JP2000180231A - 流量測定方法、フローセンサ、複合型流量計 - Google Patents
流量測定方法、フローセンサ、複合型流量計Info
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Abstract
確に測定し得るようにする。 【解決手段】 所定の時間をおいて間欠的に薄膜ヒータ
3,4を駆動して流体の流量を測定し、薄膜ヒータ3,
4の非駆動時における流体温度検知素子5の出力に基づ
いて薄膜ヒータ3,4の出力を補正するようにした。こ
れにより、薄膜ヒータ3,4の温度に影響されることな
く流体温度検知素子5の信号を取り出すことができる。
Description
する流量測定方法、フローセンサ、複合型流量計に関す
る。
平5−7659号公報等に記載されているように、流体
の流量変化に対応する信号を出力する薄膜ヒータ、及び
温度補償を行うために流体の温度変化に対応する信号を
出力する流体温度検知素子を基板に配置したフローセン
サがある。
開平5−340953号公報、特公平6−105178
号公報等に記載されているように、流体の流量又は流速
を、流体の温度変化に基づいて温度補償することが提案
されている。
記載されているように、大流量計としてのフルイディッ
ク流量計に、小流量域の測定を行うフローセンサを組み
込んだ複合型流量計がある。
薄膜ヒータは基板に形成された橋絡部又はダイアフラム
上に形成されて基板から熱的に絶縁されて配列されてい
る。また、流体温度検知素子については、薄膜ヒータと
同様に橋絡部又はダイアフラムの上に配列する構成や、
橋絡部又はダイアフラムから外れた基板上に配列する構
成があるが、何れにしても薄膜ヒータと流体温度検知素
子との距離は非常に短い。その距離は、例えば一辺が3
mmの基板を用いた場合には、1.5mm程度である。
これにより、薄膜ヒータの駆動時に流体温度検知素子の
出力に基づいて流体の温度を測定すると、薄膜ヒータの
熱が流体温度検知素子に伝わり実際の流体の温度より高
い温度として認識されてしまい、流体の温度を正確に測
定することができない問題がある。
流体の流量測定結果を補正するための流体温度を正確に
測定し得る流体測定方法、フローセンサ、複合型流量計
を提供することを目的とする。
方法は、基板から熱的に絶縁されて流体の流量変化に対
応する信号を出力する薄膜ヒータ、及び温度補償を行う
ために流体の温度変化に対応する信号を出力する流体温
度検知素子とを前記基板に形成したフローセンサを用
い、前記流体温度検知素子の出力に応じて前記薄膜ヒー
タの出力を補正することにより流体の流量を測定する流
量測定方法において、所定の時間をおいて間欠的に前記
薄膜ヒータを駆動し、前記薄膜ヒータの非駆動時におけ
る前記流体温度検知素子の出力に基づいて前記薄膜ヒー
タの出力を補正する。したがって、薄膜ヒータの温度に
影響されることなく流体温度検知素子の信号を取り出す
ことが可能となる。
記載の発明において、前記薄膜ヒータを駆動する直前に
前記流体温度検知素子の出力に基づいて前記薄膜ヒータ
の出力を補正する。したがって、流体の温度を測定した
直後に薄膜ヒータを駆動するため、流体の温度を正確に
測定する条件を満足し、且つ、直ちに流量測定に移行す
ることが可能となる。
熱的に絶縁されて流体の流量変化に対応する信号を出力
する薄膜ヒータ、及び温度補償を行うために流体の温度
変化に対応する信号を出力する流体温度検知素子とを前
記基板に備え、前記流体温度検知素子の出力に応じて前
記薄膜ヒータの出力を補正することにより流体の流量を
測定するフローセンサにおいて、所定の時間をおいて間
欠的に前記薄膜ヒータを駆動する駆動回路と、前記薄膜
ヒータの非駆動時に前記流体温度検知素子の出力に基づ
いて流体の温度を測定する温度測定回路とを備える。し
たがって、薄膜ヒータの温度に影響されることなく流体
温度検知素子の信号を取り出すことが可能となる。
記載の発明において、前記温度測定回路は前記薄膜ヒー
タが駆動される直前に駆動される。したがって、流体の
温度を測定した直後に流体の流量測定に移行することが
可能となる。
又は4記載の発明において、前記駆動回路と前記温度測
定回路とは独立的に設けられている。したがって、駆動
回路と温度測定回路とを駆動するタイミングがとり易く
なる。
ないし5の何れか一記載のフローセンサと、前記フロー
センサによる測定流量領域より大流量領域の流体の流量
を測定する大流量計とを備える。したがって、フローセ
ンサにより流量測定をするときに、流体の温度を正確に
測定することが可能となる。
測定回路の出力により前記大流量計の出力を補正するよ
うにした。したがって、大流量計の温度補償をするため
に、専用の流体温度検知手段を別個に設ける必要がな
い。
づいて説明する。図1はフローセンサ1の構成を示す平
面図である。このフローセンサ1は、シリコンウエハ等
の基板2の表面に絶縁膜(図示せず)を形成し、その表
面に、薄膜ヒータ3,4、流体温度検知素子5、薄膜ヒ
ータ3,4に接続された導電パターン6,7、温度検知
素子5に接続された導電パターン8等をエッチングによ
り製膜し、さらに、導電パターン6,7,8の一部(ワ
イヤにより後述する回路に接続する一部)を除いて表面
を保護膜(図示せず)で覆うことにより形成されてい
る。薄膜ヒータ3,4、流体温度検知素子5の材料とし
ては、この例では白金が用いられている。
り橋絡部9が形成されるように堀部10が異方性エッチ
ングをすることにより形成されている。これにより、薄
膜ヒータ3,4は基板2に対して熱的に絶縁されてい
る。
流体の大流量領域の流量を測定する大流量計としてのフ
ルイディック流量計のノズル内を通過する流体の流量又
は流速を検知するようにフルイディック流量計の本体に
組み込まれている。もちろん、フローセンサ1を単体で
使用してもよい。このフルイディック流量計は流れる流
体の流量に応じて出力が変化するセンサ部を備えている
もので、メカニカル構成については公知であるので説明
を省略する。
電気的構成について説明する。図中、12は大流量計と
してのフルイディック流量計である。フローセンサ1の
薄膜ヒータ3,4には導電パターン6,7(図1参照)
を介して駆動回路13が接続されている。フローセンサ
1の流体温度測定素子5には導電パターン8(図1参
照)を介して温度測定回路14が接続されている。フル
イディック流量計12のセンサ部には駆動回路15が接
続されている。16はCPUやメモリを備えたマイクロ
コンピュータ構成の制御部で、駆動回路13,15は信
号変換器17,18を介して制御部16に接続されてい
る。19は制御部16に接続された表示器である。
を出力する。フルイディック流量計12のセンサ部から
の信号は信号変換器18によりデジタル信号に変換され
て制御部16に入力される。制御部16は入力された信
号によりガスの流量を演算し、その流量が一定値以下の
場合には、フルイデイック流量計12による測定結果が
不正確であるものと判断し、フローセンサ1を駆動す
る。
いて説明する。本実施の形態では、制御部16は、定め
られた所定の時間をおいて駆動回路13を間欠的に駆動
するための信号を駆動回路13に出力し、駆動回路13
の非駆動時に温度測定回路14を駆動するための信号を
出力する。
タ3,4に同一の一定電流が流れ、ジュール熱により薄
膜ヒータ3,4の温度が上昇する。この温度は薄膜ヒー
タ3,4にかかる電圧に応じて変化する。流体の流れが
ゼロの場合には薄膜ヒータ3,4にかかる電圧は等し
い。ここで、ガス等の流体が流体温度検知素子5の方向
から流れた場合には、上流側の薄膜ヒータ3はガスによ
り熱が奪われるため、温度及び電圧が下がる。下流側の
薄膜ヒータ4は上流側の薄膜ヒータ3の熱がガスを介し
て伝達されるため温度及び電圧が上昇する。薄膜ヒータ
3,4の電圧値は信号変換器17によりデジタル信号に
変換されて制御部16に入力される。
温度検知素子5に一定電流が流れる。流体温度検知素子
5に発生する電圧はガスの温度により変化する。温度測
定回路14では流体温度検知素子5の電圧に対応する温
度を測定する。その結果は制御部16に入力される。
入力された薄膜ヒータ3,4の電圧の差を演算し、その
値を温度測定回路14により測定されたガスの温度に応
じて補正する。
1のセンサ出力(薄膜ヒータ3,4の電圧差)とガスの
流量との関係を図3に示す。図3において、一点鎖線は
60℃における測定結果、点線は25℃における測定結
果、実線は−10℃における測定結果である。この図か
ら分かるように、センサ出力が同じでも流量はガスの温
度により異なるので、細かく分けた温度毎の補正係数を
制御部16のメモリに記憶しておき、センサ出力から得
られた流量をそのときのガス温度に応じて補正する。
品として実験した結果について述べる。このフローセン
サ1は一辺が3mmの基板2を用いており、薄膜ヒータ
3と流体温度検知素子5との距離は約1.5mmであ
る。この場合、上流側及び下流側の薄膜ヒータ3,4の
温度が流量ゼロに対応する170℃としたとき、薄膜ヒ
ータ3,4の駆動時と非駆動時とでは、流体温度検知素
子5の抵抗変化は1%になった。これは流体温度検知素
子5の出力に基づいて温度に変換した場合に3℃の温度
変化に相当する。このように薄膜ヒータ3,4の熱によ
る影響は基板2を小さくするほど大きくなる。
いて間欠的に薄膜ヒータ3,4を駆動し、薄膜ヒータ
3,4の非駆動時における流体温度検知素子5の出力に
基づいて薄膜ヒータ3,4の出力を補正するようにした
ので、薄膜ヒータ3,4の熱が流体温度検知素子5に伝
わらない状態における流体温度検知素子5の出力に基づ
いて正確に補正することができる。
を測定をする場合、薄膜ヒータ3,4をONからOFF
にしたときから、流体温度測定素子5が薄膜ヒータ3,
4の熱の影響を受けなくなるまでの数100msの時間
を経た後の時点で流体温度検知素子5の出力により温度
を測定することが適切である。
に流体温度検知素子5の出力に基づいて薄膜ヒータ3,
4の出力を補正するようにしてもよい。このようにする
ことにより、薄膜ヒータ3,4の熱の影響を受けないと
きにガスの温度を正確に測定することができ、その直後
に時間をおくことなく直ちに薄膜ヒータ3,4を駆動し
て流量測定に移行することができる。
膜ヒータ3,4を駆動して流量測定を行うが、この流量
測定をガスの温度測定に連続して短時間で行うことがで
きるため、消費電力を低減することができる。
は独立的に設けられているので、両者を駆動するタイミ
ングがとり易くなる。
14の出力によりフルイディック流量計12の出力を補
正するようにしてもよい。このようにすることにより、
フルイディック流量計の温度補償をするために、専用の
流体温度検知手段を別個に設ける必要がない。
る所定時間内にのみ流体温度検知素子5を駆動して流体
の温度を測定することが省電力の上で最も望ましいが、
薄膜ヒータ3,4の熱の影響を受けずに流体の温度を測
定することのみを目的とするならば、流体温度検知素子
5を常時駆動し、薄膜ヒータ3,4の非駆動時における
所定時間内にのみ流体温度検知素子5の出力を読み取る
ようにしてもよい。
ば、所定の時間をおいて間欠的に薄膜ヒータを駆動して
流体の流量を測定し、薄膜ヒータの非駆動時における流
体温度検知素子の出力に基づいて薄膜ヒータの出力を補
正するようにしたので、薄膜ヒータの温度に影響される
ことなく流体温度検知素子の信号を取り出すことができ
る。
ば、薄膜ヒータを駆動する直前に流体温度検知素子の出
力に基づいて薄膜ヒータの出力を補正するようにしたの
で、流体の温度を正確に測定する条件を満足し、且つ、
時間計測等の制御を伴うことなく直ちに流量測定に移行
することができる。
を駆動する駆動回路と、流体温度測定素子の出力により
温度を測定する温度測定回路とは独立的に設けられてい
るので、駆動回路と温度測定回路とを駆動するタイミン
グをとり易くすることができる。
いし5の何れか一記載のフローセンサと、このフローセ
ンサによる測定流量領域より大流量領域の流体の流量を
測定する大流量計とを備えるので、フローセンサにより
流量測定をするときに、流体の温度を正確に測定するこ
とができる。
サ用の温度測定回路の出力により前記大流量計の出力を
補正するようにしたので、大流量計の温度補償をするた
めに、専用の流体温度検知手段を別個に設ける必要がな
い。
る。
ある。
図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 基板から熱的に絶縁されて流体の流量変
化に対応する信号を出力する薄膜ヒータ、及び温度補償
を行うために流体の温度変化に対応する信号を出力する
流体温度検知素子を前記基板に形成したフローセンサを
用い、前記流体温度検知素子の出力に応じて前記薄膜ヒ
ータの出力を補正することにより流体の流量を測定する
流量測定方法において、 所定の時間をおいて間欠的に前記薄膜ヒータを駆動し、
前記薄膜ヒータの非駆動時における前記流体温度検知素
子の出力に基づいて前記薄膜ヒータの出力を補正するこ
とを特徴とする流量測定方法。 - 【請求項2】 前記薄膜ヒータを駆動する直前に前記流
体温度検知素子の出力に基づいて前記薄膜ヒータの出力
を補正する請求項1記載の流量測定方法。 - 【請求項3】 基板から熱的に絶縁されて流体の流量変
化に対応する信号を出力する薄膜ヒータ、及び温度補償
を行うために流体の温度変化に対応する信号を出力する
流体温度検知素子とを前記基板に備え、前記流体温度検
知素子の出力に応じて前記薄膜ヒータの出力を補正する
ことにより流体の流量を測定するフローセンサにおい
て、 所定の時間をおいて間欠的に前記薄膜ヒータを駆動する
駆動回路と、 前記薄膜ヒータの非駆動時に前記流体温度検知素子の出
力に基づいて流体の温度を測定する温度測定回路と、を
備えるフローセンサ。 - 【請求項4】 前記温度測定回路は前記薄膜ヒータが駆
動される直前に駆動される請求項3記載のフローセン
サ。 - 【請求項5】 前記駆動回路と前記温度測定回路とは独
立的に設けられている請求項3又は4記載のフローセン
サ。 - 【請求項6】 請求項3ないし5の何れか一記載のフロ
ーセンサと、前記フローセンサによる測定流量領域より
大流量領域の流体の流量を測定する大流量計とを備える
複合型流量計。 - 【請求項7】 前記温度測定回路の出力により前記大流
量計の出力を補正するようにした請求項6記載の複合型
流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10355718A JP2000180231A (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 流量測定方法、フローセンサ、複合型流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10355718A JP2000180231A (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 流量測定方法、フローセンサ、複合型流量計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000180231A true JP2000180231A (ja) | 2000-06-30 |
Family
ID=18445415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10355718A Pending JP2000180231A (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 流量測定方法、フローセンサ、複合型流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000180231A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002139363A (ja) * | 2000-10-30 | 2002-05-17 | Yazaki Corp | 流量計測装置 |
-
1998
- 1998-12-15 JP JP10355718A patent/JP2000180231A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002139363A (ja) * | 2000-10-30 | 2002-05-17 | Yazaki Corp | 流量計測装置 |
JP4698014B2 (ja) * | 2000-10-30 | 2011-06-08 | 矢崎総業株式会社 | 流量計測装置 |
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