JP2007130808A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録ヘッドの吐出口が配列された吐出面をクリーニングするに際し、吐出面に付着したインクを効率よく除去することが可能なインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】記録ヘッド1の吐出面2と所定隙間Lをもって対向するとともに吐出面の吐出口配列方向に移動可能なインクガイド54を設け、インクガイドの吐出面と所定隙間Lをもって対向する部分に櫛歯状部54tが設けられ、インクガイドは、吐出面に沿って移動するとき、吐出面に付着したインクを櫛歯状部の各歯の間の毛細管力によって吸い取っていく。
【選択図】 図8

Description

記録ヘッドの吐出面に配列された複数の吐出口から記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に関し、特に前記吐出面をクリーニングするためのクリーニング装置を備えたインクジェット記録装置に関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置は、画像情報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の記録媒体に画像(文字や記号等を含む)を記録していくように構成されている。この記録装置における記録方式にはシリアルタイプとラインタイプがある。シリアルタイプは、記録ヘッドを記録媒体に沿って移動させる主走査と記録媒体の紙送り(副走査)とを交互に繰り返しながら画像を記録していく方式である。一方、ラインタイプは、記録媒体の幅方向に延びる長尺の記録ヘッドを用いることにより、一括して1ライン分を記録しながら記録媒体の紙送り(副走査)のみで画像を記録していく方式である。
記録装置の一形態として、記録ヘッドの吐出面に設けられた複数の吐出口から選択的にインクを吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置が使用されている。インクジェット記録装置においては、微細な吐出口からインク滴を飛翔させて記録を行うことから、インク吐出に伴って生じるインクミストや記録媒体から跳ね返るインクミストなどが吐出面上で凝集して付着インクとなることがある。また、吐出口の目詰まりを防ぐことを目的として、吐出口内に生じる気泡や増粘インクを除去するために、吐出口からインクを排出してインクをリフレッシュする回復動作が行われている。この回復動作は、記録ヘッド内のインクを加圧循環したり、吐出面に負圧を作用させて吐出口からインクを吸引することにより、インクを排出する動作で行われる。記録ヘッドの吐出面には、このような回復動作によってインクが付着する。
吐出面にインクが付着すると、付着インクが原因となって、記録動作のときに吐出方向のヨレや吐出不良が発生しやすくなり、記録画像の画質低下を招くことがある。このような事態を防ぐために、吐出面に付着したインク等の異物を除去するためのクリーニング動作が必要になる。このクリーニング動作は、弾性材うらなるワイピング部材や多孔質樹脂等からなる吸収部材などを吐出面に接触させて吐出口配列方向に移動させていくクリーニング装置によって行われる。ワイピング部材は、吐出面を摺擦しながらインクを払拭していくものであり、吸収部材は吐出面に接触して移動しながらインクを吸収していくものである。
特開2004−160801号公報
上記のようなクリーニング動作は、シリアルタイプ及びラインタイプの記録ヘッドのいずれにおいても必要である。しかしながら、従来のワイピング部材や吸収部材を用いるクリーニング装置では、吐出面の付着インクを十分に除去することが困難であった。つまり、吐出面に付着しているインク量が多い場合には、ワイピング部材のインク払拭性能や吸収部材のインク吸収性能を確保することが困難であった。このことは、特に、ラインタイプの記録ヘッドのように吐出面の面積が大きく、吐出口の数が多い場合に顕著であった。この理由は、吐出面をクリーニングしている途中にワイピング部材とともに吐出面上を移動しているインク等の量がワイピング能力を越えて飽和状態となり、ワイピング方向の後方又は側方に抜け出てしまい、払拭しきれないことにある。また、吸収部材においては、付着インクを吸収していくうちにインク吸収量が吸収能力を超えて飽和状態となり、インク吸収性能が早期に低下してしまうことにある。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、記録ヘッドの吐出面をクリーニングするに際し、吐出面に付着したインクを効率よく除去することができるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、記録ヘッドの吐出面に配列された複数の吐出口から記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドの吐出面と所定隙間をもって対向するとともに該吐出面の吐出口配列方向に移動可能なインクガイドを備え、前記インクガイドの前記吐出面と前記所定隙間をもって対向する部分に櫛歯状部が設けられ、前記インクガイドは、前記吐出面に沿って移動するとき、該吐出面に付着したインクを前記櫛歯状部の各歯の間の毛細管力によって吸い取っていくことを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドの吐出面に付着したインクを櫛歯状部の各歯の間の毛細管力によって吸い取っていくインクガイドを設けるので、記録ヘッドの吐出面に付着したインクを効率よく除去することができるインクジェット記録装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明によるインクジェット記録装置の第1の実施形態の縦断面図である。図1において、7は給紙カセット、8はピックアップローラ、9及び10は給送ローラ、11及び12はレジストローラ、13は供給側の搬送ガイドである。また、14は両面記録用の搬送ガイド、15は排紙側の搬送ガイド、16は排紙トレイ、17は排紙フラッグ、18は排紙ローラ、19は記録ヘッド昇降検知用のセンサ、20は記録ヘッド昇降用のラックギアである。
給紙カセット7は給紙部101を構成している。給紙部の給紙カセットに収納された記録紙等の記録媒体Pは、ピックアップローラ8によって必要時に1枚ずつ分離されてベルト搬送式の搬送部102へ給送される。記録媒体が搬送部を搬送される間に画像形成部103により画像(文字や記号等を含む)が記録され、記録された記録媒体は排紙部105を経てトレイ16へ送り出される。図1の記録装置は、カラー記録用であり、画像形成部103はヘッドホルダ4に保持された4本の記録ヘッド1C、1M、1Y及び1Bkを具備している。各記録ヘッドはラインタイプであり、その吐出面2には記録媒体の幅をカバーする範囲にわたって所定ピッチで多数の吐出口61(図2)が配列されている。
104は記録ヘッド1のインク吐出性能を維持回復するための回復ユニットを構成するキャップ部である。このキャップ部は、各記録ヘッドの吐出面2のそれぞれの吐出口61を覆うための4個のキャップ3C、3M、3Y及び3Bkを備えている。キャップ3は、吐出口からのインク蒸発を低減するとともに吐出口を保護する機能も有する。なお、図1は記録可能な状態を示し、キャップ部104は画像形成部103から退避(離間)されている。
図2は図1中の複数のラインタイプの記録ヘッド1のそれぞれに対するインク供給系及び加圧循環回復系を示すブロック図である。図2において、記録ヘッド1の吐出面2には所定ピッチで複数の吐出口61が配列されており、各吐出口は記録ヘッド内の共通液室152に連通している。複数の吐出口は、対象とされる記録媒体の記録可能幅いっぱいに配列されており、個々の吐出口に通じる液路に設けられた発熱素子を画像情報に基づいて選択的に駆動することによりインクを吐出し、ヘッドの移動なしで記録することが可能である。
155は記録ヘッド1にインクを供給するためのサブタンクであり、156はサブタンクにインクを補充するためのメインタンクである。記録動作の際には、供給路157に介装された電磁弁(開閉弁)162を開弁し、サブタンクから供給路を通して共通液室152にインクが供給される。サブタンクへのインク補充は、ポンプ159により、メインタンク155から一方向弁158を介して行われる。160は記録ヘッドの吐出機能回復のための回復動作時に使用される一方向弁であり、161は一方向弁160が介装されている循環路である。サブタンク155には空気抜弁163が設けられている。
図2のインク供給系においては、記録動作時には、電磁弁162は開状態に保たれており、サブタンク155からインクが自重により共通液室152に補給され、このインクが共通液室から液路を通して各吐出口61へ導かれる。また、記録ヘッド1やインク供給系の内部に残留する気泡を除去するとともに、記録ヘッドを冷却することを目的とする回復動作が行われる。この回復動作は、ポンプ159を駆動してインクを循環路161を通して共通液室152へ送り込み、インクを共通液室から供給路157を通してサブタンク155に戻すようなインクの加圧循環により行われる。この回復動作は、循環インクの一部を吐出口から排出させることで目詰まりを解消するものである。
さらに、記録ヘッド1に対してインクを初期充填する際は、電磁弁162を閉じた状態でポンプ159により循環路161を経て共通液室152へインクを圧送し、インクを気泡と共に吐出口61から吐出させる。記録ヘッドは、非記録時に吐出口の内部にインクを残したまま放置されることが多い。そこで、非記録時には、吐出口からのインクの蒸発を軽減するために、吐出面2にキャップを圧接して吐出口を密封するキャッピングが行われる。このキャッピングで吐出口を周囲の雰囲気から密封することにより、キャップ内の空気層をインク蒸気で満たし、そのときのインクの飽和蒸気圧によって吐出口内のインクの蒸発や粘度増加を防止することができる。
しかしながら、低湿度環境下に放置する場合や長期間記録を休止する場合には、キャップを吐出面2に密着させてキャッピングしても、インクの粘度の増加が発生する場合がある。このため、記録休止期間後にキャップを離間して記録を開始するときに、インクの不吐出や不安定吐出のために正常な記録を行うことができない場合がある。本願では、記録休止後に最初にインクが吐出するかしないかの問題を以下「発一問題」と呼ぶ。この発一問題に対しては、図2中のポンプ159を駆動してインクを加圧循環させ、記録ヘッド1の全吐出口からインクを排出させる加圧回復操作を併用することがある。また、不吐出の状態が軽微な場合は、記録ヘッドの全吐出口のエネルギー発生手段を駆動し、記録を行うのと同様のインク吐出を行うこともある。本願では、このような記録を目的としないインク吐出を「空吐出」と呼ぶ。
以上述べたように、非記録状態で長時間放置した場合など、吐出口及び/又は液路内のインクが乾燥して粘度増加や固着が生じた場合には、インクの加圧循環により記録ヘッドを回復させる処理が行われる。また、非記録状態が比較的短時間でインクの粘度増加が軽微である場合には、記録を目的としない空吐出により記録可能な状態に回復させる処理が行われる。
図3は第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドの回復動作を例示する説明図である。図4は第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドのキャッピング状態を示す斜視図である。図5は図4の状態から記録ヘッドを上昇させ、キャップを記録ヘッドから離間させた状態を示す斜視図である。図6は第1の実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッドの吐出面をクリーニングするためのクリーニング装置の斜視図である。図7は図6のクリーニング装置により吐出面をクリーニングしているときのガイドプレート及びワイピング部材と記録ヘッドの吐出面との上下位置関係を示す側面図である。図8は図6のクリーニング装置により吐出面をクリーニングしているときの状態を示す斜視図である。図9は図6のクリーニング装置により吐出面をクリーニングしているときの吐出面とガイドプレートの上下位置関係を示す正面図である。
第1の実施形態に係るインクジェット記録装置は、図4及び図5に示すように、共通のヘッドホルダ4に装着された異なるインク色の4本の記録ヘッド1C、1M、1Y及び1Bkを備えている。1C、1M、1Y及び1Bkは、それぞれ、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色のインクを用いる記録ヘッドである。各記録ヘッドはヘッドホルダに対して精度良く装着され、各記録ヘッドの平行度及び間隔等は所望の高精度に維持されている。なお、記録ヘッドやキャップなど、異なる複数色のインクに対応して複数個用いられる部品については、特定のインク色のものを指す場合は参照番号にC、M、Y及びBkを付して示すが、全体もしくは任意の色のものを指す場合は、単に参照番号のみで示す。
記録媒体に画像を記録した後、あるいは吐出口から強制的にインクを排出させる回復動作の後などに、図4に示すようなキャッピング状態において制御部からクリーニング動作の指令が発せられると、図5の状態に移行される。つまり、クリーニング動作の指令があると、キャップ3C、3M、3Y、3Bkで記録ヘッド1C、1M、1Y、1の吐出面をキャッピングした状態から、キャップ3を記録ヘッド1から離間させた状態にする。図4の状態から図5の状態への移行は、モータ24によりヘッドホルダ4を上下ガイド25に沿って上昇させ、次いでキャップを図5中の左側へ水平移動させて記録ヘッドから離間させる。図5の状態で、図3で後述するようなクリーニング動作が実行される。
ここで、図4〜図9を用いて、記録ヘッドの吐出面をクリーニングするためのクリーニング装置110について説明する。図4〜図9においてクリーニング装置110は記録ヘッド1の吐出面に形成された吐出口の配列方向と平行に設置されたレール53に沿って往復移動可能である。このクリーニング装置は、レール53上を移動するクリーナベース52上にインクガイド54及びワイピング部材50、51を搭載して構成されている。インクガイド54は吐出面2に付着したインクを除去(減量)するためのものであり、ワイピング部材50、51は吐出面を摺擦しながら付着したインクを払拭して除去するためのものである。
図6〜図9において、インクガイド54は、薄い金属板(例えば、厚さが約0.2mm程度)で形成されたガイドプレート64で構成されており、本実施形態では、3枚のガイドプレート64a、64b、64cで構成されている。各ガイドプレートは、クリーナベース52上に固定されたインクガイドホルダ43に保持されている。各ガイドプレート64の先端部には、所定ピッチで形成された複数の歯部からなる櫛歯状部54tが設けられている。クリーニング装置110が吐出面2に沿ってクリーニング移動するとき、櫛歯状部54tは吐出面との間に所定の隙間Lをもって対向するように保持されている。この隙間Lは例えば0.5mm程度に設定される。
各ガイドプレート64の櫛歯状部54tは、複数の歯部の相互間の毛細管力により、吐出面に付着したインクを吸い取って減量し、取り除くように構成されている。櫛歯状部54tの一構成では、例えば櫛歯の歯が約0.5mm程度、歯と歯の間隙が約0.5mm程度、歯の高さが約1.5mm程度に選定される。また、本実施形態では、櫛歯状部54tを有するガイドプレート64が3枚1組で使用されている。隣接するガイドプレートの間隙は、例えば0.5mm程度に選定される。このような複数枚のガイドプレートを使用する理由は、上記のような各ガイドプレートの櫛歯状部54tの相互間の毛細管力によるインク吸い込み効果を高めるためである。ただし、ガイドプレートの数は、1枚でも良く、2枚もしくは4枚以上でも良い。
インクガイドホルダ43は、クリーナベース52に対し、不図示のばねにより吐出面2に対して接近離反方向(図示の例では上下方向)に移動可能に取り付けられている。また、記録ヘッド1の吐出面2の幅方向両側にはガイド溝49が形成されている。一方、インクガイドホルダ43の両側には、両側のガイド溝49のそれぞれに当接可能な突き当て部43aが形成されている。従って、吐出面をクリーニングするとき、インクガイドホルダ43の高さを調節して突き当て部43aをガイド溝49に当接させることができる。
これによって、吐出面2と櫛歯状部54tの隙間Lを適正な値(例えば、0.5mm程度)に常に正確に割り出すことができる。つまり、突き当て部43aとガイド溝49は、記録ヘッドの吐出面2とインクガイドの櫛歯状部54tとの間の隙間Lを規制するための位置決め手段を構成している。さらに、突き当て部43aとガイド溝49との突き当てを利用して、吐出面の吐出口列と櫛歯状部54tとの記録ヘッド幅方向(吐出口配列方向と交差する方向)における相対位置を正確に割り出すこともできる。
記録ヘッド1の吐出口61内の増粘インクや気泡などにより目詰まりなどが発生したり発生するおそれがある場合には、これを解消するために吐出口からインクを強制的に排出する回復動作が行われる。このインク排出は、前述した加圧循環回復動作あるいは空吐出動作などにより全吐出口からインクを排出させる動作で行われる。インク排出と共に、増粘インクや気泡が排出され、吐出口内のインクがリフレッシュされる。このようなインク排出により吐出面にインクが付着する。後述するクリーニング動作においては、吐出面に付着したインクは、インクガイド54の櫛歯状部54tの毛細管力、隣接するガイドプレート64間の毛細管力、さらには重力などにより、インクガイド54を伝わって引き落とされる。
図4〜図8において、レール53に沿って移動可能なクリーナベース52には、前述のインクガイド54と共にワイピング部材50、51が搭載されている。両者は、吐出面2に付着したインクを除去するためのクリーニング動作に際し、インクガイドの方が先行し、ワイピング部材が後続するようにクリーナベース上に搭載されている。ワイピング部材は、吐出面を摺擦することにより付着インクを払拭していく。ワイピング部材の材質としては、例えばウレタン樹脂等の弾性材料が主に用いられる。つまり、このワイピング部材は弾性材の板状部材で構成され、吐出面に対して所定の侵入量で接触することで弾性変形しながら付着インクを払拭していく。
本実施形態では、2枚のワイピング部材50、51が使用されている。その理由は、先行するワイピング部材51で吐出面全体をワイピングし、次のワイピング部材50で吐出口列及びその近傍をワイピングすることで、ワイピング効果を高めるためである。これは、長尺のラインタイプの記録ヘッドのように長くて広い吐出面をクリーニングする場合に特に有効である。図7に示すように、ワイピング部材50及び51は、クリーニングのとき、吐出面に対して一定の侵入量(オーバーラップ量)をもって弾性変形した状態で接触している。各ワイピング部材は、それぞれの先端エッジ部分50a、51a又はその近傍部分が撓むことで、吐出面2に正確に接触し払拭移動可能に配置されている。
インクガイド54及びワイピング部材50、51を搭載したクリーナベース52、従ってクリーニング装置110は、レール53に沿って、不図示の駆動源により記録ヘッド1の吐出口配列方向に移動可能である。以上説明した構成によれば、クリーニング装置110が吐出面2に沿ってクリーニング移動するとき、先ずインクガイド54の毛細管力によって付着インクを吸い取って減量し、取り除いていく。次いで、ワイピング部材51、50によって吐出面に摺擦しながら残留する付着インクを払拭していく。その結果、記録ヘッドの吐出面に付着したインクを効率よく除去することができる。また、ワイピング部材の耐久性劣化を防ぐこともできる。
なお、本実施形態では、図6に示すように、クリーニング装置110は各インク色の記録ヘッドごとに合計4個設けられており、これらは実質的に同じ構成を有し、実質的に同じように動作する。このため、図3及び図7〜図9を用いたクリーニング装置の説明は、その他のクリーニング装置に対しても同様に適用される。
次に、図3を参照して、フルラインタイプの記録ヘッドにおける一連の回復動作の一例を説明する。(A)は回復動作のスタンバイ状態を示す。このスタンバイ状態は図5の状態に対応している。このスタンバイ状態では、モータ24の駆動によりヘッドホルダ4が上下ガイド25に沿って上方へ移動し、記録ヘッド1が上昇している。そして、キャップ3は、図1及び図5に示すように、不図示の駆動手段により、記録ヘッドの側方へ退避させられ、吐出面2から離間されている。また、クリーニング装置110は、(A)に示すように、記録ヘッドの図示左側に位置している。このスタンバイ状態から、以下のような記録ヘッドの回復動作が開始される。
(B)は、記録ヘッドの吐出口からインクを排出するインク排出動作を示す。このインク排出動作は、(A)の状態において、図2で説明した加圧循環回復動作により行われる。つまり、ポンプ159を駆動してインクを加圧し、加圧インクを共通液室152を通して循環させることにより、吐出面の全吐出口61からインクを排出することにより行われる。この加圧循環回復動作に代えて、記録ヘッドを駆動して全吐出口から記録を目的としないインクを吐出する空吐出動作を行っても良い。この空吐出動作は、一般に、吐出面の付着インクの増粘の程度が軽微である場合に行われる。このようなインク排出動作により、吐出面2はインクが付着した状態になる。インク排出動作を終えた後、(B)中に下向き矢印で示すように、クリーニング装置110により吐出面をクリーニングできるような高さ位置まで記録ヘッド1を下降させる。
(C)は吐出面2のクリーニング動作を示す。(C)では、先ず、インクガイド54の櫛歯状部54tを所定隙間L(図9)をもって吐出面に対向させる。同時に、弾性体からなるワイピング部材51、50を、吐出面に対して所定の侵入量をもって接触させる。この状態で、クリーニング装置110を吐出面の吐出口配列方向に図示の右側から左側へ移動させる。このクリーニング動作においては、先行するインクガイド54の毛細管力によって、吐出面に付着しているインクを吸い取って減量(除去)していく。同時に、後続のワイピング部材51、50によって、吐出面を摺擦しながら、吐出面に残留する付着インクを払拭していく。このようなインクの吸い取り減量と残留インクの払拭との両機能を複合させることにより、吐出面に付着したインクを効率よく除去することができる。この効果は、特に、フルラインタイプのように長尺の記録ヘッドをクリーニングする場合に顕著である。
(D)は、(C)の吐出面2のクリーニング動作が終了し、クリーニング装置110が図示右側に移動した状態を示す。クリーニング装置が(D)の位置まで移動してくると、不図示のセンサによりこれを検知し、クリーニング装置を停止させる。そして、(D)の状態で、モータ24の駆動により記録ヘッド1を上昇させる。次いで、クリーニング装置を左側へ移動させることにより、(A)のスタンバイ状態に戻す。しかる後に、キャップ3を記録ヘッドの吐出面と対向する位置へ移動させるとともに、記録ヘッドを下降させることにより、図4に示すキャッピング状態にする。これにより、一連の回復動作を完了する。なお、(A)のスタンバイ状態に戻したところで、次のクリーニング動作に備えて待機状態に入っても良い。
なお、本実施形態では、各色の記録ヘッドにおける一連の回復動作を同時に行うように構成したが、これは、各色の記録ヘッドごとに設けたクリーニング装置110を個別にあるいは選択的に駆動して上記のクリーニング動作を行うように構成しても良い。また、図3の(A)〜(D)で説明した各動作は、必要に応じて、適宜順序を入れ替えたり、適宜省略又は重複して実行することができるものである。また、本実施形態では、インクガイドとワイピング部材を同一のクリーナベース52に搭載したが、これは別々のベース部材上に搭載する構成としても良い。また、ワイピング部材の数も必要に応じて適宜選定でき、1枚あるいは3枚以上にしても良い。
図10は本発明によるインクジェット記録装置の第2の実施形態の記録ヘッドの回復動作を例示する説明図である。本実施形態は、以上説明した第1の実施形態におけるクリーニング装置110をシリアルタイプのインクジェット記録装置に適用するものである。図10において、記録ヘッド1は往復移動可能なキャリッジ31に搭載されている。キャリッジ31は、記録装置本体に設置されたガイドシャフト32及びガイドレール(不図示)に沿って、記録媒体の幅方向に主走査しながら移動可能である。記録ヘッド1の吐出面2には、キャリッジ移動方向と略直角方向に複数の吐出口61が配列されている。本実施形態は、以下に特に指摘しない限り、前述の各実施形態と実質的に同じ構成を有し、同様の作用効果を奏するものである。
図10において、インクガイド54及びワイピング部材50、51を搭載したクリーニング装置110は、吐出面2の吐出口配列方向にクリーニング移動可能に構成されている。そこで、第1の実施形態と同様、このインクガイド54は、吐出面と所定隙間をもって対向する先端部に櫛歯状部54tを備えている。また、本実施形態でも、インクガイド54は、櫛歯状部を有する複数枚(3枚)のガイドプレートで構成されている。そして、同様に、クリーニング装置110は、吐出面2に沿って移動しながらクリーニングする際に、インクガイド54を先行させ、ワイピング部材51、50を後続させるように構成されている。
次に、図10を用いて、本実施形態における一連の回復動作の一例を説明する。図10において、(A)は回復動作のスタンバイ状態を示す。この状態では、クリーニング装置110は記録ヘッド1の図示左側に位置している。(B)は、記録ヘッドの吐出口からインクを排出するインク排出動作を示す。このインク排出動作は、(A)の状態において、図2で説明したのと同様の方法で全吐出口からインクを排出させる加圧循環回復動作で行うことができる。また、吐出面のインク汚れが軽微な場合には、加圧循環回復動作に代えて、記録ヘッドを駆動して全吐出口から記録を目的としないインクを吐出する空吐出動作を行っても良い。このようなインク排出動作によって、吐出口面はインクが付着した状態になる。なお、記録動作中に発生するインクミストによっても、吐出面にインクが付着することがある。
次いで、(C)に示すように、クリーニング装置110を図示右方向へ移動させながら、インクガイド54及びワイピング部材51、50によって吐出口面2をクリーニングしていく。この場合のクリーニング動作も図3の(C)と同様であり、先行するインクガイド54によって吐出面に付着したインクを吸い取って減量し、後続のワイピング部材51、50のエッジ部51a、50aによって残留インクを払拭していく。
クリーニング動作の後、クリーニング装置110を(D)に示すような図示右側の位置で停止させる。そして、この位置で、キャップを吐出面と対向する位置へ移動させるとともにキャップを吐出面に密着させてキャッピング状態にする。このキャッピング状態に戻すことにより、一連の回復動作を完了する。あるいは、次の吐出面クリーニングに備えて(D)の位置からクリーニング装置を図示左側へ移動させ、(A)に示すスタンバイ状態にしてそのまま待機状態に入っても良い。
以上説明した各実施形態によれば、記録ヘッド1の吐出面2と所定隙間Lをもって対向するとともに吐出面の吐出口配列方向に移動可能なインクガイド54が設けられる。また、インクガイドの吐出面と所定隙間Lをもって対向する部分に櫛歯状部54tが設けられる。そこで、インクガイドは、吐出面に沿って移動するとき、吐出面に付着したインクを櫛歯状部の各歯の間の毛細管力によって吸い取っていくように構成されている。
さらに、記録ヘッドの吐出面と所定の侵入量をもって接触するとともに吐出面の吐出口配列方向に移動可能なワイピング部材51、50が設けられる。このワイピング部材は、吐出面に沿って移動するとき、吐出面に付着したインクを払拭していくように構成されている。そして、インクガイド54及びワイピング部材51、50を移動させながら吐出面2に付着したインクを除去するとき、インクガイドをワイピング部材より先行して移動させるように構成されている。本実施形態は、その他の点では、前述の第1の実施形態と実質的に同じ構成を有している。
以上説明した各実施形態によれば、インクガイド54及びワイピング部材51、50を吐出面2に沿って移動させるとき、吐出面に付着したインクは、先ず、インクガイドの櫛歯状部の毛細管力によって吸い取られていくことで減量される。また、後続するワイピング部材51、50によって吐出面を摺擦することで吐出面に残留したインクが払拭される。このように、吐出面に付着したインクをインクガイドにより減量した後、ワイピング部材により残留インクを払拭していくので、ワイピング部材あるいは類似の払拭部材を使用する場合に比べ、吐出面に付着したインクを効率よく除去することが可能となる。
なお、本発明は、記録ヘッドの構造、走査方法、記録ヘッドの数、吐出面における吐出口の配列状態、使用するインクの種類数や性状などに関わらず、同様に適用可能であり、同様の作用効果を奏するものである。
本発明によるインクジェット記録装置の第1の実施形態の縦断面図である。 図1中の記録ヘッドのインク供給系及び加圧循環回復系を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドの一連の回復動作の一例を示す説明図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッドのキャッピング状態を示す斜視図である。 図4の状態から記録ヘッドを上昇させ、キャップを記録ヘッドから離間させた状態を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッドの吐出面をクリーニングするためのクリーニング装置の斜視図である。 図6のクリーニング装置により吐出面をクリーニングしているときのガイドプレート及びワイピング部材と記録ヘッドの吐出面との上下位置関係を示す側面図である。 図6のクリーニング装置により吐出面をクリーニングしているときの状態を示す斜視図である。 図6のクリーニング装置により吐出面をクリーニングしているときの吐出面とガイドプレートの上下位置関係を示す正面図である。 第2の実施形態に係るインクジェット記録装置における記録ヘッドの一連の回復動作の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 記録ヘッド
2 吐出面
3 キャップ
4 ヘッドホルダ
24 モータ
25 上下ガイド
31 キャリッジ
32 ガイドシャフト
43 インクガイドホルダ
43a 突き当て部
49 ガイド溝
50、51 ワイピング部材(ワイパー)
50a、51a ワイピング部材の先端エッジ部分
52 クリーナベース
53 レール
54 インクガイド
54t 櫛歯状部
61 吐出口
64a、6bb、54c ガイドプレート
102 搬送部
103 画像形成部
104 キャップ部
110 クリーニング装置
152 共通液室
155 サブタンク
157 供給路
159 ポンプ
161 循環路
P 記録媒体
X 吐出面のクリーニング移動方向

Claims (7)

  1. 記録ヘッドの吐出面に配列された複数の吐出口から記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドの吐出面と所定隙間をもって対向するとともに該吐出面の吐出口配列方向に移動可能なインクガイドを備え、
    前記インクガイドの前記吐出面と前記所定隙間をもって対向する部分に櫛歯状部が設けられ、
    前記インクガイドは、前記吐出面に沿って移動するとき、該吐出面に付着したインクを前記櫛歯状部の各歯の間の毛細管力によって吸い取っていくことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インクガイドは、前記吐出口配列方向に所定隙間を配列された複数枚のガイドプレートで構成され、各ガイドプレートの間の毛細管力によっても前記吐出面の付着インクを吸い取っていくことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インクガイドは前記吐出面に対して接近離反方向に移動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドの吐出面と前記インクガイドの櫛歯状部との間の隙間を規制するための位置決め手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドの吐出面と所定の侵入量をもって接触するとともに該吐出面の吐出口配列方向に移動可能なワイピング部材を備え、
    前記ワイピング部材は、前記吐出面に沿って移動するとき、該吐出面に付着したインクを払拭していくことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記ワイピング部材は弾性材の板状部材であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記インクガイド及び前記ワイピング部材を移動させながら前記吐出面に付着したインクを除去するとき、前記インクガイドを前記ワイピング部材より先行して移動させることを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009139665A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Toray Eng Co Ltd インクジェットヘッドの塗布液除去装置及び塗布液除去方法並びにカラーフィルタの製造方法
JP2013091273A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Mimaki Engineering Co Ltd インクジェット記録装置
JP7452043B2 (ja) 2020-01-31 2024-03-19 セイコーエプソン株式会社 記録装置

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