JP6586391B2 - 酸洗装置およびその酸洗一時停止時運転方法 - Google Patents

酸洗装置およびその酸洗一時停止時運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸洗装置およびその酸洗一時停止時運転方法に関する。
酸洗装置は、冷延鋼板や熱延鋼板といった帯鋼板の表面に形成された酸化物である酸化スケールを、塩酸や硫酸などの酸液と反応させることによって洗浄除去する装置である。一般的な酸洗装置では、酸洗槽内へ帯鋼板を連続的に通板し、帯鋼板に酸液を噴射したり、帯鋼板を酸洗槽に貯留した酸液に浸漬したりすることで、帯鋼板表面の酸化スケールを連続的に除去している。
下記特許文献1には、鋼帯の走行方向へ横長であり、長手方向中央部で浅く、入り側および出側の両端部で深い形状である酸液受容槽およびこれを覆う槽蓋で構成される酸洗槽と、酸液受容槽中央部の両端の槽底に設けられた堰と、堰間に設けられた複数のサポートロールと、サポートロールに支持される鋼帯に酸液を噴射する酸液供給ヘッダと、酸液供給ヘッダと酸液供給ラインを介して接続されると共に、酸液受容槽と戻りラインを介して接続される循環槽と、酸液供給ラインに設けられた熱交換器とを備え、酸液供給ヘッダが酸液を鋼帯に噴射することにより連続的に酸洗を行う酸洗装置が記載されている。
下記特許文献2には、酸液を満たした酸洗槽と、酸洗槽の上部を覆う蓋と、蓋の下面に回転自在に設けられた浸漬ガイドロールと、酸洗槽の底面に設けられた支持ブロックと、支持ブロックの上部に設けられた底板と、底板の上面に浸漬ガイドロールと対向して設けられたスキッドとを備え、浸漬ガイドロールおよびスキッドで帯鋼板をガイドしながら酸液中を走行させることで当該帯鋼板を酸洗処理する酸洗装置が記載されている。
特開2004−91856号公報 特許第3160300号公報
ところで、酸洗装置を備える設備において、帯鋼板の走行方向で上流側や下流側に配置される装置の保守などで当該帯鋼板の走行を一時的に(例えば、数時間から1日程度)停止する場合がある。このとき、帯鋼板が酸洗槽の酸液に浸漬した状態で当該帯鋼板の走行を停止すると、帯鋼板の酸洗が進行して過酸洗となることから、酸洗槽と別に設けられる循環槽へ酸洗槽内の酸液を移送したり、帯鋼板を酸液の上方に持ち上げたりするなどの処理が行われていた。
特許文献1に記載の酸洗装置では、酸洗一時停止時に酸洗槽内の酸液を循環槽へ移送することで鋼帯の過酸洗を防ぎ、酸洗運転時には熱交換器により酸液を加熱することができるものの、酸洗停止時間に応じて酸液の温度が低下し、酸洗一時停止から酸洗運転への切り替えに多大な時間を要していた。
特許文献2に記載の酸洗装置では、酸洗一時停止時に帯鋼板の過酸洗を防ぐためには、帯鋼板と共に、浸漬ガイドロールおよびスキッドなどもリフト装置で持ち上げる必要があることから、リフト装置が大型で強度のある装置となり、装置コストが高くなってしまう可能性があった。また、酸洗槽と別に設けた循環槽に酸洗槽内の酸液を移送することも考えられるが、酸液が多く、酸洗停止時間に応じて酸液の温度が低下することから、酸洗一時停止から酸洗運転への切り替えに多大な時間を要する可能性があった。
以上のことから、本発明は、前述した課題を解決するために為されたもので、酸洗一時停止中における帯鋼板の過酸洗を防止し、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替え時間を短くすることができる酸洗装置およびその酸洗一時停止時運転方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決する本発明に係る酸洗装置は、
酸液が溜められ、帯鋼板を前記酸液に浸漬した状態で通板させることで当該帯鋼板を酸洗する酸洗槽と、
前記酸洗槽内の記酸液を加温する加温手段と、
前記酸洗槽とは別に設けられ、前記酸液を貯留する酸液貯留槽と、
前記酸洗槽と前記酸液貯留槽との間で前記酸液を循環する酸液循環手段と、
前記酸液循環手段を制御して前記酸洗槽内の前記酸液の液面を前記帯鋼板の通板高さより下方に保持する液面高さ調整手段と
を有する
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する本発明に係る酸洗装置の酸洗一時停止時運転方法は、
帯鋼板を酸液に浸漬した状態で通板させることで当該帯鋼板を酸洗する酸洗槽と、前記酸洗槽内の前記酸液を加温する加温手段と、前記酸液を貯留する酸液貯留槽と前記酸洗槽との間で前記酸液を循環する循環手段とを有する酸洗装置の酸洗一時停止時運転方法であって、
前記帯鋼板の酸洗一時停止時に、前記酸洗槽内の前記酸液の液面を前記帯鋼板の通板高さより下方に保持しつつ、前記酸液貯留槽と前記酸洗槽との間で前記酸液を前記酸液循環手段により循環し、循環する前記酸液を前記酸洗槽内で前記加温手段により加温する
ことを特徴とする。
本発明によれば、帯鋼板の酸洗を一時停止しているときに、酸洗槽内の酸液の液面を帯鋼板の通板高さより下方に保持した状態で、酸洗槽と酸液貯留槽との間で酸液が循環することになり、このときの帯鋼板の過酸洗を防止することができる。また、加温手段により酸液を所定温度に加温し、酸液循環手段により酸液が酸洗槽と酸液貯留槽との間で循環していることから、全量の酸液を酸洗槽内から排出して酸洗槽とは別のタンクに貯留しておく場合と比べて、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替え時間を短くすることができる。
本発明の第一の実施形態に係る酸洗装置の側面視概略図である。 図1のII−II断面図である。 図2のIII−III断面図である。 本発明の第二の実施形態に係る酸洗装置の側面視概略図である。 図4のV−V断面図である。
本発明に係る酸洗装置およびその酸洗一時停止時運転方法を実施するための形態について以下に説明するが、本発明は、図面に基づいて説明する以下の実施形態のみに限定されるものではない。
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態に係る酸洗装置について、図1、図2および図3を参照して説明する。
本実施形態に係る酸洗装置100は、図1および図2に示すように、酸洗槽10と、循環槽(酸液貯留槽)43と、酸液循環装置(酸液循環手段)40と、制御装置(液面高さ調整手段)50とを備える。
酸洗槽10は、深底の槽である。酸洗槽10は、底板11と前側板12と後側板13と右側板14と左側板15とを備え、上方が開口し、酸液Lが溜められる容器本体と、容器本体の開口を覆う複数(図示例では4つ)のカバー部材25とを有する。底板11は、帯鋼板Sの通板方向(走行方向)で延在し、詳細につき後述する第一の排出口15b(中央部循環口)にて最下点となるよう勾配が設けられている。前側板12、後側板13、右側板14および左側板15は、酸洗槽10の縦壁をなしている。なお、酸洗槽10およびカバー部材25などとして、ポリプロピレン等の樹脂又はその複合材料のような耐酸性の材料で作製されたものや鋼缶体にゴムライニングを施し、その上から耐酸レンガによって作製されたものを用いることが可能である。
前側板12は、帯鋼板Sの通板方向上流側をなす底板11の前端部と接続している。後側板13は、帯鋼板Sの通板方向下流側をなす底板11の後端部と接続している。右側板14は、帯鋼板Sの通板方向にて全体に亘り底板11の幅方向右側の端部と接続している。右側板14における帯鋼板Sの通板方向の上流側端部および下流側端部は、前側板12および後側板13と接続している。左側板15は、帯鋼板Sの通板方向にて全体に亘り底板11の幅方向左側の端部と接続している。左側板15における帯鋼板Sの通板方向の上流側端部および下流側端部は、前側板12および後側板13と接続している。
左側板15および右側板14には、帯鋼板Sの通板方向中央の下方側にて第一の排出口15bおよび第二の排出口14bがそれぞれ設けられている。
前側板12の上端部側には、帯鋼板Sの通板方向上流側へ水平に延在する前フランジ部12aが形成されている。後側板13の上端部側には、帯鋼板Sの通板方向下流側へ水平に延在する後フランジ部13aが形成されている。前フランジ部12aおよび後フランジ部13aには、入側のスキッド31および出側のスキッド32がそれぞれ設けられている。
右側板14および左側板15の上端部側には、酸洗槽10の幅方向内側へ延在する右フランジ部14aおよび左フランジ部15aがそれぞれ形成されている。右フランジ部14aおよび左フランジ部15aには、右受け部16aおよび左受け部16bがそれぞれ設けられている。右受け部16aおよび左受け部16bには、シール液がそれぞれ溜められており、カバー部材25の右側板25dおよび左側板25eの端部が浸漬するようになっている。これにより、酸洗槽10の幅方向両端部の上方は、カバー部材25でシールされることになる。
右側板14と左側板15との間には、酸洗槽10の幅方向で延在する形状をなす幅方向受け部17が複数(図示例では3つ)架け渡されている。複数の幅方向受け部17は、帯鋼板Sの通板方向にて隣接して配置される。
幅方向受け部17は、帯鋼板Sの通板方向で隣接する案内装置本体(後述)の間に配置される。幅方向受け部17には、シール液が溜められており、カバー部材25の前側板25bおよび後側板25cの端部が浸漬するようになっている。これにより、酸洗槽10における帯鋼板Sの通板方向にて隣接する案内装置本体間の上方は、カバー部材25でシールされることになる。
酸洗槽10には、熱交換器(加温手段)18が複数(図示例では2つ)設けられている。複数の熱交換器18は、帯鋼板Sの通板方向にて隣接して配置される。熱交換器18は、右フランジ部14aの下方で、酸洗槽10の底板11における右側板14近傍に配置される。熱交換器18は、帯鋼板Sの通板高さhとほぼ同じ高さを有する。また、熱交換器18は、それぞれが、高さ方向及び側板幅方向に広がって配置された伝熱管であって、管中に熱媒(例えば蒸気)を供給することにより間接加温する機能を有する。よって、熱交換器18の少なくとも一部が酸洗槽10内の酸液Lに浸漬されることにより、酸洗槽10内の酸液Lを所定温度に加温することが可能となる。
酸洗槽10は、帯鋼板Sを案内する案内装置(帯鋼板案内装置)20を有する。案内装置20は、複数(図示例では4つ)の案内装置本体21A〜21Dを有する。複数の案内装置本体21A〜21Dは、帯鋼板Sの通板方向にて隣接して配置される。案内装置本体21A〜21Dは、横断面形状がU字状をなす樋状部材(浸漬ボックス)22と、浸漬ガイドロール23と、スキッド24と、支持ブロック26とをそれぞれ有する。
樋状部材22は、帯鋼板Sの通板方向へ延在し、当該帯鋼板Sの通板方向上流側およびその下流側で開口する形状をなしている。樋状部材22は、底板部22aと右側板部22cと左側板部22dとを有する。右側板部22cと左側板部22dとが対向している。底板部22aにおける一方の端部(帯鋼板Sの幅方向にて一方の端部)および他方の端部(帯鋼板Sの幅方向にて他方の端部)は、帯鋼板Sの通板方向全体に亘り右側板部22cおよび左側板部22dと接続している。樋状部材22は、支持ブロック26により支持されている。
スキッド24は、帯鋼板Sの通板方向上流側の端部をなす、底板部22aの前端部側に設けられる。帯鋼板Sの通板方向下流側の第四の案内装置本体21Dにおいては、スキッド24は、帯鋼板Sの通板方向下流側の端部をなす、底板部22aの後端部側にも設けられる。浸漬ガイドロール23は、帯鋼板Sの通板方向上流側の端部をなす、詳細につき後述するカバー部材本体25aの前端部側に設けられる。
支持ブロック26は、帯鋼板Sの通板方向上流側の端部をなす、底板部22aの前端部側でスキッド24の下方に設けられる。支持ブロック26は、帯鋼板Sの幅方向両端部にそれぞれ設けられる。これにより、案内装置本体21A〜21Dが酸洗槽10内にて所定の高さに配置されることになる。よって、帯鋼板Sの酸洗運転時に、酸洗槽10は、案内装置本体21A〜21Dとほぼ同じ高さまで酸液Lで満たされ、帯鋼板Sは、酸液Lに浸漬した状態(所定の通板高さh)で案内されることになる。
カバー部材25は、カバー部材本体25aと、前側板25bと、後側板25cと、右側板25dと、左側板25eとを有する。カバー部材本体25aは、板状をなしている。カバー部材本体25aは、樋状部材22の上方に配置されている。
前側板25bは、カバー部材本体25aの前端部と接続し、上方へ延在する形状をなしている。前側板25bの上端部側には、帯鋼板Sの通板方向上流側へ延在する前フランジ部25baが形成されている。第二〜第四の案内装置本体21B〜21Dに対応して配置されるカバー部材25にあっては、前側板25bの前フランジ部25baの先端部が下方へ折り曲げられて、幅方向受け部17に溜められるシール液内に浸漬されている。
後側板25cは、カバー部材本体25aの後端部と接続し、上方へ延在する形状をなしている。後側板25cの上端部側には、帯鋼板Sの通板方向下流側へ延在する後フランジ部25caが形成されている。第一〜第三の案内装置本体21A〜21Cに対応して配置されるカバー部材25にあっては、後側板25cの後フランジ部25baの先端部が下方へ折り曲げられて、幅方向受け部17に溜められるシール液内に浸漬されている。
右側板25dは、カバー部材本体25aの右端部と接続し、上方へ延在する形状をなしている。右側板25dの上端部側には、帯鋼板Sの幅方向外側へ延在する右フランジ部25daが形成されている。右フランジ部25daの先端部が下方へ折り曲げられて、右受け部16aに溜められるシール液内に浸漬されている。
左側板25eは、カバー部材本体25aの左端部と接続し、上方へ延在する形状をなしている。左側板25eの上端部側には、帯鋼板Sの幅方向外側へ延在する左フランジ部25eaが形成されている。左フランジ部25eaの先端部が下方へ折り曲げられて、左受け部16bに溜められるシール液内に浸漬されている。
よって、第一〜第四の案内装置本体21A〜21Dに対応して設けられるカバー部材25により、酸洗槽10の上方が覆われることになる。
酸液循環装置40は、第一の排出管(酸液の流通路)41と、第二の排出管42と、供給管(戻り管)44とを備える。第一の排出管41は、基端側(一方の端部側)が酸洗槽10の第一の排出口15bと接続し、先端側(他方の端部側)が循環槽43と接続している。第一の排出管41には、開閉弁41aが設けられる。第二の排出管42は、基端側が酸洗槽10の第二の排出口14bと接続し、先端側(他方の端部側)が循環槽43と接続している。第二の排出管42には、開閉弁42aが設けられる。供給管44は、基端側(一方の端部側)が循環槽43と接続し、先端側(他方の端部側)が酸洗槽10の供給口14cと接続している。供給管44には循環ポンプ44aが設けられる。なお、循環槽43は、酸洗槽10より下方に設けられることが好ましい。酸洗槽10から酸液Lを循環槽43にポンプなしで抜き出せるからである。
酸洗装置100は、図1〜図3に示すように、さらに、酸洗槽10内に設けられた堰60を有する。排出口15bは、左側板15の幅方向中央かつ下端にある。堰60は、第一の排出口15bを囲う形状をなしており、前側板部61と、後側板部62と、横側板部63とを有する。堰60の前側板部61は、左側板15および底板11と接続し酸洗槽10の幅方向へ延在する形状をなしている。堰60の後側板部62は、左側板15および底板11と接続している。堰60の後側板部62は、前側板部61と離間し、当該前側板部61と平行に延在する形状をなしている。堰60の横側板部63は、前側板部61の端部、後側板部62の端部および底板11と接続し、帯鋼板Sの通板方向で延在する形状をなしている。堰60の上端部(入口)60aは、酸洗槽10内での帯鋼板Sの通板高さhより下方、且つ酸洗運転中の酸液Lの液面Laに対して3分の1の高さより上方の範囲内であることが好ましく、樋状部材22の底板部22aより下方、且つ酸洗運転中の酸液Lの液面Laに対してその半分の高さより上方の範囲内であることがより好ましい。これは、酸洗一時停止中に、酸洗槽10内からの酸液Lの排出量を抑制しつつ、熱交換器18による酸液Lの加温を効率良く行うことができるからである。また、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替えを短時間で行うことができるからである。すなわち、堰60は、第一の排出口15bと接続する流入路をなし、酸液Lが上端部60aより溢流して、酸液Lの液面Lbを帯鋼板Sの通板高さhより下方に調整して保持する液面調整手段の一部をなしている。なお、流入路は、酸洗槽10の左側板15に入口を接続し、酸洗槽10外に設けても良い。
なお、堰60は、酸洗槽10と同一の材質であることが好ましい。酸洗槽10が樹脂製である場合には堰60も酸洗槽10と同一の樹脂製であることが好ましい。これは、酸洗槽10内の酸液Lが酸洗運転中および酸洗一時停止中に高温(例えば、85〜90℃)で保持されており、酸洗槽10とともに堰60も熱伸びすることができるからである。酸洗槽10と堰60が異材であると、酸洗槽10と堰60の接続箇所にてこれらの熱伸びの差に起因した破損を生じる可能性が高められてしまうからである。
制御装置50は、酸洗装置100の各機器を制御する装置である。制御装置50は、出力側が、熱交換器18、開閉弁41a,42aおよび循環ポンプ44aと接続しており、これら機器の動作を制御可能になっている。
ここで、上述した酸洗装置100の中心となる作動について以下に説明する。
酸洗運転中にあっては、制御装置50は、酸液Lを所定温度(例えば、85〜90℃)に加温するように熱交換器18を制御し、酸液Lが循環しないように酸液循環装置40を制御する。すなわち、制御装置50は、第一および第二の排出管41,42に設けられる開閉弁41a,42aが全閉状態となるように当該開閉弁41a,42aを制御し、循環ポンプ44aが停止するように制御する。これにより、酸洗槽10内において、酸液Lが前記所定温度に加温され、酸液Lの液面Laがカバー部材25のカバー部材本体25aとほぼ同じ高さで保持されることになる。よって、帯鋼板Sは、浸漬ガイドロール23およびスキッド24でガイドされながら、酸液Lに浸漬した状態にて酸液L中を走行することで酸洗処理されることになる。
酸洗運転を一時(例えば、数時間から1日程度)停止している酸洗一時停止中にあっては、制御装置50は、酸液Lを所定温度(例えば、85〜90℃)に加温するように熱交換器18を制御し、酸液Lが循環するように酸液循環装置40を制御する。すなわち、制御装置50は、第二の排出管42に設けられる開閉弁42aが全閉状態となるように当該開閉弁42aを制御し、第一の排出管41に設けられる開閉弁41aが全開状態となるように当該開閉弁41aを制御する。これにより、酸洗槽10内の酸液Lは、堰60の上端部60aを乗り越え当該堰60内を下方へ流通して第一の排出口15b近傍へ至り、第一の排出口15bから第一の排出管41を通って循環槽43内へ流通して、当該循環槽43内で一時的に貯留されることになる。酸洗槽10内の酸液Lが第一の排出管41を介して循環槽43内へ排出されて酸洗槽10内の酸液Lの液面Lbが堰60の上端部60aとほぼ同じ高さになる。その後、制御装置50は、開閉弁41aの開度を制御すると共に、循環ポンプ44aを作動するように制御する。これにより、循環槽43内に一時的に貯留された酸液Lは、循環ポンプ44aの作動により供給管44を介して酸洗槽10内へ流通することになる。すなわち、第一の排出管41および供給管44は、酸洗槽10と循環槽43との間で酸液Lが流通する2つの流通路をなしている。酸液Lが堰60の上端部60aとほぼ同じ高さになった状態は、液面レベルセンサを設けておいて、その信号に基づいて判断する、また、予め堰60の上端部60aにまで達する経過時間を調べておいて、その時間が経過したことに基づいて判断することが考えられる。循環ポンプ44aにより酸洗槽10に供給する酸液の流量(供給量)を堰60を乗り越えて酸洗槽10から流出できる流量(排出量)をこえないように設計又は調整すれば、堰60の上端部60aの高さで酸液Lの液面が保たれる。
よって、酸洗一時停止中にあっては、酸洗槽10内の酸液Lの液面Lbが酸洗槽10内にて帯鋼板Sの通板高さhより下方となる堰60の上端部60aとほぼ同じ高さまで下げられる。この状態で、酸液Lが酸液循環装置40により酸洗槽10と循環槽43との間で循環し、循環する酸液Lが酸洗槽10内で熱交換器18により前記所定温度に加温されることになる。
したがって、本実施形態によれば、帯鋼板Sの酸洗を一時停止している酸洗一時停止中に、酸洗槽10内の酸液Lの液面Lbを帯鋼板Sの通板高さhより下方に保持した状態で、酸液Lが酸洗槽10と循環槽43との間で循環することになり、このときの帯鋼板Sの過酸洗を防止することができる。また、熱交換器18により酸液Lを所定温度に加温し、酸液循環装置40により酸液Lが酸洗槽10と循環槽43との間で循環していることから、全量の酸液を酸洗槽内から排出して酸洗槽とは別のタンクに貯留しておく場合と比べて、酸洗槽10へ戻す酸液Lの量が少なく、別のタンクに貯留しておくことによる酸液の温度低下を防ぎ、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替え時間を短くすることができる。
制御装置50は、開閉弁41aの開閉および循環ポンプ44aの作動を制御するものであることにより、簡易な構成でありながらも、酸洗一時停止中の帯鋼板Sの過酸洗を確実に防止し、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替え時間を短縮することができる。
堰60の高さは、酸洗一時停止中に、酸液温度を保持するために必要な加温が可能となるように、熱交換器18の一部が酸液Lに浸漬されるような酸液Lの液面となるようにする。これにより、熱交換器18により酸洗槽10内の酸液Lを確実に加温できる。
酸洗槽10は、熱交換器18の上端が帯鋼板Sの通板高さhとほぼ同じ高さで酸液L内に配置される深さを有するものであり、帯鋼板Sを酸洗槽10内の酸液Lで酸洗するときに、当該帯鋼板Sを酸液L中で所定の高さで通板するように案内する案内装置20を有することにより、酸洗一時停止中に、案内装置および帯鋼板を酸液の液面よりも上方にリフタ装置で持ち上げたり酸洗槽内の全量の酸液を別のタンクへ送給したりする場合と比べて、簡易な構成でありながらも、酸洗一時停止中における帯鋼板の過酸洗を確実に防止し、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替え時間を短縮することができる。
[第二の実施形態]
本発明の第二の実施形態に係る酸洗装置について、図4および図5を参照して説明する。
本実施形態は、図1および図2に示し上述した第一の実施形態が備える、酸液循環装置、制御装置を変更した構成となっている。その他の構成は、図1および図2に示し上述した装置と概ね同様であり、同一の機器には同一の符号を付記し重複する説明を適宜省略する。
本実施形態に係る酸洗装置100Aは、図4および図5に示すように、上述した第一の実施形態に係る酸性装置100と同じ機器を具備すると共に、酸液循環装置(酸液循環手段)40A、液面レベルセンサ(液面高さ計測手段)64および制御装置(液面高さ調整手段)50Aを具備する。すなわち、酸洗装置100Aは、酸洗装置100が具備する堰の代わりに、液面レベルセンサ64を具備する。
酸液循環装置40Aは、第一の排出管41と、開閉弁41aと、供給管44と、循環ポンプ44aとを備える。本実施形態においては、開閉弁41aの開度を制御すると共に、循環ポンプ44aを駆動するタイミングを制御することにより、酸洗槽10内の酸液Lは、第一の排出管41、循環槽43、供給管44を介して、酸洗槽10内へ送給されると共に、酸洗槽10内にて酸液Lの液面Lbが帯鋼板Sの通板高さhよりも下方にて所定の高さで保持されることになる。
液面レベルセンサ64は、酸洗槽10内の酸液Lの液面の高さを検出する機器である。液面レベルセンサ64の先端部64aは、案内装置20の樋状部材22よりも下方に位置づけられている。液面レベルセンサ64の出力側が制御装置50Aと接続しており、液面レベルセンサ64は、酸洗槽10内の酸液Lの液面の高さを検出すると、この酸液Lの液面高さの情報を制御装置50Aへ送信する。
制御装置50Aの入力側は、液面レベルセンサ64と接続している。制御装置50Aの出力側は、熱交換器18、開閉弁41a、循環ポンプ44aと接続している。
ここで、上述した酸洗装置100Aの中心となる作動について以下に説明する。
酸洗運転中にあっては、上述した酸洗装置100の制御装置50と同様、制御装置50Aは、酸液Lを所定温度(例えば、85〜90℃)に加温するように熱交換器18を制御し、酸液Lが循環しないように酸液循環装置40Aを制御する。すなわち、制御装置50Aは、第一の排出管41に設けられる開閉弁41aが全閉状態となるように当該開閉弁41aを制御し、循環ポンプ44aが停止するように制御する。これにより、酸洗槽10内において、酸液Lが前記所定温度に加温され、酸液Lの液面Laがカバー部材25のカバー部材本体25aとほぼ同じ高さで保持されることになる。よって、帯鋼板Sは、浸漬ガイドロール23およびスキッド24でガイドされながら、酸液Lに浸漬した状態にて酸液L中を走行することで酸洗処理されることになる。
酸洗運転を一時(例えば、数時間から1日程度)停止している酸洗一時停止中にあっては、制御装置50Aは、酸液Lを所定温度(例えば、85〜90℃)に加温するように熱交換器18を制御し、酸液Lが循環するように酸液循環装置40Aを制御する。すなわち、制御装置50Aは、第一の排出管41に設けられる開閉弁41aが全開状態となるように当該開閉弁41aを制御する。これにより、酸洗槽10内の酸液Lは、第一の排出口15bから第一の排出管41を通って循環槽43内へ流通して、当該循環槽43内で一時的に貯留されることになる。その後、制御装置50Aは、液面レベルセンサ64で検出した酸洗槽10内の酸液Lの液面Lbが案内装置本体21A〜21Dより下方になると、開閉弁41aの開度を制御すると共に、循環ポンプ44aを作動するように制御する。これにより、循環槽43内に一時的に貯留された酸液Lは、循環ポンプ44aの作動により供給管44を介して酸洗槽10内へ流通することになる。
よって、酸洗一時停止中にあっては、酸洗槽10内の酸液Lの液面Lbが酸洗槽10内にて帯鋼板Sの通板高さhより下方まで下げられ、この状態で、酸液Lが酸液循環装置40Aにより酸洗槽10と循環槽43との間で循環し、循環する酸液Lが酸洗槽10内で熱交換器18により前記所定温度に加温されることになる。
したがって、本実施形態によれば、上述した第一の実施形態と同様、帯鋼板Sの酸洗を一時停止している酸液一時停止中に、酸洗槽10内の酸液Lの液面Lbを帯鋼板Sの通板高さhより下方に保持した状態で、酸洗槽10と循環槽43との間で酸液Lが循環することになり、このときの帯鋼板Sの過酸洗を防止することができる。また、熱交換器18により酸液Lを所定温度に加温し酸液循環装置40Aにより酸液Lが酸洗槽10と循環槽43との間で循環していることから、全量の酸液を酸洗槽内から排出して酸洗槽とは別のタンクに貯留しておく場合と比べて、酸洗槽10へ戻す酸液Lの量が少なく、別のタンクに貯留しておくことによる酸液の温度低下を防ぎ、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替え時間を短くすることができる。
制御装置50Aは、開閉弁41aの開閉および循環ポンプ44aの作動を制御するものであることにより、簡易な構成でありながらも、酸洗一時停止中の帯鋼板Sの過酸洗を確実に防止し、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替え時間を短縮することができる。
制御装置50Aは、液面レベルセンサ64で計測された酸液Lの液面高さに基づき、開閉弁41aの開閉およびポンプ44aの作動を制御するものであることで、簡易な構成でありながらも、酸洗一時停止中の帯鋼板Sの過酸洗をより確実に防止し、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替え時間を短縮することができる。
[他の実施形態]
上記では、第一の排出口15bを囲う堰60を液面高さ調整手段の流入路として備える酸洗装置100を用いて説明したが、酸洗槽内に設けられ、酸洗槽の第一の排出口と接続し、入口が帯鋼板の通板高さより下方に位置づけられる溢流管を液面高さ調整手段の流入路として備える酸洗装置とすることも可能である。このような酸洗装置であっても、酸液が溢流管より溢流して、酸液の液面を帯鋼板の通板高さより下方に保持することができる。
上記では、浸漬ガイドロール23およびスキッド24が設けられる樋状部材22を有す案内装置本体を帯鋼板Sの通板方向で複数備える案内装置20が設けられた酸洗装置100,100Aを用いて説明したが、帯鋼板を通板可能に、当該帯鋼板の下面側を支持する支持ロールなどが設けられた酸洗装置に適用することも可能である。
上記では、4つの案内装置本体21A〜21Dで構成される案内装置20を備える酸洗装置100,100Aを用いて説明したが、酸液に浸漬した状態で、且つ帯鋼板の通板方向へ走行可能に帯鋼板を支持することができれば、案内装置本体の数量は4つに限らず、3つ以下の案内装置本体を備えたり5つ以上の案内装置本体を備えたりする酸洗装置とすることも可能である。
上記では、酸洗槽10の第一の排出口15bおよび第二の排出口14bと第一の排出管41および第二の排出管42が接続し酸洗槽10の供給口14cと供給管44が接続する酸洗装置100、酸洗槽10の第一の排出口15bと第一の排出管41が接続し酸洗槽10の供給口14cと供給管44が接続する酸洗装置100Aを用いて説明したが、酸洗槽と排出管および供給管との接続箇所にフレキシブルチューブを介在させることも可能である。これにより、酸洗槽10が熱伸びしたとしても、この熱伸びを前記フレキシブルチューブで吸収することができる。
上記では、酸洗槽10の右側板14近傍にて帯鋼板Sの通板方向で隣接して配置された2つの熱交換器18を備える酸洗装置100,100Aを用いて説明したが、熱交換器の数量は2つに限らず、1つの熱交換器や3つ以上の熱交換器を備える酸洗装置とすることも可能である。酸洗槽10の左側板15近傍のみ、または酸洗槽10の右側板14近傍および左側板15近傍の両側に配置された熱交換器を備える酸洗装置とすることも可能である。
上記では、各案内装置本体21A〜21Dに対応して設けられたカバー部材25を備える酸洗装置100,100Aを用いて説明したが、1つのカバー部材で酸洗槽10の上方を覆うようにした酸洗装置とすることも可能である。
上記では、カバー部材25の端部のシール方式として水シールを用いた酸洗装置100,100Aを用いて説明したが、この箇所のシール方式として、カバー部材の端部にラバーシールを取り付けたラバーパッキンを用いた酸洗装置とすることも可能である。
上記では、熱交換器18を備える酸洗装置100,100Aを用いて説明したが、熱交換器の代わりに、ヒータなど酸液Lを所定温度に加温可能な装置を備える酸洗装置とすることも可能である。
上記では、酸洗槽とその下方に配置された循環槽とを備える酸洗装置を用いて説明したが、酸洗槽および循環槽の配置はこれに限定されるものではない。酸液循環装置によって酸洗槽と循環槽との間で酸液を循環できれば良く、酸洗槽の上方に循環槽を配置した酸洗装置としたり、酸洗槽と循環槽とを同じ高さに配置した酸洗装置としたりすることも可能である。また、第一の排出管41に設けられた開閉弁41aと、供給管44に設けられた循環ポンプ44aとを有す酸液循環装置40,40Aを用いて説明したが、酸洗槽と酸液循環槽との間で酸液を循環することができれば良く、排出管および供給管の両方に設けられたポンプを有する酸液循環装置としたり、排出管および供給管の両方に設けられたポンプおよび開閉弁を有する酸液循環装置としたり、排出管に設けられたポンプと供給管に設けられた開閉弁とを有する酸液循環装置としたりすることも可能である。
本発明によれば、酸洗一時停止中における帯鋼板の過酸洗を防止し、酸洗運転と酸洗一時停止との切り替え時間を短くすることができるため、製鉄産業などにて有益に利用することができる。
10 酸洗槽
11 底板
14 右側板
14b 第二の排出口
14c 供給口
15 左側板
15b 第一の排出口
16a 右受け部
16b 左受け部
17 幅方向受け部
18 熱交換器(加温手段)
20 案内装置
21A〜21D 案内装置本体
22 樋状部材
23 浸漬ガイドロール
24 スキッド
25 カバー部材
26 支持ブロック
31,32 スキッド
40,40A 酸液循環装置(酸液循環手段)
41 第一の排出管
41a 開閉弁
42 第二の排出管
42a 開閉弁
43 循環槽(酸液貯留槽)
44 供給管
44a 循環ポンプ
50,50A 制御装置(液面高さ調整手段)
60 堰(流入路)
60a 上端部(入口)
64 液面レベルセンサ(液面高さ計測手段)
64a 先端部
100,100A 酸洗装置
h 帯鋼板の通板高さ
L 酸液
La 液面(酸洗運転中)
Lb 液面(酸洗一時停止中)
S 帯鋼板

Claims (7)

  1. 酸液が溜められ、帯鋼板を前記酸液に浸漬した状態で通板させることで当該帯鋼板を酸洗する酸洗槽と、
    前記酸洗槽内の前記酸液を加温する加温手段と、
    前記酸洗槽とは別に設けられ、前記酸液を貯留する酸液貯留槽と、
    前記酸洗槽と前記酸液貯留槽との間で前記酸液を循環する酸液循環手段と
    記加温手段の少なくとも一部が前記酸洗槽内にて前記酸液に浸漬されるように、前記酸洗槽内の前記酸液の液面を前記帯鋼板の通板高さより下方に保持する液面高さ調整手段と
    前記加温手段および前記酸洗循環手段を制御するための制御装置と、
    を有し、
    前記制御装置は、前記帯鋼板の酸洗一時停止時、前記酸液に前記加温手段の少なくとも一部が浸漬される液面高さであり、且つ、前記帯鋼板の前記通板高さよりも低い液面高さに前記酸液の前記液面の高さが前記液面高さ調整手段により保持された状態で、前記加温手段による前記酸液の加温を行いながら、前記酸洗槽と前記酸液貯留槽との間での前記酸液循環手段による前記酸液の循環を行うように構成された
    ことを特徴とする酸洗装置。
  2. 請求項1に記載された酸洗装置であって、
    前記酸液循環手段は、前記酸洗槽の排出口と前記酸液貯留槽との流通路と、前記酸洗槽の供給口と前記酸液貯留槽との流通路と、前記2つの流通路のうち少なくとも一方に設けられた開閉弁と、前記2つの流通路のうち少なくとも他方に設けられたポンプとを有し、
    前記液面高さ調整手段は、前記開閉弁の開閉および前記ポンプの作動を制御するものである
    ことを特徴とする酸洗装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載された酸洗装置であって、
    前記液面高さ調整手段は、前記酸洗槽に設けられた前記酸液の排出口と接続する流入路を備え、
    前記流入路の入口は、前記帯鋼板の通板高さより下方に位置づけられる
    ことを特徴とする酸洗装置。
  4. 酸液が溜められ、帯鋼板を前記酸液に浸漬した状態で通板させることで当該帯鋼板を酸洗する酸洗槽と、
    前記酸洗槽内の前記酸液を加温する加温手段と、
    前記酸洗槽とは別に設けられ、前記酸液を貯留する酸液貯留槽と、
    前記酸洗槽と前記酸液貯留槽との間で前記酸液を循環する酸液循環手段と、
    前記酸液循環手段を制御して前記酸洗槽内の前記酸液の液面を前記帯鋼板の通板高さより下方に保持する液面高さ調整手段と
    を有し、
    前記液面高さ調整手段は、前記酸洗槽に設けられた前記酸液の排出口と接続する流入路を備え、
    前記流入路の入口は、前記帯鋼板の通板高さより下方に位置づけられ、
    前記流入路は、前記酸液の前記排出口を囲う堰である
    ことを特徴とする酸洗装置。
  5. 請求項2に記載された酸洗装置であって、
    前記液面高さ調整手段は、前記酸液の液面高さを計測する液面高さ計測手段を有し、前記液面高さ計測手段で計測された前記酸液の液面高さに基づき、前記開閉弁の開閉および前記ポンプの作動を制御するものである
    ことを特徴とする酸洗装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載された酸洗装置であって、
    前記加温手段は、熱交換器であり、
    前記液面高さ調整手段は、前記熱交換器の少なくとも一部が前記酸液に浸漬されるように前記酸液の液面を調整するものである
    ことを特徴とする酸洗装置。
  7. 帯鋼板を酸液に浸漬した状態で通板させることで当該帯鋼板を酸洗する酸洗槽と、前記酸洗槽内の前記酸液を加温する加温手段と、前記酸液を貯留する酸液貯留槽と前記酸洗槽との間で前記酸液を循環する循環手段とを有する酸洗装置の酸洗一時停止時運転方法であって、
    前記帯鋼板の酸洗一時停止時に、前記酸洗槽内の前記酸液の液面を前記帯鋼板の通板高さより下方に保持しつつ、前記酸液貯留槽と前記酸洗槽との間で前記酸液を前記循環手段により循環し、循環する前記酸液を前記酸洗槽内で前記加温手段により加温する
    ことを特徴とする酸洗装置の酸洗一時停止時運転方法。
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