JP6249607B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク吐出口を有する記録ヘッドから被記録媒体に向けてインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関する。
従来から、インクジェット記録技術は、プリンタを比較的低コストで製造できる等の利点から、広く研究開発され、インクジェット記録装置は、プリンタや複合機等の民生機器として、広く一般に普及している。
インクジェット記録装置では、インク吐出口を有する記録ヘッドから被記録媒体に向けてインクが吐出されるが、このインク吐出によって、インク吐出口が形成されたインク吐出口面にもインクが付着する場合がある。インク吐出口面に付着したインクは、その量が増加し、インク吐出口に触れるようになると、インクが吐出しなくなったり(いわゆる不吐出)、インクの吐出方向が偏向したりする(いわゆるヨレ)といった不具合を発生させてしまう。そのため、多くのインクジェット記録装置には、インク吐出口面を払拭するための払拭手段が設けられている。
このような払拭手段としては、弾性部材からなるブレードを用いたもの(いわゆるワイパ)や、液体を多孔質体等に含浸させた液体含浸部材を用いたもの(以下、「シート状の払拭手段」ともいう)がある。特に、インク吐出口面に付着したインクの残渣が強固にインク吐出口面に付着してしまうようなインクジェット記録装置では、シート状の払拭手段が好適に用いられている。
シート状の払拭手段において良好な払拭性を確保するためには、以前にインク吐出面を払拭していない液体含浸部材の未使用部分を用いて、インク吐出口面を払拭する必要がある。したがって、ほとんどの払拭手段では、細長いシート状に形成され、両端がそれぞれ芯材にロール状に巻き付けられ、液体が含浸されたシート部材を搬送する搬送機構が設けられている。この搬送機構により、芯材の一方または両方、あるいはそれに加えて別途設けられた搬送ローラを、モータなどの駆動手段を用いて回転させることで、液体含浸部材を搬送することができる。このように構成されたシート状の払拭手段の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1では、シート部材の未使用部分を用いてインク吐出口面を払拭するために、シート部材が一定長だけ搬送されるようになっている。
特許第4072087号公報
ところで、インク吐出口面に強固に付着したインク残渣を払拭除去するためには、液体含浸部材(以下、「払拭部材」ともいう)に払拭液を含浸させておくことが有効であるが、払拭液の含浸方法には、大きく分けて、以下の2通りの方法がある。
第1の方法は、シート状の払拭手段による払拭動作直前に、払拭部材に払拭液を含浸させる方法である。この方法には、払拭液として揮発性が極めて高い液体を用いることができるというメリットがあるが、払拭液の噴霧手段等の払拭液塗着手段が必要となり、装置の大型化や、コスト高を招くといったデメリットがある。
一方、第2の方法は、払拭部材に予め払拭液を含浸させておく方法である。この方法には、装置の小型化や低コストを実現できるというメリットがあるが、払拭液として揮発性が高い液体を用いることが困難であるというデメリットがある。
さらに、第2の方法には、払拭液としてほぼ不揮発性の液体を用いた場合にも、以下に示すように、払拭部材の搬送を行わずにシート状の払拭手段を長時間(例えば10時間程度)放置した後に発生する問題がある。
払拭部材に予め払拭液を含浸させておく第2の方法では、上述のように、払拭液として揮発性の高い液体を用いることが困難である。そのため、払拭液として最適な水を主要成分とする払拭液を用いることも困難となり、したがって、多くの場合、払拭液に適した揮発性の低い溶剤を用いることになる。しかしながら、払拭液に適した多くの溶剤は、周囲の環境温湿度に応じて、大気中の水分を吸収したり、大気中へ水分を放出したりする。そのため、払拭部材の搬送を行わずにシート状の払拭手段を長時間放置すると、払拭部材のロール状に巻かれた部分(以下、「ロール部」という)と、巻かれていない部分(以下、「非ロール部」という)との間で、払拭液中の水分含有量に差が生じる場合がある。すなわち、シート状の払拭手段を長時間放置した後での払拭部材の払拭液中の水分含有量は、ロール部では変化が少ないのに対して、大気に直接曝されている非ロール部では、周囲の環境温湿度に応じて、大きく変化する場合がある。例えば、周囲の環境湿度が高湿の場合には、払拭動作を行う非ロール部の払拭液中の水分含有量が上がるため、払拭性能が低下することはないが、低湿の場合には、非ロール部の払拭液中の水分含有量が下がり、払拭性能が低下することになる。
また、近年のインクジェット記録装置は、多くの場合、インク吐出口から重力方向(鉛直方向)に向かってインクが吐出されるように構成されている。このような構成では、ほぼ必然的に、払拭動作を行う非ロール部が、ロール部よりも鉛直方向上方に配置されることになる。そのため、払拭部材の搬送を行わずにシート状の払拭手段を長時間放置すると、払拭部材に含浸されている払拭液は、重力によって全体的に下方に移動し、したがって、払拭動作を行う非ロール部に含浸されている払拭液の一部は、ロール部へと移動する。その結果、払拭動作を行う非ロール部における払拭液の含浸量自体が低下し、払拭性能が低下することになる。
このように、払拭動作を行わずにシート状の払拭手段を長時間放置すると、ロール部と非ロール部との間で、含浸されている払拭液中の水分含有量と、払拭液の含浸量自体のいずれか、または両方が異なる場合がある。そのことで、シート状の払拭手段の払拭性能が低下する場合がある。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、記録ヘッドのインク吐出口面の払拭動作を行う際に払拭性能を低下させることなく、効率良く払拭動作を実施することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出する複数の吐出口を備えた吐出口面を有し、プリント指令に基づいてプリント動作を行う記録ヘッドと、吐出口面を払拭する払拭動作を行う液体が含浸されたシート状の払拭部材と、払拭部材を搬送する搬送手段と、を備えるインクジェット記録装置であって、プリント指令が送信されたときに、所定時間内に払拭部材が搬送された長さを合計した総搬送長を取得する取得手段と、所定時間内に払拭部材が搬送されていない場合には、払拭動作の前に搬送手段に払拭部材を第1の搬送長さ搬送させ、搬送長が第1の長さより小さい第2の搬送長さ未満である場合には、払拭動作の前に搬送手段に払拭部材を第1の搬送長さと搬送長の差分だけ搬送させ、総搬送長が第2の搬送長さ以上である場合には、払拭動作の前に搬送手段に払拭部材を第2の搬送長さより小さい第3の搬送長さ搬送させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
以上、本発明によれば、記録ヘッドのインク吐出口面の払拭動作を行う際に払拭性能を低下させることなく、効率良く払拭動作を実施することができるインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の模式的断面図である。 図1のインクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。 本発明の払拭シーケンスの一例を示すフローチャートである。 図1のインクジェット記録装置を模式的に示す拡大断面図である。 本発明の払拭シーケンスの別の例を示すフローチャートである。 本発明のプリントシーケンスを示すフローチャートである。 図6のフローチャートに続くフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置を模式的に示す要部断面図である。
図1を参照すると、インクジェット記録装置1は、キャリッジ1100に搭載され、インク吐出口1001が形成されたインク吐出口面1002を有する記録ヘッド1000を備えている。記録ヘッド1000は、インク吐出口1001から鉛直方向(以下、「Z方向」という)に向かってインクが吐出されるように、すなわち、インク吐出口面1002が水平になるように配置されている。インク吐出口1001は、図1の紙面垂直方向(以下、「Y方向」という)に複数配列され、その内部には、それぞれ電気熱変換体が設けられている。記録ヘッド1000は、この電気熱変換体に駆動信号に基づいた電気信号が印加されることで、インクに気泡を発生させ、その気泡の圧力によって、インク吐出口1001からインクを吐出するようになっている。記録ヘッド1000へのインク供給は、インクタンク(図示せず)から行われる。
キャリッジ1100は、キャリッジモータ(図示せず)により駆動され、ガイドシャフト1110に沿って主走査方向(以下、「X方向」という)に往復移動可能に構成されている。キャリッジ1100の往復移動は、メディア搬送モータ(図示せず)の間欠的な回転に伴ってプラテン1200上を副走査方向(Y方向)に間欠的に搬送される被記録媒体(以下、「メディア」ともいう)の搬送が停止している間に行われる。この往復移動中に、記録ヘッド1000による記録が行われ、すなわち記録ヘッド1000のインク吐出口1001からメディアに向けてインクが吐出される。このようにして、メディアの間欠搬送と、キャリッジ1100の往復移動中のインク吐出とを繰り返すことで、1枚のメディアへの記録が完了する。
また、インクジェット記録装置1は、周知の手段によってZ方向に往復移動するように構成され、キャッピングポジションと離間ポジションとの間を移動可能なキャップ1010を備えている。図1には、離間ポジションに位置しているときのキャップ1010が示されている。
さらに、キャリッジ1100の移動経路の一端側には、記録ヘッド1000の吐出口面1002を払拭する払拭ユニット10が設けられている。
次に、払拭ユニット10について詳細に説明する。払拭ユニット10は、細長いシート状に形成された多孔質体からなり、例えばポリエチレングリコール等の揮発性の低い溶剤を主要成分とする払拭液が予め含浸された液体含浸部材(払拭部材)1020を備えている。以下、この液体含浸部材(払拭部材)1020を、「シート部材」とも称する。
細長いシート状に形成されたシート部材1020は、一端が第1の芯材1022に、他端が第2の芯材1023に、それぞれロール状に巻き付けられている。シート部材1020は、ロール状に巻かれていない部分(以下、「非ロール部」という)が、記録ヘッド1000の往復移動時にインク吐出口面1002と対向するように配置されている。すなわち、シート部材1020の非ロール部は、第1の芯材1022および第2の芯材1023よりも鉛直方向上方に配置されている。
シート部材1020は、弾性材料からなる支持部材1021によって、非ロール部の背面(インク吐出口面1002に対向する面とは反対側の面)が支持されている。支持部材1021は、周知の手段によってZ方向に往復移動するように構成されている。これにより、支持部材1021は、シート部材1020が対向するインク吐出口面1002に当接可能な払拭ポジション(第1の位置)と、インク吐出口面1002から退避した退避ポジション(第2の位置)との間を移動可能である。図1には、払拭ポジションに対して鉛直方向下方に位置する退避ポジションに位置しているときの支持部材1021が示されている。
第2の芯材1023は、シート部材の搬送モータにより駆動され、図1中R方向に回転するように構成されている。これにより、シート部材1020を、キャリッジ1100の往方向(図1の矢印Xf参照)と同方向に搬送することができる。一方、第1の芯材1022は、第2の芯材1023の回転に伴って従動回転するようになっているが、第1の芯材1022には、支持部材1021が鉛直方向に往復移動するときに回転しないように、周知のトルクリミッタが設けられている。シート部材1020の搬送長(搬送量)は、搬送モータの回転量によって制御されるようになっているが、周知の手段、例えば、光学的手段を用いた搬送長測定手段の測定結果に基づいて制御されるようになっていてもよい。このとき、シート部材1020の搬送方向に沿った端部に、長さ測定用のスケール(目盛り)が付されていることが好ましい。
なお、シート部材1020の非ロール部は、図1に示すように、支持部材1021との当接部Fから搬送方向の上流側の部分に第1の長さL1を有している。本実施形態では、第1の長さL1は、例えば50mmである。
次に、図2を参照して、本実施形態のインクジェット記録装置の制御系の構成について説明する。図2は、本実施形態のインクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1の制御部100は、例えばUSBインターフェイス等によって、ホストコンピュータ2500に接続されている。ホストコンピュータ2500内には、ソフトウェアの形式で記憶され、ユーザによるプリント指令に応じて、ユーザ所望の文書等の画像データからプリントデータを生成し、インクジェット記録装置1へと送信するプリンタドライバ2510が記憶されている。
ホストコンピュータ2500から送信されたプリントデータは、受信バッファ2010に一時的に保持され、ASIC2020の管理下で、RAM2030へと転送されて、一時的に記憶される。
RAM2030内に一次的に記憶されたプリントデータは、ASIC2020の管理下で、ROM2040内に記憶されているプログラム等を用いて、記録データへと変換される。ROM2040は、インクジェット記録装置1の各種制御に必要なプログラムや固定データ等を記憶されている不揮発性メモリである。また、NVRAM2050は、インクジェット記録装置1の電源が切断されるときにも記憶しておくべき情報を保存しておくための不揮発性メモリである。
変換された記録データは、プリントバッファ2060内に一時的に記憶されるが、キャリッジ1100の1主走査の際に吐出されるインクに対応した記録データのプリントバッファ2060内への記憶が終了した時点で、ヘッドドライバ2070へと送られる。
また、モータドライバ2080は、キャリッジモータやメディア搬送モータ、搬送モータ等の各種モータ2085を駆動し、センサ/スイッチコントローラ2090は、各種のセンサ/スイッチ2095をコントロールする。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置における払拭動作について説明する。図3は、本実施形態の払拭シーケンスの一例を示すフローチャートである。
払拭シーケンスが開始されると、まず、NVRAM2050内の払拭動作要否フラグが参照され、「要」と「否」のどちらが記憶されているかが判定される(ステップS3000)。なお、払拭動作要否フラグには、例えば、直前に行った払拭動作からのインク吐出量の総量が閾値を超えた場合に「要」を記憶させる、といった周知の方法によって、「要」または「否」が記憶されている。
払拭動作要否フラグに「否」が記憶されている場合、後述する払拭動作などを行わずに、払拭シーケンスは終了する。一方、払拭動作要否フラグに「要」が記憶されている場合、再度、NVRAM2050内が参照され、ある所定期間内にシート部材1020の搬送が実施されたか否かが判定される(ステップS3010)。すなわち、前回のシート部材1020の搬送動作からの経過時間が所定時間未満であるか否かが判定される。なお、このときの所定期間は、例えば10時間に設定される。
ステップ3010において所定期間内にシート部材1020の搬送が実施されたと判定された場合(上記経過時間が所定時間未満である第2の場合)、シート部材1020を、第2の長さL2だけ搬送させる(ステップS3011)。なお、このときの第2の長さL2は、例えば5mmに設定される。この第2の長さL2のシート部材搬送によって、その後、シート部材1020の、以前に払拭動作に使用されていない未使用部分を用いた払拭動作が実行されるようになる。
シート部材1020の搬送が実施されると、そのときの実施時刻(シート部材搬送実施時刻)が取得されてNVRAM2050に記憶される(ステップS3020)。ただし、この時刻は、何年何月何日何時何分というような絶対的な時刻である必要はなく、当該インクジェット記録装置での相対的な時刻であってよい。その後、キャリッジ1100を、シート部材1020に対向する位置(シート部材対向位置)まで移動させる(ステップS3021)。
キャリッジ1100がシート部材対向位置まで移動すると、弾性部材からなる支持部材1021を、退避ポジションから払拭ポジションへ向かう方向(図1の矢印Zu参照)に移動させて、シート部材1020をインク吐出口面1002に接触させる。すなわち、支持部材1021を払拭ポジションまで移動させる。なお、このとき、第1および第2の芯材1022,1023は回転しないため、多孔質体からなるシート部材1020は、弾性的に引き伸ばされた状態となる。また、支持部材1021のシート部材への当接部は、インク吐出口面1002からの反力によって、弾性変形している。図4は、シート部材1020がインク吐出口面1002に接触しているときの様子を示している。
その後、払拭動作が実行される(ステップS3023)。具体的には、シート部材1020を、インク吐出口面1002に接触した状態で搬送させる。この払拭動作によって、インク吐出口面1002にインク残渣が強固に付着している場合であっても、インク残渣を払拭除去することができる。なお、このときのシート部材1020の搬送長は、例えば50mmに設定される。また、上述のように、第1の芯材1022にはトルクリミッタが設けられているため、ここでもシート部材1020は、弾性的に引き伸ばされた状態のまま搬送される。
払拭動作(シート部材搬送)が終了すると、ステップS3020と同様、相対的なシート部材搬送実施時刻が取得されてNVRAM2050に記憶される(ステップS3024)。このとき、ステップS3020において記憶した時刻を同時に記憶しておく必要はない。すなわち、相対的なシート部材搬送実施時刻を、NVRAM2050内の同一メモリ領域に記憶するように制御することも可能である。また、この、NVRAM2050内に記憶したシート部材搬送の相対的な実施時刻は、上述の所定期間(本実施形態では10時間)が経過した後まで、記憶しておく必要はない。
次に、支持部材1021を、払拭ポジションから退避ポジションへ向かう方向(図1の矢印Zd参照)に、退避ポジションまで移動させる(ステップS3025)。この移動に伴って、弾性的に引き伸ばされていたシート部材1020は、元の長さに戻り、インク吐出口面1002から離間する。
その後、払拭動作要否フラグを「否」へとリセットし(ステップ3026)、払拭シーケンスは終了する。なお、払拭動作要否フラグには、上述したように、例えば直前に行った払拭動作からのインク吐出量が閾値を超えた場合に「要」を記憶させる、といった周知の方法によって「要」が記憶される。
一方、ステップ3010において所定期間内にシート部材1020の搬送が実施されていないと判定された場合(上記経過時間が所定時間以上である第1の場合)、シート部材1020を、第3の長さL3だけ搬送させる(ステップS3012)。ここで、第3の長さL3は、非ロール部の未使用部分に相当する第1の長さL1よりも長い距離であり、例えば55mmに設定される。
すなわち、このシート部材搬送によって、シート部材1020の未使用部分のうち、第1の芯材1022にロール状に巻かれていて空気中に露出していない部分(以下、「ロール部」という)が、支持部材1021の位置まで搬送される。すなわち、インク吐出口面1002を払拭する払拭位置まで搬送される。そのため、その後の払拭動作では、直前までロール部であったシート部材1020が用いられるようになる。したがって、シート部材1020を搬送することなく長時間放置した後であっても、シート部材1020の、払拭液中の水分含有量と、払拭液の含浸量自体のいずれか、または両方が低下していない部分を用いた払拭動作が行われるようになる。すなわち、払拭性能の低下は防止され、その後のステップS3023において行われる払拭動作によって、インク吐出口面1002に強固に付着しているインク残渣であっても、払拭除去することができる。
以上のように、本実施形態の払拭シーケンスによれば、それまでのシート部材の搬送履歴に応じて、払拭動作を行う前にシート部材を適切な長さだけ搬送することができる。これにより、シート部材が搬送されることなく長時間放置された後であっても、払拭動作において払拭性能の低下を防止することができる。また、それ以外の場合には、シート部材の浪費を防止することで、効率良く払拭動作を実施することができる。
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置における払拭シーケンスの別の例を示すフローチャートである。なお、図3に示す払拭シーケンスと同様の処理には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図5に示す払拭シーケンスでは、ステップS3010において所定期間内にシート部材1020の搬送が実施されたと判定されると、ステップS3021においてキャリッジ1100をシート部材対向位置に移動させる前に、シート部材1020の搬送は行わない。それに伴い、搬送実施時刻の記憶も行わない。その代わりに、ステップS3025において支持部材1021を退避ポジションまで移動させた後で、シート部材1020を第4の長さL4だけ搬送させる(ステップS5000)。
すなわち、このシート部材搬送によって、シート部材1020に極めて弾性の低い材質を採用した場合であっても、シート部材1020を、インク吐出口面1002から確実に離間させることができる。さらには、このシート部材搬送によって、次に払拭シーケンスが実行される際に、払拭動作前にシート部材1020を搬送することなく、シート部材1020の未使用部分を用いた払拭動作が実行されるようになる。なお、シート部材1020に極めて弾性の低い材質を採用する場合には、第1の芯材1022に設けられたトルクリミッタの制限値を変更して、支持部材1021の払拭ポジションへの移動時にも、第1の芯材1022が回転するようにしておく必要がある。また、このときの第4の長さL4は、例えば5mmに設定される。
以上のように、シート部材に弾性の極めて低い材質を採用する場合にも、図3に示す払拭シーケンスと同様の効果を得ることができる。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置におけるプリント動作について説明する。
図6および図7は、本実施形態のインクジェット記録装置におけるプリントシーケンスを示すフローチャートである。
まず、ホストコンピュータ2500からプリント指令が送信されているか否かが判定される(ステップS6000)。プリント指令が送信されていないと判定された場合、プリント指令が送信されるまで、ステップS6000が繰り返し行われる。一方、ホストコンピュータ2500からプリント指令が送信されると、メディアを所定の記録開始位置にまで給送させる(ステップS6001)。
その後、キャップ1010を、キャッピングポジションから離間ポジションへ向かう方向(図1の矢印Zd参照)に、離間ポジションまで移動させる(ステップS6002)。
キャップ1010が離間ポジションにまで移動すると、NVRAM2050内が参照され、ある所定期間内に実施されたシート部材の搬送の長さを合計した総搬送長Lsが第3の長さL3以上であるか否かが判定される(ステップS6010)。なお、このときの所定期間は、例えば10時間に設定され、第3の長さL3は、非ロール部の未使用部分に相当する第1の長さL1よりも長い距離、例えば55mmに設定される。
ステップS6010において所定期間内のシート部材1020の総搬送長Lsが第3の長さL3(本実施形態では55mm)以上であると判定された場合、シート部材1020を第2の長さL2だけ搬送させる(ステップS6050)。なお、このときの第2の長さL2は、例えば5mmに設定される。このシート部材搬送によって、その後、上述したように、シート部材1020の未使用部分を用いた払拭動作が実行されることになる。
シート部材1020の搬送が実施されると、そのときの相対的な実施時刻と搬送長とが取得されてNVRAM2050に記憶される(ステップS6051)。なお、これらのパラメータは、所定期間(本実施形態では10時間)が経過した後までは、記憶しておく必要はない。
その後、キャリッジ1100を、図4に示すシート部材対向位置よりキャリッジ1100の往方向(図1の矢印Xf参照)のやや下流側(本実施形態では5mm)の予備吐出位置まで移動させる(ステップS6052)。この予備吐出位置において、インク吐出口1001からシート部材1020に向けてインクを吐出する、いわゆる予備吐出が行われる。なお、このとき、支持部材1021は、退避ポジションに位置している。
キャリッジ1100が予備吐出位置まで移動すると、直前に行ったインク吐出からの経過時間(以下、「吐出後経過時間」という)に応じた量の予備吐出を行う(ステップS6053)。なお、この予備吐出による吐出インク量は、周知のように、吐出後経過時間が長くなるにしたがって増加する。ただし、このときの予備吐出による吐出インク量は、以下に示すように、最大でも、各インク吐出口内の電気熱変換体に印加される電気信号のパルス数に換算して、1インク吐出口あたり200パルス(以下、単に「200パルス」ともいう)となる。
本実施形態のプリントシーケンスでは、プリントシーケンス中にシート部材搬送が実施されるが、プリントシーケンスは、後述するように、シート部材搬送後、予備吐出を行ってから終了する。したがって、このとき、所定期間(本実施形態では10時間)内のシート部材1020の総搬送長Lsが第3の長さL3(本実施形態では55mm)以上である場合、その所定期間内に、シート部材搬送が実施されており、そのため予備吐出も実行されている。すなわち、ステップS6053の時点での吐出後経過時間は、最長でも10時間となる。また、本実施形態のプリントシーケンスでは、吐出後経過時間が6時間以上12時間未満である場合には、200パルスの予備吐出が行われるようになっている。したがって、ステップS6053での予備吐出による吐出インク量は、最大でも200パルスとなる。
なお、この予備吐出によるインク滴は、シート部材1020に着弾し、シート部材1020に吸収保持されるが、200パルス程度の吐出インク量であれば、シート部材1020は十分に吸収保持することができる。
ステップS6053において予備吐出が実施された後、キャリッジ1100を往方向(図1の矢印Xf参照)へと走査させ、その間にインク吐出口1001からメディアに向けてインクが吐出され、記録動作が行われる(ステップS6100)。この記録動作終了後に、メディアをY方向に所定量だけ搬送させる(ステップS6101)。
その後、支持部材1021を、退避ポジションから払拭ポジションへ向かう方向(図1の矢印Zu参照)に、払拭ポジションまで移動させる(ステップS6102)。なお、このとき、第1および第2の芯材1022,1023は、図3に示す払拭シーケンスと同様に回転しないため、シート部材1020も弾性的に引き伸ばされた状態となる。
次に、キャリッジ1100を復方向(図1の矢印Xb参照)へと走査させ、その間にも、インク吐出口1001からメディアに向けてインクが吐出され、記録動作が行われる(ステップS6103)。
キャリッジ1100の復方向(図1の矢印Xb参照)への走査は、キャリッジ1100が払拭ポジションに位置しているシート部材1020上を通過するまで行われる。すなわち、ここでインク吐出口面1002の払拭動作が行われる(ステップS6104)。なお、このとき、シート部材1020は搬送されない。また、ステップS6050においてシート部材1020が第2の長さL2だけ搬送されているため、この払拭動作には、シート部材1020の未使用部分が用いられる。
払拭動作が終了すると、支持部材1021を、払拭ポジションから退避ポジションへ向かう方向(図1の矢印Zd参照)に、退避ポジションまで移動させる(ステップS6105)。この移動に伴って、弾性的に引き伸ばされていたシート部材1020は、図3に示す払拭シーケンスと同様に、元の長さに戻り、インク吐出口面1002から離間する。
次に、ステップ6103において行った記録動作によってメディアへのプリントが終了したか否かが判定される(ステップS6110)。
ステップ6110においてプリントが終了したと判定された場合、メディアが排送される(ステップS6111)。そして、キャリッジ1100を予備吐出位置まで移動させ(ステップS6112)、10パルスの予備吐出が行われる(ステップS6113)。なお、この予備吐出によるインク滴も、シート部材1020に着弾し、シート部材1020に吸収保持される。
その後、キャリッジ1100を、キャップ1010に対向する位置にまで移動させる(ステップS6114)。そして、キャップ1010を、離間ポジションからキャッピングポジションへ向かう方向(図1の矢印Zu参照)に、キャッピングポジションまで移動させ(ステップS6115)、すなわち、キャッピングが行われる。こうして、プリントシーケンスは終了する。
このように、本実施形態のプリントシーケンスは、予備吐出を行ってから終了するようになっている。
一方、ステップS6110においてプリントが終了していないと判定された場合、ステップS6101と同様に、メディアをY方向に所定量だけ搬送させる。そして、ステップS6050と同様に、シート部材1020を第2の長さL2すなわち5mmだけ搬送させる。このシート部材搬送によって、その後、シート部材1020の未使用部分を用いた払拭動作が実行されるようになる。なお、このシート部材搬送によって、次に行われる払拭動作には、非ロール部ではあるが、所定期間(本実施形態では10時間)以上放置されていた可能性のないシート部材1020が用いられるようになる。
シート部材1020の搬送が実施されると、ステップS6051と同様に、そのときの相対的な実施時刻と搬送長とが取得されてNVRAM2050に記憶される(ステップS6122)。その後、キャリッジ1100を、上述の予備吐出位置にまで移動させ(ステップS6123)、10パルスの予備吐出を行う(ステップS6124)。なお、この予備吐出によるインク滴も、シート部材1020に着弾し、シート部材1020に吸収保持される。
ステップS6124において予備吐出が実施された後、キャリッジ1100を往方向(図1の矢印Xf参照)へと走査させ、再度、ステップS6100以降のステップが実行される。したがって、このような動作は、ステップS6110においてプリントが終了したと判定されるまで、繰り返し行われる。
一方、ステップS6010において所定期間内のシート部材1020の総搬送長Lsが第3の長さL3未満であると判定された場合、第3の長さL3から総搬送長Lsを減じた長さが、第2の長さL2以下であるか否かが判定される(ステップS6020)。
ステップS6020において第3の長さL3から総搬送長Lsを減じた長さが第2の長さL2以下であると判定された場合、ステップS6050が行われる。すなわち、シート部材1020を第2の長さL2すなわち5mmだけ搬送させる。このシート部材搬送によって、その後、上述したように、シート部材1020の未使用部分を用いた払拭動作が実行されるようになる。
さらに、このシート部材搬送によって、次に行われる払拭動作には、非ロール部ではあるが、所定期間すなわち10時間以上放置されていないシート部材1020が用いられるようになる。すなわち、シート部材1020の、払拭液中の水分含有量と、払拭液の含浸量自体のいずれか、または両方が低下していることのない部分が用いられるようになる。したがって、払拭性能の低下は防止され、その後のステップS6104において行われる払拭動作によって、インク吐出口面1002に強固に付着しているインク残渣であっても、払拭除去することができるようになる。
また、ステップS6020において第3の長さL3から総搬送長Lsを減じた長さが第2の長さL2以下であると判定された場合であっても、ステップS6053において行われる予備吐出による吐出インク量は、最大でも200パルスとなる。これは、第3の長さL3から総搬送長Lsを減じた長さが、第2の長さL2以下である場合であっても、所定期間(本実施形態では10時間)内にはシート部材搬送が実施されており、そのため、予備吐出も実行されているからである。したがって、このときも、吐出後経過時間は、最長でも10時間となり、ステップS6053において行われる予備吐出による吐出インク量は、最大でも200パルスとなる。
その後は、上述したステップS6051以降のステップが実行される。
一方、ステップS6020において第3の長さL3から総搬送長Lsを減じた長さが第2の長さL2よりも長いと判定された場合、総搬送長Lsが0であるか否かが判定される(ステップS6030)。
ステップS6030において総搬送長Lsが0でないと判定された場合、シート部材1020を第3の長さL3から総搬送長Lsを減じた長さだけ搬送させる(ステップS6031)。このシート部材搬送によって、次に行われる払拭動作には、非ロール部ではあるが、所定期間すなわち10時間以上放置されていないシート部材1020が用いられるようになる。したがって、払拭性能の低下は防止され、その後のステップ6104において行われる払拭動作によって、インク吐出口面1002に強固に付着しているインク残渣であっても、払拭除去することができるようになる。
また、ステップS6030において総搬送長Lsが0でないと判定された場合であっても、ステップS6053において行われる予備吐出による吐出インク量は、最大でも200パルスとなる。これは、総搬送長Lsが0でない場合であっても、所定期間(本実施形態では10時間)内にはシート部材の搬送が実施されており、そのため、予備吐出も実行されているからである。したがって、このときも、吐出後経過時間は、最長でも10時間となり、ステップS6053において行われる予備吐出による吐出インク量は、最大でも200パルスとなる。
その後は、上述したステップS6051以降のステップが実行される。
一方、ステップS6030において総搬送長Lsが0であると判定された場合、キャリッジ1100を予備吐出位置にまで移動させる(ステップS6040)。
キャリッジ1100が予備吐出位置まで移動すると、シート部材1020の搬送が開始され(ステップS6041)、吐出後経過時間に応じた量の予備吐出が行われる(ステップS6042)。なお、このときの予備吐出による吐出インク量は、以下に示すように、最大で4000パルスとなる。
このとき、所定期間(本実施形態では10時間)内にはシート部材搬送が実施されておらず、したがって、インク吐出も行われていない。そのため、直前にインク吐出がいつ行われたかを判別することができない。本実施形態のプリントシーケンスでは、吐出後経過時間が168時間以上である場合、4000パルスの予備吐出が行われるように制御される。したがって、ステップS6042での予備吐出による吐出インク量は、最大で4000パルスとなる。また、この予備吐出によるインク滴は、シート部材1020に着弾するが、このとき、シート部材1020は搬送されている最中であり、その搬送速度は、シート部材1020が5mmの搬送される間に200パルスの予備吐出が行われるような速度である。したがって、シート部材1020は、この予備吐出によるインク滴を十分に吸収保持することができる。なお、停止しているシート部材1020に4000パルスの予備吐出を行うと、予備吐出によるインクは大きく滲み、最悪の場合、シート部材1020から溢れ出すことになる。
ステップS6042において予備吐出が実施されると、次に、シート部材搬送開始(ステップS6040)からのシート部材1020の搬送長が、第3の長さL3すなわち55mm以上であるか否かが判定される(ステップS6043)。
ステップS6043においてシート部材搬送開始からのシート部材1020の搬送長が第3の長さL3未満であると判定された場合、第3の長さL3になるまで、シート部材搬送が続行され、ステップS6043が繰り返し行われる。なお、上述したシート部材1020の搬送速度からわかるように、このとき、シート部材搬送開始からのシート部材1020の搬送長が55mm未満である場合の、ステップS6042における予備吐出による吐出インク量は、2200パルス未満である。
一方、ステップS6043においてシート部材搬送開始からのシート部材1020の搬送長が第3の長さL3以上であると判定された場合、シート部材搬送を終了する(ステップS6044)。
なお、本実施形態のプリントシーケンスでは、吐出後経過時間が72時間以上168時間未満である場合、2000パルスの予備吐出が行われるように制御される。したがって、吐出後経過時間が168時間未満である場合には、ステップS6043においてシート部材搬送開始からのシート部材1020の搬送長が第3の長さL3(本実施形態では55mm)未満と判定される。したがって、ステップS6044が終了した時点でのシート部材1020の搬送長は、55mmとなる。一方、吐出後経過時間が168時間以上である場合には、ステップS6043においてシート部材搬送開始からのシート部材1020の搬送長が第3の長さL3以上であると判定される。そして、ステップS6044が終了した時点でのシート部材1020の搬送長は、100mmとなる。いずれにしても、このシート部材搬送によって、次に行われる払拭動作では、直前までロール部であったシート部材1020が用いられるようになる。したがって、払拭性能の低下は防止され、その後のステップS6104において行われる払拭動作によって、インク吐出口面1002に強固に付着しているインク残渣であっても、払拭除去することができるようになる。
シート部材搬送が終了すると、シート部材搬送の相対的な実施時刻と搬送長とが、NVRAM2050に記憶され(ステップS6045)、上述したステップS6010以降のステップが実行される。
以上のように、本実施形態のプリントシーケンスにおいても、それまでのシート部材の搬送履歴に応じて、払拭動作を行う前にシート部材を適切な長さだけ搬送することができる。これにより、シート部材が搬送されることなく長時間放置された後であっても、払拭動作において払拭性能の低下を防止することができる。また、それ以外の場合には、シート部材の浪費を防止することで、効率良く払拭動作を実施することができる。
さらに、シート部材が搬送されずに長時間放置されると、その後に行う予備吐出では、インク量が必然的に増加することになある。そのような場合でも、払拭動作前のシート部材搬送の最中に、予備吐出をシート部材に向けて行うことで、より有効にシート部材を使用することができる。
なお、上述した実施形態では、インク吐出口内に電気熱変換体を備えた、いわゆるサーマル方式の記録ヘッドを用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。例えば、インク吐出口内に圧電素子を備えた、いわゆるピエゾ方式の記録ヘッドを用いた場合であっても、本発明は有効に適用される。
さらに、上述した実施形態では、キャリッジがX方向に往復移動し、メディアがY方向に搬送される、いわゆるシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置を例に挙げて本発明を説明した。しかしながら、本発明はこの例に限定されるものではなく、例えば、メディアの、搬送方向と垂直な方向の長さよりも長い、いわゆるフルラインタイプの記録ヘッドを用いた、フルラインタイプのインクジェット記録装置に対しても、本発明は有効に適用される。
加えて、上述した実施形態では、1種類のみのインクを用いたインクジェット記録装置を例に挙げて本発明を説明したが、複数種類のインクを用いるインクジェット記録装置に対しても、本発明は効果を発揮する。
1 インクジェット記録装置
100 制御部
1000 記録ヘッド
1020 シート部材

Claims (5)

  1. インクを吐出する複数の吐出口を備えた吐出口面を有し、プリント指令に基づいてプリント動作を行う記録ヘッドと、
    前記吐出口面を払拭する払拭動作を行う液体が含浸されたシート状の払拭部材と、
    前記払拭部材を搬送する搬送手段と、を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記プリント指令が送信されたときに、所定時間内に前記払拭部材が搬送された長さを合計した総搬送長を取得する取得手段と、
    記所定時間内に前記払拭部材が搬送されていない場合には、前記払拭動作の前に前記搬送手段に前記払拭部材を第1の搬送長さ搬送させ、前記総搬送長が前記第1の搬送長さより小さい第2の搬送長さ未満である場合には、前記払拭動作の前に前記搬送手段に前記払拭部材を前記第1の搬送長さと前記搬送長の差分だけ搬送させ、前記総搬送長が前記第2の搬送長さ以上である場合には、前記払拭動作の前に前記搬送手段に前記払拭部材を前記第2の搬送長さより小さい第3の搬送長さ搬送させる制御手段と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記払拭部材は、空気中に露出していない未使用部分を備え、
    前記第1の搬送長さは、前記未使用部分が前記搬送手段によって前記払拭動作が行われる払拭位置へ移動さるために必要な長さであることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記未使用部分は、ロール状に保持されていることを特徴とする、請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記払拭部材を、前記吐出口面に当接可能な第1の位置と、前記吐出口面に当接しない第2の位置と、の間で移動させる移動手段を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドを搭載して往復移動するキャリッジを備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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