JP2003065820A - 流量測定装置 - Google Patents

流量測定装置

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JP2003065820A JP2001251434A JP2001251434A JP2003065820A JP 2003065820 A JP2003065820 A JP 2003065820A JP 2001251434 A JP2001251434 A JP 2001251434A JP 2001251434 A JP2001251434 A JP 2001251434A JP 2003065820 A JP2003065820 A JP 2003065820A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度および応答性が高く、かつ、ダイナミッ
クレンジが広い流体流量測定方式を提供する。 【解決手段】 流体中に配置され、熱を発する発熱体の
上流側の放熱量と、下流側の放熱量との差から、流体の
流量を測定する流量測定装置において、発熱体の上流側
に設けられて温度を検出する上流温度検出体と、発熱体
の下流側に設けられて温度を検出する下流温度検出体
と、上流温度検出体が検出した温度、および、下流温度
検出体が検出した温度の平均温度が、予め設定された温
度になるように、発熱体に供給する電力を制御する回路
とを備えた、流量測定装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流量の測定
に関する。
【0002】
【従来の技術】流体の流量を測定する方式は、大きく2
種類に分けることができる。すなわち、加熱電流検出方
式と、温度差検出方式である。
【0003】加熱電流検出方式は、流体中に設けられた
ヒーターを、流体温度に対して一定温度だけ高く保つの
に必要な加熱電流を検出して、流体の流量を測定する。
一方の温度差検出方式は、発熱抵抗体の温度を一定に保
ち、その上流側に形成された上流側温度検出抵抗体と、
下流側に形成された下流側温度検出抵抗体との温度差を
検出して、流体の流量を測定する。温度差検出方式を採
用する流体流量測定装置は例えば特公平5−7659に
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の2つの
方式には、それぞれ以下のような欠点が存在する。
【0005】具体的には、加熱電流検出方式を採用する
流体流量測定装置では、小型化に適さず、かつ、小さな
流量域の流量を測定することが困難である。
【0006】温度差検出方式を採用する流体流量測定装
置では、小型化、および、小さい流量域の流量の測定が
可能であるが、流体流量が大きくなると上流側温度検出
抵抗体の温度がそれ以上低下しなくなり、また、下流側
温度検出抵抗体の温度も低下を始める。よって大流量域
で感度が低下し、ダイナミックレンジを大きく取れな
い。また、流量変化により温度検出抵抗体の温度が変化
するため、応答性が悪い。
【0007】本発明の目的は、小型化が可能で、感度お
よび応答性が高く、かつ、ダイナミックレンジが広い流
体流量測定方式を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による流量測定装
置は、流体中に配置され、熱を発する発熱体の上流側の
放熱量と、下流側の放熱量との差から、流体の流量を測
定する流量測定装置であって、該発熱体の上流側に設け
られて温度を検出する上流温度検出体と、該発熱体の下
流側に設けられて温度を検出する下流温度検出体と、前
記上流温度検出体が検出した温度、および、前記下流温
度検出体が検出した温度の平均温度が、予め設定された
温度になるように、前記発熱体に供給する電力を制御す
る回路とを備えている。これにより上記目的が達成され
る。
【0009】前記上流温度検出体が検出した温度、およ
び、前記下流温度検出体が検出した温度の温度差に基づ
いて、流体の流量を測定してもよい。
【0010】前記発熱体、および、前記上流温度検出体
の間に設けられ、前記回路から供給された電力に基づい
て熱を発する上流発熱体と、前記発熱体、および、前記
下流温度検出体の間に設けられ、前記回路から供給され
た電力に基づいて熱を発する下流発熱体とをさらに備
え、前記回路は、前記上流温度検出体が検出した温度、
および、前記下流温度検出体が検出した温度が等しくな
るように、前記上流発熱体および前記下流発熱体に供給
する電力を制御し、該電力の差に基づいて、流体の流量
を測定してもよい。
【0011】前記回路は、流体の温度に基づいて、前記
予め設定された温度を変化させてもよい。
【0012】前記回路は、流体の流量に基づいて、前記
予め設定された温度を変化させてもよい。
【0013】本発明による流量測定装置は、流体中に配
置され、熱を発する発熱体の上流側の放熱量と、下流側
の放熱量との差から、流体の流量を測定し、流体の上流
側から下流側にかけて、各々が、熱を発する発熱体およ
び温度を検出する温度検出体の機能を有する第1、第
2、第3、第4、第5、第6の感温抵抗体と、感温抵抗
体を発熱させる電力の供給を制御する回路を備えた、流
体の流量を測定する流量測定装置であって、回路は、第
2、第5の感温抵抗体の発熱温度が等しくなるように、
第3、第4の感温抵抗体に供給する電力を制御し、さら
に、第1、第6の感温抵抗体の発熱温度が等しくなるよ
うに、第2、第5の感温抵抗体に供給する電力を制御
し、第3、第4の感温抵抗体に供給される電力の差と、
第2、第5の感温抵抗体に供給される電力の差とに基づ
いて、流体の流量を測定する。これにより上記目的が達
成される。
【0014】前記第3と第4の発熱体の間に、発熱抵抗
体をさらに備え、回路は、前記第1の発熱体と第6の発
熱体の平均温度が予め設定された温度になるように、前
記発熱抵抗体に供給する電力を制御してもよい。
【0015】前記回路は、流体の温度に基づいて、前記
予め設定された温度を変化させてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
発明の実施の形態を説明する。図面では、同一の機能を
有する構成要素には同一の参照符号を付している。
【0017】(実施の形態1)図1は、実施の形態1の
流体流量測定装置の測定部の構成を示す図である。流体
流量測定装置は、シリコン基板1上に形成された薄肉部
3に、白金等の感温材料により形成された発熱抵抗体
4、温度センサとしての上流側温度検出抵抗体5、およ
び下流側温度検出抵抗体6を備えている。それぞれの抵
抗体4、5、6には配線部9が接続され、配線部9の一
端にはパッド部10が接続されている。パッド部10は
外部回路との接続のため、ワイヤボンディング等に使用
される。図2は、図1のA−A’における薄肉部3の断
面図である。薄肉部3は、絶縁層7、8とその間に形成
された抵抗体4、5、6から形成されている。薄肉部3
の裏面側のシリコンはエッチングにより除去され、空洞
部2が形成されている。
【0018】この流体流量測定装置が流体(例えば、空
気)の流速を検出する際の動作原理は以下のとおりであ
る。まず、発熱抵抗体4が、シリコン基板1の温度より
も高い温度(例えば、200℃)になるように加熱され
る。このシリコン基板1の温度は、流れている空気の温
度とほぼ同じであると仮定できる。空気の流れがない場
合には、発熱抵抗体4からの熱は、上流側温度検出抵抗
体5、および、下流側温度検出抵抗体6の双方を均等に
加熱する。図に示すように、上流側温度検出抵抗体5、
および、下流側温度検出抵抗体6は、発熱抵抗体4に対
して対称に配置されるからである。このとき、上流側温
度検出抵抗体5、および、下流側温度検出抵抗体6の温
度差はなくなり、抵抗差は生じない。一方、空気の流れ
がある場合、仮に、図2の「FLOW」と示す矢印の方
向に空気の流れがある場合を考える。このとき、上流に
位置する上流側温度検出抵抗体5は、発熱抵抗体4方向
への空気の流れにより熱が奪われるので冷却され、下流
に位置する下流側温度検出抵抗体6は、発熱抵抗体4か
らの空気の流れにより熱せられる。この温度差により生
じる、上流側温度検出抵抗体5、および、下流側温度検
出抵抗体6の抵抗値の差が電圧値の差をもたらし、空気
の流量、流速が計測される。
【0019】図3は、実施の形態1による、抵抗体4、
5、6を含む、流体流量測定装置の回路図である。上流
側温度検出抵抗体5(Rsu)と下流側温度検出抵抗体6
(Rsd)には定電流源13が接続され、定電流Isが供給さ
れる。抵抗体Rsu5と抵抗体Rsd6の両端電圧(Vsu,Vsd)
は加算回路15に入力される。加算回路15のゲインを
Gとすると、加算回路の出力電圧Vaddは下記数1で表さ
れる。
【数1】
【0020】固定抵抗R1とR2により定電圧12(Vc)を
分圧した電圧19(Vt)と、加算回路15の出力電圧Va
ddとが比較され、パワートランジスタ20により、両者
が等しくなるように発熱抵抗体4に電力が供給される。
ここで定電圧Vcを分圧した電圧Vtは下記数2で表され
る。
【数2】
【0021】よって、Vt=Vaddとすると、数1および数
2から、下記数3が得られる。
【数3】
【0022】上流温度検出抵抗体5と下流温度検出抵抗
体6の0℃の時の抵抗値をRs0、抵抗温度係数をαs、
温度をそれぞれTsu、Tsdとすると、Rsu5とRsd6の両
端電圧Vsu,Vsdは、それぞれ下記数4および数5のよう
に得られ、その結果、下記数6が得られる。
【数4】
【数5】
【数6】
【0023】上述の数3および数6から、下記数7が得
られる。
【数7】
【0024】数7の右辺の各項は全て定数であるから、
右辺は定数である。よって、図3に示す回路を構成する
ことにより、上流側温度検出抵抗体5の温度(Tsu)と
下流側温度検出抵抗体の温度(Tsd)の平均値を一定に
保つことができる。
【0025】さらに図3を参照して、上流温度検出抵抗
体5および下流温度検出抵抗体6には差動増幅器17が
接続されている。差動増幅器17は、Rsu5とRsd6の両
端電圧Vsu,Vsdの電位差を、出力電圧Voutとして端
子16から出力する。具体的には、出力電圧Voutは、
下記数8に示すように
【数8】 となる。数8から明らかなように、出力電圧Voutは、
上流温度検出抵抗体5の温度(Tsu)と下流温度検出抵抗
体6の温度(Tsd)の差に比例することが理解される。
【0026】出力電圧Voutから、流量を得るために
は、一般に、流量−出力電圧のテーブルを予め作成して
おき、このテーブルを参照すればよい。テーブルは、流
体流量測定装置が有するメモリ(図示せず)に格納され
る。テーブルを参照する動作は流体流量測定装置の中央
演算装置(図示せず)が行う。なお、テーブルを用いる
ことなく、出力電圧Voutを変数として、流量が出力値
として与えられる換算式を用いてもよい。
【0027】図4は、流体の流量に応じた、上流温度検
出抵抗体5と下流温度検出抵抗体6の温度変化のグラフ
である。この図は、熱回路網法によりシミュレーション
を行った結果に基づいて作成されている。曲線21、お
よび曲線22は、それぞれ、本実施の形態による上流温
度検出抵抗体5の温度、および、下流温度検出抵抗体6
の温度を示す。一方、曲線23、24は、それぞれ、従
来例における上流温度検出抵抗体5の温度と下流温度検
出抵抗体6の温度を示す。従来例では上流温度検出抵抗
体5の温度、および、下流温度検出抵抗体6の温度は、
流量が大きくなると低下し、その平均温度も流量ととも
に低下する。数7に関連して説明したように、本実施の
形態では、上流側温度検出抵抗体5の温度と下流側温度
検出抵抗体6の平均温度を一定に保つよう制御してい
る。したがって、上流側温度検出抵抗体5の温度(曲線
21)が流量とともに低下すると、下流側温度検出抵抗
体6の温度(曲線22)は流量ともに上昇する。
【0028】本実施の形態における上流側温度検出抵抗
体5の流量による温度低下(曲線21)は、従来例にお
ける上流側温度検出抵抗体5の流量による温度低下(曲
線23)よりも小さい。このため流量がある程度大きく
なった場合には、本発明における上流側温度検出抵抗体
5の温度は、従来例における上流側温度検出抵抗体5の
温度よりも高くなる。測定可能温度の観点から説明する
と、例えば、測定可能温度の下限が65℃と仮定したと
き、従来は曲線23で示すように約60g/sの流量ま
でしか測定できなかった。しかし実施の形態1によれ
ば、約200g/sまで測定可能である。よって実施の
形態1における上流側温度検出抵抗体5の温度は、従来
例に比べ、より大流量まで変化が許容される。
【0029】図5は、上流温度検出抵抗体5の温度と下
流温度検出抵抗体6の温度の差の流量依存性を示すグラ
フである。図中、曲線25は実施の形態1における上流
温度検出抵抗体5と下流温度検出抵抗体6の温度差を示
す。一方、曲線26は従来例における上流温度検出抵抗
体5と下流温度検出抵抗体6の温度差を示す。上述のよ
うに、実施の形態1における上流側温度検出抵抗体5の
温度は、より大流量まで変化が可能であり、また、本発
明の下流側温度検出抵抗体6の温度は流量とともに増大
する。したがって、その温度差は従来に比べて大きくな
り、より大流量まで大きな流量依存性を示す。
【0030】実施の形態1で説明した上述の構成によれ
ば、上流温度検出抵抗体5と下流温度検出抵抗体6の温
度差は従来例に比べより大流量まで大きく変化する。よ
って、特に大流量において感度が向上し、ダイナミック
レンジが拡大できる。また、上流側と下流側の温度検出
体5、6の温度をフィードバック制御することになるの
で、オープンループだった従来に比べ応答性が改善す
る。
【0031】(実施の形態2)実施の形態1では、上流
温度検出抵抗体5と下流温度検出抵抗体6の平均温度を
出すために図3に示す加算回路15を用いた。実施の形
態2では、異なる回路を用いて、実施の形態1と同じ結
果を得ることができる構成を説明する。
【0032】図6は、実施の形態2による、抵抗体4、
5、6を含む、流体流量測定装置の回路図である。図6
に示すように、上流温度検出抵抗体5の一方の端部は下
流温度検出抵抗体6と直列に接続されており、他方の端
部は、定電流Isを供給する定電流源13に接続されてい
る。このとき上流温度検出抵抗体5と下流温度検出抵抗
体6が直列接続された高電位側の電圧27(Vs)は、下記
数9のように、
【数9】 となり、実施の形態1のVaddと同様に(Tsu+Tsd)に
依存した電圧が得られる。
【0033】差動増幅器17は、上流側温度検出抵抗体
5の両端電圧と下流側温度検出抵抗体6の両端電圧との
差電圧を出力する。
【0034】このような構成によっても、上流温度検出
抵抗体5と下流温度検出抵抗体6の温度差は従来例に比
べより大流量まで大きく変化するので、特に大流量にお
いて感度が向上し、ダイナミックレンジが拡大できる。
【0035】実施の形態1、2の回路構成では、上流温
度検出抵抗体5と下流温度検出抵抗体6に定電流を供給
する定電流源13を用いた。しかし、定電圧を印加する
定電圧源を用いても同様の結果が得られる。また、上流
側と下流側の温度検出体5、6の温度をフィードバック
制御することになるので、オープンループだった従来に
比べ応答性が改善する。
【0036】(実施の形態3)図7は、実施の形態3の
流体流量測定装置の測定部の構成を示す図である。流体
流量測定装置は、シリコン基板1上に形成された薄肉部
3に、中央発熱抵抗体4、上流側温度検出抵抗体5、下
流側温度検出抵抗体6、および、上流側発熱抵抗体2
8、下流側発熱抵抗体29を備えている。上流側発熱抵
抗体28は、中央発熱抵抗体4と上流側温度検出抵抗体
5の間(近傍)に、下流側発熱体29は、中央発熱抵抗
体4と下流側温度検出抵抗体6の間(近傍)に配置され
ている。その他の構成は図1および図2と同様である。
【0037】実施の形態3では、中央発熱抵抗体4、上
流側温度検出抵抗体5、下流側温度検出抵抗体6を用い
て図3と同様の回路を構成し、上流側温度検出抵抗体5
と下流側温度検出抵抗体6の平均温度を一定に保つよう
に中央発熱抵抗体4に供給する電力を制御する。
【0038】図8は、実施の形態3による、抵抗体5、
6、28、29を含む流体流量測定装置の回路図であ
る。上流側温度検出抵抗体5(Rsu)と下流側温度検出抵
抗体6(Rsd)には定電流を供給する定電流源13が接続
されている。図8に示すように、上流側温度検出抵抗体
5の両端電圧(Vsu)と下流側温度検出抵抗体6の両端電
圧(Vsd)とは、それぞれコンパレータ30の−入力端子
と+入力端子とに入力される。コンパレータ30の出力
は、上流側温度検出抵抗体5の温度が下流側温度検出抵
抗体6の温度より低い場合(すなわちVsu<Vsdの場合)
にはハイレベルとなり、逆の場合(すなわちVsu>Vsdの
場合)にはローレベルとなる。コンパレータ30の出力
はスイッチ31、32に接続される。スイッチ31は上
流側発熱抵抗体28と電源11との接続を制御し、スイ
ッチ32は下流側発熱抵抗体29と電源11との接続を
制御する。
【0039】次に図8の回路の動作を説明する。上流側
から流体の流れが生じた場合、上流側温度検出抵抗体5
の温度は下流側温度検出抵抗体6の温度より低くなり、
それぞれの両端電圧の関係はVsu<Vsdとなる。このとき
コンパレータ30の出力はハイレベルになるので、スイ
ッチ31がオンされ、スイッチ32がオフされる。そし
て上流側発熱抵抗体28が電源11に接続される。上流
側発熱抵抗体28に電流が流れるとジュール熱により発
熱し、近傍にある上流側温度検出抵抗体5の温度を上昇
させる。上流側温度検出抵抗体5の温度が上昇して、下
流側温度検出抵抗体6の温度より高くなると、それぞれ
の両端電圧の関係はVsu>Vsdとなる。このときコンパレ
ータ30の出力はローレベルとなり、スイッチ31はオ
フされ、スイッチ32はオンされて、下流側発熱抵抗体
29と電源11とが接続される。下流側発熱抵抗体29
に電流が流れるとジュール熱により発熱し、近傍にある
下流側温度検出抵抗体6の温度を上昇させる。下流側温
度検出抵抗体6の温度が上昇して、上流側温度検出抵抗
体5の温度より高くなると、それぞれの両端電圧の関係
はVsu<Vsdとなり、初期の状態に戻る。このようにスイ
ッチ31、32の働きにより、電源11を上流側発熱抵
抗体28と下流側発熱抵抗体29に交互に切り換える動
作が繰り返され、上流側温度検出抵抗体5の温度と下流
側温度検出抵抗体6の温度が等しくなるように制御され
る。
【0040】図9は、抵抗体28(図8)および抵抗体
29(図8)の端子電圧と、出力端子16(図8)の電
圧との関係を示す図である。図中、パルス36は、上流
側発熱抵抗体28(図8)の+側端子34の電圧を示
す。パルス37は下流側発熱抵抗体29(図8)の+側
端子35の電圧を示す。パルス38は出力端子16(図
8)の電圧を示す。上流側から流体が流れている場合、
上流側温度検出抵抗体5(図8)の温度と、下流側温度
検出抵抗体6(図8)の温度とを等しくするためには、
上流側発熱抵抗体28(図8)により多くの電力を供給
しなければならない。したがって、スイッチ31(図
8)が閉じている時間t1の方がスイッチ32(図8)が
閉じている時間t2より長くなる。この差(または比)は
流体の流量が大きいほど大きくなる。逆流の場合は大小
関係が逆になる。図10は、出力電圧38からアナログ
電圧を得る際の処理を示す図である。図10に示すよう
に、出力電圧38をローパスフィルタ41に通すことに
より、アナログ電圧出力42)が得られる。電圧42は
出力電圧38のデューティ比[t1/(t1+T2)]に応じた値と
なる。よって電圧42を測定することにより、流体の流
量を知ることができる。
【0041】図11は、実施の形態3の構成による流量
とデューティ比との関係を示すグラフ39である。デュ
ーティ比は、流量0の時は50%で、流量の増大ととも
に増大する。デューティ比が100%になる流量は、上
下流発熱抵抗体と上下流温度検出抵抗体の位置関係や電
源電圧によって調整できる。図10に示す出力回路を用
いた場合、図11と同様の出力カーブが得られる。
【0042】図3に示す回路により、上流側温度検出抵
抗体5(図3)と下流側温度検出抵抗体6(図3)の平
均温度を一定に保ち、しかも図8に示す回路により両者
の温度を等しく制御することにより、抵抗体5、6の温
度は全流量範囲において一定に保たれることになる。
【0043】以上のように、実施の形態3では上流側温
度検出抵抗体5と下流側温度検出抵抗体6の温度が流量
によらず一定に保たれるので、ダイナミックレンジが拡
大する。また、流量変化による温度変化が生じないので
応答性が向上する。さらに、抵抗体の温度を100℃以
上に保つことができるので、水滴などが付着した場合に
即座に蒸発させることができ、水分付着による特性のド
リフトを低減することができる。
【0044】(実施の形態4)図12は、図10で説明
した出力電圧Vout をデジタル出力するための処理を示
す図である。出力電圧38と高周波パルス信号43とを
乗算器44によって乗算すると、出力電圧38がハイレ
ベルにあるときだけ(図9のt1の間だけ)高周波パルス
45が残る。この高周波パルス45のパルス数を、一定
時間、パルスカウンタ46で計数することにより、デジ
タル出力47が得られる。
【0045】このような構成により出力電圧をデジタル
化することにより、実施の形態3と同様の効果が得られ
る上に、コンピュータを利用する際の、中央処理装置
(以下、「CPU」という)との結合性が良くなる。
【0046】(実施の形態5)実施の形態3では、デュ
ーティ比[t1/(t1+t2)]を出力として採用したが、デュー
ティ比差[(t1-t2)/(t1+t2)]を出力とすることもでき
る。図13は、デューティ比差を出力するための処理を
示す図である。まず上流側発熱抵抗体28(図8)の+
側の端子34の電圧48(Vhu)と、下流側発熱抵抗体
29(図8)の+側の端子35の電圧49(Vhd)と
を、それぞれローパスフィルタ41に通すことにより、
アナログ電圧を得る。得られたアナログ電圧を減算回路
50で減算処理することにより、デューティ比差[(t1-t
2)/(t1+t2)]に応じたアナログ電圧51が得られる。図
14は、実施の形態5の構成による流量とデューティ比
差との関係を示すグラフ40である。実施の形態5のデ
ューティ比差[(t1-t2)/(t1+t2)]は、図14の曲線40
で示す流量依存性を有するので、図13の出力処理で得
られる出力電圧51も曲線40と同様の流量依存性を有
する。
【0047】このような構成によっても実施の形態3と
同様の効果が得られるとともに、オフセット出力(流量
0での出力)が0にできるので感度がさらに向上する。
【0048】(実施の形態6)図15は、上流側発熱抵
抗体28(図8)の+側の端子34の電圧48(Vhu)
と、下流側発熱抵抗体29(図8)の+側の端子35の
電圧49(Vhd)とを、デジタル出力するための処理を
示す図である。乗算器44において、電圧48と49の
それぞれに高周波パルス信号43を乗算すると、電圧波
形48、49がハイレベルにあるときだけ高周波パルス
53、54が残る。このパルス53、54のパルス数
を、一定時間、パルスカウンタ46で計数し、減算器5
0で減算処理することによりデジタル出力47が得られ
る。
【0049】このような構成にすることにより、実施の
形態5と同様の効果が得られる上に、CPUとの結合性
が良くなる。
【0050】実施の形態3、4、5、6の回路構成で
は、上流温度検出抵抗体5および下流温度検出抵抗体6
には、定電流を供給する定電流源13を用いた。しか
し、定電圧を印加する定電圧源を用いても同様の結果が
得られる。
【0051】(実施の形態7)図16は、実施の形態7
の流体流量測定装置の測定部の構成を示す図である。実
施の形態7の流体流量測定装置では、シリコンチップ1
上に流体の温度を検出する流体温度検出抵抗体55が形
成されている。流体温度検出抵抗体55は、発熱抵抗体
4から熱的な影響を受けないように薄肉部3から離れた
位置に形成される。流体温度検出抵抗体55の裏面のシ
リコンをエッチングにより除去し、流体温度検出抵抗体
55を第2の薄肉部上に形成してもよい。
【0052】図17は、実施の形態7による、流体温度
検出抵抗体55を含む、流体流量測定装置の回路図であ
る。この回路において、電圧19(Vt)は数10で表さ
れる。
【数10】
【0053】数1のVaddと、数10のVtとが等しく
なるように制御すると、下記数11が成り立つ。
【数11】
【0054】流体温度検出抵抗体55の0℃の時の抵抗
値をRa0、抵抗温度係数をαaとすると、流体温度(お
よび抵抗体55)の温度がTaのとき、
【数12】 数11、および数6から
【数13】 が成り立つ。数13の右辺に流体温度検出抵抗体55の
温度Taが含まれているため、右辺全体はTaに依存した
値となる。よって、上流側温度検出抵抗体5の温度(T
su)と下流側温度検出抵抗体6の温度(Tsd)の平均値
も流体温度Taに依存した値となり、流体温度Taが高い
ときは上流側温度検出抵抗体5と下流側温度検出抵抗体
6の平均温度も高く、流体温度Taが低いときは上流側
温度検出抵抗体5と下流側温度検出抵抗体6の平均温度
も低くなる。流体温度Taと、上流側温度検出抵抗体5
および下流側温度検出抵抗体6の平均温度との関係は、
数13中の回路定数R1やR2により調整できる。
【0055】このような構成および制御を採用すること
により、流体の温度が変化したときの特性の変化を補償
することができ、温度特性が向上する。
【0056】(実施の形態8)実施の形態7では、電圧
19(Vt)が流体温度によって変化するよう、流体温
度検出抵抗体55(Ra)を抵抗R1、R2と直列に接
続した。しかし、数13から理解されるように、電圧V
eを流体温度によって変化させても同様の効果が得られ
る。例えば図18のような構成を採用することもでき
る。
【0057】図18は、実施の形態8における、電圧V
eを出力する回路図である。この回路では、固定抵抗(R
3,R4)および流体温度検出抵抗体55により定電圧源5
6を分圧した電圧を電圧Veとして出力する。流体温度
の変化は、流体温度検出抵抗体55を用いて検出される
ので、流体温度が変化したときにVeを変化させること
ができる。よって、上流側温度検出抵抗体5(図17)
の温度(Tsu)と下流側温度検出抵抗体6(図17)の
温度(Tsd)の平均値も、流体温度Taにより変化させ
ることができる。流体温度Taと上流側温度検出抵抗体
5、下流側温度検出抵抗体6の平均温度との関係は、図
18中の固定抵抗R3やR4により調整すればよい。
【0058】上述の公正によれば、流体の温度が変化し
たときの特性の変化を補償することができ、温度特性が
向上する。
【0059】(実施の形態9)実施の形態8で説明した
ように、流体温度検出抵抗体を用いれば、流体温度の変
化を反映した特性の変化を保証できる。
【0060】図19は、実施の形態9における、流体温
度検出抵抗体55を挿入した流体流量測定装置の回路図
である。
【0061】さらに言うまでもなく、実施の形態3、
4、5、6においても、図17、18、19に示す回路
の構成を採用することにより、流体の温度が変化したと
きの特性の変化を補償することができ、温度特性が向上
する。
【0062】(実施の形態10)実施の形態1におい
て、図5に示す上流側温度検出抵抗体5と下流側温度検
出抵抗体6の温度差(△Ts=Tsu−Tsd)の流量依存
性が、曲線25により示されているとする。また、中央
発熱抵抗体4の温度(Th)と流体の温度(Ta)との温
度差を△Thとする(△Th=Th−Ta)。この温度差△
Thと、流体の流量との関係は、図20の曲線57に示
すとおりである。すなわち、図20は、流体の流量と温
度差△Thとの関係を示すグラフである。両者の間には
以下のような関係があることが実験的に確かめられてい
る。
【数14】
【0063】ここでk(Q)は流量に依存する係数であ
る。数14から理解されるように、△Thを変化させる
ことにより、抵抗体5と6の温度差△Tsを変化させる
ことができる。
【0064】実施の形態10では、抵抗体4と流体の温
度差△Thを流量に応じて変化させる。図21は、流量
によって変化させた温度差△Thを示すグラフ57を示
す。温度差△Thをこのように変化させることにより、
△Tsを線形にすることができる。図22は、図21に
示す抵抗体4と流体の温度差△Thに基づいて得られ
た、抵抗体5と6の温度差△Tsを示す線形のグラフ5
8である。数8によれば、出力電圧Voutは△Tsに比例
することから、△Tsが線形であれば、流量に対して線
形な出力電圧Voutが得られる。
【0065】出力電圧が流量に対して線形になると、脈
動流特性が改善されることを図23、図24において説
明する。図23、および、図24は、脈動流特性の説明
図である。脈動流特性とは、流体の流量がある周波数で
変動している場合にいかに正確に流量測定を行えるかと
いう特性である。自動車のエンジンに吸入される空気の
管路内では、高負荷域において、脈動流が実際に発生す
る場合がある。図23を参照して、まず従来の場合(出
力電圧が非線形の場合)を説明する。曲線59は、流量
と出力電圧の関係を示す。このとき、曲線60で示すよ
うな、流量が時間的に変動する脈動流を電圧変換する
と、曲線61で示す波形が得られる。自動車用のエンジ
ン制御の場合、ある時間間隔の平均値を出力として用い
る。そこで曲線61の平均値を計算すると、一点鎖線6
2で示す電圧レベルとなる。ところが、これを曲線59
を用いて流量変換すると一点鎖線63で示す流量になる
が、これは脈動流60の平均流量64と一致しない。上
述のように、非線形の流量−出力関係を用いて脈動流を
電圧変換し、その平均電圧を再度流量変換するような信
号処理をすると、実際の平均流量とは異なる流量値が計
算される。この差が脈動流誤差として現れる。
【0066】図24の曲線65で示すように、流量と出
力電圧の関係が線形である場合は、脈動流量60を電圧
変化すると66で示すような波形となり、その平均電圧
を流量換算した値67と脈動流量60の平均値64とは
一致する。このため脈動流誤差は発生しない。
【0067】本実施の形態では、流量と出力電圧の関係
が線形となるように発熱抵抗体4の温度を流量によって
変化させたので脈動特性が改善される。なお、本実施の
形態の内容は、実施の形態2に対しても適用できる。こ
れにより、上述した本実施の形態の効果と同じ効果が得
られる。
【0068】(実施の形態11)図25は、実施の形態
11の流体流量測定装置の測定部の構成を示す図であ
る。流体流量測定装置は、シリコン基板1上に形成され
た薄肉部3に、上流側から上流側温度検出抵抗体5、第
1の発熱抵抗体68、第2の発熱抵抗体69、第3の発
熱抵抗体70、第4の発熱抵抗体71、下流側温度検出
抵抗体6の6つの抵抗体を備えている。なお、「温度検
出抵抗体」、および、「発熱抵抗体」と区別している
が、これらは、「感温抵抗体」と呼ばれる同一の要素と
考えることができる。すなわち、感温抵抗体は、温度を
検出する機能と、熱を発する機能の2つの機能を有す
る。
【0069】図26は、実施の形態11による、6つの
抵抗体を含む、流体流量測定装置の回路図である。上流
側温度検出抵抗体5(Rsu)と下流側温度検出抵抗体6
(Rsd)には定電流源13が接続され、定電流Isが供給さ
れる。上流側温度検出抵抗体5の両端電圧(Vsu)と下流
側温度検出抵抗体6の両端電圧(Vsd)とは、それぞれコ
ンパレータ72の−入力端子と+入力端子とに入力され
る。コンパレータ72の出力は、上流側温度検出抵抗体
5の温度が下流側温度検出抵抗体6の温度より低い場合
(すなわちVsu<Vsdの場合)にはハイレベルとなり、逆
の場合(すなわちVsu>Vsdの場合)にはローレベルとな
る。コンパレータ72の出力はスイッチ74、75に接
続される。
【0070】第1の発熱抵抗体68と第4の発熱抵抗体
71には、定電流Isを供給する定電流源80が接続さ
れている。第1の発熱抵抗体68の両端電圧82(Vh1)
と、第4の発熱抵抗体71の両端電圧85(Vh4)は、そ
れぞれコンパレータ73の−入力端子と+入力端子に入
力される。コンパレータ73の出力は、第1の発熱抵抗
体68の温度が第4の発熱抵抗体71の温度より低い場
合(すなわちVh1<Vh4の場合)はハイレベルとなり、逆の
場合(すなわちVh1>Vh4の場合)はローレベルとなる。コ
ンパレータ73の出力はスイッチ76,77,78,7
9に接続されている。スイッチ74の一端は電源11に
接続され、他端はスイッチ78の一端、および、スイッ
チ79の一端に接続されている。スイッチ78の他端
は、第2の発熱抵抗体69に接続され、スイッチ79の
他端は第1の発熱抵抗体68に接続されている。また、
スイッチ75の一端は電源11に接続され、他端はスイ
ッチ76の一端、および、スイッチ77の一端に接続さ
れている。スイッチ76の他端は第4の発熱抵抗体71
に接続され、スイッチ77の他端は第3の発熱抵抗体7
0に接続されている。コンパレータ72の出力端16と
コンパレータ73の出力端81の電圧が出力電圧とな
る。
【0071】次に図26の回路の動作を説明する。上流
側から流体の流れが生じた場合、上流側温度検出抵抗体
5の温度は下流側温度検出抵抗体6の温度より低くな
り、それぞれの両端電圧の関係はVsu<Vsdとなる。この
ときコンパレータ72の出力はハイレベルになるので、
スイッチ74がオンされ、スイッチ75がオフされる。
またこのとき、第1の発熱抵抗体68の温度は第4の発
熱抵抗体71の温度よりも低くなり、それぞれの両端電
圧の関係はVh1<Vh4となる。よってコンパレータ73の
出力はハイレベルとなり、スイッチ76とスイッチ78
がオンされ、スイッチ77とスイッチ79はオフされ
る。すると第2の発熱抵抗体69が電源11に接続され
る。
【0072】第2の発熱抵抗体69に電流が流れるとジ
ュール熱により発熱し、近傍にある第1の発熱抵抗体6
8の温度を上昇させる。第1の発熱抵抗体68の温度が
上昇して、第4の発熱抵抗体71の温度より高くなる
と、それぞれの両端電圧の関係はVh1>Vh4となる。この
ときコンパレータ73の出力はローレベルとなり、スイ
ッチ76、78はオフされ、スイッチ77、79はオン
されて、第1の発熱抵抗体68と電源11とが接続され
る。
【0073】第1の発熱抵抗体68に電流が流れるとジ
ュール熱により発熱し、近傍にある上流側温度検出抵抗
体5の温度を上昇させる。上流側温度検出抵抗体5の温
度が上昇して、下流側温度検出抵抗体6の温度より高く
なると、それぞれの両端電圧の関係はVsu>Vsdとなる。
その結果、コンパレータ72の出力がローレベルとな
り、スイッチ74はオフされ、スイッチ75はオンされ
る。すると、第3の発熱抵抗体70と電源11とが接続
され、第3の発熱抵抗体70に電流が流れる。
【0074】第3の発熱抵抗体70はジュール熱により
発熱し、近傍にある第4の発熱抵抗体71の温度を上昇
させる。第4の発熱抵抗体71の温度が上昇して、第1
の発熱抵抗体68の温度より高くなると、それぞれの両
端電圧の関係はVh1<Vh4となる。このときコンパレータ
73の出力はハイレベルとなり、スイッチ77、79は
オフされ、スイッチ76、78はオンされる。すると第
4の発熱抵抗体71と電源11が接続され、第4の発熱
抵抗体71に電流が流れる。
【0075】第4の発熱抵抗体71はジュール熱により
発熱し、近傍にある下流側温度検出抵抗体6の温度を上
昇させる。下流側温度検出抵抗体6の温度が上昇し、上
流側温度検出抵抗体5の温度より高くなると、それぞれ
の両端電圧の関係はVsu<Vsdとなる。このときコンパレ
ータ72の出力はハイレベルとなり、スイッチ75はオ
フされ、スイッチ74はオンされて、初期の状態に戻
る。
【0076】このように、スイッチ74、75、76、
77、78、79によって、電源11を第1、第2、第
3、第4の発熱抵抗体に順番に切り換える動作が繰り返
され、上流側温度検出抵抗体5の温度と下流側温度検出
抵抗体6の温度、および、第1の発熱抵抗体68の温度
と第4の発熱抵抗体71の温度が等しくなるように制御
される。
【0077】図27は、抵抗体68〜71(図26)の
端子電圧と、出力端子16、81(図26)の電圧との
関係を示す図である。図中、パルス86は、図26にお
ける第1の出力電圧16(Vout1)を示す。パルス87
は、第2の出力電圧81(Vout2)を示す。また、パルス
88は第2の発熱抵抗体69の両端電圧(Vh2)、パルス
89は第1の発熱抵抗体68の両端電圧(Vh1)、パルス
90は第3の発熱抵抗体70の両端電圧(Vh3)、パルス
91は第4の発熱抵抗体71の両端電圧(Vh4)を示す。
図27に示すタイミングから明らかなように、パルス8
6(Vout1)およびパルス87(Vout2)の両方がハイレ
ベルのとき、パルス88(Vh2)がハイレベルになる。
そして、その後、Vh1、Vh3、Vh4の順にハイレベル状態
が移動し、再度Vh2に戻る。図28は、Vout1,Vout2とVh
1〜Vh4との関係を示す図である。上流側から流体が流れ
ている場合、上流側温度検出抵抗体5の温度が下流側温
度検出抵抗体6の温度より低い時間の方が長いため、コ
ンパレータ72の出力がハイレベルにある時間(t1)の方
がローレベルにある時間(t2)より長くなる。また、第1
の発熱抵抗体68の温度が第4の発熱抵抗体71の温度
より低い時間の方が長いためコンパレータ73の出力が
ハイレベルにある時間(t3)の方がローレベルにある時
間(t4)より長くなる。それぞれの差(あるいは比)は流
体の流量が大きいほど大きくなる。逆流の場合は大小関
係が逆になる。
【0078】図29に示すように、出力電圧86(Vout
1)、87(Vout2)をローパスフィルタ92、93に通
すことにより、アナログ出力電圧94、95が得られ
る。アナログ出力電圧94、95は、出力電圧86、8
7のデューティ比[t1/(t1+T2)]、および、[t3/(t3+t4)]
に応じた値をとる。アナログ出力電圧94、95を加算
回路96によって加算することにより最終的な出力電圧
97が得られる。よって電圧97を測定することによ
り、流体の流量を知ることができる。
【0079】図30は、2つの出力電圧94、95から
得られた最終的な出力電圧97のグラフを示す図であ
る。上流側温度検出抵抗体5および下流側温度検出抵抗
体6の温度の大小関係に基づいて得られた出力電圧94
(Vout1)は、第1の発熱抵抗体68と第4の発熱抵抗
体71の温度の大小関係に基づいて得られた出力電圧9
5(Vout2)よりも、より小流量域で変化が大きくな
る。逆に大流量域では、出力電圧94(Vout1)が飽和
状態になるのに対し、出力電圧95(Vout2)は変化が
大きくなる。これは上流側温度検出抵抗体5と下流側温
度検出抵抗体6が薄肉部3上の高温部(中央部)から離
れた位置にあり、小流量で温度変化がおきやすいためで
あり、さらに、第1、第4の発熱抵抗体68、71は高
温部により近く、大流量で温度変化が起きやすくなるた
めである。2つの出力電圧を加算することにより、小流
量でも大流量でも感度の高い出力電圧97が得られる。
比較のため、従来の出力電圧98を点線で示す。
【0080】以上のように、本実施の形態では小流量域
で感度の良い出力と大流量域で感度の良い出力を加算し
て出力とするので、広範囲において感度の良い出力が得
られ、ダイナミックレンジが拡大する。また、上流側温
度検出抵抗体5、下流側温度検出抵抗体6、第1の発熱
抵抗体68、第4の発熱抵抗体71の温度をフィードバ
ック制御することになるので、オープンループだった従
来に比べ応答性が向上する。
【0081】(実施の形態12)図31は、図29で説
明した出力電圧86(Vout1)および87(Vout2) をデジ
タル出力するための処理を示す図である。出力電圧8
6、87と高周波パルス信号99を乗算器100、10
1によって乗算すると、出力電圧86、87がハイレベ
ルにあるときだけ(図27のt1、t3の間だけ)高周
波パルス102、103が残る。これら高周波パルス1
02、103のパルス数を、一定時間、パルスカウンタ
104、105で計数し、その結果を加算回路106で
加算することにより、デジタル出力107が得られる。
【0082】このような構成にすることにより、実施の
形態11と同様の効果が得られる上に、CPUとの結合
性が良くなる。
【0083】(実施の形態13)実施の形態11では、
デューティ比[t1/(t1+t2)]、[t3/(t3+t4)]を出力として
採用したが、デューティ比差[(t1-t2)/(t1+t2)]、[(t3-
t4)/(t3+t4)]を出力とすることもできる。
【0084】図32は、デューティ比差を出力するため
の処理を示す図である。まず、出力電圧86(Vout1)
は、ローパスフィルタ92に通され、アナログ電圧94
が得られる。また、出力電圧86(Vout1)は、反転回路
108で反転され、さらにローパスフィルタ110に通
され、アナログ電圧112が得られる。これらのアナロ
グ電圧94、112を減算回路114で減算処理するこ
とにより、デューティ比差[(t1-t2)/(t1+t2)]に応じた
アナログ電圧116が得られる。
【0085】一方、出力電圧87(Vout2)は、ローパス
フィルタ93に通され、アナログ電圧95が得られる。
また、出力電圧87(Vout2)は、反転回路109で反転
され、さらにローパスフィルタ111に通され、アナロ
グ電圧113が得られる。これらのアナログ電圧95、
113を減算回路115で減算処理することにより、デ
ューティ比差[(t3-t4)/(t3+t4)]に応じたアナログ電圧
117が得られる。
【0086】以上のようにして得られたアナログ電圧1
16、117を、加算回路96で加算することにより最
終出力電圧97が得られる。
【0087】このような構成によっても実施の形態11
と同様の効果が得られるとともに、オフセット出力(流
量0での出力)が0にできるので感度がさらに向上す
る。
【0088】(実施の形態14)図33は、図29で説
明した出力電圧86(Vout1)および87(Vout2) をデジ
タル出力するための別の処理を示す図である。
【0089】まず乗算器100において、出力電圧86
(Vout1)に高周波パルス信号99を乗算すると、出力電
圧86がハイレベルにあるときだけ高周波パルス102
が残る。このパルス102のパルス数を、一定時間、パ
ルスカウンタ104で計数する。また、出力電圧86(V
out1)を反転回路118で反転し、乗算器120におい
て、高周波パルス信号99を乗算すると、反転電圧がハ
イレベルにあるときだけ高周波パルス122が残る。こ
のパルス122のパルス数を、一定時間、パルスカウン
タ124で計数する。以上のようにして得られたパルス
の計数結果を、減算回路126で減算処理する。
【0090】一方、乗算器101において、出力電圧8
7(Vout2)に高周波パルス信号99を乗算すると、出力
電圧87がハイレベルにあるときだけ高周波パルス10
3が残る。このパルス103のパルス数を、一定時間、
パルスカウンタ105で計数する。また、出力電圧87
(Vout2)を反転回路119で反転し、乗算器121にお
いて、高周波パルス信号99を乗算すると、反転電圧が
ハイレベルにあるときだけ高周波パルス123が残る。
このパルス123のパルス数を、一定時間、パルスカウ
ンタ125で計数する。以上のようにして得られたパル
スの計数結果を、減算回路127で減算処理する。
【0091】以上のようにして求めたそれぞれの減算結
果を、加算回路106において加算することにより、最
終的なデジタル出力107が得られる。
【0092】このような構成にすることによっても、実
施の形態13と同様の効果が得られる上に、CPUとの
結合性が良くなる。
【0093】実施の形態11、12、13、14の回路
構成では、上流温度検出抵抗体5と下流温度検出抵抗体
6、第1の発熱抵抗体68、および、第4の発熱抵抗体
71には、定電流を供給する定電流源13、80を用い
た。しかし、定電圧を印加する定電圧源を用いても同様
の結果が得られる。
【0094】(実施の形態15)図34は、実施の形態
15の流体流量測定装置の測定部の構成を示す図であ
る。実施の形態15の流体流量測定装置では、第2の発
熱抵抗体69と第3の発熱抵抗体70との間に中央発熱
抵抗体4を形成した。図では、配線部9とパッド部10
は図25と同様であるので、それらの記載は省略してい
る。中央発熱抵抗体4(Rh)、上流側温度検出抵抗体5
(Rsu)、および、下流側温度検出抵抗体6(Rsd)により定
温度回路を構成し、上流側温度検出抵抗体5と下流側温
度検出抵抗体6の平均温度が一定となるように中央発熱
抵抗体4に供給する電力を制御する。定温度回路図は図
3と同一である。
【0095】図3の回路によれば、上流側温度検出抵抗
体5および下流側温度検出抵抗体6の平均温度を一定に
保つことができる。さらに図26の回路により、上流側
温度検出抵抗体5および下流側温度検出抵抗体6の温度
を等しく制御することにより、抵抗体5、6の温度は全
流量範囲において一定に保たれることになる。
【0096】以上のように、本実施の形態の構成によれ
ば、上流側温度検出抵抗体5と下流側温度検出抵抗体6
の温度が流量によらず一定に保たれるので、ダイナミッ
クレンジの拡大が図れる。また、流量変化による温度変
化が生じないので応答性が向上する。さらに、抵抗体の
温度を100℃以上に保つことができるので、水滴など
が付着した場合に即座に蒸発させることができ、水分付
着による特性のドリフトを低減することができる。
【0097】(実施の形態16)図35は、実施の形態
16の流体流量測定装置の測定部の構成を示す図であ
る。図では、配線部9とパッド部10は図25と同様で
あるので、それらの記載は省略している。
【0098】実施の形態16では、シリコンチップ1上
に流体の温度を検出する流体温度検出抵抗体55(Ra)を
形成する。流体温度検出抵抗体55は発熱抵抗体4、6
8、69、70、71から熱的な影響を受けないように
薄肉部3から離れた位置に形成される。流体温度検出抵
抗体55の裏面のシリコンをエッチングにより除去し、
流体温度検出抵抗体55を第2の薄肉部上に形成しても
よい。
【0099】流体温度検出抵抗体55を用いて図17に
示す回路を構成する。これにより、実施の形態7と同様
に、上流側温度検出抵抗体5の温度(Tsu)と下流側温
度検出抵抗体6の温度(Tsd)との平均値が流体温度T
aに依存した値となり、流体温度Taが高いときは上流側
温度検出抵抗体5および下流側温度検出抵抗体6の平均
温度も高い。一方、流体温度Taが低いときは上流側温
度検出抵抗体5と下流側温度検出抵抗体6の平均温度も
低くなるように制御される。流体温度Taと上流側温度
検出抵抗体5、下流側温度検出抵抗体6の平均温度との
関係は、数13中の回路定数R1やR2により調整でき
る。
【0100】このような構成および制御を採用すること
により、流体の温度が変化したときの特性の変化を補償
することができ、温度特性が向上する。
【0101】
【発明の効果】2つの検出体(センサ)が検出した温度
の平均値が所定の値になるよう、制御回路が発熱体に供
給する電力を制御するので、流量が増大しても、上流
側、及び、下流側温度検出体の温度を高く保つことがで
きる。よって、特に大流量での感度増大、ダイナミック
レンジの拡大に効果がある。また、上流側と下流側の温
度検出体の温度をフィードバック制御することになるの
で、オープンループだった従来に比べ応答性が改善す
る。
【0102】流体の流量が増大しても、上流側と下流側
の温度検出体(センサ)の温度を、等しく一定に保つの
で、応答性が改善する。さらに、上流発熱体および下流
発熱体を設けることにより、上流側と下流側のセンサの
温度を高く保つことができるので、特に大流量での感度
が増大し、ダイナミックレンジも拡大する。
【0103】流体の温度が変化しても流体と装置との温
度差を一定に保つので、流体の温度変化が生じた場合で
も流量を測定することができる。また、出力信号を流量
に対して線形にすることができ、脈動時の誤差を低減す
ることができる。
【0104】流体の上流側から下流側に設けた6つの感
温抵抗体のうち、第2、第5の感温抵抗体に供給される
電力差は流体流量が小さいときに変化が大きく、第3、
第4の感温抵抗体に供給される電力差は流体流量が大き
いときに変化が大きくなる。よって、広い流量範囲にわ
たって感度の良い流量測定が可能となる。また、上流側
と下流側の感温抵抗体の温度をフィードバック制御する
ことになるので応答性が改善する。
【0105】流量が増大しても、第1〜第6の感温抵抗
体の温度を高く保つことができるので、特に大流量での
感度増大、ダイナミックレンジの拡大に効果がある。ま
た、上流側と下流側の温度検出体の温度を一定に保つこ
とになるので応答性が改善する。
【0106】流体の温度が変化しても流体と装置との温
度差が一定に保たれるので、流体の温度変化が生じた場
合でも流量を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の流体流量測定装置の測定部の
構成を示す図である。
【図2】 薄肉部3の断面図である。
【図3】 実施の形態1による、抵抗体4、5、6を含
む、流体流量測定装置の回路図である。
【図4】 流体の流量に応じた、上流温度検出抵抗体5
と下流温度検出抵抗体6の温度変化のグラフである。
【図5】 上流温度検出抵抗体5の温度と下流温度検出
抵抗体6の温度の差の流量依存性を示すグラフである。
【図6】 実施の形態2による、抵抗体4、5、6を含
む、流体流量測定装置の回路図である。
【図7】 実施の形態3の流体流量測定装置の測定部の
構成を示す図である。
【図8】 実施の形態3による、抵抗体5、6、28、
29を含む流体流量測定装置の回路図である。
【図9】 抵抗体28(図8)および抵抗体29(図
8)の端子電圧と、出力端子16(図8)の電圧との関
係を示す図である。
【図10】 出力電圧38からアナログ電圧を得る際の
処理を示す図である。
【図11】 実施の形態3の構成による流量とデューテ
ィ比との関係を示すグラフ39である。
【図12】 図10で説明した出力電圧Vout をデジタ
ル出力するための処理を示す図である。
【図13】 デューティ比差を出力するための処理を示
す図である。
【図14】 実施の形態5の構成による流量とデューテ
ィ比差との関係を示すグラフ40である。
【図15】 上流側発熱抵抗体28(図8)の+側の端
子34の電圧48(Vhu)と、下流側発熱抵抗体29
(図8)の+側の端子35の電圧49(Vhd)とを、デ
ジタル出力するための処理を示す図である。
【図16】 実施の形態7の流体流量測定装置の測定部
の構成を示す図である。
【図17】 実施の形態7による、流体温度検出抵抗体
55を含む、流体流量測定装置の回路図である。
【図18】 実施の形態8における、電圧Veを出力す
る回路図である。
【図19】 実施の形態9における、流体温度検出抵抗
体55を挿入した流体流量測定装置の回路図である。
【図20】 流体の流量と温度差△Thとの関係を示す
グラフである。
【図21】 流量によって変化させた温度差△Thを示
すグラフ57を示す。
【図22】 図21に示す抵抗体4と流体の温度差△T
hに基づいて得られた、抵抗体5と6の温度差△Tsを示
す線形のグラフ58である。
【図23】 脈動流特性の説明図である。
【図24】 脈動流特性の説明図である。
【図25】 実施の形態11の流体流量測定装置の測定
部の構成を示す図である。
【図26】 実施の形態11による、6つの抵抗体を含
む、流体流量測定装置の回路図である。
【図27】 抵抗体68〜71(図26)の端子電圧
と、出力端子16、81(図26)の電圧との関係を示
す図である。
【図28】 Vout1,Vout2とVh1〜Vh4との関係を示す図
である。
【図29】 最終出力を出力するための処理を示す図で
ある。
【図30】 2つの出力電圧94、95から得られた最
終的な出力電圧97のグラフを示す図である。
【図31】 図29で説明した出力電圧86(Vout1)お
よび87(Vout2) をデジタル出力するための処理を示す
図である。
【図32】 デューティ比差を出力するための処理を示
す図である。
【図33】 図29で説明した出力電圧86(Vout1)お
よび87(Vout2) をデジタル出力するための別の処理を
示す図である。
【図34】 実施の形態15の流体流量測定装置の測定
部の構成を示す図である。
【図35】 実施の形態16の流体流量測定装置の測定
部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、 2 空洞部、 3 薄肉部、 4
発熱抵抗体、 5上流側温度検出抵抗体、 6 下流
側温度検出抵抗体、 7 絶縁層、 8 絶縁層、 9
配線部、 10 パッド部、 13 定電流源、 1
5 加算回路、 17 差動増幅器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体中に配置され、熱を発する発熱体の
    上流側の放熱量と、下流側の放熱量との差から、流体の
    流量を測定する流量測定装置において、 該発熱体の上流側に設けられて温度を検出する上流温度
    検出体と、 該発熱体の下流側に設けられて温度を検出する下流温度
    検出体と、 前記上流温度検出体が検出した温度、および、前記下流
    温度検出体が検出した温度の平均温度が、予め設定され
    た温度になるように、前記発熱体に供給する電力を制御
    する回路とを備えた、流量測定装置。
  2. 【請求項2】 前記上流温度検出体が検出した温度、お
    よび、前記下流温度検出体が検出した温度の温度差に基
    づいて、流体の流量を測定する、請求項1に記載の流量
    測定装置。
  3. 【請求項3】 前記発熱体、および、前記上流温度検出
    体の間に設けられ、前記回路から供給された電力に基づ
    いて熱を発する上流発熱体と、 前記発熱体、および、前記下流温度検出体の間に設けら
    れ、前記回路から供給された電力に基づいて熱を発する
    下流発熱体とをさらに備え、 前記回路は、前記上流温度検出体が検出した温度、およ
    び、前記下流温度検出体が検出した温度が等しくなるよ
    うに、前記上流発熱体および前記下流発熱体に供給する
    電力を制御し、該電力の差に基づいて、流体の流量を測
    定する、請求項1に記載の流量測定装置。
  4. 【請求項4】 前記回路は、流体の温度に基づいて、前
    記予め設定された温度を変化させる、請求項1〜3に記
    載の流量測定装置。
  5. 【請求項5】 前記回路は、流体の流量に基づいて、前
    記予め設定された温度を変化させる、請求項1〜3に記
    載の流量測定装置。
  6. 【請求項6】 流体中に配置され、熱を発する発熱体の
    上流側の放熱量と、下流側の放熱量との差から、流体の
    流量を測定する流量測定装置において、 流体の上流側から下流側にかけて、各々が、熱を発する
    発熱体および温度を検出する温度検出体の機能を有する
    第1、第2、第3、第4、第5、第6の感温抵抗体と、
    感温抵抗体を発熱させる電力の供給を制御する回路を備
    えた、流体の流量を測定する流量測定装置であって、 回路は、第2、第5の感温抵抗体の発熱温度が等しくな
    るように、第3、第4の感温抵抗体に供給する電力を制
    御し、さらに、第1、第6の感温抵抗体の発熱温度が等
    しくなるように、第2、第5の感温抵抗体に供給する電
    力を制御し、第3、第4の感温抵抗体に供給される電力
    の差と、第2、第5の感温抵抗体に供給される電力の差
    とに基づいて、流体の流量を測定する流量測定装置。
  7. 【請求項7】 前記第3と第4の発熱体の間に、発熱抵
    抗体をさらに備え、 回路は、前記第1の発熱体と第6の発熱体の平均温度が
    予め設定された温度になるように、前記発熱抵抗体に供
    給する電力を制御する、請求項7に記載の流量測定装
    置。
  8. 【請求項8】 前記回路は、流体の温度に基づいて、前
    記予め設定された温度を変化させる、請求項6または7
    に記載の流量測定装置。
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