JP4402236B2 - リポ蛋白質の吸着除去方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、直接血液灌流方式で血液中より悪性物質を選択的に吸着除去する方法に適用しうる吸着方法に関する。さらに具体的には、血液の抗凝固条件を限定することにより、直接血液灌流実施時、吸着体への血球の付着やブラジキニンの発生を抑制し、かつ高い吸着性能を発揮するための直接血液灌流方式に適用しうる悪性物質の選択的吸着除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
血液中に存在するリポ蛋白質、なかでも低密度リポ蛋白質(以下、LDLと略す)および超低密度リポ蛋白質(以下、VLDLと略す)はコレステロールを多く含み、動脈硬化の主要な危険因子であることが知られている。一方、高密度リポ蛋白質(以下、HDLと略す)は動脈硬化の遅延因子であることも知られている。
【0003】
そこで血中からHDLは極力除去せずに、LDLおよびVLDLを選択的に除去することの有効性が広く認められてきた。LDLおよびVLDLを血中から選択的に除去する方法として、現在臨床に用いられている方法には、血漿交換療法、二重濾過膜法、吸着体法、沈殿法(ヘルプ(HELP)システム)などがある。
【0004】
しかしながら血漿交換療法やヘルプシステムは二重濾過膜や吸着体を用いた方法の普及により稼働率は低く、かつ操作性や安全面などの点で後者に劣る。一方、二重濾過膜による除去方法では、LDLおよびVLDLと同時に、HDLをはじめとする有用な蛋白質をも相当量除去されてしまいこれを補う必要がある。また膜の目詰まりもその操作性を低下させる原因となっている。
【0005】
吸着体による除去方法としては、たとえば抗体などを固定化したいわゆる免疫吸着体を用いる方法や、アフィニティークロマトグラフの原理を利用し担体にデキストラン硫酸などのリガンドを固定化した吸着体を用いる方法がある。しかしながらこれら吸着体は、血液を血球成分と血漿成分に分離した後に血漿成分のみを吸着体に導入する血漿分離方式のために、血漿分離器と吸着体を同時に稼働させる必要があり、そのための専用装置が必要になることや、回路が煩雑になり操作性が劣るなどの問題点もある。
【0006】
吸着体による除去方法には、上記血漿分離方式のほか、血漿と血球を分離せずに直接血液を通血する直接血液灌流(以下DHPと略す)方式がある。DHP方式は、血液を血漿に分離する必要がないために、血漿分離膜やそれに付随する回路、専用のマシーンなどが省略できる。そのために、処置に必要な時間の短縮や、体外循環量の軽減、操作性の向上などのメリットがあり、近年その開発が活発化している。
【0007】
しかしながらDHP方式は、血液が吸着体という異物に直接接触するために、通常血液凝固系の活性化と同時に、血球、特に血小板の活性化が引き起こされる。吸着体表面に粘着・凝集した血小板は、さらに血小板血栓(白色血栓)を形成し最悪の場合、血流を阻害してしまうといった問題点がある。
【0008】
そこで血球の付着を抑制し血流を確保するために、1)吸着体に高度の血液適合性(抗血栓性)を付与する、2)粒径を大きくし空隙を確保する、3)抗血液凝固剤を使用するなどの対応がとられている。しかしながら現状では、1)については十分な血液適合性を有する材料は得られておらず、2)については粒径を大きくしても直接血液灌流に対しては有利であるが、吸着体の有効表面積が減少し吸着性能の面からは不利になる。3)については、現在体外循環法で、LDL等のリポ蛋白質除去療法に主として使用されている抗血液凝固剤はヘパリンである。
【0009】
ヘパリンはアンチトロンビンIIIと複合体を形成することにより、アンチトロンビンIIIの抗トロンビン活性を高めることによりフィブリンの形成を抑制する作用を有する。しかしながらヘパリンは、主に液性の凝固系の活性化を抑制する抗血液凝固剤であるために、吸着体への血小板の粘着・凝集は抑制されず、血小板凝集により通血が困難になる場合が多々ある。
【0010】
一方で、抗トロンビン作用を有さずに抗血液凝固活性を発現する抗血液凝固剤としてクエン酸ナトリウムがある。クエン酸ナトリウムは血中の2価カチオンをキレートすることにより、抗凝固作用を発現する。
【0011】
しかしながら、クエン酸抗凝固血液であっても、陰性荷電を有した素材と接触すると大量のブラジキニンが発生することが知られている。これはブラジキニンの産生が血中の2価カチオン(カルシウムイオン、マグネシウムイオンなど)濃度には依存せずに起こるためである。即ち陰性荷電との接触で産生されるブラジキニン濃度は、使用する2価カチオンキレート剤の濃度とは無関係である。
【0012】
ブラジキニンは、強力な血管拡張作用、血管透過性亢進作用などを有しているため(日本臨床、48巻、広範囲血液・尿化学検査、免疫学的検査(下巻)、1990年増刊)、血中濃度が高くなると急激な血圧低下やめまいなどの症状を引き起こす場合がある。特にアンジオテンシン変換酵素阻害剤(以下ACE阻害剤と略す)服用の場合、血中ブラジキニンの分解は抑制され、高濃度状態が維持され非常に危険な状態になるために、通血性と同時にブラジキニンの発生は解決すべき課題となっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、LDLやVLDLの吸着効率を低下させることなく、吸着体表面への赤血球、白血球、血小板などの血球の付着やブラジキニンの発生を抑制できる、直接血液灌流法によるリポ蛋白質の吸着除去方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を行った結果、陰性荷電を有する吸着体に血液が接触しても、血中の2価カチオンをキレートする作用を有する抗血液凝固剤と、抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤を併用することにより、高い血球の通過性を示し、かつブラジキニンの発生が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、吸着体を用いたリポ蛋白質の吸着除去において、2価カチオンキレート剤、及び、抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤を被処理血中に導入することからなるリポ蛋白質の吸着除去方法である。
【0015】
【発明の実施形態】
本発明の吸着除去方法においては、2種類の抗血液凝固剤、すなわち、2価カチオンキレート剤(血中の2価カチオンをキレートする作用を有する抗血液凝固剤)と、抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤を併用する。
2価カチオンキレート剤としては、EDTA−2ナトリウム、EDTA−2カリウム、EDTA−3カリウム、シュウ酸アンモニウム、シュウ酸カリウム、クエン酸、クエン酸一ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸三ナトリウムなどがあげられる。また上記成分を少なくとも1種類以上含有した抗血液凝固剤が好ましく、より好ましくは市販されている抗血液凝固剤であるCPD液、ACD−A液[クエン酸ナトリウムの濃度が2.2%(w/v)]、ACD−B液[クエン酸ナトリウムの濃度が1.32%(w/v)]、MAP液などである。
【0016】
抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤としては、メシル酸ナファモスタット、アルガトロバン、ヘパリン、低分子量ヘパリンなどがあげられる。
好ましい組み合わせは、2価カチオンキレート剤がクエン酸塩であり、抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤がヘパリン類である。なお、2価カチオンキレート剤として使用する、ここで言うところのクエン酸塩は、クエン酸、クエン酸一ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸三ナトリウムなどを少なくとも1種類以上含有するものを意味する。
【0017】
2価カチオンキレート剤と抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤の血中への導入量としては、2価カチオンキレート剤濃度が0.1%(w/v)から5.0%(w/v)の2価カチオンキレート剤溶液を、2価カチオンキレート剤溶液と血液の比率(体積比)が1:10から1:80未満の割合で使用し、かつ、抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤(例えばヘパリン、低分子量ヘパリンなどのヘパリン類)の血中濃度を0.01IU/mlから1.5IU/ml(望ましくは、0.05IU/mlから1.0IU/ml)とすることが好ましい。より好ましくは、1:15〜1:70であり、かつ、0.1IU/ml〜1.0IU/mlとする。さらに好ましくは1:20〜1:60であり、かつ、0.2IU/ml〜1.0IU/mlとする。
【0018】
2価カチオンキレート剤は添加量が多いと、血中のイオン化カルシウムを大量にキレートしてしまうことにより、唇や手足のしびれ、吐気などのテタニー症状を引き起こす場合がある。一方で添加量が少なすぎると、吸着体への血小板の粘着などが多くなり、通血に支障をきたす傾向がある。一方、抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤は、添加量が多すぎると止血し難くなり、添加量が少な過ぎるとブラジキニンの発生が多くなる傾向にある。
【0019】
抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤は、所定血中濃度が低いために、持続注入しても良いが、一度に所定濃度になるようにワンショットしても良い。また2価カチオンキレート剤は、一度に所定量を注入すると、ショック症状を引き起こすため、上記範囲の量を持続的に注入するのが好ましい。
【0020】
本発明では、血液中のブラジキニンの産生を抑制できるので、吸着体として、陰性荷電を有する吸着体を好適に用いることができるが、好ましくは、硫酸化多糖類及び/又はその塩類を水不溶性担体に固定化してなるものを用いることができる。
【0021】
硫酸化多糖類としては特に限定されないが、本発明で用いるのに適したものとして、例えば、ヘパリン、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸、コンドロイチンポリ硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパリチン硫酸、キシラン硫酸、カロニン硫酸、キチン硫酸、キトサン硫酸、セルロース硫酸、アガロース硫酸、アガロペクチン硫酸、ペクチン硫酸、イヌリン硫酸、アルギン酸硫酸、グリコーゲン硫酸、ポリラクトース硫酸、カラゲニン硫酸、デンプン硫酸、ポリグルコース硫酸、ラミナリン硫酸、ガラクタン硫酸、レバン硫酸、メペサルフェート等の硫酸化多糖、ポリビニルアルコール硫酸、ポリリン酸等があげられる。好ましい例としては、デキストラン硫酸、コンドロイチンポリ硫酸があげられる。
【0022】
固定化する硫酸化多糖類及びその塩類は、極限粘度が0.005dl/g以上0.5dl/g以下であることが好ましく、0.007dl/g以上0.4dl/g以下がより好ましい。特に好ましくは0.008dl/g以上0.2dl/g以下である。
また、固定化する硫酸化多糖類及びその塩類の硫黄含量は、5〜22重量%が好ましく、8〜22重量%がより好ましい。特に好ましくは13〜22重量%である。
【0023】
上記水不溶性担体は、無機担体、合成高分子若しくは多糖類からなる有機担体、又は、有機担体及び/若しくは無機担体からなる複合担体のいずれであってもよいが、体液中に存在するリポ蛋白質の存在環境を考慮すれば親水性であることが好ましく、さらに目的物質以外の物質の吸着、いわゆる非特異吸着が少ないものがより好ましい。このような水不溶性担体の例としては、架橋アガロース、架橋デキストラン、架橋セルロース、結晶性セルロース、架橋キチン、架橋キトサンなどの多糖類からなる水不溶性担体、スチレン−ジビニルベンゼン、架橋ポリビニルアルコール、架橋ポリアクリレート、架橋ポリアミドなどの合成高分子化合物からなる水不溶性担体、ガラスビーズ、シリカゲルなどの無機担体、さらにはガラスビーズなどの無機担体表面を多糖類または高分子化合物で被覆した有機−無機複合担体、合成高分子化合物よりなる有機担体表面を多糖類で被覆した有機−有機複合担体などがあげられる。
【0024】
硫酸化多糖類及びその塩類の固定化量は水不溶性担体1mlあたり0.02mg以上100mg以下になるように結合することが好ましい。固定化量は少なすぎると吸着性能が低く、多すぎると血中ブラジキニン濃度が著しく上昇する傾向にある。0.1mg以上80mg以下がより好ましく、特に好ましくは0.5mg以上40mg以下である。
【0025】
リガンドである硫酸化多糖類を担体に固定化する方法としては、既知の方法を用いることができる。すなわち物理的吸着法、イオン結合法、共有結合法などである。リガンドは滅菌時あるいは処置中に脱離しないことが重要であるため、強固な共有結合法が望ましい。具体的には、ハロゲン化シアン法、エピクロルヒドリン法、ビスエポキサイド法、ハロゲン化トリアジン法などがあげられる。
【0026】
本発明のリポ蛋白質の選択的吸着除去方法は、上記吸着体を収納した吸着部、血液を該吸着部に流入させるための血液流入部、及び、該吸着部に流入された血液を該吸着部外に流出させるための血液流出部からなるリポ蛋白質吸着器を用いて行われることが好ましい。
【0027】
より好ましくは、硫酸化多糖類固定化吸着体をカラムに充填してなるリポ蛋白質吸着器を体外循環回路に組み込み、患者の血液が回路内に入ってきた時、リポ蛋白質の血液混入部において、血液の先端部にヘパリンをワンショットした後に、ACD−A液などを上記範囲の量で、ワンショットではなく少しずつ持続的に注入し、オンラインで直接血液を吸着器内に通血することにより、リポ蛋白質の吸着除去を行う。また予め患者にヘパリンを注入し、全身ヘパリン化した後に、ACD−A液などをオンラインで持続注入してもよい。
【0028】
上記リポ蛋白質吸着器は、流体の流入口、流出口、及び、流体と流体に含まれる成分とは通過できるが吸着体は通過できないフィルターを有する容器、並びに、該容器内に充填された吸着体を有する。吸着体はカラムに充填され、体外循環回路に組み込み、オンラインで直接血液灌流にて行われるため、吸着体の圧密化が生じると充分な体液流量が得られなくなり処置時間の延長さらに処置続行不可能となりうるので、吸着体の圧密化を防ぐためには、吸着体は充分な機械的強度を有するもの(硬質)であることが好ましい。
【0029】
ここでいう硬質とは、デキストラン、アガロース、アクリルアミド等の軟質な担体に比較し、溶媒による膨潤が少なく、また圧力により変形し難い担体のことをいう。硬質な担体と軟質な担体とは次の方法により区別することができる。すなわち担体を円筒状カラムに均一に充填し、水性液体を流した際の圧力損失と流量の関係が、硬質担体ではほぼ直線となるのに対し、軟質な担体では圧力がある点を越えると担体が変形し圧密化して流量が増加しなくなる。本発明では、少なくとも0.3Kg/cm2 まで上記直線関係にあるものを硬質と称する。
【0030】
また、吸着体の微細構造は多孔質または非多孔質のいずれであってもよいが、単位体積当たりの高いLDLおよびVLDL吸着能を得るためには、比表面積が大きいこと、すなわち多孔質、特に全多孔質であることが好ましい。多孔質とは、細孔容積がみかけの水不溶性担体の容積の20%以上で比表面積が3m2 /g以上であることを意味する。これらの条件を満たさないものは、吸着容量が小さく実用に耐えない。このような水不溶性担体に用いる担体の例としては、多孔質セルロース担体、多孔質キトサン担体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、架橋ポリアクリレート、架橋ポリビニルアルコールなどからなるビニル系多孔質体およびガラス、シリカ、アルミナなどからなる無機多孔質体などがあげられる。
【0031】
さらに、吸着体が多孔質である場合、その細孔は100万以上の分子量をもつLDLやVLDLが容易に細孔内に侵入できる大きさであることが必要であるので、球状蛋白質を用いて測定された排除限界分子量が100万以上のものであることが好ましい。100万より小さいものでは吸着容量が小さくなり実用に耐えない場合がある。排除限界分子量とは、たとえば「実験高速液体クロマトグラフィ」(波多野博行および花井俊彦著、(株)化学同人発行)などの成書に記載されているごとく、ゲル浸透クロマトグラフィにおいて細孔内に侵入できない、すなわち排除される分子のうち最も小さい分子量を有するものの分子量をいう。
【0032】
一方、細孔の上限は、例えば走査型電子顕微鏡にて湿潤状態にある担体の表面を観察したときの平均細孔径が、0.2μm以下が好ましい。平均細孔径が0.2μmをこえるものは吸着体の機械的強度が弱くなるか、または吸着体の固形分含量が小さすぎて充分な吸着容量が得られないなどの理由から実用に耐えない場合がある。
【0033】
また吸着体の形状は、粒状、粒子の集合体、繊維状、膜状またはホローファイバー状など任意の形状を選ぶことができる。
粒子状の担体を用いるばあい、下限平均粒径が80μm未満では直接血液灌流が困難になる場合が生じる。また対象とする吸着物質の血中濃度が高いためあまり粒径を大きくできない。そこでその平均粒径は80μm以上800μm以下が好ましく、安定した直接血液灌流の実施および吸着性能面から100μm以上600μm以下がより好ましい。特に好ましくは120m以上500μm以下である。また直接血液灌流を安定的に行い、かつ必要以上に血球を活性化させないという意味からも、粒子の平均粒径分布を限定することは本発明のばあい重要である。
【0034】
平均粒径分布は広すぎると血球の付着や活性化などを誘発し、分布が狭いと乱流などの物理的な要因による付着や活性化は抑制される傾向を示す。そこで本発明では80容量%以上の粒子の粒径が平均粒径の±75%以内に分布していることが好ましく、さらに該吸着器自体による血球の活性化やそれに基づく付着を抑制し、安定した直接血液灌流を実施するためには、±50%以内に分布していることがより好ましい。特に好ましくは±30%以内に分布していることである。ここで言う平均粒径とは、粒子状の担体を光学顕微鏡などを用いて倍率を上げて撮影し、撮影画像中の粒子の直径を測定し、その直径の総和を測定した粒子の全個数で割ることにより求めた値をいう。
【0035】
撮影画像中の粒子の粒径を計測する手段としては、同倍率で撮影したスケールを用いて計測する方法、撮影画像中の粒子の直径をノギスなどにより計測した後に撮影時の倍率で補正する方法、撮影画像を画像解析ソフトなどを用いて計測する方法などを用いることが出来る。また測定する粒子の個数は最低100個以上が好ましい。
【0036】
【実施例】
以下に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
実施例では種々抗凝固条件で抗凝固を行った血液を、デキストラン硫酸固定化セルロース多孔質体を充填したミニカラムに直接通血した際の、血球の通過率と血中ブラジキニン濃度を評価した。血球の通過に関しては、通過率(%)にて評価し、その値が高い方が各種担体と血液細胞との相互作用が弱いことを意味する。通過率が100%を示した場合、カラム入口側と出口側の血球数に変化がないことを意味し、実質的な上限値になる。またブラジキニンは接触する素材の陰性荷電量依存的に産生されるため、結果は単位(ml)吸着体あたりの血中ブラジキニン濃度で表記した。LDLコレステロール、HDLコレステロールの吸着に及ぼす抗血液凝固剤の影響はバッチ実験にて評価した。以下実施例に基づいて本発明のリポ蛋白質の吸着除去方法に関し詳細な説明をする。
【0037】
実施例1
多孔質セルロース担体(チッソ(株)製、平均粒径約200μm)を沈降体積で40ml分取し、40mlの逆浸透水(Yamato Pure line RO21、ヤマト科学(株))を加え内温を40℃に昇温した。2N NaOHを24ml添加し、40℃にて30分間振盪した。次にエピクロルヒドリン8.2mlを添加し40℃にて2時間反応させた。反応終了後、約4Lの水にて担体の洗浄を行いエポキシ化を行った担体を得た(エポキシ導入量;13.6μmol/g)。
【0038】
エポキシ化担体を沈降体積で30ml分取し、デキストラン硫酸(分子量 約4,000)30gを逆浸透水38mlに溶解した溶液を添加し撹拌を行った。次に2NのNaOHでpHを10に合わせた後に、45℃にて48時間反応を行い、デキストラン硫酸の固定化を行った。
【0039】
モノエタノールアミン230μLに逆浸透水を添加し、全量を6.6mlにした。本溶液を沈降体積30mlのデキストラン硫酸固定化済み担体に添加し、さらに46mlの逆浸透水を加え45℃にて2時間反応を行った。本反応により未反応のエポキシ基の封止反応を行った。なおデキストラン硫酸の固定化量は、3.4mg/ml(担体沈降体積)であった。
【0040】
〔通血実験〕
得られたデキストラン硫酸固定化吸着体をヘパリン(ヘパリンナトリウム注射液、吉富製薬(株))加生理食塩水(ヘパリンの最終濃度が7U/mlになるように調製)で洗浄を行いヘパリンの平衡化を行った。次に担体の脱泡を行った後、沈降体積で2.5mlをミニカラム(ポリプロピレン製9mm、テルモ社製)に充填した。カラム入口側にポリ塩化ビニル製のチューブ(内径1mm、外径3mm、長さ70cm)を装着し、またカラム出口側にも同様のポリ塩化ビニル製のチューブ(長さ30cm)を装着した。血液は健常人より18Gの注射針を用い注意深く採血した。抗凝固は、ACD−A液をACD−A液(クエン酸ナトリウム;2.20g/dl、クエン酸;0.80g/dl、デキストロース;2.20g/dlの組成の溶液):血液=1:20(体積比)の割合で加え、及び、ヘパリンを最終濃度で0.5IU/mlになるように添加することにより行った。抗血液凝固剤を添加した血液は、テフロン製三角フラスコ内(内容量50ml、サンワ(株))に30ml入れ、37℃の恒温槽内にてスターラーチップにて低速で回転させ、流速2.9ml/min(線速2.6cm/min)で通血実験を開始した。カラム出口側から血液が出てきた時点を開始時点として、出口側チューブの先端を血液プールに戻し、灌流実験を120分間行った。
【0041】
[血球数の測定]
所定時間後にカラム入口、及び出口側の血液を採取し、血液中の血球数(赤血球、白血球、血小板)を血球カウンター(Microcell Counter CC−180 シスメックス(株))にて測定した。次に式(1)により各種細胞の通過率を求め、その結果を表1に示した。
通過率(%)=カラム出口の血球数/カラム入口の血球数×100 (1)
【0042】
[血中ブラジキニン濃度の測定]
通血開始10分後に、ミニカラムの出口側から出てきた血液をブラジキニンの分解阻害剤入りの専用容器(トラジロール(6000KIU/ml)、トリプシン(2mg/ml)、硫酸プロタミン(10mg/ml)、EDTA−2Na(20mg/ml))に採取した。つぎに容器内の阻害剤と血液を十分に混和し、4℃に保温した遠心器にて3000rpm、15分間遠心分離を行い、血漿のみを分取した。分取した血漿中のブラジキニン濃度は、下記の方法にて測定した。
【0043】
〈ブラジキニン濃度の定量〉
標準曲線用試験管に標準溶液100μl及び緩衝液200μlを入れた。また検体用試験管には前処理検体200μl及び緩衝液100μlを入れた。各試験管に標識抗原200μlを添加した後、抗ブラジキニン抗体200μlを各試験管に添加し、さらに不溶化ウサギIgG抗体をスターラーで攪拌しながらその200μlを各試験管に添加した。つぎに各試験管をミキサーで攪拌後、恒温槽(37±1℃)中で30分間静置した。所定時間後、恒温槽に入れたまま各試験管に塩化ナトリウム溶液(0.9%w/v)4mlを添加した。前試験管を3000rpmで10分間遠心分離を行い、遠心終了後試験管を傾けて上清液を捨てた。各試験管に希釈用緩衝液500μlを入れ、ミキサーで攪拌して、沈殿を完全に分散させた。前試験管を恒温槽に入れ、37±1℃で約3分間予熱後、各試験管に基質溶液(発色性酵素基質、2−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド)100μlを添加し、混和後37±1℃で30分間静置した。所定時間後、恒温槽に入れたまま各試験管を直ちに反応停止液2.5mlを順次添加し、恒温槽より取り出しミキサーで攪拌した。各試験管を3000rpmで10分間遠心分離を行った後に、上清をキュベットに移し、波長410nmで吸光度測定を行った。また得られた標準曲線から血中ブラジキニン濃度を求め、単位吸着体あたり(ml)の産生量を表4に示した。
以上の測定は、キニン定量用キット「マーキットAブラジキニン」大日本製薬(株)製を用いて測定した。
【0044】
実施例2
ACD−A液と血液の添加比率をACD−A液:血液=1:30(体積比)にした以外は、実施例1と同様の方法に従って評価し、通血率を実施例1と同様の方法で求めた。その結果を表1に示した。
【0045】
実施例3
ACD−A液と血液の添加比率をACD−A液:血液=1:40(体積比)にした以外は、実施例1と同様の方法に従って評価し、通血率を実施例1と同様の方法で求めた。その結果を表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】
比較例1
実施例1で作製したデキストラン硫酸固定化吸着体を生理食塩液で洗浄した。次にデキストラン硫酸固定化吸着体の脱泡を行った後、沈降体積で1mlミニカラム(テルモ社製シリンジ2.5mlを長さ16mmに切断し作製)に充填した。カラム入口側にポリ塩化ビニル製のチューブ(内径1mm、外径3mm、長さ77cm)を装着し実験系を作製した。次に健常人より18Gの注射針を用い注意深く採血した血液に、ACD−A液のみを体積比でACD−A液:血液=1:10になるように添加し、血液の抗凝固を行った。血液を30mlテフロン製三角フラスコ内(内容量50ml、サンワ(株))に入れ、37℃の恒温槽内でスターラーチップにて低速で回転させ、流速0.5ml/minでワンパスにて30分間通血を行った。所定時間後、カラム出口側の血液を所定量採取し、血液中の血球数(赤血球、白血球、血小板)を血球カウンター(Microcell Counter CC−180 シスメックス(株))にて測定した。次に式(2)により各種細胞の通過率を求め、その結果を表2、3に示した。また通血開始10分後に、カラム出口側より血液のサンプリングを行い、実施例1と同様の方法で血中ブラジキニン濃度を求め、単位吸着体あたり(ml)の産生量を表4に示した。
なお、カラムを結合しないポリ塩化ビニル製のチューブ(内径1mm、外径3mm、長さ77cm)のみを用い同様の評価を行った系を参考例1(カラム入口値)とした。
通過率(%)=比較例の血球数/参考例1の血球数×100 (2)
【0048】
比較例2
ACD−A液の代わりにヘパリン(血中濃度7IU/ml)を用いた以外は、比較例1と同様の方法に従って評価し、通血率を比較例1と同様の方法で求めた。その結果を表2、3に示した。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
結果;
〔血球の通過率〕実施例1、2、3の抗凝固条件で血液を抗凝固した場合、灌流を行った120分間、血小板の通過率は100%近い高い値を示した(表1)。
(赤血球、白血球の通過率もほぼ100%を示した)。
またACD−A液:血液=1:10でヘパリンを添加しない比較例1の抗凝固条件でも高い血球の通過率を示した。これに対し、ACD−A液を用いずにヘパリンのみで抗凝固を行った比較例2の場合、血小板の通過率が大幅に低下することがわかる(表3)。
(赤血球の通過率は、いずれの場合も約100%であった)。
【0052】
〔ブラジキニンの産生〕血球の通過率が高かった実施例1及び比較例1について血中ブラジキニン濃度を測定した。
その結果、実施例1の方が比較例1に比べ血中ブラジキニン濃度が低く、ブラジキニンの産生が抑制されていることがわかる。
血中ブラジキニンは、キニナーゼにより数分以内に分解される(半減期約15秒)。しかしながら、実施例1の場合、循環系であるためプール血液中のブラジキニン濃度は、ワンパスの系に比較し上昇傾向にある。またACD−A液と血液の比率が1:20であるため比較例1より、ACD−A液による希釈効果も少ない。それにも関わらず、ACD−A液とヘパリンを上記比率で併用することにより、高い通血性とブラジキニン産生抑制効果を発現することがわかる。
【0053】
【表4】
【0054】
実施例4
実施例1で作製した吸着体を用い、リポ蛋白質の吸着性能を評価した。
血液は健常人より18Gの注射針を用い注意深く採血した。抗凝固は、ACD−A液をACD−A液(クエン酸ナトリウム;2.20g/dl、クエン酸;0.80g/dl、デキストロース;2.20g/dlの組成の溶液):血液=1:20(体積比)の割合で添加し、及び、ヘパリンを最終濃度で0.5IU/mlになるように添加し、遠心分離(3000rpm×15min)して血漿を得た。
ポリプロピレン製チューブに予め生理食塩液で平衡化した実施例1で作製したデキストラン硫酸固定化吸着体1容量に対し、上記血漿を6容量添加し、温度37℃、振盪回数30回/min、2時間振盪を行った。振盪後、遠心分離(3000rpm×15min)した後、上清を採取し、リポ蛋白質濃度を測定した。
なお吸着体の代わりに同体積の生理的電解質溶液を添加し同様の処理をしたものを参考例2とした。
【0055】
[LDLコレステロールおよびHDLコレステロールの測定]
血漿中の総コレステロール(以下TCと略す。測定キット:コレステロール−HR(和光純薬工業(株)))、中性脂肪(以下TGと略す。測定キット:クリニメイトTG−2試薬(第一化学薬品(株)))、HDL−コレステロール(以下HDL−Cと略す。測定キット:HDL−Cオート「第一」(第一化学薬品(株)))濃度の測定をカッコ内に示した各種キットを用いて行った。
またLDL−コレステロール(以下LDL−Cと略す)濃度は、式(3)に示したFriedewaldの式(Friedewald WTら、Clin Chem 18:499、1972.)より求めた。つぎに吸着体への各種リポ蛋白質の吸着率は式(4)および式(5)にて求めその結果を表5に示した。
(LDL−C)=TC−(HDL−C)−(TG)/5 (3)
HDL−Cの吸着率=(((参考例2のHDL−C濃度)−(実施例又は比較例のHDL−C濃度))/(参考例2のHDL−C濃度))×100 (4)
LDL−Cの吸着率=(((参考例2のLDL−C濃度)−(実施例又は比較例のLDL−C濃度))/(参考例2のLDL−C濃度))×100 (5)
【0056】
比較例3
ACD−A液の代わりにヘパリン(血中濃度7IU/ml)を用いた以外は、実施例4と同様の方法に従って評価し、リポ蛋白質の吸着率を実施例4と同様の方法で求めた。その結果を表5に示した。
【0057】
結果;
実施例4、及び比較例3の結果から、リポ蛋白吸着における抗血液凝固剤の影響はなく、ACD−A液、およびヘパリンの併用で抗凝固を行っても、高い吸着性能を有していることがわかった。
【0058】
【表5】
【0059】
以上のことから、上記抗凝固条件で血液の抗凝固を行うことにより、高い吸着性能を維持しつつ、血小板などの血球の付着やブラジキニンの産生を抑制し、安定した直接血液灌流が可能になることがわかる。
【0060】
【発明の効果】
本発明をもちいることにより、白血球の付着や血小板の粘着を大幅に抑制し、かつブラジキニン産生を抑制し、高いリポ蛋白質の吸着性能・選択性を発現することが可能になることがわかる。その結果、これまで血球の付着やブラジキニン産生の問題で直接血液灌流方式では使用不可能であった吸着体などを含め、安定した直接血液灌流が可能となり、大幅な処置時間の短縮・装置の簡略化・体外循環量の軽減などが期待できるようになった。
Claims (8)
- 直接血液灌流法による陰性荷電を有する吸着体を用いたリポ蛋白質の吸着除去において、2価カチオンキレート剤であるクエン酸塩、及び、抗トロンビン作用を有する抗血液凝固剤であるヘパリン類を被処理血中に導入し、吸着体表面への血球付着およびブラジキニン発生を抑制する方法であって、
クエン酸塩濃度が0.1%(w/v)から5.0%(w/v)のクエン酸塩溶液を、クエン酸塩溶液:血液の体積比率が1:10から1:80未満の割合で使用し、かつ、血中ヘパリン類濃度を0.01IU/mlから1.5IU/mlとする抑制方法。 - 吸着体を収納した吸着部、血液を該吸着部に流入させるための血液流入部、及び、該吸着部に流入された血液を該吸着部外に流出させるための血液流出部からなるリポ蛋白質吸着器を用いて行われる請求項1記載の抑制方法。
- 血液流入部において、ヘパリン類を持続注入又はワンショットし、クエン酸塩溶液を持続注入する請求項2記載の抑制方法。
- 吸着体として、水不溶性担体1mLあたりに硫酸化多糖類及びその塩0.02mg以上100mg以下を固定化してなるものを用いる請求項1、2又は3記載の抑制方法。
- 硫酸化多糖類が、デキストラン硫酸及びコンドロイチンポリ硫酸から選ばれる少なくとも1種である請求項4記載の抑制方法。
- 水不溶性担体が、球状蛋白質を用いて測定される排除限界分子量が100万以上の多孔質のものである請求項4または5記載の抑制方法。
- 水不溶性担体が粒子状であり、その平均粒径が80μm以上800μm以下である請求項6記載の抑制方法。
- 水不溶性担体粒子の80容量%以上が、平均粒径の±75%以内に分布している請求項7記載の抑制方法。
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