JP4542680B2 - 流量計測方法及び装置並びに電子式ガスメータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスや液体などの流体の流速を測定することで流体流量を計測する流量計測方法及び装置並びに計測したガスからなる流体の流量を積算してガス使用量を計量する電子式ガスメータに係り、特に、電池を電源とした流量計測方法、駆動式のものに有効に適用し得る流量計測方法及び装置並びに電子式ガスメータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガスメータは、内部の流路を流れるガスの流量をガスの使用量として計測する流量計測装置を有しており、この種の流量計測装置は、ガスメータに内蔵された電池により駆動されるセンサによりガス流路内のガスの流速を測定し、この測定したガスの流速に流路の断面積などを乗じる演算を行うことで、ガスの流量を計測する方法を採用している。
【0003】
ところで、上述したガス流路内のガスの流速測定に用いられるセンサの一つであるフローセンサは、ガスの通過するガス流路内に配置されるシリコン基板上に熱検知素子としての一対のサーモパイルとヒータとを形成して構成されており、一対のサーモパイルは、ガスの流れ方向におけるヒータの上流側と下流側とに、ヒータから同じ間隔をおいて配置されている。
【0004】
そして、このフローセンサでは、電池電源の延命のために所定の時間毎に間欠的に電力を供給してヒータに通電して熱を放出させると、その熱がガス流路内のガスにより各サーモパイルに伝達されて、各サーモパイルの熱起電力がそれぞれ変化する。このため、ガスの流れの上流側に位置するサーモパイルへの熱伝達速度と下流側に位置するサーモパイルへの熱伝達速度とが、ガス流路内を流れるガスの流速に応じた分だけ異なるようになり、各サーモパイルの熱起電力の変化量は、ガス流路内のガスの流速に応じて相違することになる。
【0005】
そこで、フローセンサはこの原理を利用して、各サーモパイルに通電して得られるそれら各サーモパイルが検知した熱量に応じたレベルの起電力の電圧からなるアナログ電気信号を、ガス流路内のガスの流速を表す信号として出力するように構成されている。
【0006】
フローセンサが出力するアナログ電気信号はA/D変換器によってデジタル信号に変換されて、予め定めたプログラムに従って動作するマイクロコンピュータに取り込まれる。マイクロコンピュータは、取り込んだデジタル信号に基づきガスの流速を計測し、この計測した流速に基づきガスの流量を演算する。このガス流量を演算するに当たっては、周囲温度によるアナログ電気信号のレベルの変動を補正するためなどの各種の補正処理も一緒に行われる。そして、演算によって求めたガス流量は、ガスメータの場合には、積算流量を求めるため積算される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、電池を電源として作動するフローセンサを用いた流量計測方法及び装置においては、電池電源の消費電力をできるだけ低減するために一定時間、例えば6秒間隔で間欠的に短時間づつフローセンサを作動するようにしている。このように間欠的に駆動した場合には、6秒間隔の初期の時点でガス流量があっても次に間欠的な作動が行われるまで流量有無を検出することができないだけでなく、その計測も行うことができなくなる。その結果、ガスの流れに即応したガス流量検出及びガス流量計測を行うことに問題があり、計測したガス流量を積算表示する電子式ガスメータに適用した場合には積算値に誤差が入る余地があり、精度上問題がある。したがって、できれば間欠時間をもっと短くすることが望まれるが、電池寿命の延命の点で限界がある。
【0008】
ところで、従来の方法及び装置では、ガス流量が0すなわちガスが使われておらず計測すべきガス流がなくても流量演算が行われ、意味のない無駄な流量演算が行われている現状がある。因みに、流量演算まで行った場合には処理時間が200m秒程度かかるのに対し、フローセンサが出力するアナログ電気信号をデジタル信号に変換するまでの処理は20〜30m秒程度であり、流量演算まで行ったときにはそうでないときに比べて10倍弱の処理時間がかかり、計測すべきガス流がなくても、長時間を要する意味のない無駄なガス流量演算が行わていることになる。
【0009】
本発明は、上述した問題点及び現状に鑑みてなされたもので、より消費電力の削減を可能にした流量計測方法及び装置並びに電子式ガスメータを提供することにある。
【0010】
本発明はまた、消費電力を増大することなく、流体の流れに即応した流量検出及び流量計測を可能にした流量計測方法及び装置、並びに、より精度の良い電子式ガスメータを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためなされた請求項1記載の本発明は、流体流路に設けたフローセンサを所定の時間毎に間欠的に電力供給して駆動し、前記フローセンサに流体の流速に応じたアナログ電気信号を出力させ、前記フローセンサが出力する前記アナログ電気信号をデジタル化してデジタル信号に変換し、該デジタル変換して得たデジタル信号に基づき流速を計測し、該計測した流速に基づき前記流体の流量を演算する流量演算動作を行う流量計測方法において、前記デジタル信号が予め定めた所定値以上となったときに流量有りを、所定値未満となったとき流量無しをそれぞれ検出し、流量無しを検出したとき、前記間欠的な電力供給毎に流量演算動作を行う正規計測モードから、前記流量演算動作を停止させて前記流量演算動作を省略し、前記間欠的な電力供給毎に前記デジタル信号の取り込みのみを行うラフ計測モードに切り替え、前記ラフ計測モードにおいて取り込んだ前記デジタル信号により流量有りを検出して前記正規計測モードに戻すまで前記ラフ計測モードを行わせ、前記正規計測モードから前記ラフ計測モードに切り替わったとき前記電力供給の周期を切り替え前よりも短くなるように変更することを特徴とする流量計測方法に存する。
【0012】
請求項1記載の流量計測方法においては、フローセンサが出力するアナログ電気信号をデジタル変換して得たデジタル信号予め定めた所定値以上となったときに流量有りを、所定値未満となったとき流量無しをそれぞれ検出して、流量無しを検出したとき、間欠的な電力供給毎に流量演算動作を行う正規計測モードから、流量演算動作を停止させて流量演算動作を省略し、間欠的な電力供給毎にデジタル信号の取り込みのみを行うラフ計測モードに切り替え、ラフ計測モードにおいて取り込んだデジタル信号により流量有りを検出して正規計測モードに戻すまでラフ計測モードを行わせ、正規計測モードからラフ計測モードに切り替わったとき電力供給の周期を切り替え前よりも短くしている。したがって、流量演算のために設けられたフローセンサが出力するアナログ電気信号をデジタル変換して得たデジタル信号に基づいて流体流路内に流体の流れが無いと検出したときには、時間がかかり電力消費の大きな流量演算動作が省略されるようになり、しかも、流量無しの状態において、フローセンサが生じるアナログ電気信号をデジタル信号に変換する周期が短くでき、流体に流れが生じたことをより早く検出することができる。
【0015】
加えて、請求項2記載の本発明は、前記流量無し状態が継続しているとき、複数回の前記電力供給に1回の割合で前記正規計測モードを行わせることを特徴とする請求項2記載の流量計測方法に存する。
【0016】
請求項2記載の流量計測方法においては、上述した請求項1記載の流量計測方法の作用に加え、流量無し状態が継続しているとき、複数回の電力供給に1回の割合で正規計測モードを行わせるので、流量演算動作の省略が間引きによって行われ、流量無しが検出されているときでも、所定値未満の流量を知ることができる。
【0017】
しかも、請求項3記載の本発明は、流量無しを検出したとき、流体流量を0とすることを特徴とする請求項1又は2記載の流量計測方法に存する。
【0018】
請求項3記載の流量計測方法においては、上述した請求項1又は2記載のガス流量計測方法の作用に加え、流量無しを検出したとき、流体流量を0とするようになっているので、流体流量を0とする必要な流体流量情報も得られる。
【0019】
そのうえ、請求項4記載の本発明は、計測した流速に基づき流量を演算するに当たって、流体温度に基づいて前記流速を補正することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流量計測方法に存する。
【0020】
請求項4記載の流量計測方法においては、上述した請求項1〜3のいずれかに記載の流量計測方法の作用に加え、計測した流速に基づき流体流量を演算するに当たって、流体温度に基づいて流速を補正するようになっているので、流量演算がより正確に行われ、より時間のかかるものとなっているが、その省略により、より大きな電力消費の削減が可能となる。
【0025】
また、請求項5記載の本発明は、前記フローセンサは、間欠的に電力が供給されるヒータと該ヒータの発する熱を前記流体を介して受け前記流体の流速に応じたアナログ電気信号を生じる熱検知素子とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の流量計測方法に存する。
【0026】
請求項5記載の流量計測方法においては、上述した請求項1〜4のいずれかに記載の流量計測方法の作用に加え、フローセンサが、間欠的に電力供給されるヒータの発する熱を熱検知素子が流体を介して受け流体の流速に応じたアナログ電気信号を生じる比較的消費電力の大きなものであるので、電力消費を削減したり、電力消費を増大することなく間欠的電力供給の頻度を上げ計測精度を上げる上で有効である。
【0027】
また、請求項6記載の本発明は、前記フローセンサの動作、前記演算動作のための電源を電池より供給することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流量計測方法に存する。
【0028】
請求項6記載の流量計測方法においては、上述した請求項1〜5のいずれかに記載の流量計測方法の作用に加え、フローセンサの動作、演算手動作の電源を電池から供給するものであるので、電池の延命を図る上で有効である。
【0029】
請求項7記載の本発明は、図1の基本構成図に示す如く、流体流路17に設けられるとともに所定の時間毎に間欠的に電力供給されて駆動され、流体の流速に応じたアナログ電気信号を出力するフローセンサ3と、間欠的に電力が供給されたとき前記フローセンサが生じるアナログ電気信号をデジタル化してデジタル信号に変換するA/D変換手段9と、該A/D変換手段によりデジタル変換して得たデジタル信号に基づき流速を計測し、該計測した流速に基づき前記流体の流量を演算する演算手段11a−1とを備える流量計測装置において、前記デジタル信号が予め定めた所定値以上となったときに前記流体流路内の流体の流量有りを、所定値未満となったとき流量無しをそれぞれ検出する流量有無検出手段11a−2と、該流量有無検出手段が流量無しを検出したとき、前記間欠的な電力供給毎に前記演算手段による流量演算動作を行わせる正規計測モードから、前記演算手段の動作を停止させて前記流量演算動作を省略し、前記間欠的な電力供給毎に前記デジタル信号の取り込みのみを行うラフ計測モードに切り替え、前記ラフ計測モードにおいて取り込んだ前記デジタル信号により前記流量有無検出手段が流量有りを検出して前記正規計測モードに戻すまで前記ラフ計測モードを行わせ、前記正規計測モードから前記ラフ計測モードに切り替わったとき前記電力供給の周期を切り替え前よりも短くする制御を行う制御手段11a−3とを備えることを特徴とする流量計測装置に存する。
【0030】
請求項7記載の流量計測装置においては、流量有無検出手段11a−2はデジタル信号が予め定めた所定値以上となったときに流体流路17内の流体の流量有りを、所定値未満となったとき流量無しをそれぞれ検出する。そして、流量有無検出手段が流量無しを検出したとき、制御手段11a−3が間欠的な電力供給毎に演算手段11a−1による流量演算動作を行う正規計測モードから、演算手段の動作を停止させ流量演算動作を省略し、間欠的な電力供給毎にデジタル信号の取り込みのみを行うラフ計測モードに切り替える制御を行う。また、ラフ計測モードにおいて取り込んだデジタル信号により流量有無検出手段が流量有りを検出したとき、制御手段が正規計測モードに戻す制御を行うようになっている。したがって、流体流路内に流体の流れが無いときには、時間がかかり電力消費の大きな流量演算動作が省略されるようになる。
【0033】
加えて、請求項8記載の本発明は、前記流量無し状態が継続しているとき、複数回の前記電力供給に1回の割合で前記正規計測モードを行わせることを特徴とする請求項7記載の流量計測装置に存する。
【0034】
請求項8記載の流量計測装置においては、上述した請求項7記載の流量計測装置の作用に加え、制御手段は、流量無し状態が継続しているとき、複数回の電力供給に1回の割合で正規計測モードを行わせるので、流量演算動作の省略が間引きによって行われ、流量無しが検出されているときでも、所定値未満の流量を知ることができる。
【0035】
しかも、請求項9記載の本発明は、前記流量有無検出手段が流量無しを検出したとき、流体流量を0とすることを特徴とする請求項7又は8記載の流量計測装置に存する。
【0036】
請求項9記載の流量計測装置においては、上述した請求項7又は8記載のガス流量計測装置の作用に加え、流量有無検出手段が流量無しを検出したとき、流体流量を0とするようになっているので、流体流量を0とする必要な流体流量情報も得られる。
【0037】
そのうえ、請求項10記載の本発明は、前記演算手段は、計測した流速に基づき流体流量を演算するに当たって、温度検知素子38によって検知した流体温度に基づいて前記流速を補正する温度補正手段11a−11を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の流量計測装置に存する。
【0038】
請求項10記載の流量計測装置においては、上述した請求項7〜9のいずれかに記載の流量計測装置の作用に加え、演算手段の温度補正手段11a−11は、計測した流速に基づき流体流量を演算するに当たって、温度検知素子38によって検知した流体温度に基づいて流速を補正するようになっているので、流量演算がより正確に行われ、より時間のかかるものとなっているが、その省略により、より大きな電力消費の削減が可能となる。
【0043】
また、請求項11記載の本発明は、前記フローセンサは、間欠的に電力が供給されるヒータ34と該ヒータの発する熱を前記流体を介して受け前記流体の流速に応じたアナログ電気信号を生じる熱検知素子32,33とを有することを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の流量計測装置に存する。
【0044】
請求項11記載の流量計測装置においては、上述した請求項7〜10のいずれかに記載の流量計測装置の作用に加え、フローセンサ3が、間欠的に電力供給されるヒータ34の発する熱を熱検知素子32,33が流体を介して受け流体の流速に応じたアナログ電気信号を生じる比較的消費電力の大きなものであるので、装置全体の電力消費を削減したり、電力消費を増大することなく間欠的電力供給の頻度を上げ計測精度を上げる上で有効である。
【0045】
さらに、請求項12記載の本発明は、前記フローセンサ、前記A/D変換手段及び前記演算手段の動作電源を供給する電池5を備えることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の流量計測装置に存する。
【0046】
請求項12記載の流量計測装置においては、上述した請求項7〜11のいずれかに記載の流量計測装置の作用に加え、フローセンサ、A/D変換手段及び演算手段の動作電源を電池から供給するものであるので、電池の延命を図る上で有効である。
【0047】
またさらに、請求項13記載の本発明は、ガスからなる流体の流量を測定することで流体流量を計測する請求項7〜12のいずれかに記載の流量計測装置1と、前記演算手段により演算して求めたガス流量を積算し表示する積算表示部13とを備えることを特徴とする電子式ガスメータに存する。
【0048】
請求項13記載の電子式ガスメータにおいては、上述した請求項7〜12のいずれかに記載の流量計測装置の作用により、演算手段により演算して求めたガス流量を積算表示部に積算し表示する電子式ガスメータの電力消費の削減及び計量精度の向上を図る上で有効である。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による流量計測方法を実施した装置を有する電子式ガスメータの実施形態を、図面を参照して説明する。
【0050】
図2は本発明の一実施形態に係る流量計測装置を有する電子式ガスメータの概略構成を示すブロック図であり、図2中流量計測装置1は、マイクロフローセンサ3、電源5、スイッチングトランジスタ7、A/D変換器9及びマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略記する。)11を備え、これに積算表示部13を加えて電子式ガスメータを構成している。
【0051】
マイクロフローセンサ3は、図3に説明図で示すように、図示しないガス供給源から供給されるガスが通過する流体流路としてのガス流路17内に配設されており、図4に平面図で示すように、Siによる基台31と、この基台31に異方性エッチングにより形成されたダイヤフラム31aと、このダイヤフラム31a上に形成された測温用の上流側、下流側の各サーモパイル32,33及び加熱用のマイクロヒータ34(ヒータに相当)とを備えている。
【0052】
上流側及び下流側の各サーモパイル32,33は、p++−Si及びAlにより構成されており、図4中矢印Xで示すガス流路17内を流れるガスの流れ方向において、マイクロヒータ34を挟んで上流側と下流側の基台31箇所に、マイクロヒータ34から等間隔でそれぞれ配置されており、各サーモパイル32,33の温接点32a,33aはダイヤフラム31a上に、冷接点32b,33bはダイヤフラム31a以外の基台31部分に、それぞれ配置されている。
【0053】
このように構成されたマイクロフローセンサ3では、マイクロヒータ34が通電により発した熱が、ガス流路17内のガスを媒体として上流側及び下流側の各サーモパイル32,33の付近に伝わると、それら各サーモパイル32,33には、マイクロヒータ34から伝わった熱に応じた温度となる温接点32a,33aと、基台31とほぼ同じ温度となる冷接点32b,33bとの温度差に応じた電圧の起電力が生じる。
【0054】
そして、マイクロフローセンサ3は、図2に示すように、上流側及び下流側の各サーモパイル32,33に生じた起電力をアンプ35,36によりそれぞれ増幅し、その差分を差動アンプ37で取って、この差動アンプ37の出力を、ガス流路17内を流れるガスの流速に対応する熱起電力信号として出力端子39から出力するように構成されている。
【0055】
電源5は、流量計測装置1に内蔵された電池からなり、この電源5からの電力は、図示しない定電圧回路により所定の定電圧とされた後に、一定周期で間欠的にマイクロヒータ34に一定時間の間供給される。
【0056】
スイッチングトランジスタ7は、コレクタを電源5に接続しエミッタをマイクロヒータ34に接続したnpnトランジスタにより構成されており、マイコン11からのヒータ駆動信号によりベースにバイアスがかけられることで、コレクターエミッタ間が導通して電源5からの定電圧化された電力をマイクロヒータ34に間欠的に一定時間の間供給させる。
【0057】
A/D変換器9は、ガス流路17内を流れるガスの流速に対応してマイクロフローセンサ3の出力端子39から出力されるアナログの熱起電力信号を、所定のサンプリング周期毎にデジタル変換し、デジタル化した熱起電力信号を出力するものである。
【0058】
マイコン11は、CPU11a、RAM11b、及び、ROM11cを有しており、このうち、CPU11aには、RAM11b及びROM11cの他、スイッチングトランジスタ7のベースとA/D変換器9とが接続されている。
【0059】
RAM11bは、各種データ記憶用のデータエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを有しており、前記ROM11cには、CPU11aに各種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納されている。
【0060】
そして、マイコン11は、ROM11cに格納された制御プログラムに従いCPU11aが行うガスの流量測定処理によって、A/D変換器9から出力されるデジタル信号を取り込み、取り込んだデジタル信号に基づき流速を計測し、該計測した流速に基づきガス流路17内を流れるガスの瞬時流量を演算する。
【0061】
マイコン11はまた、取り込んだ熱起電力のデジタル信号の大きさを所定値と比較することにより、ガス流路17内のガスの流れの有無を検出する。マイコン11はこの比較によって流量有りを検出したとき、マイクロヒータ34に対する間欠的な電力供給毎に流量演算動作を行い、流量無しを検出したとき、流量演算処理を行うことなく、ガス流量を0として、流量演算動作を省略する。この流量演算動作の省略は、流量演算動作を複数回の電力供給に1回の割合で行うように連続して複数回間引くことで行う。なお、間欠的な電力供給毎に流量演算動作を行う動作状態を正規計測モードと呼び、流量演算動作を複数回の電力供給に1回の割合で行う動作状態をラフ計測モードと呼ぶ。
【0062】
マイコン11はさらに、上述した流量演算処理を行う際に、フローセンサ3にサーモパイル32,33、マイクロヒータ34などとともに組み込んだ温度検知素子38からのアナログの温度信号をA/D変換器15によってデジタル変換して取り込む。この取り込んた温度のデジタル信号は、瞬時流量を求める際に、流量計測すべきガスであるガス自体の温度によるフローセンサ3の出力変動を補正するため利用される。
【0063】
また、マイコン11は、上述のようにして求めた流速に、ガス流路17の断面積及びその構造に依存する所定の係数等を乗じて、ガス流路17内を流れるガスの瞬時流量を求め、さらに、この瞬時流量に、ヒータ駆動信号を間欠的に出力する一定周期の時間を乗じることで、ヒータ駆動信号が1回出力されてから次にヒータ駆動信号が出力されるまでの周期時間の間にガス流路17内を流れるガスの通過流量を求め、これを積算することで、これまでにガス流路17内を流れたガスの積算流量を求める。
【0064】
以上概略説明した流量計測方法を実施する装置並びに電子式ガスメータの動作詳細を、CPU11aがROM11cに格納された制御プログラムに従って行う処理を示す図5のフローチャートを参照して以下説明する。
【0065】
マイコン11は電源5の電池からマイクロフローセンサ3のマイクロヒータ34とは別系統で接続された電源5の電池から電源供給されることで起動し、プログラムがスタートする。CPU11aは、まず、ヒータ駆動信号によりマイクロヒータ34を駆動する周期時間T1が経過するのを待ち(ステップS1)、時間T1が経過しているときには(ステップS1でY)、次に、例えば周期時間T1の整数倍の時間である周期時間T2が経過しているかどうかを確認する(ステップS2)。なお、周期時間T1及びT2は時間T1及びT2をそれぞれ計時することによって再スタートされるタイマーによって計時される。周期時間T1は経過しているが(ステップS1でY)、周期時間T2がまだ経過していないときには(ステップS2のN)、上述したラフ計測モード動作を実行し(ステップS3)、周期時間T2も経過しているときには(ステップS2でY)、上述した正規計測モードを実行する(ステップS4)。
【0066】
上述したラフ計測モード動作及び正規計測モード動作のいずれにおいても、CPU11aはヒータ駆動信号を出力してマイクロヒータ34に一定時間の間供給させて、ガス流路17内を流れるガスの流速に対応したアナログの熱起電力信号をマイクロフローセンサ3の出力端子から出力させ、これをA/D変換器9によってデジタル信号に変換して取り込む。そして、正規計測モード動作ではさらに、温度検知素子38の出力する温度信号をA/D変換器15によって変換して取り込み、この取り込んだ温度のデジタル信号を熱起電力信号のデジタル信号とともに利用して流量演算を行う。
【0067】
続いて、上述したラフ計測モード動作又は正規計測モード動作においてデジタル変換して取り込んだ熱起電力信号のデジタル信号の値が所定の閾値Th1を超えているかどうかを判定して流量の有無を検出する(ステップS5)。ステップS5の判定により、流量無しを検出したときには(ステップS5でN)、上記ステップS1にリターンし、流量有りを検出したときには(ステップS5でY)、ヒータ駆動信号によりマイクロヒータ34を駆動する周期時間T1が経過するのを待ち(ステップS6)、時間T1が経過しているときには(ステップS6でY)、次に上述した正規計測モード動作を実行する(ステップS7)。
【0068】
次に、この正規計測モード動作において取り込んだ熱起電力信号のデジタル信号の値が所定の閾値Th1を超えているかどうかを判定して流量の有無を検出する(ステップS8)。ステップS8の判定により流量無しを検出したときには(ステップS8でN)、上記ステップS1にリターンし、流量有りを検出したときには(ステップS8でY)、上記ステップS6にリターンして、流量無しを検出するまで(ステップS8でN)、周期時間T1毎に正規計測モードを繰り返し実行する(ステップS6〜ステップS8)。
【0069】
なお、上述したラフ計測モード動作及び正規計測モード動作では、CPU11aは、具体的には例えば図6及び図7のフローチャートに示されるような処理動作を行う。
【0070】
ラフ計測モード動作及び正規計測モード動作のいずれでも、ヒータ駆動信号を出力してマイクロヒータ34に一定時間の間供給させ(ステップS31、ステップS41)、ガス流路17内を流れるガスの流速に対応したアナログの熱起電力信号をマイクロフローセンサ3の出力端子から出力させ、これをA/D変換器9によってデジタル信号に変換して取り込む(ステップS32、ステップS42)。そして、ラフ計測モード動作では、図5の元のフローチャートにリターンする。一方、正規計測モード動作ではさらに、温度検知素子38の出力する温度信号をA/D変換器15によって変換して取り込み(ステップS43)、この取り込んだ温度のデジタル信号を熱起電力信号のデジタル信号とともに利用して流量演算を行う(ステップS44)。
【0071】
そして、この流量演算においては、瞬時流量が求められ、この瞬時流量の値にヒータ駆動信号を間欠的に出力する周期時間を乗じることで、周期時間の間にガス流路17内を流れるガスの通過流量を求め、これを積算する(ステップS45)ことで、これまでにガス流路17内を流れたガスの積算流量を求めてから、図5の元のフローチャートにリターンする。
【0072】
次に、上述のように構成された本実施形態の流量計測装置の動作について説明する。
【0073】
まず、流量計測装置の動作においては、周期時間T1が到来する毎に、マイコン11からスイッチングトランジスタ7にヒータ駆動信号が出力されてトランジスタ7がオンされ、電源5からの定電圧化された電力がマイクロヒータ34に供給されてマイクロヒータ34が加熱される。
【0074】
このことによって、マイクロヒータ34から熱が放出され、この放出された熱が、マイクロヒータ34よりもガスの流れ方向Xの上流側に位置する上流側サーモパイル32には、ガスの熱伝搬速度からガスの流速を減じた速度で、マイクロヒータ34よりもガスの流れ方向Xの下流側に位置する下流側サーモパイル33には、ガスの熱伝達速度にガスの流速を加えた速度でそれぞれ伝達される。
【0075】
したがって、ガス流路17内をガスが流れていなければ、上流側及び下流側の各サーモパイル32,33がマイクロヒータ34から等間隔に位置していることから、マイクロヒータ34から上流側及び下流側の各サーモパイル32,33に同じ温度で熱が伝わり、上流側及び下流側の各サーモパイル32,33には同じ電圧の起電力が生じる。
【0076】
しかし、ガス流路17内をガスが流れていると、マイクロヒータ34から放出される熱が、下流側サーモパイル33への伝達速度よりも低い速度で上流側サーモパイル32に伝達されて、その速度差分だけ上流側サーモパイル32には、マイクロヒータ34からの熱が下流側サーモパイル33よりも冷却されて伝達されるので、上流側及び下流側の各サーモパイル32,33に生じる起電力の電圧は、ガス流路17内を流れるガスによりマイクロヒータ34から伝達される熱の温度差に応じて、即ち、ガス流路17内を流れるガスの流速に応じて異なることになる。
【0077】
そのため、各サーモパイル32,33に生じる起電力の電圧差に応じてマイクロフローセンサ3から出力される熱起電力信号の大きさは、マイクロヒータ34が放出する熱の温度と、ガス流路17内を流れるガスの流速とに応じたものとなる。
【0078】
マイコン11はまた、周期時間T1毎にヒータ駆動信号を出力してマイクロヒータ34を加熱させてから予め定めた所定時間後にマイクロフローセンサ3の熱起電力信号をサンプリングしてA/D変換器11にデジタル変換させ、A/D変換器9が出力する熱起電力信号のデジタル信号を取り込むとともに、この取り込んだデジタル信号の値を閾値Th1と比較してTh1を超えているかどうかを判定する。この判定によってガス流路17内のガスに流れがあるかどうかを、すなわち、ガス流量の有無を検出する。
【0079】
流量無しを検出しているときには、図8(a)に示すように、周期時間T1毎にヒータ駆動信号を出力し、周期時間T2毎に正規計測モード動作を行い、それ以外のときにはラフ計測モード動作を行う。このことによって、T2/T1に1回の割合でしか流量演算まで行う正規計測モード動作が行われず、T1時間毎にデジタル変換して得たデジタル信号を閾値Th1と比較する比較処理しか行われないので、それだけ電力消費が少なくて済む。流量無しを検出して図8(a)に示す動作をしている過程で流量有りを検出したときには、図8(b)に示すように正規計測モード動作を行う。この際に、周期をT1からこれよりも大きな周期T3に変更することも可能である。これに対し、流量有りを検出している過程で流量無しを検出したときには、図8(c)に示すように、ラフ計測モード動作に切り替えられる。なお、流量有りを検出しているときには、ヒータ駆動信号を出力する周期時間T1毎に正規計測モード動作を行うが、この正規計測モード動作の流量演算によって求められた瞬時流量に基づいて通過流量を演算し、この通過流量を積算して積算流量を求める。この積算流量は積算表示部13にガス使用量として表示されるようになる。
【0080】
上述した実施形態では、熱起電力信号をデジタル変換して得たデジタル信号が予め定めた所定値である閾値Th1以上となったときに流量有りを検出し、所定値Th1未満となったとき流量無しを検出するようにしているので、フローセンサの出力するアナログ電気信号に多少のバラツキがあっても確実に流量無しを検出することができる。
【0081】
また、上述の実施形態では、ラフ計測モードにおいて、流量演算動作を複数回の電力供給に1回の割合で行うように連続して複数回づつ間引くようになっているので、流量無しが検出されているときでも、複数回に1回の割合で正規計測も行われ、所定値未満の流量を知ることができる。
【0082】
しかも、流量無しを検出したとき、ガス流量を0とするようになっているので、ガス流量を0とする必要なガス流量情報も得られる。
【0083】
さらに、計測した流速に基づきガス流量を演算するに当たって、温度検知素子38によって検知したガス温度に基づいて流速を補正するようになっているので、流量演算がより正確に行われ、より時間のかかるものとなっているが、その省略によりより大きな電力消費の削減が可能となる。
【0084】
またさらに、正規計測モードとラフ計測モードとにおける電力供給周期を変更するようになっているので、電力消費の少ないラフ計測モードでの周期を短くすることが可能になる。
【0085】
また、ラフ計測モード時における電力供給周期を正規計測モード時よりも短くしているので、流量無しの状態において、フローセンサが生じるアナログ電気信号をデジタル信号に変換する周期が短くでき、ガスに流れが生じたことをより早く検出することができる。
【0086】
また、フローセンサが、間欠的に電力供給されるヒータの発する熱を熱検知素子であるサーモパイルがガスを介して受けガスの流速に応じたアナログ電気信号を生じる比較的消費電力の大きなものであるが、流量演算動作が省略されることで、装置全体の電力消費を削減することができ、また電力消費を増大することなくその分間欠的電力供給の頻度を上げることで計測精度を上げることができる。
【0087】
さらに、フローセンサ3、A/D変換器9及びマイコン11の動作電源を電池から供給するものであるので、電池の延命を図ることができる。
【0088】
またさらに、演算して求めたガス流量を電子式ガスメータの積算表示部13に積算し表示しているので、電子式ガスメータの電力消費の削減及び計量精度の向上を図ることができる。
【0089】
以上の説明からも明らかなように、上述した実施形態の流量計測装置1では、ROM11cに格納されているプログラムに従って動作するCPU11aは、A/D変換器9によりデジタル変換して得たデジタル信号に基づき流速を計測し、この計測した流速に基づきガスの流量を演算する演算手段11a−1として、デジタル信号によりガス流路17内のガスの流量の有無を検出する流量有無検出手段11a−2として、流量無しを検出したとき、間欠的な電力供給毎に流量演算動作を行わせる正規計測モードから、流量演算動作を省略するラフ計測モードに切り替え、ラフ計測モードにおいて流量有りを検出したとき、正規計測モードに戻す制御を行う制御手段11a−3としてそれぞれ働いている。
【0090】
また、以上の説明からも明らかなように、CPU11aは、計測した流速に基づきガス流量を演算するに当たって、温度検知素子38によって検知したガス温度に基づいて流速を補正するため演算手段が有する温度補正手段11a−11としても働いている。
【0091】
なお、上述した実施形態では、流量無しを検出したとき、間欠的な電力供給毎に流量演算動作を行わせる正規計測モードから切り替えられるラフ計測モード動作における流量演算動作の省略は、流量演算を複数回の電力供給に1回の割合で行うように連続して流量演算動作を複数回づつ間引くことで行われているが、流量演算動作を完全に省略するようにしてもよい。しかし、実施形態のように複数回に一回の割合で実行するようにした場合には、流量無しと判定されている状態であっても、微少な流量値を把握することができるようになり、この微少流量値の把握によって微少漏洩などの監視を行うことが可能になる。
【0092】
また、上述の実施形態では、流量演算の際に温度補正処理も同時に行うようにしているが、本発明は温度補正処理を行わないものにも有効に適用できる。しかし、温度補正処理を行い、特に流量演算に時間のかかるものには、流量演算動作の省略による効果が大きくなり、有効に適用できる。
【0093】
また、上述の実施形態では、フローセンサとして、間欠的に電力供給されるヒータの発する熱を熱検知素子がガスを介して受けガスの流速に応じたアナログ電気信号を生じるものが使用されているが、本発明は他の形式のフローセンサを有するものにも有効に適用することができる。しかし、比較的消費電力の大きな実施形態のフローセンサに適用した場合、装置全体の電力消費を削減したり、電力消費を増大することなく間欠的電力供給の頻度を上げ計測精度を上げる上で効果が大きくなり、有効に適用できる。
【0094】
また、本発明は、電源として電池を使用した電子式ガスメータに使用される流量計測装置に適用して特に有効であるが、電池電源を使用しないものにも適用することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、請求項1又は7記載の発明によれば、流量演算のために設けられたフローセンサが出力するアナログ電気信号をデジタル変換して得たデジタル信号に基づいて流体流路内に流体の流れが無いと検出したときには、時間がかかり電力消費の大きな流量演算動作が省略されるようになり、しかも、流量無しの状態において、フローセンサが生じるアナログ電気信号をデジタル信号に変換する周期が短くでき、流体に流れが生じたことをより早く検出することができるので、流体の流れに即応した流量検出及び流量計測と、より消費電力の削減を可能にした流量計測方法及び装置が得られる。
【0097】
加えて、請求項2又は8記載の発明によれば、請求項1又は請求項7記載の発明の効果に加え、流量演算動作の省略が間引きによって行われ、流量無しが検出されているときでも、所定値未満の流量を知ることができる流量計測方法及び装置が得られる。
【0098】
しかも、請求項3又は9記載の発明によれば、請求項1又は2或いは請求項7又は8記載の発明の効果に加え、流量演算動作を省略しても、ガス流量を0とする必要なガス流量情報も得られる流量計測方法及び装置が得られる。
【0099】
そのうえ、請求項4又は10記載の発明によれば、請求項1〜3或いは請求項7〜9のいずれかに記載の発明の効果に加え、温度補正処理を行って流量演算がより正確に行われ、より時間のかかるものとなっているが、その省略によりより大きな電力消費の削減が可能となる流量計測方法及び装置が得られる。
【0102】
加えて、請求項5又は11記載の発明によれば、請求項1〜4或いは請求項7〜10のいずれかに記載の発明の効果に加え、比較的消費電力の大きなフローセンサであっても、装置全体の電力消費を削減したり、電力消費を増大することなく間欠的電力供給の頻度を上げ計測精度を上げることのできる流量計測方法及び装置が得られる。
【0103】
しかも、請求項6又は12記載の発明によれば、請求項1〜5或いは請求項7〜11のいずれかに記載の発明の効果に加え、動作電源である電池の延命を図ることのできる流量計測方法及び装置が得られる。
【0104】
そのうえ、請求項13記載の発明によれば、請求項7〜12のいずれかに記載の流量計測装置の効果により、電力消費の削減及び計量精度の向上を図った電子式ガスメータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流量計測装置及び電子式ガスメータの基本構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る流量計測装置及び電子式ガスメータの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図2のマイクロフローセンサの配置を示す説明図である。
【図4】図2のマイクロフローセンサの概略構成を示す平面図である。
【図5】図2のマイクロコンピュータのROMに格納された制御プログラムに従いCPUが行う処理を示すフローチャートである。
【図6】図5中の一部分の具体的処理を示すフローチャートである。
【図7】図5中の他の一部分の具体的処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係る流量計測装置の動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 流量計測装置
11a−1 演算手段(マイコン)
11a−11温度補正手段(マイコン)
11a−2 流量有無検出手段(マイコン)
11a−3 制御手段(マイコン)
13 積算表示部
17 流体流路(ガス流路)
3 フローセンサ
32,33 熱検知素子(サーモパイル)
34 ヒータ
38 温度検知素子
5 電源(電池)
9 A/D変換手段(A/D変換器)
Claims (13)
- 流体流路に設けたフローセンサを所定の時間毎に間欠的に電力供給して駆動し、前記フローセンサに流体の流速に応じたアナログ電気信号を出力させ、前記フローセンサが出力する前記アナログ電気信号をデジタル化してデジタル信号に変換し、該デジタル変換して得たデジタル信号に基づき流速を計測し、該計測した流速に基づき前記流体の流量を演算する流量演算動作を行う流量計測方法において、
前記デジタル信号が予め定めた所定値以上となったときに流量有りを、所定値未満となったとき流量無しをそれぞれ検出し、
流量無しを検出したとき、前記間欠的な電力供給毎に流量演算動作を行う正規計測モードから、前記流量演算動作を停止させて前記流量演算動作を省略し、前記間欠的な電力供給毎に前記デジタル信号の取り込みのみを行うラフ計測モードに切り替え、前記ラフ計測モードにおいて取り込んだ前記デジタル信号により流量有りを検出して前記正規計測モードに戻すまで前記ラフ計測モードを行わせ、
前記正規計測モードから前記ラフ計測モードに切り替わったとき前記電力供給の周期を切り替え前よりも短くなるように変更する
ことを特徴とする流量計測方法。 - 前記流量無し状態が継続しているとき、複数回の前記電力供給に1回の割合で前記正規計測モードを行わせる
ことを特徴とする請求項1記載の流量計測方法。 - 流量無しを検出したとき、流体流量を0とする
ことを特徴とする請求項1又は2記載の流量計測方法。 - 計測した流速に基づき流量を演算するに当たって、流体温度に基づいて前記流速を補正する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流量計測方法。 - 前記フローセンサは、間欠的に電力が供給されるヒータと該ヒータの発する熱を前記流体を介して受け前記流体の流速に応じたアナログ電気信号を生じる熱検知素子とを有する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の流量計測方法。 - 前記フローセンサの動作、前記演算動作のための電源を電池より供給する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流量計測方法。 - 流体流路に設けられるとともに所定の時間毎に間欠的に電力供給されて駆動され、流体の流速に応じたアナログ電気信号を出力するフローセンサと、間欠的に電力が供給されたとき前記フローセンサが生じるアナログ電気信号をデジタル化してデジタル信号に変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段によりデジタル変換して得たデジタル信号に基づき流速を計測し、該計測した流速に基づき前記流体の流量を演算する演算手段とを備える流量計測装置において、
前記デジタル信号が予め定めた所定値以上となったときに前記流体流路内の流体の流量有りを、所定値未満となったとき流量無しをそれぞれ検出する流量有無検出手段と、
該流量有無検出手段が流量無しを検出したとき、前記間欠的な電力供給毎に前記演算手段による流量演算動作を行わせる正規計測モードから、前記演算手段の動作を停止させて前記流量演算動作を省略し、前記間欠的な電力供給毎に前記デジタル信号の取り込みのみを行うラフ計測モードに切り替え、前記ラフ計測モードにおいて取り込んだ前記デジタル信号により前記流量有無検出手段が流量有りを検出して前記正規計測モードに戻すまで前記ラフ計測モードを行わせ、前記正規計測モードから前記ラフ計測モードに切り替わったとき前記電力供給の周期を切り替え前よりも短くなるように変更する制御を行う制御手段と
を備えることを特徴とする流量計測装置。 - 前記制御手段は、前記流量無し状態が継続しているとき、複数回の前記電力供給に1回の割合で前記正規計測モードを行わせる
ことを特徴とする請求項7記載の流量計測装置。 - 前記流量有無検出手段が流量無しを検出したとき、流体流量を0とする
ことを特徴とする請求項7又は8記載の流量計測装置。 - 前記演算手段は、計測した流速に基づき流量を演算するに当たって、温度検知素子によって検知した流体温度に基づいて前記流速を補正する温度補正手段を有する
ことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の流量計測装置。 - 前記フローセンサは、間欠的に電力が供給されるヒータと該ヒータの発する熱を前記流体を介して受け前記流体の流速に応じたアナログ電気信号を生じる熱検知素子とを有する
ことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の流量計測装置。 - 前記フローセンサ、前記A/D変換手段及び前記演算手段の動作電源を供給する電池を備える
ことを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の流量計測装置。 - ガスからなる流体の流量を測定することで流体流量を計測する請求項7〜12のいずれかに記載の流量計測装置と、
前記演算手段により演算して求めた流量を積算し表示する積算表示部と
を備えることを特徴とする電子式ガスメータ。
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