JP4939128B2 - 流体の流速計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の流速計測装置に係り、ヒータを発熱させてヒータで生じた熱が流体によって移動する速度を計測することによって流体の流速を計測する流体の流速計測装置に関する。
従来、流体中でヒータを発熱させて、ヒータから流体によって移動する熱の速度や量を計測することで流体の流速を計測する技術が知られており、一例として、ヒータを挟んで上流側と下流側にサーモパイルを配置したフローセンサを用い、ヒータ発熱開始時から上流側サーモパイルと下流側サーモパイルで所定の出力差が生じるまでの時間を計測して熱の伝播時間を計測することで流体の流速を計測する方法が提案されている。(例えば特許文献1参照)。
特許第3381831号
この特許文献1記載の方法では、ヒータをオシレータによるタイミングで発熱させ、この熱がサーモパイルに到達するまでの時間によって、流速を計測する方法であるため、サーモパイルでヒータからの熱を検出した時間から次にヒータが発熱するまでの時間は計測休止期間となり、計測の効率が良くないだけでなく、流速0の状態ではサーモパイルの出力差が存在しないことから、流速0付近を計測することができないという問題がある。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、前記計測休止期間をなくし効率の良い計測を可能とするだけでなく、流速0でも計測を可能とする流体の流速計測装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ヒータと、ヒータを挟んで配置された第1の感温体第2の感温体、及び第3の感温体を備えたフローセンサと、前記第1の感温体で検出される第1の出力電圧と第1の基準電圧とを比較して前記第1の出力電圧が前記第1の基準電圧に到達したとき信号を出力する第1の比較手段と、前記第2の感温体で検出される第2の出力電圧と第2の基準電圧とを比較して前記第2の出力電圧が前記第2の基準電圧に到達したとき信号を出力する第2の比較手段と、前記第1の比較手段と前記第2の比較手段から得られた信号によって出力パルスを発生する論理素子と、該論理素子から出力される出力パルスに応じて前記ヒータに電流を印加するヒータ制御回路と、を備え、前記第3の感温体に直列に第1の固定抵抗を接続し、前記第1の感温体、前記第2の感温体、及び前記第1の固定抵抗と前記第3の感温体に電流を流す電流源を接続し、前記第1の比較手段は、少なくとも前記第1の固定抵抗と前記第3の感温体で発生した電圧を前記第1の基準電圧として前記第1の感温体で発生した電圧と比較し、前記第2の比較手段は、少なくとも前記第3の感温体で発生した電圧を前記第2の基準電圧として前記第2の感温体で発生した電圧と比較し、前記ヒータ制御回路は、前記第1の比較手段からの出力信号によって、前記ヒータへの通電を停止または減少させ、前記第2の比較手段からの出力信号によって前記ヒータへの通電を開始または増加させ、前記ヒータ制御回路に供給される前記出力パルスのパルス間隔を計測することによって前記フローセンサ上を流れる流体の流速を計測することを特徴とする。
また請求項2の発明は、請求項1記載の流体の流速計測装置において、前記第3の感温体に直列に、さらに、第2の固定抵抗を接続し前記第1の比較手段は、前記第1の固定抵抗と前記第2の固有抵抗と前記第3の感温体で発生した電圧を前記第1の基準電圧として前記第1の感温体で発生した電圧と比較し、前記第2の比較手段は、前記第2の固定抵抗と前記第3の感温体で発生した電圧を前記第2の基準電圧として前記第2の感温体で発生した電圧と比較することを特徴とする。
また請求項3の発明は、請求項2記載の流体の流速計測装置において、前記ヒータ制御回路は、積分回路を備え、当該積分回路によって定められた時定数で前記ヒータへの通電を制御することを特徴とする。
また請求項4の発明は、請求項3記載の流体の流速計測装置において、前記ヒータへの通電の減少及び増加に伴い生じる前記第1及び第2の感温体での電圧を前記積分回路で定められる時定数と一致するように前記ヒータ制御回路を制御することを特徴とする。
また請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れか1項記載の流体の流速計測装置において、前記ヒータへの通電の停止または減少及び前記ヒータへの通電の開始または増加に伴い生じる前記第1の感温体前記第2の感温体との電圧差を検出する検出回路を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、上記構成とすることによって、計測休止期間をなくし効率の良い計測を可能とするだけでなく、流速0でも計測を可能とする流体の流速計測装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、本発明による一実施形態に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図である。
図中、1及び2は、サーモパイルからなる第1の感温体及び第2の感温体、3は通電することによって発熱する感温抵抗体からなるヒータ、4及び5は所定の電圧V1及びV2を第2の比較機7及び第1の比較機6に供給する電源、8は第1の比較機6及び第2の比較機7からのトリガー信号によって出力パルスを発生するフリップフロップ回路等の論理素子、9は当該出力パルスに応じて前記ヒータへの通電を制御するヒータ制御回路、34は前記出力パルスのパルス間隔を計測して、流体の流速を演算する演算回路、35は演算回路34から出力された流体の流速を表示する表示手段である。
次に、本実施例による流体の流速計測装置の動作について、図2に基づいて説明する。図2は、本実施例による流体の流速計測装置の動作を説明するためのタイムチャートであり、図2は流体が正の向きに流れているときに本構成で電源投入した時の動作のタイミングである。なお、図1の第1の感温体1から第2の感温体2に向けて流体が流れる向き(矢印X)を正としている。
この流体の流速計測装置は、図示していないが論理素子8にパワーONリセット信号(b)などを加える事により開始され、これによって論理素子8の出力(e)がHighになり、ヒータ制御回路9はヒータ3への通電を開始する。通電によりヒータ3は発熱を開始して、ヒータの温度は上昇し、空間を介して第1の感温体1及び第2の感温体2に移動する熱が増加する。この熱移動に伴い、第1の感温体1の温度上昇による出力電圧10がV2に到達する(図2(a)参照)ことで第1の比較機6からトリガー信号(c)が出力され、論理素子8の出力がLowになり、ヒータ制御回路9はヒータ3への通電を停止する。これによって、ヒータ3の温度は低下して行き空間を介して第1の感温体1及び第2の感温体2に移動する熱が減り、第2の感温体2で出力電圧がV1に到達することで第2の比較機7からトリガー信号(d)が出力され、論理素子8の出力がHighになり、ヒータ3への通電が開始される。この動作が繰り返し行われ、論理素子8から出力パルスが出力される。この出力パルスのパルス間隔T1(ON時間)及びT2(OFF時間)を計測することで予め求められているパルス間隔T1及びT2と流体の流速との関係線(検量線)から演算回路34で演算して流速を計測し、表示手段35で流速を表示するものである。
また、本実施例におけるヒータの制御方法は、第1の感温体1及び第2の感温体2が検出する温度上昇を十分与えられるだけの発熱温度で制御されるものであり、上述した一連の動作は、ヒータ温度が上昇・降下していく過程でなされているものである。ヒータの温度上昇・降下速度は、ヒータの熱容量で決まるものであり、このヒータの温度上昇・降下速度が全ての基準となる。このような場合、ヒータ発熱制御時においては、第1の感温体1ではヒータ温度上昇に伴う熱の移動が流体の流れによって阻害され、温度上昇速度は遅くなり、第2の感温体2では、ヒータの温度上昇に伴う熱が第2の感温体2へ移動するため、温度上昇速度は速くなる。一方、ヒータ非発熱制御時においては、第1の感温体1の降下速度が速くなり、第2の感温体2では、ヒータの温度降下に伴う熱が第2の感温体2へ移動するため、温度降下速度は遅くなる。
本実施例においては、ヒータ発熱制御時は第1の感温体1の温度上昇速度によって出力パルスのHighの時間を規定し、ヒータ非発熱制御時には第2の感温体2の温度降下速度によって出力パルスのLowの時間を規定するものであるので出力パルスのパルス周期を計測することで計測休止期間が無く流速計測を行う事ができる。
図3には、流体の流れが異なる状態時での第1の感温体1及び第2の感温体2の出力信号10、11(A1、B1、C1参照)とヒータ制御信号(A2、B2、C2参照)との検出タイミングを示す。(A)は上記で説明したのと同様に、正の方向に流体が流れている状態である。(B)は流体が流れていない流速0の状態である。この流速0の状態においては、第1の感温体1と第2の感温体2の温度上昇速度及び温度降下速度が同一であり、流れがある状態の第1の感温体1と第2の感温体2の中間くらいに位置する温度上昇及び温度降下速度になる。(C)は流体が逆方向に流れている状態で、この場合、第1の感温体1が下流側となり、第2の感温体2に比べて温度上昇速度が速くなり、温度降下速度は遅くなる。よって図に示す動作になる。このように本方式においては流速が−から+までの範囲で休止期間無く計測が行えるものである。
また、本実施例においては、感温体出力の検出レベルV1・V2によってヒータの発熱制御がなされるものであり、V1とV2の電圧レベルを検出可能な必要最低限の大きさとすることで、ヒータから感温体への微小な熱移動が計測でき、これにより上流側の感温体の反応が小さくなる高流速まで計測できるものである。
[実施例2]
図4は、本発明による他の実施形態に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図で、実施例1と同一構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
図4中、13及び14は、感温抵抗体からなる感温体で、それぞれ第1の感温抵抗体及び第2の感温抵抗体、15は流体温度検出用の感温抵抗体からなる第3の感温抵抗体、17及び16は、所定の抵抗値を有する第1の固有抵抗及び第2の固有抵抗、18、19、20は、それぞれ第1の感温抵抗体13、第2の感温抵抗体14及び第3の感温抵抗体15と第1及び第2の固有抵抗17、16に供給される定電流源である。
本実施例は、前述の実施例1とは、感温体として、サーモパイルに代えて感温抵抗体を使用した点において相違する。感温抵抗体によるフローセンサでは、ヒータも温度検出素子も同一プロセスで作成でき、更に同一形状にでき、これにより素子間の温度応答速度が同じになることに着目してなされたものであり、本実施例の特徴は、流速計測用の感温抵抗体と同一形状の感温抵抗体を用いて流体温度の基準とし、更には基準となる感温抵抗体に直列に固定抵抗を接続して、この固定抵抗の抵抗値をもって流速計測用の感温抵抗体の温度検出レベルとする温度補償を行ったことにある。
また、本実施例に用いる感温抵抗体からなるフローセンサの好適な構造を図5及び図6に示す。図5及び図6で示すフローセンサは、半導体プロセスを用いて作られたものであり、シリコンウエファからなる基台22に、流体の流れX方向から順に開口21a、21b、21c、21d、21eが間隙21fで連通されて形成されており、これらの開口21a、21b、21c、21d、21e間にそれぞれ両端に接続端子15a、15b、13a、13b、3a、3b、14a、14bを有して基台22と連結された感温抵抗体15、13、3、14が設けられており、隣り合った素子間での抵抗値のばらつきが小さいように形成されている。第1の感温抵抗体13、第2の感温抵抗体14及び第3の感温抵抗体15は、発熱しない程度の微弱な定電流を通電し温度検出を行う。本実施例の場合3つの感温抵抗体13、14及び15に通電される電流は同一の電流値である。このように構成することで、ヒータ3が非発熱状態では感温抵抗体13、14、15の抵抗値は流体の温度が変化した場合においてもほぼ同一の抵抗値を示すので、感温抵抗体の両端で発生する電圧もほぼ同じになる。
感温抵抗体15には固定抵抗16、17が直列に接続されており、感温抵抗体15と固定抵抗16で生じる電圧V1は、感温抵抗体14で生じた電圧11と比較するための電圧で、感温抵抗体14が流体温度に対して固定抵抗16の抵抗値で規定された分高い温度となるように設定している。また、感温抵抗体15と固定抵抗16と固定抵抗17で生じる電圧V2は、感温抵抗体13で生じた電圧10と比較するための電圧であり、感温抵抗体13が流体温度に対して固定抵抗16、17の合計の抵抗値で規定された分高い温度となるように設定している。ここで、感温抵抗体15で生じる電圧を実施例1でのGNDレベル(基準)として考えると本実施例の動作は、実施例1の図3と何ら変わらない動作となる。
また、上述した固定抵抗16、17は、感温抵抗体13、14の温度検出レベルを決定するものであるが、図5のようなフローセンサは、感温抵抗体感のばらつきが少ないことから、非常に小さな抵抗値とすることができる。
更には、定電流源18、19、20に調整回路を付加し、感温抵抗体13、14、15のばらつきにより生じる電圧差を小さくして、固定抵抗16、17を極小な抵抗値としても良い。これによって、感温抵抗体13、14の温度検出レベルは流体温度に対して微小に高い温度とすることができ、ヒータ3から移動するわずかな熱量を検出することが可能となる。
また、感温抵抗体13での温度は、固定抵抗16と17で規定される温度以上に上昇することは無いため、感温抵抗体15は図5に示すように感温抵抗体13の更に上流に配置することでヒータの熱の影響をほとんど受け無なくなる。感温抵抗体15は、周囲温度によって抵抗値が変化する感温抵抗体の温度補償用に設けたものであり、温度補償用の感温抵抗体15も含めた全ての感温抵抗体を同一形状にすることが可能であり、同一熱容量とすることが出来、これにより温度応答速度も全て同じになるので、流体に急激な温度変化が発生した場合においても誤差無く流速計測が行える。
また、図4に示す構成から解るように、本実施例は非常に少ない部品点数で構成できるものであり、計測は全て抵抗値の比較によってなされるものである。よって、詳細が記載されていない定電流源18、19、20についても相対的な誤差が無ければよいので1つの簡単な定電圧源を基準に容易に作ることができ、固定抵抗16、17は近年チップの金属皮膜抵抗で高性能で安価なものが普及しているので回路のコストを上げる要因にはならず、唯一高価な部品として比較機6、7があるが必要とする流速計測性能との兼ね合いで安価なものも選択できる。
また、本構成での出力はパルス出力であるため、ADコンバータなどの部品も必要とせず流速に変換することが出来るので本実施例を用いた流速計測装置は安価なものとなる
[実施例3]
図7は、本発明による他の実施形態に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図で、実施例2と同一構成については、同一符号を付し、説明を省略する。なお、図7中23はランプ積分回路用のリファレンス電源、24はランプ積分回路用の固定抵抗、25はランプ積分回路用のコンデンサ、26はランプ積分回路用のオペアンプ、27はアナログスイッチである。
本実施例においては、前述の実施例2のヒータ制御回路9として、積分回路を用いた構成としており、ヒータの発熱温度の上昇速度を回路時定数で規定したことを特徴とする。本実施例における積分回路はランプ積分回路であり、これによりヒータ3に加える電圧を時間経過に対して直線的に変化するものとしている。図7における動作を図8に示す。図8中(A1)、(A2)、(A3)は、それぞれ、(A)正方向に流れがある時のヒータに印加される電圧と、感温抵抗体13で検出される電圧10及び感温抵抗体14で検出される電圧11と、論理素子8から出力されるヒータ制御信号出力信号とを示し、同様に、(B1)、(B2)、(B3)、(C1)、(C2)、(C3)は、(B)流れが無い時、(C)逆方向に流れがある時におけるヒータに印加される電圧と、感温抵抗体13で検出される電圧10及び感温抵抗体14で検出される電圧11と、論理素子8から出力されるヒータ制御信号出力信号とを示す。
本実施例においては、感温抵抗体13で生じる電圧10がV2の電圧に到達することでヒータ制御信号をLowとし、感温抵抗体14で生じる電圧11がV1の電圧に到達することでヒータ制御信号をHighとする。上記動作はヒータ3の発熱温度上昇・降下の繰り返し周期がランプ積分回路で決められた時定数で決定されるため時定数を大きくすることで、ヒータの熱容量による電力の消耗を抑えることが出来る。
また、本実施例では、感温抵抗体13での温度上昇量は流速を検出できる最小限の熱量に固定(V2の電圧値)されており、これによってヒータ発熱温度の上限値が決定される。言い換えるとヒータ発熱温度は、流速に応じて計測できる最小限の発熱温度に制御されるものである。このように、本実施例においては、無駄にヒータを発熱させず低消費電力の流速計測が実現できるものである。
[実施例4]
図9は、本発明による他の実施形態に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図で、実施例3と同一構成については、同一符号を付し、説明を省略する。なお、図9中28はオペアンプ、29は固定抵抗、30、31は差動増幅器、36、37、38、39、40は加算機用固定抵抗、41は加算機用オペアンプである。
本実施例においては、前述の実施例3記載のものと基本的には同一であるが、感温抵抗体13、14で検出された出力を差動増幅器30、31を介して入力された信号を加算機で加算してオペアンプ28に入力し、ランプ積分回路の出力を制御して、流速を計測する感温抵抗体13、14の温度上昇・降下速度をランプ積分回路で決められた時定数と同じなるようにヒータ3を制御する事を特徴としている。
より具体的に説明すると、感温抵抗体13、14で発生する電圧10、11を感温抵抗体15と固定抵抗29で発生する電圧12と比較増幅して、ヒータ3から感温抵抗体13、14に移動する熱によって生じる温度上昇・降下による電圧変化を差動増幅器30、31で取り出す。この信号を加算機で合成して、電圧ランプ信号42と比較し、ヒータ3を制御する。電圧ランプ信号42は、感温抵抗体13、14の温度によって制御されるものであるから、おのずとランプ電圧42のスイング範囲は加算機からの出力信号と合致したレベルに安定する。この動作によって感温抵抗体13、14の温度上昇、降下速度は時間経過に対して直線的に変化するものとなる。
図10に本構成による動作タイミングを示す。図中(A1)、(A2)は、それぞれ、(A)正方向に流れがある時の感温抵抗体13で検出される電圧10及び感温抵抗体14で検出される電圧11と、論理素子8から出力されるヒータ制御信号出力信号とを示し、同様に、(B1)、(B2)、(C1)、(C2)は、(B)流れが無い時、(C)逆方向に流れがある時における感温抵抗体13で検出される電圧10及び感温抵抗体14で検出される電圧11と、論理素子8から出力されるヒータ制御信号出力信号とを示す。
本構成によれば、感温抵抗体13、14の温度上昇速度の合成及び温度降下速度の合成が常に一定速度であり、この条件は流速や周囲温度によらず固定される。このことから、感温抵抗体13、14からフローセンサの基台22に流出した熱量に応じてヒータ3から熱が補われるものであり、流速が生じ感温抵抗体13と感温抵抗体14に温度差が生じている場合においてもヒータ3から供給される熱量の比は流速によるものなので、前記基台22に流出する熱量と同量の熱がヒータから供給される。よって、基台22に流出する熱の影響は一切受けなくなる。
[実施例5]
図11は、本発明による他の実施形態に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図で、実施例4と同一構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
本実施例では、基本的な動作は前述の実施例4と同じであり、感温抵抗体13の温度上昇・降下速度をヒータ制御回路9のランプ積分回路で定められた時定数により固定するものである。これによって、感温抵抗体13が基準となり、感温抵抗体14の温度上昇・降下速度が流速によって変化する。その結果、感温抵抗体13、14の温度上昇・降下速度はランプ積分回路の時定数で規定されるので、ヒータ発熱温度の影響が無くなり、これによって温度依存性がなくなり、また流体の熱伝導率の違いなどによる誤差もなくなり、感温抵抗体の経年劣化などによる影響も無くなる。このように、流速に応じてヒータ発熱温度が変化するので低流速から高流速まで安定した出力を得ることができる。さらに、本実施例のものは、実施例4のものに比べ、回路規模が小さくてすむが、感温抵抗体13の温度上昇・降下速度が固定であるため、流速に対する出力パルスの変化は小さくなる。
[実施例6]
図12は、本発明による他の実施形態に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図で、実施例3と同一構成については、同一符号を付し、説明を省略する。なお、図12中33は差動増幅器である。
本実施例のものでは、上流側と下流側の感温体の出力が流速0の時以外では交差しないことに注目してなされたものであり、前述の実施例2の構成に感温抵抗体13、14で発生する電圧差を差動増幅器33によって検出する構成を付加したものである。この構成の付加によって、感温抵抗体13、14へのゴミの付着を検出可能としたものである。
このゴミ付着の検出について、図13に基づいて説明する。図13中(A1)、(A2)は、それぞれ、(A)正方向に流れがある時の感温抵抗体13で検出される電圧10及び感温抵抗体14で検出される電圧11と、差動増幅器33からの出力(流速0出力)43とを示し、同様に、(B1)、(B2)、(C1)、(C2)、(D1)、(D2)は、(B)流れが無い時、(C)逆方向に流れがある時及び(D)感温抵抗体13にゴミが付着し、且つ流れがないときにおける感温抵抗体13で検出される電圧10及び感温抵抗体14で検出される電圧11と、差動増幅器33からの出力(流速0出力)43とを示す。
この図から明らかなように、流速0出力43は、ゴミが付着していない状態では感温抵抗体13、14の出力が0Vを挟んでスイングすることは無いが、ゴミが感温抵抗体13、14のどちらか一方に付着した場合、(D2)に示すように、0Vを挟んでスイングすることになる。これは、ヒータ3から同じ熱量が感温抵抗体13、14に供給されてもゴミが付着している方は、熱容量が大きくなり、温度上昇速度及び温度降下速度が遅くなるために起こる現象である。よって本実施例による流速0出力43の監視を行う事で、流体の種別などに影響されること無くゴミが感温抵抗体に付着したことを確実に検出できる。ゴミ付着時の処理に関しては、ゴミが付着している感温抵抗体に大電流を流してゴミを炭化するなどして粘着力をなくして取り除いたり、ゴミの大きさを流速0出力43から予測して流速信号を補正したり、アラーム信号を発して清掃を促したりなど複数の手段が考えられる。
本発明による実施例1に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図である。 本発明による実施例1に係る流体の流速計測装置の動作を示すタイムチャートである。 本発明による実施例1に係る流体の流速計測装置の動作を示す信号の波形図で、(A)は正方向に流体の流れがある時の場合、(B)は流れがない時の場合、(C)は逆方向に流れがある時の場合についての波形図である。 本発明による実施例2に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図である。 本発明による実施例2に係る流体の流速計測装置で使用されるフローセンサの平面図である。 図5のA−A線上で切断した断面図である。 本発明による実施例3に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図である。 本発明による実施例3に係る流体の流速計測装置の動作を示す信号の波形図で、(A)は正方向に流体の流れがある時の場合、(B)は流れがない時の場合、(C)は逆方向に流れがある時の場合についての波形図である。 本発明による実施例4に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図である。 本発明による実施例4に係る流体の流速計測装置の動作を示す信号の波形図で、(A)は正方向に流体の流れがある時の場合、(B)は流れがない時の場合、(C)は逆方向に流れがある時の場合についての波形図である。 本発明による実施例5に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図である。 本発明による実施例6に係る流体の流速計測装置の概略構成を示す回路図である。 本発明による実施例6に係る流体の流速計測装置の動作を示す信号の波形図で、(A)は正方向に流体の流れがある時の場合、(B)は流れがない時の場合、(C)は逆方向に流れがある時の場合、(D)は感温抵抗体にゴミが付着し、且つ、流れがない時の場合についての波形図である。
符号の説明
1…第1の感温体、2…第2の感温体、3…ヒータ、4…第2の基準電圧源、5…第1の基準電圧源、6…第1の比較機、7…第2の比較機、8…論理素子、9…ヒータ制御回路、V1…第2の基準電圧、V2…第1の基準電圧、10…第2の感温体による検出電圧、11…第1の感温体による検出電圧、13…第1の感温抵抗体、14…第2の感温抵抗体、15…第3の感温抵抗体、16…第2の固定抵抗、17…第1の固有抵抗、18…第1の定電流源、19…第2の定電流源、20…第3の定電流源、34…演算回路、35…表示手段

Claims (5)

  1. ヒータと、
    ヒータを挟んで配置された第1の感温体第2の感温体、及び第3の感温体を備えたフローセンサと、
    前記第1の感温体で検出される第1の出力電圧と第1の基準電圧とを比較して前記第1の出力電圧が前記第1の基準電圧に到達したとき信号を出力する第1の比較手段と、
    前記第2の感温体で検出される第2の出力電圧と第2の基準電圧とを比較して前記第2の出力電圧が前記第2の基準電圧に到達したとき信号を出力する第2の比較手段と、
    前記第1の比較手段と前記第2の比較手段から得られた信号によって出力パルスを発生する論理素子と、
    該論理素子から出力される出力パルスに応じて前記ヒータに電流を印加するヒータ制御回路と、を備え、
    前記第3の感温体に直列に第1の固定抵抗を接続し、
    前記第1の感温体、前記第2の感温体、及び前記第1の固定抵抗と前記第3の感温体に電流を流す電流源を接続し、
    前記第1の比較手段は、少なくとも前記第1の固定抵抗と前記第3の感温体で発生した電圧を前記第1の基準電圧として前記第1の感温体で発生した電圧と比較し、
    前記第2の比較手段は、少なくとも前記第3の感温体で発生した電圧を前記第2の基準電圧として前記第2の感温体で発生した電圧と比較し、
    前記ヒータ制御回路は、前記第1の比較手段からの出力信号によって、前記ヒータへの通電を停止または減少させ、前記第2の比較手段からの出力信号によって前記ヒータへの通電を開始または増加させ、前記ヒータ制御回路に供給される前記出力パルスのパルス間隔を計測することによって前記フローセンサ上を流れる流体の流速を計測することを特徴とする流体の流速計測装置。
  2. 請求項1記載の流体の流速計測装置において、
    前記第3の感温体に直列に、さらに、第2の固定抵抗を接続し
    前記第1の比較手段は、前記第1の固定抵抗と前記第2の固有抵抗と前記第3の感温体で発生した電圧を前記第1の基準電圧として前記第1の感温体で発生した電圧と比較し、
    前記第2の比較手段は、前記第2の固定抵抗と前記第3の感温体で発生した電圧を前記第2の基準電圧として前記第2の感温体で発生した電圧と比較することを特徴とする流体の流速計測装置。
  3. 請求項2記載の流体の流速計測装置において、
    前記ヒータ制御回路は、積分回路を備え、当該積分回路によって定められた時定数で前記ヒータへの通電を制御することを特徴とする流体の流速計測装置。
  4. 請求項3記載の流体の流速計測装置において、
    前記ヒータへの通電の減少及び増加に伴い生じる前記第1及び第2の感温体での電圧を前記積分回路で定められる時定数と一致するように前記ヒータ制御回路を制御することを特徴とする流体の流速計測装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項記載の流体の流速計測装置において、
    前記ヒータへの通電の停止または減少及び前記ヒータへの通電の開始または増加に伴い生じる前記第1の感温体前記第2の感温体との電圧差を検出する検出回路を備えたことを特徴とする流体の流速計測装置。
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