JP2016147426A - 記録装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回復機構に付着した液体の固着を抑制するとともに、記録動作中の予備吐出動作にて吐出された液体の硬化による吐出不良を抑制することが可能な記録装置を提供する。【解決手段】記録を行う記録動作中には、回復ユニット7を遮蔽部であるキャリッジガイド1にて硬化機構であるプラテン3から遮蔽された第2の位置に配置する。また、記録動作中に、回復ユニット7が第2の位置に配置された状態で払拭ユニット6に対して予備吐出動作が行われる。【選択図】図1

Description

本発明は、液体を吐出して記録媒体上に記録を行う記録装置およびその制御方法に関する。
インクジェットプリンタのような液体吐出記録装置は、記録媒体に対して記録ヘッドを移動させながら、記録ヘッドに備わった吐出口からインクなどの液体を記録媒体に向けて吐出することにより、記録媒体上に画像等を記録している。
上記の液体吐出記録装置では、記録媒体に画像等を記録する記録動作において、吐出されたインクが吐出口付近に付着し、吐出口に目詰まりが生じることがある。このような状態で記録動作が継続されると、吐出不良が発生し、画像等の記録に不具合が生じる恐れがある。このため、液体吐出記録装置には、吐出口付近に付着している液体を吸引または払拭する回復機構を備えるメンテナンスユニットが搭載されているものがある。
また、樹脂フィルム等の液体吸収性の低い記録媒体に対しても画像等を記録することができる液体吐出記録装置として、硬化性(紫外線硬化性や熱硬化性など)を有する液体を吐出するものが知られている。この種の液体吐出記録装置は、記録媒体に着弾した液体に対して、加熱や紫外線の照射などの硬化処理を行うことで、その液体を硬化させて記録媒体上に定着させている。
しかしながら、この種の液体吐出記録装置にメンテナンスユニットが搭載された場合、液体を硬化させる際に、メンテナンスユニットに付着した液体も硬化されてしまい、メンテナンスユニットのメンテナンス性能が十分に発揮できなくなることがある。
これに対して特許文献1では、紫外線硬化性を有するインクを用いて画像を記録するインクジェットプリンタにおいて、蓋付の遮蔽ユニットを用いてメンテナンスユニットを覆うインクジェットプリンタが開示されている。このインクジェットプリンタは、メンテナンス時以外では、遮蔽ユニットの蓋を閉めることで、メンテナンスユニットを紫外線から遮蔽して、液体がメンテナンスユニットに固着することを防止している。
また、特許文献1では、インクジェットプリンタの吐出性能を安定させるために、記録動作中に記録ヘッドから少量の液体を吐出して記録動作に寄与しない空吐出動作(予備吐出動作)が行われる。なお、特許文献1では、予備吐出動作時に吐出される液体を受ける受け部(受け皿)も、メンテナンスユニット内に設けられている。即ち、予備吐出動作を行う際、記録ヘッドがメンテナンスユニット(予備受け)の位置まで移動し、遮蔽ユニットの蓋が開けられた状態で予備吐出動作を行う。
特許4345341号公報
特許文献1では、メンテナンスユニット内の付着した液体の硬化を防ぐために、記録ヘッドの記録動作中では、遮蔽ユニットの蓋が閉められている。このため、記録動作中では、遮蔽ユニットによって遮蔽されたメンテナンスユニットを機能させることが困難である。例えば、記録動作中に、メンテナンスユニットに配置された予備受けを用いて、記録ヘッドに対して予備吐出動作を実行することが困難である。
本発明の目的は、回復機構に付着した液体の固着を抑制しつつ、記録動作中の予備吐出動作にて吐出された液体の硬化による吐出不良を抑制することが可能な記録装置およびその制御方法を提供することである。
本発明による記録装置は、
第1方向に搬送される記録媒体へ液体を吐出して記録動作を行う記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを搭載し、前記第1方向と交差する第2方向に移動するキャリッジと、
前記記録ヘッドから前記記録媒体に吐出された前記液体を硬化させ、前記記録媒体に前記液体を定着させる硬化機構と、
前記記録ヘッドを払拭する払拭動作を行う払拭機構と、
前記記録ヘッドの吐出機能を回復させる回復動作を前記記録ヘッドに対して行う回復機構と、
前記記録ヘッドから前記液体を吐出させて前記記録動作に寄与しない予備吐出動作を行わせる予備吐手段と、を備える記録装置において、
前記硬化機構と前記回復機構の間に介在することによって前記硬化機構から前記回復機構を遮蔽する遮蔽部と、
前記キャリッジが前記第2方向に沿って移動する移動領域の内側に位置する第1の位置と、前記移動領域の外側に位置し且つ前記遮蔽部によって前記回復機構が前記硬化機構から遮蔽された第2の位置との間に、前記回復機構を移動させる移動機構と、を備え、
前記記録動作中では、前記回復機構が前記第2の位置に配置された状態で、前記払拭機構に対して前記予備吐出動作が行われる。
また、本発明による記録装置の制御方法は、
第1方向に搬送される記録媒体へ液体を吐出して記録動作を行う記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを搭載し、前記第1方向と交差する第2方向に移動するキャリッジと、
前記記録ヘッドから前記記録媒体に吐出された前記液体を硬化させ、前記記録媒体に前記液体を定着させる硬化機構と、
前記記録ヘッドを払拭する払拭動作を行う払拭機構と、
前記記録ヘッドの吐出機能を回復させる回復動作を前記記録ヘッドに対して行う回復機構と、
前記記録ヘッドから前記液体を吐出させて前記記録動作に寄与しない予備吐出動作を行わせる予備吐手段と、
前記硬化機構と前記回復機構の間に介在することによって前記硬化機構から前記回復機構を遮蔽する遮蔽部と、
前記キャリッジが前記第2方向に沿って移動する移動領域の内側に位置する第1の位置と、前記移動領域の外側に位置し且つ前記遮蔽部によって前記回復機構が前記硬化機構から遮蔽された第2の位置との間に、前記回復機構を移動させる移動機構と、を備える記録装置を制御する制御方法であって、
前記回復機構を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する工程と、
前記回復機構が前記第2の位置に配置された状態で、前記払拭機構に対して前記予備吐出動作を行う工程と、を有する
上記発明によれば、記録動作中には、回復機構が遮蔽部にて硬化機構から遮蔽された第2の位置に配置されるため、回復機構に付着した液体の固着を抑制することが可能になる。また、記録動作中には、回復機構が第2の位置に配置された状態で払拭機構に対して予備吐出動作が行われるため、予備吐出動作にて吐出された液体を払拭機構内で処理させることが可能になり、その結果、予備吐出動作にて吐出された液体の硬化による吐出不良を抑制することが可能になる。
したがって、本発明によれば、回復機構に付着した液体の固着を抑制しつつ、記録動作中の予備吐出動作にて吐出された液体の硬化による吐出不良を抑制することが可能になる。
本発明の第1の実施形態のインクジェット記録装置を模式的に示す斜視図である。 図1に示すインクジェット記録装置の払拭ユニットの構成図である。 図1に示すインクジェット記録装置の制御系を示すブロック図である。 図1に示すインクジェット記録装置の記録動作を説明するための図である。 図1に示すインクジェット記録装置の記録動作を説明するためフローチャートである。 図1に示すインクジェット記録装置の払拭動作および予備吐出動作を説明するための図である。 図1に示すインクジェット記録装置の払拭動作および予備吐出動作を説明するための図である。 図1に示すインクジェット記録装置の払拭動作および予備吐出動作を説明するための図である。 図1に示すインクジェット記録装置の払拭動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示すインクジェット記録装置の予備吐出動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示すインクジェット記録装置の吸引動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるインクジェット記録装置を模式的に示した矢視図である。 図2に示すインクジェット記録装置の記録動作を説明するための図である。 図2に示すインクジェット記録装置の記録動作を説明するための図である。 図2に示すインクジェット記録装置の記録動作を説明するための図である。 図9に示すインクジェット記録装置の払拭動作および予備吐出動作を説明するための図である。 図9に示すインクジェット記録装置の払拭動作および予備吐出動作を説明するための図である。 図9に示すインクジェット記録装置の払拭動作および予備吐出動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、同じ機能を有するものには同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の記録装置であるインクジェット記録装置を模式的に示した斜視図である。図1において、インクジェット記録装置100は、キャリッジガイド1と、キャリッジ2と、プラテン3と、LF(Line Feed)ローラ4と、ピンチローラ5と、払拭ユニット6と、回復ユニット7と、Yガイドレール8と、外気導入ダクト9とを有する。
キャリッジガイド1は、キャリッジ2を支持する。具体的には、キャリッジガイド1は、キャリッジレール11を有し、キャリッジレール11がキャリッジ2を主走査方向(図1のX方向)に移動可能に支持する。
キャリッジ2は、不図示のキャリッジモータの回転によって、キャリッジレール11に案内されながらX方向に沿って往復走査する。
また、キャリッジ2には、不図示の記録ヘッドが搭載されている。記録ヘッドは液体であるインクを吐出して記録を行う。具体的には、記録ヘッドの所定の面(以下、第1の面と称する)には、複数の色(例えば、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックなど)のそれぞれのインクを吐出する複数の吐出口が備わっている。また、記録ヘッドの吐出口が設けられた位置の内部には、不図示の発熱素子が備わっている。この発熱素子に対して駆動信号に基づいた電気信号が印加されると、インクに気泡が発生し、その気泡にて発生した圧力によって、インクがインク吐出口から吐出される。なお、各色インクは、不図示のインクタンクから供給される。
記録ヘッドの第1の面に対向する位置に、記録媒体200を支持するプラテン3が設けられている。プラテン3の近傍(図1では、プラテン3のキャリッジガイド1が設けられた側の側方)には、記録媒体200を搬送するためのLFローラ4およびピンチローラ5が設けられている。
記録媒体200に画像等を記録する記録動作では、LFローラ4およびピンチローラ5が不図示の搬送モータの間欠的な回転に伴って駆動する。これにより、記録媒体200がプラテン3上を主走査方向とは交交差する副走査方向(図1のY方向)に間欠的に搬送される。この間欠的な搬送における記録媒体200の停止時に、キャリッジ2がX方向に往復走査される。そして、この往復走査中に、キャリッジ2上の記録ヘッドに設けられた吐出口から、各色のインクが記録媒体200上に吐出されることで、画像等が記録媒体200上に記録される。このような記録媒体200の間欠的な搬送およびキャリッジ2の往復走査中のインクの吐出が所定の回数繰り返されると、記録媒体200への記録動作が終了する。なお、副走査方向(Y方向)が第1方向の一例であり、主走査方向(X方向)が第2方向の一例である。
また、本実施形態では、プラテン3内に不図示のヒーターが内蔵されており、記録動作中では、このヒーターによって記録媒体200がプラテン3を介して裏面(画像等が記録される面とは反対側の面)から所定の温度に加熱される。このため、インクとして熱硬化性を有するものが使用されれば、記録媒体200上に吐出されたインクを、記録媒体200に着弾した直後に加熱して硬化させ、記録媒体に定着させることが可能になる。したがって、本実施形態では、記録媒体200として塩化ビニールのような非吸収性を有する材料で形成された記録媒体が用いられても、画像等を記録媒体200に定着させることが可能である。また、本実施形態では、ヒーターによる記録媒体200の加熱処理が記録媒体200へ吐出された液体を硬化させる硬化処理となり、ヒーターを含むプラテン3が硬化処理を行う硬化機構となる。
また、キャリッジ2が移動する移動領域内における、プラテン3のX方向の側方に払拭ユニット6が配置される。払拭ユニット6は、記録ヘッド(具体的には、第1の面および吐出口)を払拭する払拭動作を行うことで、インク残渣のような記録ヘッドに付着した異物を除去する払拭機構である。
図2Aは、払拭ユニット6のより詳細な構成を示す構成図である。図2Aにおいて、払拭ユニット6は、払拭部材61と、供給ローラ62と、ガイドローラ63aおよび63bと、巻き取りローラ64と、押圧部材65と、昇降カム66とを有する。
払拭部材61は、不織布のような液体吸収性を有するシート材で形成される。払拭部材61は、供給ローラ62に巻かれて、ガイドローラ63aおよび63bに支持される。そして、払拭部材61は、巻き取りローラ64にて巻き取られる。また、払拭ユニット6は、巻き取りローラ64にて巻き取られた払拭部材61を再び供給ローラ62に戻すことができる。なお、本実施形態では、払拭部材61には、払拭液が予め含浸されている。払拭液としては、例えば、有機溶媒や界面活性剤が使用される。
押圧部材65は、例えば、ゴムのような弾性体で形成される。昇降カム66は、不図示の昇降機構により、回転軸67を中心に回転することで、押圧部材65を図中の上下方向に昇降させる。
本実施形態では、後述するように、押圧部材65を上げた状態で、キャリッジ2を払拭ユニット6に対して移動させることで、払拭ユニット6に記録ヘッドを払拭させる。
図1の説明に戻る。回復ユニット7は、キャリッジ2の移動領域のX方向の両端部のうちの一方の端部に設けられる。本実施形態では、回復ユニット7は、払拭ユニット6のプラテン3とは逆側に設けられている。回復ユニット7は、記録ヘッドのインクを吐出する吐出機能を回復させる回復動作を行う回復機構である。また、回復ユニット7は、キャップ71およびワイパー72を備える。
キャップ71は、記録動作の前後や電源停止時などに、記録ヘッド(具体的には、吐出口およびその吐出口が備わった第1の面)をキャッピング(密閉)して、インク中の溶媒の蒸発を抑制する。また、キャップ71は、周知の技術によって、記録ヘッドをキャッピングするキャッピングポジションと、記録ヘッドから離れた離間ポジションとの間を、図中のZ方向に往復移動する。さらに、キャップ71は、不図示のポンプと接続されている。ポンプは、記録ヘッドがキャップ71によってキャッピングされているキャッピング状態の場合に駆動され、記録ヘッドおよびキャップ71の中のインクを吸引する吸引動作を行う吸引機構である。このポンプも回復機構に含まれる。
なお、インクの吸引後にキャップ71が記録ヘッドから離間されると、記録ヘッドの第1の面や吐出口にインクが付着することがある。この付着したインクは、周知の手段により、Y方向に移動可能なワイパー72が第1の面および吐出口を摺動することで除去される。また、回復ユニット7は、不図示の移動機構によって、Yガイドレール8に案内されてY方向に移動することが可能である。
移動機構は、具体的には、回復ユニット7を移動領域の内側に位置する第1の位置と、移動領域の外側に位置し、且つ、キャリッジガイド1によって回復ユニット7がプラテン3から遮蔽された第2の位置との間に移動させる。より具体的には、第1の位置および第2の位置は、図中のX方向に沿って配置されており、移動機構は、Y方向に沿って回復ユニット7を移動させる。
外気導入ダクト9は、内部に不図示のファンを備えており、キャリッジガイド1の背面(プラテン3とは反対側の領域)の上記の第2の位置へ送風する送風機構である。
次にインクジェット記録装置100を制御する制御系について説明する。図2Bは、制御系の構成を示すブロック図である。制御系は、駆動機構301と、記憶装置302と、制御機構303とを有する。
駆動機構301は、インクジェット記録装置100の各部を駆動する。例えば、駆動機構301は、上述した、記録ヘッドおよびキャップ71の中のインクを吸引するポンプ311や、回復ユニット7を移動させる移動機構312、記録媒体200を加熱するヒーター313を含む。また、駆動機構301は、図示していないが、キャリッジ2を駆動するキャリッジモータ、LFローラ4およびピンチローラ5を駆動する搬送モータ、昇降カム66を昇降させる昇降機構等も含む。
記憶装置302は、インクジェット記録装置100を制御するための種々のデータを記憶する。例えば、記憶装置302は、記録ヘッドからインクを吐出させるが記録動作には寄与しない予備吐出動作に関する予備吐出データを記憶する記憶部を含む。なお、本実施形態では、少なくとも、この記憶部が払拭ユニット6に具備されているものとしている。
制御機構303は、記憶装置302に記憶されたデータやユーザからの指示等に基づいて、駆動機構301を動作させることで、インクジェット記録装置100を制御する。例えば、制御機構303は、記録動作中には、移動機構312を用いて、回復ユニット7を、上述したプラテン3から遮蔽する第2の位置に配置した状態で、記録ヘッドに払拭ユニット6への予備吐出動作を実施させる。また、制御機構303は、記録動作中の前後では、移動機構312を用いて、回復ユニット7を移動領域の内側の第1の位置に配置した状態で、回復ユニット7に回復動作を実施させる。
次にインクジェット記録装置100の動作について説明する。
先ず、記録媒体に画像等を記録する記録動作について図3および図4を参照しながら説明する。図3は、インクジェット記録装置100の記録動作を説明するための図であり、図1に示したインクジェット記録装置100を図1中のA方向から見た構成を模式的に示した矢視図(要部)である。また、図4は、インクジェット記録装置100の記録動作を説明するためのフローチャートである。なお、図3では、外気導入ダクト9は破線で示されている。
なお、インクジェット記録装置100が動作する前の待機時では、キャリッジ2は、図3(a)に示すように、移動領域の内側の第1の位置に配置されている回復ユニット7の直上にある。また、キャリッジ2に備わった記録ヘッドがキャップ71にてキャッピングされている。
先ず、図4のステップS101において制御機構303は、動作を開始し、ステップS102において、プラテン3の加熱を開始する。そしてステップS103において、制御機構303は、プラテン3が所定の温度まで加熱されたか否かを確認する。プラテン3が所定の温度まで加熱されていない場合、制御機構303は、ステップS103の処理に戻る。一方、プラテン3が所定の温度まで加熱された場合、ステップS104において、制御機構303は、キャップ71を記録ヘッドから離間させる。その後、ステップS105において、制御機構303は、図3(b)に示すようにキャリッジ2をプラテン3上に移動させ、記録ヘッドに対して記録媒体200への記録動作を開始させる。
そしてステップS106において、制御機構303は、回復ユニット7を図3(b)に示した第1の位置からY方向に移動させていく。そして、制御機構303は、図3(c)に示すように、プラテン3に対してキャリッジガイド1を挟んだ反対側、かつ外気導入ダクト9の直下の第2の位置に回復ユニット7を移動させる。
その後、ステップS107において記録動作が終了すると、制御機構303は、ステップS108において、回復ユニット7を元の第1の位置へ移動させて、図3(b)に示す状態にする。さらにステップS109において、制御機構303は、キャリッジ2を回復ユニット7の直上に移動させ、キャップ71を用いて、キャリッジ2に搭載された記録ヘッドをキャッピング状態にする。そしてステップS110において、制御機構303は、プラテン3の加熱を停止し、ステップS111にて動作を終了する。
上記の記録動作中では、制御機構303によりプラテン3が所定の温度に維持されるため、キャリッジ2の移動領域全体が加熱されることになる。しかしながら、本実施形態では、記録動作中、熱源であるプラテン3と回復ユニット7との間にキャリッジガイド1が位置しているため、回復ユニット7がプラテン3から直接加熱されることを防ぐことが可能になっている。したがって、キャリッジガイド1は、本実施形態では、プラテン3と回復ユニット7の間に介在することによって、硬化機構であるプラテン3から回復ユニット7を遮蔽する遮蔽部として機能する。これにより、キャリッジガイド1は、回復ユニット7へのインクの硬化処理の影響を抑制することができる。また、外気導入ダクト9にて外気が導入され回復ユニット7に対して送風されるため、プラテン3近傍の加熱された空気が回復ユニット7側へ流入することを防ぐことが可能になっている。この構成により、プラテン3による回復ユニット7の加熱を防止することができ、回復ユニット7に付着したインクが加熱により固着することを防ぐことが可能になる。
なお、本実施形態では、記録動作中における加熱された空気の回復ユニット7側への流入は外気導入ダクト9による送風によって防止されていたが、別の方法で防止されてもよい。他の方法としては、例えば、例えば、空気の移動経路上にシャッタを設けることなどが挙げられる。また、紫外線によってインクを硬化させる構成の場合、回復ユニット7をキャリッジ2の移動領域の外部に移動させた後、保護部材で覆うことで、回復ユニット7へのインクの固着を防止することが可能になる。
次に記録動作中の払拭動作および予備吐出動作について説明する。図5A〜図5Cは、インクジェット記録装置100の払拭動作および予備吐出動作を説明するための図であり、図1に示したインクジェット記録装置100を図1中のB方向から見た構成を模式的に示した矢視図(要部)である。また、図6は、払拭動作を説明するためのフローチャートであり、図7は、予備吐出動作を説明するためのフローチャートである。なお、図5では、図1等では図示していなかった、記録ヘッド21と、第1の面22と、吐出口23とが示されている。
先ず払拭動作について説明する。
図6のステップS201において、制御機構303は、払拭動作を開始する。そしてステップS202において、制御機構303は、昇降機構を駆動して、払拭ユニット6の押圧部材65を、図5A(a)に示す待機位置から図5A(b)に示す払拭位置へと移動させる。待機位置とは、キャリッジ2が払拭ユニット6の上にあるときでも、払拭部材61が第1の面22および吐出口23に接触しない位置である。また、払拭位置は、キャリッジ2が払拭ユニット6の上にあるときに、払拭部材61が第1の面22および吐出口23に接触する位置である。
続いてステップS203において、制御機構303は、図5A(c)、図5B(d)および図5B(e)に示すように、キャリッジ2を、X方向において払拭ユニット6に対して右側から左側へ移動させる。これにより、押圧部材65によって押し上げられた払拭部材61が第1の面22および吐出口23に当接した状態で、キャリッジ2が移動されるので、第1の面22および吐出口23が払拭されることとなる。
また、ステップS204において、制御機構303は、キャリッジ2が払拭ユニット6上を通過したか否かを判断する。キャリッジ2が払拭ユニット6上を通過していない場合、制御機構はステップS204の処理に戻る。一方、キャリッジ2が払拭ユニット6上を通過した場合、ステップS205において、制御機構303は、図5B(f)に示すように押圧部材65を払拭位置から待機位置へと移動させる。その後、ステップS206において、制御機構303は、巻き取りローラ64を所定量駆動する。これにより、払拭動作に用いられた払拭部材61は、図5B(f)中の矢印の方向に移動し、供給ローラ62から新しい払拭部材61が供給される。また、巻き取りローラ64の駆動が停止すると、インクジェット記録装置100は、図5A(a)に示した状態に戻り、次の払拭動作が可能になる。
このようにステップS201〜206の処理が繰り返されることで、供給ローラ62に予め巻かれている払拭部材61がなくなるまで、記録ヘッド21の払拭動作を行うことができる。また、払拭動作は、記録時のキャリッジスキャン動作を利用することで、記録動作中に実施することができる。この場合、インクジェット記録装置100の記録動作に係るスループットの低下を抑制しつつ、払拭動作を行うことが可能になる。また、当然ながら、払拭動作は、記録動作後の待機状態時や電源オフ時などに別途実施されてもよい。
次に記録動作中の予備吐出動作について説明する。
上述したように本実施形態では、払拭動作が行われると、払拭部材61は所定量巻き取られるため、図5C(g)に示した位置aから巻き取りローラ64までの払拭部材61には、払拭動作に使用された後の汚染された部分が存在する。また、上述したように払拭部材61は不織布等の液体吸収性を有する部材で形成されており、払拭動作にて使用された部分でも、通常、ある程度の液体吸収性は残っている。さらに、予備吐出動作で吐出されるインクは各色数pl程度であるため、通常、払拭部材61に払拭動作にて使用された部分でも予備吐出動作で吐出されるインクを吸収することができる。
このため、本実施形態では、図5C(g)中の位置aから位置bまでの払拭動作にて使用された部分に対して予備吐出動作が行われる。このとき、制御機構303は、払拭ユニット6に具備された不図示の記憶部に記憶された予備吐出データに基づいて、予備吐出動作にてインクが着弾する払拭部材61における着弾位置を制御する。
なお、予備吐出動作は記録動作中に何度も実施されるが、払拭動作も同様に何度も実施されるため、予備吐出動作にて吐出されたインクが着弾した箇所は少しずつ巻き取りローラ64側に移動していくことになる。このため、払拭部材61上には、図3(a)〜(c)で示した払拭動作跡601と予備吐出跡602とが形成される。
先ず、記録動作が開始されると、図7のステップS301において、制御機構303は、予備吐出動作を開始する。そしてステップS302において、制御機構303は、払拭ユニット6に具備された不図示の記憶部から予備吐出データを読み出す。予備吐出データは、これまでに実施された予備吐出動作における、払拭部材61が巻き取られた巻き取り量、払拭部材61上の予備吐出動作でインクが吐出された予備吐出場所、および、予備吐出動作が実施された実施回数などを示す。
その後、ステップS303において、制御機構303は、読み出した予備吐出データに基づいて、払拭部材61の特定の部分(具体的には、図5C(g)中の位置aから位置bまでの部分)に、予備吐出が可能な場所があるか否かを判断する。
具体的には、払拭部材61は上述したように液体吸収性を有するため、ある程度の回数の予備吐出であれば、払拭部材61はインクを保持することができる。しかしながら、予備吐出の回数が一定値を超えて、払拭部材61の吸収能力の限界を超えてしまうと、予備吐出によって吐出されたインクが払拭部材61から溢れてしまい、他の場所に付着して不具合を起こす恐れがある。このため、制御機構303は、予備吐出データに基づいて、位置aから位置bまでの間の部分に、払拭部材61の吸収能力の限界を超えていない場所があるか否かを判断することで、予備吐出が可能な場所があるか否かを判断する。
例えば、制御機構303は、位置aから位置bまでの間の部分に、予備吐出の回数が閾値を超えていない場所があるか否かを判断する。そして制御機構303は、予備吐出の回数が閾値を超えていない場所があることを、払拭部材61の吸収能力の限界を超えていない場所があることとして判断し、予備吐出が可能な場所があると判断する。
ステップS303において予備吐出が可能な場所がない場合、制御機構303は、ステップS304において、巻き取りローラ64を所定量駆動して、予備吐出の可能な払拭部材61を位置aから位置bまでの部分に繰り出す。
また、ステップS303において予備吐出が可能な場所がある場合、および、ステップS304において払拭部材61を繰り出した場合、制御機構303は、ステップS305において、キャリッジ2が予備吐出の可能な場所に至ったか否かを判断する。
キャリッジ2が予備吐出の実施場所に至っていない場合、制御機構303は、ステップS305の処理に戻る。一方、キャリッジ2が予備吐出の実施場所に至った場合、制御機構303は、ステップS306において、キャリッジ2に設けられた記録ヘッド21に予備吐出を実施させる。
以上の動作により、制御機構303は、予備吐出データに基づいて、予備吐出動作においてインクが着弾する払拭部材61上の着弾位置を制御することとなる。
また、ステップS306において予備吐出動作が実施されると、ステップS307において、制御機構303は、その予備吐出動作に関するデータを生成して上記の記憶部内の予備吐出データに追加する。そしてステップS308において、制御機構303は、記録動作が継続中か否かを判断する。
記録動作が継続中の場合、制御機構303は、ステップS302の処理に戻る。これにより、記録動作中は、ステップS303〜S308の処理が繰り返され、走査毎に予備吐出動作が実施されることになる。
一方、記録動作が継続中でない場合、すなわち、記録動作が終了した場合、ステップS309において、制御機構303は、記憶部に対する予備吐出データの書き込みを終了し、その後、ステップS310にて予備吐出動作を終了する。
以上の動作により、払拭ユニット6はプラテン3近傍に位置しているため、プラテン3の影響で加熱されることになり、予備吐出動作において払拭部材61上に吐出されたインクも加熱されて払拭部材61上に固着する。しかしながら、払拭部材61は、前述したように、最終的には巻き取りローラ64に巻かれて回収されるため、固着したインクは堆積して肥大化する前に巻き取りローラ64へ回収される。このため、予備吐出動作で吐出されたインクが堆積し肥大化して記録ヘッド21に接触して、吐出不良が発生するという問題を抑制することが可能になる。
次に吸引動作時について説明する。図8は、吸引動作を説明するためのフローチャートである。なお、記録ヘッド21の液体を吐出する吐出機能を維持するための回復動作の一例であり、ユーザの指示に応じたタイミングで実施される。また、吸引動作は、電源が長時間投入されていない場合や、吐出回数が所定の閾値を超えた場合などでは、自動的に実施されることもある。
先ず、記録ヘッド21がキャップ71によるキャッピング状態である時に、吸引動作を実行する旨の指令が発せられると、ステップS401において吸引動作が開始される。そしてステップS402において、制御機構303は、回復ユニット7に具備されたポンプ311を駆動し始め、キャップ71の中のインクの吸引を開始する。
ステップS403において、制御機構303は、吸引が開始されてから所定の吸引時間が経過したか否かを判断する。所定の吸引時間が経過していない場合、制御機構303は、ステップS403の処理に戻る。一方、所定の吸引時間が経過した場合、制御機構303は、ステップS404において、ポンプ311の駆動を停止する。その後、ステップS405において、制御機構303は、キャップ71を記録ヘッド21の第1の面22から離間させる。そして制御機構303は、ステップS406において第1の面22に残留したインクを除去するためにワイパー72で第1の面22をワイピングするワイピング動作を実施する。
ワイピング動作が実施された場合、吐出口23のメニスカス回復や吐出口23内に混入したインクの除去のために、制御機構303は、ステップS407において、記録ヘッド21にキャップ71への予備吐出動作を実施させる。その後、ステップS408において、制御機構303は、ポンプ311を駆動して、キャップ71の中に吐出されたインクを吸引して外部に排出する。
なお、上記の回復動作中の予備吐出動作は、本実施形態では、記録動作時の予備吐出動作とは異なり、ワイピング動作後にキャップ71に実施されている。吸引動作時は、記録動作時とは異なり、キャリッジ2の移動領域内は加熱されていない。また、記録動作時には回復ユニット7はキャリッジ2の移動領域の外に退避されており、外気導入ダクト9により冷却される。さらに、吐出口23から吸引されたインクによっても、キャップ71は冷却される。このため、予備吐出動作によりキャップ71に吐出されたインクは、固着することなく、ステップS408にて直ぐに外部へ排出することが可能になる。
ステップS408にてポンプ311が駆動されると、制御機構303は、ステップS409において、吸引が開始されてから所定の吸引時間が経過したか否かを判断する。所定の吸引時間が経過していない場合、制御機構303は、ステップS409の処理に戻る。
所定の吸引時間が経過した場合、制御機構303は、ステップS410において、ポンプ311の駆動を停止する。その後、制御機構303は、ステップS411において、キャップ71で第1の面22を再びキャッピングでしてキャッピング状態に戻り、ステップS412において吸引動作を終了する
上記発明によれば、記録動作中には、回復ユニット7がキャリッジガイド1にて硬化機構であるプラテン3から遮蔽された第2の位置に配置されるため、回復ユニット7に付着した液体の固着を抑制することが可能になる。また、記録動作中には、回復ユニット7が第2の位置に配置された状態で払拭ユニット6に対して予備吐出動作が行われるため、予備吐出動作にて吐出された液体を払拭ユニット6内で処理させることが可能になる。このため、予備吐出動作にて吐出された液体の硬化による吐出不良を抑制することが可能になる。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態の記録装置であるインクジェット記録装置を模式的に示した斜視図である。図9に示す第2の実施形態のインクジェット記録装置101では、図1などに示した第1の実施形態のインクジェット記録装置100と比較して、払拭ユニット6と回復ユニット7との位置関係が異なる。具体的には、インクジェット記録装置101では、払拭ユニット6と回復ユニット7が移動台10の上に、Y方向に並んで固定されている。また、移動台10は、Yガイドレール8に案内されて図9のY方向に移動可能である。なお、移動台10は、移動機構312の一部であって、上記構成とすることで、払拭ユニット6および回復ユニット7を一体として移動させることができる。
以下、本実施形態の特徴として、回復ユニット7のY方向の移動動作を含む記録動作について、図4および図10A〜図10Cを参照して詳細に説明する。なお、図10A〜10Cは、回復ユニット7のY方向の移動動作を含む記録動作を説明するための図であり、図9のA方向から見たインクジェット記録装置101を模式的に示した矢視図(要部)である。また、図10A〜10Cにおいて、外気導入ダクト9は破線で示している。
記録動作前の待機時には、キャリッジ2は、図10A(a)に示すように、キャリッジ2の移動領域の内側に位置する回復ユニット7の直上にあり、キャリッジ2に備わった記録ヘッドがキャップ71にてキャッピングされている。
図4のステップS101において制御機構303は、動作を開始し、ステップS102において、プラテン3の加熱を開始する。そしてステップS103において、制御機構303は、プラテン3が所定の温度まで加熱されたか否かを確認する。このとき、プラテン3が所定の温度まで加熱されていない場合、制御機構303は、ステップS103に戻り、再び、プラテン3が所定の温度まで加熱されたか否かを確認する。一方、プラテン3が所定の温度まで加熱された場合、ステップS104において、制御機構303は、キャップ71を記録ヘッドから離間させる。その後、ステップS105において、制御機構303は、キャリッジ2をプラテン3上に移動させ、記録ヘッドに対して記録媒体200への記録動作を開始させる。
そしてステップS106において、制御機構303は、回復ユニット7を図10B(b)に示した第1の位置からY方向に移動させていく。そして、制御機構303は、図10B(c)に示すように、プラテン3に対してキャリッジガイド1を挟んだ反対側、かつ外気導入ダクト9の直下の第2の位置に移動させる。
その後、ステップS107において記録動作が終了すると、ステップS108において、制御機構303は、回復ユニット7を、元の第1の位置へ移動させて、図10B(b)に示す状態にする。さらにステップS109において、制御機構303は、キャリッジ2を回復ユニット7の直上に移動させ、キャップ71を用いて、キャリッジ2に搭載された記録ヘッドをキャッピング状態にする。そしてステップS110において、制御機構303は、プラテン3の加熱を停止し、ステップS111にて動作を終了する。
上記の記録動作中では、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、キャリッジガイド1が熱源であるプラテン3と回復ユニット7との間に位置しているため、回復ユニット7がプラテン3から直接加熱されることを防ぐことが可能になっている。また、外気導入ダクト9にて外気が導入され回復ユニット7に対して送風されるため、プラテン3近傍の加熱された空気が回復ユニット7側へ流入することを防ぐことが可能になっている。この構成により、プラテン3による回復ユニット7の加熱を防止することができ、回復ユニット7に付着したインクが加熱により固着することを防ぐことが可能になる。
第1の実施形態との差異は、ステップS106において回復ユニット7が移動して図10B(c)の状態になる際に、払拭ユニット6も合わせて移動して、キャリッジ2の移動領域の内側に配置される点である。
次に記録動作中の払拭動作と予備吐出動作について、図10A〜10C、図11A、図11Bおよび図12を用いて詳細に説明する。図11Aおよび図11Bは、図9のC方向から見た払拭ユニット6及び回復ユニット7を模式的に示した矢視図(要部)である。図12は、払拭動作と予備吐出動作を説明するためのフローチャートである。
先ず払拭動作について説明する。本実施形態では、記録動作の開始時には、回復ユニット7は、図11A(a)に示すようにキャリッジ2の移動領域内に位置している。一方、前述したように記録動作時には、移動台10によって、回復ユニット7の移動に伴い払拭ユニット6も移動し、図11A(b)に示すように払拭ユニット6がキャリッジ2の移動領域内に位置する構成になっている。以下、この払拭ユニット6がキャリッジ2の移動領域内の配置される移動台10の位置を記録時待機位置と称する。
図12のステップS501において、制御機構303は、払拭動作を開始する。そしてステップS502において、制御機構303は、昇降機構を駆動して、払拭ユニット6の押圧部材65を、図11A(b)に示す待機位置から図11B(c)に示す払拭位置へと移動させる。
なお、上述したように、待機位置とは、キャリッジ2が払拭ユニット6の上にあるときでも、払拭部材61が第1の面22および吐出口23に接触しない位置である。また、払拭位置は、キャリッジ2が払拭ユニット6の上にあるときに、払拭部材61が第1の面22および吐出口23に接触する位置である。
続いてステップS503において、制御機構303は、キャリッジ2を払拭ユニット6の直上で停止させ、記録動作を一時的に停止する。続いてステップS504において、制御機構303は、移動台10を印刷時待機位置から図10C(e)の矢印方向へ移動させることで、払拭ユニットをキャリッジ2に対して相対移動させる。この時、移動台10の移動に伴い、図11B(c)〜(e)に示すように、払拭ユニット6がキャリッジ2の直下を通過することになる。この結果、押圧部材65によって押し上げられた払拭部材61が第1の面22及び吐出口23に当接したまま移動し、第1の面22及び吐出口23への払拭動作が実施される。
続いてステップS505において制御機構303が、移動台10が所定距離移動したか否かを判断する。移動台が所定距離移動していない場合、制御機構303は、ステップS505の処理に戻る。一方、移動台が所定距離移動した場合、制御機構303は、ステップS506においてキャリッジ2の移動を再開し、記録動作を再開する。
キャリッジ2の移動を再開すると、ステップS507において、制御機構303は、図11B(e)に示すように、押圧部材65を第二の位置から第一の位置へ移動させる。その後、制御機構303は、ステップS508において、巻き取りローラ64を所定量駆動する。これにより、払拭動作に用いられた払拭部材61は、図11B(e)中の矢印の方向に移動し、供給ローラ62から新しい払拭部材61が供給される。そしてステップS509において、制御機構303は、移動台10を記録時待機位置に戻す。これにより、一連の払拭動作が終了し、インクジェット記録装置101が次の払拭動作のための待機状態となる。なお、このような払拭動作は、記録動作後の待機状態時や電源のオフ時などに別途実施されても良い。
次に予備吐出動作について図7及び図11を用いて説明する。
本実施形態でも、払拭動作が行われると、払拭部材61は所定量巻き取られるため、図11A(b)に示した位置aから巻き取りローラ64までの払拭部材61には、払拭動作に使用された後の汚染された部分が存在する。本実施形態では、図11A(b)に示すように、記録動作中では、払拭ユニット6は、キャリッジ2の移動領域中に位置しており、図11A(b)の中の位置aから位置bまでの部分の払拭部材61に予備吐出が実施される。
先ず、記録動作が開始されると、図7のステップS301において、予備吐出動作が開始される。続いてステップS302において、制御機構303は、払拭ユニット6に具備された不図示の記憶部から予備吐出に関する予備吐出データを読み出す。
ステップS303において、制御機構303は、読み出した予備吐出データに基づいて、払拭部材61の特定の部分(具体的には、図11A(b)中の位置aから位置bまでの部分)に、予備吐出が可能な場所があるか否かを判断する。
ステップS303において予備吐出が可能な場所がない場合、制御機構303は、ステップS304において、巻き取りローラ64を所定量駆動して、予備吐出の可能な払拭部材61を位置aから位置bまでの部分に繰り出す。
また、ステップS303において予備吐出が可能な場所がある場合、および、ステップS304において払拭部材61を繰り出した場合、制御機構303は、ステップS305において、キャリッジ2が予備吐出の可能な場所に至ったか否かを判断する。
キャリッジ2が予備吐出の実施場所に至っていない場合、制御機構303は、ステップS305の処理に戻る。一方、キャリッジ2が予備吐出の実施場所に至った場合、制御機構303は、ステップS306において、キャリッジ2に設けられた記録ヘッド21に予備吐出を実施させる。ステップS307において、制御機構303は、ステップS306にて実施された予備吐出に関するデータを上記の記憶部内の予備吐出データに追加する。そしてステップS308において、制御機構303は、記録動作が継続中か否かを判断する。
記録動作が継続中の場合、制御機構303は、ステップS302の処理に戻る。これにより、記録動作中は、ステップS303〜S308の処理が繰り返され、走査毎に予備吐出動作が実施されることになる。
一方、記録動作が継続中でない場合、すなわち、記録動作が終了した場合、ステップS309において、制御機構303は、記憶部に対する予備吐出データの書き込みを終了し、その後、ステップS310にて予備吐出動作を終了する。
以上説明した本実施形態では、払拭動作は、第1の実施形態で説明したような、キャリッジ2がX方向に移動することにより行われるものとは異なる。本実施形態の払拭動作は、上述したように、払拭ユニット6が停止しているキャリッジに対してY方向に移動することで実施され、払拭部材61がY方向に巻かれていく。このため、払拭部材61上には、図10A(a)〜図10C(e)で示した払拭動作跡601と予備吐出跡602と形成される。
また、本実施形態においても、払拭ユニット6はプラテン3近傍に位置しているため、プラテン3の影響で加熱されることになり予備吐出動作において払拭部材61上に吐出されたインクも加熱されて払拭部材61上に固着する。しかしながら、払拭部材61は第1の実施形態と同様に、最終的には巻き取りローラ64に巻かれて回収されるため、固着した予備吐出されたインクが堆積して肥大化する前に巻き取りローラ64へ回収される。このため、予備吐出されたインクが堆積し肥大化して記録ヘッド21に接触して、吐出不良が発生するという問題を抑制することが可能になる。
以上、本実施形態の構成においても、第1の実施形態と同様に、記録動作中には、回復ユニット7がキャリッジガイド1にて硬化機構であるプラテン3から遮蔽された第2の位置に配置される。このため、回復ユニット7に付着した液体の固着を抑制することが可能になる。また、記録動作中には、回復ユニット7が第2の位置に配置された状態で払拭ユニット6に対して予備吐出動作が行われるため、予備吐出動作にて吐出された液体を払拭ユニット6内で処理させることが可能になる。このため、予備吐出動作にて吐出された液体の硬化による吐出不良を抑制することが可能になる。
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
例えば、第1の実施形態では、キャリッジ2が払拭ユニット6に対して移動することで払拭動作が行われているが、実際には、払拭ユニット6とキャリッジ2とが相対的に移動すればよい。したがって、キャリッジ2を停止させ、払拭ユニット6がキャリッジ2に対して移動することで払拭動作が行われればよい。
1 キャリッジガイド
2 キャリッジ
3 プラテン
6 払拭ユニット
7 回復ユニット
21 記録ヘッド
100、101 インクジェット記録装置
302 記憶装置
303 制御機構
311 ポンプ
312 移動機構

Claims (11)

  1. 第1方向に搬送される記録媒体へ液体を吐出して記録動作を行う記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを搭載し、前記第1方向と交差する第2方向に移動するキャリッジと、
    前記記録ヘッドから前記記録媒体に吐出された前記液体を硬化させ、前記記録媒体に前記液体を定着させる硬化機構と、
    前記記録ヘッドを払拭する払拭動作を行う払拭機構と、
    前記記録ヘッドの吐出機能を回復させる回復動作を前記記録ヘッドに対して行う回復機構と、
    前記記録ヘッドから前記液体を吐出させて前記記録動作に寄与しない予備吐出動作を行わせる予備吐手段と、を備える記録装置において、
    前記硬化機構と前記回復機構の間に介在することによって前記硬化機構から前記回復機構を遮蔽する遮蔽部と、
    前記キャリッジが前記第2方向に沿って移動する移動領域の内側に位置する第1の位置と、前記移動領域の外側に位置し且つ前記遮蔽部によって前記回復機構が前記硬化機構から遮蔽された第2の位置との間に、前記回復機構を移動させる移動機構と、を備え、
    前記記録動作中では、前記回復機構が前記第2の位置に配置された状態で、前記払拭機構に対して前記予備吐出動作が行われる、記録装置。
  2. 前記記録動作の前では、前記回復機構が前記第1の位置に配置された状態で、前記回復機構に対して前記回復動作が行われる、請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記第1の位置と前記第2の位置は、前記第1方向に沿って配置されており、
    前記移動機構は、前記第1方向に沿って前記第1の位置と前記第2の位置の間に前記回復機構を移動させる、請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記払拭機構は、前記移動領域の内側に配置され、前記払拭機構と前記キャリッジとが相対的に移動することによって、前記記録ヘッドが払拭される、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記移動機構は、前記回復機構および前記払拭機構を一体として移動させ、
    前記払拭機構は、前記移動機構により前記キャリッジに対して相対移動することで前記記録ヘッドを払拭する、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記記録動作の前では、前記回復機構が前記第1の位置に配置された状態で、前記回復機構に対して前記予備吐出動作が行われる、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記回復機構は、前記記録ヘッドを密閉するキャップと、前記キャップの中の前記液体を吸引する吸引機構と、を備え、
    前記予備吐出動作が前記キャップに対して行われ、前記予備吐出動作で前記キャップの中に吐出された前記液体が前記吸引機構によって吸引される、請求項6に記載の記録装置
  8. 前記遮蔽部は、前記キャリッジを移動可能に支持するキャリッジガイドである、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 前記第2の位置へ送風する送風機構をさらに備える、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 前記払拭動作に関するデータを記憶する記憶部をさらに備え、
    前記払拭機構は、前記記録ヘッドを払拭する払拭部材を備え、
    前記データに基づいて、前記予備吐出動作にて前記液体が着弾する前記払拭部材における着弾位置が制御される、請求項4ないし9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 第1方向に搬送される記録媒体へ液体を吐出して記録動作を行う記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを搭載し、前記第1方向と交差する第2方向に移動するキャリッジと、
    前記記録ヘッドから前記記録媒体に吐出された前記液体を硬化させ、前記記録媒体に前記液体を定着させる硬化機構と、
    前記記録ヘッドを払拭する払拭動作を行う払拭機構と、
    前記記録ヘッドの吐出機能を回復させる回復動作を前記記録ヘッドに対して行う回復機構と、
    前記記録ヘッドから前記液体を吐出させて前記記録動作に寄与しない予備吐出動作を行わせる予備吐手段と、
    前記硬化機構と前記回復機構の間に介在することによって前記硬化機構から前記回復機構を遮蔽する遮蔽部と、
    前記キャリッジが前記第2方向に沿って移動する移動領域の内側に位置する第1の位置と、前記移動領域の外側に位置し且つ前記遮蔽部によって前記回復機構が前記硬化機構から遮蔽された第2の位置との間に、前記回復機構を移動させる移動機構と、を備える記録装置を制御する制御方法であって、
    前記回復機構を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する工程と、
    前記回復機構が前記第2の位置に配置された状態で、前記払拭機構に対して前記予備吐出動作を行う工程と、を有する記録装置の制御方法。
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