JP6582388B2 - 高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法 - Google Patents

高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、簡便な操作により、正確に、効率良く高密度リポ蛋白コレステロールを定量するための測定方法およびこれを用いる高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬に関する。
血清中の脂質の主な成分は、コレステロール、中性脂肪、リン脂質等である。これら血清脂質はアポ蛋白と結合してリポ蛋白を形成し、血液中を循環している。このリポ蛋白は密度の差により高密度リポ蛋白(HDL)、低密度リポ蛋白(LDL)、超低密度リポ蛋白(VLDL)、カイロミクロン(CM)等に分類される。これらリポ蛋白のうち、HDLは組織に沈着した過剰なコレステロールを肝臓へ運搬する作用があり、抗動脈硬化作用があることから、冠動脈硬化症をはじめとする各種動脈硬化症の危険予防因子である。このことから、HDL中のコレステロール(HDL−C)の含有量を知ることは、これら疾患の診断、治療、および予防において重要である。
従来、HDL−Cの測定法としては、沈殿法、超遠心法及び電気泳動法等が知られている。これら従来法のうち、沈殿法、超遠心法及び電気泳動法は、沈殿・遠心分離処理、超遠心分離処理、電気泳動処理により、HDLとHDL以外のリポ蛋白とを分離する前処理工程が必要であるため、操作が煩雑であり、多数の検体を処理できない等の問題があり、日常的にはほとんど用いられていない。
また、これまで臨床検査の領域で一般に用いられてきた方法は、検体に沈殿剤を加えて
HDL以外のリポ蛋白質を凝集させ、これを遠心分離によって取り除き、分離されたHD
Lのみを含む上清中のコレステロールを測定する方法である。この方法は、超遠心法や電
気泳動法に比較して簡便であるが、沈殿剤を加えて分離する操作を含むことから、尚、簡
便性に問題を残す。
一方、近年では、HDL中のコレステロールを酵素的に分別定量する方法が主流となっている。例えば、被検試料中のHDL以外のリポ蛋白中のコレステロールを消去する第1工程と、次いで、前記第1工程の産物に、HDLに特異的に作用する、HLBが13〜14の界面活性剤を加え、コレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼの作用により生じた過酸化水素を定量することによりHDL中のコレステロール(本明細書ではHDL−Cとも記載)を酵素的に定量する第2工程とを含む、HDL−Cの定量方法(特許文献1)が知られている。また、検体と、コレステロールエステル加水分解酵素およびコレステロール酸化酵素、または、コレステロールエステル加水分解酵素、酸化型補酵素およびコレステロール脱水素酵素とを、胆汁酸誘導体を含有する水性媒体中で反応させ、生成した過酸化水素または還元型補酵素を測定することを特徴とする高密度リポ蛋白中のコレステロールを測定する方法(特許文献2)が知られている。
生体から採取した血液などの試料は、多くの成分からなる複雑な組成を持ち、各人で試料中のそれら成分の含有量が大幅に異なる。このため試料によっては、試料中の特定の成分の影響で測定中に濁りを発生し、正確に吸光度測定を行えないことがある。すなわち、自動分析機による2ポイントアッセイ(検体ブランク補正)においては、第一反応において濁りが発生した場合、第二試薬を加えた時点で濁りが解消されるといった現象が起こると、見かけ上の吸光度が減少し、測定値が低値化することがある。
特許第3644490号 WO04/035817
そこで、本発明の課題は、検体に起因する濁りの影響を受けず、かつ試薬中のコレステロールエステラーゼまたはコレステロールオキシダーゼが大きな阻害を受けることなく、正確に高密度リポ蛋白コレステロールを測定できる測定方法及び測定試薬を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、およびクエン酸ナトリウム等のナトリウム塩の共存下で測定を行うことにより、第一反応での検体に起因する濁りを低減または消失させ、かつ反応主要成分であるコレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼの活性を阻害しないことを見出し、試料中の高密度リポ蛋白コレステロールを正確に測定することができる測定方法及び測定試薬を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の構成からなる。
[項1]
コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを用いて試料中の高密度リポ蛋白コレステロールを測定する測定方法であって、試料と、ナトリウム塩を含む試薬とを接触させる工程を含む、試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法。
[項2]
前記ナトリウム塩が、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である、項1に記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法。
[項3]
項1または2に記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法であって、前記試薬が複数の溶液組成物で構成されており、試料と、前記複数の溶液組成物の一つであってナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
[項4]
項3に記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法であって、前記試薬が2種類の溶液組成物で構成されており、試料と、前記2種類の溶液組成物の一つであってナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
[項5]
胆汁酸を試薬中に含む、項1または2に記載の、高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法。
[項6]
前記胆汁酸が、タウロコール酸、タウロデオキシコール酸、タウロウルソデオキシコール酸、グリココール酸およびグリコケノデオキシコール酸からなる群より選択された少なくとも1種である、項5に記載の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法。
[項7]
項1〜6に記載の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法に用いるための試薬であって、
ナトリウム塩を含む試薬を含む、高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬。
[項8]
前記ナトリウム塩が、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種である、項7に記載の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬。
[項9]
項7または8に記載の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬であって、前記試薬が複数の溶液組成物で構成されており、前記複数の溶液組成物のうち少なくとも一つがナトリウム塩を含む、試薬。
[項10]
項9に記載の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬であって、前記試薬が2種類の溶液組成物で構成されており、前記2種類の溶液組成物のうち少なくとも一つがナトリウム塩を含む、試薬。
[項11]
胆汁酸を試薬中に含む、項7または8に記載の、高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬。
[項12]
前記胆汁酸が、タウロコール酸、タウロデオキシコール酸、タウロウルソデオキシコール酸、グリココール酸およびグリコケノデオキシコール酸からなる群より選択された少なくとも1種である、項11に記載の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬。
本発明により、ナトリウム塩を含む高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬において、検体に起因する濁りの影響を低減または消失させ、正確かつ精密に高密度リポ蛋白コレステロールを測定することができる。
高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬に種々の濃度の塩化ナトリウムを添加した場合の反応過程データ。 高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬に種々の濃度の硫酸ナトリウムを添加した場合の反応過程データ。 高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬に種々の濃度のリン酸水素二ナトリウムを添加した場合の反応過程データ。 高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬に種々の濃度のクエン酸ナトリウムを添加した場合の反応過程データ。 高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬に種々の濃度の四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)を添加した場合の反応過程データ。
本発明の実施形態の一つは、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを用いて試料中の高密度リポ蛋白コレステロールを測定する測定方法であって、試料と、ナトリウム塩を含む試薬とを接触させる工程を含む、試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法である。
また、前記の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法に用いるための試薬であって、
ナトリウム塩を含む試薬溶液を含む、高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬も本発明の実施形態の一つである。
本発明の測定方法および測定試薬において、試料とは、高密度リポ蛋白コレステロールの測定を行おうとするもの(前記のものが、高密度リポ蛋白コレステロールを含有しているかどうかは問わない。)のことであり、このようなものであれば特に限定されない。例えば、ヒト又は動物の血液、血清、血漿、尿、髄液、唾液、汗等の体液;ヒト若しくは動物の腎臓、心臓、肺、脳等の臓器等の抽出液;骨格筋、骨髄、皮膚、又は神経組織等の抽出液;毛髪等の抽出液;ヒト又は動物の糞便の抽出液又は懸濁液;細胞の抽出液等が挙げられる。これらは、ヒト又は動物などから直接採取されたものであってもよいし、さらに何らかの物理化学的処理が加えられたもの、希釈または濃縮されたもの、または、防腐剤などの添加物が加えられたものなどであってもよい。
また、これらの試料は、試薬との反応の過程において濁りを生じさせることがある。濁りの原因としては種々の要因があり、例えば試料中に含まれる遊離グリセロール等を挙げることができる。
本発明によれば、前記濁りを低減または消失させることができる。例えば、胆汁酸を含む試薬で遊離グリセロール高値検体を測定したときに生じる濁りを低減または消失させることができる。
本発明で用いられるナトリウム塩とは、酸由来の陰イオンと、陽イオンであるナトリウムイオンとがイオン結合した化合物群であり、溶液中においては必ずしもイオン結合が保持されている必要はなく、完全に電離していてもよい。その起源は特に限定されず、天然および化学合成品等いずれも用いることができる。また、溶液中において調製されてもよく、ナトリウムイオンと対アニオンが1:1で存在していればよい(この場合、一方のイオンが他方より多く含まれていることを妨げない。)。これらは、市販のものを用いることができる。
本発明で用いられるナトリウム塩の具体的な例として、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を挙げることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
ナトリウム塩の添加濃度は、用いるナトリウム塩によっても最適濃度は異なるが、試薬中において、5〜100mMの範囲にあることが好ましく、10〜80mMの範囲が特に好ましい。
本発明で用いるコレステロールエステラーゼとしては、その起源は特に限定されないが、例えば、Schizophyllum属およびPseudomonas属等の微生物に由来する物等を用いることができる。また、これらの遺伝子を大腸菌等の微生物に組み込む遺伝子組み換え技術により製造したもの、又は遺伝子の改変等により性質を改変したものも含まれる。これらは市販のものを入手することができる。
本発明で用いるコレステロールオキシダーゼとしては、その起源は特に限定されないが、例えば、Streptomyces属およびPseudomonas属等の微生物に由来する物等を用いることができる。また、これらの遺伝子を大腸菌等の微生物に組み込む遺伝子組み換え技術により製造したもの、又は遺伝子の改変等により性質を改変したものも含まれる。これらは市販のものを入手することができる。
前記高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬は、2種類、3種類、4種類など複数の組成物を組合せたものであっても良い。このような組成物の組合せはコレステロール測定キットの形態で供されていても良い。
その構成としては、例えば複数の溶液組成物の組合せで構成されるもの、複数の固形物(粉末、凍結乾燥品など)の組合せで構成されるもの、複数の溶液組成物と複数の固形物との組合せで構成されるものなどが挙げられる。そのような試薬として、一般に液状試薬と呼ばれる、汎用の自動分析機に適用できるように2種類の溶液組成物で構成された試薬が例示される。
ナトリウム塩は、前記複数の組成物のいずれの1つに含まれていても良く、2以上の組成物に含まれていても良い。
本発明の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬に、ナトリウム塩を共存させる方法やタイミングは特に限定されない。
したがって、例えば、前記コレステロール測定試薬の場合、前記液状試薬であれば製造時にナトリウム塩を溶解させておけばよい。また、前記固形物の試薬を含む複数の組成物を組合せであれば、試薬を使用するために前記固形物の試薬を水または予め調製された溶液組成物に溶解した時点で、その溶液にナトリウム塩が存在するよう構成されていれば良い。
前記高密度リポ蛋白コレステロール測定方法は、試料と、前記複数の溶液組成物の一つであってナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法であってもよい。さらに好ましい形態は、前記の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬が2種類の溶液組成物で構成されており、試料と、前記2種類の溶液組成物の一つであってナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法である。
前記の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬の1実施態様として、第一試薬としてコレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼ等を含有し、第二試薬としてコレステロールエステラーゼおよびペルオキシダーゼ等を含有する2試薬系からなる高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬において、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを含む第一試薬にナトリウム塩を共存させることを特徴とする高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬がある。
このような高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬の測定原理としては、第一反応で試料と第一試薬とを混合し、試料中の非測定成分や妨害物質を除去または消去した後、第二試薬を加え、第二反応において高密度リポ蛋白コレステロールに対しコレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを作用させ、生じた過酸化水素を定量する方法が挙げられる。
第一試薬が、第一反応において試料中の非測定成分や妨害物質を除去または消去するように設計されている場合(消去系を有する場合)、ナトリウム塩は第一試薬への添加が好ましい。第一反応に消去系を有しない場合は、ナトリウム塩は第一試薬・第二試薬のどちらに添加されていても良い。ただし、自動分析機の測定条件において第二試薬を添加するより前に測光ポイントが設定されている場合は、第一試薬に添加されていることが好ましい。
前記の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬の実施態様を、上記の例を含めて以下に例示する。以下の例示において、COEはコレステロールエステラーゼ、COOはコレステロールオキシダーゼ、PEOはペルオキシダーゼをそれぞれ示す。
[例1]および[例2]は第一反応に消去系を有する場合、[例3]〜[例10]は第一反応に消去系を有しない場合である。
[例1]
第一試薬 COE、COO、ナトリウム塩
第二試薬 COE、COO、PEO
本例の場合、第一試薬のコレステロールエステラーゼは妨害物質の消去用、第二試薬のコレステロールエステラーゼは高密度リポ蛋白コレステロールの測定用に、それぞれ別々に添加されていることが好ましい。
[例2]
第一試薬 COE、COO、ナトリウム塩
第二試薬 COE、PEO
本例の場合、第一試薬のCOOを第二反応でも使用する。
[例3]
第一試薬 ナトリウム塩
第二試薬 COE、COO、PEO
[例4]
第一試薬 COO、ナトリウム塩
第二試薬 COE、PEO
[例5]
第一試薬 COO、COE
第二試薬 COE、PEO、ナトリウム塩
[例6]
第一試薬 COO、COE、ナトリウム塩
第二試薬 COE、PEO、ナトリウム塩
[例7]
第一試薬 COO、COE、ナトリウム塩
第二試薬 COE、PEO
[例8]
第一試薬 COO、COE
第二試薬 PEO、ナトリウム塩
[例9]
第一試薬 COO、COE、ナトリウム塩
第二試薬 PEO、ナトリウム塩
[例10]
第一試薬 COO、COE、ナトリウム塩
第二試薬 PEO
本発明の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬には、胆汁酸が試薬中に含まれていても良い。
前記胆汁酸には、タウロコール酸、タウロデオキシコール酸、タウロウルソデオキシコール酸、グリココール酸およびグリコケノデオキシコール酸からなる群より選択された少なくとも1種が例示される。なお胆汁酸は塩の形態であってもよい。
胆汁酸の添加濃度は、添加する胆汁酸によってその最適濃度は異なるが、試薬中において、0.01g/L〜10.0g/Lの範囲にあることが好ましく、0.1〜5.0g/Lの範囲が特に好ましい。
前記測定方法において、発生した過酸化水素を測定する方法としては、例えば、過酸化水素をペルオキシダーゼ活性を有する酵素及び発色試薬と混合して発色系に導き、酸化縮合反応により発色試薬から生成した色素の吸光度を測定する方法を挙げることができる。
ここで、ペルオキシダーゼ活性を有する酵素としては、ペルオキシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、ブロムペルオキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ、ミエロペルオキシダーゼ等を挙げることができる。
また、酸化縮合反応に用いられる発色試薬としては、例えば、4−アミノアンチピリン等のカップラーに、フェノール若しくはフェノール誘導体、又はアニリン誘導体等の色原体を組み合わせたもの、若しくは自己発色型発色試薬等を用いることができる。
カップラーとしては、例えば、4−アミノアンチピリン又はその誘導体、フェニレンジアミン、3−メチル−2−ベンゾチアゾリノンヒドラゾン等を挙げることができる。
また、色原体としては、例えば、フェノール;p−クロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、2,4−ジブロモフェノール、2,4,6−トリクロロフェノールなどのフェノール誘導体又はその塩;若しくは、N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン、N−エチル−N−スルホプロピルアニリン、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−(3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメチルアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−m−トルイジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−アニシジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)アニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン、N−スルホプロピルアニリン、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシ−4−フルオロアニリンなどのアニリン誘導体又はその塩等が挙げられる。
自己発色型発色試薬としては、例えば、3,3’−ジアミノベンジジン、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、o−トリジン、o−ジアニシジンなどのロイコ型発色試薬等が挙げられる。
本発明において、用いられるペルオキシダーゼは、西洋ワサビ又は微生物由来等のものを、試料と測定試薬を混合した後の測定反応液中において、20U/L以上の濃度で用いることが好ましい。また、発色試薬の使用濃度は、カップラーと色原体とを組み合わせた発色試薬を用いる場合は、試料と測定試薬を混合した後の測定反応液中において、カップラーの濃度が20μM以上の濃度で、色原体の濃度が25μM以上の濃度で、適宜組み合わせればよい。自己発色型発色試薬を用いる場合は、試料と測定試薬を混合した後の測定反応液中において、0.3μM以上の濃度で用いることが好ましい。
本発明の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬には、更に防腐剤などをコレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼの反応に悪い影響を及ぼさない範囲で添加してもよい。防腐剤としては、アジ化物、キレート剤、抗生物質、および抗菌剤等を挙げることができる。
また、本発明の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬には診断用試薬として必要な他の試薬が含まれていてもよい。コレステロール測定試薬としては、一般にコレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼの他、二価の金属イオン、ペルオキシダーゼ、色源体、カタラーゼおよびアスコルビン酸オキシダーゼが含有される。
本発明の測定方法および測定試薬においては、測定時のpHが5〜10の範囲が好ましく、pH6.0〜8.0の範囲が特に好ましい。また、前記pH範囲となるように用いる緩衝液としては、前記のpH範囲に緩衝能がある従来公知の緩衝液を適宜使用することができる。このような緩衝液としては、例えば、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、イミダゾール、グリシルグリシン、MES、Bis−Tris、ADA、ACES、Bis−Trisプロパン、PIPES、MOPSO、MOPS、BES、HEPES、TES、DIPSO、TAPSO、POPSO、HEPPS、HEPPSO、Tricine、Bicine、TAPS等の各緩衝液を挙げることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明は実施例により特に限定されるものではない。
[比較例1]
下記組成からなる高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬を調製し、試料として遊離グリセロール高値検体(以下、濁り検体)を測定し、濁りの発生を確認した。
(1)試薬の調製
<組成1>
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
2.400g/L タウロコール酸
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
<組成2>
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
0.900g/L タウロデオキシコール酸
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
<組成3>
第一試薬
80.0mM ADA緩衝液(pH 6.50)
1.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製COE−301)
3.00U/mL コレステロールオキシダーゼ(東洋紡製COO−321)
2.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニシジン
2.400g/L タウロウルソデオキシコール酸二水和物
第二試薬
100.0mM MOPS緩衝液(pH 7.50)
7.00U/mL コレステロールエステラーゼ(東洋紡製)
8.00U/mL ペルオキシダーゼ(東洋紡製)
0.200g/L 4−アミノアンチピリン
9.000g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル
(2)測定方法
第一試薬と濁り検体を混合した場合の濁りの発生を確認するため、日立7180型自動分析機を用い、吸光度変化を観察した。具体的には、試料1.6μLに第一試薬150μLを添加し、37℃にて5分間インキュベーションし、600nm主波長および800nm副波長で吸光度を測定した。また、同時に反応過程の吸光度変化を見た。
(3)測定結果
表1から明らかなように、胆汁酸を有する高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬では、混合5分後までに吸光度の上昇が見られ、濁りが発生した。この試験により、胆汁酸を含む試薬で遊離グリセロール高値検体を測定したときに、濁りが発生することが示された。
[比較例2]
比較例1で最も濁りが顕著であった組成2を用い、実際に濁り検体中の高密度リポ蛋白コレステロールの定量を行った。
(1)測定方法
日立7180型自動分析装置を用いた。試料1.6μLに第一試薬150μLを添加し、37℃にて5分間インキュベーションし第一反応とした。その後、第二試薬を50μL添加し、5分間インキュベーションし第二反応とした。第一反応および第二反応の吸光度を液量補正した各吸光度の差をとる2ポイントエンド法で600nm主波長および800nm副波長で吸光度を測定した。HDL−C濃度の算出は、精製水および83mg/dL HDL−C標準血清の測定吸光度より算出して求めた。
(2)測定結果
表2から明らかなように、組成2を用いて濁り検体中の高密度リポ蛋白コレステロールの定量を行った場合、HPLC法での測定結果と比較し、大きく低値乖離した。すなわち、第一反応において濁りが発生した後、第二試薬を加えた時点で濁りが解消されるといった現象が起こったため、見かけ上の吸光度が減少し、測定値が低値化した。
[実施例1]
前記組成2の第一試薬に対し、塩化ナトリウム(NaCl)を0.5〜5.0g/L添加した組成2Aを調製し、試料として濁り検体を測定し、濁りの抑制効果を確かめた。
(1)試薬の調製
組成2A (第一試薬)
塩化ナトリウムを0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0g/L追添し、pHを調整した(pH6.5)。
(2)測定方法
日立7180型自動分析装置を用いた。試料1.6μLに第一試薬150μLを添加し、37℃にて5分間インキュベーションし第一反応とした。その後、第二試薬を50μL添加し、5分間インキュベーションし第二反応とした。第一反応および第二反応の吸光度を液量補正した各吸光度の差をとる2ポイントエンド法で600nm主波長および800nm副波長で吸光度を測定した。また、同時に反応過程の吸光度変化を見た。
(3)測定結果
表3から明らかなように、塩化ナトリウムを添加していない組成2は試薬との混合5分後に既に濁りが発生しているのに対し、塩化ナトリウムの添加濃度の上昇に伴い濁りが抑制された。また、第二反応終了後、第一反応および第二反応の吸光度を液量補正し算出した測定吸光度において、濁りの影響が大きく改善されたことを確認できた。また、反応過程データ(図1)からも、塩化ナトリウムの添加により濁りが解消されているのは明らかである。
このように、高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬にナトリウム塩を含有させ、その共存下で測定を行うことにより、検体に起因する濁りの影響を回避できることがわかる。
[実施例2]
前記組成2の第一試薬に対し、各種ナトリウム塩を10〜50mM添加した組成2B〜Eを調製し、ナトリウム塩の種類による濁りの抑制効果を確かめた。
(1)試薬の調製
組成2B (第一試薬)
硫酸ナトリウムを10、20、30、40、50mM追添し、pHを調整した(pH6.5)。
組成2C (第一試薬)
リン酸水素二ナトリウムを10、20、30、40、50mM追添し、pHを調整した(pH6.5)。
組成2D (第一試薬)
クエン酸ナトリウムを10、20、30、40、50mM追添し、pHを調整した(pH6.5)。
組成2E (第一試薬)
四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)を10、20、30、40、50mM追添し、pHを調整した(pH6.5)。
(2)測定方法
第一試薬と濁り検体を混合した場合の濁りの発生を確認するため、日立7180型自動分析機を用い、吸光度変化を観察した。具体的には、試料1.6μLに第一試薬150μLを添加し、37℃にて5分間インキュベーションし、600nm主波長および800nm副波長で吸光度を測定した。また、同時に反応過程の吸光度変化を見た。
(3)測定結果
表4〜7から明らかなように、各ナトリウム塩を添加していない組成2(0mM)は試薬との混合5分後に顕著な濁りが発生しているのに対し、各ナトリウム塩の添加濃度の上昇に伴い濁りが抑制された。また、反応過程データ(図2〜5)からも、各ナトリウム塩を添加した組成2B〜Eにおいて、濁りが解消されているのは明らかである。
このように、高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬にナトリウム塩を含有させ、その共存下で測定を行うことにより、検体に起因する濁りの影響を回避できることがわかる。
[実施例3]
実施例2で最も濁り抑制効果の顕著であった組成2Eを用い、実際に濁り検体中の高密度リポ蛋白コレステロールの定量を行った。
(1)測定方法
日立7180型自動分析装置を用いた。試料1.6μLに第一試薬150μLを添加し、37℃にて5分間インキュベーションし第一反応とした。その後、第二試薬を50μL添加し、5分間インキュベーションし第二反応とした。第一反応および第二反応の吸光度を液量補正した各吸光度の差をとる2ポイントエンド法で600nm主波長および800nm副波長で吸光度を測定した。HDL−C濃度の算出は、精製水および83mg/dL HDL−C標準血清の測定吸光度より算出して求めた。
(2)測定結果
表8から明らかなように、組成2を用いて濁り検体中の高密度リポ蛋白コレステロールの定量を行った場合、HPLC法での測定値と比較し、大きく低値乖離した。一方、ナトリウム塩を添加した組成2Eを用いた場合、測定値が低値化することなく、正確に高密度リポ蛋白コレステロールを定量できることがわかった。
本発明の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法およびその試薬は、正確かつ精密に血中リポ蛋白コレステロール濃度を測定可能な臨床検査用試薬を提供するものである。従って本発明は、特に脂質関連疾患の診断のための臨床検査の分野に寄与すること大である。

Claims (21)

  1. コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを用いて試料中の高密度リポ蛋白コレステロールを測定する測定方法であって、
    試料と、タウロコール酸、タウロデオキシコール酸、タウロウルソデオキシコール酸、グリココール酸、グリコケノデオキシコール酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の胆汁酸、及び、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム及び四ホウ酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のナトリウム塩を含む試薬とを接触させる工程、並びに
    前記試薬中に含まれるコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを反応させることにより生じた過酸化水素を定量する工程、
    を含む、試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法。
  2. 前記ナトリウム塩が、四ホウ酸ナトリウムである、請求項1に記載の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法。
  3. 前記試薬における前記ナトリウム塩の濃度が30mM〜100mMである、請求項1又は2に記載の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法であって、前記試薬が複数の溶液組成物で構成されており、試料と、前記複数の溶液組成物の一つであって前記胆汁酸及び前記ナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法であって、前記試薬が2種類の溶液組成物で構成されており、試料と、前記2種類の溶液組成物の一つであって前記胆汁酸及び前記ナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法であって、前記試薬が複数の溶液組成物で構成されており、試料と、前記複数の溶液組成物の一つであってコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種、前記胆汁酸、及び前記ナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法であって、前記試薬が2種類の溶液組成物で構成されており、試料と、前記2種類の溶液組成物の一つであってコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種、前記胆汁酸、及び前記ナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の高密度リポ蛋白コレステロールの測定方法に用いるための試薬であって、
    タウロコール酸、タウロデオキシコール酸、タウロウルソデオキシコール酸、グリココール酸、グリコケノデオキシコール酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の胆汁酸と、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム及び四ホウ酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のナトリウム塩を含む、高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬。
  9. 前記ナトリウム塩が、四ホウ酸ナトリウムである、請求項8に記載の試薬。
  10. 前記試薬における前記ナトリウム塩の濃度が30mM〜100mMである、請求項8又は9に記載の高密度リポ蛋白コレステロールの測定試薬
  11. 請求項8〜10のいずれかに記載の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬であって、前記試薬が複数の溶液組成物で構成されており、前記複数の溶液組成物のうち少なくとも一つが前記胆汁酸及び前記ナトリウム塩を含む、試薬。
  12. 請求項8〜11のいずれかに記載の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬であって、前記試薬が2種類の溶液組成物で構成されており、前記2種類の溶液組成物のうち少なくとも一つが前記胆汁酸及び前記ナトリウム塩を含む、試薬。
  13. 請求項8〜11のいずれかに記載の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬であって、前記試薬が複数の溶液組成物で構成されており、前記複数の溶液組成物のうち少なくとも一つがコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種、前記胆汁酸、及び前記ナトリウム塩を含む、試薬。
  14. 請求項8〜13のいずれかに記載の高密度リポ蛋白コレステロール測定試薬であって、前記試薬が2種類の溶液組成物で構成されており、前記2種類の溶液組成物のうち少なくとも一つがコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種、前記胆汁酸、及び前記ナトリウム塩を含む、試薬。
  15. コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼを用いる試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定における濁りを抑制する方法であって、
    試料と、タウロコール酸、タウロデオキシコール酸、タウロウルソデオキシコール酸、グリココール酸、グリコケノデオキシコール酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の胆汁酸、及び、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム及び四ホウ酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のナトリウム塩を含む試薬とを接触させる工程、並びに
    前記試薬中に含まれるコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼを反応させることにより生じた過酸化水素を定量する工程、
    を含む、濁りを抑制する方法。
  16. 前記ナトリウム塩が、四ホウ酸ナトリウムである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記試薬における前記ナトリウム塩の濃度が30mM〜100mMである、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 請求項15〜17のいずれかに記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定における濁りを抑制する方法であって、前記試薬が複数の溶液組成物で構成されており、試料と、前記複数の溶液組成物の一つであって前記胆汁酸及び前記ナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
  19. 請求項15〜18のいずれかに記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定における濁りを抑制する方法であって、前記試薬が2種類の溶液組成物で構成されており、試料と、前記2種類の溶液組成物の一つであって前記胆汁酸及び前記ナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
  20. 請求項15〜18のいずれかに記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定における濁りを抑制する方法であって、前記試薬が複数の溶液組成物で構成されており、試料と、前記複数の溶液組成物の一つであってコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種、前記胆汁酸、及び前記ナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
  21. 請求項15〜20のいずれかに記載の試料中の高密度リポ蛋白コレステロールの測定における濁りを抑制する方法であって、前記試薬が2種類の溶液組成物で構成されており、試料と、前記2種類の溶液組成物の一つであってコレステロールエステラーゼ及びコレステロールオキシダーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種、前記胆汁酸、及び前記ナトリウム塩を含む溶液組成物とを接触させる工程を含む方法。
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