JP6579762B2 - 記録装置 - Google Patents
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Description
また、樹脂フィルム等の液体吸収性の低い記録媒体に対しても画像等を記録することができる液体吐出記録装置として、硬化性(紫外線硬化性や熱硬化性等)を有する液体を吐出するものが知られている。この種の液体吐出記録装置は、記録媒体に着弾した液体に対して、加熱や紫外線の照射等の硬化処理を行うことで、その液体を硬化させて記録媒体上に定着させている。しかしながら、この種の液体吐出記録装置では、記録媒体上の液体を硬化させる際に、吐出口付近に付着した液体も硬化してしまい、吐出不良を招く恐れがある。このため、シート状の払拭部材を、記録ヘッドの吐出口が備わった面に当接させることで、吐出口付近に固着した液体を払拭して除去する払拭ユニットを備えた液体吐出記録装置が提案されている。
さらに液体吐出記録装置では、記録動作中の吐出性能を安定させるために、記録媒体以外の場所に少量の液体を吐出する予備吐出動作を行うものが多い。しかしながら、上述した硬化性を有する液体を吐出する液体吐出記録装置では、予備吐出動作が行われると、予備吐出動作で吐出した液体が固着する恐れがある。これに対して特許文献1には、上記の払拭部材に対して予備吐出動作を行い、予備吐出動作で吐出された液体を払拭部材に保持させて回収する技術が記載されている。
また、一般的に予備吐出動作は、記録ヘッドが記録媒体に記録を行う記録動作領域の近傍にあるホームポジション側領域と呼ばれる領域で行われる。ホームポジション側領域は、記録媒体以外に吐出された廃液体を処理する処理系統の一本化や、モータや電池等の記録ヘッドの駆動に必要な機構の集約化等を行うために、記録ヘッドの休止や回復等を行う機構を集めた領域である。
しかしながら、記録動作において記録ヘッダが数十インチ程度も動く大型の液体吐出装置では、記録動作領域が大きいため、記録ヘッドが記録動作領域を往復する時間が長く、その往復している時間に、吐出していない吐出口で液体が固着する恐れがある。このため、大型の液体吐出装置では、ホームポジション側領域だけでなく、記録動作領域を挟んでホームポジション側領域の逆側にあるバックポジション側領域でも予備吐出動作が行われることがある。この場合、上述した払拭部材に対して予備吐出動作を実施する構成では、ホームポジション側領域だけでなく、バックポジション側領域にも払拭部材を設ける必要があり、無駄が多い。これに対して特許文献2では、払拭部材を交換可能な交換式とすることで、ホームポジション側領域で使用された払拭部材をバックポジション側領域で再利用することができる構成が提案されている。
液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面を有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを搭載し、走査方向に走査するキャリッジと、
前記吐出口面を払拭するための払拭部材を有する払拭機構と、
前記走査方向において前記プラテンの外側に設けられ、前記払拭機構を装着するための第一の装着部と、
前記走査方向において前記プラテンに対して前記第一の装着部の反対側に設けられ、前記払拭機構を装着するための第二の装着部と、を有し、
前記払拭機構が前記第一の装着部に装着されたときに、前記払拭機構は前記走査方向に前記払拭部材を搬送することができ、前記払拭部材は、前記走査方向と交差する交差方向における前記吐出口面の全域を包含する範囲に配置され、前記記録ヘッドから当該払拭部材に対して予備吐出が行われると当該払拭部材には前記交差方向において液体が吐出されない非吐出領域が形成され、
前記第二の装着部には、前記第一の装着部に装着されて前記払拭部材に対して予備吐出が行われた後の前記払拭機構が装着される、記録装置であって、
前記払拭機構が前記第二の装着部に装着されたときに、前記払拭機構は前記交差方向に前記払拭部材を搬送することができ、前記記録ヘッドは前記払拭部材の前記非吐出領域に対して予備吐出を行うことを特徴とする。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の記録装置であるインクジェット記録装置を模式的に示した斜視図である。図1において、インクジェット記録装置100は、キャリッジガイド1と、キャリッジ2と、プラテン3と、LF(Line Feed)ローラ4と、ピンチローラ5と、払拭ユニット6Aおよび6Bと、回復ユニット7とを有する。
キャリッジガイド1は、キャリッジ2を支持する。具体的には、キャリッジガイド1は、キャリッジレール11を有し、キャリッジレール11がキャリッジ2を主走査方向(図1のX方向)に移動可能に支持する。
キャリッジ2は、不図示のキャリッジモータの回転によって、キャリッジレール11に案内されながらX方向に往復走査する。
キャリッジ2には、不図示の記録ヘッドが搭載されている。記録ヘッドは液体であるインクを吐出して記録を行う。具体的には、記録ヘッドの所定の面(以下、第1の面と称する)には、複数の色(例えば、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック等)のそれぞれのインクを吐出する複数の吐出口が備わっている。また、記録ヘッドの吐出口が設けられた位置の内部には、不図示の発熱素子が備わっている。この発熱素子に対して駆動信号に基づいた電気信号が印加されると、インクに気泡が発生し、その気泡にて発生した圧力によって、インクが吐出口から吐出される。なお、各色インクは、不図示のインクタンクから供給される。
記録ヘッドの第1の面に対向する位置に、記録媒体200を支持するプラテン3が設けられている。プラテン3の近傍(図1では、プラテン3のキャリッジガイド1が設けられた側の側方)には、記録媒体200を搬送するためのLFローラ4およびピンチローラ5が設けられている。
本実施形態では、プラテン3内に不図示のヒーターが内蔵されており、記録動作中では、このヒーターによって記録媒体200がプラテン3を介して裏面(画像等が記録される面とは反対側の面)から所定の温度に加熱される。このため、インクとして熱硬化性を有するものが使用されれば、記録媒体200上に吐出されたインクを、記録媒体200に着弾した直後に加熱して硬化させることが可能になる。したがって、本実施形態では、記録媒体200として塩化ビニールのような非吸収性を有する材料で形成された記録媒体が用いられても、画像等を記録媒体200に定着させることが可能である。
図2は、払拭ユニット6Aおよび6Bのより詳細な構成を示す構成図である。なお、払拭ユニット6Aおよび6Bは同様な構成を有するものであり、図2では、払拭ユニット6Aの構成を例示している。
図2において、払拭ユニット6は、払拭部材61と、供給ローラ62と、ガイドローラ63aおよび63bと、巻き取りローラ64と、押圧部材65と、昇降カム66とを有する。
払拭部材61は、不織布のような液体吸収性を有するシート材で形成される。払拭部材61は、供給ローラ62に巻かれて、ガイドローラ63aおよび63bに支持される。払拭部材61は、巻き取りローラ64にて巻き取られる。払拭ユニット6は、巻き取りローラ64にて巻き取られた払拭部材61を再び供給ローラ62に戻すことができる。本実施形態では、払拭部材61には、払拭液が予め含浸されている。払拭液としては、例えば、有機溶媒や界面活性剤が使用される。
押圧部材65は、例えば、ゴムのような弾性体で形成される。昇降カム66は、不図示の昇降機構により、回転軸67を中心に回転することで、押圧部材65を図中の上下方向に昇降させる。
本実施形態では、後述するように、押圧部材65を上げた状態で、キャリッジ2を払拭ユニット6に対して移動させることで、払拭ユニット6に記録ヘッドを払拭させる。また、予備吐出動作についても後述する。
本実施形態では、図1に示すように払拭ユニット6Aおよび6Bのそれぞれの払拭部材61は、巻き取りローラ64にて互いに異なる方向に搬送されるように配置されている。図1の例では、払拭ユニットAの払拭部材61は、キャリッジ2が走査する走査方向(図1中のX方向)と同じ方向に搬送され、払拭ユニット6Bの払拭部材61は、払拭ユニットAの払拭部材61と直交する方向に搬送される。払拭ユニット6Aおよび6Bの払拭部材61は、交換可能であるものとする。また、本実施形態では、払拭ユニット6Bでは、払拭部材61として、払拭ユニット6Aの払拭部材61として使用された使用済みの払拭部材が使用される。
キャップ71は、記録動作の前後や電源停止時等に、記録ヘッド(具体的には、吐出口およびその吐出口が備わった第1の面)をキャッピング(密閉)して、インク中の溶媒の蒸発を抑制する。また、キャップ71は、周知の技術によって、記録ヘッドをキャッピングするキャッピングポジションと、記録ヘッドから離れた離間ポジションとの間を、図1中のZ方向に往復移動する。キャップ71は、不図示のポンプと接続されている。ポンプは、記録ヘッドがキャップ71によってキャッピングされているキャッピング状態の場合に駆動され、記録ヘッドおよびキャップ71の中のインクを吸引する吸引動作を行う。
なお、インクの吸引後にキャップ71が記録ヘッドから離間されると、記録ヘッドの第1の面や吐出口にインクが付着することがある。この付着したインクは、周知の手段により、Y方向に移動可能なワイパー72が第1の面および吐出口を摺動することで除去される。
駆動機構301は、インクジェット記録装置100の各部を駆動する。例えば、駆動機構301は、記録ヘッドおよびキャップ71の中のインクを吸引するポンプや、記録媒体200を加熱するヒーターを含む。また、駆動機構301は、キャリッジ2を駆動するキャリッジモータ、LFローラ4およびピンチローラ5を駆動する搬送モータ、昇降カム66を昇降させる昇降機構等を含む。
記憶装置302は、インクジェット記録装置100を制御するための種々のデータを記憶する。例えば、記憶装置302は、予備吐出動作に関する予備吐出データを記憶する記憶部を含む。図3の例では、払拭ユニット6Aに対する予備吐出動作に関する予備吐出データを記憶する記憶部302Aと、払拭ユニット6Bに対する予備吐出動作に関する予備吐出データを記憶する記憶部302Bとを含む。また、記憶部302Aは、払拭ユニット6Aに具備され、記憶部302Bは払拭ユニット6Bに具備されているものとする。
制御機構303は、記憶装置302に記憶されたデータやユーザからの指示等に基づいて、駆動機構301を動作させることで、インクジェット記録装置100を制御する。
先ず、図4Aおよび図4Bを用いてインクジェット記録装置100による払拭動作について説明する。図4Aおよび図4Bは、払拭動作を説明するための図であり、インクジェット記録装置100を図1中のB方向から見た構成を模式的に示した矢視図(要部)である。なお、図4では、図1では図示していなかった、記録ヘッド21と、第1の面22と、吐出口23とが示されている。
払拭動作では、先ず、制御機構303は、払拭ユニット6Aの押圧部材65を、図2に示す待機位置から図4A(a)に示す当接位置へと移動させる。待機位置とは、キャリッジ2が払拭ユニット6Aの上にあるときでも、払拭部材61が第1の面22および吐出口23に接触しない位置である。また、当接位置は、キャリッジ2が払拭ユニット6Aの上にあるときに、払拭部材61が第1の面22および吐出口23に接触する位置である。
続いて、制御機構303は、図4B(b)〜図4B(c)に示すように、キャリッジ2をX方向において払拭ユニット6に対して右側から左側へ移動させる。これにより、押圧部材65によって押し上げられた払拭部材61が第1の面22および吐出口23に当接した状態で、キャリッジ2が移動されるので、第1の面22および吐出口23が払拭されることとなる。
そして図4B(d)に示すようにキャリッジ2が払拭ユニット6Aを通過すると、制御機構303は、押圧部材65を払拭部材61から離間させ、払拭部材61を待機位置に戻す。その後、制御機構303は、巻き取りローラ64を所定量駆動する。これにより、払拭動作に用いられた払拭部材61は、図4B(d)中の矢印の方向に搬送され、供給ローラ62から新しい払拭部材61が供給される。
以上説明した一連の動作を記録動作中に繰り返すことで、記録動作中に払拭動作が繰り返し実施されることとなる。
図5は、予備吐出動作を説明するための図であり、インクジェット記録装置100を図1中のA方向から見た構成を模式的に示した矢視図(要部)である。また、図6は、予備吐出動作を説明するためのフローチャートである。
本実施形態では、HP側領域に設けられた払拭ユニット6Aでは、払拭部材61はキャリッジ2の走査方向と同じX方向に搬送され、予備吐出動作は、記録動作中に払拭部材61における特定の部分に対して行われる。予備吐出動作が行われる特定の部分は、払拭動作にて使用された部分であり、具体的には、図4B(d)の中で示す払拭が実際に行われる位置αから、ガイドローラ63aと払拭部材61が接触する位置βまでの部分である。
したがって、図5(a)〜図5(c)に示すように、払拭ユニット6Aの払拭部材61上には、X方向に並んだ払拭動作の払拭跡8(灰色部分)と、払拭位置よりも払拭部材61の搬送方向側にある予備吐出動作の予備吐出跡9(黒色部分)が生じる。また、払拭ユニット6Aの払拭部材61のうち図5(a)に示す部分cは吐出口23の走査領域外にあるため、その部分cには、予備吐出動作にてインクが着弾しない。
一方、BP側領域に設けられた払拭ユニット6Bでは、払拭部材61として、払拭ユニット6Aの払拭部材61として使用された使用済みの払拭部材が使用されている。このため、払拭ユニット6Bでは、払拭部材61は、払拭ユニット6Aで最後に使用された部分から逆向きに使用されることとなる。また、払拭ユニット6Bの払拭部材61の搬送方向は、払拭ユニット6Aの払拭部材61の搬送方向であるX方向に対して直交するY方向になっている。さらにキャリッジ2は、BP側領域の方の端部では、図5(b)に示す位置にあるが、この例では、払拭ユニット6Bは、一番左側に位置する吐出口列23dよりもプラテン3側に配置される。このため、払拭部材61の全域が吐出口の走査領域内に位置することとなり、その全域に予備吐出動作を行うことができる構成となっている。したがって、図5(c)に示すように、BP側領域の払拭ユニット6Bの払拭部材61では、HP側領域の払拭ユニット6Aの払拭部材61における予備吐出跡9に対して直交する方向に、払拭部材61全域亘って並ぶ予備吐出跡10が残ることとなる。
先ず、制御機構303は、記録動作を開始すると、図6のステップS101において予備吐出処理を開始する。続いてステップS202において制御機構303は、最初に予備吐出動作を行うHP側領域の払拭ユニット6Aに具備された記憶部302Aから予備吐出データを読み出す。予備吐出データは、これまでに実施された予備吐出動作における、払拭部材61が巻き取られた巻き取り量、払拭部材61上の予備吐出動作でインクが吐出された予備吐出場所、および、予備吐出動作が実施された実施回数等を示す。
そしてステップS103において制御機構303は、払拭ユニット6Aの払拭部材の特定の部分(図4Bの位置αから位置βの部分)に、予備吐出が可能な場所があるか否かを判断する。
具体的には、払拭部材61は上述したように液体吸収性を有するため、ある程度の回数の予備吐出動作であれば、払拭部材61はインクを保持することができる。しかしながら、予備吐出動作の回数が一定値を超えて、払拭部材61の吸収能力の限界を超えてしまうと、予備吐出動作によって吐出されたインクが払拭部材61から溢れてしまい、他の場所に付着して不具合を起こす恐れがある。このため、制御機構303は、予備吐出データに基づいて、位置αから位置βまでの間の部分に、実施された予備吐動作の回数が予め設定された閾値を超えているか否かを判断する。これにより、制御機構303は、払拭部材61の吸収能力の限界を超えていない場所があるか否かを判断し、予備吐出動作が可能な場所があるか否かを判断する。
予備吐出動作が可能な場所がない場合、制御機構303は、ステップS104にて巻き取りローラ64を所定量駆動して、予備吐出動作の可能な払拭部材61を位置αから位置βまでの部分に繰り出す。
一方、ステップS103において予備吐出が可能な場所がある場合、および、ステップS104において払拭部材61を繰り出した場合、制御機構303は、ステップS105において、キャリッジ2が予備吐出の可能な場所に至ったか否かを判断する。
キャリッジ2が予備吐出の実施場所に至っていない場合、制御機構303は、ステップS105の処理に戻る。一方、キャリッジ2が予備吐出の実施場所に至った場合、制御機構303は、ステップS106において、キャリッジ2に設けられた記録ヘッド21に予備吐出動作を実施させる。
以上の動作により、制御機構303は、予備吐出データに基づいて、予備吐出動作においてインクが着弾する払拭部材61上の着弾場所を制御することとなる。
そしてステップS107において、制御機構303は、その予備吐出動作に関するデータを生成して記憶部302A内の予備吐出データに追加する。
例えば、印刷中の画像の幅が所定の幅(例えば、A2幅)より大きい場合、制御機構303は、予備吐出条件を満たすと判断して、予備吐出動作を行うと判断する。また、印刷中の画像の幅が所定の幅以下の場合、制御機構303は予備吐出条件を満たさないと判断して、予備吐出動作を行わないと判断する。
払拭ユニット6Bに対して予備吐出動作を行う場合、制御機構303は、ステップS109において、払拭ユニット6Bに具備された記憶部302Bから予備吐出データを読み出す。なお、本実施形態では、BP側領域の払拭ユニット6Bでは、HP側領域の払拭ユニット6Aで使用された払拭部材61が使用されているため、払拭ユニット6Bの払拭部材61は、払拭ユニット6Aでの払拭動作や予備吐出動作にて汚染されている。しかしながら、上述したように図5(a)中の部分cは、払拭ユニット6Aに装着された際には、吐出口23の走査領域外に位置するため、払拭ユニット6Aでは払拭動作にしか使用されていない。このため、払拭ユニット6Bに対しては、払拭部材61の部分cに予備吐出動作を行うことが可能である。また、HP側領域の払拭ユニット6Aで払拭動作が頻繁に行われた場合、払拭部材61を巻き取る動作も頻繁に行われることとなる。この場合、図5(a)に示したように、払拭部材61は、吸収能力の限界に到達する前に巻き取りローラ64で巻き取られることがある。このように吸収踏力の限界に到達する前に巻き取られた払拭部材61に対しては、予備吐出動作を再度実施することが可能である。
したがって、制御機構303は、ステップS110において、BP側領域の払拭ユニット6Bの払拭部材61に対しても、払拭ユニット6Aの場合と同様に、予備吐出データに基づいて、予備吐出動作が可能な場所があるか否かを判断する。なお、制御機構303は、例えば、HP側領域の払拭ユニット6Aの払拭部材61が全て使用された場合や払拭部材61が払拭ユニット6Aから取り外された場合等に、記憶部302Aから記憶部302Bに予備吐出データを移す。これにより、制御機構303は、払拭ユニット6Aの場合と同様に、払拭ユニット6Bの払拭部材61に対しても、予備吐出動作が可能な場所があるか否かを判断することができる。
ステップS110において予備吐出動作が可能でないと判断された場合、制御機構303は、ステップS111において、払拭ユニット6Bの巻き取りローラ64を所定量駆動して、払拭部材61を繰り出す。なお、このとき、払拭ユニット6Bでは、払拭部材61は、払拭ユニット6Aで最後に使用された部分から逆向きに使用される。
続いてステップS112において制御機構303は、キャリッジ2が予備吐出の可能な場所に至ったか否かを判断する。
キャリッジ2が予備吐出の実施場所に至っていない場合、制御機構303は、ステップS112の処理に戻る。一方、キャリッジ2が予備吐出の実施場所に至った場合、制御機構303は、ステップS113において、キャリッジ2に設けられた記録ヘッド21に予備吐出動作を実施させる。そしてステップS114において、制御機構303は、その予備吐出動作に関するデータを生成して記憶部302B内の予備吐出データに追加する。
また、ステップS108において払拭ユニット6Bに対して予備吐出動作を行わないと判断した場合、およびステップS114で予備吐出データを追加した場合、ステップS115において、制御機構303は、記録動作が継続中か否かを判断する。
記録動作が継続中の場合、制御機構303は、ステップS102の処理に戻る。これにより、記録動作中は、ステップS102〜S115の処理が繰り返され、キャリッジ2の走査毎に予備吐出動作が実施されることになる。
一方、記録動作が継続中でない場合、すなわち、記録動作が終了した場合、ステップS116において、制御機構303は、記憶部302Aおよび302Bに対する予備吐出データの書き込みを終了し、その後、ステップS117にて予備吐出動作を終了する。
図7は、本発明の第2の実施形態の記録装置であるインクジェット記録装置を模式的に示した矢視図(要部)である。図7に示すインクジェット記録装置は、各部の配置、払拭動作および払拭ユニット6Aに対する予備吐出動作は第1の実施形態と同様であるが、払拭ユニット6Bに対する予備吐出動作が異なる。
予備吐出動作は、HP側領域の払拭ユニット6Aに対しては、キャリッジ2の走査ごとに実施されるため、記憶装置302に記憶される予備吐出データのサイズが大きくなる。さらに、予備吐出データの更新処理は記録動作中に継続して行われる。このため、記憶装置302の大容量化や制御機構303の演算性能の高速化等が要求されることとなり、コストが高くなる恐れがある。
本実施形態では、払拭ユニット6Bに具備された払拭部材61に対しては、予め定められた場所に予備吐出動作を行う。具体的には、制御機構303は、払拭ユニット6Bに具備された払拭部材61に対しては、その払拭部材が払拭ユニット6Aに具備された際に吐出口23から吐出されたインクが着弾しない部分cに予備吐出動作を行う。なお、インクが着弾しない部分cは、払拭ユニット6Aおよび6Bに具備された払拭部材61のそれぞれが搬送される搬送方向の関係に応じて定められている。
以上の構成とすることで、払拭ユニット6Bに対する予備吐出動作に関する予備吐出データを記憶する必要がなくなるので、記憶部302Bが必要なくなり、制御機構303への負荷を軽減させることが可能になる。このため、インクジェット記録装置100のコストを低く抑えることが可能になる。
なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、走査領域の両端部のそれぞれに設けられた払拭部材61が互いに異なる方向に搬送されることとなるので、払拭部材61をより効率良く使用することが可能になる。
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
6 払拭部材
21 記録ヘッド
61 払拭ユニット
100 インクジェット記録装置
Claims (5)
- 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出口面を有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを搭載し、走査方向に走査するキャリッジと、
前記記録ヘッドと対向する位置で記録媒体を支持するプラテンと、
前記吐出口面を払拭するための払拭部材を有する払拭機構と、
前記走査方向において前記プラテンの外側に設けられ、前記払拭機構を装着するための第一の装着部と、
前記走査方向において前記プラテンに対して前記第一の装着部の反対側に設けられ、前記払拭機構を装着するための第二の装着部と、を有し、
前記払拭機構が前記第一の装着部に装着されたときに、前記払拭機構は前記走査方向に前記払拭部材を搬送することができ、前記払拭部材は、前記走査方向と交差する交差方向における前記吐出口面の全域を包含する範囲に配置され、前記記録ヘッドから当該払拭部材に対して予備吐出が行われると当該払拭部材には前記交差方向において液体が吐出されない非吐出領域が形成され、
前記第二の装着部には、前記第一の装着部に装着されて前記払拭部材に対して予備吐出が行われた後の前記払拭機構が装着される、記録装置であって、
前記払拭機構が前記第二の装着部に装着されたときに、前記払拭機構は前記交差方向に前記払拭部材を搬送することができ、前記記録ヘッドは前記払拭部材の前記非吐出領域に対して予備吐出を行うことを特徴とする記録装置。 - 前記払拭機構は、前記払拭部材を前記吐出口面に対して押圧することで当該吐出口面に接触させる押圧部材を有し、前記押圧部材によって押圧された前記払拭部材上を前記記録ヘッドが移動することで前記吐出口面の払拭を行うことを特徴とする、請求項1に記載の記録装置。
- 前記払拭機構が前記第二の装着部に装着されたときに、前記第一の装着部に装着されたときに前記払拭部材に対して行われた予備吐出の情報に基づいて、前記払拭部材のうち予備吐出が可能な領域があるか否かが判断され、前記記録ヘッドは、予備吐出が可能であると判断された領域に対して予備吐出を行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の記録装置。
- 前記払拭機構が前記第一の装着部に装着されたときに、前記払拭部材は前記交差方向における中央部に前記吐出口面が位置するように配置されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記払拭機構が前記第一の装着部に装着されたときに、前記払拭部材は、前記吐出口面を払拭する払拭動作と、前記記録ヘッドによる予備吐出動作とに使用され、
前記払拭機構が前記第二の装着部に装着されたときに、前記払拭部材は、前記記録ヘッドによる予備吐出動作に使用されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の記録装置。
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