JP6566062B2 - 流量測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流量測定装置に関する。
流路内を流れる流体の流量を測定する需要がある。流量を測定する装置の1つとして、例えば特許文献1のような熱式のフローセンサが挙げられる。また、熱式のフローセンサを用いて、例えば特許文献2−3のような流体の流量を測定する方法が挙げられる。
特許第3658321号公報 欧州特許第1144958B1号明細書 特許第5644674号公報
熱式のフローセンサを用いて流体の流量を測定する場合、流体を加熱するための電力が必要である。すなわち、測定に要するエネルギーコストが嵩む虞がある。そこで、エネルギーコストを節減するために、特許文献2では、通常の測定モードに加えて、加熱時間が短く、熱の拡散が低下され、正確度が減少した測定モードの2つの測定モードを備える流量測定装置が開示されている。このような流量測定装置であれば、測定モードを使い分けることによって測定に要するエネルギーコストを節減することができる。
また、特許文献3では、ヒータ制御手段によって、流速を認識可能な最低限の検知信号をセンサ回路から出力させるのに必要な最低限の熱量をヒータが放出できる流量測定装置が開示されている。このような流量測定装置であれば、エネルギーコストを節減することができる。
しかしながら、特許文献2に開示の流量測定装置は、装置の測定モードが2つに限られている。よって、流量測定装置の動作を細かく調節することができなく、利便性は低い。
また、特許文献3に開示の流量測定装置は、ヒータ抵抗値を使用してフィードバック制御を行っているため、計算領域や記憶領域が必要である。すなわち、特許文献3に開示の流量測定装置は、ハードウエア費用が嵩む虞がある。
すなわち、本件発明者は、従来の流量測定装置は、エネルギーコストを節減しているが、ハードウエア費用が嵩み、測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができない利便性の低い装置であることを見出した。
本発明は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、ハードウエア費用が嵩まず、かつ測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することのできる利便性の高い流量測定装置を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち本発明の一側面に係る流量測定装置は、流体の流量に対して間欠的な測定を行
う流量測定装置であって、流体を加熱する加熱部と、前記加熱部を駆動させる駆動電圧、又は前記駆動電圧を印加する間隔を任意の値に制御する制御部と、加熱された流体の温度情報を検出する温度検出部と、前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて、流体の流量を測定する流量測定部と、を備え、前記制御部は、前記流量を間欠的に測定する際に、前記駆動電圧を印加する間隔を変更することで、各々の測定における前記加熱部の加熱量を変更する。
当該構成によれば、流体の流れによって生じた熱の分布を検出し、流体の流量を間欠的に測定することができる。
また、当該構成によれば、駆動電圧を任意の値に制御するため、流体の加熱の度合を細かく調節することができる。すなわち、流量の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、当該構成によれば、駆動電圧を印加する間隔も任意の値に制御することができる。そして、流量を間欠的に測定する際に、駆動電圧を印加する間隔を変更することができる。すなわち、当該構成によれば、流量を間欠的に測定する際に、駆動電圧を印加する間隔を狭め、流体の加熱の度合を高めて流量の測定精度を向上させることができる。また、逆に、駆動電圧を印加する間隔を広げ、流体の加熱の度合を低下させて流量の測定精度を低下させ、エネルギーコストを節減することもできる。すなわち、当該構成は、加熱部を駆動させる駆動電圧の制御だけではなく、駆動電圧を印加する間隔の制御によっても流量の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、当該構成によれば、加熱部の駆動電圧と、駆動電圧を印加する間隔を様々な値に制御し、多様な間欠的な測定を実現することができる。
また、当該構成によれば、流量測定を行う際にフィードバック制御を行っていない。よって、計算領域や記憶領域が増加する虞は無く、ハードウエア費用は嵩まない。
上記一側面に係る流量測定装置において、前記間欠的な測定において、前記駆動電圧を印加する間隔は一定とし、特定の測定においては短くしてもよい。
当該構成によれば、流量を間欠的に測定する際に、特定の測定において流体の加熱の度合を高めることができる。すなわち、当該構成は、流量を間欠的に測定している間に、特定の測定において流量の測定精度を高めることができる。また、駆動電圧を増大させずに測定精度を高めることができる。
上記一側面に係る流量測定装置において、前記間欠的な測定における、各々の測定の前記駆動電圧は、1つの矩形波状の電圧からなり、特定の測定においては、前記駆動電圧は、複数の矩形波状の電圧からなってもよい。
当該構成によれば、駆動電圧を容易に制御することができる。また、流量を間欠的に測定する際に、特定の測定において流体の加熱の度合を高めることができる。すなわち、当該構成は、流量を間欠的に測定している間に、特定の測定において流量の測定精度を高めることができる。また、駆動電圧を増大させずに測定精度を高めることができる。
上記一側面に係る流量測定装置において、前記制御部は、前記流量を間欠的に測定する際に、前記駆動電圧を変更することで、各々の測定における前記加熱部の加熱量を変更してもよい。
当該構成によれば、流量を間欠的に測定する際に、駆動電圧自体を上げ、流体の加熱の度合を高めて流量の測定精度を向上させることができる。また、逆に、駆動電圧を下げ、流体の加熱の度合を低下させてエネルギーコストを節減することもできる。
上記一側面に係る流量測定装置において、第二の加熱部と、流体の流れを遮る方向に前記第二の加熱部を跨いで並んで設けられる第二の温度検出部と、前記第二の温度検出部から出力された検出信号に基づいて、流体の特性を測定する特性測定部をさらに備え、前記制御部は、前記第二の加熱部を駆動させる第二の駆動電圧、又は前記第二の駆動電圧を印加する間隔を任意の値にさらに制御してもよい。
当該構成によれば、流体の特性に起因する熱の拡散を第二の温度検出部によって検出し、流体の特性を間欠的に測定することができる。
また、当該構成によれば、第二の温度検出部から出力された検出信号は、流体の流れによる熱の分布の変化の影響が低減された出力となる。すなわち、第二の温度検出部の出力を使用して測定される流体の特性は、精度の高い値である。
また、当該構成によれば、第二の加熱部を駆動させる第二の駆動電圧を任意の値に制御するため、第二の加熱部の近傍の流体の加熱の度合を細かく調節することができる。すなわち、流体の特性の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、当該構成によれば、第二の駆動電圧を印加する間隔も任意の値に制御する。すなわち、当該構成によれば、第二の駆動電圧を印加する間隔を狭め、第二の加熱部の近傍の流体の加熱の度合を高めて流体の特性の測定精度を向上させることができる。また、逆に、第二の駆動電圧を印加する間隔を広げ、第二の加熱部の近傍の流体の加熱の度合を低下させて流体の特性の測定精度を低下させ、エネルギーコストを節減することもできる。すなわち、当該構成は、第二の駆動電圧の制御だけではなく、第二の駆動電圧を印加する間隔の制御によっても流体の特性の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、当該構成によれば、第二の駆動電圧と、第二の駆動電圧を印加する間隔を様々な値に制御し、多様な間欠的な特性の測定を実現することができる。
また、当該構成によれば、流体の特性の測定を行う際にフィードバック制御を行っていない。よって、計算領域や記憶領域が増加する虞は無く、ハードウエア費用は嵩まない。
本発明によれば、ハードウエア費用が嵩まず、かつ測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することのできる利便性の高い流量測定装置を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る流量測定装置の一例を模式的に例示する。 図2は、流量測定装置による流量の測定精度及び流量測定に要するエネルギーコストの一例を模式的に例示する。(A)は、従来技術の場合、(B)は流量測定装置の場合を例示する。 図3は、本実施形態に係る検出素子の拡大図の一例を模式的に例示する。 図4は、流量測定装置の断面の一例を模式的に例示する。 図5は、流量測定装置が流管部材に固定された際の概要図の一例を模式的に例示する。 図6はマイクロヒータの近傍の温度分布の一例を模式的に例示する。(A)は、流管部材に流体が流れていない状態でマイクロヒータが起動している場合、(B)は、流管部材に流体が流れている状態でマイクロヒータを起動している場合を例示する。 図7は、流量測定装置の機能構成を示すブロック図の一例を模式的に例示する。 図8は、流量測定装置の処理手順を示すフローチャートの一例を模式的に例示する。 図9Aは、従来の流量測定装置の間欠的な測定の一例を模式的に例示する。 図9Bは、駆動電圧の印加間隔を変更する場合の流量測定装置の間欠的な測定の一例を模式的に例示する。 図9Cは、駆動電圧及び駆動電圧の印加間隔を変更する場合の流量測定装置の間欠的な測定の一例を模式的に例示する。 図10は、流量測定装置が実現することができる多様な測定モードの一例を模式的に例示する。(A)は従来技術の場合、(B)は流量測定装置の場合を例示する。 図11は、流量測定装置及び流管部材の斜視図の一例を模式的に例示する。 図12は、検出素子とガスの気流の流れとの関係の一例を模式的に例示する。 図13は、流量測定装置の機能構成を示すブロック図の一例を模式的に例示する。 図14は、流量測定装置の特性を測定する処理手順を示すフローチャートの一例を模式的に例示する。 図15は、主流路部と副流路部の2つの流路部を備える流管部材に流量測定装置を備える一例を模式的に例示する。 図16は、副流路部の部分拡大図の一例を模式的に例示する。 図17は、流管部材に流量測定装置が設けられた際の断面図の一例を模式的に例示する。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
§1 適用例
図1を用いて、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る流量測定装置100の一例を模式的に例示する。流量測定装置100は、検出素子1と、制御部2と、検出素子1及び制御部2が実装される回路基板3と、を備える。流管部材4の中には、所定の流体が流れる。そして、流管部材4の上部には、流路部5が1つ形成される。そして、流量測定装置100は、検出素子1が流路部5内に位置するように、流管部材4に固定される。また、検出素子1には、マイクロヒータ及びマイクロヒータを跨いで並んで設けられるサーモパイルを備える。サーモパイルの形状は、略長方形である。検出素子1は、いわゆる熱式のフローセンサである。
ここで、流体の流量は次のように測定される。流管部材4に流体が流れている際に、マイクロヒータが起動されると、マイクロヒータ近傍が加熱される。そして、サーモパイル
からは、マイクロヒータ近傍における温度に関する信号が出力される。流体が流れている際にマイクロヒータによって加熱を行うと、マイクロヒータからの熱は、流体の流れの影響を受けて偏って拡散される。この偏った熱拡散は、サーモパイルによって検出され、流体の流量は測定される。
また、制御部2は、マイクロヒータの駆動電圧を任意の値に制御する。ここで、駆動電圧が大きく、流体の加熱の度合が大きい場合、マイクロヒータ近傍の熱は良好に拡散され、流体の流量は精度高く検出されるが、エネルギーコストを要する。一方で、駆動電圧が小さく、流体の加熱の度合が小さい場合、マイクロヒータ近傍の熱の拡散は低下し、流体の流量の測定精度は低下するが、エネルギーコストは節減される。すなわち、流量測定装置100は、駆動電圧の制御によって流量の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、制御部2は、駆動電圧を印加する間隔も任意の値に制御する。ここで、駆動電圧を印加する間隔を狭めた場合、流体の加熱の度合は高まり、マイクロヒータ近傍の熱は良好に拡散され、流体の流量は精度高く検出されるが、エネルギーコストを要する。また、逆に、駆動電圧を印加する間隔を広げた場合、マイクロヒータ近傍の熱の拡散は低下し、流体の流量の測定精度は低下するが、エネルギーコストは節減される。すなわち、流量測定装置100は、マイクロヒータを駆動させる駆動電圧の制御だけではなく、駆動電圧を印加する間隔の制御によっても流量の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、流量測定装置100は、マイクロヒータの駆動電圧、又は駆動電圧を印加する間隔を様々な値に制御し、多様な間欠的な測定を実現することができる。すなわち、流量測定装置100は、利便性の高い装置である。
図2は、流量測定装置100による流量の測定精度及び流量測定に要するエネルギーコストについて、特許文献2に開示の技術と比較した一例を模式的に例示する。図2に示すように、特許文献2に開示の技術では、2つの測定モードしか提供されていない。一方で、流量測定装置100は、駆動電圧、又は駆動電圧を印加する間隔を様々な値に制御し、流量の測定精度及びエネルギーコストに関する多様な測定モードを提供することができる。すなわち、流量測定装置100は、利便性の高い装置である。
また、流量測定装置100は、流量測定を行う際にフィードバック制御を行っていない。よって、計算領域や記憶領域が増加する虞は無く、ハードウエア費用は嵩まない。
以上のように、流量測定装置100は、ハードウエア費用が嵩まず、かつ測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することのできる利便性の高い装置である。
§2 構成例
[ハードウエア構成]
次に、本実施形態に係る流量測定装置の一例について説明する。本実施形態に係る流量測定装置100は、例えばガスメータの内部の流管内に設けられ、流管内を流れるガスの流量を測定することができる。流量測定装置100は、図1に示すように、検出素子1と、制御部2と、検出素子1及び制御部2が実装される回路基板3と、を備える。ここで、制御部2は、本発明の「制御部」の一例である。
図3は、本実施形態に係る検出素子1の拡大図の一例を模式的に例示する。検出素子1は、マイクロヒータ6及びサーモパイル7A、7Bを備える。ここで、マイクロヒータ6は、本発明の「加熱部」の一例である。また、サーモパイル7A、7Bは、本発明の「温
度検出部」の一例である。マイクロヒータ6は、例えばポリシリコンで形成された抵抗体であり、検出素子1の中央部分に設けられる。また、サーモパイル7A、7Bは、マイクロヒータ6を跨いで並んで設けられる。
また、図4は、流量測定装置100の断面の一例を模式的に例示する。マイクロヒータ6及びサーモパイル7A、7Bの上下には絶縁薄膜8が形成される。また、サーモパイル7A、7Bの下方の回路基板3には、キャビティ9が設けられる。また、図5は、流量測定装置100が流管部材4に固定された際の概要図の一例を模式的に例示する。検出素子1は、流路部5の中央部分に嵌まるように設置される。また、検出素子1は、サーモパイル7Aがガスの流れる方向の上流側、サーモパイル7Bが下流側となるように設置される。
[流量検出原理]
次に、検出素子1を用いた流量検出の原理を説明する。図6(A)は、流管部材4にガスが流れていない状態でマイクロヒータ6が起動している際の温度分布の一例を模式的に例示する。一方、図6(B)は、流管部材4にガスが流れている状態でマイクロヒータ6を起動している際の温度分布の一例を模式的に例示する。流管部材4にガスが流れていない場合、マイクロヒータ6からの熱は、マイクロヒータ6を中心として対称に拡散する。よって、サーモパイル7Aと7Bの出力には差は生じない。一方、流管部材4にガスが流れている場合、マイクロヒータ6からの熱は、ガスの流れの影響を受け、マイクロヒータ6を中心として対称に広がらず、下流のサーモパイル7B側へ、より拡散していく。よって、サーモパイル7Aと7Bの出力に差は生じる。また、ガスの流量が多いほど、上記の出力の差は大きくなる。上記のガスの流量とサーモパイル7Aと7Bの出力の差との関係は、例えば下記の式(1)のように表される。
・・・(1)
ここで、ΔVはガスの流量、Tはサーモパイル7Aの出力値、Tはサーモパイル7Bの出力値を表す。また、vはガスの流速、A及びbは定数である。本実施形態では上記のような原理に従って流量を算出する。
[機能構成]
図7は、流量測定装置100の機能構成を示すブロック図の一例を模式的に例示する。制御部2は、マイクロヒータ制御部10を備える。マイクロヒータ制御部10は、予め決められた駆動電圧を印加する間隔に基づいて、マイクロヒータ6へ駆動電圧を印加する。ただし、駆動電圧を印加する間隔は、変更可能であり、ユーザが選んだ任意の値とすることができる。また、マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6へ印加する駆動電圧を制御することができる。ただし、駆動電圧は、変更可能であり、ユーザが選んだ任意の値に制御することができる。
また、制御部2は、サーモパイル7A及び7Bから出力される信号を受信し、サーモパイル7Aと7Bの出力の差分からガスの流量を算出する流量測定部11を備える。流量測定部11は、本発明の「流量測定部」の一例である。サーモパイル7Aと7Bの出力の差分からガスの流量を算出する際には、式(1)が用いられる。
§3 動作例
次に、図8を用いて、流量測定装置100の動作例を説明する。図8は、流量測定装置100の処理手順を示すフローチャートの一例を模式的に例示する。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する
処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(ステップS101)
ステップS101では、マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6に駆動電圧を印加する。駆動電圧は、例えば矩形波状である。そして、マイクロヒータ6によるガスの加熱が開始される。そして、マイクロヒータ制御部10は、駆動電圧及びマイクロヒータに駆動電圧が印加される時間を制御する。ここで、駆動電圧及びマイクロヒータ6に駆動電圧が印加される時間は、所定の値であり、予め決定されておくものである。
(ステップS102)
ステップS102では、マイクロヒータ制御部10は、予め定められたマイクロヒータ6に駆動電圧が印加される時間が経過したか判定を行う。
(ステップS103)
駆動電圧が印加される時間が経過した場合、マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6への駆動電圧の印加を停止する。
(ステップS104)
ステップS104では、マイクロヒータ制御部10は、所望の測定回数を実行したか判定を行う。所望の測定回数が実行されている場合、測定を終了する。
(ステップS105)
ステップS105では、マイクロヒータ制御部10は、駆動電圧を印加する間隔時間が経過したか判定を行う。ここで、駆動電圧を印加する間隔は、予め決定されておくものである。駆動電圧を印加する間隔時間が経過した場合、マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6へ駆動電圧の印加を再開する。
流量測定部11によるガスの流量の測定は、ステップS101のマイクロヒータ6へ駆動電圧が印加されてからステップS102の加熱時間が経過するまでの間に行われる。ただし、流量測定装置100は、上記の測定の途中で、駆動電圧及び駆動電圧を印加する間隔を変更することができる。そして、駆動電圧を印加する間隔が狭められている場合、流量測定部11によるガスの流量の測定は、上記のステップS102の加熱時間が経過した後も、引き続き行われる。
図9A、図9B、図9Cは、ステップS101−S105を実行し、測定の途中で駆動電圧及び駆動電圧を印加する間隔を変更した際の、マイクロヒータ6の駆動電圧とマイクロヒータ6の近傍の温度の概要を、特許文献2に開示の技術と比較した一例を模式的に例示する。
図9Aに示すように、特許文献2に開示の技術では、駆動電圧の大きさ及び駆動電圧を印加する間隔は一定である。そして、ヒータに駆動電圧を印加する時間をt1あるいはt2の何れか一方から選択する。ただし、t1あるいはt2は、任意に変更することができない。すなわち、特許文献2に開示の技術は、高精度測定モードと低精度測定モードの2つのモードを実行することができるが、2つのモード以外の測定は行うことができない。
一方、本実施形態の流量測定装置100は、例えば図9Bに示すように、駆動電圧を印加する間隔がT1である低精度測定モードによる通常の測定を行っている途中で駆動電圧を印加する間隔が短くなるようにT1からT2へ変更することができる。駆動電圧を印加する間隔がT1よりも短いT2へ変更された場合、マイクロヒータ6は断続的に駆動され
、マイクロヒータ6の近傍のガスは、駆動電圧を印加する間隔がT1の場合よりも加熱される。すなわち、駆動電圧を印加する間隔がT2である場合、T1である場合と比較して、マイクロヒータ6の近傍の熱は良好に拡散される。そして、マイクロヒータ6を断続的に駆動している間、流体の流量を測定すれば、流量の測定精度が高い高精度測定モードでの測定となる。そして、高精度測定モードでの測定終了後、駆動電圧を印加する間隔を再度T1へ戻し、低精度測定モードでの測定を行うこともできる。
また、本実施形態の流量測定装置100は、例えば図9Cに示すように、駆動電圧を印加する間隔がT1である低精度測定モードによる測定を行っている途中で駆動電圧を印加する間隔をT1からT2へ変更することに加えて、マイクロヒータ6の駆動電圧を低下させることもできる。マイクロヒータ6の駆動電圧が低下された場合、マイクロヒータ6の近傍のガスの加熱の度合は低下するため、マイクロヒータ6の近傍の熱の拡散は低下し、低精度測定モードと比較してさらに測定精度が低下した超低精度測定モードとなる。その後、駆動電圧が元に戻され、駆動電圧を印加する間隔がT1よりも短いT2へ変更された場合、図9Bと同様に流量の測定精度が高い高精度測定モードでの測定となる。そして、高精度測定モードでの測定終了後、駆動電圧を印加する間隔を再度T1へ戻し、低精度測定モードでの測定を行うこともできる。
[作用・効果]
以上のように、本実施形態では、流量測定装置100は、ガスの流れによって生じた熱の分布を、熱式のフローセンサである検出素子1によって検出し、ガスの流量を間欠的に測定することができる。
また、流量測定装置100は、マイクロヒータ6を駆動させる駆動電圧を任意の値に制御するため、マイクロヒータ6の近傍のガスの加熱の度合を細かく調節することができる。よって例えば、図9Cに示すように、間欠的な流量測定をする際に、駆動電圧自体を下げ、流体の加熱の度合を低下させ、エネルギーコストが節減された超低精度モードでの測定を行うことができる。また、逆に、駆動電圧を上げ、流体の加熱の度合を増大させて流量の測定精度を高めることもできる。すなわち、流量測定装置100は、流量の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、流量測定装置100は、駆動電圧を印加する間隔も任意の値に制御する。すなわち、流量測定装置100は、例えば図9B、図9Cに示すように、間欠的な流量測定をする際に、特定の測定において駆動電圧を印加する間隔を狭め、マイクロヒータ6を断続的に駆動させることができる。すなわち、流量測定装置100は、駆動電圧を増大させずに、ガスの加熱の度合を高め、流量の測定精度を向上させることができる。また、逆に、間欠的な流量測定をする際に、特定の測定において、駆動電圧を減少させずに、駆動電圧を印加する間隔を広げ、ガスの加熱の度合を低下させ、エネルギーコストを節減することもできる。すなわち、当該構成は、マイクロヒータ6を駆動させる駆動電圧の制御だけではく、駆動電圧を印加する間隔の制御によっても流量の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、流量測定装置100は、間欠的な駆動を行う際に、図9B、図9Cの例に限らず、駆動電圧の増減、及び駆動電圧を印加する間隔を様々な値に制御し、多様な測定モードを実現することができる。
図10は、流量測定装置100が実現することができる多様な測定モードの一例を模式的に例示する。図10(A)に示すように、特許文献2に開示の技術では、ヒータに駆動電圧が印加される時間を任意に変更することができないため、2つの測定モードを有するのみである。一方、流量測定装置100は、図10(B)に示すように駆動電圧の増減、
及び駆動電圧を印加する間隔を様々な値に制御し、多様な測定モードを実現することができる。
また、流量測定装置100は、流量測定を行う際にフィードバック制御を行っていない。よって、計算領域や記憶領域が増加する虞は無い。
また、駆動電圧は、矩形波状の電圧であるため、制御が容易である。
すなわち、流量測定装置100は、ハードウエア費用が嵩まず、かつ測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することのできる利便性の高い装置である。
§4 変形例
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、以下のような変更が可能である。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
<4.1>
図11は、流量測定装置100A及び流管部材4Aの斜視図の一例を模式的に例示する。図11に示されるように、流量測定装置100Aは、検出素子1と制御部2に加え、検出素子12を備える。また、流管部材4Aは、図示しないが流管部材4の流路部5のようにガスの流れに沿って1つの流路を備えており、検出素子1と検出素子12は、この1つの流路にガスの流れを遮る方向に並んで設けられる。検出素子12は、検出素子1と同じタイプの熱式のフローセンサであり、検出素子1と同様にマイクロヒータ6Aとサーモパイル7C、7Dを備える。ここで、マイクロヒータ6Aは、本発明の「第二の加熱部」の一例である。また、サーモパイル7C、7Dは、本発明の「第二の温度検出部」の一例である。
図12は、検出素子12とガスの気流の流れとの関係の一例を模式的に例示する。検出素子12は、マイクロヒータ6Aとサーモパイル7C、7Dがガスの流れを遮る方向に並び、流管部材4Aに備わる1つの流路に設けられる。
ここで、マイクロヒータ6Aの近傍の熱の拡散は、流管部材4A内を流れるガスの種類、温度といった特性に依存する。換言すれば、サーモパイル7C又は7Dによって検出される温度情報からガスの種類、温度といった特性を測定することが可能である。
また、検出素子12の場合、ガスの流れによって温度分布は下流側に偏るため、流れを遮る方向の温度分布の変化は、ガスの流れ方向の温度分布の変化に比べて小さい。このため、温度分布の変化によるサーモパイル7C及び7Dの出力特性の変化を低減することができる。したがって、ガスの流れによる温度分布の変化の影響を低減して、検出素子12による特性の測定が可能である。
また、マイクロヒータ6Aの長手方向がガスの流れ方向に沿って配置されているため、マイクロヒータ6Aはガスの流れ方向に亘って広範囲にガスを加熱することが可能となる。このため、ガスの流れによって温度分布が下流側に偏った場合であっても、サーモパイル7C及び7Dの出力特性の変化を低減することができる。したがって、ガスの流れによる温度分布の変化の影響を低減して、検出素子12による特性の測定が可能である。
さらに、サーモパイル7C及び7Dの長手方向がガスの流れ方向に沿って配置されてい
るため、サーモパイル7C及び7Dはガスの流れ方向に亘って広範囲に温度を検出することが可能となる。このため、ガスの流れによって温度分布が下流側に偏った場合であっても、サーモパイル7C及び7Dの出力特性の変化を低減することができる。したがって、ガスの流れによる温度分布の変化の影響を低減して、特性の測定ができる。
図13は、流量測定装置100Aの機能構成を示すブロック図の一例を模式的に例示する。制御部2は、流量測定部11及びマイクロヒータ制御部10に加えて、特性測定部13を備える。ここで、特性測定部13は、本発明の「特性測定部」の一例である。特性測定部13は、サーモパイル7C及び7Dから出力される信号を受信し、ガスの特性を算出する。
また、マイクロヒータ制御部10は、予め決められた駆動電圧を印加する間隔に基づいて、マイクロヒータ6及び6Aへ駆動電圧を印加する。ここで、マイクロヒータ6Aへ印加される駆動電圧は、本発明の「第二の駆動電圧」の一例である。マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6を駆動させる駆動電圧を印加する間隔とマイクロヒータ6Aを駆動させる駆動電圧を印加する間隔を任意の値に制御することができる。また、マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6及び6Aへ印加する駆動電圧を任意の値に制御することができる。
図14は、流量測定装置100Aの特性を測定する処理手順を示すフローチャートの一例を模式的に例示する。流量測定装置100Aは、図8に示すような流量測定に加えて、図14のような特性測定手順に従って、ガスの特性を測定する。なお、処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(ステップS201)
ステップS201では、マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6Aに駆動電圧を印加する。駆動電圧は、例えば矩形波状である。そして、マイクロヒータ6Aによるガスの加熱が開始される。そして、マイクロヒータ制御部10は、駆動電圧及びマイクロヒータ6Aに駆動電圧が印加される時間を制御する。ここで、駆動電圧及びマイクロヒータ6Aに駆動電圧が印加される時間は、所定の値であり、予め決定されておくものである。
(ステップS202)
ステップS202では、マイクロヒータ制御部10は、予め定められたマイクロヒータ6Aに駆動電圧が印加される時間が経過したか判定を行う。
(ステップS203)
ステップS203では、マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6Aへの駆動電圧の印加を停止する。
(ステップS204)
ステップS204では、マイクロヒータ制御部10は、所望の特性測定回数を実行したか判定を行う。所望の特性測定回数が実行されている場合、測定を終了する。
(ステップS205)
ステップS205では、マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6Aへの駆動電圧を印加する間隔時間が経過したか判定を行う。ここで、マイクロヒータ6Aへの駆動電圧を印加する間隔は、予め決定されておくものである。マイクロヒータ6Aへの駆動電圧を印加する間隔時間が経過した場合、マイクロヒータ制御部10は、マイクロヒータ6Aへ駆動電圧の印加を再開する。
特性測定部13によるガスの特性の測定は、ステップS201のマイクロヒータ6Aへ駆動電圧が印加されてからステップS202の加熱時間が経過するまでの間に行われる。ただし、流量測定装置100Aは、上記の測定の途中で、マイクロヒータ6Aへ印加する駆動電圧及びマイクロヒータ6Aへの駆動電圧を印加する間隔を変更することができる。そして、マイクロヒータ6Aへ駆動電圧を印加する間隔が狭められている場合、特性測定部13によるガスの特性の測定は、上記のS202の加熱時間が経過した後も、引き続き行われる。
[作用・効果]
流量測定装置100Aは、流量測定装置100の作用・効果に加えて、下記の作用・効果を奏する。
流量測定装置100Aは、ガスの特性に起因する熱の拡散を、熱式のフローセンサである検出素子12によって検出し、ガスの特性を間欠的に測定することもできる。
また、サーモパイル7C及び7Dから出力された検出信号は、ガスの流れによる熱の分布の変化の影響が低減された出力である。すなわち、流量測定装置100Aは、ガスの特性を精度高く測定することができる。
また、流量測定装置100Aは、マイクロヒータ6Aを駆動させる駆動電圧を任意の値に制御するため、マイクロヒータ6Aの近傍のガスの加熱の度合を細かく調節することができる。すなわち、流量測定装置100Aは、ガスの特性の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、流量測定装置100Aは、マイクロヒータ6Aへの駆動電圧を印加する間隔も任意の値に制御する。すなわち、流量測定装置100Aは、マイクロヒータ6Aへの駆動電圧を印加する間隔を狭め、マイクロヒータ6Aを断続的に駆動させることができる。すなわち、流量測定装置100Aは、マイクロヒータ6Aの駆動電圧を増大させずに、ガスの加熱の度合を高め、ガスの特性の測定精度を向上させることができる。また、逆に、マイクロヒータ6Aの駆動電圧を減少させずに、マイクロヒータ6Aへの駆動電圧を印加する間隔を広げ、ガスの加熱の度合を低下させ、エネルギーコストを節減することもできる。すなわち、当該構成は、マイクロヒータ6Aを駆動させる駆動電圧の制御だけではなく、マイクロヒータ6Aへの駆動電圧を印加する間隔の制御によってもガスの特性の測定精度及びエネルギーコストの節減度合を細かく調節することができる。
また、流量測定装置100Aは、間欠的な駆動を行う際に、マイクロヒータ6Aの駆動電圧の増減、及びマイクロヒータ6Aへの駆動電圧を印加する間隔を様々な値に制御し、多様なガスの特性の測定モードを実現することができる。
また、流量測定装置100Aは、ガスの特性の測定を行う際にフィードバック制御を行っていない。よって、計算領域や記憶領域が増加する虞は無い。
<4.2>
<4.1>の変形例では、検出素子1と検出素子12は、流管部材4Aの1つの流路に設けられたが、検出素子1と検出素子12は、別々の流路に設けられてもよい。図15は、主流路部14と副流路部15の2つの流路部を備える流管部材4Bに流量測定装置100Bを備える一例を模式的に例示する。
ここで、流量測定装置100Bは、円盤状の回路基板16と、回路基板16の外表面を
覆うカバー17と、回路基板16と流管部材4Bとを粘着させるシール18を備える。また、流管部材4Bには、主流路部14と副流路部15の2つの流路部が備わる。主流路部14は、管状部材である。副流路部15は、主流路部14の側方向に位置しており、その内部には、副流路が形成されている。図16は、副流路部15の部分拡大図の一例を模式的に例示する。主流路部14と副流路部15は、流入用流路19及び流出用流路20を介して通ずる。副流路部15は、流入用流路19から分岐し、検出素子1が設けられる第一流路21と、同じく流入用流路19から分岐し、検出素子12が設けられる第二流路22を備える。また、流入用流路19から分岐した第一流路21と第二流路22は、合流して流出用流路20となる。
第一流路21は、略コの字型の流路である。第一流路21は、長手方向(主流路部14と平行な方向)の途中に、ガスの流量検出に用いられる検出素子1が設けられる検出素子配置部分23Aを有している。
第二流路22も、第一流路21と同様に、略コの字型の流路である。第二流路22は、長手方向(主流路部14と平行な方向)の途中に、ガスの特性を測定する検出素子12が設けられる検出素子配置部分23Bを有している。ここで、検出素子12のマイクロヒータ6A及びサーモパイル7C,7Dは、図示しないが、ガスの流れを遮る方向に並んで設けられる。
流量測定装置100Bの流管部材4Bへの固定方法は以下の通りである。まず、副流路部15と回路基板16とをシール18によって粘着させる。その後、回路基板16の表面をカバー17によって覆う。このような固定方法によって、副流路部15の内部の気密性は確保される。よって、流管部材4Bの外部の空気が、副流路部15に侵入し、流量や特性の検出に影響を及ぼすことはない。
図17は、流管部材4Bに流量測定装置100Bが設けられた際の断面図の一例を模式的に例示する。流管部材4Bは、副流路部15の近傍に抵抗体24を備える。主流路部14にガスが流れると、ガスの一部は、抵抗体24によって流れを妨げられ、流入用流路19を通って、副流路部15へ流れ込む。そして、副流路部15から分岐する第一流路21と第二流路22には、温度、圧力などの特性が等しいガスが流れ込む。
[作用・効果]
流量測定装置100Bは、流量測定装置100Aの作用・効果に加えて、下記の作用・効果を奏する。
流量測定装置100Bでは、第一流路21及び第二流路22に分流するガスの流量を、それぞれの流路の幅を調整することで個別に制御することが可能である。このため、検出素子1の検出レンジに応じて第一流路21を流れるガスの流量を制御し、検出素子12の検出レンジに応じて第二流路22を流れるガスの流量を制御することができる。
したがって、流量測定装置100Bは、それぞれの検出素子の固有の検出レンジに応じた最適な流量で、流量及びガスの特性を検出することができる。よって、検出素子1、12は、ガスの流量及び特性を精度高く測定することができる。
また、流量測定装置100A及び100Bでは、マイクロヒータ6Aとサーモパイル7C、7Dがガスの流れを遮る方向に並んでいるが、マイクロヒータ6Aとサーモパイル7C、7Dがガスの流れに沿って並んでいてもよい。そして、サーモパイル7C又は7Dの出力に基づいて、ガスの特性が測定されてもよい。
また、流量測定装置100A及び100Bは、測定したガスの特性に基づいて、測定した流量の補正を行ってもよい。
また、上記の流量測定装置100、100A、100Bでは、サーモパイル7A又は7Bの出力に基づいて、ガスの特性が測定されてもよい。
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
なお、以下には本発明の構成要件と実施例の構成とを対比可能とするために、本発明の構成要件を図面の符号付きで記載しておく。
<発明1>
流体の流量に対して間欠的な測定を行う流量測定装置(100)であって、
流体を加熱する加熱部(6)と、
前記加熱部(6)を駆動させる駆動電圧、又は前記駆動電圧を印加する間隔を任意の値に制御する制御部(2)と、
加熱された流体の温度情報を検出する温度検出部(7A、7B)と、
前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて、流体の流量を測定する流量測定部(11)と、を備え、
前記制御部(2)は、前記流量を間欠的に測定する際に、前記駆動電圧を印加する間隔を変更することで、各々の測定における前記加熱部(6)の加熱量を変更する、
流量測定装置(100)。
<発明2>
前記間欠的な測定において、前記駆動電圧を印加する間隔は一定とし、特定の測定においては短くする、
発明1に記載の流量測定装置(100)。
<発明3>
前記間欠的な測定における、各々の測定の前記駆動電圧は、1つの矩形波状の電圧からなり、特定の測定においては、前記駆動電圧は、複数の矩形波状の電圧からなる、
発明1又は2に記載の流量測定装置(100)。
<発明4>
前記制御部(2)は、前記流量を間欠的に測定する際に、前記駆動電圧を変更することで、各々の測定における前記加熱部(6)の加熱量を変更する、
発明1から3のうち何れか1項に記載の流量測定装置(100)。
<発明5>
第二の加熱部(6A)と、
流体の流れを遮る方向に前記第二の加熱部(6A)を跨いで並んで設けられる第二の温度検出部(7C、7D)と、
前記第二の温度検出部(7C、7D)から出力された検出信号に基づいて、流体の特性を測定する特性測定部(13)をさらに備え、
前記制御部(2)は、前記第二の加熱部(7C、7D)を駆動させる第二の駆動電圧、又は前記第二の駆動電圧を印加する間隔を任意の値にさらに制御する、
発明1から4のうち何れか1項に記載の流量測定装置(100A、100B)。
1、12・・・検出素子
2・・・制御部
3、16・・・回路基板
4、4A、4B・・・流管部材
5・・・流路部
6、6A・・・マイクロヒータ
7、7A、7B、7C、7D・・・サーモパイル
8・・・絶縁薄膜
9・・・キャビティ
10・・・マイクロヒータ制御部
11・・・流量測定部
13・・・特性測定部
14・・・主流路部
15・・・副流路部
17・・・カバー
18・・・シール
19・・・流入用流路
20・・・流出用流路
21・・・第一流路
22・・・第二流路
23A・・・検出素子配置部分
23B・・・検出素子配置部分
24・・・抵抗体
100、100A、100B・・・流量測定装置

Claims (5)

  1. 流体の流量に対して間欠的な測定を行う流量測定装置であって、
    流体を加熱する加熱部と、
    前記加熱部を駆動させる駆動電圧、又は前記駆動電圧を印加する間隔を任意の値に制御する制御部と、
    加熱された流体の温度情報を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて、流体の流量を測定する流量測定部と、を備え、
    前記制御部は、前記流量を間欠的に測定する際に、前記駆動電圧を印加する間隔を変更することで、各々の測定における前記加熱部の加熱量を変更する、
    流量測定装置。
  2. 前記間欠的な測定において、前記駆動電圧を印加する間隔は一定とし、特定の測定においては短くする、
    請求項1に記載の流量測定装置。
  3. 前記間欠的な測定における、各々の測定の前記駆動電圧は、1つの矩形波状の電圧からなり、特定の測定においては、前記駆動電圧は、複数の矩形波状の電圧からなる、
    請求項1又は2に記載の流量測定装置。
  4. 前記制御部は、前記流量を間欠的に測定する際に、前記駆動電圧を変更することで、各々の測定における前記加熱部の加熱量を変更する、
    請求項1から3のうち何れか1項に記載の流量測定装置。
  5. 第二の加熱部と、
    流体の流れを遮る方向に前記第二の加熱部を跨いで並んで設けられる第二の温度検出部と、
    前記第二の温度検出部から出力された検出信号に基づいて、流体の特性を測定する特性測定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第二の加熱部を駆動させる第二の駆動電圧、又は前記第二の駆動電圧を印加する間隔を任意の値にさらに制御する、
    請求項1から4のうち何れか1項に記載の流量測定装置。
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