蓄電デバイス用外装材の製造方法>
以下、本実施形態の外装材1の製造方法について説明する。具体的には、同製造方法として下記工程(1)〜(3)を有する方法が挙げられるが、下記内容は一例であり、外装材1の製造方法は下記の内容に限定されない。
工程1:金属箔11の片面(第二の面)に、第二の腐食防止層13を形成する工程。
工程2:金属箔11の第一の面上に、被覆層用原料(樹脂材料)を用いて被覆層12を形成する工程。
工程3:金属箔11の第二の面に形成された第二の腐食防止層13上に、接着層14を介してシーラント層15を貼り合わせる工程。
(工程1)
金属箔11の第二の面に第二の腐食防止層13を形成する。腐食防止処理剤としては、前記したセリアゾール処理用の腐食防止処理剤、クロメート処理用の腐食防止処理剤等が挙げられる。腐食防止処理剤の塗布方法は特に限定されず、グラビアコート、リバースコート、ロールコート、バーコート等、各種方法を採用できる。あるいは、金属箔11の表面を酸化処理することにより、金属箔11の両面に金属箔11を構成する金属に由来する金属酸化物の層(第二の腐食防止層13)を形成する。なお、外装材2を作製する場合は、金属箔11の第一の面にも腐食防止処理をして第一の腐食防止層26を形成する。
(工程2)
金属箔11の第一の面に、被覆層となる被覆層用原料(樹脂材料)を塗布し、これを乾燥して被覆層12を形成する。塗布方法は特に限定されず、グラビアコート、リバースコート、ロールコート、バーコート等、各種方法を採用できる。塗工後は、例えば170℃以上の温度で溶媒を乾燥させることで、被覆層12を得る。なお、工程2ではエージング等の工程は不要である。その結果、タクトタイムを短縮して、製造効率を著しく向上することができる。なお、外装材2を作製する場合は、第一の腐食防止層26が形成された金属箔11の第一の面に、被覆層となる被覆層用原料(樹脂材料)を塗布すればよい。
(工程3)
被覆層12、金属箔11及び第二の腐食防止層13がこの順に積層された積層体の、第二の腐食防止層13上に接着層14を形成し、積層体とシーラント層15を形成する樹脂フィルムとを貼り合わせる。この際、接着層14及びシーラント層15を共押出しすることで、両者を積層体に積層することもできる。なお、シーラント層15を形成する樹脂フィルムの両面のうち、少なくとも接着層14と貼り合わされる一方の面はコロナ処理されていてもよい。
以上説明した工程(1)〜(3)により、外装材1が得られる。なお、外装材1の製造方法の工程順序は、工程(1)〜(3)を順次実施する方法に限定されない。例えば、工程(3)を行ってから工程(2)を行ってもよい。
<蓄電デバイス>
このようにして得られた外装材1を2枚用意してシーラント層15同士を対向させ、あるいは1枚の外装材1を折り返してシーラント層15同士を対向させ、内部に蓄電デバイス要素(発電要素)や端子となるタブ部材等を配置し、周縁をヒートシールにより接合することで、外装材1を用いた蓄電デバイス(セル)が完成する。すなわち、本実施形態の蓄電デバイスは、蓄電デバイス要素が、上記本実施形態の蓄電デバイス用外装材により密封されてなるものである。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されない。
[使用材料]
実施例及び比較例の外装材の作製に使用した材料を以下に示す。
(被覆層)
Figure 0006596912
(被覆層側接着層)
接着剤B−1:ポリエステルウレタン系接着剤(ポリエステルポリオール及びポリイソシアネートからなる2液硬化型の接着剤:層厚5μm)
(被覆層側腐食防止層:第一の腐食防止層)
腐食防止層C−1:酸化セリウム層(層厚100nm)
(金属箔)
金属箔D−1:軟質アルミニウム箔8079材(東洋アルミニウム社製、厚さ30μm)
(シーラント層側腐食防止層:第二の腐食防止層)
腐食防止層E−1:酸化セリウム層(層厚100nm)
(シーラント層側接着層)
接着樹脂F−1:無水マレイン酸でグラフト変性したポリプロピレン系樹脂(商品名「アドマー」、三井化学社製、層厚20μm)
(シーラント層)
フィルムG−1:シーラント層側腐食防止層E−1側の面をコロナ処理した無延伸ポリプロピレンフィルム(層厚40μm)
(外装材の作製)
金属箔D−1の一方の面に腐食防止層E−1をダイレクトグラビア塗工にて形成した。腐食防止層C−1を設ける場合は、腐食防止層E−1が形成されていない金属箔D−1の他方の面に、腐食防止層C−1をダイレクトグラビア塗工にて形成した。次に、金属箔D−1の他方の面上に、直接又は腐食防止層C−1を介して被覆層用原料A−1(実施例1)〜A−11(実施例11)のいずれかを塗工して被覆層を形成し、積層体を得た。その後、腐食防止層E−1が形成された金属箔D−1の一方の面に、接着樹脂F−1及びフィルムG−1を共押出しすることで両者を積層体に積層し、外装材を得た。
一方、市販のウレタンアクリレートオリゴマーをそれぞれメチルエチルケトンに溶解後、ウレタンアクリレートオリゴマーに対して、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名:イルガキュアー184)を、固形分比5質量%で添加して、被覆層原料(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)A−12(比較例1)及びA−13(比較例2)を得た。上記実施例と同様に、金属箔D−1の上記他方の面上に、直接又は腐食防止層C−1を介して被覆層用原料A−12(比較例1)〜A−13(比較例2)のいずれかを塗工し、100℃で5分間加熱乾燥した。高圧水銀灯を光源として、積算光量1000mJ/cmになるように紫外線を照射し、塗膜を硬化させて金属箔層上に被覆層を形成し、積層体を得た。その後は上記実施例と同様にして、外装材を得た。
また、比較例A−13(比較例3)及びA−14(比較例4)においては、それぞれ接着剤B−1を用いたドライラミネート法により、二軸延伸Nyフィルム又は二軸延伸PETフィルムを、金属箔D−1の上記他方の面上に腐食防止層C−1を介して貼り合せた。その後は上記実施例と同様にして、外装材を得た。
[各種評価]
以下の方法に従って各種評価を行った。評価結果を表2に示す。
[成型性の評価]
各例で得られた外装材を、150mm×190mmのブランク形状に切り取り、室温23℃、露点温度−35℃の成型環境下で成型深さを変化させながら冷間成型し、成型性を評価した。パンチとしては、形状が100mm×150mm、パンチコーナーR(RCP)が1.5mm、パンチ肩R(RP)が0.75mm、ダイ肩R(RD)が0.75mmのものを使用した。評価は以下の基準に従って行った。
「A」:破断、クラックを生じさせずに、成型深さ4mm以上の深絞り成型が可能である。
「B」:破断、クラックを生じさせずに、成型深さ3mm以上4mm未満の深絞り成型が可能であるが、成型深さ4mm以上の深絞り成型においては破断、クラックが生じる。
「C」:成型深さ3mm未満の深絞り成型で破断、クラックが生じる。
[電解液耐性の評価]
各例で得られた外装材の被覆層に、微量の水(1500ppm)を添加した電解液(エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/ジエチルカーボネート=1:1:1wt%、LiPF、1M)を滴下し、24時間放置後イソプロピルアルコールで拭き取った。その後、滴下箇所の外観を評価した。評価は以下の基準に従って行った。
「A」:電解液を滴下した箇所が認識できない。
「B」:電解液を滴下した箇所に輪郭が発生するが、溶解及び損傷を受けていない。
「C」:電解液を滴下した箇所が電解液により溶解又は損傷を受けている。
[引張試験の評価]
各例で得られた外装材を用いて、JIS K6251規定のダンベル状5号型の試験片(試料幅6.0mm)を作製した。この試験片について、JIS K7127に準拠して評点間距離35mm、引張速度50mm/分の条件で引張試験を行った。評価は以下の基準に従って行った。
「A」:MD及びTDいずれの方向においても引張伸度が20%以上。
「B」:MD及びTDいずれかの方向において引張伸度が15%超〜20%未満。
「C」:MD及びTDいずれかの方向において引張伸度が15%未満。
Figure 0006596912
実施例においては、十分な成型性を維持できるとともに、電解液が付着しても変質し難い電解液耐性を有する蓄電デバイス用外装材を提供することができた。
1,2…蓄電デバイス用外装材(外装材)、11,21…金属箔、12,22…被覆層、13,23…第二の腐食防止層、14,24…接着層、15,25…シーラント層、26…第一の腐食防止層。

Claims (4)

  1. 金属箔の第一の面上に、直接又は第一の腐食防止層を介して形成された被覆層と、
    前記金属箔の第二の面上に、順に形成された第二の腐食防止層、接着層及びシーラント層と、を備え、
    引張試験(JIS K7127に準拠、JIS K7127試験片タイプ5、引張速度50mm/min)における引張伸度が、MD方向及びTD方向ともに20%以上であり、
    前記被覆層が、
    下記(A)群より選択される少なくとも一種の結合基を有する芳香族系テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン若しくはその誘導体とを、又は
    下記(A)群より選択される少なくとも一種の結合基を有するジアミンと、芳香族系テトラカルボン酸二無水物若しくはその誘導体とを、
    用いて得られるポリイミド樹脂からなる、蓄電デバイス用外装材。
    (A)群:エーテル基(−O−)、スルフィド基(−S−)、ケトン基(−CO−)、エステル基(−COO−)及びスルホン基(−SO −)からなる群。
  2. 前記第二の腐食防止層の厚さが10nm〜5μmである、請求項1に記載の蓄電デバイス用外装材。
  3. 前記被覆層が、
    下記(B)群より選択される少なくとも一種の芳香族系テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン若しくはその誘導体とを、又は
    下記(C)群より選択される少なくとも一種のジアミンと、芳香族系テトラカルボン酸二無水物若しくはその誘導体とを、
    用いて得られるポリイミド樹脂からなる、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス用外装材。
    (B)群:4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物及び3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物からなる群。
    (C)群:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、2,2’−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン及び3,3’−ジアミノベンゾフェノンからなる群。
  4. 蓄電デバイス要素が、請求項1〜のいずれか一項に記載の蓄電デバイス用外装材により密封されてなる、蓄電デバイス。
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